JPH09239388A - 循環水用浄化材 - Google Patents
循環水用浄化材Info
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- JPH09239388A JPH09239388A JP8052820A JP5282096A JPH09239388A JP H09239388 A JPH09239388 A JP H09239388A JP 8052820 A JP8052820 A JP 8052820A JP 5282096 A JP5282096 A JP 5282096A JP H09239388 A JPH09239388 A JP H09239388A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 浴槽湯,観賞魚槽や活魚槽の飼育水等の水を
浄化しながら循環使用する際に,目詰まりすることなく
効率的に水を浄化することが可能であり,かつ歩留りよ
く製造することができる循環水用浄化材を提供する。 【解決手段】 乾式法で得られた,繊維状活性炭を20重
量%以上含有し,複数の綾線を有する波形状のシート3
と,平面状の合成繊維シート1をバインダー繊維6で接
合した構造体5を円筒状に巻き込んで両端部間に透通す
る多数の透孔4を有する円筒状体を形成し,前記円筒状
体の中空部に前記透孔4より大きな中空部を有する円筒
状の芯体2を配設した。
浄化しながら循環使用する際に,目詰まりすることなく
効率的に水を浄化することが可能であり,かつ歩留りよ
く製造することができる循環水用浄化材を提供する。 【解決手段】 乾式法で得られた,繊維状活性炭を20重
量%以上含有し,複数の綾線を有する波形状のシート3
と,平面状の合成繊維シート1をバインダー繊維6で接
合した構造体5を円筒状に巻き込んで両端部間に透通す
る多数の透孔4を有する円筒状体を形成し,前記円筒状
体の中空部に前記透孔4より大きな中空部を有する円筒
状の芯体2を配設した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,浴槽湯,観賞魚槽
や活魚槽の飼育水等の水を浄化しながら循環使用する際
に使用する循環水用浄化材に関するものである。
や活魚槽の飼育水等の水を浄化しながら循環使用する際
に使用する循環水用浄化材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水を浄化しながら循環使用する際に使用
する浄化材としては,セラミックス,天然石等の各種粒
状ろ材,繊維状活性炭を主成分とした複数の綾線を有す
る波形状のシートを,平面状の合成繊維をバインダー繊
維で接合した構造体を円柱状に巻き込んだフィルター
(特開平7−251191号公報),粉末活性炭,麦飯石等を
押し出し成型したハニカム状のフィルター(特開平6-3
9388号公報)等が用いられている。
する浄化材としては,セラミックス,天然石等の各種粒
状ろ材,繊維状活性炭を主成分とした複数の綾線を有す
る波形状のシートを,平面状の合成繊維をバインダー繊
維で接合した構造体を円柱状に巻き込んだフィルター
(特開平7−251191号公報),粉末活性炭,麦飯石等を
押し出し成型したハニカム状のフィルター(特開平6-3
9388号公報)等が用いられている。
【0003】上記の浄化材のうち,セラミックスや天然
石等のろ材は,生物ろ過効果が出現するまでの運転初期
に,コロイド粒子が分散して白濁が生じ,この白濁物を
除去するのが困難である。また,粒状活性炭や粉末活性
炭を使用した浄化材は,ある程度白濁を防止することは
可能であるが,循環槽内に炭塵が流出するという問題が
ある。
石等のろ材は,生物ろ過効果が出現するまでの運転初期
に,コロイド粒子が分散して白濁が生じ,この白濁物を
除去するのが困難である。また,粒状活性炭や粉末活性
炭を使用した浄化材は,ある程度白濁を防止することは
可能であるが,循環槽内に炭塵が流出するという問題が
ある。
【0004】一方,特開平7−251191号公報で提案され
た繊維状活性炭を主成分とする波形状のシートを円筒状
に巻き込んだフィルターは,運転初期の白濁成分を取り
除くことはできるが,波形状シートを巻き込んで加工す
るに際し,シートの巻き始めが不安定で,中心部の透孔
が潰れやすく,また,内部の接合も困難で,加工中に成
型体が竹の子状になり,加工の歩留りが低下するという
問題がある。また,このフィルターは,使用中に透孔が
閉塞すると圧力損失が増大し, 循環ポンプがオーバーヒ
ートしやすいという問題もある。
た繊維状活性炭を主成分とする波形状のシートを円筒状
に巻き込んだフィルターは,運転初期の白濁成分を取り
除くことはできるが,波形状シートを巻き込んで加工す
るに際し,シートの巻き始めが不安定で,中心部の透孔
が潰れやすく,また,内部の接合も困難で,加工中に成
型体が竹の子状になり,加工の歩留りが低下するという
問題がある。また,このフィルターは,使用中に透孔が
閉塞すると圧力損失が増大し, 循環ポンプがオーバーヒ
ートしやすいという問題もある。
【0005】次に,特開平6-39388号公報等で提案され
たコルウェーブ状やハニカム状のろ材を循環水用浄化材
として用いる場合, 透孔を大きくすると高速で処理する
ことは可能であるが,表面積が小さくなるため透孔を形
成する活性炭量や生物膜の付着量が少なくなり, 処理効
率が低くなる。また,透孔を小さく,かつ密にすると,
活性炭量や生物膜の付着量は多くなるものの,目詰まり
が生じやすくなるという問題がある。
たコルウェーブ状やハニカム状のろ材を循環水用浄化材
として用いる場合, 透孔を大きくすると高速で処理する
ことは可能であるが,表面積が小さくなるため透孔を形
成する活性炭量や生物膜の付着量が少なくなり, 処理効
率が低くなる。また,透孔を小さく,かつ密にすると,
活性炭量や生物膜の付着量は多くなるものの,目詰まり
が生じやすくなるという問題がある。
【0006】さらに,特公昭59-35341号公報や特公昭59
-51423号公報では,繊維状活性炭とパルプや合成パルプ
から湿式抄紙法で製造したシートを波形状に成型した浄
化材が提案されている。しかしながら,この浄化材は湿
式抄紙法で得られた密度の高いものであるため繊維状活
性炭間の間隙が乏しく,このため浄化材の内層部におけ
る微生物の保持量が少なくて水処理能力が低いという欠
点がある。また,この抄紙法による繊維状活性炭シート
を波形状に成型する際に,山部や谷部にひび割れが入り
やすく,均一な形状のものが得られ難いという欠点を有
する。さらに,抄紙法で一般的に用いられるバインダー
は活性炭繊維の細孔を閉塞しやすく,活性炭としての機
能が低下するという問題もある。
-51423号公報では,繊維状活性炭とパルプや合成パルプ
から湿式抄紙法で製造したシートを波形状に成型した浄
化材が提案されている。しかしながら,この浄化材は湿
式抄紙法で得られた密度の高いものであるため繊維状活
性炭間の間隙が乏しく,このため浄化材の内層部におけ
る微生物の保持量が少なくて水処理能力が低いという欠
点がある。また,この抄紙法による繊維状活性炭シート
を波形状に成型する際に,山部や谷部にひび割れが入り
やすく,均一な形状のものが得られ難いという欠点を有
する。さらに,抄紙法で一般的に用いられるバインダー
は活性炭繊維の細孔を閉塞しやすく,活性炭としての機
能が低下するという問題もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記の問題
を解決し,浴槽湯,観賞魚槽や活魚槽の飼育水等の水を
浄化しながら循環使用する際に,目詰まりすることなく
効率的に水を浄化することが可能であり,かつ歩留りよ
く製造することができる循環水用浄化材を提供すること
を技術的な課題とするものである。
を解決し,浴槽湯,観賞魚槽や活魚槽の飼育水等の水を
浄化しながら循環使用する際に,目詰まりすることなく
効率的に水を浄化することが可能であり,かつ歩留りよ
く製造することができる循環水用浄化材を提供すること
を技術的な課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記の問
題を解決するため鋭意検討した結果,本発明に到達し
た。すなわち,本発明は,乾式法で得られた,繊維状活
性炭を20重量%以上含有し,複数の綾線を有する波形状
のシートと,平面状の合成繊維シートをバインダー繊維
で接合した構造体を円筒状に巻き込んで両端部間に透通
する多数の透孔を有する円筒状体を形成し,前記円筒状
体の中空部に前記透孔より大きな中空部を有する円筒状
の芯体を配設したことを特徴とする循環水用浄化材を要
旨とするものである。
題を解決するため鋭意検討した結果,本発明に到達し
た。すなわち,本発明は,乾式法で得られた,繊維状活
性炭を20重量%以上含有し,複数の綾線を有する波形状
のシートと,平面状の合成繊維シートをバインダー繊維
で接合した構造体を円筒状に巻き込んで両端部間に透通
する多数の透孔を有する円筒状体を形成し,前記円筒状
体の中空部に前記透孔より大きな中空部を有する円筒状
の芯体を配設したことを特徴とする循環水用浄化材を要
旨とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下,本発明を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の循環水用浄化材の一実施態様を
示す斜視図であり,円筒状の芯体2と,芯体2の外周面
を被覆する多数の透孔4を有する円筒状体で形成されて
いる。円筒状体は,繊維状活性炭を主成分とし,複数の
稜線を有する波形状のシート3と,平面状の合成繊維シ
ート1をバインダー繊維6の層で接合した図2で示すよ
うな構造体5を,稜線部を外側にして芯体2上に円筒状
に巻き込んで両端部間に透通する多数の透孔4を形成
し,外周面を合成繊維シート1と同様の合成繊維シート
で被覆したものである。
明する。図1は本発明の循環水用浄化材の一実施態様を
示す斜視図であり,円筒状の芯体2と,芯体2の外周面
を被覆する多数の透孔4を有する円筒状体で形成されて
いる。円筒状体は,繊維状活性炭を主成分とし,複数の
稜線を有する波形状のシート3と,平面状の合成繊維シ
ート1をバインダー繊維6の層で接合した図2で示すよ
うな構造体5を,稜線部を外側にして芯体2上に円筒状
に巻き込んで両端部間に透通する多数の透孔4を形成
し,外周面を合成繊維シート1と同様の合成繊維シート
で被覆したものである。
【0010】本発明の循環水用浄化材を構成する波形状
のシート3は,乾式法で得られた,繊維状活性炭を20重
量%以上含有するものである。本発明の循環水用浄化材
を用いた水処理方法では,白濁成分であるコロイド粒子
を吸着・分解除去するとともに,繊維状活性炭の細孔近
傍に付着した生物膜により有機物を分解するものである
から,シート3を構成する繊維状活性炭は比表面積 500
〜2500m2/gのものが好ましい。比表面積が 500m2/g未満
になると,生物膜の付着と細孔による有機物の分解除去
効果が低くなり,また,2500m2/gを超えると細孔径が大
きくなり,マクロな分子は捕捉しやすいが,一般的な分
子径の物質は吸着し難くて細孔による有機物の分解除去
効果が低くなり,製造コストも高くなる傾向を示す。
のシート3は,乾式法で得られた,繊維状活性炭を20重
量%以上含有するものである。本発明の循環水用浄化材
を用いた水処理方法では,白濁成分であるコロイド粒子
を吸着・分解除去するとともに,繊維状活性炭の細孔近
傍に付着した生物膜により有機物を分解するものである
から,シート3を構成する繊維状活性炭は比表面積 500
〜2500m2/gのものが好ましい。比表面積が 500m2/g未満
になると,生物膜の付着と細孔による有機物の分解除去
効果が低くなり,また,2500m2/gを超えると細孔径が大
きくなり,マクロな分子は捕捉しやすいが,一般的な分
子径の物質は吸着し難くて細孔による有機物の分解除去
効果が低くなり,製造コストも高くなる傾向を示す。
【0011】また,シート3中の繊維状活性炭の混率
は,20重量%以上が必要であり,20〜95重量%,特に30
〜90重量%が好ましい。繊維状活性炭の混率が20重量%
より少なくなると浄化材としての効果が少なくなり,95
重量%より多くなると通水時に繊維状活性炭の脱落が生
じやすい。シート3の厚みは0.8〜3.0mm,目付は20〜10
0g/m2 の範囲にあることが好ましい。シート3の厚みが
薄すぎると使用時に水圧等に耐えられず,厚すぎると波
形状に形成する際に加工し難くなる。また,目付が20g/
m2未満ではシート表面での生物の繁殖が乏しく,100g/m
2 を超えると,シートの内層での生物の繁殖が乏しくな
り,かつハウジングに充填する際の取り扱いも困難とな
る。
は,20重量%以上が必要であり,20〜95重量%,特に30
〜90重量%が好ましい。繊維状活性炭の混率が20重量%
より少なくなると浄化材としての効果が少なくなり,95
重量%より多くなると通水時に繊維状活性炭の脱落が生
じやすい。シート3の厚みは0.8〜3.0mm,目付は20〜10
0g/m2 の範囲にあることが好ましい。シート3の厚みが
薄すぎると使用時に水圧等に耐えられず,厚すぎると波
形状に形成する際に加工し難くなる。また,目付が20g/
m2未満ではシート表面での生物の繁殖が乏しく,100g/m
2 を超えると,シートの内層での生物の繁殖が乏しくな
り,かつハウジングに充填する際の取り扱いも困難とな
る。
【0012】このシート3は,乾式法で得られたものを
用いる必要があり,湿式抄紙法では密度が大で目付が大
きなものとなり,このためシート内層での生物の繁殖が
乏しくなる。乾式法の一例としては,繊維状活性炭とバ
インダー繊維とを開繊混合し,さらにカーディングマシ
ーンで混合し,カードウェッブの複数枚を積層して熱処
理する方法がある。波形状シート3の製造方法として
は,例えば上記で得た平滑なシートを波形の金型に填
め,熱処理することによって容易に得ることができる。
用いる必要があり,湿式抄紙法では密度が大で目付が大
きなものとなり,このためシート内層での生物の繁殖が
乏しくなる。乾式法の一例としては,繊維状活性炭とバ
インダー繊維とを開繊混合し,さらにカーディングマシ
ーンで混合し,カードウェッブの複数枚を積層して熱処
理する方法がある。波形状シート3の製造方法として
は,例えば上記で得た平滑なシートを波形の金型に填
め,熱処理することによって容易に得ることができる。
【0013】波形状シート3の波高は5〜30mm,波のピ
ッチは5〜40山/100mm が好ましい。波の高さが5mm未
満では透孔の開孔率が少なくなり,30mmを超えると円筒
状に形成する際に形状を維持し難くなる。また,波のピ
ッチが5山/100mm 未満では形状を維持し難くなり,40
山/100mm を超えると透孔4の開口率が少なくなる。
ッチは5〜40山/100mm が好ましい。波の高さが5mm未
満では透孔の開孔率が少なくなり,30mmを超えると円筒
状に形成する際に形状を維持し難くなる。また,波のピ
ッチが5山/100mm 未満では形状を維持し難くなり,40
山/100mm を超えると透孔4の開口率が少なくなる。
【0014】繊維状活性炭の種類は,ピッチ系,アクリ
ル系,フェノール系等のいずれでもよく,また,繊維状
活性炭と混合する他の繊維としては,ポリアミド,ポリ
エステル,ポリプロピレンやポリエチレン等の合成繊
維,綿等の天然繊維等があるが,合成繊維の一種である
バインダー繊維を混合することが好ましい。
ル系,フェノール系等のいずれでもよく,また,繊維状
活性炭と混合する他の繊維としては,ポリアミド,ポリ
エステル,ポリプロピレンやポリエチレン等の合成繊
維,綿等の天然繊維等があるが,合成繊維の一種である
バインダー繊維を混合することが好ましい。
【0015】本発明の循環水用浄化材を構成する他の構
成部材である合成繊維シート1の素材としては,ポリエ
ステル,ポリアミド,ポリプロピレン,ポリエチレン等
があり,その目付は10〜80g/m2のものが好ましい。目付
が10g/m2未満になると,腰が弱くて別の支持枠等を設置
する必要が生じ,また,80g/m2を超えると,円筒状に形
成するのが難しくなる。
成部材である合成繊維シート1の素材としては,ポリエ
ステル,ポリアミド,ポリプロピレン,ポリエチレン等
があり,その目付は10〜80g/m2のものが好ましい。目付
が10g/m2未満になると,腰が弱くて別の支持枠等を設置
する必要が生じ,また,80g/m2を超えると,円筒状に形
成するのが難しくなる。
【0016】波形状シート3と平面状の合成繊維シート
1の接着は,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリアミ
ド,ポリエステル等もしくはこれらの海島構造や芯鞘構
造の複合繊維等からなるホットメルト型のバインダー繊
維を用いる必要があり,特に目付が10〜80g/m2の不織布
を用いるのが好ましい。バインダー繊維による溶融接着
は耐水性がよく,水中での耐久性が向上する。
1の接着は,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリアミ
ド,ポリエステル等もしくはこれらの海島構造や芯鞘構
造の複合繊維等からなるホットメルト型のバインダー繊
維を用いる必要があり,特に目付が10〜80g/m2の不織布
を用いるのが好ましい。バインダー繊維による溶融接着
は耐水性がよく,水中での耐久性が向上する。
【0017】本発明の循環水用浄化材における透孔4の
開口率は25〜95%,特に50〜90%が好ましい。透孔4の
開口率とは,図2に示したようにシート3と合成繊維シ
ート1で囲まれた一つの透孔を形成する部分の全断面積
(斜線部の外縁で囲まれた面積)に対するその部分で形
成された透孔の断面積の比率である。透孔の開口率が25
%未満では被処理水の流通性が悪くて懸濁性物質による
ろ過閉塞が発生しやすく,また,95%を超えると,被処
理水の通水性はよいが,透孔の表面積が小さくて繊維状
活性炭量と微生物の担持量が少なくなる。
開口率は25〜95%,特に50〜90%が好ましい。透孔4の
開口率とは,図2に示したようにシート3と合成繊維シ
ート1で囲まれた一つの透孔を形成する部分の全断面積
(斜線部の外縁で囲まれた面積)に対するその部分で形
成された透孔の断面積の比率である。透孔の開口率が25
%未満では被処理水の流通性が悪くて懸濁性物質による
ろ過閉塞が発生しやすく,また,95%を超えると,被処
理水の通水性はよいが,透孔の表面積が小さくて繊維状
活性炭量と微生物の担持量が少なくなる。
【0018】本発明の循環水用浄化材における芯体2
は,合成樹脂等任意の材質で形成された円筒状体でよい
が,平面状の合成繊維シート1と同様の合成繊維シート
を内層面とし,その上から,乾式法で得られた繊維状活
性炭を20重量%以上含有する平面状のシートを多層に巻
き込んだ円筒状活性炭繊維フィルターが好ましい。本発
明の循環水用浄化材における円筒状の芯体2は, 内径5
mmm 以上,厚み2mm以上,特に内径7〜15mm,厚み4〜
8mmm のものが好ましい。中空部の内径が5mmm 未満で
は透孔4より小さな開口部となり,使用中に透孔部が閉
塞したときの水の流通口となることができず,圧力損失
が増大して循環ポンプのオーバーヒートの原因となりや
すい。また,芯体2の厚みが2mm未満では,浄化材の補
強材にはなり得ず,さらに,加工時に,波形状のシート
3と平面状のシート1からなる構造体5を芯体2に巻き
付けることが難しくなる。
は,合成樹脂等任意の材質で形成された円筒状体でよい
が,平面状の合成繊維シート1と同様の合成繊維シート
を内層面とし,その上から,乾式法で得られた繊維状活
性炭を20重量%以上含有する平面状のシートを多層に巻
き込んだ円筒状活性炭繊維フィルターが好ましい。本発
明の循環水用浄化材における円筒状の芯体2は, 内径5
mmm 以上,厚み2mm以上,特に内径7〜15mm,厚み4〜
8mmm のものが好ましい。中空部の内径が5mmm 未満で
は透孔4より小さな開口部となり,使用中に透孔部が閉
塞したときの水の流通口となることができず,圧力損失
が増大して循環ポンプのオーバーヒートの原因となりや
すい。また,芯体2の厚みが2mm未満では,浄化材の補
強材にはなり得ず,さらに,加工時に,波形状のシート
3と平面状のシート1からなる構造体5を芯体2に巻き
付けることが難しくなる。
【0019】本発明の循環水用浄化材は,繊維状活性炭
を20重量%以上含有する波形状のシートを構成部材とし
て有するので,水を浄化しながら循環させて使用する,
浴槽湯や,観賞魚槽,活魚槽の飼育水等を浄化するに際
し,生物ろ過効果が発生するまで有機物を吸着除去しな
がら効率的に水を浄化することが可能であり,表面積が
大きいので生物膜の付着も速く,生物ろ過効果が発生す
るまでの時間も短縮することができる。しかも,波形状
のシートは,乾式法で得られたものであるため,波形状
のシートの内層にも生物が付着して生物による有機物等
の分解処理を一層効率的に行うことができる。また,透
孔を有しているので,透孔に沿って高速で通液しながら
有機物等を分解処理することができる。さらに,円筒状
の芯体を有しているので,万一,透孔が閉塞した時で
も,水は芯体中を通過できるので圧力損失を増大させる
ことなく,かつ,循環ポンプに過負荷を与えることなく
運転することが可能である。
を20重量%以上含有する波形状のシートを構成部材とし
て有するので,水を浄化しながら循環させて使用する,
浴槽湯や,観賞魚槽,活魚槽の飼育水等を浄化するに際
し,生物ろ過効果が発生するまで有機物を吸着除去しな
がら効率的に水を浄化することが可能であり,表面積が
大きいので生物膜の付着も速く,生物ろ過効果が発生す
るまでの時間も短縮することができる。しかも,波形状
のシートは,乾式法で得られたものであるため,波形状
のシートの内層にも生物が付着して生物による有機物等
の分解処理を一層効率的に行うことができる。また,透
孔を有しているので,透孔に沿って高速で通液しながら
有機物等を分解処理することができる。さらに,円筒状
の芯体を有しているので,万一,透孔が閉塞した時で
も,水は芯体中を通過できるので圧力損失を増大させる
ことなく,かつ,循環ポンプに過負荷を与えることなく
運転することが可能である。
【0020】
【実施例】次に,本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1,比較例1 比表面積1150m2/gのピッチ系繊維状活性炭とユニチカ社
製ポリエステル系バインダー繊維メルティをカーディン
グマシーンで混合して,活性炭混率60重量%,目付75g/
m2,厚み1.2mmの繊維状活性炭シートを製造した。次い
で,このシートを成形して波高さ10mm,波のピッチ12山
/100mm の波形状シートを得た。平面状の合成繊維シー
トとして,芯部分がポリエチレンテレフタレート,鞘部
分がポリエチレンの芯鞘型複合繊維を使用した目付40g/
m2の不織布(ユニチカ社製エルベス)を用い,上記で得
た波形状シートとをポリエステル系ウェッブ状接着剤
(ダイヤボンド工業社製メルトロンPES−250)で
接着させ,透孔の開口率が80%の構造体を得た。また,
上記した目付40g/m2の不織布(ユニチカ社製エルベス)
と同様の不織布を内層に単層巻きし,その上に,上記で
得た繊維状活性炭シートを多層巻きして,内径10mm,厚
さ5mm(外径20mm)の円筒状の芯体を得た。
る。 実施例1,比較例1 比表面積1150m2/gのピッチ系繊維状活性炭とユニチカ社
製ポリエステル系バインダー繊維メルティをカーディン
グマシーンで混合して,活性炭混率60重量%,目付75g/
m2,厚み1.2mmの繊維状活性炭シートを製造した。次い
で,このシートを成形して波高さ10mm,波のピッチ12山
/100mm の波形状シートを得た。平面状の合成繊維シー
トとして,芯部分がポリエチレンテレフタレート,鞘部
分がポリエチレンの芯鞘型複合繊維を使用した目付40g/
m2の不織布(ユニチカ社製エルベス)を用い,上記で得
た波形状シートとをポリエステル系ウェッブ状接着剤
(ダイヤボンド工業社製メルトロンPES−250)で
接着させ,透孔の開口率が80%の構造体を得た。また,
上記した目付40g/m2の不織布(ユニチカ社製エルベス)
と同様の不織布を内層に単層巻きし,その上に,上記で
得た繊維状活性炭シートを多層巻きして,内径10mm,厚
さ5mm(外径20mm)の円筒状の芯体を得た。
【0021】得られた円筒状の芯体を芯部とし,波形状
シートの波形状部を外側にして図1のように巻き込み,
その外周面を前記した平面状の合成繊維シートと同様の
合成繊維シートで被覆して,外径150mm,高さ80mmの円筒
状をした循環水用浄化材を得た。なお,上記の加工中,
内部の接合は容易で,中心部の透孔の形状も安定したも
のであった。
シートの波形状部を外側にして図1のように巻き込み,
その外周面を前記した平面状の合成繊維シートと同様の
合成繊維シートで被覆して,外径150mm,高さ80mmの円筒
状をした循環水用浄化材を得た。なお,上記の加工中,
内部の接合は容易で,中心部の透孔の形状も安定したも
のであった。
【0022】また,比較のために,円筒状の芯体を芯部
に用いない以外は実施例1と同様にして,外径150mm,高
さ80mmの円柱状をした循環水用浄化材を得た(比較例
1)が,加工中に内部の接合が困難で,中心部の透孔の
形状が不安定なものであった。
に用いない以外は実施例1と同様にして,外径150mm,高
さ80mmの円柱状をした循環水用浄化材を得た(比較例
1)が,加工中に内部の接合が困難で,中心部の透孔の
形状が不安定なものであった。
【0023】実施例1と比較例1で得られた循環水用浄
化材を用い,それぞれ直径150mm のアクリル樹脂塔に充
填した。上記の樹脂塔をそれぞれ容積 180リットルの浴
槽に設置し,揚程1mの定圧ポンプを用い,循環水量20
リットル/分で上向流により運転を行った。逆洗は一切
行わずに2カ月間運転を実施し,その後の循環水量を測
定したところ,実施例1の浄化材を用いた試験では,循
環水量が18リットル/分であったのに対し,比較例1の
浄化材を用いた試験では,循環水量が10リットル/分
と,大幅な水量低下が見られた。
化材を用い,それぞれ直径150mm のアクリル樹脂塔に充
填した。上記の樹脂塔をそれぞれ容積 180リットルの浴
槽に設置し,揚程1mの定圧ポンプを用い,循環水量20
リットル/分で上向流により運転を行った。逆洗は一切
行わずに2カ月間運転を実施し,その後の循環水量を測
定したところ,実施例1の浄化材を用いた試験では,循
環水量が18リットル/分であったのに対し,比較例1の
浄化材を用いた試験では,循環水量が10リットル/分
と,大幅な水量低下が見られた。
【0024】
【発明の効果】本発明の循環水用浄化材は,水を浄化し
ながら循環して使用する,浴槽湯,観賞魚用及び活魚槽
の飼育水等を浄化するに際し,生物ろ過効果が発生する
まで有機物を吸着除去しながら効率的に水を浄化するこ
とが可能であり,また,表面積が大きいので生物膜も付
着しやすく,かつ目詰まりも発生し難く,さらに製造時
の歩留りを向上できるものである。
ながら循環して使用する,浴槽湯,観賞魚用及び活魚槽
の飼育水等を浄化するに際し,生物ろ過効果が発生する
まで有機物を吸着除去しながら効率的に水を浄化するこ
とが可能であり,また,表面積が大きいので生物膜も付
着しやすく,かつ目詰まりも発生し難く,さらに製造時
の歩留りを向上できるものである。
【図1】本発明の循環水用浄化材一実施態様を示す斜視
図である。
図である。
【図2】本発明の循環水浄化材を構成する構造体に設け
た透孔の開口率を説明するための構造体の部分正面図で
ある。
た透孔の開口率を説明するための構造体の部分正面図で
ある。
1 合成繊維シート 2 芯体 3 波形状のシート 4 透孔 5 構造体 6 バインダー繊維
Claims (1)
- 【請求項1】 乾式法で得られた,繊維状活性炭を20重
量%以上含有し, 複数の綾線を有する波形状のシート
と,平面状の合成繊維シートをバインダー繊維で接合し
た構造体を円筒状に巻き込んで両端部間に透通する多数
の透孔を有する円筒状体を形成し,前記円筒状体の中空
部に前記透孔より大きな中空部を有する円筒状の芯体を
配設したことを特徴とする循環水用浄化材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8052820A JPH09239388A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 循環水用浄化材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8052820A JPH09239388A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 循環水用浄化材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09239388A true JPH09239388A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12925491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8052820A Pending JPH09239388A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 循環水用浄化材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09239388A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102430922B1 (ko) * | 2021-09-10 | 2022-08-09 | 주식회사 부강테크 | 바이오 필름의 두께 조정이 가능한 담체 |
WO2023038213A1 (en) * | 2021-09-10 | 2023-03-16 | Bkt Co., Ltd. | Carrier with adjustable biofilm thickness |
-
1996
- 1996-03-11 JP JP8052820A patent/JPH09239388A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102430922B1 (ko) * | 2021-09-10 | 2022-08-09 | 주식회사 부강테크 | 바이오 필름의 두께 조정이 가능한 담체 |
WO2023038213A1 (en) * | 2021-09-10 | 2023-03-16 | Bkt Co., Ltd. | Carrier with adjustable biofilm thickness |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040120 |