JPH09241663A - 高硫黄ガス用の乾式脱硫装置 - Google Patents

高硫黄ガス用の乾式脱硫装置

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JPH09241663A
JPH09241663A JP8057804A JP5780496A JPH09241663A JP H09241663 A JPH09241663 A JP H09241663A JP 8057804 A JP8057804 A JP 8057804A JP 5780496 A JP5780496 A JP 5780496A JP H09241663 A JPH09241663 A JP H09241663A
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JP
Japan
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tower
gas
desulfurization
reduction
agent
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Pending
Application number
JP8057804A
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English (en)
Inventor
Fumihiko Tamamushi
文彦 玉蟲
Shigeru Wakiyama
滋 脇山
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IHI Corp
Original Assignee
Ishikawajima Harima Heavy Industries Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高硫黄燃料を用いた場合でも、精製ガスの発
熱量の低下を防止できる高硫黄ガス用の乾式脱硫装置を
提供する。 【解決手段】 ガス化炉7で発生した粗製ガスを脱硫剤
により脱硫して精製ガスにする脱硫塔11と、脱硫剤を
再生する再生塔12と、脱硫塔と再生塔の間を脱硫剤を
循環させる粒子循環装置13とを備え、更に、再生後の
脱硫剤を精製ガスの一部と接触反応させて還元する還元
塔16と、還元に用いた精製ガスをガス化炉に導くガス
循環ライン18とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化石燃料をガス化した
ガス中に含まれる硫黄化合物を高温で除去する乾式脱硫
装置に係わり、更に詳しくは、高硫黄ガス用の乾式脱硫
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭をガス化した粗製ガス中には300
〜5000ppm程度の硫黄化合物が含まれており、複
合発電のガスタービン入口では10〜30ppmまでこ
れを低減することが要求される。この要求を満たすため
に、高温において固形脱硫剤に粗製ガス中の硫黄化合物
(主としてH2 S)を吸収させて除去する乾式脱硫装置
が開発されている。
【0003】図2は、従来の乾式脱硫装置の構成図であ
り、脱硫塔1,再生塔2,粒子循環系3,圧縮機4,エ
キスパンダ5,排ガス処理装置6,等からなる。脱硫塔
1と再生塔2は、脱硫剤を流動媒体とする流動層反応炉
であり、脱硫剤が粒子循環系3により脱硫塔1と再生塔
2の間を循環し、脱硫塔1で脱硫剤により粗製ガス中の
硫黄化合物を脱硫し、再生塔2で脱硫剤を再生してSO
2 を含むオフガスを発生させ、オフガスを圧縮機4によ
り再生塔2や粒子循環系3に再循環し、その一部を排ガ
ス処理装置6に供給して処理するようになっている。
【0004】なお、脱硫塔1及び再生塔2における主な
反応は以下の通りである。 脱硫塔:3Fe2 3 +H2 →2Fe3 4 +H2 O..(酸化鉄の還元) Fe3 4 +3H2 S+H2 →3FeS+4H2 O ..(硫黄の吸収) 再生塔:4FeS+7O2 →2Fe2 3 +4SO2 ..(硫化鉄の再生) また、酸化鉄の還元の際には、粗製ガス中のCOとH2
の間でいわゆるシフト反応が生じるので、水素と共に一
酸化炭素も消費される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】粗製ガス中の硫黄化合
物が約3〜6%の高濃度に達する高硫黄燃料(例えば高
硫黄重質油)を用いたガス化複合発電に上述した乾式脱
硫装置を適用することが、現在鋭意研究されている。し
かし、従来の乾式脱硫装置をかかる高硫黄燃料にそのま
ま適用すると、硫黄の吸収反応式から明らかなよう
に、硫黄の吸収反応に必要な脱硫剤(この例でFe3
4 )の量が従来の数倍から10倍以上必要になり、この
結果、脱硫塔内での還元反応により、相当量(数%)
の水素が消費されて水蒸気となり、脱硫後の精製ガスの
発熱量(低位発熱量)が数%のオーダで低下する問題点
があった。
【0006】精製ガスの発熱量が低下すると、ガスター
ビンで所定出力を得るためのガス流量が増大し、ガスタ
ービンを含む発電設備が大形化し、発電効率の低下を招
くことになる。
【0007】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち本発明の目的は、高硫
黄燃料を用いた場合でも、精製ガスの発熱量の低下を防
止できる高硫黄ガス用の乾式脱硫装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ガス化
炉で発生した粗製ガスを脱硫剤により脱硫して精製ガス
にする脱硫塔と、脱硫剤を再生する再生塔と、脱硫塔と
再生塔の間を脱硫剤を循環させる粒子循環装置と、を備
えた乾式脱硫装置において、再生後の脱硫剤を精製ガス
の一部と接触反応させて還元する還元塔と、還元に用い
た精製ガスをガス化炉に導くガス循環ラインと、を備え
たことを特徴とする高硫黄ガス用の乾式脱硫装置が提供
される。
【0009】上記本発明の構成によれば、独立した還元
塔を備え、この還元塔内で精製ガスの一部を用いて脱硫
剤を還元させるので、脱硫塔内では還元反応による水
素の消費がなくなり、従来と比較して精製ガスの発熱量
(低位発熱量)を数%オーダで高めることができる。ま
た、還元塔内で還元に用いられた精製ガスは、酸化鉄の
還元により可燃成分(H2 とCO)が減少し発熱量が低
下しているが、ガス循環ラインを介してガス化炉に導び
かれるので、高温のガス化炉内で燃料の一部として有効
利用することができる。従って、高硫黄燃料の量を一定
に保持する場合には、全体のバランスからガスタービン
に供給する精製ガス流量を従来と同量に保持することが
できる。
【0010】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
脱硫塔、再生塔、及び還元塔は、脱硫剤を流動媒体とす
る流動層反応炉である。この構成により、脱硫塔、再生
塔、及び還元塔間の粒子循環を円滑に行うことができ
る。
【0011】また、前記脱硫塔、再生塔、及び還元塔
は、それぞれ粗製ガス、酸素含有ガス、及び精製ガスを
流動ガスとする流動層反応炉である。この構成により、
再生塔に供給された空気の一部は、脱硫剤に同伴して還
元塔に入り、ガス循環ラインを介してガス化炉に導びか
れるので、ガス化炉におけるガス化剤として同伴空気を
用いることができる。従来はこの同伴空気は、脱硫塔内
で可燃成分と反応して可燃成分を減少させていたので、
この点でも精製ガスの発熱量低下を抑制でき、併せてガ
ス化炉における酸素等の高価なガス化剤の必要量を低減
することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。本発明による乾式脱硫装置
のガス化炉を含めた全体構成図である。この図におい
て、乾式脱硫装置10は、ガス化炉7で発生した粗製ガ
スを脱硫剤により脱硫して精製ガスにする脱硫塔11
と、脱硫剤を再生する再生塔12と、脱硫塔11と再生
塔12の間を脱硫剤を循環させる粒子循環装置13と、
を備えている。
【0013】この実施形態において、脱硫剤は、酸化鉄
(鉄鋼石)であり、Fe2 3 の化学式で示す酸化鉄を
Fe3 4 に還元して脱硫するようになっている。この
脱硫剤は、鉄鉱石そのものでもよく、或いは脱硫性能を
高めるために担体付であっても良い。また、本発明は鉄
鉱石に限定されず、脱硫性能を発揮するために還元を必
要とするその他の脱硫剤であってもよい。以下、脱硫剤
として酸化鉄を用いた場合について説明する。
【0014】図1において、脱硫塔11と再生塔12
は、脱硫剤を流動媒体とする流動層反応炉であり、脱硫
剤が粒子循環装置13により脱硫塔11と再生塔12の
間を循環し、脱硫塔11で脱硫剤により粗製ガス中の硫
黄化合物を脱硫し、再生塔12で脱硫剤を再生してSO
2 を含むオフガスを発生させ、オフガスを循環ガス圧縮
機14により再生塔12や粒子循環装置13に再循環す
るようになっている。なお、この図で、8及び14a
は、ガス冷却器である。
【0015】本発明の高硫黄ガス用の乾式脱硫装置10
は更に、再生後の脱硫剤を精製ガスの一部と接触反応さ
せて還元する還元塔16と、還元に用いた精製ガスをガ
ス化炉7に導くガス循環ライン18と、を備えている。
【0016】還元塔16は、この実施形態において、脱
硫剤を流動媒体とする流動層反応炉であり、脱硫塔11
で脱硫された精製ガスの一部が、還元塔16の下部に供
給され、この精製ガスにより内部の脱硫剤を流動させる
ようになっている。還元塔16に導入する精製ガスの量
は、再生塔12で再生されて供給される酸化鉄(Fe 2
3 )を還元してFe3 4 にするのに十分な量に設定
する(例えば精製ガスの数%程度)。
【0017】上記構成によれば、脱硫塔11、再生塔1
2、及び還元塔16は、それぞれ粗製ガス、酸素含有ガ
ス、及び精製ガスを流動ガスとする流動層反応炉であ
り、この構成により、脱硫塔、再生塔、及び還元塔間の
粒子循環を円滑に行うことができる。なお、本発明の請
求項1については流動層に限定されず、脱硫塔11、再
生塔12、及び還元塔16を別の反応層(例えば移動層
等)で構成してもよい。
【0018】上述した本発明の構成によれば、独立した
還元塔16を備え、この還元塔16内で精製ガスの一部
を用いて脱硫剤を還元させるので、脱硫塔11内では還
元反応による水素の消費がなくなり、従来と比較して精
製ガスの発熱量(低位発熱量)を数%オーダで高めるこ
とができる。
【0019】ガス循環ライン18は、ガス冷却器18a
と昇圧機18bからなり、還元塔16内で還元に用いら
れた精製ガスを、冷却し昇圧してガス化炉に導入するよ
うになっている。この構成により、還元塔16内で還元
に用いられた精製ガスは、酸化鉄の還元により可燃成分
(H2 とCO)が減少し発熱量が低下しているが、ガス
循環ライン18を介してガス化炉7に導びかれるので、
高温のガス化炉7内で燃料の一部として有効利用するこ
とができる。従って、高硫黄燃料の量を一定に保持する
場合には、全体のバランスからガスタービンに供給する
精製ガス流量を従来と同量に保持することができる。
【0020】また、再生塔12に供給された空気の一部
は、脱硫剤に同伴して還元塔16に入り、ガス循環ライ
ン18を介してガス化炉7に導びかれるので、ガス化炉
7におけるガス化剤として同伴空気を用いることができ
る。従来はこの同伴空気は、脱硫塔内で可燃成分と反応
して可燃成分を減少させていたので、この点でも精製ガ
スの発熱量低下を抑制でき、併せてガス化炉7における
酸素等の高価なガス化剤の必要量を低減することができ
る。
【0021】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる
ことは勿論である。
【0022】
【発明の効果】上述したように、本発明の高硫黄ガス用
の乾式脱硫装置は、高硫黄燃料を用いた場合でも、精製
ガスの発熱量を従来よりも高めることができ、併せてガ
ス化炉における酸素等の高価なガス化剤の必要量を低減
することができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による乾式脱硫装置のガス化炉を含めた
全体構成図である。
【図2】従来の乾式脱硫装置の構成図である。
【符号の説明】
1 脱硫塔 2 再生塔 3 粒子循環系 4 圧縮機 5 エキスパンダ 6 排ガス処理装置 7 ガス化炉 8 ガス冷却器 10 高硫黄ガス用の乾式脱硫装置 11 脱硫塔 12 再生塔 13 粒子循環装置 14 循環ガス圧縮機 14a ガス冷却器 16 還元塔 18 ガス循環ライン 18a ガス冷却器 18b 昇圧機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス化炉で発生した粗製ガスを脱硫剤に
    より脱硫して精製ガスにする脱硫塔と、脱硫剤を再生す
    る再生塔と、脱硫塔と再生塔の間を脱硫剤を循環させる
    粒子循環装置と、を備えた乾式脱硫装置において、 再生後の脱硫剤を精製ガスの一部と接触反応させて還元
    する還元塔と、還元に用いた精製ガスをガス化炉に導く
    ガス循環ラインと、を備えたことを特徴とする高硫黄ガ
    ス用の乾式脱硫装置。
  2. 【請求項2】 前記脱硫塔、再生塔、及び還元塔は、脱
    硫剤を流動媒体とする流動層反応炉である、ことを特徴
    とする請求項1に記載の高硫黄ガス用の乾式脱硫装置。
  3. 【請求項3】 前記脱硫塔、再生塔、及び還元塔は、そ
    れぞれ粗製ガス、酸素含有ガス、及び精製ガスを流動ガ
    スとする流動層反応炉である、ことを特徴とする請求項
    1に記載の高硫黄ガス用の乾式脱硫装置。
JP8057804A 1996-03-14 1996-03-14 高硫黄ガス用の乾式脱硫装置 Pending JPH09241663A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010515852A (ja) * 2007-01-15 2010-05-13 シーメンス・ファオアーイー・メタルズ・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー・ウント・コ ガス・蒸気タービン(コンバインドサイクル)発電所における電気的エネルギーの生成方法及び設備
CN105833680A (zh) * 2016-04-22 2016-08-10 武汉理工大学 一种炼厂胺液脱硫方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010515852A (ja) * 2007-01-15 2010-05-13 シーメンス・ファオアーイー・メタルズ・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー・ウント・コ ガス・蒸気タービン(コンバインドサイクル)発電所における電気的エネルギーの生成方法及び設備
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