JPH09241243A - ピリジルウレア誘導体 - Google Patents

ピリジルウレア誘導体

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JPH09241243A
JPH09241243A JP8046086A JP4608696A JPH09241243A JP H09241243 A JPH09241243 A JP H09241243A JP 8046086 A JP8046086 A JP 8046086A JP 4608696 A JP4608696 A JP 4608696A JP H09241243 A JPH09241243 A JP H09241243A
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紘一 首藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DNA結合能を有し、抗腫瘍剤および抗ウイ
ルス剤として有効な化合物である、新規なピリジルウレ
ア誘導体の提供とその医薬としての利用。 【解決手段】 この化合物は、次の一般式(I) 【化1】 (式中、R1は 【化2】 2は 【化3】 7は 【化4】 を表し、R3、R4、R5、R6及びR8は互いに独立して
水素原子又はC1〜C6アルキル基を表す)で示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗腫瘍薬及び抗ウ
イルス薬として有用なピリジルウレア誘導体、およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、DNAに対し可逆的に相互作用し
て複製と転写との両者を阻害するピロール−アミジン系
抗生物質ネトロプシン及びジスタマイシンを鍵化合物と
した、抗腫瘍薬及び抗ウイルス薬に関する報告が盛んに
なされている。例えばWO 95/04732には、次
の式
【化12】 で表される化合物等が開示されている。
【0003】また、WO 94/25436には、次の
【化13】 で表される化合物等が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの化合
物はいずれも構造が複雑で多段階の合成ルートを必要と
し、また各段階における精製操作の繁雑さのために、目
的化合物を高収量で得ることには困難があり、それゆえ
に医薬品として開発する上で製造コストが高いという大
きな問題点がある。従って、比較的容易に合成でき、し
かも、DNA結合能を有していて抗腫瘍薬及び抗ウイル
ス薬として有効な化合物の解明と、その化合物を得るた
めの方法の開発が求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる課
題解決のために鋭意研究した結果、新規なピリジルウレ
ア誘導体が強力なDNA結合能を有することから抗腫瘍
薬及び抗ウイルス薬として有効であり、かつ比較的容易
に合成できることを見出だし、本発明を完成した。すな
わち、本発明は、次の一般式(I)
【化14】 (式中、R1
【化15】 2
【化16】 7
【化17】 を表し、R3、R4、R5、R6及びR8は互いに独立して
水素原子又はC1〜C6アルキル基を表す)で表されるピ
リジルウレア化合物またはその薬学上許容しうる塩に関
する。
【0006】また本発明は、上記化合物の製造方法にも
関し、次の一般式(II)
【化18】 (式中、R3は上記した意味を表し、R1′は
【化19】 を表し、Yは保護されたアミノ基を表す)で示されるク
ロロギ酸アミド化合物又は、次の一般式(III)
【化20】 (式中、R3、R1′は上記した意味を有する)で示され
るフェノキシギ酸アミド化合物と、次の一般式(IV)
【0007】
【化21】 (式中、R4、R5は上記した意味を有する)で示される
ピリジン化合物とを反応させ、得られた縮合物につい
て、R1′上にシアノが存在する場合にこれをグアニル
基に、また保護されたアミノ基が存在する場合にこれを
脱保護した後、アミノ基をアルキル化することによっ
て、次の一般式(I)
【化22】 (式中、 R1〜R8は上記した意味を有する)で示され
るピリジルウレア化合物を製造するか、または次の一般
式(V) R1′−NR3H (V) (式中、R1′は上記した意味を有する)で示されるア
ミノ化合物と、次の一般式(VI)
【0008】
【化23】 (式中、R4、R5は上記した意味を有し、R2′は−C
2−NH−保護基を表す)で示されるピリジン化合物
とを、カルボニルジイミダゾールの存在下にカルボニル
基を介して縮合させるか、上記一般式(VI)で示される
ピリジン化合物をカルボニルジイミダゾールの存在下に
カルボニル基を介して自己縮合させ、得られた縮合物に
ついて、R1′上にシアノが存在する場合にこれをグア
ニル基に、また保護されたアミノ基が存在する場合にこ
れを脱保護した後、アミノ基をアルキル化し、そしてR
2′上の保護基を開裂除去することによって、次の一般
式(I)
【化24】 (式中、R1〜R8 は上記した意味を有する)で示され
るピリジルウレア化合物を製造することからなるもので
ある。
【0009】上記一般式(I)で表される化合物におい
て、C1〜C6アルキルとしてはメチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert
−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられ
る。上記一般式(I)で表される化合物の製薬上許容さ
れる塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などの
無機酸塩類、酢酸、フマル酸、クエン酸、マレイン酸、
フタル酸、リンゴ酸、酒石酸塩などの有機酸塩類が挙げ
られる。本発明の化合物には、上記一般式(I)で示さ
れる化合物のほか、この化合物から誘導されうる代謝産
物、および代謝前駆物質、すなわち生体内において代謝
されて一般式(I)で示される化合物を生成するいわゆ
るプロドラッグを包含する。
【0010】本発明の上記一般式(I)で示される化合
物は、例えば次の反応スキーム1で示される反応工程に
よって製造することができる。
【化25】 この反応工程に於いて、式(VII)で示されるジアミノ
ピリジンをN−アルキル化して一般式(IV)で示される
アルキルアミノピリジン化合物とし、別に式(VIII)で
示される4−アミノベンゾニトリルをN−アルキル化し
て得られる一般式(IX)で示される4−アルキルアミノ
ベンゾニトリルをトリホスゲンまたはクロロギ酸フェニ
ルと反応させて一般式(II)又は(III)で示されるク
ロロギ酸アミド化合物又はフェノキシギ酸アミド化合物
とする。このようにして得られた一般式(IV)で示され
るアルキルアミノピリジン化合物と一般式(II)又は
(III)で示されるクロロギ酸アミド化合物又はフェノ
キシギ酸アミド化合物とを反応させて、一般式(X)で
示されるピリジルジウレア化合物とし、このピリジルジ
ウレア化合物を塩化水素と処理し、ついでアンモニアと
反応させてシアノ基をグアニル基に変換することによっ
て目的とする一般式(I)の化合物が得られる。
【0011】上記した反応工程に於いて、ジアミノピリ
ジン(VII)からの一般式(IV)で表されるアルキルア
ミノピリジン化合物製造におけるアミノ基のアルキル化
方法としては、一般的なアミノ基のアルキル化方法のい
ずれを用いて行ってもよい。例えばアシル化剤を用いア
ミノ基についてアシル化を行った後、還元剤を用い還元
してN−アルキル体を得る方法(方法A)、又はアミノ
化合物をハロゲン化アルキルと処理することによってN
−アルキル体を得る方法(方法B)等が用いられる。
【0012】方法Aのアシル化反応は一般式(VII)で
示されるジアミノピリジンに対し、1〜100モル等量
のアシル化剤を用いて行われる。アシル化剤としては、
例えば酢酸クロリド、プロピオン酸クロリド、n−酪酸
クロリド、イソ酪酸クロリド、吉草酸クロリド、カプロ
ン酸クロリド等のカルボン酸クロリド類;無水酢酸、プ
ロピオン酸無水物、n−酪酸無水物、イソ酪酸無水物、
吉草酸無水物、カプロン酸無水物等のカルボン酸無水
物;酢酸ギ酸無水物、イソ吉草酸ギ酸無水物、炭酸エチ
ルギ酸無水物、炭酸イソブチルギ酸無水物等の混合酸無
水物を用いることができる。
【0013】アシル化反応には必要に応じて0.1〜1
0倍量の無機又は有機塩基を添加することができ、例え
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム
等の水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム等の炭酸塩類;トリエチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルア
ミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミン等のア
ミン類;ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等のピ
リジン類を用いることができる。
【0014】アシル化反応は無溶媒、又は有機溶媒中で
行うことができる。有機溶媒としては、例えばベンゼ
ン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類;ク
ロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等
のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド
類;スルホラン;水;又はこれらの混合溶剤が好適に用
いられる。アシル化反応は氷冷下から加熱還流下までの
温度の範囲で行われる。反応時間は反応条件によって異
なるが、通常0.5時間〜48時間である。
【0015】方法Aの還元反応はアシル化体、即ちアシ
ルアミノピリジンに対し1〜100モル等量の還元剤を
反応させることによって行われる。還元剤として水素化
リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウ
ム、アラン等の水素化アルミニウム類;ボラン−テトラ
ヒドロフラン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、
ボラン−ピリジン錯体等の水素化ホウ素類を用いること
ができる。
【0016】還元反応はジエチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類が溶媒として用い、氷冷下から加熱還流下まで
の温度の範囲で行われる。反応時間は反応条件によって
異なるが、通常0.5時間〜36時間である。好ましく
はテトラヒドロフラン中、ボラン−テトラヒドロフラン
錯体、若しくはボラン−ジメチルスルフィド錯体を用
い、12〜18時間加熱還流させて行われる。
【0017】方法Bのアルキル化反応に用いられるハロ
ゲン化アルキルとしては、ヨードメタン、ヨードエタ
ン、1−ブロモプロパン、2−ブロモプロパン、1−ブ
ロモブタン、2−ブロモブタン、1−ブロモペンタン、
2−ブロモペンタン、3−ブロモペンタン、1−クロロ
ヘキサン等を挙げることができる。使用量は一般式(VI
I)で示されるジアミノピリジンに対し、1〜100モ
ル等量である。必要に応じて1〜100倍量の無機又は
有機塩基を添加することができ、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化物;炭
酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の
炭酸塩類;トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロ
ピルアミン、トリメチルアミン等のアミン類;ピリジ
ン、4−ジメチルアミノピリジン等のピリジン類を用い
ることができる。
【0018】方法Bのアルキル化反応は無溶媒、又は有
機溶媒中で行うことができる。有機溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水
素類;クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸ト
リアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスル
ホキシド類;スルホラン;水;又はこれらの混合溶剤が
好適に用いられる。方法Bのアルキル化反応は一般的な
反応容器中、又は封管中で氷冷下から200℃までの温
度の範囲で行われる。反応時間は反応条件によって異な
るが、通常0.5時間〜48時間である。一般式(VII
I)で示される化合物4−アミノベンゾニトリルのN−
アルキル化は、上記したアミノ基のアルキル化方法で行
うことができる。
【0019】得られた一般式(IX)の4−アルキルアミ
ノベンゾニトリルは、次いでトリホスゲン若しくはクロ
ロギ酸フェニルと反応させて、一般式(II)又は(II
I)で示されるクロロギ酸アミド化合物又はフェノキシ
ギ酸アミド化合物とされる。この反応には必要に応じて
塩基を添加することができる。塩基は0.1〜100倍
量の無機又は有機塩基を用い、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化物;炭
酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の
炭酸塩類;トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロ
ピルアミン、トリメチルアミン等のアミン類;ピリジ
ン、4−ジメチルアミノピリジン等のピリジン類を用い
ることができる。
【0020】この反応は有機溶媒中、氷冷下から加熱還
流下までの温度の範囲で行われる。反応時間は反応条件
によって異なるが、通常0.5時間〜48時間である。
有機溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、ヘキサ
ン、ヘプタン等の炭化水素類;クロロホルム、ジクロロ
メタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド類;ジメチル
スルホキシド等のスルホキシド類;又はこれらの混合溶
剤が好適に用いられる。好ましくは一般式(IX)の4−
アルキルアミノベンゾニトリルに対し、1,2−ジクロ
ロエタン中、1〜5モル等量のトリホスゲンを用い、1
0〜15時間加熱還流するか、又はジクロロメタン中、
1〜5モル等量のクロロギ酸フェニルと1〜5モル等量
のトリエチルアミンを用い、2〜5時間室温で反応させ
ることによって行う。
【0021】一般式(II)又は(III)で示されるクロ
ロギ酸アミド化合物又はフェノキシギ酸アミド化合物
と、一般式(IV)で表されるアルキルアミノピリジン化
合物との縮合反応より一般式(X)で表されるピリジル
ウレア化合物が得られる。この縮合反応において、一般
式(IV)で表されるアルキルアミノピリジン化合物に対
し、2〜100モル等量の一般式(II)又は(III)で
示されるクロロギ酸アミド化合物又はフェノキシギ酸ア
ミド化合物を用いることができる。また、必要に応じて
塩基、又は酸を添加することができる。塩基は0.1〜
100倍量の無機又は有機塩基を用い、塩基としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム等の水酸化物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム等の炭酸塩類;トリエチルアミン、ジ
エチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチ
ルアミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミン等
のアミン類;ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等
のピリジン類を挙げることができる。酸は0.1〜10
0倍量のルイス酸を用い、ルイス酸としては、例えば塩
化アルミニウム、四塩化チタン、フッ化ホウ素−ジエチ
ルエーテル錯体、ジ−n−スズオキシド等が挙げられ
る。
【0022】この縮合反応は無溶媒、又は有機溶媒中で
行うことができる。有機溶媒としては、例えばベンゼ
ン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類;ク
ロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド類;ジメ
チルスルホキシド等のスルホキシド類;又はこれらの混
合溶剤が好適に用いられる。
【0023】この縮合反応は一般的な反応容器中、又は
封管中で室温から200℃までの温度の範囲で行われ
る。反応時間は通常1時間〜72時間である。この様に
して得られた一般式(X)で表されるピリジルウレア化
合物は、溶媒中、塩化水素ガスを吹き込み反応させ、一
旦溶媒を留去した後、次いで溶媒中、アンモニアガスを
吹き込み反応させることによって、このピリジルウレア
化合物上のシアノ基がイミデート、次いでグアニル基へ
と変換され、所望の目的化合物ピリジルウレア誘導体
(I)とされる。
【0024】ここで用いられる溶媒としては、例えばメ
タノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール
等のアルコール類が挙げられる。反応温度は氷冷下から
室温までの温度の範囲で行われる。好ましくは氷冷下に
0.5〜5時間で塩化水素ガスを吹き込んだ後、室温に
て12〜72時間放置し、一旦溶媒を留去した後、再び
氷冷下に0.5〜5時間でアンモニアガス吹き込み、更
に室温にて12〜72時間放置することによって行われ
る。このシアノ基のグアニル基への変換反応について
は、S. R. Sandler と W. Karo の著した「Organic Fun
ctional Group Preparation」(第2版、1989、Academi
c Press, Inc.)の第III巻、第6章を参考とすることが
できる。
【0025】また本発明の上記一般式(I)で示される
化合物は、例えば次の反応スキーム2で示される反応工
程によっても製造することができる。
【化26】
【0026】この反応工程に於いて、 式(XI)で示さ
れるアミノニトロピリジンをN−アルキル化して一般式
(XII)で示されるアルキルアミノニトロピリジン化合
物とし、この一般式(XII)の化合物を還元して一般式
(XIII)で示される化合物とし、この一般式(XIII)の
化合物をN−アルキル化して、一般式(IV)で示される
アルキルアミノピリジン化合物とし、この一般式(IV)の
化合物をアミノ基を保護したグリシン(Z−グリシン)
と縮合させて一般式(XIV)のアミド化合物とし、この
一般式(XIV)の化合物をカルボニルジイミダゾール又
はトリホスゲンを用いてカルボニル基を介して縮合させ
て、一般式(XV)で示されるピリジルウレア化合物と
し、この一般式(XV)の化合物の保護基の脱離とN−ア
ルキル化を行って、目的とする一般式(I)の化合物が
得られる。
【0027】上記した反応工程に於いて、アミノニトロ
ピリジン(XI)からの一般式(XII)で表されるアルキル
アミノニトロピリジン化合物製造におけるアミノ基のア
ルキル化方法、及び一般式(XIII)で示される化合物か
らの一般式(IV)で示されるアルキルピリジン化合物製造
におけるアミノ基のアルキル化方法は、上記したアミノ
基のアルキル化方法のいずれを用いて行ってもよい。
【0028】一般式(XII)で表されるアルキルアミノ
ニトロピリジン化合物のニトロ基の還元は、塩酸酸性下
に鉄、亜鉛、スズ又は塩化第一スズ等を用いる方法;水
素気流下にニッケル、パラジウム又は白金を触媒として
用いる接触還元による方法;水素化リチウムアルミニウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を用いて行うこ
とができる。水素気流下、溶媒中、0.01〜1モル等
量のパラジウム炭素を用いた接触還元による方法が好ま
しい。接触還元反応の溶媒としてはメタノール、エタノ
ール、2−プロパノール等のアルコール類;ギ酸、酢酸
等のカルボン酸類;水;又はこれらの混合溶剤が好適に
用いられる。接触還元反応は氷冷下から室温までの温度
の範囲で、0.5〜48時間の反応時間で行われる。
【0029】一般式(IV)で示されるアルキルアミノピ
リジン化合物とアミノ基を保護されたグリシン(Z−グ
リシン)との縮合反応は、一般的なペプチド合成に於い
て行われている方法によって行われる。グリシンのアミ
ノ基の保護基Zとしては一般的なペプチド合成に用いら
れるアミノ酸N末端保護基を用いることができる。例え
ばカルボベンゾキシ基(Cbz基)、tert−ブトキシカル
ボニル基(Boc基)、9−フルオレニルメチルオキシカ
ルボニル基(Fmoc基)等を挙げることができる。保護基
の選定、導入、及び除去については、例えば泉屋信夫ら
による著書「ペプチド合成の基礎と実験」(1985、丸
善)の第2章を参考とすることができる。
【0030】縮合反応に用いる縮合剤としては、例えば
ジシクロヘキシルカルボジイミド、塩酸1−エチル−3
−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジ
エチルホスホロシアニデート、ジフェニルホスホリルア
ジド等を挙げることができる。またこの反応に添加剤と
して、例えばN−ヒドロキシコハク酸イミド、1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾール、トリエチルアミン、ピリジ
ン、4−ジメチルアミノピリジン等を用いることができ
る。一般的なペプチド合成については例えば泉屋信夫ら
による著書「ペプチド合成の基礎と実験」(1985、丸
善)の第5章を参考とすることができる。
【0031】この縮合反応は有機溶媒中で行うが、有機
溶媒としては、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、
四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサ
メチルリン酸トリアミド等のアミド類;ジメチルスルホ
キシド等のスルホキシド類;又はこれらの混合溶剤が好
適に用いられる。反応温度は氷冷下から室温までの温度
の範囲で行われる。反応時間は反応条件によって異なる
が、通常0.5〜48時間である。
【0032】2分子の一般式(XIV)の化合物をカルボ
ニル基を介して縮合させ、一般式(XV)で示されるピリ
ジルウレア化合物とする反応は、カルボニルジイミダゾ
ール又はトリホスゲンを用い行われる。カルボニルジイ
ミダゾール又はトリホスゲンは一般式(XIV)の化合物
に対して0.5〜10モル等量の使用量である。必要に
応じてピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基を0.
1〜10モル等量加えることができる。
【0033】この反応は有機溶媒中で行うが、有機溶媒
としては、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、四塩
化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水
素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチル
リン酸トリアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド
等のスルホキシド類;又はこれらの混合溶剤が好適に用
いられる。反応温度は氷冷下から室温までの温度の範囲
で行われる。反応時間は反応条件によって異なるが、通
常0.5〜48時間である。
【0034】この様にして得られた一般式(XV)の化合
物について保護基Zを除去するか、又は保護基Zを除去
した後、アミノ基をアルキル化することによって一般式
(I)で表される化合物が得られる。保護基Zの除去方法
としては一般的なペプチド合成に用いられる脱保護方法
が用いられる。保護基Zがカルボベンゾキシ基の場合は
水素気流下にニッケル、パラジウム又は白金を触媒とし
て用いる接触還元によって、tert−ブトキシカルボニル
基の場合は塩化水素、臭化水素、トリフルオロ酢酸等の
酸処理によって、9−フルオレニルメチルオキシカルボ
ニル基の場合はジエチルアミンやモルホリン等の塩基処
理によって除去することができる。アミノ基のアルキル
化は、上記したアミノ基のアルキル化方法のいずれを用
いて行ってもよい。本発明の上記一般式(I)を有する
化合物の具体例には次の化合物が挙げられる。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】本発明の上記一般式(I)を有する化合物
は、種々の形態で投与される。投与形態としては、例え
ば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤などの
経口投与、または注射剤、点滴剤、座剤などの非経口投
与剤が挙げられる。これらの各種製剤は、常法にしたが
って、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑択剤、溶解補助剤、
懸濁剤、コ−ティング剤などの通常使用し得る補助剤を
用いて製剤化することができる。その投与量は、症状、
年令、体重、投与方法によって異なるが、通常、成人に
対して1日0.01〜100mgを投与することができ
る。
【0038】次に、本発明を実施例などにより、さらに
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。 〔実施例1〕 (1) N,N′−ジホルミル−2,6−ジアミノピリジン 氷冷撹拌下、無水酢酸46.77gにギ酸33.74gを
30分かけて滴下した後、加温し60℃で1時間撹拌し
た。この溶液を再び氷冷し、これに2,6−ジアミノピ
リジン10.00gをテトラヒドロフラン50mlに溶か
した溶液を20分かけて滴下した後、室温にて一晩撹拌
し、析出物を濾取した。得られた結晶を酢酸エチルで洗
浄した後、室温、減圧下に乾燥し、標題化合物を14.
56g得た。収率96%、白色結晶、m.p.233〜23
5℃。このものは更に精製することなく次工程に供し
た。
【0039】(2) N,N′−ジメチル−2,6−ジアミ
ノピリジン (1)で得られたN,N′−ジホルミル−2,6−ジアミノ
ピリジン9.41gをテトラヒドロフラン200mlに溶
かした溶液に、氷冷下、10Mボラン−ジメチルスルフ
ィド錯体68mlを滴下した後、一晩加熱還流させた。そ
の後、この溶液に氷冷下、メタノール100mlを1時間
かけて滴下した後、塩化水素ガスを20分間吹き込み、
その後2時間加熱還流させた。減圧化に溶媒を留去し、
得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
〔10%→80% AcOEt in Hexane〕で分離した後、
昇華精製を行い、標題化合物1.09gを得た。収率1
4%、無色針状晶、m.p.62〜66℃ 1H-NMR (DMSO-d6);δ 2.70 (d, 6H, J=4.8 Hz), 5.57
(d, 2H, J=8.1 Hz), 5.70 (d, 2H, J=4.0 Hz), 7.05
(t, 1H, J=8.1 Hz); 1H-NMR (CDCl3) δ 2.84 (d, 6H,
J=5.1 Hz), 4.29 (brs, 2H), 5.73 (d, 2H, J=7.7 Hz),
7.28 (t, 1H, J=7.7 Hz)。
【0040】(3) 4−(N−フェノキシカルボニル)
アミノベンゾニトリル クロロギ酸フェニル9.94gを氷冷下にジクロロメタ
ン100mlに溶解した。氷冷下に4−アミノベンゾニト
リル5.00g、次いでトリエチルアミン6.0mlを注意
深く加えた。得られた黄色溶液は徐々に室温に戻したと
き沈殿を生じた。3時間後、反応液を分液ロートに移
し、水、飽和食塩水で順次洗浄した。脱水(MgSO4)し
た後、減圧下に溶媒留去し、得られた残留物を酢酸エチ
ル−ヘキサン混液(15〜20% EtOAc in Hexane)中
に分散させた。これを濾取、洗浄 (Hexane)、乾燥し、
標題化合物9.45gを得た。収率94%、無色針状
晶、m.p.169〜171℃ 1H-NMR (DMSO-d6) δ 7.16-7.21 (m, 2H), 7.25-7.30
(m, 1H), 7.33 (brs, 1H), 7.39-7.45 (m, 2H), 7.53-
7.65 (m, 4H)。
【0041】(4) N,N′−ジメチル−N,N′−ビス
〔(N−4−シアノフェニル)アミノカルボニル〕−
2,6−ジアミノピリジン (2)で得られたN,N′−ジメチル−2,6−ジアミノピ
リジン0.58g及び、(3)で得られた4−(N−フェ
ノキシカルボニル)アミノベンゾニトリル4.00gに
ジメチルスルホキシド20mlを加え溶解した。100−
110℃ にて36時間加熱撹拌した。室温まで放冷し
た後、撹拌下にメタノール100mlを加えて30分間撹
拌を続けた。析出物を濾取、洗浄 (MeOH)、乾燥
し、標題化合物0.53gを得た。収率28%、白色固
体、m.p.237〜239℃ 1H NMR (DMSO-d6) δ 3.43 (s, 6H), 7.13 (d, 2H, J=
8.3 Hz), 7.60-7.67 (m, 8H), 7.91 (t, 1H, J=8.3 H
z), 10 54 (s, 2H)。
【0042】(5) N,N′−ジメチル−N,N′−ビス
〔(N−4−アミジノフェニル)アミノカルボニル〕−
2,6−ジアミノピリジン 塩酸塩(化合物3) (4)で得られたN,N′−ジメチル−N,N′−ビス
〔(N−4−シアノフェニル)アミノカルボニル〕−
2,6−ジアミノピリジン0.11gをメタノール100
mlに懸濁させた。氷冷下に塩化水素を1.5時間かけて
吹き込んだ後、室温で3日間放置した。減圧下に溶媒を
留去し、得られた残留物に再びメタノール100mlを加
えた。氷冷下にアンモニアを1.5時間かけて吹き込ん
だ後、2時間加熱還流させた。減圧下に溶媒を留去し、
得られた残渣をエーテル中に粉砕し、これを濾取、乾燥
し、白色固体を得た。これを ジメチルスルホキシド1m
lに溶解した後、1N塩酸20mlを滴下し、析出物を濾
取、洗浄(Et2O)、乾燥し、標題化合物0.04g
を得た。収率30%、白色固体、m.p.>300℃ 1H NMR (DMSO-d6) δ 3.46 (s, 6H), 7.15 (d, 2H, J=
8.4 Hz), 7.70-7.77 (m, 8H), 7.91 (t, 1H, J=8.4 H
z), 8.71 (s, 4H), 9.10 (s, 4H), 10.54 (s, 2H); IR
(KBr) 3300, 1658, 1592, 1512, 1478, 1416, 1318, 12
27, 992, 836 cm-1; UV (2% DMSO/TE buffer) lmax
(e) 284 (28925) nm。
【0043】〔実施例2〕 (1) 2,5−ジアミノピリジン 2−アミノ−5−ニトロピリジン4.95gをメタノー
ル100mlに懸濁させた後、水50mlに懸濁させた10
% Pd−C 1.00gを加え、水素を導入しつつ一晩
激しく撹拌した。触媒を濾去し、減圧下に溶媒を留去
し、標題化合物を濃紫色油状物4.50gとして得た。
このものは更に精製することなく次行程に供した。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 3.5-5.5 (brm, 4H), 6.29 (dd, 1
H, J=7.4 Hz, 8.4 Hz), 6.80 (dd, 1H, J=2.9 Hz, 8.8
Hz), 7.41 (dd, 1H, J=7.4 Hz, 2.9 Hz)。
【0044】(2) 2−アミノ−5−(カルボベンゾキ
シグリシル)アミノピリジン (1)で得られた2,5−ジアミノピリジン4.50gを
N,N−ジメチルホルムアミド100mlに溶解した。氷
冷下にカルボベンゾキシグリシン8.24g、ジエチル
ホスホロシアニデート6.24g、及びトリエチルアミ
ン3.98gを順次加えた後、室温にて一晩撹拌した。
減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物についてシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー〔CH2Cl2-MeOH-ammonia
water (90:10:0.5)〕を行った。得られた固体
を酢酸エチル中に粉砕し、これを濾取、乾燥し、標題化
合物4.83gを得た。収率45%(2工程)、淡紫色
粉末、m.p.199〜203℃ 1H-NMR (DMSO-d6) δ 3.76 (d, 2H, J=6.2 Hz), 5.05
(s, 2H), 5.60 (brs, 2H), 6.42 (d, 1H, J=8.8 Hz),
7.31 (brt, 1H, J=4.0 Hz), 7.32-7.42 (m, 5H),7.54
(dd, 1H, J=2.2 Hz, 8.8 Hz), 8.06 (d, 1H, J=1.8 H
z), 9.54 (s, 1H)。
【0045】(3) 1,3−ジ〔5−(カルボベンゾキ
シグリシル)アミノ−2−ピリジル〕ウレア (2)で得られた2−アミノ−5−(カルボベンゾキシグ
リシル)アミノピリジン2.54gをジメチルスルホキ
シド10mlに溶解した。室温にてN,N′−カルボニル
ジイミダゾール2.64gのテトラヒドロフラン80ml
溶液を加え、一晩撹拌した。減圧下にテトラヒドロフラ
ンを留去した後、残留物にメタノール150mlを加え
た。澱状の不溶物が析出したのでこれを濾取、洗浄(M
eOH)、乾燥し、標題化合物1.07gを得た。収率
42%、淡紫色粉末、m.p.238〜240℃ 1H-NMR (DMSO-d6) δ 3.83 (d, 4H, J=6.2 Hz), 5.07
(s, 2H), 7.25-7.50 (m, 12H), 7.69 (brd, 2H, J=8.8
Hz), 7.94 (dd, 2H, J=2.2 Hz, 9.2 Hz), 8.49(brd, 2
H, J=0.2 Hz), 10.00 (brs, 2H), 10.24 (brs, 2H)。
【0046】(4) 1,3−ジ(5−グリシルアミノ−
2−ピリジル)ウレア 酢酸塩(化合物6) (3)で得られた1,3−ジ〔5−(カルボベンゾキシグ
リシル)アミノ−2−ピリジル]ウレア1.08gを酢
酸80mlに溶解した後、酢酸20mlに懸濁させた10%
Pd−C 1.00gを加え、水素を導入しつつ一晩激
しく撹拌した。触媒を濾去し、減圧下に溶媒を留去し、
得られた残留物をエーテル中に分散させ、これを濾取、
洗浄 (Et2O)、乾燥し、標題化合物0.73gを得
た。収率79%、白色粉末、m.p.183〜185(dec.)
℃ 1H-NMR (DMSO-d6) δ 3.34 (s, 4H), 7.68 (d, 2H, J=
9.3 Hz), 7.96 (dd, 2H, J=2.6 Hz, 8.8 Hz), 8.53 (d,
2H, J=2.2 z), 10.12 (brs, 2H); MS (SIMS) m/z 359
(M+H)。上記のピリジルウレア誘導体のDNA結合能は
次の様にして評価した。
【0047】〔実施例3〕トリス緩衝液中(pH8)、仔
牛胸腺由来DNA 1mM(リン酸基濃度)と被検化合物
100μMを混合し、90−95℃にて60秒間加熱し
た後、室温にて一晩放置した後、限外濾過膜ィCentricut
W-10を通過させ、濾液について240−340nmの範
囲の波長でUV測定を行った(A)。一方で仔牛胸腺由
来DNAを添加せずに同操作を行いUV測定を行った
(B)。DNA結合率(%)=〔1−吸光度A/吸光度
B〕×100上式より算出されたDNA結合率によって
DNA結合能を評価した。DNA結合率はその数値が大
きいほど抗腫瘍活性及び抗ウイルス活性が強いと考えら
れる。即ち、本発明化合物に関して例えば、N,N′−
ジメチル−N,N′−ビス〔(N−4−アミジノフェニ
ル)アミノカルボニル〕−2,6−ジアミノピリジン
塩酸塩、及び、1,3−ジ(5−グリシルアミノ−2−
ピリジル)ウレア酢酸塩はそれぞれ57%及び50%の
DNA結合率を示し、この値は既存化合物ネトロプシン
のDNA結合率54%と同等かそれ以上のものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(I) 【化1】 (式中、R1は 【化2】 2は 【化3】 7は 【化4】 を表し、 R3、R4、R5、R6及びR8は互いに独立して水素原子
    又はC1〜C6アルキル基を表す)で示されるピリジルウ
    レア化合物及びその薬学上許容しうる塩。
  2. 【請求項2】 次の一般式(II) 【化5】 (式中、R3は上記した意味を表し、R1′は 【化6】 を表し、Yは保護されたアミノ基を表す)で示されるク
    ロロギ酸アミド化合物又は、 次の一般式(III) 【化7】 (式中、R3、R1′は上記した意味を有する)で示され
    るフェノキシギ酸アミド化合物と、次の一般式(IV) 【化8】 (式中、R4、R5は上記した意味を有する)で示される
    ピリジン化合物とを反応させ、得られた縮合物につい
    て、R1′上にシアノが存在する場合にこれをグアニル
    基に、また保護されたアミノ基が存在する場合にこれを
    脱保護した後、アミノ基をアルキル化することによっ
    て、次の一般式(I) 【化9】 (式中、R1〜R8は上記した意味を有する)で示される
    ピリジルウレア化合物を製造する方法。
  3. 【請求項3】 次の一般式(V) R1′−NR3H (V) (式中、R1′は上記した意味を有する)で示されるア
    ミノ化合物と、次の一般式(VI) 【化10】 (式中、R4、R5は上記した意味を有し、R2′は−C
    2−NH−保護基を表す)で示されるピリジン化合物
    とを、カルボニルジイミダゾールの存在下にカルボニル
    基を介して縮合させるか、上記一般式(VI)で示される
    ピリジン化合物をカルボニルジイミダゾールの存在下に
    カルボニル基を介して自己縮合させ、得られた縮合物に
    ついて、R1′上にシアノが存在する場合にこれをグア
    ニル基に、また保護されたアミノ基が存在する場合にこ
    れを脱保護した後、アミノ基をアルキル化し、そしてR
    2′上の保護基を開裂除去することによって、次の一般
    式(I) 【化11】 (式中、R1〜R8は上記した意味を有する)で示される
    ピリジルウレア化合物を製造する方法。
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