JPH09243321A - 碍子位置検出装置 - Google Patents

碍子位置検出装置

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Publication number
JPH09243321A
JPH09243321A JP4641496A JP4641496A JPH09243321A JP H09243321 A JPH09243321 A JP H09243321A JP 4641496 A JP4641496 A JP 4641496A JP 4641496 A JP4641496 A JP 4641496A JP H09243321 A JPH09243321 A JP H09243321A
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JP
Japan
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insulator
laser light
light sensor
detecting device
sensors
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Pending
Application number
JP4641496A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Hino
昭夫 日野
Shigeyuki Suda
茂之 須田
Takashi Okayama
孝志 岡山
Kimito Tsuchiya
公人 土屋
Hideo Sugiura
秀男 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOUDEN SEKKEI KK
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
TOUDEN SEKKEI KK
Tokyo Electric Power Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】碍子が高所に配置され、しかも作業スペースが
狭い場合であっても、碍子位置を効率よく、かつ正確に
検出することができる碍子位置検出装置を提供する。 【解決手段】台車に水平方向に移動可能に搭載されて碍
子15の表面にレーザ光25を水平に照射し、その反射
光を受信する第1のレーザ光センサ23と、第1のレー
ザ光センサと同一水平面にて離間した配置で台車に第1
のレーザ光センサとともに搭載されて碍子15の表面に
レーザ光26を水平に照射し、その反射光を受信する第
2のレーザ光センサ24と、各センサと碍子表面の各レ
ーザ光反射位置との間の距離をそれぞれ求める距離測定
手段と、この距離測定手段で測定した距離を互いに比較
演算して、その差が略零となる地点を碍子の求める中心
位置と設定する比較演算手段29とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送配電施設におい
て室内外の高所に配設される絶縁碍子(以下、碍子とい
う)の清掃、保守または点検等のために使用される遠隔
操作用機器の位置決めに適用される碍子位置検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】送配電施設の屋内外に設置されている碍
子は、永年の使用によって汚れたり損傷したりする。こ
のため従来から、このような碍子についての清掃、損傷
等の点検および保守作業等が定期的に行われている。
【0003】ところで、碍子は安全上の理由から一般的
に高所に配置されている。そして従来では、碍子の設置
場所に足場等を組み上げ、その上に作業者が登って高所
作業を行っている。したがって、作業者の体の動きに制
約があったり、危険性が伴う等、これらの作業には実施
上で種々の困難な点が存在していた。その結果、従来で
は多量の足場材、作業人員が必要であり、工期が長くか
かる等の問題があった。
【0004】そこで最近では、落下や感電等の危険によ
る作業者の安全確保から、また送電停止等に基づく経済
上の理由、さらに作業時間の短縮等の点を考慮して、機
械設備等を導入して作業を自動化することが要求されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】碍子の清掃、保守、点
検等に係る作業の自動化を行うためには、対象となる碍
子の位置も機械的手段等を利用して正確に検出し、設備
機器を所定の位置に設置しなければならない。
【0006】しかし、碍子は高所にあって、しかもその
周囲には送電線等が配設されており、必ずしも十分な作
業スペースが確保できない。そして従来では未だ、その
ような狭い作業スペースの中で効率よく、かつ正確に碍
子位置の検出を行うことができる装置が開発されていな
い。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、碍子が高所に配置され、しかも作業スペース
が狭い場合であっても、碍子位置を効率よく、かつ正確
に検出することができ、ひいては清掃、保守、点検等に
係る作業の工数削減、工期短縮、送電停止時間の短縮化
等が図れる碍子位置検出装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、高所に垂直に設置された横断
面円形の碍子の中心位置を検出する碍子位置検出装置で
あって、移動できる台車に水平方向に移動可能に搭載さ
れて前記碍子の表面にレーザ光を水平に照射し、その反
射光を受信する第1のレーザ光センサと、この第1のレ
ーザ光センサと同一水平面にて離間した配置で前記台車
に前記第1のレーザ光センサとともに搭載されて前記碍
子の表面にレーザ光を前記第1のレーザ光センサとは異
なる向きで水平に照射し、その反射光を受信する第2の
レーザ光センサと、これら各センサからの出力信号に基
づいて、その各センサと前記碍子表面の各レーザ光反射
位置との間の距離(L11),(L12)をそれぞれ求
める距離測定手段と、この距離測定手段で測定した距離
(L11),(L12)を互いに比較演算して、その差
(L11−L12)が略零となる地点を前記碍子の求め
る中心位置と設定する比較演算手段とを備えたことを特
徴とする。
【0009】請求項2の発明は、略同一径の複数の笠部
とこれよりも小径な略同一径の複数の幹部とが交互に上
下方向に一定の間隔で配置され、高所に垂直に設置され
た横断面円形の碍子の高さ位置を検出する碍子位置検出
装置であって、移動できる台車に昇降可能に搭載されて
前記碍子の表面にレーザ光を水平に照射し、その反射光
を受信する第1のレーザ光センサと、この第1のレーザ
光センサと上下方向の位置を異ならせて前記台車に前記
第1のレーザ光センサとともに搭載されて前記碍子の表
面にレーザ光を前記第1のレーザ光センサとは異なる高
さで水平に照射し、その反射光を受信する第2のレーザ
光センサと、これら各センサからの出力信号に基づい
て、その各センサと前記碍子表面の各レーザ光反射位置
との間の距離(L21),(L22)をそれぞれ求める
距離測定手段と、この距離測定手段で測定した距離(L
21),(L22)を互いに比較演算して、その差(L
21−L22)が前記碍子の笠部および幹部の外径を基
準とする値または範囲を越える値になる昇降位置を前記
碍子の求める高さ位置と設定する比較演算手段とを備え
たことを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1および2記載
のレーザ光センサを同一の台車に搭載し、かつ請求項1
および2記載の距離測定手段と比較演算手段とを共に備
えたことを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項2または3記載
の碍子位置検出装置において、レーザ光センサからのレ
ーザ光を照射する部位は、碍子の笠部および幹部とは径
が異なる碍子上端部または下端部の碍子取付け部である
ことを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1から4までの
いずれかに記載の碍子位置検出装置において、台車は、
テレスコピック状に伸縮する垂直ロッドと、この垂直ロ
ッドの上端に連結されれてテレスコピック状に伸縮する
水平ロッドとを有し、かつ前記水平ロッドの先端に、碍
子の周囲で回転して碍子の清掃、保守、点検その他の作
業を行う作業機器を有するものであり、レーザ光センサ
は前記作業機器に付随して前記水平ロッドの先端に配設
されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。なお、この実施形態は本発明
の碍子位置検出装置を碍子清掃装置に適用した場合につ
いてのものである。
【0014】図1は、本発明の一実施形態による碍子位
置検出装置を搭載した碍子清掃装置の全体構成を示す側
面図であり、図2はその正面図である。図3は碍子位置
検出装置の構成を示す系統図、図4および図5は碍子位
置検出装置による検出作用を示す作用説明図である。
【0015】まず、図1および図2によって碍子清掃装
置全体の構成を説明する。
【0016】この碍子清掃装置は、手動操作によって、
または床上に設置した走行誘導プレートに沿う自動操作
によって、所定の方向に移動できる台車1を備えてい
る。この台車1に、上下方向にテレスコピック状に伸縮
する機器昇降動作用の垂直ロッド2と、この垂直ロッド
2の上端に連結されて水平方向にテレスコピック状に伸
縮する機器水平移動用の水平ロッド3とが設けられてい
る。水平ロッド3の先端には保持機構4が設けられ、こ
の保持機構4に作業用機器である碍子清掃機構5、この
碍子清掃機構5の設置位置を決定するための碍子位置検
出装置6、および碍子清掃機構5を設定位置に固定する
ために碍子に把持固定させるチャッキング機構7等が保
持されている。
【0017】清掃機構5は所定位置に位置決めされて碍
子の表面を清掃するもので、碍子の軸心回りで正逆回転
する水平な円弧状の回転体5a、および回転体5aに支
持されて碍子を清掃する清掃マット5b等を有する構成
とされている。
【0018】また、台車1の上部には垂直ロッド2を伸
縮駆動するための昇降駆動機構8が設けられるととも
に、垂直ロッドの2の上端部には、水平ロッド3を伸縮
駆動するための横行駆動機構9が設けられている。さら
に、台車1には駆動部分の制御および操作を行うための
制御装置11、操作盤12、およびモニタディスプレイ
13等が組込まれている。さらにまた、台車1の下部に
は、作業中の地震等に対する転倒防止のため、前後端位
置から左右に出没できるアウトリガー14が設けられて
いる。
【0019】次に、本実施形態による碍子位置検出装置
6の構成について、図3を参照して説明する。なお、本
実施形態において、碍子15は図3に示すように、略同
一径の複数の笠部16と、この笠部16よりも小径な略
同一径の複数の幹部17とが交互に上下方向に一定の間
隔で配置された横断面円形状のものであり、高所に垂直
に設置されている。この碍子15の上下端部は、それぞ
れ金属その他の剛性材料で構成された碍子取付け部1
8,19によって、例えば梁等に取付けられる(以下、
碍子上端側のものを碍子上端取付け部18といい、また
碍子下端側のものを母線取付け部19という)。
【0020】碍子位置検出装置6は、碍子15の中心位
置を検出するための装置21(以下、碍子中心位置検出
装置21という)と、碍子15の高さ位置を検出するた
めの装置22(以下、碍子高さ位置検出装置22とい
う)とからなる。
【0021】碍子中心位置検出装置21は図3に示すよ
うに、距離検出用センサとして第1,第2のレーザ光セ
ンサ23,24を有する。これらの第1,第2のレーザ
光センサ23,24は、例えば水平ロッド3先端の保持
機構4に搭載される。そして、第1のレーザ光センサ2
3は碍子15の表面にレーザ光25を水平に照射し、そ
の反射光を受信する。また第2のレーザ光センサ24
は、第1のレーザ光センサ23と一定角度離間した配置
とされ、碍子15の表面にレーザ光26を第1のレーザ
光センサ23とは異なる向きで水平に照射し、その反射
光を受信する。
【0022】第1,第2のレーザ光センサ23,24
は、それぞれアンプ27,28を介してコントローラ2
9に接続され、さらにシーケンサ30へと接続されてい
る。コントローラ29には、レーザ光25,26の反射
光強度による各レーザ光センサ23,24からの出力信
号に基づいて、その各レーザ光センサ23,24と碍子
15の表面、すなわち各レーザ光反射位置との間の距離
(L11),(L12)をそれぞれ求める距離測定手段
と、この距離測定手段で測定した距離(L11),(L
12)を互いに比較演算して、その差(L11−L1
2)が略零となる地点を碍子15の中心位置と設定する
比較演算手段とが設けられている。そして、コントロー
ラ29での演算結果に基づく処理信号は、清掃機構5の
位置データとしてシーケンサ30に取込まれ、清掃機構
5の旋回および停止等の動作制御に使用される。
【0023】一方、碍子高さ位置検出装置22は図3に
示すように、距離検出用センサとして第1,第2のレー
ザ光センサ31,32を有する。これらの第1,第2の
レーザ光センサ31,32は、例えば水平ロッド3先端
の保持機構4の上端部に搭載される。そして第1のレー
ザ光センサ31は、碍子15の表面にレーザ光33を水
平に照射し、その反射光を受信する。第2のレーザ光セ
ンサ32は、第1のレーザ光センサ31と上下方向の位
置を異ならせて配置され、碍子15の表面にレーザ光3
4を第1のレーザ光センサ31とは異なる高さで水平に
照射し、その反射光を受信する。
【0024】第1,第2のレーザ光センサ31,32
は、それぞれアンプ35,36を介してコントローラ3
7に接続され、さらにシーケンサ30へと接続されてい
る。コントローラ37には、レーザ光33,34の反射
強度による各レーザ光センサ31,32からの出力信号
に基づいて、その各レーザ光センサ31,32と碍子1
5の表面、すなわちレーザ光反射位置との間の距離(L
21),(L22)をそれぞれ求める距離測定手段と、
この距離測定手段で測定した距離(L21),(L2
2)を互いに比較演算して、その差(L21−L22)
が碍子15の笠部16および幹部17の外径を基準とす
る値を越える値になる昇降位置を求める碍子高さと設定
する比較演算手段とが設けられている。そして、コント
ローラ37での演算結果に基づく処理信号は、清掃機構
5の位置データとしてシーケンサ30に取込まれ、垂直
ロッド2の昇降および停止等の動作制御に使用される。
【0025】次に、作用を具体的に説明する。
【0026】図4(A),(B)は、図3に示した碍子
中心位置検出装置21の第1,第2のレーザ光センサ2
3,24によって碍子中心位置の検出を行う場合におい
て、これらのレーザ光センサ23,24が異なる平面配
置にある場合を例示したものである。なお、この位置検
出方法では、第1,第2のレーザ光センサ23,24を
碍子15の高さ方向任意位置、例えば図3に示すように
碍子15の高さ方向略中間位置の幹部17で行う場合を
示している。
【0027】図4(A)では、第1,第2のレーザ光セ
ンサ23,24が碍子15に対して互いに異なる距離に
ある状態、すなわちこれらのレーザ光センサ23,24
を搭載する保持機構4の中心が碍子15の中心からずれ
ている状態を示している。この状態においては、第1の
レーザ光センサ23による測定距離(L′11)と第2
のレーザ光センサ24による測定距離(L′12)との
差(L′11−L′12)が一定の許容誤差(α:例え
ば0.5mm)以上あり(L′11−L′12>±α)、
第1,第2のレーザ光センサ23,24間の中心線上に
碍子中心がなく、清掃装置5と碍子15とが心ずれの状
態にあると判定される。したがって、この場合には、ア
ンプ27,28、コントローラ29を介して動作データ
がシーケンサ30に出力され、旋回機構38により保持
機構4が位置調整のために水平移動する。
【0028】図4(B)では水平移動により、第1,第
2のレーザ光センサ23,24が碍子15に対して互い
に略同一の距離にある状態(保持機構4の中心が碍子1
5の中心と略一致している状態)を示している。この状
態においては、第1のレーザ光センサ23による測定距
離(L11)と、第2のレーザ光センサ24による測定
距離(L12)との差(L11−L12)が、一定の許
容誤差(α)以下(略零)であり(L11−L12=±
α)、第1,第2のレーザ光センサ23,24間の中心
線上に碍子中心があり、清掃装置5と碍子15とが同心
状態にあると判定される。したがって、この場合には、
アンプ27,28、コントローラ29を介して動作デー
タがシーケンサ30に出力され、清掃機構5の水平移動
が停止する。
【0029】以上の碍子中心位置検出作用によって、清
掃時における清掃装置5の水平面上での向きが決定され
る。
【0030】次に、図5(A),(B)は、図3に示し
た碍子高さ位置検出装置22の第1,第2のレーザ光セ
ンサ31,32によって、清掃機構5の清掃マット5b
の最上端の上昇固定位置を設定するための碍子高さ位置
の検出を行う方法を示したものである。この場合におい
て、各レーザ光センサ31,32は碍子15の笠部16
および幹部17の位置から上昇させながら、図3に示す
ような碍子上端取付け部18の位置まで上昇させて高さ
位置検出を行う場合を示している。そして、この位置検
出方法では、第1,第2のレーザ光センサ31,32の
間隔を、碍子15の笠部16間ピッチpと一致させてい
る。
【0031】図5(A)では、第1,第2のレーザ光セ
ンサ31,32が碍子上端取付け部18よりも下方にあ
る状態を示している。この状態においては、第1,第2
のレーザ光センサ31,32の間隔が碍子15の笠部1
6間ピッチpと一致していることから、両レーザ光セン
サ31,32は共に笠部16同士、あるいは幹部17同
士の表面にレーザ光33,34を照射することになる。
したがって、第1のレーザ光センサ31による測定距離
(L′21)と第2のレーザ光センサ32による測定距
離(L′22)との差(L′21−L′22)は常時、
一定の許容誤差(β)以下(略零)となる(L′21−
L′22=0±β)。この場合には、測定距離の差
(L′21−L′22)が碍子15の笠部16および幹
部17の外径を基準とする値を越えないので、清掃機構
5を停止すべき高さではないと判定される。したがっ
て、アンプ35,36、コントローラ37を介して動作
データがシーケンサ30に出力され、垂直ロッド2は上
昇を続ける。
【0032】図5(B)では、第1,第2のレーザ光セ
ンサ31,32が碍子上端取付け部18まで上昇した状
態を示している。この状態においては、上側にある第1
のレーザ光センサ31が碍子上端取付け部18の高さ位
置に達する一方、第2のレーザ光センサ32は未だ碍子
15の笠部16または幹部17の高さ位置にある。ここ
で碍子上端取付け部18の径は笠部16および幹部17
と異なるため、第1のレーザ光センサ31から照射され
るレーザ光33の測定距離(L21)と第2のレーザ光
センサ36から照射されるレーザ光の測定距離(L2
2)との差(L21−L22)は一定の許容誤差(β)
を越えることになる(L21−L22≧±β)。つま
り、測定距離の差(L21−L22)が碍子15の笠部
16および幹部17の外径を基準とする値を越えるの
で、清掃機構5を停止すべき高さと判定され、アンプ3
5,36、コントローラ37を介して動作データがシー
ケンサ30に出力され、垂直ロッド2は上昇を停止す
る。
【0033】以上の碍子高さ位置検出作用によって、清
掃時における清掃装置5の垂直方向の高さ位置が決定さ
れる。このようにして、碍子中心位置検出および碍子高
さ位置検出により清掃機構5の向きおよび高さ位置が決
定されるので、以後は清掃機構5を碍子方向に接近移動
等させるとともに、チャッキング機構7による母線取付
け部19への把持を行わせ、その後清掃機構5を駆動し
て碍子15の清掃を行うことができるものである。
【0034】具体的な清掃手順を当初作業を含めて説明
すると、以下の通りである。
【0035】まず、台車1を例えば走行誘導プレート上
を常に左右に外れないように制御しながら、かつプログ
ラムされた移動距離を演算して目的位置へ走行させる。
なお、通常の清掃作業は自動運転で行うことが望ましい
が、単体試験等においては手動運転としてもよい。台車
1が目的地点に達したら、清掃機構5を母線上部への上
昇の際に障害物に触れないように、あらかじめ設定され
たプログラムによって旋回させ、最適な水平面上での角
度にセットする。
【0036】次に、垂直ロッド2を高速にて伸長させ、
清掃機構5が該当碍子15の適宜の高さ位置、例えば上
下方向略中間高さ位置に達した時点で停止する。この状
態で旋回機構38により保持機構4を水平移動させなが
ら、上述した碍子中心位置検出装置21によって、碍子
15の中心位置を前記の操作で検出し、清掃機構5の中
心位置と碍子15の中心位置とを合致させる方向にセッ
トする。
【0037】碍子中心位置検出が完了したら、今度は垂
直ロッド2を低速で伸長させて清掃機構5を上昇させな
がら、上述した碍子高さ検出装置22によって碍子高さ
位置の検出を行う。本実施形態では、清掃機構5の上端
部が碍子の上端部の高さ位置で停止すること上述の通り
である。このようにして、碍子に対する正確な中心位置
検出および高さ位置検出を行った後、水平ロッド3を碍
子方向に伸長させて清掃機構5を碍子15方向に前進さ
せる。
【0038】清掃機構5は、水平ロッド3によってプロ
グラム設定位置まで碍子15に向って前進し、清掃機構
5の円弧中心が碍子中心と一致する地点で停止する。そ
こで、チャッキング機構7が碍子15の母線取付け部1
9を掴み、清掃マット5bが正転および反転を例えば2
00°の回転角度で5往復動作が繰り返され、碍子15
の表面が清掃マット5bによって清掃される。
【0039】このような本実施形態の碍子清掃装置を用
い、作業現場において実証試験を行った結果、従来方法
では機材搬入、足場組立て、碍子清掃、足場解体、機材
搬出まで約11日間を費やしていた母線支持碍子30本
の清掃作業に対し、本実施形態の装置を使用した方法で
は、碍子1本毎につき、清掃位置の設定とアウトリガー
張り出し作業に5.0分、垂直ロッド上昇に3.8分、
清掃作業時間に1.6分、垂直ロッド下降に3.1分、
アウトリガー戻し作業に2.0分となり、1碍子当りの
作業時間は約15分、母線支持碍子30本の合計清掃作
業については2日で終了することができた。また、従来
では作業人員が各工程で4〜5人必要であったところ、
本実施形態の場合は3人で済み、作業要員も減少でき
た。さらに、送電停止時間についても、従来では約9日
間必要であったところ、2日間で済んだ。
【0040】このように、本実施形態においては、碍子
15が高所に配置され、しかも作業スペースが狭い場合
であっても、碍子位置を効率よく、かつ正確に検出する
ことができ、ひいては清掃作業に係る作業の工数削減、
工期短縮、送電停止時間の短縮化等が図れるものであ
る。なお、本発明の碍子位置検出装置は清掃以外にも、
碍子の損傷点検および保守作業、塗料や絶縁剤の塗布、
吹き付け等、種々の作業に応用できるものである。
【0041】また、前記実施形態では碍子高さ位置検出
装置21について、図3および図5に示したように、清
掃機構5の上端位置を高さ設定基準とし、碍子15の碍
子上端取付け部18の位置でレーザ光照射を行うものと
したが、本発明はこれに限らず、母線取付け部19位置
でレーザ光照射を行い、母線取付け部19と清掃機構5
の下端とを一致させるものとすることができる。
【0042】図6は、このような他の実施形態を示した
ものである。
【0043】すなわち、一般に母線取付け部19の外観
形状は、上下方向で外径が変化しており、例えば図6の
例では、最下端19aで外径が下方から上方に向かって
次第に大径となり、中間部分19bでは一定径であり、
最上端19cでは次第に小径となる。
【0044】そこで、第1,第2レーザ光センサ31,
32を同時に下方から上昇させた場合には、まず母線取
付け部19の中間部19bでは上方に向って一定径とな
るので、第1レーザ光センサ31から照射されるレーザ
光33の測定距離(L21)と第2のレーザ光センサ3
2から照射されるレーザ光の測定距離(L22)との差
(L21−L22)は、零の値となり(L21−L22
=0)、次に、最上端19cでは上方に向って次第に小
径となるから正となる(L21−L22=+γ):(γ
は外径の傾き)。さらに上昇により第1レーザ光31が
最下部笠部16aに到達したとき、第1,第2レーザ光
センサ31,32から照明されるレーザ光の測定距離と
の差(L21−L22)は負の値となる。
【0045】したがって、比較演算手段によって測定距
離の差(L21−L22)が正から負の値となった場合
を碍子高さ位置と設定しておくことにより、最下部笠部
16a位置に第1レーザ光センサ31が到達する高さを
清掃機構5等の下端部の位置決めを行うための検出位置
とすることができる。なお、この場合においても、γの
値は碍子15の笠部16および幹部17の外径を基準と
する値を越える値であるから、γの設定は本発明の概念
を基本として行えるものである。勿論上記の各方法は、
上方から下方にセンサ移動させながら行うことも可能で
ある。
【0046】なお、具体的なプログラム上では、例えば
(L21−L22)が−30mm〜−60mmの寸法差が、
0.1秒間継続したとき最下部笠部16aと判定する等
の手法が適用できる。
【0047】以上のように、この他の実施形態において
も、前記一実施形態と同様に碍子高さ位置検出作用が行
えるものである。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、碍子が高
所に配置され、しかも作業スペースが狭い場合であって
も、碍子位置を効率よく、かつ正確に検出することがで
き、ひいては清掃、保守、点検等に係る作業の工数削
減、工期短縮、母線停止時間の短縮化等が図れる等の作
用効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による碍子位置検出装置を
搭載した碍子清掃装置の全体構成を示す側面図。
【図2】図1の正面図。
【図3】本発明の一実施形態による碍子位置検出装置の
構成を示す系統図。
【図4】(A)、(B)は本発明の一実施形態による碍
子中心位置検出装置での検出作用を示す作用説明図。
【図5】(A)、(B)は本発明の一実施形態による碍
子高さ位置検出装置での検出作用を示す作用説明図。
【図6】本発明の他の実施形態による碍子高さ位置検出
装置での検出作用を示す作用説明図。
【符号の説明】
1 台車 2 垂直ロッド 3 水平ロッド 4 保持機構 5 碍子清掃機構 5a 回転体 5b 清掃マット 6 碍子位置検出装置 7 チャッキング機構 8 昇降駆動機構 9 横行駆動機構 11 制御装置 12 操作盤 13 モニタディスプレイ 14 アウトリガー 15 碍子 16 笠部 17 幹部 18 碍子上端取付け部 19 母線取付け部 21 碍子中心位置検出装置 22 碍子高さ位置検出装置 23 第1のレーザ光センサ23 24 第2のレーザ光センサ23 25 レーザ光 26 レーザ光 27,28 アンプ 29 コントローラ 30 シーケンサ 31 第1のレーザ光センサ 32 第2のレーザ光センサ 33 レーザ光 34 レーザ光 35,36 アンプ 37 コントローラ 38 旋回機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡山 孝志 千葉県市原市五井海岸1番地 東京電力株 式会社五井火力発電所内 (72)発明者 土屋 公人 東京都台東区東上野3丁目3番3号 東電 設計上野センター (72)発明者 杉浦 秀男 東京都台東区東上野3丁目3番3号 東電 設計上野センター

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高所に垂直に設置された横断面円形の碍
    子の中心位置を検出する碍子位置検出装置であって、移
    動できる台車に水平方向に移動可能に搭載されて前記碍
    子の表面にレーザ光を水平に照射し、その反射光を受信
    する第1のレーザ光センサと、この第1のレーザ光セン
    サと同一水平面にて離間した配置で前記台車に前記第1
    のレーザ光センサとともに搭載されて前記碍子の表面に
    レーザ光を前記第1のレーザ光センサとは異なる向きで
    水平に照射し、その反射光を受信する第2のレーザ光セ
    ンサと、これら各センサからの出力信号に基づいて、そ
    の各センサと前記碍子表面の各レーザ光反射位置との間
    の距離(L11),(L12)をそれぞれ求める距離測
    定手段と、この距離測定手段で測定した距離(L1
    1),(L12)を互いに比較演算して、その差(L1
    1−L12)が略零となる地点を前記碍子の求める中心
    位置と設定する比較演算手段とを備えたことを特徴とす
    る碍子位置検出装置。
  2. 【請求項2】 略同一径の複数の笠部とこれよりも小径
    な略同一径の複数の幹部とが交互に上下方向に一定の間
    隔で配置され、高所に垂直に設置された横断面円形の碍
    子の高さ位置を検出する碍子位置検出装置であって、移
    動できる台車に昇降可能に搭載されて前記碍子の表面に
    レーザ光を水平に照射し、その反射光を受信する第1の
    レーザ光センサと、この第1のレーザ光センサと上下方
    向の位置を異ならせて前記台車に前記第1のレーザ光セ
    ンサとともに搭載されて前記碍子の表面にレーザ光を前
    記第1のレーザ光センサとは異なる高さで水平に照射
    し、その反射光を受信する第2のレーザ光センサと、こ
    れら各センサからの出力信号に基づいて、その各センサ
    と前記碍子表面の各レーザ光反射位置との間の距離(L
    21),(L22)をそれぞれ求める距離測定手段と、
    この距離測定手段で測定した距離(L21),(L2
    2)を互いに比較演算して、その差(L21−L22)
    が前記碍子の笠部および幹部の外径を基準とする値また
    は範囲を越える値になる昇降位置を前記碍子の求める高
    さ位置と設定する比較演算手段とを備えたことを特徴と
    する碍子位置検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1および2記載のレーザ光センサ
    を同一の台車に搭載し、かつ請求項1および2記載の距
    離測定手段と比較演算手段とを共に備えたことを特徴と
    する碍子位置検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の碍子位置検出装
    置において、レーザ光センサからのレーザ光を照射する
    部位は、碍子の笠部および幹部とは径が異なる碍子上端
    部または下端部の碍子取付け部であることを特徴とする
    碍子位置検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに記載の
    碍子位置検出装置において、台車は、テレスコピック状
    に伸縮する垂直ロッドと、この垂直ロッドの上端に連結
    されれてテレスコピック状に伸縮する水平ロッドとを有
    し、かつ前記水平ロッドの先端に、碍子の周囲で回転し
    て碍子の清掃、保守、点検その他の作業を行う作業機器
    を有するものであり、レーザ光センサは前記作業機器に
    付随して前記水平ロッドの先端に配設されていることを
    特徴とする碍子位置検出装置。
JP4641496A 1996-03-04 1996-03-04 碍子位置検出装置 Pending JPH09243321A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108151678A (zh) * 2018-01-25 2018-06-12 国网浙江省电力有限公司电力科学研究院 便携式瓷瓶端面平行度与同心度检测装置及其检测方法
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CN115156196A (zh) * 2022-06-24 2022-10-11 武汉理工大学 一种速度自适应的绝缘子激光带电清洗装置及方法

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