JPH09239711A - 色付きガラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方法とその加工ガラス仮止め板 - Google Patents
色付きガラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方法とその加工ガラス仮止め板Info
- Publication number
- JPH09239711A JPH09239711A JP7807196A JP7807196A JPH09239711A JP H09239711 A JPH09239711 A JP H09239711A JP 7807196 A JP7807196 A JP 7807196A JP 7807196 A JP7807196 A JP 7807196A JP H09239711 A JPH09239711 A JP H09239711A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- glass
- temporary fixing
- concrete
- fixing plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
- Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 コンクリ−ト面に、昼夜を問わず目立ち、か
つ、耐久性のある装飾を施す方法を提供する。 【解決手段】 色付きガラス廃材を粉砕後、鋭利な角部
を取り除いたガラス片を、水溶性または熱溶解性の接着
剤から成る仮止め剤を塗布した仮止め板に付着させ、次
に、仮止め板の加工ガラス付着面をコンクリ−ト面に塗
布したセメントモルタル上に押圧、接着し、最後に、前
記セメントモルタルの固化後に仮止め板の仮止め剤を、
注水処理または加熱処理によって除去して仮止め板を剥
離することによりコンクリ−ト面に装飾を施すものであ
る。あるいはガラス廃材を溶融して多数の亜鈴型ガラス
粒を形成し、その一対の球形の一方を軟質ゴム板に設け
た小孔に圧入して他方を露出させたものを仮止め板に用
いる。
つ、耐久性のある装飾を施す方法を提供する。 【解決手段】 色付きガラス廃材を粉砕後、鋭利な角部
を取り除いたガラス片を、水溶性または熱溶解性の接着
剤から成る仮止め剤を塗布した仮止め板に付着させ、次
に、仮止め板の加工ガラス付着面をコンクリ−ト面に塗
布したセメントモルタル上に押圧、接着し、最後に、前
記セメントモルタルの固化後に仮止め板の仮止め剤を、
注水処理または加熱処理によって除去して仮止め板を剥
離することによりコンクリ−ト面に装飾を施すものであ
る。あるいはガラス廃材を溶融して多数の亜鈴型ガラス
粒を形成し、その一対の球形の一方を軟質ゴム板に設け
た小孔に圧入して他方を露出させたものを仮止め板に用
いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリ−ト壁面
に文字あるいは模様等の装飾を施す技術に係り、特にコ
ンクリ−ト製L型擁壁の正面を色付きガラス廃材等を利
用した加工ガラスを以て装飾する方法と該方法における
ガラス粒仮止め板に関するものである。
に文字あるいは模様等の装飾を施す技術に係り、特にコ
ンクリ−ト製L型擁壁の正面を色付きガラス廃材等を利
用した加工ガラスを以て装飾する方法と該方法における
ガラス粒仮止め板に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
コンクリ−ト表面の装飾は、ペイント塗りによるか、印
刷装飾金属板を張り付けるかすることによって行なわれ
る。しかしながら、コンクリ−トが持つアルカリ性と太
陽光によってペイントは剥がれ易く、また金属装飾板は
止めビスが腐食するためいずれも耐久性に難点がある。
特に走行中の車両から装飾面を読み取るには、薄くなっ
た装飾文字が読み難く、特に夜間は、その交通表示等は
役に立たないことが多い。
コンクリ−ト表面の装飾は、ペイント塗りによるか、印
刷装飾金属板を張り付けるかすることによって行なわれ
る。しかしながら、コンクリ−トが持つアルカリ性と太
陽光によってペイントは剥がれ易く、また金属装飾板は
止めビスが腐食するためいずれも耐久性に難点がある。
特に走行中の車両から装飾面を読み取るには、薄くなっ
た装飾文字が読み難く、特に夜間は、その交通表示等は
役に立たないことが多い。
【0003】ところで、使用後の色付きガラスやビン類
は、ガラスに着色剤が含まれるため、溶融再生して製品
化することに向かなかった。そのため大部分は廃棄され
るが、破片が人を傷つけ易いので、埋立等を余儀なくさ
れる厄介な産業廃棄物の一つとなっている。
は、ガラスに着色剤が含まれるため、溶融再生して製品
化することに向かなかった。そのため大部分は廃棄され
るが、破片が人を傷つけ易いので、埋立等を余儀なくさ
れる厄介な産業廃棄物の一つとなっている。
【0004】本発明は、この色付きガラス廃材を有効利
用することに着目し、これを安全な装飾素材に加工して
コンクリ−ト表面に埋め込むことにより文字や絵を表示
して、耐久性、夜間表示性のあるコンクリ−ト面装飾方
法を提供し、またそれを現場で施工できるようガラス粒
を埋め込んだ装飾用仮止め板を提供することを目的とす
るものである。
用することに着目し、これを安全な装飾素材に加工して
コンクリ−ト表面に埋め込むことにより文字や絵を表示
して、耐久性、夜間表示性のあるコンクリ−ト面装飾方
法を提供し、またそれを現場で施工できるようガラス粒
を埋め込んだ装飾用仮止め板を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため本発明方法は、
色付きガラス、ビン等の廃材を粉砕もしくは加工後、鋭
利な角部を丸めたガラス片に成形し、これを水溶性接着
剤又は熱溶融性接着剤から成る仮止め剤を塗布した仮止
め板に色別に埋め込み、その一部を板面から露出させる
ことにより、文字や模様の陰画を形成し、続いて仮止め
板のガラス片付着面をセメントモルタルを塗布したコン
クリ−ト板に押圧接着し、セメントモルタルの固化後に
仮止め板の仮止め剤を注水又は加熱処理によって除去す
る各工程から構成するものである。上記方法において、
仮止め板に文字や模様を表示したガラス片を埋め込み、
その部分以外の面には、ガラス片と同程度の大きさの小
石を同様に埋め込んでも良い。
色付きガラス、ビン等の廃材を粉砕もしくは加工後、鋭
利な角部を丸めたガラス片に成形し、これを水溶性接着
剤又は熱溶融性接着剤から成る仮止め剤を塗布した仮止
め板に色別に埋め込み、その一部を板面から露出させる
ことにより、文字や模様の陰画を形成し、続いて仮止め
板のガラス片付着面をセメントモルタルを塗布したコン
クリ−ト板に押圧接着し、セメントモルタルの固化後に
仮止め板の仮止め剤を注水又は加熱処理によって除去す
る各工程から構成するものである。上記方法において、
仮止め板に文字や模様を表示したガラス片を埋め込み、
その部分以外の面には、ガラス片と同程度の大きさの小
石を同様に埋め込んでも良い。
【0006】また、他の方法として、上記方法において
ガラス廃材を粉砕して得たガラス片を、仮止め剤を塗布
した仮止め板に埋め込んで用いる方式の代りに、ガラス
廃材を加工した亜鈴型ガラス粒を用いる。
ガラス廃材を粉砕して得たガラス片を、仮止め剤を塗布
した仮止め板に埋め込んで用いる方式の代りに、ガラス
廃材を加工した亜鈴型ガラス粒を用いる。
【0007】そして、色付きガラス廃材を用いた上記コ
ンクリ−ト面装飾方法における文字、模様等の陰画を形
成したガラス片仮止め板あるいは亜鈴型ガラス粒を埋め
込んだゴム板は、施工完了後の擁壁等に対して装飾を施
すために現場で用いることができる。
ンクリ−ト面装飾方法における文字、模様等の陰画を形
成したガラス片仮止め板あるいは亜鈴型ガラス粒を埋め
込んだゴム板は、施工完了後の擁壁等に対して装飾を施
すために現場で用いることができる。
【0008】以上のように構成することによって本発明
の色付きガラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾は、コ
ンクリ−ト表面にガラス片を以て文字や模様等を形成す
る半永久的な装飾を施すものである。
の色付きガラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾は、コ
ンクリ−ト表面にガラス片を以て文字や模様等を形成す
る半永久的な装飾を施すものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る色付きガラス
廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方法を図面により説明
する。図1(A)は、本発明の色付きガラス廃材を用い
たコンクリ−ト面装飾方法を示すブロック図、(B)は
その方法により正面に「ト」の字を画いたL型コンクリ
−ト擁壁の断面を含む斜視図、図2は、本発明方法の工
程図、図3及び図4は、工場における擁壁の一対製造時
に併せて本発明方法を施工する工程図、図4(A)はコ
ンクリ−ト固化後の型枠移動状態を示す側面図、同図
(B)は脱型後仮止め板を剥離した状態を示す側面図、
図5は、他の方法における軟質ゴム板とコンクリ−ト面
との接着時の拡大側面図、図6は軟質ゴム板の正面図で
ある。
廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方法を図面により説明
する。図1(A)は、本発明の色付きガラス廃材を用い
たコンクリ−ト面装飾方法を示すブロック図、(B)は
その方法により正面に「ト」の字を画いたL型コンクリ
−ト擁壁の断面を含む斜視図、図2は、本発明方法の工
程図、図3及び図4は、工場における擁壁の一対製造時
に併せて本発明方法を施工する工程図、図4(A)はコ
ンクリ−ト固化後の型枠移動状態を示す側面図、同図
(B)は脱型後仮止め板を剥離した状態を示す側面図、
図5は、他の方法における軟質ゴム板とコンクリ−ト面
との接着時の拡大側面図、図6は軟質ゴム板の正面図で
ある。
【0010】本発明方法は、図1(A)に示す色付きガ
ラス廃材1の加工処理Aを行い、次にこれによって得ら
れるガラス片2をコンクリ−ト表面への色別埋め込みB
によって所要の装飾を形成するものである。以下にこれ
を詳述すると、先ず主材として色付きガラスやビン等の
色付きガラス廃材1を粉砕して、一辺ないし直径がほぼ
5から40mmの角ないし丸形のガラス片とし、その鋭
角部を除去する面取り加工を施して、安全な形状のガラ
ス片2を得る。
ラス廃材1の加工処理Aを行い、次にこれによって得ら
れるガラス片2をコンクリ−ト表面への色別埋め込みB
によって所要の装飾を形成するものである。以下にこれ
を詳述すると、先ず主材として色付きガラスやビン等の
色付きガラス廃材1を粉砕して、一辺ないし直径がほぼ
5から40mmの角ないし丸形のガラス片とし、その鋭
角部を除去する面取り加工を施して、安全な形状のガラ
ス片2を得る。
【0011】次に、図2に示すように、付着前処理工程
として、(イ)多数のガラス片2を施す装飾の図柄に応
じて色別に仮止め剤5を塗布した仮止め板7にそれぞれ
深さの半分程度を一時的に埋設し、残りを板面より露出
して所要の装飾の陰画を形成する。次に、このように処
理した仮止め板のガラス片2付着面を、コンクリ−ト6
面に塗布した接着用セメントモルタル9あるいは固化前
の生コンクリ−ト面に圧接して仮止め板より露出した部
分を反対に埋設させるガラス片転着工程(ロ)を進め
る。
として、(イ)多数のガラス片2を施す装飾の図柄に応
じて色別に仮止め剤5を塗布した仮止め板7にそれぞれ
深さの半分程度を一時的に埋設し、残りを板面より露出
して所要の装飾の陰画を形成する。次に、このように処
理した仮止め板のガラス片2付着面を、コンクリ−ト6
面に塗布した接着用セメントモルタル9あるいは固化前
の生コンクリ−ト面に圧接して仮止め板より露出した部
分を反対に埋設させるガラス片転着工程(ロ)を進め
る。
【0012】ここで仮止め剤5には、図2に示すよう
に、注水によって容易に洗い流せる酢酸系化工でんぷん
等の水溶性接着剤5a又は、仮止め板7の裏面からの加
熱により、溶解して回収できる固体ロウ等の熱溶融性接
着剤5bを用いる。
に、注水によって容易に洗い流せる酢酸系化工でんぷん
等の水溶性接着剤5a又は、仮止め板7の裏面からの加
熱により、溶解して回収できる固体ロウ等の熱溶融性接
着剤5bを用いる。
【0013】最後に、セメントモルタル9あるいは生コ
ンクリ−トが、所要の静置期間を経過して充分に固化し
た後に、仮止め板剥離工程(ハ)に移る。すなわち水溶
性仮止め剤5aを用いた場合には、注水処理Cにより、
また熱溶融性仮止め剤5bを用いた場合は加熱処理Dに
より、それぞれ仮止め剤5の除去を行う。その結果、ガ
ラス片2はセメントモルタル9に一部が埋め込まれ一部
は露出して所要の装飾を形成する。
ンクリ−トが、所要の静置期間を経過して充分に固化し
た後に、仮止め板剥離工程(ハ)に移る。すなわち水溶
性仮止め剤5aを用いた場合には、注水処理Cにより、
また熱溶融性仮止め剤5bを用いた場合は加熱処理Dに
より、それぞれ仮止め剤5の除去を行う。その結果、ガ
ラス片2はセメントモルタル9に一部が埋め込まれ一部
は露出して所要の装飾を形成する。
【0014】次に、亜鈴型ガラス粒を用いる場合は、先
ず、図5に示すように、ガラス廃材を加熱溶融して、丸
棒の両端に球形を一体に備えた亜鈴型ガラス粒3を多数
個成形し、その亜鈴型ガラス粒の一端の球形3aを、軟
質のゴム板7′全面に設けた小孔7′aに装飾の図柄に
応じて色別に圧入すると共に、他端の球形3bを板面か
ら露出させて図柄の陰画を形成し、この軟質ゴム板7′
の球形3b露出面をコンクリ−トに塗布直後のセメント
モルタル9、あるいは打設後の生コンクリ−ト面に圧着
し、該セメントモルタルあるいは生コンクリ−トの固化
後に、軟質ゴム板7′を剥離するものである。
ず、図5に示すように、ガラス廃材を加熱溶融して、丸
棒の両端に球形を一体に備えた亜鈴型ガラス粒3を多数
個成形し、その亜鈴型ガラス粒の一端の球形3aを、軟
質のゴム板7′全面に設けた小孔7′aに装飾の図柄に
応じて色別に圧入すると共に、他端の球形3bを板面か
ら露出させて図柄の陰画を形成し、この軟質ゴム板7′
の球形3b露出面をコンクリ−トに塗布直後のセメント
モルタル9、あるいは打設後の生コンクリ−ト面に圧着
し、該セメントモルタルあるいは生コンクリ−トの固化
後に、軟質ゴム板7′を剥離するものである。
【0015】
【実施例1】以上は、本発明方法の基本工程を示したも
のであるが、工場においてL型のコンクリ−ト擁壁を一
対同時に製造する場合に、本発明のガラス片2を用いる
方法を併せて実施する例を説明する。すなわち、図3
(A)に示すように前面aを開放したコンクリ−ト打設
用型枠4、4が対向する中間位置に、基台8bによって
鋼板よりなる固定板8aを自立させ、その両側面に、溶
融した固体ロウ5bを介してガラス片2を予め仮接着し
た仮止め板7、7をそれぞれボルトあるいは両面テ−プ
によって一時的に固定して型枠4の前面を構成する。
のであるが、工場においてL型のコンクリ−ト擁壁を一
対同時に製造する場合に、本発明のガラス片2を用いる
方法を併せて実施する例を説明する。すなわち、図3
(A)に示すように前面aを開放したコンクリ−ト打設
用型枠4、4が対向する中間位置に、基台8bによって
鋼板よりなる固定板8aを自立させ、その両側面に、溶
融した固体ロウ5bを介してガラス片2を予め仮接着し
た仮止め板7、7をそれぞれボルトあるいは両面テ−プ
によって一時的に固定して型枠4の前面を構成する。
【0016】次に同図(B)に示すように、型枠4、4
を移動し固定板8aを両側から挟圧して充填コンクリ−
ト6aが打設出来るように組立て、これに所定量のコン
クリ−ト6aを充填する。
を移動し固定板8aを両側から挟圧して充填コンクリ−
ト6aが打設出来るように組立て、これに所定量のコン
クリ−ト6aを充填する。
【0017】次に、コンクリ−ト固化のための静置期間
経過後に、図4(A)に片側を示すように、型枠4を仮
止め板7と共に矢印方向に移動して固定板8aから分離
する。そして同図(B)に示すように、脱型後、仮止め
板7の裏面を加熱して、固体ロウ5bを受け槽dに溶か
し入れる。以上によりガラス片2はコンクリ−ト面に一
部が埋め込まれて固定され、その他が露出した状態とな
って所要の装飾が正面に施されたコンクリ−ト擁壁の製
造を完了する。
経過後に、図4(A)に片側を示すように、型枠4を仮
止め板7と共に矢印方向に移動して固定板8aから分離
する。そして同図(B)に示すように、脱型後、仮止め
板7の裏面を加熱して、固体ロウ5bを受け槽dに溶か
し入れる。以上によりガラス片2はコンクリ−ト面に一
部が埋め込まれて固定され、その他が露出した状態とな
って所要の装飾が正面に施されたコンクリ−ト擁壁の製
造を完了する。
【0018】なお、仮止め板7は鋼板製、プラスチック
板製または硬質ゴム板製のものを、現場施工用または工
場生産用に応じ、またコンクリ−ト表面の状態に対応し
て使い分けると共に、仮止め剤5に熱溶融性のものを選
択した場合には、加熱処理の際に熱伝導性の良い鋼板製
を選ぶなど施工の条件に応じて用いる。また、仮止め剤
5は、水溶性接着剤5aの場合には、耐水性に乏しい澱
粉糊、うどんこ、あるいは酢酸系加工澱粉等が望まし
い。また熱溶融性仮止め剤5bの材料としては、ろう材
が好適で、これは使用後回収して再使用が可能である。
板製または硬質ゴム板製のものを、現場施工用または工
場生産用に応じ、またコンクリ−ト表面の状態に対応し
て使い分けると共に、仮止め剤5に熱溶融性のものを選
択した場合には、加熱処理の際に熱伝導性の良い鋼板製
を選ぶなど施工の条件に応じて用いる。また、仮止め剤
5は、水溶性接着剤5aの場合には、耐水性に乏しい澱
粉糊、うどんこ、あるいは酢酸系加工澱粉等が望まし
い。また熱溶融性仮止め剤5bの材料としては、ろう材
が好適で、これは使用後回収して再使用が可能である。
【0019】
【実施例2】次に、同じく工場においてL型コンクリ−
ト擁壁の製造に併せて亜鈴型ガラス粒を用いる他の方法
を示す。すなわち、始めに、(イ)ガラス廃材を加熱溶
融して、直径及び長さが共に約5mmの丸棒の両端に直径
約10mmの球形を一体に備えた亜鈴型ガラス粒3を多数
個形成する。次に、(ロ)その亜鈴型ガラス粒の一端の
球形3aを、厚さ約10mmの軟質ゴム板7′の全面均等
に配設した直径約7mmの小孔7′aに、装飾の図柄に応
じて色別に圧入すると共に、他端の球形3bを板面から
露出させる。
ト擁壁の製造に併せて亜鈴型ガラス粒を用いる他の方法
を示す。すなわち、始めに、(イ)ガラス廃材を加熱溶
融して、直径及び長さが共に約5mmの丸棒の両端に直径
約10mmの球形を一体に備えた亜鈴型ガラス粒3を多数
個形成する。次に、(ロ)その亜鈴型ガラス粒の一端の
球形3aを、厚さ約10mmの軟質ゴム板7′の全面均等
に配設した直径約7mmの小孔7′aに、装飾の図柄に応
じて色別に圧入すると共に、他端の球形3bを板面から
露出させる。
【0020】続いて、(ハ)この軟質ゴム板7′の亜鈴
型ガラス粒の球形3bが露出した面を、コンクリ−トに
塗布直後のセメントモルタル9、あるいは打設後の生コ
ンクリ−ト面に圧着する。最後に、(ニ)該セメントモ
ルタルあるいは生コンクリ−トの固化後に、軟質ゴム
7′の小孔7′aと、これに没入した亜鈴型ガラス粒の
球形3aとを順次引き離して軟質ゴム板7′を剥離する
ことにより、亜鈴型ガラス粒3の球形3bがコンクリ−
ト表面に現れて所要の装飾を表示する。
型ガラス粒の球形3bが露出した面を、コンクリ−トに
塗布直後のセメントモルタル9、あるいは打設後の生コ
ンクリ−ト面に圧着する。最後に、(ニ)該セメントモ
ルタルあるいは生コンクリ−トの固化後に、軟質ゴム
7′の小孔7′aと、これに没入した亜鈴型ガラス粒の
球形3aとを順次引き離して軟質ゴム板7′を剥離する
ことにより、亜鈴型ガラス粒3の球形3bがコンクリ−
ト表面に現れて所要の装飾を表示する。
【0021】
【発明の効果】以上のように構成した本発明は、廃棄処
理とリサイクル活用の困難な色付きガラス廃材に着目し
て、これより成形したガラス片あるいは亜鈴型ガラス粒
をコンクリ−ト面の装飾に活用するものであって、これ
ら加工ガラスを仮止め付着させる手段が極めて容易であ
る外、他の使用材料も汎用品で間に合うため、現場の既
製コンクリ−ト面にも実施できると共に、擁壁のように
大量生産する工場生産品にも製造の際に同時に実施でき
る特長がある。そして工場で実施した擁壁や、固化モル
タルセメントまたは固化コンクリ−ト面に埋め込まれ装
飾した加工ガラスは、永く太陽光に当たっても腐食する
ことも、損耗することもなく、また道路に面して設置す
る擁壁は、半永久的に広告や道路案内表示状態を保持す
ることができ、山間僻地に用いた場合でも、装飾内容の
維持管理にかかるコストはきわめて少ない。また露出し
たガラス粒は、光の乱反射により日中も夜間も人の注意
を捉えるから常に装飾効果を発揮する。このように、本
発明における色付き加工ガラスは、液体ペイントとは異
なるユニ−クな装飾素材であって、これを用いた本発明
の技術的、産業的効果は大なるものを期待することがで
きる。
理とリサイクル活用の困難な色付きガラス廃材に着目し
て、これより成形したガラス片あるいは亜鈴型ガラス粒
をコンクリ−ト面の装飾に活用するものであって、これ
ら加工ガラスを仮止め付着させる手段が極めて容易であ
る外、他の使用材料も汎用品で間に合うため、現場の既
製コンクリ−ト面にも実施できると共に、擁壁のように
大量生産する工場生産品にも製造の際に同時に実施でき
る特長がある。そして工場で実施した擁壁や、固化モル
タルセメントまたは固化コンクリ−ト面に埋め込まれ装
飾した加工ガラスは、永く太陽光に当たっても腐食する
ことも、損耗することもなく、また道路に面して設置す
る擁壁は、半永久的に広告や道路案内表示状態を保持す
ることができ、山間僻地に用いた場合でも、装飾内容の
維持管理にかかるコストはきわめて少ない。また露出し
たガラス粒は、光の乱反射により日中も夜間も人の注意
を捉えるから常に装飾効果を発揮する。このように、本
発明における色付き加工ガラスは、液体ペイントとは異
なるユニ−クな装飾素材であって、これを用いた本発明
の技術的、産業的効果は大なるものを期待することがで
きる。
【図1】(A)は本発明の色付きガラス廃材を用いたコ
ンクリ−ト面装飾方法全体を示すブロック図、(B)は
その方法を施したL型擁壁の斜視図である。
ンクリ−ト面装飾方法全体を示すブロック図、(B)は
その方法を施したL型擁壁の斜視図である。
【図2】ガラス粒の仮止め板への埋め込みから仮止め剤
の除去に至る工程図である。
の除去に至る工程図である。
【図3】一対のL型コンクリ−ト擁壁の製造に併せて本
発明を実施する工程を示し、(A)は固定板の両面に仮
止め板を接着した状態を示す側面図、(B)は固定板を
一対の型枠を以て挟圧した状態を示す側面図である。
発明を実施する工程を示し、(A)は固定板の両面に仮
止め板を接着した状態を示す側面図、(B)は固定板を
一対の型枠を以て挟圧した状態を示す側面図である。
【図4】(A)はコンクリ−ト固化後の型枠移動状態を
示す側面図、(B)は脱型後仮止め板を剥離した状態を
示す側面図である。
示す側面図、(B)は脱型後仮止め板を剥離した状態を
示す側面図である。
【図5】他の方法における軟質ゴム板とコンクリ−ト面
との接着状態を示す拡大側面図である。
との接着状態を示す拡大側面図である。
【図6】軟質ゴム板の正面図である。
1 色付きガラス廃材 2 ガラス片 2a 他の色のガラス片 2a′ 小石 3 亜鈴型ガラス粒 3a 亜鈴型ガラス粒の一端 3b 亜鈴型ガラス粒の他端 4 型枠 5 仮止め剤 5a 水溶性接着剤 5b 熱溶融性接着剤 6 コンクリ−ト(固化) 6a 充填コンクリ−ト 7 仮止め板 7′ 軟質ゴム板 8a 固定板 8b 基台 9 セメントモルタル 10 加工ガラスで前面を装飾したコンクリ−ト
擁壁 A 加工ガラス製造工程 B 加工ガラスによるコンクリ−ト面装飾工程 C 注水処理 D 加熱処理 d 受け槽 (イ) 付着前処理工程 (ロ) ガラス片転着工程 (ハ) 仮止め板剥離工程
擁壁 A 加工ガラス製造工程 B 加工ガラスによるコンクリ−ト面装飾工程 C 注水処理 D 加熱処理 d 受け槽 (イ) 付着前処理工程 (ロ) ガラス片転着工程 (ハ) 仮止め板剥離工程
Claims (7)
- 【請求項1】 (イ)色付きガラス、ビン等の廃材
(1)を小片に粉砕した後、鋭利な角部を丸めたガラス
片(2)を成形し、(ロ)このガラス片(2)を仮止め
剤(5)を塗布した仮止め板(7)の全面に色別に埋め
込み、一部を板面から露出させて文字や模様等の陰画を
形成し、(ハ)この仮止め板(7)のガラス片付着面を
セメントモルタル(9)を塗布した直後のコンクリ−ト
板(6)に押圧接着し、(ニ)該コンクリ−ト板のセメ
ントモルタル(9)の固化後に仮止め板(7)の仮止め
剤(5)を除去する各工程により、コンクリ−ト板の表
面にガラス片を以て文字、模様等を形成することを特徴
とする色付きガラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方
法。 - 【請求項2】 (イ)色付きガラス、ビン等の廃材
(1)を小片に粉砕した後、鋭利な角部を丸めたガラス
片(2)を成形し、(ロ)このガラス片(2)を仮止め
剤(5)を塗布した仮止め板(7)に埋め込み、一部を
板面から露出させて文字や模様等の陰画を形成し、さら
に(ハ)ガラス片(2)以外の面にはガラス片(2)と
同程度の大きさの小石(2′)を同じく埋め込み、続い
て(ニ)この仮止め板(7)のガラス片及び小石付着面
をセメントモルタル(9)を塗布した直後のコンクリ−
ト板(6)に押圧接着し、最後に(ホ)コンクリ−ト板
(6)のセメントモルタル(9)の固化後に仮止め板
(7)の仮止め剤(5)を除去する各工程により、コン
クリ−ト板の表面にガラス片を以て文字、模様等を形成
することを特徴とする請求項1記載の色付きガラス廃材
を用いたコンクリ−ト面装飾方法。 - 【請求項3】 仮止め板(7)に塗布する仮止め剤
(5)に水溶性接着剤又は熱溶融性接着剤を用い、コン
クリ−ト板(6)に塗布したセメントモルタル(9)の
固化後に仮止め板(7)の水溶性接着剤を注水により、
又は熱溶解性接着剤を加熱によって除去することを特徴
とする請求項1又は2記載の色付きガラス廃材を用いた
コンクリ−ト面装飾方法。 - 【請求項4】 色付きガラス、ビン等の廃材(1)を粉
砕して鋭利な角部を丸めたガラス片(2)を水溶性接着
剤もしくは熱溶融性接着剤から成る仮止め剤(5)を塗
布した仮止め板(7)の全面に色を異にして埋め込み、
一部を板面上に露出させることにより該仮止め板に文字
や模様等の陰画を形成したコンクリ−ト面装飾用の加工
ガラス仮止め板。 - 【請求項5】 色付きガラス、ビン等の廃材(1)を粉
砕して鋭利な角部を丸めたガラス片(2)を水溶性接着
剤もしくは熱溶融性接着剤から成る仮止め剤(5)を塗
布した仮止め板(7)に埋め込み、その一部を板面上に
露出させることにより文字や模様等の陰画を形成し、さ
らに文字や模様を表示するガラス片(2)以外の面にガ
ラス片(2)と同程度の大きさの小石(2′)を同じく
埋め込むことを特徴とする請求項4記載のコンクリ−ト
面装飾用の加工ガラス仮止め板。 - 【請求項6】 (イ)色付きガラス、ビン等の廃材
(1)を加熱溶融して、両端に球形を備えた亜鈴型ガラ
ス粒(3)を多数成形し、(ロ)この亜鈴型ガラス粒の
一端の球形(3a)を、軟質のゴム板(7′)の全面に
設けた小孔(7′a)に色別に圧入すると共に、他端の
球形(3b)を板面から露出させて文字や模様等の陰画
を形成し、(ハ)この軟質ゴム板(7′)の球形(3
b)露出面をコンクリ−ト板(6)に塗布した直後のセ
メントモルタル(9)に圧着し、(ニ)該セメントモル
タルの固化後に軟質ゴム板(7′)を剥離する各工程に
より、コンクリ−ト板の表面に亜鈴型ガラス粒(3)を
以て文字や模様等を形成することを特徴とする色付きガ
ラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方法。 - 【請求項7】 色付きガラス、ビン等の廃材(1)を加
熱溶融して多数成形した、両端に球形を備えた亜鈴型ガ
ラス粒(3)の一端の球形(3a)を、全面均等に配設
した小孔(7′a)に装飾の図柄に応じて色別に圧入す
ると共に、他端の球形(3b)を板面から露出させるこ
とにより文字や模様等の陰画を形成した軟質ゴム板より
成るコンクリ−ト面装飾用の加工ガラス粒仮止め板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7807196A JPH09239711A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 色付きガラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方法とその加工ガラス仮止め板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7807196A JPH09239711A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 色付きガラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方法とその加工ガラス仮止め板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09239711A true JPH09239711A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=13651621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7807196A Pending JPH09239711A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 色付きガラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方法とその加工ガラス仮止め板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09239711A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001073510A (ja) * | 1999-08-31 | 2001-03-21 | Toto Kosan Kk | ルーフィング材、ルーフィング材の製造装置、ルーフィング材の製造方法及びガラスのリサイクル方法 |
-
1996
- 1996-03-07 JP JP7807196A patent/JPH09239711A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001073510A (ja) * | 1999-08-31 | 2001-03-21 | Toto Kosan Kk | ルーフィング材、ルーフィング材の製造装置、ルーフィング材の製造方法及びガラスのリサイクル方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
IE820605L (en) | Decorative emblem | |
AU708580B2 (en) | Method for enclosing an object with a transparent encapsulation | |
US4657791A (en) | Product manufactured of a rock material and a method for its manufacturing | |
MXPA97005217A (en) | Method for closing an object with a transpare encapsulation | |
ATE512003T1 (de) | Verfahren zur herstellung von mosaiksteinen aus glas mit einer metallfolie | |
JPH09239711A (ja) | 色付きガラス廃材を用いたコンクリ−ト面装飾方法とその加工ガラス仮止め板 | |
CN206085300U (zh) | 用于混凝土构件表面装饰一体成型的模衬 | |
AU2357501A (en) | Method for microstructuring the form-giving surface of a form-giving tool for producing microstructures in glass or synthetic material and form-giving tool appurtenant thereto | |
EP0917943A4 (en) | METHOD FOR PRODUCING PLASTIC SHAPES AND CORE USED IN THE METHOD | |
CN1203989A (zh) | 陶瓷珠/粒、玻璃珠反光标线带及其制造方法 | |
JP3630660B2 (ja) | 印鑑基材およびその製造方法 | |
EP3931285B1 (en) | Method of manufacturing a photoluminiscent element | |
KR200258417Y1 (ko) | 경계석 | |
CN1048442C (zh) | 外装饰材料先安装的混凝土二次制品的制造方法 | |
FR2808019B1 (fr) | Procede de conformation de l'ebauche en verre dans un moule finisseur, dispositif pour sa mise en oeuvre et installation de moulage en faisant application | |
JPH0636081B2 (ja) | 光反射標柱及び光反射板の製造方法 | |
CN2172728Y (zh) | 彩虹宝石装饰板 | |
JPH0346288B2 (ja) | ||
TH33567A (th) | กระบวนการหนึ่งสำหรับผลิตสิ่งหล่อแบบ ที่ถูกสร้างให้มีป้ายพิมพ์ , ตามกระบวนการที่เรียกว่า การทำป้ายในแบบหล่อ, เช่นเดียวกับป้ายสำหรับกระบวนการทำป้ายในแบบหล่อ | |
WO1998057766A3 (de) | Verfahren zum herstellen einer giessform aus silikon | |
KR20000059168A (ko) | 로고문안 또는 조형물이 삽입된 비누 및 그 제조방법 | |
KR19980075756A (ko) | 고무 라벨의 제조 방법 | |
CN1234325A (zh) | 一种玻璃钢立体字、徽标的制造方法 | |
DE69806185D1 (de) | Kombiniertes system zum schmelzen und zur behandlung von glas zusammen mit einem produktionsverfahren für künstlerische glashersteller | |
JPS62128949A (ja) | 成形ガラスの再成形方法および成形ガラスの塗料の溶着方法 |