JPH0923824A - 獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置 - Google Patents

獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置

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JPH0923824A
JPH0923824A JP17781895A JP17781895A JPH0923824A JP H0923824 A JPH0923824 A JP H0923824A JP 17781895 A JP17781895 A JP 17781895A JP 17781895 A JP17781895 A JP 17781895A JP H0923824 A JPH0923824 A JP H0923824A
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JP
Japan
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degreasing
fish
methylene chloride
fish bodies
animal bones
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JP17781895A
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Yotarou Hashimoto
與太郎 橋本
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Eiwa Chemical Industries Co Ltd
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EIWA CORP
Eiwa Chemical Industries Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

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  • Apparatuses For Bulk Treatment Of Fruits And Vegetables And Apparatuses For Preparing Feeds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 獣骨・魚体等にメチレンクロライドと水と界
面活性剤の蒸気を、機密した処理タンク内で当てること
により、低温である程度の圧力化で、脱脂作用を行う。 【解決手段】 メチレンクロライド溶液と水を混合して
加熱し、メチレンクロライド蒸気と水蒸気を発生させ、
該メチレンクロライド蒸気と水蒸気を、獣骨・魚体等を
封入した処理タンク内に充填し、該獣骨・魚体等の油脂
分を抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屠殺して牛肉や豚
肉を取った後に残る牛骨・豚骨から、油脂分を取り除
き、脱脂した後の牛骨・豚骨等を粉砕して、骨粉とし燐
肥料として使用する場合や、大量に水揚げされた鰯や鰺
等の魚体から、油脂分を取り除き、その後粉砕して魚粉
として飼料とする場合等に使用する獣骨・魚体等の脱脂
処理方法と脱脂処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、牛肉や豚肉を取り除いた後の
牛骨・豚骨等の処理方法は、煮立てて牛骨スープや豚骨
スープ等を取り、この作業により脱脂が行われるので、
その後の牛骨・豚骨等を粉砕して骨粉として使用してい
たのである。しかし、このように煮沸して油脂分を取り
除く作業は、非常に時間がかかり、大量処理が不可能で
あるので、通常は骨粉化するよりも、脱脂処理しない状
態の牛骨・豚骨等を焼却処理してしまう方が多かったの
である。
【0003】また、魚体の場合には、魚体内の脂肪分の
みを抽出する方法がなかったので、脱脂操作をすること
なく、そのままで乾燥キルンにより魚体を乾燥して、脂
肪分が付いたままで、フィッシュミールとしていたので
ある。故に、フィッシュミールにする際において、粘性
が強くて処理が困難であり、また脂肪分が残っている為
に含水率を下げることが出来ず、腐敗が速いという不具
合があったのである。また魚体から魚油分を取り除くこ
となく、フィッシュミールとして、更にこのフィッシュ
ミールを牛や豚や鶏の飼料として与えるので、これらの
食肉が魚臭くなるという不具合があったのである。本発
明は、フィッシュミールから魚油分を除いて、魚臭さの
低い、高級なフィッシュミールを製造可能とするもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来
は、獣骨・魚体等から脂肪分のみを簡単に抽出する方法
がなかったのであるが、本発明は、密閉した処理タンク
の中で、メチレンクロライドと水、又はメチレンクロラ
イドと水と界面活性剤の発生する蒸気を当てることによ
り、低温・高圧のもとで、メチレンクロライドと水によ
り『超臨界流体』の状態を発生して、強力な酸化作用を
発揮させ、獣骨・魚体等の油脂分を簡単に抽出するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1においては、塩
素系有機溶剤と水を混合し、該混合液を加熱し、該塩素
系有機溶剤の蒸気と水蒸気を発生させ、該塩素系有機溶
剤の蒸気と水蒸気を、獣骨・魚体等を封入した処理タン
ク内に充填し、該獣骨・魚体等の油脂分を抽出するもの
である。
【0006】請求項2においては、メチレンクロライド
溶液と水を混合して加熱し、メチレンクロライド蒸気と
水蒸気を発生させ、該メチレンクロライド蒸気と水蒸気
を、獣骨・魚体等を封入した処理タンク内に充填し、該
獣骨・魚体等の油脂分を抽出するものである。
【0007】請求項3においては、メチレンクロライド
溶液と水と界面活性剤液を混合して混合液とし、該混合
液を加熱し、メチレンクロライド蒸気と水蒸気と界面活
性剤蒸気を発生させ、該混合蒸気を、獣骨・魚体等を封
入した処理タンク内に充填し、該獣骨・魚体等の油脂分
を抽出するものである。
【0008】請求項4においては、請求項1又は請求項
2又は請求項3記載の牛骨・豚骨等の脱脂処理方法と脱
脂処理装置において、該混合液の加熱温度を70〜15
0℃の範囲としたものである。
【0009】請求項5においては、請求項2記載の獣骨
・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置において、メチ
レンクロライド溶液と水の重量比率を略1対1としたも
のである。
【0010】請求項6においては、請求項3記載の獣骨
・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置において、メチ
レンクロライド溶液と水と界面活性剤液の重量比率を、
略5・4・1とし、界面活性剤液の比率は1以下の比率
としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に実施例を説明する。塩素系有
機溶剤としては、トリクロロエチレン(CHCl=CC
2 )や、パークロルエチレン(CCl2 =CC
2 )、1,1,1−トリクロロエタン(CH3 CCl
3 )や、フロン113(CCl2 FCClF2 )等があ
る。メチレンクロライドは、該塩素系有機溶剤の中の1
つである。
【0012】上記塩素系有機溶剤の中でも、最もメチレ
ンクロライドが本発明の獣骨・魚体等の脱脂処理方法と
脱脂処理装置において有効である。該メチレンクロライ
ドは化学式がCH2 Cl2 で表示される分子量84.9
3の物質である。化学名は塩化メチレンであり、一般名
としてメチレンクロライドの他に、ジクロルメタンと
か、二塩化メチレンと呼称される場合もある。沸点は4
0.4℃で、融点は−96.8℃である。
【0013】また、界面活性剤は一般的に椰子油のよう
な植物油が用いられることが多く、家庭用の液体石鹸は
この界面活性剤である。界面活性剤は、陰イオン性界面
活性剤と、陽イオン性界面活性剤と、非イオン性界面活
性剤と、両性界面活性剤に分類される。陰イオン性界面
活性剤としては、アルキル硫酸ナトリウム、アミド硫酸
ナトリウム、第二アルキル硫酸ナトリウム、アルキルス
ルホン酸ナトリウム、アミドスルホン酸ナトリウム、ア
ルキルアリルスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタリ
ンスルホン酸ナトリウム等がある。
【0014】また、陽イオン性界面活性剤としては、酢
酸アミン塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロリ
ド、ジアルキルメチルアンモニウムクロリド、アルキル
ピリジウムハロゲニド、アルキルジメチルベンジルアン
モニウムクロリド等がある。両性界面活性剤としては、
カルボン酸型、スルホン酸型、硫酸エステル型等があ
る。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェノール、ポリオキシエチレン脂肪アルコ
ール、ポリオキシエチレン脂肪酸、ポリオキシエチレン
酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪アミン、ポリプロピ
レングリゴール等がある。
【0015】本発明の獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱
脂処理装置においては、アルカリ性が強くなると、Cl
2 が発生しやすくるなるので、これを回避する必要があ
り、酸・アルカリに対して比較的安定した、アルコール
系の非イオン界面活性剤であるポリオキシエチレンアル
キルフェノールや、ポリオキシエチレン脂肪アルコール
が、この点において有効である。しかし、獣骨・魚体等
の細胞内の付着物を溶出し、脱脂作用を行うには、以上
のような全ての界面活性剤が有効である。
【0016】図1は獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂
処理装置の基本構成図面、図2は獣骨・魚体等Wの脱脂
処理方法と脱脂処理装置の行程と手順をバルブ機構の開
閉により示した図面、図3は処理タンクTと蓋体22と
処理物載置台26の部分の側面図、図4は処理タンクT
に蓋体22を閉鎖した状態の側面図、図5は蓋体22の
正面図、図6は処理タンクTの正面断面図、図7は処理
物載置台26の上に獣骨・魚体等Wを載置した処理網枠
を載置した状態の正面図、図8は処理状態における処理
タンクTの内部の断面図である。
【0017】図3・図4・図5・図6・図7において、
処理タンクTと蓋体22と処理物載置台26の構成を説
明する。即ち処理タンクTは圧力容器を構成しており、
本発明の獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置に
おいては、脱気状態において−50気圧となり、メチレ
ンクロライドの蒸気回収時に−200気圧となり、処理
タンクT内を70〜150℃に過熱した際に、+50気
圧程度となるので、これに耐える程度の圧力容器に構成
されている。そして正面に蓋体22が設けられており、
該蓋体22が処理物載置台26と一体的に構成されてい
る。該処理物載置台26は処理タンクTの内部に設けら
れた移動レール25の上で移動し、また蓋体22は蓋体
支持部23の下部の移動レール24の部分で、両者が一
体的に移動可能としている。
【0018】該蓋体22と一体的に引出し、挿入される
処理物載置台26の上に、処理対象である獣骨・魚体等
Wを載置した処理網枠を載置するのである。該処理物載
置台26の部分を処理タンクTの内部に挿入した状態
で、蓋体22と処理タンクTとを密閉固定し、圧力を掛
けるのである。該処理タンクTの内側底部に加温・冷却
パイプ20が配置されており、加温の場合にはボイラー
Bより、100数十℃の水蒸気が供給される。また冷却
の場合には、冷却水タンク18の冷却水が供給される。
メチレンクロライドと水の混合液は、そのまま処理タン
クTの内部に注入されても良いし、また予備タンクの部
分で混合蒸気の状態として、処理タンクTに供給しても
良いのである。図1の実施例においては、混合液の状態
として処理タンクTの内部に供給すべく構成している。
【0019】そして混合液の状態で、加温・冷却パイプ
20を浸漬する程度まで、混合液を注入した状態で、ボ
イラーBから100数十℃の水蒸気を加温・冷却パイプ
20に供給し、沸点が40℃であるメチレンクロライド
は勿論、水も蒸気となるのである。このメチレンクロラ
イドと水と界面活性剤の蒸気が『超臨界流体』状態を醸
成し、処理タンクTの内部の獣骨・魚体等Wに対して強
力な酸化力を発揮し、脱脂作用を行うのである。
【0020】本発明においては、塩素系有機溶剤と水、
又はメチレンクロライドと水、又はこれに界面活性剤を
加えた混合液は、図6に示す如く、液面が最大でも処理
物載置台26の下までしか成らず、獣骨・魚体等Wが混
合液に浸漬されることは無いのである。あくまで、混合
液の蒸気を獣骨・魚体等Wに吸収させて処理するのであ
る。
【0021】次に図1において、本発明の獣骨・魚体等
の脱脂処理方法と脱脂処理装置の基本構成を説明する。
設備としては、処理タンクTと混合液タンク14が主体
であり、該混合液タンク14の内部に、塩素系有機溶剤
と水、またはメチレンクロライドと水、又はメチレンク
ロライドと水と界面活性剤の混合された混合液が投入さ
れる。またボイラーBは蒸気をパイプ内に供給し、前述
の如く混合液を蒸気化するものであり、コンプレッサC
は、処理終了後に処理タンクTの内部の混合液を混合液
タンク14に戻す際に圧力を掛けるものである。
【0022】また真空ポンプPは混合液を押し出した後
に、処理タンクTの内部と獣骨・魚体等Wの細胞組織の
内部に残っている、塩素系有機溶剤と水、又はメチレン
クロライドと水、またはメチレンクロライドと水と界面
活性剤の蒸気を吸引するものである。そして該吸引した
蒸気は、大気中に排出することが出来ないので、コンデ
ンサ16において冷却して液化し、コンデンサパイプ2
1の部分から再度混合液タンク14に戻している。チラ
ー15は該コンデンサ16の内部の冷却水を冷却するも
のである。またフィルター19が設けられており、処理
タンクTからコンプレッサCにより押し出される混合液
内のゴミ等の不純物を濾過する。また冷却水タンク17
は、混合液蒸気を液化する為に使用した冷却水の受け皿
である。
【0023】そして、各部に電磁バルブが配置されてい
る。該電磁バルブは、自動制御装置により、一定時間毎
に開閉すべく構成しており、処理の行程である『脱
気』,『混合液送り込み』,『処理』,『混合液冷
却』,『混合液タンク戻し』,『混合液蒸気回収』,
『コンデンサ内部混合液回収』の順に、図2に示す如
く、自動的に開閉操作される。同時に、コンプレッサC
とボイラーBと真空ポンプPとチラー15が自動的に駆
動停止される。この処理の1行程は、20〜24時間で
終了すべく構成されている。次に図2において、獣骨・
魚体等Wの脱脂処理方法と脱脂処理装置の各行程の電磁
バルブの状態を示す。
【0024】まず『脱気』の行程においては、真空ポン
プPが駆動される。そして真空ポンプPとコンデンサ1
6を連結する回路の電磁バルブ1が開く、またコンデン
サ16と処理タンクTを連通する電磁バルブ3も開く。
その他の電磁バルブはすべて閉鎖されている。これによ
り、処理タンクTの内部は、50Torr程度の負圧と
なり、獣骨・魚体等Wの動物細胞内の空気が引き出され
る。
【0025】次に『混合液送り込み』の行程において
は、処理タンクTと混合液タンク14を連通する電磁バ
ルブ4が開き、他の電磁バルブは閉鎖される。これによ
り混合液タンク14と処理タンクTとは略同じレベルに
配置されているので、混合液タンク14内と処理タンク
T内が同じレベルになるように、混合液が処理タンクT
内に移動する。
【0026】次に、『処理』の行程においては、ボイラ
ーBと処理タンクTとの間の電磁バルブ7と、処理タン
クTからドレーンを連通する電磁バルブ9が開き、他の
電磁バルブは閉鎖される。これにより、ボイラーBから
の高熱蒸気が処理タンクT内の加温・冷却パイプ20に
供給され、処理タンクT内の混合液は、メチレンクロラ
イド蒸気と水蒸気と界面活性剤蒸気となって、獣骨・魚
体等Wの細胞組織内に浸透する。この『処理』の段階を
約20〜24時間行う。
【0027】次に『混合液冷却』の行程を説明する。こ
の場合には、冷却水タンク18と処理タンクTとを連通
する電磁バルブ8と、処理タンクTと冷却水タンク17
を連通する電磁バルブ10が開放される。他の電磁バル
ブは閉鎖されている。これにより、冷却水が加温・冷却
パイプ20内を通過し、処理タンクTの内部はメチレン
クロライドの沸点である40℃以下となるので、メチレ
ンクロライドも水蒸気も薬液に戻るのである。
【0028】次に『混合液タンク戻し』の行程を説明す
る。この場合には、処理タンクT内の空気を逃がす為に
電磁バルブ2が開き、処理タンクTの下部の電磁バルブ
5と、コンプレッサCと処理タンクTを連通する電磁バ
ルブ6が開き、コンプレッサCが駆動される。またフィ
ルター19と混合液タンク14の間の電磁バルブ12
と、混合液タンク14と大気を連通する電磁バルブ13
が開く。これにより処理タンクT内にある程度の圧力が
掛かるので、液化した混合液は混合液タンク14内に押
し戻される。
【0029】次に、『タンク内部混合液蒸気回収』の行
程について説明する。この場合には、真空ポンプPが駆
動される。そして真空ポンプPとコンデンサ16を連通
する電磁バルブ1と、コンデンサ16と処理タンクTを
連通する電磁バルブ3が開く。他の電磁バルブは閉鎖さ
れる。この状態で、真空ポンプPにより処理タンクT内
及び獣骨・魚体等Wの動物細胞内に浸透したメチレンク
ロライドの蒸気を回収する。この際の真空度は、−20
0気圧程度まで下げる。次に『コンデンサ内部混合液回
収』の行程においては、大気と連通する電磁バルブ2
と、コンデンサパイプ21と混合液タンク14とを連通
する電磁バルブ11を開く。これにより、コンデンサ1
6のコンデンサパイプ21の内部に溜まったメチレンク
ロライド等の混合液を、混合液タンク14に回収するこ
とが出来る。これらの1行程を5〜24時間で終了する
のである。
【0030】次に図8において、処理状態に於ける処理
タンクTの内部の断面図を説明する。処理タンクTの内
部の下方に、加温・冷却パイプ20が配置されており、
該加温・冷却パイプ20の上部に、処理物載置台26が
移動可能に配置されている。該処理物載置台26の上に
獣骨・魚体等Wが載置されるのである。そして、水Wa
と界面活性剤液Sとメチレンクロライド溶液Meの混合
液は、該加温・冷却パイプ20よりも液位が高く、しか
し、処理物載置台26上の獣骨・魚体等Wを浸漬しない
程度の液位となるように注入される。
【0031】水Waの比重は1.00であり、界面活性
剤液Sの比重は1.04であるので、略同じ液位とな
り、界面活性剤液Sは水Waに溶けるので一体的にな
り、図8に示す如く、水Wa+界面活性剤液Sの液層を
構成する。これに対して、メチレンクロライド溶液Me
は、比重が1.33であり、水Waに溶解しないので、
水Wa+界面活性剤液Sの層の下に層を構成するのであ
る。そして、水Wa+界面活性剤液Sの層に配置した加
温・冷却パイプ20に160℃に加熱した水蒸気を供給
すると、加温・冷却パイプ20の周囲の温度が上昇す
る。該加温・冷却パイプ20は水Wa+界面活性剤液S
の層に配置されており、該部分が先に温度上昇する。
【0032】徐々に加温・冷却パイプ20の温度が上昇
し、約40℃に達すると、メチレンクロライド溶液Me
が沸点に達し、メチレンクロライド蒸気に変わり水Wa
+界面活性剤液Sの層を泡となって通過して、獣骨・魚
体等Wに至り、該獣骨・魚体等Wの動物細胞内に侵入す
る。獣骨・魚体等Wの場合には、約70℃〜150℃に
加熱し、メチレンクロライドの蒸気が、水Waと界面活
性剤液Sの液の中を潜り抜けて、獣骨・魚体等Wに達す
るような状態で処理を続けるのである。そして該メチレ
ンクロライドMeが水Waと界面活性剤液Sを通過する
間に、メチレンクロライドから発生するCl2 (塩素ガ
ス)を水Waに吸収させて、処理に悪影響を与えるCl
2 の発生を押さえるのである。このように内部にメチレ
ンクロライドと水蒸気が発生することにより、処理タン
クTの内部は+50気圧程度の高圧となる。
【0033】また該メチレンクロライドの蒸気に、界面
活性剤液Sが附加された状態で、獣骨・魚体等Wの動物
細胞に侵入するのである。これによりメチレンクロライ
ド蒸気と水蒸気から、自由に移動出来る塩素イオン(C
- )が発生し、この塩素イオン(Cl- )が、獣骨・
魚体等Wの動物細胞の内部まで、容易に浸透して、脂肪
分を溶かしだす役目をするのである。
【0034】このように、水Waと界面活性剤液Sとメ
チレンクロライド溶液Meを、混合液として、加温・冷
却パイプ20により加温することにより、メチレンクロ
ライドMeの蒸気は、水Waと界面活性剤液Sを通過し
てから、処理タンクT内に蒸発するのでCl2 が少なく
なり、塩素イオン(Cl- )が発生するのである。該塩
素イオン(Cl- )は、獣骨・魚体等Wの穿孔に侵入す
るのである。また界面活性剤液Sが混在された状態で穿
孔内に入るので、付着物を溶出する場合の切れが良く、
また低温でメチレンクロライドの蒸気を大量に発生する
ことが出来るので、処理タンクT内を高温にして処理す
る必要がないのである。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上のような獣骨・魚体等の脱
脂処理方法と脱脂処理装置であるので、次のような効果
を奏するのである。第1に、メチレンクロライドと水を
使用して、獣骨・魚体等Wから脱脂作用を行うのである
が、メチレンクロライドは冷却することにより、液体化
して、水や油脂分と分離するので、簡単に分離すること
ができ、メチレンクロライドの費用が易くなり、またメ
チレンクロライドにより油脂分や排水が汚染される心配
がないのである。
【0036】第2に、処理後に簡単に回収することので
きるメチレンクロライドは再度、溶剤として使用するこ
とが出来るのである。故に、処理費用を易くすることが
出来るのである。
【0037】第3に、処理温度が70℃から150℃と
低温であるので、獣骨・魚体等Wを焙焼することがな
く、その後の骨粉やフィッシュミールとしての価値を低
くすることが無いのである。また低温でそれほどの高圧
でなくて処理することが出来るので、処理に要するエネ
ルギー費用を低くすることが出来るのである。
【0038】第4に、20時間程度の短時間で、1バッ
チ毎に大量の獣骨・魚体等Wを処理することが出来るの
で、従来は脱脂処理することが出来ずに、焼却廃棄処分
としていた獣骨・魚体等Wを、簡単に低コストで処理す
ることが可能となり、廃棄物の減少と、焼却処理してい
た獣骨・魚体等Wの資源の有効利用を図ることが出来た
のである。
【0039】第5に、従来は完全に脱脂処理が出来ない
状態で牛骨・豚骨等を粉砕して骨粉としていたので、脂
肪分が付着している為に腐敗しやすく、異臭が発生する
ことがあったが、本発明の如く、脱脂処理することによ
り、純度の高い骨粉とすることができるので、高級な燐
酸肥料として提供することが出来るのである。
【0040】第6に、従来は魚体から魚油分を脱脂する
ことなく、乾燥してフィッシュミールとしていたので、
魚臭が残り、このフィッシュミールを食べた牛や豚の肉
が魚臭いという不具合があったが、本発明の如く、魚体
を脱脂することにより、このフィッシュミールの魚臭を
抑えることができ、高級なフィッシュミールとして販売
することが可能となったのである。
【0041】第7に、獣骨・魚体等Wから大量に動物油
脂や魚油を抽出することが出来るので、この動物油脂や
魚油を原料として、人体に有効の物質を抽出したり、薬
剤として使用可能な ドコサヘキサ塩酸や、ヘキサペン
タ塩酸等の油脂成分を抽出することにより、これまで廃
棄されていた動物油脂や魚油の有効利用を図ることが出
来たのである。
【0042】第8に、従来の動物油脂や魚油の採取にお
いては、獣骨・魚体等Wをそのままで粉砕して、煮沸・
濾過という作業を経ていたのであるが、本発明において
は、獣骨・魚体等Wはそのままの形状で、油脂分だけを
抽出することが出来るので、簡単な操作により、動物油
脂や魚油の抽出採取が可能となったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処
理装置の基本構成図面。
【図2】獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置の
行程と手順をバルブ機構の開閉により示した図面。
【図3】処理タンクTと蓋体22と処理物載置台26の
部分の側面図。
【図4】処理タンクTに蓋体22を閉鎖した状態の側面
図。
【図5】蓋体22の正面図。
【図6】処理タンクTの正面断面図。
【図7】処理物載置台26の上に獣骨・魚体等Wを載置
した状態の正面図。
【図8】処理状態における処理タンクTの内部の断面
図。
【符号の説明】
Me メチレンクロライド溶液 C コンプレッサ B ボイラー T 処理タンク P 真空ポンプ W 獣骨・魚体等 Wa 水 S 界面活性剤液 14 混合液タンク 15 チラー 16 コンデンサ 18 冷却水タンク 26 処理物載置台

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素系有機溶剤と水を混合し、該混合液
    を加熱し、該塩素系有機溶剤の蒸気と水蒸気を発生さ
    せ、該塩素系有機溶剤の蒸気と水蒸気を、獣骨・魚体等
    を封入した処理タンク内に充填し、該獣骨・魚体等の油
    脂分を抽出することを特徴とする獣骨・魚体等の脱脂処
    理方法と脱脂処理装置。
  2. 【請求項2】 メチレンクロライド溶液と水を混合して
    加熱し、メチレンクロライド蒸気と水蒸気を発生させ、
    該メチレンクロライド蒸気と水蒸気を、獣骨・魚体等を
    封入した処理タンク内に充填し、該獣骨・魚体等の油脂
    分を抽出することを特徴とする獣骨・魚体等の脱脂処理
    方法と脱脂処理装置。
  3. 【請求項3】 メチレンクロライド溶液と水と界面活性
    剤液を混合して混合液とし、該混合液を加熱し、メチレ
    ンクロライド蒸気と水蒸気と界面活性剤蒸気を発生さ
    せ、該混合蒸気を、獣骨・魚体等を封入した処理タンク
    内に充填し、該獣骨・魚体等の油脂分を抽出することを
    特徴とする獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2又は請求項3記載
    の獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置におい
    て、該混合液の加熱温度を70〜150℃の範囲とした
    ことを特徴とする獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処
    理装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の獣骨・魚体等の脱脂処理
    方法と脱脂処理装置において、メチレンクロライド溶液
    と水の重量比率を略1対1としたことを特徴とする獣骨
    ・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の獣骨・魚体等の脱脂処理
    方法と脱脂処理装置において、メチレンクロライド溶液
    と水と界面活性剤液の重量比率を、略5・4・1とし、
    界面活性剤液の比率は1以下の比率としたことを特徴と
    する獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置。
JP17781895A 1995-02-02 1995-07-13 獣骨・魚体等の脱脂処理方法と脱脂処理装置 Pending JPH0923824A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020000097A (ko) * 2000-06-21 2002-01-04 김명오 골인비료의 제법

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