JPH09243428A - 吸入空気流量測定装置用センサ - Google Patents
吸入空気流量測定装置用センサInfo
- Publication number
- JPH09243428A JPH09243428A JP8075370A JP7537096A JPH09243428A JP H09243428 A JPH09243428 A JP H09243428A JP 8075370 A JP8075370 A JP 8075370A JP 7537096 A JP7537096 A JP 7537096A JP H09243428 A JPH09243428 A JP H09243428A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- film
- sensitive resistor
- heater
- nichrome
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Measuring Volume Flow (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 吸入空気流量測定装置用センサにおいて、温
度補償用感温抵抗体の温度特性とヒーター用感温抵抗体
の温度特性とを同等のものにして、補助抵抗等を用いた
マッチングを必要としないようにすることを課題とす
る。 【解決手段】 吸入空気流量測定装置用センサにおい
て、温度補償用感温抵抗体13は、電気的絶縁を有するセ
ラミック基板17上に白金膜が形成され、白金膜にエッチ
ング又は微細ビームによりパターンが形成され、ヒータ
ー用感温抵抗体12は、セラミック基板17上にニクロム膜
及びニッケル膜が任意の順序で形成され、ニクロム膜及
びニッケル膜にエッチング又は微細ビームにより同時に
パターンが形成されたことを構成とする。なお、ニッケ
ル膜の厚みをニッケル膜及びニクロム膜の合計の厚みの
1/2以上で、使用範囲を100°Cから350°Cと
することができる。
度補償用感温抵抗体の温度特性とヒーター用感温抵抗体
の温度特性とを同等のものにして、補助抵抗等を用いた
マッチングを必要としないようにすることを課題とす
る。 【解決手段】 吸入空気流量測定装置用センサにおい
て、温度補償用感温抵抗体13は、電気的絶縁を有するセ
ラミック基板17上に白金膜が形成され、白金膜にエッチ
ング又は微細ビームによりパターンが形成され、ヒータ
ー用感温抵抗体12は、セラミック基板17上にニクロム膜
及びニッケル膜が任意の順序で形成され、ニクロム膜及
びニッケル膜にエッチング又は微細ビームにより同時に
パターンが形成されたことを構成とする。なお、ニッケ
ル膜の厚みをニッケル膜及びニクロム膜の合計の厚みの
1/2以上で、使用範囲を100°Cから350°Cと
することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸入空気流量測定
装置用センサに係り、特に、車両用内燃機関の吸入空気
量を検出する空気流量測定装置に用いられるセンサに関
する。
装置用センサに係り、特に、車両用内燃機関の吸入空気
量を検出する空気流量測定装置に用いられるセンサに関
する。
【0002】
【従来の技術】吸入空気流量測定装置は、吸入空気の流
れの中に感温抵抗体(センサ)を設置し、この感温抵抗
体に制御された発熱用電流を供給して感温抵抗体の温度
を一定に維持させ、感温抵抗体に流す電流値から吸入空
気量を検出するように構成されている。この場合、吸入
空気によって感温抵抗体が奪われる熱量に相当する電力
が感温抵抗体へ常時供給され、感温抵抗体の温度が一定
に維持されている。
れの中に感温抵抗体(センサ)を設置し、この感温抵抗
体に制御された発熱用電流を供給して感温抵抗体の温度
を一定に維持させ、感温抵抗体に流す電流値から吸入空
気量を検出するように構成されている。この場合、吸入
空気によって感温抵抗体が奪われる熱量に相当する電力
が感温抵抗体へ常時供給され、感温抵抗体の温度が一定
に維持されている。
【0003】図4は、従来の吸入空気流量測定装置用セ
ンサを示す(例えば特開平5−72221号公報参
照)。プリント基板1上にヒータ用感温抵抗体2、温度
補償用感温抵抗体3及び検出回路4が形成され、ヒータ
用感温抵抗体2及び温度補償用感温抵抗体3は検出回路
4に接続されている。ヒータ用感温抵抗体2及び温度補
償用感温抵抗体3は、例えば厚み0.15mmの長方形のアル
ミナ基板上に白金膜を形成し、白金膜に微細ビーム(例
えばレーザ)又はエッチングによりパターンを形成する
ことにより製作される。ヒータ用感温抵抗体2に電流が
流されて、ヒータ用感温抵抗体2は加熱され、ここに気
流が接触するとヒータ用感温抵抗体2の熱が奪われ、こ
の温度変化にともなうヒータ用感温抵抗体2の抵抗値変
化が検出回路4によって検出される。温度補償用感温抵
抗体3によって空気の温度が測定され、空気の温度の違
いによる風速の誤差が補正される。ヒータ用感温抵抗体
2及び温度補償用感温抵抗体3の出力信号が検出回路4
に入力され、風速に対応する検出信号が引き出しリード
5,6を通して出力される。
ンサを示す(例えば特開平5−72221号公報参
照)。プリント基板1上にヒータ用感温抵抗体2、温度
補償用感温抵抗体3及び検出回路4が形成され、ヒータ
用感温抵抗体2及び温度補償用感温抵抗体3は検出回路
4に接続されている。ヒータ用感温抵抗体2及び温度補
償用感温抵抗体3は、例えば厚み0.15mmの長方形のアル
ミナ基板上に白金膜を形成し、白金膜に微細ビーム(例
えばレーザ)又はエッチングによりパターンを形成する
ことにより製作される。ヒータ用感温抵抗体2に電流が
流されて、ヒータ用感温抵抗体2は加熱され、ここに気
流が接触するとヒータ用感温抵抗体2の熱が奪われ、こ
の温度変化にともなうヒータ用感温抵抗体2の抵抗値変
化が検出回路4によって検出される。温度補償用感温抵
抗体3によって空気の温度が測定され、空気の温度の違
いによる風速の誤差が補正される。ヒータ用感温抵抗体
2及び温度補償用感温抵抗体3の出力信号が検出回路4
に入力され、風速に対応する検出信号が引き出しリード
5,6を通して出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の吸入空気流量測
定装置用センサは、アルミナ基板上に白金膜を形成し、
微細ビーム又はエッチングによりパターンを形成した感
温抵抗体を、温度補償用感温抵抗体及びヒーター用感温
抵抗体の双方に使用していた。しかし、温度補償用感温
抵抗体の使用温度とヒーター用感温抵抗体の使用温度と
では、白金の温度特性(温度と抵抗値との比例角)が1
%/10°C程度異なるという不具合がある。この不具合
を解消するため、従来は検出回路の補助抵抗により補正
して、温度補償用感温抵抗体とヒーター用感温抵抗体と
をマッチングさせ、それぞれの使用温度における良好な
温度特性を得ていた。このように検出回路で補助抵抗を
用いて補正していたので、吸入空気流量測定装置用セン
サのコストアップの一つの原因となっていた。本発明
は、吸入空気流量測定装置用センサにおいて、温度補償
用感温抵抗体の温度特性とヒーター用感温抵抗体の温度
特性とを同等のものにして、補助抵抗等を用いたマッチ
ングを必要としないようにすることを課題とする。
定装置用センサは、アルミナ基板上に白金膜を形成し、
微細ビーム又はエッチングによりパターンを形成した感
温抵抗体を、温度補償用感温抵抗体及びヒーター用感温
抵抗体の双方に使用していた。しかし、温度補償用感温
抵抗体の使用温度とヒーター用感温抵抗体の使用温度と
では、白金の温度特性(温度と抵抗値との比例角)が1
%/10°C程度異なるという不具合がある。この不具合
を解消するため、従来は検出回路の補助抵抗により補正
して、温度補償用感温抵抗体とヒーター用感温抵抗体と
をマッチングさせ、それぞれの使用温度における良好な
温度特性を得ていた。このように検出回路で補助抵抗を
用いて補正していたので、吸入空気流量測定装置用セン
サのコストアップの一つの原因となっていた。本発明
は、吸入空気流量測定装置用センサにおいて、温度補償
用感温抵抗体の温度特性とヒーター用感温抵抗体の温度
特性とを同等のものにして、補助抵抗等を用いたマッチ
ングを必要としないようにすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、吸入空気流量
測定装置用センサにおいて、温度補償用感温抵抗体は、
電気的絶縁を有するセラミック基板上に白金膜が形成さ
れ、白金膜にエッチング又は微細ビームによりパターン
が形成され、ヒーター用感温抵抗体は、前記セラミック
基板上にニクロム膜及びニッケル膜が任意の順序で形成
され、ニクロム膜及びニッケル膜にエッチング又は微細
ビームにより同時にパターンが形成されたことを構成と
する。前記の構成において、ニッケル膜の厚みがニッケ
ル膜及びニクロム膜の合計の厚みの1/2以上で、使用
範囲を100°Cから350°Cとされたものとするこ
とができる。
測定装置用センサにおいて、温度補償用感温抵抗体は、
電気的絶縁を有するセラミック基板上に白金膜が形成さ
れ、白金膜にエッチング又は微細ビームによりパターン
が形成され、ヒーター用感温抵抗体は、前記セラミック
基板上にニクロム膜及びニッケル膜が任意の順序で形成
され、ニクロム膜及びニッケル膜にエッチング又は微細
ビームにより同時にパターンが形成されたことを構成と
する。前記の構成において、ニッケル膜の厚みがニッケ
ル膜及びニクロム膜の合計の厚みの1/2以上で、使用
範囲を100°Cから350°Cとされたものとするこ
とができる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明の吸入空気流量測定
装置用センサの実施の形態を示す。プリント基板11上の
端部にアルミナ、窒化けい素等からなる電気的絶縁を有
するセラミック基板(以下セラミック基板と略す)17の
端部が固定され、プリント基板11上に検出回路14が形成
されている。セラミック基板17上にはヒータ用感温抵抗
体(流量センサ)12及び温度補償用感温抵抗体(温度セ
ンサ)13が形成され、ヒータ用感温抵抗体12及び温度補
償用感温抵抗体13は検出回路14に接続されている。図1
の平面図において、ヒータ用感温抵抗体12は温度補償用
感温抵抗体13の半分の大きさ(幅は同じで長さが半分)
である。従来例と同様に、ヒータ用感温抵抗体12に電流
が流され、加熱される。ここに気流が接触するとヒータ
用感温抵抗体12の熱が奪われ、この温度変化にともなう
ヒータ用感温抵抗体12の抵抗値変化が検出回路14によっ
て検出される。温度補償用感温抵抗体13によって空気の
温度が測定され、空気の温度の違いによる風速の誤差が
補正される。ヒータ用感温抵抗体12及び温度補償用感温
抵抗体13の出力信号が検出回路14に入力され、風速に対
応する検出信号が引き出しリード15,16を通して出力さ
れる。なお、図1ではヒータ用感温抵抗体12と温度補償
用感温抵抗体13を共通のセラミック基板17上に形成した
が、ヒータ用感温抵抗体12と温度補償用感温抵抗体13と
を別々のセラミック基板上に形成してもよい。
装置用センサの実施の形態を示す。プリント基板11上の
端部にアルミナ、窒化けい素等からなる電気的絶縁を有
するセラミック基板(以下セラミック基板と略す)17の
端部が固定され、プリント基板11上に検出回路14が形成
されている。セラミック基板17上にはヒータ用感温抵抗
体(流量センサ)12及び温度補償用感温抵抗体(温度セ
ンサ)13が形成され、ヒータ用感温抵抗体12及び温度補
償用感温抵抗体13は検出回路14に接続されている。図1
の平面図において、ヒータ用感温抵抗体12は温度補償用
感温抵抗体13の半分の大きさ(幅は同じで長さが半分)
である。従来例と同様に、ヒータ用感温抵抗体12に電流
が流され、加熱される。ここに気流が接触するとヒータ
用感温抵抗体12の熱が奪われ、この温度変化にともなう
ヒータ用感温抵抗体12の抵抗値変化が検出回路14によっ
て検出される。温度補償用感温抵抗体13によって空気の
温度が測定され、空気の温度の違いによる風速の誤差が
補正される。ヒータ用感温抵抗体12及び温度補償用感温
抵抗体13の出力信号が検出回路14に入力され、風速に対
応する検出信号が引き出しリード15,16を通して出力さ
れる。なお、図1ではヒータ用感温抵抗体12と温度補償
用感温抵抗体13を共通のセラミック基板17上に形成した
が、ヒータ用感温抵抗体12と温度補償用感温抵抗体13と
を別々のセラミック基板上に形成してもよい。
【0007】次にヒータ用感温抵抗体12の構造について
説明する。セラミック基板17上のヒータ用感温抵抗体12
を形成すべき箇所にニクロム膜及びニッケル膜が任意の
順序で形成される。すなわち、セラミック基板17上にニ
クロム膜が形成され更にニクロム膜の上にニッケル膜が
形成され、又はセラミック基板17上にニッケル膜が形成
され更にニッケル膜の上にニクロム膜が形成される。ニ
クロム膜及びニッケル膜にエッチング又は微細ビームに
より同時にパターンを形成し、その上に必要に応じて保
護膜を形成してヒータ用感温抵抗体12が製作される。図
2は、ヒータ用感温抵抗体12のパターンの一例を示し、
片側(図2では左側)に電極部21及び22があり、電極部
21と電極部22との間の部分が抵抗体部23である。電極部
21及び22は幅の広いニクロム膜・ニッケル膜により形成
され、抵抗体部23は幅の狭い帯状体が左右に繰り返し反
転された形状のニクロム膜・ニッケル膜により形成され
る。抵抗体部23の両端は電極部21及び22に接続され、電
極部21及び22には配線の一端が接続され、配線の他端は
検出回路14に接続される。なお、電極部21及び22を両側
に形成し、それらの間に抵抗体部23を形成することがで
きる。
説明する。セラミック基板17上のヒータ用感温抵抗体12
を形成すべき箇所にニクロム膜及びニッケル膜が任意の
順序で形成される。すなわち、セラミック基板17上にニ
クロム膜が形成され更にニクロム膜の上にニッケル膜が
形成され、又はセラミック基板17上にニッケル膜が形成
され更にニッケル膜の上にニクロム膜が形成される。ニ
クロム膜及びニッケル膜にエッチング又は微細ビームに
より同時にパターンを形成し、その上に必要に応じて保
護膜を形成してヒータ用感温抵抗体12が製作される。図
2は、ヒータ用感温抵抗体12のパターンの一例を示し、
片側(図2では左側)に電極部21及び22があり、電極部
21と電極部22との間の部分が抵抗体部23である。電極部
21及び22は幅の広いニクロム膜・ニッケル膜により形成
され、抵抗体部23は幅の狭い帯状体が左右に繰り返し反
転された形状のニクロム膜・ニッケル膜により形成され
る。抵抗体部23の両端は電極部21及び22に接続され、電
極部21及び22には配線の一端が接続され、配線の他端は
検出回路14に接続される。なお、電極部21及び22を両側
に形成し、それらの間に抵抗体部23を形成することがで
きる。
【0008】温度補償用感温抵抗体13の構造は従来例と
同様である。即ち温度補償用感温抵抗体13は、セラミッ
ク基板上の温度補償用感温抵抗体13を形成すべき箇所に
白金膜を形成し、白金膜に微細ビーム(例えばレーザ)
又はエッチングによりパターンを形成することにより製
作される。温度補償用感温抵抗体13は、ヒータ用感温抵
抗体12より抵抗が高いので、図2のパターンよりも抵抗
体部の帯状体の幅が狭くなる。
同様である。即ち温度補償用感温抵抗体13は、セラミッ
ク基板上の温度補償用感温抵抗体13を形成すべき箇所に
白金膜を形成し、白金膜に微細ビーム(例えばレーザ)
又はエッチングによりパターンを形成することにより製
作される。温度補償用感温抵抗体13は、ヒータ用感温抵
抗体12より抵抗が高いので、図2のパターンよりも抵抗
体部の帯状体の幅が狭くなる。
【0009】
【実施例】図2に示すヒータ用感温抵抗体12のパターン
において、抵抗体部23の帯状体の幅を0.14mmとし、帯状
体の間隔を0.05mmとした。また、図1に示す実施の形態
において、セラミック基板17の厚みを0.15mmとし、ヒー
タ用感温抵抗体12のニクロム膜の厚みを0.85μmとし、
ニッケル膜の厚みを0.85μm以上とした。図3(a),(b)
は、ニッケル膜とニクロム膜の厚みの比率別の温度- 抵
抗値線図を示す。図3(b) はニッケル膜の厚みをニッケ
ル膜及びニクロム膜の合計の厚み(ニッケル膜の厚み+
ニクロム膜の厚み)の1/2以下とした場合の温度- 抵
抗値線を示し、図3(a) はニッケル膜の厚みをニッケル
膜及びニクロム膜の合計の厚みの1/2以上とした場合
の温度- 抵抗値線を示す。見易くするために、図3(a)
については図3(b) よりも縦の抵抗値の目盛りが拡大さ
れており、図3(a)の最上部の線と図3(b) の最下部の
線とは同一である。図3(a),(b) の温度- 抵抗値線図か
ら、ニッケル膜の厚みをニッケル膜及びニクロム膜の合
計の厚みの1/2以上の場合に、温度範囲100°Cか
ら350°Cにおいてのみ直線状となっており、この温
度範囲に臨界的意義があり、この範囲では温度と抵抗値
が比例するので感温抵抗体として使用できることが判明
した。
において、抵抗体部23の帯状体の幅を0.14mmとし、帯状
体の間隔を0.05mmとした。また、図1に示す実施の形態
において、セラミック基板17の厚みを0.15mmとし、ヒー
タ用感温抵抗体12のニクロム膜の厚みを0.85μmとし、
ニッケル膜の厚みを0.85μm以上とした。図3(a),(b)
は、ニッケル膜とニクロム膜の厚みの比率別の温度- 抵
抗値線図を示す。図3(b) はニッケル膜の厚みをニッケ
ル膜及びニクロム膜の合計の厚み(ニッケル膜の厚み+
ニクロム膜の厚み)の1/2以下とした場合の温度- 抵
抗値線を示し、図3(a) はニッケル膜の厚みをニッケル
膜及びニクロム膜の合計の厚みの1/2以上とした場合
の温度- 抵抗値線を示す。見易くするために、図3(a)
については図3(b) よりも縦の抵抗値の目盛りが拡大さ
れており、図3(a)の最上部の線と図3(b) の最下部の
線とは同一である。図3(a),(b) の温度- 抵抗値線図か
ら、ニッケル膜の厚みをニッケル膜及びニクロム膜の合
計の厚みの1/2以上の場合に、温度範囲100°Cか
ら350°Cにおいてのみ直線状となっており、この温
度範囲に臨界的意義があり、この範囲では温度と抵抗値
が比例するので感温抵抗体として使用できることが判明
した。
【0010】温度範囲100°Cから350°Cはヒー
タ用感温抵抗体12に適した温度範囲であるので、図3
(a) に示す範囲について、ニッケル膜とニクロム膜との
比率(例えばニクロム膜を一定にしてニッケル膜の厚
み)を変えると、温度と抵抗値の比例角が変わる。そこ
で、例えば、白金膜を使った温度補償用感温抵抗体13の
使用温度を−40°Cから100°Cとしたときの温度
と抵抗値との比例角と、等しい比例角の温度−抵抗値線
を図3(a) の温度範囲100°C〜350°Cから探
し、見つけた比例角の等しい線のニッケル膜とニクロム
膜との比率を採用する。このようにすれば、ヒータ用感
温抵抗体12と温度補償用感温抵抗体13の温度と抵抗値の
比例角を等しくできる。
タ用感温抵抗体12に適した温度範囲であるので、図3
(a) に示す範囲について、ニッケル膜とニクロム膜との
比率(例えばニクロム膜を一定にしてニッケル膜の厚
み)を変えると、温度と抵抗値の比例角が変わる。そこ
で、例えば、白金膜を使った温度補償用感温抵抗体13の
使用温度を−40°Cから100°Cとしたときの温度
と抵抗値との比例角と、等しい比例角の温度−抵抗値線
を図3(a) の温度範囲100°C〜350°Cから探
し、見つけた比例角の等しい線のニッケル膜とニクロム
膜との比率を採用する。このようにすれば、ヒータ用感
温抵抗体12と温度補償用感温抵抗体13の温度と抵抗値の
比例角を等しくできる。
【0011】
【発明の効果】本発明の吸入空気流量測定装置用センサ
では、温度補償用感温抵抗体は、セラミック基板上に白
金膜が形成され、白金膜にエッチング又は微細ビームに
よりパターンが形成され、ヒーター用感温抵抗体は、セ
ラミック基板上にニクロム膜及びニッケル膜が任意の順
序で形成され、ニクロム膜及びニッケル膜にエッチング
又は微細ビームにより同時にパターンが形成されたもの
とした。ニクロム膜とニッケル膜の厚みの比率及び使用
温度を選択することにより、ヒーター用感温抵抗体と温
度補償用感温抵抗体の温度特性を一致させることができ
る。特に、ヒーター用感温抵抗体のニッケル膜の厚みが
ニッケル膜及びニクロム膜の合計の厚みの1/2以上
で、使用範囲を100°Cから350°Cとした場合に
は、温度と抵抗値とが比例した関係のヒーター用感温抵
抗体が得られ、ニクロム膜とニッケル膜の厚みの比率を
変えると温度特性(温度と抵抗値の比例角)が変わる。
従って、前記ヒーター用感温抵抗体の温度特性を前記温
度補償用感温抵抗体の温度特性と同等もしくは等しくす
ることができる。その結果、前記温度補償用感温抵抗体
と前記ヒーター用感温抵抗体を使用することにより、補
助抵抗等を用いたマッチングを必要としないこととなっ
た。
では、温度補償用感温抵抗体は、セラミック基板上に白
金膜が形成され、白金膜にエッチング又は微細ビームに
よりパターンが形成され、ヒーター用感温抵抗体は、セ
ラミック基板上にニクロム膜及びニッケル膜が任意の順
序で形成され、ニクロム膜及びニッケル膜にエッチング
又は微細ビームにより同時にパターンが形成されたもの
とした。ニクロム膜とニッケル膜の厚みの比率及び使用
温度を選択することにより、ヒーター用感温抵抗体と温
度補償用感温抵抗体の温度特性を一致させることができ
る。特に、ヒーター用感温抵抗体のニッケル膜の厚みが
ニッケル膜及びニクロム膜の合計の厚みの1/2以上
で、使用範囲を100°Cから350°Cとした場合に
は、温度と抵抗値とが比例した関係のヒーター用感温抵
抗体が得られ、ニクロム膜とニッケル膜の厚みの比率を
変えると温度特性(温度と抵抗値の比例角)が変わる。
従って、前記ヒーター用感温抵抗体の温度特性を前記温
度補償用感温抵抗体の温度特性と同等もしくは等しくす
ることができる。その結果、前記温度補償用感温抵抗体
と前記ヒーター用感温抵抗体を使用することにより、補
助抵抗等を用いたマッチングを必要としないこととなっ
た。
【図1】本発明の吸入空気流量測定装置用センサの実施
の形態を示す平面図である。
の形態を示す平面図である。
【図2】本発明の吸入空気流量測定装置用センサの実施
の形態のパターンの一例を示す平面図である。
の形態のパターンの一例を示す平面図である。
【図3】図3(a) 及び図3(b) は本発明の実施例の温度
−抵抗値線図である。
−抵抗値線図である。
【図4】従来の吸入空気流量測定装置用センサの平面図
である。
である。
12 ヒーター用感温抵抗体 13 温度補償用感温抵抗体 17 セラミック基板
Claims (2)
- 【請求項1】 温度補償用感温抵抗体は、電気的絶縁を
有するセラミック基板上に白金膜が形成され、白金膜に
エッチング又は微細ビームによりパターンが形成され、
ヒーター用感温抵抗体は、前記セラミック基板上にニク
ロム膜及びニッケル膜が任意の順序で形成され、ニクロ
ム膜及びニッケル膜にエッチング又は微細ビームにより
同時にパターンが形成された吸入空気流量測定装置用セ
ンサ。 - 【請求項2】 ヒーター用感温抵抗体のニッケル膜の厚
みがニッケル膜及びニクロム膜の合計の厚みの1/2以
上で、使用範囲を100°Cから350°Cとされた請
求項1記載の吸入空気流量測定装置用センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8075370A JPH09243428A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 吸入空気流量測定装置用センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8075370A JPH09243428A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 吸入空気流量測定装置用センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09243428A true JPH09243428A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=13574268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8075370A Pending JPH09243428A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 吸入空気流量測定装置用センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09243428A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017057668A1 (ja) * | 2015-10-02 | 2017-04-06 | Koa株式会社 | 流量センサ |
-
1996
- 1996-03-06 JP JP8075370A patent/JPH09243428A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017057668A1 (ja) * | 2015-10-02 | 2017-04-06 | Koa株式会社 | 流量センサ |
CN108139255A (zh) * | 2015-10-02 | 2018-06-08 | Koa株式会社 | 流量传感器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100488213B1 (ko) | 열식공기유량계 | |
JPS63134920A (ja) | 流量測定装置 | |
US5033299A (en) | Flow sensor | |
US5321983A (en) | Method of correcting temperature characteristics of flow velocity sensor | |
JP2002188947A (ja) | 流量測定装置 | |
US6725716B1 (en) | Thermo-sensitive flow rate sensor and method of manufacturing the same | |
US6508117B1 (en) | Thermally balanced mass air flow sensor | |
US7426857B2 (en) | Flow detector element of thermosensible flow sensor | |
KR100323315B1 (ko) | 감열식 유량센서 | |
US5140854A (en) | Intake air quantity measuring apparatus | |
JPH10197304A (ja) | 空気流量計測装置用測定素子及びそれを備えた空気流量計測装置 | |
JPH09243428A (ja) | 吸入空気流量測定装置用センサ | |
JPH11148849A (ja) | 流体検出センサ | |
JPH09243427A (ja) | 吸入空気流量測定装置用センサ | |
JP3668921B2 (ja) | 流量検出素子 | |
JP2908942B2 (ja) | 感熱式流量センサ | |
JPS59208422A (ja) | 流動媒体の質量を測定する装置およびその製法 | |
JPH0641133Y2 (ja) | 熱線式流量計 | |
JPH06249864A (ja) | 風速センサ | |
JP3174234B2 (ja) | 熱式空気流量検出装置 | |
JP3663267B2 (ja) | 熱式空気流量計 | |
JPH04291115A (ja) | 熱式空気流量計 | |
JPH09304147A (ja) | 熱式空気流量計用測定素子及びそれを含む熱式空気流量計 | |
JP2646846B2 (ja) | 感温抵抗素子 | |
JPH11295127A (ja) | 流量検出素子及び流量センサ並びに流量検出素子の製造方法 |