JPH0924061A - 補装具材料、それを用いた補装具及びその製造方法 - Google Patents

補装具材料、それを用いた補装具及びその製造方法

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JPH0924061A
JPH0924061A JP7201297A JP20129795A JPH0924061A JP H0924061 A JPH0924061 A JP H0924061A JP 7201297 A JP7201297 A JP 7201297A JP 20129795 A JP20129795 A JP 20129795A JP H0924061 A JPH0924061 A JP H0924061A
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JP
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prosthesis
sheet
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memory alloy
prosthetic
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JP7201297A
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Inventor
Kiyoshi Yamauchi
清 山内
Tadakuni Sato
忠邦 佐藤
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Ni−Ti系の形状記憶合金の諸特性を利用
して、軽く、不快感が少ない、通気性のよい、整形性、
又は密着性、装着性、補強性等がよい、安価な補装具材
料、それを用いた補装具及びその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 Niが51at%、残Tiの合金の線材
1で網物4、織物17、不織物18を作製し、これらを
用いて、高分子樹脂をコーティングし、補装具材料を作
り、この補装具材料で種々の補装具を作り、治療器具と
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、整形外科、リハビ
リテーシヨン、又はスポーツによる打ち身、捻挫等の治
療に用いられる補装具材料材料、それを用いた補装具及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の補装具材料は、石膏を用いるも
の、布と石膏を用いるもの、布と熱硬化樹脂を用いるも
の、布とセルロイドを用いるもの、布と金属板を用いる
もの、布と木を用いるもの等、各種の材料がある。一般
的に、前述の材料を用いた、スポーツによる打ち身、捻
挫等、交通事故による怪我、種々の病気を治療するため
の医療器具として、頸部に用いる頸部用補装具、胴部に
用いるトルソー形、又はコルセットの胴部用補装具、
腕、又は脚等の肢部に用いる肢部用補装具、足に用いる
足部用補装具、手部に用いる手部用補装具等がある。
【0003】ところで、最近、前記補装具材料として、
布地に金属製線材や金属製板を縫製して使用するものが
出現している。特に、注目されるのは、形状記憶合金を
使用したものである。例えば、Ni−Ti系合金の形状
記憶合金である線材、板等を単体で上述した各種の補装
具として成形して使用している。
【0004】形状記憶合金は、一旦、高熱処理をして形
を記憶させると、冷却し、種々の形に変形させても、変
形前の形状を記憶し、冷却変形できる温度より10ない
し40℃程度高い温度になると、元の形状に復元する。
又、もう一つの特異な性質として超弾性という特性があ
る。例えば、30℃〜40℃の温度以上ではオーステナ
イト相、25℃以下ではマルテンサイト相となるNi−
Ti系合金では、線材、板等が30℃〜40℃の温度
で、形状記憶効果と超弾性を示すので、前記補装具材料
として用いる際には、この特性を利用する。
【0005】上述したNi−Ti系合金は、Niが51
at%前後のNi−Ti合金組成を機械的加工、及び熱
処理することにより、良好な形状記憶特性や超弾性が得
られる。例えば、形状記憶処理として、前記合金を、予
め十分に硬化させて、所定の形状に加工し、そのままの
形に固定して、400℃〜600℃の温度範囲で数分〜
数時間、熱処理することによって、形状記憶効果と超弾
性を示すものとなる。
【0006】前記合金では、マルテンサイト相の時で
は、オーステナイト相の時に比べて、抗張力の値も1/
5程度となり、従って、小さい力で変形する。
【0007】前記Ni−Ti系形状記憶合金は、マルテ
ンサイト、オーステナイト変態温度以上の高い温度にな
ると、抗張力は大きくなる。マルテンサイト相で変形し
た形状が、人体の36℃の温度で、予め記憶されていた
形状に戻る。即ち、形状記憶特性を持つ。
【0008】超弾性特性の温度範囲で、ほぼ7〜10%
程度の変位を加えた後に、力を除いても、完全に元に戻
り、7%以下の変位であれば、繰り返し変形を加えても
材料に変化が生じ、特性が変わることはない。
【0009】従来の補装具は、この形状記憶合金を用い
て、各種補装具として、この線材を他の布に縫製して使
用するか、織物として、この線材に高分子樹脂の皮膜を
形成して使用するか、又は、この線材を切断して、これ
を液状の高分子樹脂に分散させて、所定の厚さのシート
に成形した不織物として使用するか、いずれかであっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、補装具
材料として、石膏を用いるもの、布と石膏を用いるも
の、布と熱硬化樹脂を用いるもの、布とセルロイドを用
いるもの、布と金属板を用いるもの、布と木を用いるも
の等の材料を使用した成形品を、身体の一部に治療器具
として嵌め込んだ場合、この成形品と身体を結合する箇
所に力が集中してかかるため、無理した整形を施すと、
患部の圧迫感が強く、かなりの苦痛を伴う欠点がある。
従って、身体の整形箇所を痛めないように、整形する力
を小さくするため、屈伸が困難となり、ゆるみがある治
療器具となる。そのため、徐々に時間をかけて、前記治
療器具を換えながら整形するようになるので、治療期間
が長引く欠点がある。又、上述した材料は、かなりの重
量であったり、取り付け、取り外しが容易でなく、快適
性の調整が困難で、又、製作に手間がかかり、夏等はむ
れて、極めて不衛生となり、不快感をまぬがれない等の
問題があった。また、どうしても上述のことから、高価
になる傾向にある。
【0011】又、上述のNi−Ti系の形状記憶合金の
線材を使用した不織物では、形状記憶効果及び超弾性の
作用が極めて小さくなるという欠点があった。
【0012】本発明の課題は、Ni−Ti系の形状記憶
合金の諸特性を利用して、軽く、衛生的で、不快感や苦
痛や圧迫感が少ない、通気性、整形性、又は密着性、装
着性、補強性等がよい、人体に優しい、製作しやすい、
安価な補装具材料、それを用いた補装具、及びその製造
方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)常用温度
で超弾性を示す形状記憶合金線材を用いて構成したシー
ト状部材からなることを特徴とする補装具材料である。
【0014】本発明は、(2)上記(1)記載のシート状部材
は、形状記憶合金の網物、織物、不織物のうちの少なく
とも一つからなることを特徴とする補装具材料である。
【0015】本発明は、(3)上記(1)記載のシート状部材
は、常用温度で超弾性を示す前記形状記憶合金線材と高
分子材料とからなることを特徴とする補装具材料であ
る。
【0016】本発明は、(4)上記(1)〜(3)のいずれか一
つに記載のシート状部材と高分子材料のシートからなる
ことを特徴とする補装具材料である。
【0017】本発明は、(5)上記(1)〜(3)のいずれか一
つに記載のシート状部材と高分子材料のシートからな
り、前記シート状部材を前記シートで挟んだ構造とする
ことを特徴とする補装具材料である。
【0018】本発明は、(6)上記(1)〜(5)のいずれか一
つに記載の形状記憶合金線材のシート状部材は、2方向
形状特性を有することを特徴とする補装具材料である。
【0019】本発明は、(7)上記(4)〜(5)のいずれか一
つに記載の高分子材料のシートは、織物又は不織布から
なることを特徴とする補装具材料である。
【0020】本発明は、(8)上記(3)〜(5)及び(7)のいず
れか一つに記載の高分子材料は、伸縮性を有することを
特徴とする補装具材料である。
【0021】本発明は、(9)上記(3)〜(5)及び(7)のいず
れか一つに記載の高分子材料は、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂であっ
て、これらのうち、少なくとも1種以上を用いることを
特徴する補装具材料である。
【0022】本発明は、(10)補装具材料であって、上記
(3)〜(5)のいずれか一つに記載の形状記憶合金線材のシ
ート状部材と高分子材料のシートの間に接着層を有する
ことを特徴とする補装具材料である。
【0023】本発明は、(11)上記(1)〜(10)のいずれか
一つに記載の形状記憶合金線材のシート状部材及び高分
子材料は、抗菌防臭剤を含むことを特徴とする補装具材
料である。
【0024】本発明は、(12)上記(1)〜(11)のいずれか
一つに記載の形状記憶合金線材のシート状部材及び高分
子材料に保温層を形成することを特徴とする補装具材料
である。
【0025】本発明は、(13)補装具を作製する際に、補
装具を構成する部材が上記(1)〜(12)のいずれか一つに
記載の補装具材料からなることを特徴とする補装具であ
る。
【0026】本発明は、(14)足部に装着する足部用補装
具であって、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常
用温度で超弾性を示す上記(1)〜(12)のいずれか一つに
記載の補装具材料を用いたことを特徴とする補装具であ
る。
【0027】本発明は、(15)頸部に装着する頸部用補装
具であって、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常
用温度で超弾性を示す上記(1)〜(12)のいずれか一つに
記載の補装具材料を用いたことを特徴とする補装具であ
る。
【0028】本発明は、(16)胴位部に装着する胴部用補
装具であって、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、
常用温度で超弾性を示す上記(1)〜(12)のいずれか一つ
に記載の補装具材料を用いたことを特徴とする補装具で
ある。
【0029】本発明は、(17)指部に装着する指部用補装
具であって、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常
用温度で超弾性を示す上記(1)〜(12)のいずれか一つに
記載の補装具材料を用いたことを特徴とする補装具であ
る。
【0030】本発明は、(18)手部に装着する手部用補装
具であって、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常
用温度で超弾性を示す上記(1)〜(12)のいずれか一つに
記載の補装具材料を用いたことを特徴とする補装具であ
る。
【0031】本発明は、(19)手部に装着する手部用補装
具であって、約40℃以上と約20℃以下で、形状記憶
特性を示す2方向の形状、又は矯正位を記憶する上記
(1)〜(5)、(7)〜(12)のいずれか一つに記載の補装具材
料を用いたことを特徴とする補装具である。
【0032】本発明は、(20)肢部に装着する肢部用補装
具であって、肢部の装着部の形状、又は矯正位を記憶さ
せ、常用温度で超弾性を示す上記(1)〜(12)のいずれか
一つに記載の補装具材料を用いたことを特徴とする補装
具である。
【0033】本発明は、(21)装着部の形状、又は矯正位
を記憶させ、常用温度で超弾性を示す線材と伸縮性高分
子線材とが交差するように構成して、特定の方向に対す
る動きを抑制することを特徴とする上記(13)〜(20)のい
ずれか一つに記載の補装具である。
【0034】本発明は、(22)上記(13)〜(21)のいずれか
一つに記載の補装具の外面部に抗菌防臭剤を施したこと
を特徴とする補装具である。
【0035】本発明は、(23)上記(13)〜(22)のいずれか
一つに記載の補装具の外面部に、保温層を形成したこと
を特徴とする補装具である。
【0036】本発明は、(24)上記(1)〜(5)のいずれか一
つに記載の補装具材料で、液状の高分子材料に前記形状
記憶合金線材、及び形状記憶合金線材の前記シート状部
材を浸漬したことを特徴とする補装具材料の製造方法で
ある。
【0037】本発明は、(25)上記(1)〜(12)のいずれか
一つに記載の補装具材料で、形状記憶合金線材の前記シ
ート状部材と高分子材料のシートを圧着することを特徴
とする補装具材料の製造方法である。
【0038】本発明は、(26)上記(1)〜(12)のいずれか
一つに記載の補装具材料で、形状記憶合金線材の前記シ
ート状部材と高分子材料のシートを接着することを特徴
とする補装具材料の製造方法である。
【0039】本発明は、(27)上記(1)〜(12)のいずれか
一つに記載の補装具材料で、形状記憶合金線材の前記シ
ート状部材を高分子材料のシートで挟んで圧着すること
を特徴とする補装具材料の製造方法である。
【0040】本発明は、(28)上記(1)〜(12)のいずれか
一つに記載の補装具材料で、形状記憶合金線材の前記シ
ート状部材を高分子材料のシートで挟んで接着すること
を特徴とする補装具材料の製造方法である。
【0041】本発明は、(29)上記(1)〜(5)のいずれか一
つに記載の形状記憶合金のシート部材に、約40度以上
と約20度以下で示す2方向の形状を記憶する形状記憶
処理を施したことを特徴とする補装具材料の製造方法で
ある。
【0042】本発明は、(30)上記(3)〜(5),(7),(8)の
いずれか一つに記載の高分子材料は、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂で
あって、これらのうち、少なくとも1種以上を用いて製
造することを特徴とする補装具材料の製造方法である。
【0043】本発明は、(31)補装具材料として常用温度
で超弾性を示す形状記憶合金線材のシート状部材と高分
子材料のシートとを、ポリウレタンを有機溶媒で希釈し
た接着剤で接着したことを特徴とする上記(1)〜(12)の
いずれか一つに記載の補装具材料の製造方法である。
【0044】本発明は、(32)補装具材料として常用温度
で超弾性を示す形状記憶合金線材のシート状部材と高分
子材料のシートの表面の一部、あるいは全面にわたっ
て、抗菌防臭加工を施すことを特徴とする上記(1)〜(1
2)のいずれか一つに記載の補装具材料の製造方法であ
る。
【0045】本発明は、(33)補装具材料として常用温度
で超弾性を示す形状記憶合金線材のシート状部材と高分
子材料のシートの表面の一部、あるいは全面に保温層を
形成することを特徴とする上記(1)〜(12)のいずれか一
つに記載の補装具材料の製造方法である。
【0046】即ち、本発明は、次のような構成である。 Ni−Ti系形状記憶合金線材を用いて、網物、織
物、不織物を製作し、形状記憶効果及び超弾性を示す形
状記憶処理を施して補装具に用いる。 前記線材を高分子材料で複合化して、補装具に用い
る。 前記合金線材が、2方向形状記憶特性を持たせて、補
装具材料として補装具に用いる。 前記形状記憶処理を施した前記合金線材と伸縮性高分
子材料とで構成した補装具材料として補装具に用いる。 前記材料の表面の一部、全面に、抗菌防臭加工を施し
た補装具材料として補装具に用いる。 補装具の外側部に保温層を形成する補装具材料とし
て、補装具に用いる。 〜の製造方法も含む。 上述の〜によって、前記合金の網目、織り目ごとに
結合されて、不織物も線材の結合がしっかりしているの
で、線材のずれがない。又、接触する生体に作用する力
が広い範囲に及ぶ補装具を作ることが可能となる。同時
に、生体によくフィットし、形状記憶効果と超弾性を示
すため、屈伸が容易であり、生体の筋肉に類似した感触
や力の伝達が得られ、生体に極めて優しく作用するもの
となる。このため、苦痛や圧迫感が少ない。又、通気性
がよく、軽量で、不快感がない。巻いたり、切断した
り、自由に成形できるので、製作が容易である。一般的
に、布地に比べて、強度が大きいので、整形性、補強性
がよい。表面に抗菌防臭処理をした補装具では、細菌、
かび等の増殖が防止され、長時間、衛生的に使用でき
る。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の実施例である補装具材
料、それを用いた補装具、その製造方法について、図面
を用いて説明する。
【0048】(実施例1)補装具材料としては、Ni−
Ti系形状記憶合金を使用した。まず、Ni−Ti系形
状記憶合金の網物は、次のように製作した。Niが51
at%、残Tiの合金のインゴットを棒状に加工し、線
径が約φ0.5mmに線引きして線材を作製し、この線
材を用いて3mm角となるように、四辺形のピッチ3m
mの網物を製作した。この網物は、線で結び目を作って
止めるか、溶着して形成されるもので、本実施例では、
織物のように、線が単に上下に交差したものでなく、図
1に示すように、線材1が結合部2でスポット溶接機で
溶着されて止められている。
【0049】次に、Ni−Ti系形状記憶合金の織物
は、下記のようにして作製した。図11に示すように、
Ni−Ti系形状記憶合金のNiが51at%、残Ti
合金のインゴットを棒状に加工して、同様に、線径が約
φ0.5mmに線引きして線材1を作り、この線材1を
用いて3mm角となる四辺形のピッチ3mmの織物17
を作製した。
【0050】次に、上述したNi−Ti系形状記憶合金
の線径が約φ0.5mmの線材からなる網物4、織物1
7を平板に挟んで、400℃〜600℃の温度で、1〜
4時間、形状記憶効果と超弾性を示す形状記憶処理を施
すことにより、30℃〜40℃の常用温度で超弾性を示
す補装具材料を得た。
【0051】又、Ni−Ti系形状記憶合金の不織物1
8は、図12に示すように、上述した、Niが51at
%、残Ti合金の線径が約φ0.5mmに線引きして線
材1を作り、上記に示すような形状記憶処理を施し、こ
の線材1を20mmに切断して、高分子樹脂の液中にこ
れらを分散して、ロールを用いて約2mmの厚さのシー
トとした。
【0052】なお、前述した不織物については、合成ゴ
ム系接着剤をトルエンに溶解し、この液中に浸漬して、
乾燥したものを用いた。
【0053】次に、前記網物、織物、不織物を一辺10
cmの四辺形に切断した。この四辺形の網物、織物、不
織物を引っ張り試験機にかけて、応力と伸びを比較し
た。
【0054】前記網物、織物、不織物の試験結果では、
織物の引張力を1として比較すると、不織物は前記織物
の1/10以下の引張力で、連続的な伸びの変化を示さ
なくなる。又、前記網物は、織物の引張力の100倍以
上の引張応力を加えても、正常な伸びの変化を示してい
た。従って、網物の方が超弾性効果を利用すると、極め
て有効であることがわかる。
【0055】この前記網物、織物、不織物を用いて、指
の装着部から形取った石膏型に合わせて、密着、固定し
て、400℃〜600℃で形状記憶処理を施した。前記
石膏型と同様の形になるように、前述した網物で指用補
装具を作製した。その結果、網物、織物を用いたものは
通気性がよく、整形性、密着性、装着感、補強性等が優
れ、屈伸性がよく、苦痛や圧迫感がない、軽量で、不快
感がない、製作が容易で、取り付け、取り外しが容易
で、安価な指用補装具が得られ、優れた指用補装具の機
能を確認することができた。
【0056】(実施例2)実施例1と同様に、Niが5
1at%、残Ti合金の線径が約φ0.5mmの線材を
作り、この線材を用いて3mm角となるピッチ3mmの
網物を作った。その後、この網物を用いて、指の装着部
から形取った石膏型に合わせて、密着、固定し、形状固
定するために、400℃〜600℃で形状記憶処理を施
した。こうして得られた補装具材料は、30℃〜40℃
の常用温度で超弾性を示す補強材として使用した。
【0057】次に、上述の処理を施したNi−Ti系形
状記憶合金からなる網物を平面状に引き伸ばした後、前
記網物を高分子樹脂の溶液中に数回繰り返して浸漬した
後、有機溶媒を蒸発させ、高分子膜を形成した。前記石
膏型と同じになるように、上記処理を施した網物で指用
補装具を作製した。
【0058】その結果、整形性、密着性、装着感、通気
性、補強性等が優れ、屈伸性がよく、苦痛や圧迫感がな
い、軽量で、不快感がない、製作が容易で、取り付け、
取り外しが容易で、安価な指用補装具が得られ、優れた
指用補装具の機能を確認することができた。
【0059】(実施例3)実施例1と同様に、Niが5
1at%、残Ti合金の線径が約φ0.5mmの線材を
作り、この線材を用いて、3mm角となるピッチ3mm
のNi−Ti系形状記憶合金の網物、織物、又、不織物
は平均ピッチが約1mmとなるように製作した。その
後、この網物、織物を用いて、指の装着部から形取った
石膏型に合わせて、密着、固定し、形状固定するため
に、形状記憶処理を400℃〜600℃で施した。前記
不織物は、線径が約φ0.5mmの形状記憶合金の線材
を作り、この線材を20mmに切断したものであり、シ
リコン樹脂の液中にこれらを分散して、ロールを用いて
約1mmの厚さのシートを製作したものを用いた。それ
を前記形状記憶熱処理した後、ポリウレタンをコーティ
ングしている。こうして得られた補装具材料は、30℃
〜40℃の常用温度で超弾性を示す補強材として使用し
た。
【0060】次に、図2に示すように、上述の処理を施
した網物4、織物17、不織物18を平面状に引き伸ば
した後、約0.5mmの厚さのポリウレタンシート3、
2枚で挟んだ。その後、140℃×30分間、加熱して
十分に軟化させた後に、2kg/cm2の圧力で、シー
ト3を矢印方向に加圧、圧着した。このようにして、形
状記憶合金の網物4、織物17、不織物18とポリウレ
タンからなる補装具材料を作製した。
【0061】一方、又、前記形状記憶合金の網物、織
物、不織物を平面状に伸展し、約0.5mmの厚さの低
分子ポリエステルシートで挟んで、120℃で1時間、
保持し、前述の圧力で圧着し、形状記憶合金の網物、織
物、不織物とポリエステルからなる補装具材料を作製し
た。
【0062】なお、これらの高分子シートに挟んでから
の熱処理では、無加重の状態で、形状記憶による変形が
生ずる。このため、上述の形状記憶の変形を抑える程度
の保持治具を使用し、又、装着部の石膏の型に合わせる
等、注意を要する。
【0063】以上の形状記憶合金の網物、織物、不織物
と高分子からなる補装具材料を使用して、指用補装具を
作製した。その結果、網物、織物を用いたものは通気性
がよく、整形性、密着性、装着感、補強性等が優れ、屈
伸がよく、苦痛や圧迫感がない、軽量で、不快感がな
い、製作が容易で、取り付け、取り外しが容易で、安価
な指用補装具が得られ、優れた指用補装具の機能を確認
することができた。又、抗菌防臭加工もできる。
【0064】(実施例4)実施例3と同様、Niが51
at%、残Ti合金の線径が約φ0.5mmの線材を作
り、この線材を用いて3mm角となるピッチ3mmのN
i−Ti系形状記憶合金の網物、織物、不織物を製作し
た。この網物、織物、不織物を用いて、足用補装具とし
て、装着部から形取った石膏型に合わせて密着、固定
し、形状固定するために、形状記憶処理を400℃〜6
00℃で施した。こうして得られた補装具材料は、30
℃〜40℃の常用温度で超弾性を示す補強材として使用
した。
【0065】次に、図3に示すように、前記合金の網物
4、織物17、不織物18を厚さ約0.5mmのアクリ
ル繊維布である高密度織物5に挟んだ後、装着部の型に
合わせて、130℃×30分間保持して、矢印の方向に
圧着した。このようにして、前記合金の網物4、織物1
7、不織物18とアクリルの高密度織物5からなる補装
具材料を用いて、足用補装具を作製した。
【0066】前記補装具材料を顕微鏡で観察したとこ
ろ、この合金の網物、織物と溶着している高密度織物の
樹脂が密に溶着状態となり、前記網物、織物が介在して
いない所は、充填密度が向上し、更に、通気性を保持し
ていた。
【0067】この足用補装具は、接触感が良好で、土踏
まず部と足の側面部がサポートされ、繰り返し歩行にお
いても、変形、その他の機能的変化は見られなかったば
かりでなく、網物、織物を用いたものは通気性がよく、
整形性、密着性、装着感、補強性等が優れ、屈伸性がよ
く、苦痛や圧迫感がない、軽量で、不快感がない、製作
が容易で、取り付け、取り外しが容易で、安価である。
従って、優れた足用補装具の機能を確認することができ
た。又、抗菌防臭加工もできる。
【0068】(実施例5)Niが51at%、残Ti合
金の線材を用いて、実施例3と全く同様の形状記憶合金
の網物、織物、不織物を作った。この網物、織物、不織
物を用いて、指用補装具として、装着部から形取った石
膏型に合わせて、密着、固定し、形状記憶処理を400
℃〜600℃で施した。このようにして得られた補装具
材料は、30℃〜40℃の常用温度で超弾性を示す補強
材として使用した。
【0069】次に、この網物、織物、不織物を平面状に
伸展し、図4に示すように、前記網物4、織物17、不
織物18を厚さ約0.5mmのポリエステル織物6で挟
み込むようにして、ポリウレタンを有機溶媒で希釈した
液を接着剤として使用し、網物4、織物17、不織物1
8をポリエステル織物6に貼り合わせる。その後、有機
溶媒を除去して、補装具材料を作製した。
【0070】網物、織物を用いた前記補装具材料のポリ
ウレタンの接着層を顕微鏡で観察した結果、微細な空隙
を有する多孔質となっていることが確認された。
【0071】前記補装具材料を用いて、指用補装具を作
製した。その結果、網物、織物を用いたものは通気性が
よく、整形性、密着性、装着感、補強性等が優れ、屈伸
性がよく、苦痛や圧迫感がない、軽量で、不快感がな
い、製作が容易で、取り付け、取り外しが容易で、安価
な指用補装具が得られ、優れた指用補装具の機能を確認
することができた。又、抗菌防臭加工もできる。
【0072】(実施例6)実施例3と全く同じようにし
て、Ni−Ti系形状記憶合金の線材で網物、織物、不
織物を作った。足用補装具を作製するにあたり、足の装
着部の石膏型に密着、固定し、形状記憶処理を400℃
〜600℃で施した。この網物、織物、不織物は、30
℃〜40℃の常用温度で超弾性を示す補強材として使用
した。
【0073】次に、この網物、織物、不織物に、金属含
有無機系抗菌防臭加工剤を適量、混合、分散したポリウ
レタンをコーティングし、補装具材料とした。
【0074】一方、別に用意した前記網物、織物、不織
物に、ポリウレタンをコーティングした後、第4級アン
モニウム塩系抗菌防臭加工剤をバインダーに分散した液
に浸漬して、表面処理を施して、補装具材料とした。
【0075】又、比較のため、別に用意した網物、織
物、不織物に抗菌防臭加工をしていないポリウレタンコ
ーティングのみの補装具材料を作製した。
【0076】これらの各種の補装具材料を用いて、同一
条件で足用補装具を作製した。同一条件で装着し、各種
類の150時間後の抗菌、防臭効果を臭探知機で比較し
た。抗菌、防臭加工を施した補装具は、悪臭はしない
が、無処理の足用補装具は、悪臭が検知された。又、生
菌数を比較すると、無処理のものに比べ、処理した足用
補装具は、1/1000以下であった。
【0077】(実施例7)実施例3と全く同じようにし
て、Niが51at%、残Ti合金線材で網物、織物、
不織物を作った。図5に示すような前記網物4、織物1
7、不織物18とポリウレタン7と止め帯8とからなる
頸部用補装具9を作製するにあたり、まず、前記網物
4、織物17、不織物18を頸の装着部の石膏型に密
着、固定して、形状記憶処理を400℃〜600℃で施
した。この網物、織物、不織物は、30℃〜40℃の常
用温度で超弾性を示す補強材として使用した。
【0078】次に、この網物、織物を液状のポリウレタ
ンに浸漬した後、硬化させ、ポリウレタンのコーティン
グを施した。この際、網物、織物の目がポリウレタン膜
で閉塞しない処理をし、補装具材料とした。
【0079】上記の補装具材料を用いて、頸部用補装具
を作製した。前記頸部用補装具を装着し、その機能を調
べた。その結果、体温により形状が回復し、装着、フィ
ット感がよく、装着が容易で、使用し易かった。又、薄
く、軽く、網物、織物を使用したものは通気性もよく、
不快感もなく、取り付け、取り外しが容易で、苦痛や圧
迫感がなく、頸部の動きに対して、拘束感の割に超弾性
による筋肉の補強感もあった。
【0080】(実施例8)実施例3と全く同じようにし
て、Niが51at%、残Ti合金の線材で網物、織
物、不織物を作った。図6に示すように、ポリエステル
織物6の間に前記網物4、織物17、不織物18を挟ん
で貼り合わせた貼り合わせ織物6aからなる胴部補装具
10を作製するため、この網物4、織物17、不織物1
8を胴の装着部の石膏型に密着、固定して、形状記憶処
理を400℃〜600℃で施した。この網物4、織物1
7、不織物18は、30℃〜40℃の常用温度で超弾性
を示す補強材として使用した。
【0081】次に、この網物、織物、不織物を平面状に
伸展した後、約0.5mmの厚さのポリエステル織物で
前記網物、織物、不織物を挟み込むようにして、ポリウ
レタンを有機溶媒で希釈した液を接着剤として使用し、
2枚のポリエステル織物と前記網物、織物、不織物とを
貼り合わせて、複合材料のシートを作製した。
【0082】この複合材料のシートの表面に第4級アン
モニウム塩系抗菌防臭加工剤をコーティングし、補装具
材料とした。
【0083】この補装具材料を用いて、胴部補装具を作
製した。
【0084】この胴部補装具を装着して、その機能を調
べた。その結果、体温により形状が回復し、装着、フィ
ット感が非常によい。又、圧迫感がなく、衣類と同様の
着心地等があり、呼吸に不具合となることはなかった。
又、小さな力での姿態変化は困難であったが、一定の力
を加えると、超弾性の効果を示す付勢効果があった。従
って、姿態変化による局部的な応力発生が緩和され、生
体に優しい補装具機能であることが確認された。長時間
使用した結果、装着によるむれもなく、衛生的によい。
【0085】(実施例9)実施例3と全く同様にして、
Niが51at%、残Ti合金の線材で網物、織物、不
織物を作製した。前記網物、織物、不織物を脚の装着部
の石膏型に密着、固定して、形状記憶処理を400℃〜
600℃で施した。この網物、織物、不織物は、30℃
〜40℃の常用温度で超弾性を示す補強材として使用し
た。
【0086】次に、図7に示すように、この網物4、織
物17には、通気性を損なうことがないようにポリウレ
タン7をコーティングし、前記網物4、織物17、不織
物18にも同様に、脚の患部と接触する補装具の内側に
は、抗菌防臭剤をコーティングした布を内張し、補装具
材料とした。この補装具材料を用いて、固定用ベルト1
1を取り付けて肢部用補装具12を作製した。
【0087】前記肢部用補装具を装着し、使用した結
果、網物、織物を用いたものは通気性がよく、装着性、
密着性、補強性、屈伸性、快適性が良好で、軽量で、取
り付け、取り外しが容易で、衛生的に非常によい結果が
得られた。又、短時間に製作でき、低価格である。
【0088】(実施例10)実施例3と全く同様にし
て、Niが51at%、残Ti合金の線材で網物、織
物、不織物を作製した。前記網物を手の装着部の石膏型
に密着、固定して、2方向形状記憶効果を示す形状記憶
処理を約400℃と約700℃の温度で施した。この網
物は、30℃〜40℃の常用温度で超弾性を示す補強材
として使用した。
【0089】次に、図8に示すように、この網物4、織
物17、不織物18にポリウレタン7をコーティング
し、補装具材料とした。この補装具材料を用いて、手部
用補装具13を作製した。前記手部用補装具13を装着
し、その機能を調べた。
【0090】まず、約42℃の温水と、約15℃の冷水
に浸漬し、手の挙動を観察した。その結果、温水中では
手首及び指が外側に動き、冷水中では内側に動く。指は
握る程度に達した。即ち、温水と冷水により伸縮でき、
伸屈のリハビリに適用できる。
【0091】(実施例11)実施例1と同様にして、N
iが51at%、残Ti合金の、線径が約φ0.5mm
からなる線材を作製した。この線材を超弾性を示す形状
記憶処理を400℃〜600℃で施した。この線材は、
30℃〜40℃の常用温度で超弾性を示す補強材として
使用した。
【0092】図9に示すように、前記線材1と伸縮加工
糸を縦糸とし、伸縮性高分子材料であるゴム包含伸縮線
15と伸縮加工糸を横糸として、織物15aを作製し
た。
【0093】次に、この織物15aを用いて、腕部用補
装具14、即ち、サポーターを作製した。筒状のもの
は、縫い合わせて作製し、平状の巻き付けるものは、織
物15aに止め帯8としてマジックテープを使用した。
【0094】比較として、市販のサポーターを用意し、
本発明の腕部用補装具と市販のサポーターとを装着し
て、その機能を比較した。
【0095】その結果、市販品は、強い圧迫感を受ける
と、曲げの制約、及び筋力の補強は、微弱であった。
【0096】本発明品は、圧迫感がなく、曲げに対して
制約があり、同時に、補強感がある。一定の曲げ以上で
は、特に、大きな力を要せず、返りは筋力を補強する効
果があった。
【0097】(実施例12)実施例3と全く同様にし
て、Niが51at%、残Ti合金の線材で網物、織
物、不織物を作製した。前記網物を指の装着部の石膏型
に密着、固定し、形状記憶処理を400℃〜600℃で
施した。この網物、織物、不織物は、30℃〜40℃の
常用温度で超弾性を示す補強材として使用した。
【0098】この網物、織物、不織物にポリウレタンで
コーティングして、補装具材料とした。その補装具材料
を用いて、指部用補装具を作製した。図10に示すよう
に、指部用補装具16は、図10(b)に示す網物4、
織物17、不織物18にポリウレタン7をコーティング
し、その外面に約1mm厚のアクリル布7aを張り付け
て、保温層を設けている。
【0099】図10に示す指部用補装具を装着して、保
温層の有無と、外気が約5℃の条件の場合とで、その機
能を調べた。その結果、保温層を設けていない指部用補
装具は、わずかな指の曲げで機能しなくなった。一方、
保温層を設けた指部用補装具では、指の大きな動きと、
繰り返す動きに対しても、機能を損なうことがなかっ
た。
【0100】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明によれば、
屈伸性、密着性、装着性、補強性、整形性等がよく、軽
く、衛生的で、不快感、及び苦痛、圧迫感が少ない、通
気性のよい、製作しやすい、人体に優しい、安価な補装
具材料、それを用いた補装具及びその製造方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のNi−Ti合金の形状記憶合金の線材
で、網物とした補装具材料の説明図。
【図2】本発明のNi−Ti合金の形状記憶合金の線材
で、網物を作製し、高分子樹脂のシートで挟んだ後、圧
着する補装具材料の説明図。図2(a)は圧着前の断面
図。図2(b)は圧着後の断面図。
【図3】本発明のNi−Ti合金の形状記憶合金の線材
で、網物、織物、不織物を作製し、高分子高密度織物で
挟んだ後、圧着する補装具材料の説明図。図3(a)は
圧着前の断面図。図3(b)は圧着後の断面図。
【図4】本発明のNi−Ti合金の形状記憶合金の線材
で、網物、織物、不織物を作製し、ポリエステル織物で
挟んだ後、圧着した補装具材料の説明図。
【図5】本発明の実施例である頸部用補装具の斜視図。
【図6】本発明の実施例である胴部用補装具の斜視図。
【図7】本発明の実施例である肢部用補装具の説明図。
図7(a)は斜視図。図7(b)は肢部に装着した状態
を示す図。
【図8】本発明の実施例である手部用補装具の斜視図。
【図9】本発明の実施例である腕部用補装具(サポータ
ー)の斜視図。図9(a)は筒状のサポーターの斜視
図。図9(b)は平状巻き付け用サポーターの斜視図。
【図10】本発明の実施例である指部用補装具の斜視
図。図10(a)は斜視図。図10(b)は断面図。
【図11】本発明の実施例である織物の説明図。
【図12】本発明の実施例である不織物の説明図。
【符号の説明】
1 線材 2 結合部 3 (ポリウレタン)シート 4 網物 5 高密度織物 6 ポリエステル織物 6a 貼り合わせ織物 7 ポリウレタン 7a アクリル布 8 止め帯 9 頸部用補装具 10 胴部用補装具 11 固定用ベルト 12 肢部用補装具 13 手部用補装具 14 腕部用補装具 15 ゴム製の伸縮線 15a,17 織物 16 指部用補装具 18 不織物

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常用温度で超弾性を示す形状記憶合金線
    材を用いて構成したシート状部材からなることを特徴と
    する補装具材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシート状部材は、形状記
    憶合金の網物、織物、不織物のうちの少なくとも一つか
    らなることを特徴とする補装具材料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシート状部材は、常用温
    度で超弾性を示す形状記憶合金線材と高分子材料とから
    なることを特徴とする補装具材料。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一つに記載のシ
    ート状部材と高分子材料のシートからなることを特徴と
    する補装具材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか一つに記載のシ
    ート状部材と高分子材料のシートからなり、前記シート
    状部材を前記シートで挟んだ構造とすることを特徴とす
    る補装具材料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一つに記載の形
    状記憶合金線材のシート状部材は、2方向形状特性を有
    することを特徴とする補装具材料。
  7. 【請求項7】 請求項4〜5のいずれか一つに記載の高
    分子材料のシートは、織物又は不織布からなることを特
    徴とする補装具材料。
  8. 【請求項8】 請求項3〜5および7のいずれか一つに
    記載の高分子材料は、伸縮性を有することを特徴とする
    補装具材料。
  9. 【請求項9】 請求項3〜5および7のいずれか一つに
    記載の高分子材料は、アクリル樹脂、ポリエステル樹
    脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂であって、これ
    らのうち、少なくとも1種以上を用いることを特徴する
    補装具材料。
  10. 【請求項10】 補装具材料であって、請求項3〜5の
    いずれか一つに記載の形状記憶合金線材のシート状部材
    と高分子材料のシートの間に接着層を有することを特徴
    とする補装具材料。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一つに記載
    の形状記憶合金線材のシート状部材及び高分子材料は、
    抗菌防臭剤を含むことを特徴とする補装具材料。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか一つに記載
    の形状記憶合金線材のシート状部材及び高分子材料に保
    温層を形成することを特徴とする補装具材料。
  13. 【請求項13】 補装具を作製する際に、補装具を構成
    する部材が請求項1〜12のいずれか一つに記載の補装
    具材料からなることを特徴とする補装具。
  14. 【請求項14】 足部に装着する足部用補装具であっ
    て、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常用温度で
    超弾性を示す請求項1〜12のいずれか一つに記載の補
    装具材料を用いたことを特徴とする補装具。
  15. 【請求項15】 頸部に装着する頸部用補装具であっ
    て、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常用温度で
    超弾性を示す請求項1〜12のいずれか一つに記載の補
    装具材料を用いたことを特徴とする補装具。
  16. 【請求項16】 胴位部に装着する胴部用補装具であっ
    て、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常用温度で
    超弾性を示す請求項1〜12のいずれか一つに記載の補
    装具材料を用いたことを特徴とする補装具。
  17. 【請求項17】 指部に装着する指部用補装具であっ
    て、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常用温度で
    超弾性を示す請求項1〜12のいずれか一つに記載の補
    装具材料を用いたことを特徴とする補装具。
  18. 【請求項18】 手部に装着する手部用補装具であっ
    て、装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常用温度で
    超弾性を示す請求項1〜12のいずれか一つに記載の補
    装具材料を用いたことを特徴とする補装具。
  19. 【請求項19】 手部に装着する手部用補装具であっ
    て、約40℃以上と約20℃以下で、形状記憶特性を示
    す2方向の形状、又は矯正位を記憶する請求項1〜5,
    7〜12のいずれか一つに記載の補装具材料を用いたこ
    とを特徴とする補装具。
  20. 【請求項20】 肢部に装着する肢部用補装具であっ
    て、肢部の装着部の形状、又は矯正位を記憶させ、常用
    温度で超弾性を示す請求項1〜12のいずれか一つに記
    載の補装具材料を用いたことを特徴とする補装具。
  21. 【請求項21】 装着部の形状、又は矯正位を記憶さ
    せ、常用温度で超弾性を示す線材と伸縮性高分子線材と
    が交差するように構成して、特定の方向に対する動きを
    抑制することを特徴とする請求項13〜20のいずれか
    一つに記載の補装具。
  22. 【請求項22】 請求項13〜21のいずれか一つに記
    載の補装具の外面部に抗菌防臭剤を施したことを特徴と
    する補装具。
  23. 【請求項23】 請求項13〜22のいずれか一つに記
    載の補装具の外面部に、保温層を形成したことを特徴と
    する補装具。
  24. 【請求項24】 請求項1〜5のいずれか一つに記載の
    補装具材料で、液状の高分子材料に前記形状記憶合金線
    材、及び形状記憶合金線材の前記シート状部材を浸漬し
    たことを特徴とする補装具材料の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項1〜12のいずれか一つに記載
    の補装具材料で、形状記憶合金線材の前記シート状部材
    と高分子材料のシートを圧着することを特徴とする補装
    具材料の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項1〜12のいずれか一つに記載
    の補装具材料で、形状記憶合金線材の前記シート状部材
    と高分子材料のシートを接着することを特徴とする補装
    具材料の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項1〜12のいずれか一つに記載
    の補装具材料で、形状記憶合金線材の前記シート状部材
    を高分子材料のシートで挟んで圧着することを特徴とす
    る補装具材料の製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項1〜12のいずれか一つに記載
    の補装具材料で、形状記憶合金線材の前記シート状部材
    を高分子材料のシートで挟んで接着することを特徴とす
    る補装具材料の製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項1〜5のいずれか一つに記載の
    形状記憶合金のシート部材に、約40度以上と約20度
    以下で示す2方向の形状を記憶する形状記憶処理を施し
    たことを特徴とする補装具材料の製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項3〜5,7,8のいずれか一つ
    に記載の高分子材料は、アクリル樹脂、ポリエステル樹
    脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂であって、これ
    らのうち、少なくとも1種以上を用いて製造することを
    特徴とする補装具材料の製造方法。
  31. 【請求項31】 補装具材料として常用温度で超弾性を
    示す形状記憶合金線材のシート状部材と高分子材料のシ
    ートとを、ポリウレタンを有機溶媒で希釈した接着剤で
    接着したことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一
    つに記載の補装具材料の製造方法。
  32. 【請求項32】 補装具材料として常用温度で超弾性を
    示す形状記憶合金線材のシート状部材と高分子材料のシ
    ートの表面の一部、あるいは全面にわたって、抗菌防臭
    加工を施すことを特徴とする請求項1〜12のいずれか
    一つに記載の補装具材料の製造方法。
  33. 【請求項33】 補装具材料として常用温度で超弾性を
    示す形状記憶合金線材のシート状部材と高分子材料のシ
    ートの表面の一部、あるいは全面に保温層を形成するこ
    とを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の
    補装具材料の製造方法。
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