JPH09240010A - 記録装置及びその装置を用いたファクシミリ装置 - Google Patents

記録装置及びその装置を用いたファクシミリ装置

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JPH09240010A
JPH09240010A JP8049188A JP4918896A JPH09240010A JP H09240010 A JPH09240010 A JP H09240010A JP 8049188 A JP8049188 A JP 8049188A JP 4918896 A JP4918896 A JP 4918896A JP H09240010 A JPH09240010 A JP H09240010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク残量検知におけるインク消費量を抑
え、かつ、正確なインク残量検知を行うことができる記
録装置及びその装置を用いたファクシミリ装置を提供す
る。 【解決手段】 インクを貯溜するインクカートリッジが
交換されるたび毎に、インク残量検出センサのセンサ光
軸の設計値付近に記録ヘッドを移動させ、その近傍の複
数(例えば、3ケ所、L、C、R点)の位置各々で、イ
ンク吐出を行なわせ、それぞれの位置において取得され
たセンサ出力結果を互いに比較し、センサ出力の最も高
い値をもつ点をインク残量検出位置と定める。そして、
これ以降のインク残量検出ではその定められた位置の極
近傍、例えば、1.76mmの範囲でのみインク吐出を
行うように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフォトインタラプタ
センサー方式のインク残量検出手段を搭載するファクシ
ミリ、プリンター、複写機等のインクジェット式の記録
装置及びその装置を用いたファクシミリ装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、OHP用シート等の記録媒体
に対して記録を行う記録装置は種々提案されているが、
この中でもインクジェット方式に従って記録を行う記録
装置は記録ヘッドから記録紙に直接インクを吐出するも
のであり、ランニングコストが安く記録動作が静かであ
る等の利点を有するため、広く利用されている。
【0003】このような記録装置には、インクの残量検
知方法として、従来より記録媒体にインク有無判別用の
マークを記録し、装置に備えられた反射型フォトセンサ
によってそのマークが記録されたかどうかを判定する方
法がある。しかし、この方法は、インクの有無を検出す
るために本来必要でないマークを記録媒体に記録するこ
とになるので、ユーザフレンドリーでない。
【0004】また、フォトインタラプタの発光素子と受
光素子の間にインクを吐出し、その光軸をインクが横切
るときの出力の変化からインクの有無を判定する方法
は、不要なマークが記録媒体に記録されないので、ユー
ザフレンドリーと言える。しかし、この方法は、その精
度を高めるためにインクによる光軸の遮光率を高める必
要があるので、光軸を確実に遮光するためにインク吐出
位置を精度よく管理しなくてはならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フォト
インタラプタ方式を用いたインク残量検知では、装置構
成部品の寸法公差、装置の組立による寸法公差、装置使
用環境による寸法の変化、記録ヘッドの個体差等により
生じるインク吐出位置のづれやバラツキを吸収するため
に、常に、インク残量検知センサの光軸を遮光するよう
に、そのづれやばらつきの範囲全体に渡ってインク吐出
を行わねばならず、実際の記録動作以外に大量のインク
を消費してしまい、ランニングコストがかさむという問
題点がある。
【0006】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
であり、インク残量検知におけるインク消費量を抑え、
かつ、正確なインク残量検知を行うことができる記録装
置及びその装置を用いたファクシミリ装置を提供するこ
とを目的としている。
【0007】上記目的を達成するため本発明の記録装置
は、以下のような構成からなる。即ち、インクを記録ヘ
ッドから記録媒体に吐出して記録を行う記録装置であっ
て、前記インクを貯溜する交換可能なインクタンクと、
前記記録ヘッドを往復走査する走査手段と、前記記録ヘ
ッドから試験的にインクを吐出させ、前記インクタンク
のインク残量を検出する検出手段と、前記インクタンク
或いは前記記録ヘッドが交換されるたび毎に、前記検出
手段の公称検出位置付近に前記記録ヘッドを移動させ、
前記公称検出位置の近傍の複数の位置各々で、前記検出
手段を動作させるよう制御する制御手段と、前記複数の
位置各々において、前記検出手段から得られた検出結果
に基づいて、前記検出手段による検出位置を補正する補
正手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。
【0008】また他の発明によれば、上記構成の記録装
置を用いたファクシミリ装置を備える。
【0009】
【発明の実施の形態】以上の構成により本発明は、イン
クを貯溜するインクタンク或いは記録ヘッドが交換され
るたび毎に、記録ヘッドから試験的にインクを吐出さ
せ、インクタンクのインク残量を検出する検出手段の公
称検出位置付近に記録ヘッドを移動させ、公称検出位置
の近傍の複数の位置各々で検出手段を動作させ、これら
複数の位置各々において、検出手段から得られた検出結
果に基づいて、検出手段による検出位置を補正するよう
動作する。
【0010】この補正は、検出手段から得られた複数の
検出結果を互いに比較し、その比較結果に基づいて、最
も良好な検出結果が得られた位置を、インク残量検出の
ための検出位置と決定するように行われる。そして、そ
の決定された検出位置に関する情報は、例えば、EEP
ROMのような記憶手段に記憶される。また、検出手段
は、記録ヘッドの走査方向に関し、記録ヘッドのホーム
ポジションとは反対側の端に設けられる。そして、この
検出手段には、フォトインタラプタ方式のセンサが用い
られる。このセンサには、光を発光する例えばLEDの
ような発光素子と、その光を受光する例えばフォトトラ
ンジスタのような受光素子とが含まれ、記録ヘッドから
発光素子と受光素子との間を遮るようにインク吐出を行
わせることにより、受光素子からの出力からインク残存
の有無を推定するように構成される。
【0011】さらに、この検出手段は、受光素子からの
出力と、所定の閾値と比較する比較手段と、その比較結
果から、インク残存の有無を判別する判別手段とを含ん
でいても良い。なお、上記記録ヘッドが複数の色のイン
クを吐出してカラー記録を行う記録ヘッドである場合に
は、検出手段を動作させる位置やインク吐出の条件は、
複数の色毎に別々に設定するようにしても良い。
【0012】さらにまた、上記の公称検出位置の近傍の
複数の位置は、装置構成部品の寸法公差、装置の組立に
よる寸法公差、装置使用環境による寸法の変化、製造さ
れた記録ヘッド個々の特性等を考慮して定められる。さ
らにまた、上記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を
行うインクジェット記録ヘッドでも良いし、或は、熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドであっ
て、インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エ
ネルギー変換体を備えていても良い。
【0013】さらにまた、上記補正後、検出手段は、補
正された検出位置の極近傍の範囲でインク吐出を行なっ
てインク残量検出を行うようになる。以下、添付図面を
参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明す
る。図1は本発明の代表的な実施形態であるインクジェ
ット方式に従った記録ヘッドによって記録を行なう記録
部を備えたファクシミリ装置の構成を示す側断面図であ
る。
【0014】図1を参照して、ファクシミリ装置100
の概略構成について説明する。図1において、Aはイン
クジェット方式に従って記録を行なう記録部、Bは原稿
を光学的に読み取る読取部、Cは給紙カセットに積載さ
れた記録紙12等の記録媒体を1枚づつ分離して記録部
Aに供給する給紙部である。まず、記録紙12の流れに
ついて説明する。記録紙12の搬送経路は矢印Gで示す
通りである。ここで用いている記録紙12はA4、B4
などの定形のカット紙であり、複数枚重ねて給紙カセッ
ト1に収納されている。給紙カセット1はファクシミリ
装置100に対して着脱可能であり、ここでは給紙カセ
ット1として種々のサイズの定形記録紙を収納可能なユ
ニバーサルカセットを用いている。
【0015】給紙カセット1に収納積載された記録紙1
2は、給紙ローラ151および分離爪152によってピ
ックアップされ、搬送ローラ153と対向配置されたコ
ロ154とで挟持、搬送される。155は反転ガイドで
あり記録紙12を裏返しに反転してUターン搬送するも
のである。記録部Aでは記録ヘッド5によって記録が行
なわれ、記録紙12の搬送方向に関し、記録ヘッド5の
下流に位置し記録がなされた記録紙12をさらに下流に
搬送する排紙ローラ6、排紙ローラの対向側にあり記録
紙12の記録面に接触してもインクが転写されることの
無い材質で構成された拍車23とから構成される。15
6は用紙ガイドであり複数のリブを形成して構成され、
記録ヘッド5で記録がなされ排紙される記録紙12の搬
送を規制して搬送経路を構成するものである。
【0016】また、118は拍車23と同じ材質で構成
されている拍車であり、排出ローラ119とともに、記
録済の記録紙12を、ファクシミリ装置100に設けた
排紙リブ121及び排紙トレイを兼ねているカセットフ
タ122の上に排出積載するための補助となる。さら
に、123は開閉可能なカバーであり、開放した状態で
は記録ヘッド5の交換に要する空間を開放するととも
に、用紙ガイド56の上方の空間も開放する。
【0017】次に、画像原稿(以下、原稿という)の流
れについて説明する。原稿の搬送経路は矢印Fで示す通
りである。原稿は、原稿積載トレイ130の上に1枚ま
たは複数枚セットされると、原稿の有無を検知するセン
サ(不図示)によってその存在が検知される。次に、装
置使用者によって、送信時、コピー時ともにそれぞれの
動作のスタートボタン(不図示)が押下されると、ステ
ッピングモータ(不図示)により回転される予備搬送ロ
ーラ131と予備搬送押圧板132によって原稿は挟持
され、その先端が捌かれる。
【0018】その後、原稿は予備搬送ローラ131によ
ってステッピングモータにより回転される分離ローラ1
33と摩擦片ユニット134によって構成される分離部
に搬送され、複数枚原稿の時はここで1枚ずつ分離さ
れ、ステッピングモータにより回転される給紙ローラ1
35と対向配置される給紙コロ136によって挟持搬送
され、原稿の先後端を検知するセンサ(不図示)によっ
てその先端が検知される。
【0019】さらに、原稿読取デバイスである読取りセ
ンサ48により原稿の画像を読み取りつつ、センサによ
り原稿の後端を検出する。そして、ステッピングモータ
により回転される排紙ローラ138を原稿の先後端を検
出するセンサからの出力に従って所定量回転させ、原稿
を排紙ローラ138と対向配置される排紙コロ139に
よって挟持搬送し、原稿排紙トレーを兼ねるカバー12
3上に積載する。
【0020】図2は記録部Aの詳細な構成を示す立体斜
視図である。図2に示すように、記録ヘッド5は、イン
クタンクを内蔵し、インクが無くなったときに記録ヘッ
ドごと新品と交換し得るカートリッジ式の記録ヘッドで
ある。ここで、記録ヘッドからのインク吐出原理につい
て説明する。その記録ヘッド部は、一般に微細な液体吐
出口(オリフィス)、液路およびこの液路の一部に設け
られるエネルギー作用部と、その作用部にある液体に作
用させる液滴形成エネルギーを発生するエネルギー発生
部とを備えている。
【0021】このエネルギー発生部としてはピエゾ素子
等の電気機械変換体を用いたもの、レーザ等の電磁波を
照射して、そこにある液体に吸収させて発熱さて、その
発熱による作用で液滴を吐出、飛翔させるようにしたも
の、あるいは電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるようにしたもの等がある。その中でも熱エ
ネルギーによって液体を吐出させる方式を用いた記録ヘ
ッドは、記録用の液滴を吐出して飛翔用液滴を形成する
ための液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列するこ
とができるために高解像度で記録を行なうことが可能で
ある。
【0022】また、電気熱変換体をエネルギー発生部と
して用いた記録ヘッドは、全体的な小型化も容易で、か
つ、最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向
上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分
に活用でき、長尺化及び面状化(2次元化)が容易であ
ること等から、マルチノズル化、高密度実装化が容易
で、しかも大量生産が可能で、製造コストも安価にする
ことが可能である。
【0023】このようにエネルギー発生部に電気熱変換
体を用い、半導体製造プロセスを経て製造された記録ヘ
ッドは、一般には各インク吐出口に対応した液路を設
け、その液路ごとに液路を満たす液体に熱エネルギーを
作用させて、対応するインク吐出口から液体を吐出して
飛翔用液滴を形成する手段としての電気熱変換体が設け
られ、各液路には、各液路に連通さている共通液室から
液体が供給される構造となっている。
【0024】さらに続いて図2を参照して、記録部Aの
構成を説明する。図2において、キャリッジ15は記録
ヘッド5を精度良く保持しながら、記録紙12の搬送方
向(副走査方向、矢印G方向)とは直交する方向(主走
査方向、矢印H方向)に往復移動させる。また、キャリ
ッジ15は、ガイド棒16と突き当て部15aにより摺
動自在に保持されている。キャリッジ15の往復移動
は、キャリッジモータ30(不図示)によって駆動され
るプーリ17およびタイミングベルト18によって行わ
れ、この時に記録ヘッド5に与えられる記録信号や電力
は、フレキシブルケーブル19によって装置本体の電気
回路より供給されている。記録ヘッド5とフレキシブル
ケーブル19とは互いの接点を圧接して接続している。
【0025】また、記録部Aのキャリッジ15のホーム
ポジションにはキャップ20が設けられインク受け手段
として機能する。キャップ20は必要に応じて上下し、
上昇時は記録ヘッド5に密着しそのノズル部を覆いイン
クの蒸発やゴミの付着を防止する。さて、この装置で
は、記録ヘッド5とキャップ20とが相対的に対向した
位置となるように位置決めするために、装置本体に設け
られたキャリッジホームセンサ21とキャリッジ15に
設けられた遮光板15bが用いられている。キャリッジ
ホームセンサ21は透過型のフォトインタラプタが用い
られ、キャリッジ15が移動して待機位置まで移動した
時に、キャリッジホームセンサ21の一部から照射され
た光が遮光板15bによってその透過が遮られることを
利用して、記録ヘッド5とキャップ20とが相対的に対
向した位置にあることを検知する。
【0026】記録紙12は図中右側より給紙され、給送
ローラ2及び軸受部材(不図示)により所定長離間して
搬送ローラ5に対向配置された押圧コロ6aによって、
矢印G方向(副走査方向)に搬送される。給送ローラ2
および排紙ローラ6は夫々、記録モータ(不図示)によ
って駆動され、必要に応じてキャリッジ15の往復移動
と連動して高精度に記録紙12を副走査方向に搬送す
る。また、副走査方向には撥水性の高い材料でつくら
れ、その刃状の円周部のみで記録紙12に接触する拍車
23が設けられる。拍車23は排紙ローラ6に対向する
位置で、軸受部材23aにより主走査方向に所定長離間
して複数箇所に配設されており、記録直後の記録紙上の
未定着画像に接触しても画像に影響を与えずに記録紙1
2をガイドし搬送するようになっている。また、13は
記録紙12のジャムを検知するフォトセンサである。
【0027】さて、記録部Aには、図2に示すように、
透過型フォトインタラプタ式センサの発光素子44aと
受光素子44bとの間の光軸を吐出したインクが横切る
ことによってインクの有無を識別するインク残量検知セ
ンサ44が、キャップ20とは主走査方向Hの反対側に
配設されている。このような位置に、インク残量検知セ
ンサ44が配設されることにより、記録ヘッド5のキャ
ッピング時のインクの飛び散りによるインク残量検知セ
ンサ44の汚れを防止している。
【0028】記録ヘッド5は、ノズル内に設けられた電
気熱変換素子の発熱によってインク中に生じた膜沸騰の
圧力によってノズル先端の吐出口よりインクを吐出す
る。この実施形態では、記録ヘッド5として、128個
のノズルを備え、360DPIの解像度でブラックイン
クによるモノクロ記録を行うことができる構成のモノク
ロ用記録ヘッド、或は、ブラックインクを吐出する64
個のノズルと、イエロ、マゼンタ、シアンの各インクを
吐出する各々24個のノズルの合計136個のノズルを
備え、360DPIの解像度でカラー記録を行うことが
できるカラー用記録ヘッドの2種類が使用できる。これ
ら2種類の記録ヘッドを使い分けることによって、ハイ
スピードのモノクロ記録と高精細なフルカラー記録の2
通りの記録を行うことができる。
【0029】図3は、記録ヘッド5の内部構成を示す部
分破断斜視図である。記録ヘッド5は、エッチング蒸
着、スパッタリング等の半導体製造プロセス工程を経
て、基板102上に成膜された電気熱変換体103、電
極104、液路110を有する硬化した活性エネルギ線
硬化性材料層210、及び、天板106で構成されてい
る。そして、記録ヘッド部5の共通液室108へ、イン
クがインクタンク(不図示)から液体供給管107を通
して供給される。また、109は液体供給管用コネクタ
である。
【0030】共通液室108に供給されたインクは毛管
現象により液路110内に供給され、液路先端のインク
吐出口111でメニスカスが形成されることにより安定
に保持される。このような状態で、電気熱変換体103
に通電されると、電気熱変換体103上にあるインクが
加熱され、膜沸騰による発泡現象が生じ、その気泡の成
長によりインク吐出口111から液滴が吐出する。
【0031】上述したような構成で、インク吐出口が3
60個/インチで設けられるように記録ヘッドが製造さ
れると、360DPIといった高密度で記録を行うこと
ができる。図4は図1に示すファクシミリ装置の制御構
成を示すブロック図である。図4において、24は装置
全体を制御するための制御部であり、制御部24はCP
U25と、CPU25が実行する制御プログラムや各種
データを記憶しているROM26と、CPU25が種々
の処理を実行するにあたり作業領域として使用したり、
各種データを一時的に保存するためのRAM27等を有
している。また、ROM26の一部は、後述するインク
残量検知動作におけるインク吐出位置の情報を格納する
ためにEEPROMで構成される。
【0032】図4に示すように、記録ヘッド5はフレキ
シブルケーブル19を介して制御部24に接続し、フレ
キシブルケーブル19には制御部24から記録ヘッド5
に対する制御信号線、画像信号線が含まれている。ま
た、インク残量検知センサ44の出力はA/D変換回路
28により数値化し、CPU25にて解析可能な構成と
なっている。キャリッジモータ30はモータ駆動回路3
3によるパルスステップ数によって回転可能なモータで
ある。さらに、制御部24は、モータ駆動回路33を介
しキャリッジモータ30を、モータ駆動回路32を介し
搬送モータ31を、モータ駆動回路53を介し読取モー
タ52を制御し、キャリッジホームセンサ21からの出
力を入力している。
【0033】さらにまた、制御部24は、読取センサ4
8、外部コンピュータ56からの記録命令や記録データ
を受信するプリンタインタフェース54、公衆電話回線
57からの受信データを受け付ける回線制御回路55な
どの画像データの入力装置を接続しており、ファクシミ
リ送受信およびコピー、外部コンピュータのプリンタと
して動作可能となっている。さらにまた、制御部24は
装置利用者が種々の操作や指示を行なう操作パネル58
を接続している。操作パネル58にはメッセージ表示を
行なうためのLCD59が設けられている。
【0034】図5は、インク残量検知センサ44の電気
的構成を示すブロック図である。図5において、44a
は発光素子である赤外線LED、44bはその赤外光を
受光する受光素子であるフォトトランジスタ、83はフ
ォトトランジスタ44bの出力を入力して所定の基準電
圧(Vref)と比較するコンパレータ、84はコンパ
レータ83から出力されるパルスの継続時間(パルス
幅)を計数するパルス幅計数部である。パルス幅計数部
84は入力されるクロック(基準クロック)のパルス幅
を基準パルス幅とし、コンパレータ83から出力される
パルスの継続時間がその基準クロックの何サイクル分で
あるかをカウントし、そのカウント値をパルス幅計数部
84の内部レジスタに出力するような構造となってい
る。
【0035】さて、記録ヘッド5からインクが吐出され
ていない場合には、発光素子である赤外線LED44a
からの赤外光を遮るものがないために、コンパレータ8
3には受光素子であるフォトトランジスタ44bからハ
イ(H)レベルの信号が入力される。これに対して、記
録ヘッド5からインクの吐出が行われると、その吐出さ
れたインクが赤外線LED44aからの赤外光を遮るの
で、フォトトランジスタ44bからの出力レベルがだん
だんと降下する。そして、その出力レベルがコンパレー
タ83に入力される基準電圧(Vref)を下回ると、
コンパレータ83からパルス幅計数部84への出力が反
転する。その後、記録ヘッド5からのインクの吐出が終
了すると、再び、フォトトランジスタ44bからの出力
はハイ(H)レベルとなって、コンパレータ83に入力
されている基準電圧(Vref)を上回ると、コンパレ
ータ83からパルス幅計数部84への出力が再び反転す
る。
【0036】このようにして、パルス幅計数部84に
は、吐出されたインクをインク残量検知センサ44が検
知している時間をパルス幅とするパルスが入力される。
上述のように、このパルス幅は基準クロックを用いて計
測され、パルス幅計数部84の内部レジスタに格納され
る。このカウント値は、インク吐出終了後に制御部24
のCPU25によって読み出され、インク有無の判断に
用いられる。また、このパルス幅を制御部24のRAM
27に転送格納しておき、インク吐出終了後にCPU2
5が読み出すようにしても良い。
【0037】なお、この実施形態で用いている基準クロ
ックのクロック周波数は約56.5[1/msec]で
あり、インクが吐出されたかどうかの判断の閾値は80
パルスとしている。図6はインク残量検知センサ44の
構成を示す斜視図である。図6に示すように、この実施
形態では、吐出インクによる光軸の遮光率を高めるため
にスリット45を発光素子44a側と受光素子44b側
に設けて検出精度を高めるようにしている。
【0038】図7はインク残量検知センサ44の設置位
置を示す図である 図7において、91は記録ヘッド5の移動可能範囲を示
している。この実施形態のファクシミリ装置100で
は、B4サイズの記録紙の幅を最大記録幅とし、さらに
その幅に加えて記録ヘッド5の加減速領域が設けられる
ため、記録ヘッド5の移動可能な最大幅は371.9m
mである。また、92はインク残量検知を行う時の記録
ヘッド5の位置、93はインクの吐出方向である。図7
の場合、記録紙12は図中奥側より手前側に搬送される
ようになる。
【0039】図8は図7で示したインク残量検出のため
のインク吐出位置とインク残量検知センサ44の光軸と
の位置関係を示す図である。図8では、インク残量検知
センサ44の光軸設計位置に対して、L点、C点、及
び、R点の計3ヶ所の吐出開始位置を示している。さ
て、装置構成部品の寸法公差、装置の組立による寸法公
差、装置使用環境による寸法の変化によってインク残量
検知センサ44の光軸位置は、キャリッジホームセンサ
21側に、或は、その反対側にずれる可能性がある。こ
のような寸法の変化によって、経験的に、光軸位置は、
キャリッジホームセンサ21側に1.31mm、その反
対側に1.41mmずれる可能性があることが知られて
いる。従って、従来のインク残量検知では、この幅
(2.72mm)を考慮し、設計された光軸位置を挟む
ように、記録ヘッド5を2.72mm移動させながら、
その間にインクを吐出することが必要であった。
【0040】上述のように、記録ヘッド5による記録密
度が360DPIであると、2.72mmの間隔には各
ノズルについて、約62回のインク吐出が必要である。
また、従来は記録紙1枚についての記録動作が終わる毎
にインク残量検知を行なっており、この実施形態で用い
ているインクカートリッジ1個では平均的に記録紙14
00枚分の記録が可能であるので、インクカートリッジ
1個について、インク残量検知に必要なインク消費量
(CI:吐出回数)は、モノクロ記録用の128個のノ
ズルをもつ記録ヘッドを用いる場合、以下のようにな
る。
【0041】 CI=62×128×1400=11110400 これに対して、この実施形態では、図8に示すように設
計された光軸位置を挟むように、L点、C点、R点の3
ヶ所でインクカートリッジの交換時にまずインク残量検
知を行う。この3点の位置はそれぞれ、キャリッジホー
ムセンサ21よりキャリッジモータ(ステッピングモー
タ)30の駆動パルス数で672、669、666ステ
ップの位置にあるとしている。そして、L点、C点、R
点の3点が夫々、3回のインク残量検知における残量検
知用吐出開始位置となるように、インクの吐出を行う。
【0042】ここで、3回のインク残量検知夫々のイン
ク吐出幅を約1.76mmとし、記録ヘッド5による記
録密度を360DPIとすれば、約40回のインク吐出
が必要である。なお、キャリッジ15の移動速度は約2
77mm/secである。そして、インクカートリッジ
の交換時に行われた3回のインク残量検知動作におい
て、フォトトランジスタ44bからの出力レベルの降下
が最も大きな位置(インク残量検知センサ44の出力
(D)が最大となる位置、即ち、インクが光を最も効果
的に遮る位置)を、以降の実際の記録動作におけるイン
ク残量検知位置とし、その時のインク吐出回数もインク
カートリッジ交換時に行なった予備的なインク残量検知
と同じ回数とする。
【0043】このようにすれば、インクカートリッジ1
個当たりのインク残量検知に必要なインク消費量(C
I)は、モノクロ記録用の128個のノズルをもつ記録
ヘッドを用いる場合、以下のようになる。 CI=40×128×3+40×128×1400=7
183360 これを従来例と比較すると、インク残量検知に係わるイ
ンク消費量は、約65%に減少する。また、インクカー
トリッジ交換時のインク残量検出では、従来より広い範
囲に渡ってインク吐出を行なっているので、予想外の光
軸位置のづれにも対処することができる。
【0044】次に、以上のような構成の装置を用いたイ
ンク残量検知動作のためのインク吐出位置の調整処理に
ついて、図9に示すフローチャートを参照して説明す
る。この処理は、インクカートリッジが交換されたとき
に実行される。まず、ステップS10では、インク残量
検知のためのインク吐出位置(P)を暫定的に、図8に
示すC点にする(P=C)。次に、ステップS15で
は、インク残量検知センサ44を“ON”にし、発光素
子44aを発光させ、さらに、ステップS20では、定
められた位置(暫定的な位置或は移動した位置)付近で
記録ヘッド5を上述した範囲を移動させ及び上述した回
数(例えば、25回)だけインクを吐出する。そして、
ステップS25では、インク残量検知センサ44の出力
(D)を制御部24のRAM27に転送して格納する。
その後、処理はステップS30でインク残量検知センサ
44を“OFF”にして、発光素子44aの発光を停止
する。
【0045】さて、処理はステップS35において、3
点(L、C、R)でのインク残量検知処理が終了したか
どうかを調べる。ここで、その処理が終了したと判断さ
れたなら、処理はステップS45に進むが、未終了であ
ると判断されたなら、処理はステップS40に進み、記
録ヘッド5の位置を移動させ、インク吐出位置(P)を
L点、或は、R点にしてから、処理はステップS15に
戻る。このようにして、3点でのインク残量検知を行
う。
【0046】3点でのインク残量検知が終了した時点
で、RAM27には、L点でインク残量検知を行なって
得られたインク残量検知センサ44の出力(D(L))
と、C点でインク残量検知を行なって得られたインク残
量検知センサ44の出力(D(C))と、R点でインク
残量検知を行なって得られたインク残量検知センサ44
の出力(D(R))が格納されている。
【0047】以下、これらのデータを用いてステップS
45以降の処理が実行される。ステップS45では、D
(L)とD(C)とを比較する。ここで、D(L)>D
(C)であれば、処理はステップS50に進み、D
(L)とD(R)とを比較する。そして、D(L)>D
(R)であれば、処理はステップS55に進み、L点を
インク残量検知のためのインク吐出位置(P)に定め、
処理を終了する。
【0048】一方、ステップS45で、D(L)≦D
(C)であれば、処理はステップS60に進み、D
(R)とD(C)とを比較する。ここで、D(R)>D
(C)であれば、処理はステップS65に進み、R点を
インク残量検知のためのインク吐出位置(P)に定め、
処理を終了する。これに対して、D(R)≦D(C)で
あれば、最初に暫定的に定めたC点がインク残量検知の
ためのインク吐出位置(P)になるので、そのまま処理
を終了する。
【0049】このようにして、決定されたインク残量検
知のためのインク吐出位置は、次にインクカートリッジ
が交換されるまで有効となる。そして、決定されたイン
ク吐出位置(P)の情報はEEPROMに格納される。
従って、以上説明した実施形態に従えば、装置構成部品
の寸法公差、装置の組立による寸法公差、装置使用環境
による寸法の変化、記録ヘッドの個体差等によって生じ
るインク残量検知のためのインク吐出位置のづれに対し
て、インクカートリッジを交換した時点で補正を行い、
インク残量検知センサからの光を最も効果的に遮光する
位置をインク残量検知のための位置として定めることが
でき、これによって、より正確なインク残量検知を行う
ことができる。
【0050】また、一度、その位置が定められたなら、
実際の記録動作終了後に行うインク残量検知におけるイ
ンク吐出量を減らすようにしているので、インク残量検
出に伴うインク消費量を削減することができ、それを実
際の記録動作に用いることができるという利点もある。
なお、以上の説明では、インク残量検知動作の際のイン
ク吐出回数を25としたが、インク残量検出の精度に影
響を与えない限り他の値を用いても良いし、また、イン
ク吐出位置毎にインク吐出回数を変えてもよい。また、
インクが残存するかどうかの判断をする閾値は、この実
施形態では、所定の値を用いたが、本発明はこれによっ
て限定されるものではない。例えば、インクカートリッ
ジの交換時に行われるインク残量検知でのインク残量知
センサから出力の一定割合とするように設定しても良
い。
【0051】また、この実施形態では、インクカートリ
ッジの交換時に行われるインク残量検知位置決定のため
の候補となる位置を3ヶ所としたが、本発明はこれによ
って限定されるものではない。例えば、他の値でも良
く、また、常に一定の値とする必要はなく、可変として
もよい。また、モノクロ用記録ヘッドとカラー用記録ヘ
ッドそれぞれに対して、インク残量検知手段を持つ場合
は、インクの吐出量、吐出周波数、吐出速度などが各イ
ンクに従って変化するので、インク残量検知におけるイ
ンク吐出回数、インク吐出位置、センサ光軸設計値から
のずらし量等を各色インクに従って別々に設定してもよ
い。
【0052】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。その
代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4
723129号明細書、同第4740796号明細書に
開示されている基本的な原理を用いて行うものが好まし
い。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュ
アス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマ
ンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシ
ートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、
記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇
を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによ
って、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録
ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの
駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を
形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮によ
り吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少
なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形
状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるの
で、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成で
き、より好ましい。
【0053】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。記録ヘ
ッドの構成としては、上述の各明細書に開示されている
ような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成
(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈
曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第
4558333号明細書、米国特許第4459600号
明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加
えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロット
を電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭5
9−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収
する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭5
9−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0054】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。加えて、上記の実施形態で説
明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置
本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0055】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましい。これ
らを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピ
ング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、
電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこ
れらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。ま
た、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えるこ
とも安定した記録を行うために有効である。
【0056】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0057】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0058】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置の形態を取るものであって
も良い。また、本発明は、複数の機器から構成されるシ
ステムに適用しても良いし、1つの機器からなる装置に
適用しても良い。また、本発明はシステム或は装置にプ
ログラムを供給することによって実施される場合にも適
用できることは言うまでもない。この場合、本発明に係
るプログラムを格納した記憶媒体が本発明を構成するこ
とになる。そして、該記憶媒体からそのプログラムをシ
ステム或は装置に読み出すことによって、そのシステム
或は装置が、予め定められた仕方で動作する。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
ンクを貯溜するインクタンクが交換されるたび毎に、記
録ヘッドから試験的にインクを吐出させ、インクタンク
のインク残量を検出する検出手段の公称検出位置付近に
記録ヘッドを移動させ、公称検出位置の近傍の複数の位
置各々で検出手段を動作させ、これら複数の位置各々に
おいて、検出手段から得られた検出結果に基づいて、検
出手段による検出位置を補正するので、例えば、その装
置の種々の特性や製品ばらつきなどを考慮した最適な検
出位置が選らばれ、より正確なインク残量検出を行うこ
とができるという効果がある。
【0060】また、請求項14に記載の発明によれば、
補正後は、補正された位置の極近傍の範囲でインク残量
検出のためのインク吐出が行われるので、インク残量検
出に係わるインク消費量を削減することができるという
効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェッ
ト方式に従った記録ヘッドによって記録を行なう記録部
を備えたファクシミリ装置の構成を示す側断面図であ
る。
【図2】図1に示す装置の記録部Aの詳細な構成を示す
立体斜視図である。
【図3】記録ヘッドの構成を示す部分破断斜視図である
【図4】図1に示すファクシミリ装置の制御構成を示す
ブロック図である。
【図5】インク残量検知センサ44の電気的構成を示す
ブロック図である。
【図6】インク残量検知センサ44の詳細な構成を示す
斜視図である
【図7】インク残量検知センサ44の設置位置を示す図
である
【図8】インク残量検出のためのインク吐出位置とイン
ク残量検知センサ44の光軸との位置関係を示す図であ
る。
【図9】インク残量検知動作のためのインク吐出位置の
調整処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
A 読取部 B 記録部 C 給紙部 1 給紙カセット 5 記録ヘッド 15 キャリッジ 20 キャップ 21 キャリッジホームセンサ 24 制御部 25 CPU 26 ROM 27 RAM 44 インク残量検知センサ 44a 発光素子(赤外線LED) 44b 受光素子(フォトトランジスタ) 58 操作パネル 59 LCD 83 コンパレータ 84 パルス幅計数部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを記録ヘッドから記録媒体に吐出
    して記録を行う記録装置であって、 前記インクを貯溜する交換可能なインクタンクと、 前記記録ヘッドを往復走査する走査手段と、 前記記録ヘッドから試験的にインクを吐出させ、前記イ
    ンクタンクのインク残量を検出する検出手段と、 前記インクタンク或いは前記記録ヘッドが交換されるた
    び毎に、前記検出手段の公称検出位置付近に前記記録ヘ
    ッドを移動させ、前記公称検出位置の近傍の複数の位置
    各々で、前記検出手段を動作させるよう制御する制御手
    段と、 前記複数の位置各々において、前記検出手段から得られ
    た検出結果に基づいて、前記検出手段による検出位置を
    補正する補正手段とを有することを特徴とする記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、 前記検出手段から得られた複数の検出結果を互いに比較
    する比較手段と、 前記比較手段による比較結果に基づいて、最も良好な検
    出結果が得られた位置を、インク残量検出のための検出
    位置と決定する決定手段とを含むことを特徴とする請求
    項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記決定手段によって決定された検出位
    置に関する情報を記憶する記憶手段をさらに有すること
    を特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記憶手段は、EEPROMを含むこ
    とを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、前記記録ヘッドの走査
    方向に関し、前記記録ヘッドのホームポジションとは反
    対側の端に設けられることを特徴とする請求項1に記載
    の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記検出手段は、フォトインタラプタ方
    式のセンサを含むことを特徴とする請求項1に記載の記
    録装置。
  7. 【請求項7】 前記センサは、 光を発光する発光素子と、 前記光を受光する受光素子とを含み、 前記記録ヘッドから前記発光素子と受光素子との間を遮
    るようにインク吐出を行わせることにより、前記受光素
    子からの出力からインク残存の有無を推定することを特
    徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記検出手段は、さらに、 前記受光素子からの出力と、所定の閾値と比較する比較
    手段と、 前記比較手段における比較結果から、前記インク残存の
    有無を判別する判別手段とを有することを特徴とする請
    求項7に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記発光素子はLEDであり、 前記受光素子はフォトトランジスタであることを特徴と
    する請求項7に記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドが複数の色のインクを
    吐出してカラー記録を行う場合には、前記制御手段の制
    御によって前記検出手段を動作させる位置やインク吐出
    の条件は、前記複数の色毎に別々に設定することを特徴
    とする請求項1に記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 前記公称検出位置の近傍の複数の位置
    は、装置構成部品の寸法公差、装置の組立による寸法公
    差、装置使用環境による寸法の変化、製造された記録ヘ
    ッド個々の特性等を考慮して定められることを特徴とす
    る請求項1に記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して
    記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴
    とする請求項1に記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに
    与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換
    体を備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録
    装置。
  14. 【請求項14】 前記補正手段による補正後、前記検出
    手段は、前記補正された検出位置の極近傍の範囲でイン
    ク吐出を行なってインク残量検出を行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の記録装置。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の記録装置を用いたフ
    ァクシミリ装置。
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