JPH09237415A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH09237415A
JPH09237415A JP33938896A JP33938896A JPH09237415A JP H09237415 A JPH09237415 A JP H09237415A JP 33938896 A JP33938896 A JP 33938896A JP 33938896 A JP33938896 A JP 33938896A JP H09237415 A JPH09237415 A JP H09237415A
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JP
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protective film
film
magnetic
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magnetic recording
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Application number
JP33938896A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Matsuno
好洋 松野
Toshiyuki Sato
俊行 佐藤
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CSS特性と耐候性(耐変色性)を同時に満
足する磁気記録媒体の保護膜が提供されていない。 【解決手段】 磁気記録媒体はアルカリ金属を含むガラ
ス基板1の表面に下地膜2、磁性膜3、保護膜4及び潤
滑膜5を順次積層している。そして、前記保護膜4は少
なくとも2層から成り、下層はCSS特性に優れた層か
ら構成され、最上層はC(炭素)またはC(炭素)とS
i(珪素)の他に撥水性の炭化水素が含まれるとともに
水に対する接触角が80°以上となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定磁気ディスク
記録装置等に用いられる磁気記録媒体とその製造方法に
関し、特に、アルカリ金属を含むガラス材料を基板とし
て用いた場合の保護膜に特徴を持たせた磁気記録媒体と
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に磁気記録媒体の構造の一例を示
す。磁気記録媒体は基板1の表面に下地膜2、磁性膜
3、保護膜4及びパーフロロアルキルエーテル系潤滑剤
からなる潤滑膜5が順次積層されている。
【0003】基板1としては、アルミ合金基板の他にガ
ラス基板が用いられる。ガラス基板はアルミ合金基板に
比較して研磨によって容易に平滑化でき、且つ強度的に
も遜色ないものである。斯かるガラス基板の材料として
は、ソーダライムシリケート組成のガラス基板、アルミ
ノシリケート組成のガラス基板、結晶化ガラス基板等が
知られている。
【0004】これらソーダライムシリケート組成のガラ
ス基板、アルミノシリケート組成のガラス基板は、磁気
ディスクメディアとしての強度を保証するために化学強
化を施されて使用される。そのためアルミノシリケート
組成のガラス基板においてもアルカリ金属を必然的に含
有している。また結晶化ガラス基板においてもその組成
上必然的にアルカリ金属を含有している。
【0005】下地膜2は、磁性膜3の磁気特性向上や磁
性膜の密着性向上のため形成するものであり、磁性膜が
Co系の場合、例えばイオンプレーティング法、真空蒸
着法、スパッタリング法などの手法によって形成された
CrあるいはCrを主成分とする合金、化合物からなる
膜が用いられる。
【0006】磁性膜3は、めっき法、イオンプレーティ
ング法、真空蒸着法、スパッタリング法などの手法によ
って形成されたCo,Fe,Ni等の強磁性金属、また
はこれらの元素を主成分とする強磁性合金からなる薄膜
が一般に用いられる。
【0007】磁性膜3は空気中で酸化腐食を起こし易
く、また耐摩耗性も劣るため、保護膜4を磁性膜3の上
に形成する。この保護膜4にはカーボン系保護膜が多く
用いられている。また保護膜4は、磁性膜3と磁気ヘッ
ドの間隔を小さくする必要から、より薄いほど望まし
い。しかし、磁気ヘッドとの摺動時の耐摩耗性向上や磁
性膜に対する腐食防止の観点からは、ある程度以上の膜
厚が必要である。
【0008】そして上記保護膜4が本発明の主要部分を
占めるものであり、この保護膜4に要求される特性とし
て、CSS(Contact Start Stop)特性があり、このC
SS特性には耐摩耗性、摺動性、耐久性等が含まれる。
またCSS特性とは別に耐候性も要求される。この耐候
性には磁性膜の耐腐食性の他に、保護膜の耐変色性が含
まれる。
【0009】上記した特性を向上すべく、多くの先行技
術が提案されている。大別すると、C(炭素)にSi
(珪素)を添加したりH2(水素)を添加することによ
り特性を改善させたもの、保護膜を2層にして夫々の層
に役割分担を行わせるようにしたもの、更には保護膜の
物理的特性(接触角)に注目したものなどがある。
【0010】保護膜にC(炭素)のみでなくSi(珪
素)やH2(水素)を含有せしめる先行技術としては、
特開昭58−179940号公報、特開昭62−343
25号公報、特開昭62−97123号公報、特開昭6
3−4419号公報、特開平1−184617号公報、
特開平3−19120号公報等が挙げられる。また保護
膜を2層にする先行技術としては、特開昭64−764
32号公報、特開平5−225555号公報、特開平5
−274656号公報等が挙げられる。更に保護膜の接
触角に注目した先行技術としては、特開昭61−222
024号公報が挙げられる。この先行技術はボンバード
処理によって保護膜の接触角を75°以上にしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】近年、磁気ディスクに
対する高密度化の要求が高まっており、保護膜厚の低減
が求められている。また、ノート型パソコンのようにバ
ッテリを電源とする場合、使用電力の低減の要求から固
定磁気ディスク装置の回転を頻繁に停止するようなこと
も行われている。このため、CSS特性の大幅な改善が
求められるようになってきた。さらに、磁気ヘッドの高
硬度化への対応等も求められるようになってきた。しか
しながら、従来のアモルファスカーボン膜では、耐摩耗
性が悪く硬度も低いため、このような要求に十分対応す
ることができない。
【0012】そこで、本発明者らは上述した先行技術の
内容を踏まえ、更にCSS特性及び耐候性の改善を試み
た。先ず、本発明者らはC80Si20保護膜のCSS特性
改善を目的として、スパッタリングの雰囲気中にH
2(水素)とCH4(メタン)を導入し、水素化保護膜及
び炭化水素化保護膜を作製した。その結果を図2、図3
及び図4に示す。
【0013】図2はドラッグ試験後の動摩擦力とH2
よびCH4のキャリヤガスに占める濃度との関係を示す
グラフであり、この図から、H2については濃度が増大
すると動摩擦力が低下し、CH4については5モル%ま
では動摩擦力が低下するが、5モル%を超えると動摩擦
力が大きくなり10モル%で作製した場合には、ヘッド
クラッシュを起こしてしまうことが判明した。
【0014】一方、図3及び図4はCSS特性とH2
よびCH4の濃度の関係を示すグラフであり、これらの
図から、H2については濃度が増大するとともに、ヘッ
ドクラッシュに至るまでのCSS回数が増大するが、C
4については7モル%までは同様であるが、10モル
%で作製した場合には、ヘッドクラッシュを起こしてし
まうことが判明した。
【0015】また、図5は磁気記録媒体に発生する変色
域を示す模式図、図6はH2濃度と外周の変色域の幅と
の関係を示すグラフ、図7はCH4の濃度と外周の変色
域の幅との関係を示すグラフである。
【0016】上記の変色が発生する原因はガラス基板の
エッジ部に吸着される水が考えられる。即ち、ガラス基
板のエッジ部は磁性膜等が形成されずガラス基板が露出
しているので水が吸着されやすい。吸着された水にガラ
ス中のアルカリ金属が溶出しアルカリ水溶液となる。こ
のアルカリ水溶液はエッジ部のガラス構造を溶解すると
ともに更に水を吸着し、データ面上の保護膜表面まで廻
り込み、廻り込んだアルカリ水溶液中に大気中の塩素、
硫黄、炭酸ガス等が溶解し、ゲル状珪酸、アルカリ金属
塩等を析出する。これが粒子状異物(変色域)として観
察される。因みに、特開昭61−222024号公報に
いう腐食は磁性膜の腐食を指しているので、ここで問題
としている変色とは対象が異なる。
【0017】図6及び図7から、H2を導入した膜で
は、H2の濃度増大とともに外周の変色域の幅も増大
し、耐候性が悪化するが、CH4を導入した膜では、C
4の濃度増大とともに外周の変色域の幅が減少し、耐
候性が改善されることが分る。
【0018】以上の実験結果から、保護膜を単層とした
場合には、C−Si保護膜にH2及びCH4のいずれを導
入した場合でも、CSS特性と耐候性の両方を同時に満
足する膜を得ることはできないという知見が得られた。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の知見に基づき、本
発明者らは保護膜を少なくとも上下の2層にて構成し、
最上層を耐候性に優れた層とし、下層をCSS特性に優
れた層とする前提で保護膜を形成した。
【0020】図8は保護膜最上層の厚さと外周変色域幅
との関係を示すグラフ、図9は保護膜最上層の厚さと水
との接触角との関係を示すグラフである。図8から保護
膜最上層の厚さが厚くなれば外周変色域幅が小さくなる
ことが分り、また図9から保護膜最上層の厚さが厚くな
れば接触角が大きくなることが分る。そして、これらの
図から外周変色域幅と接触角の関係が比例関係になるこ
とが分る。
【0021】更に、図10はCH4を添加した場合とH2
を添加した場合の水との接触角との関係を示すグラフで
ある。この図から、CH4を雰囲気中に添加すること
で、接触角が大きくなることが分る。
【0022】尚、保護膜上に潤滑膜が形成された場合の
水に対する接触角は、保護膜表面の水に対する接触角と
は無関係である。さらに、保護膜上に潤滑膜が形成され
た状態における接触角の大小は、耐候性には影響を及ぼ
さないことを実験的に確認した。
【0023】そして、接触角が80°以上であれば、耐
食性については十分であるといえる。したがって本発明
は、アルカリ金属を含むガラス基体表面に少なくとも磁
性膜と保護膜を形成した磁気記録媒体において、前記保
護膜を少なくとも2層にて構成し、下層はCSS特性に
優れた層から構成し、最上層はC(炭素)またはC(炭
素)とSi(珪素)の他に撥水性の炭化水素が含まれる
とともに水に対する接触角が80°以上であるものとし
た。尚、接触角は85°以上がより好ましく、90°以
上が更に好ましい。このように、保護膜表面の水に対す
る接触角を大きくすることで、エッジ部からのアルカリ
金属成分の廻り込みを十分に防止することができる。
【0024】また、保護膜最上層の厚さと耐候性(接触
角)とも密接な関係があり、保護膜最上層の厚さは0.
2nm〜5nmの範囲とするのが適当である。尚、保護
膜最上層の厚さとしては1nmから4nmがより好まし
く、1.5nmから3nmが最も好ましい。
【0025】また保護膜下層の組成としては、C(炭
素)とSi(珪素)の他に炭化水素を含むようにしても
よい。この場合には、最上層の炭化水素の割合の方が下
層の炭化水素の割合よりも多くなるようにする。具体的
には、Si/(Si+C)で定義するSiの含有率は、
下層において12原子%以上40原子%以下、最上層に
おいて12原子%未満とする。
【0026】保護膜下層において、Si含有率が12原
子%未満であると磁性膜との付着力及び耐摩耗性が低下
し、40原子%以上であると保護膜が脆くなり磁気ディ
スクメディアとした場合にヘッドクラッシュを生じ易く
なる。この面から、保護膜下層のSi含有率は15〜3
0原子%の範囲内にあることがより好まれる。
【0027】また、図11は保護膜がCSiからなる場
合のCH4の濃度とSi量との関係を示すグラフであ
る。即ち、CH4を導入してCSi膜をスパッタリング
にて形成すると、CH4中のCも膜に取り込まれ、CH4
濃度が増大するにつれて膜中のSi量が減少する。従っ
て、CH4濃度(モル%)と膜中のSi量とは同一組成
のターゲットを用いた場合には一義的な関係にある。一
方、CH4濃度を減少させて保護膜最上層のSi含有率
が12原子%以上になると、耐候性が劣化すると同時に
水素との共存下で膜が脆くなり易く摩耗特性が劣化す
る。また、ある程度の珪素原子が含まれていた方が前記
保護膜下層との密着性が向上することから、保護膜がC
Siからなる場合の保護膜最上層のSi含有率は2〜8
原子%がより好ましい。
【0028】更に、保護膜下層の水素含有率は0から3
0原子%未満、保護膜最上層の水素含有率は30原子%
〜60原子%であることが好ましい。保護膜下層の水素
含有率が30原子%以上になると磁性膜との付着力が低
下すると同時に保護膜の硬度が低下して耐摩耗性が劣化
し、保護膜最上層の水素含有率が30原子%以下となる
と耐候性が劣化してしまう。また60原子%以上になる
とCSS特性が劣化してしまう。尚、保護膜下層の水素
含有量は10〜30原子%未満、保護膜最上層の水素含
有率は35原子%〜55原子%であることがより好まし
い。
【0029】ところで、保護膜最上層の接触角をコント
ロールする手段としては、保護膜表面の水に対する接触
角をコントロールするために、撥水性の炭化水素基を付
与する手法としては、CH4,C24,C26 等の炭化
水素ガス雰囲気下で、CターゲットやCとSiからなる
ターゲットを反応性スパッタし保護膜を形成する方法、
C保護膜やCとSiを含む保護膜を形成後、CH4,C2
4,C26 等の炭化水素ガスのプラズマに暴露する方
法等が挙げられる。特に、炭化水素ガス雰囲気下で反応
性スパッタリングにより保護膜を形成する手法が、生産
コストの面で有利であるので、本発明にあっては反応性
スパッタリングを採用した。
【0030】具体的な磁気記録媒体の第1の製造方法
は、アルカリ金属を含むガラス基体表面に直接若しくは
下地膜を介して磁性膜を形成し、次いで、C(炭素)に
Si(珪素)添加したターゲットを用いキャリヤガスに
対して8モル%未満の炭化水素を導入した雰囲気でスパ
ッタリングを行って磁性膜表面に保護膜下層を形成し、
この後同じターゲットを用いキャリヤガスに対して8モ
ル%以上30モル%以下の炭化水素を導入した雰囲気で
スパッタリングを行って保護膜下層の表面に連続して保
護膜最上層を形成するようにした。この方法によれば、
同種の導入ガスを用いて2層の保護膜を形成できるの
で、コスト面と工程面で有利となる。
【0031】また第2の製造方法は、アルカリ金属を含
むガラス基体表面に直接若しくは下地膜を介して磁性膜
を形成し、次いで、C(炭素)にSi(珪素)添加した
ターゲットを用い水素雰囲気でスパッタリングを行って
磁性膜表面に保護膜下層を形成し、この後、C(炭素)
にSi(珪素)添加したターゲットを用いキャリヤガス
に対して8モル%以上30モル%以下の炭化水素を導入
した雰囲気でスパッタリングを行って保護膜下層の表面
に保護膜最上層を形成するようにした。この方法によれ
ば、導入ガスは異なるが、下層のCSS特性を高めるこ
とができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に具体的な実施例により本発
明を詳細に説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定
されるものではない。
【0033】(実施例1)図1に示した断面構造の磁気
ディスクの基板として、内径20mm、外径65mmの
ソーダライムシリケートガラス板を用い、円板加工し表
面を粗研磨した後に、化学強化を施して最終の表面粗さ
をRmax≦1nmに平滑研磨した。次いで、この基板
上の所定の位置に、レーザを照射して高さ40nm、直
径5μmの円形凸形状の突起を多数設け、テクスチャー
とした。次いで、厚さ約10nmのCr系金属下地膜、
厚さ約30nmのCoPtCr系の磁性膜をそれぞれス
パッタリング法で順次形成した。さらに、この磁性膜上
に2層構造の水素添加CSi保護膜を以下の手順により
形成した。尚、この時に用いた成膜装置としては、トッ
キ株式会社製インライン型スパッタ装置を用いた。
【0034】まず、CにSiを20原子%だけ添加した
ターゲットを用い、ArガスにCH4を5mol%混入
し、ガス圧3.3mbarの雰囲気下で直流マグネトロ
ンスパッタ法により、この磁性膜上に12.5nmの厚
さの水素添加CSi膜(保護膜下層)を形成した。この
水素添加CSi膜中のSi/(Si+C)の比は16
%、水素含有率は17原子%であった。
【0035】次いで隣接するチャンバー内で、CにSi
を20原子%だけ添加したターゲットを用い、Arガス
にCH4を表1に示すような種々の割合だけ混入し、ガ
ス圧3.3mbarの雰囲気下で直流マグネトロンスパ
ッタ法により2.5nmの厚さの水素添加CSi膜(保
護膜最上層)を形成し、この水素添加CSi膜上に、フ
ロロカーボン系の潤滑剤を塗布し、磁気ディスクメディ
アとした。このときの、それぞれの水素添加CSi膜表
面のSi/(Si+C)の比及び水素含有率を表1に示
す。
【0036】
【表1】
【0037】上記の磁気ディスクメディアを、80℃、
80%相対湿度の高温高湿環境下に165時間放置し、
外周部より発生した変色幅(外周端からの距離(m
m))を光学顕微鏡を用いて測定した。この結果と、水
素添加CSi膜の水に対する接触角を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】この表から明らかなように、保護膜表面の
水に対する接触角が増大すると共に、変色幅が減少して
ゆき、接触角が80°を越えると劇的に耐候性(耐変色
性)が改善された。サンプル11,12,13は、磁気
ディスクメディアとしては耐候性が十分でない。一方、
サンプル14,15は、ほぼ実用上問題ないレベルの耐
候性を有しており、特にサンプル15は優れた耐候性を
有していた。
【0040】次に、これらの磁気ディスクメディアに対
して、Al23・TiC材質のスライダを用いて20,
000回のCSS試験を行った後の摩擦係数μを測定し
た結果を表3に示す。いずれの磁気ディスクメディアも
CSS特性は良好であった。
【0041】
【表3】
【0042】以上示したように、サンプル14,15は
優れた耐候性とCSS耐久性を両立している。一方、サ
ンプル11,12,13はCSS耐久性は良好であるも
のの、耐候性が不十分である。この理由は、これらのサ
ンプルの保護膜表面の水に対する接触角が小さく、エッ
ジ部からのアルカリ金属成分の廻り込みを十分には防止
できないためと考えられる。
【0043】(実施例2)実施例1と同一の基板を用
い、同一の装置及び手順で磁性膜までを形成した。さら
に、この磁性膜上に2層構造の水素添加CSi保護膜を
以下の手順により形成した。まず、CにSiを20原子
%だけ添加したターゲットを用い、ArガスにCH4
表4に示すような種々の割合だけ混入し、ガス圧3.3
mbarの雰囲気下で直流マグネトロンスパッタ法によ
り、この磁性膜上に12.5nmの厚さの水素添加CS
i下層膜を形成した。この水素添加CSi下層膜中のS
i/(Si+C)の比、水素含有率を表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】次いで隣接するチャンバー内で、CにSi
を20原子%だけ添加したターゲットを用い、Arガス
にCH4 を15mol%だけ混入し、ガス圧3.3mb
arの雰囲気下で直流マグネトロンスパッタ法により
2.5nmの厚さの水素添加CSi最上層膜を形成し
た。このときに水素添加CSi最上層膜表面の水に対す
る接触角は下層膜の組成によらず約92°、水素添加C
Si最上層膜のSi/(Si+C)比は約7%、水素含
有率は35%以上であった。この水素添加CSi最上層
膜上に、実施例1と同一のフロロカーボン系の潤滑剤を
塗布し、磁気ディスクメディアとした。
【0046】この磁気ディスクメディアを、80℃、8
0%相対湿度の高温高湿環境下に165時間放置し、外
周部より発生した変色幅(外周端からの距離(mm))
を光学顕微鏡を用いて測定した。この結果と水素添加C
Si膜の水に対する接触角を表5に示す。
【0047】
【表5】
【0048】この表から明らかなように、いずれの磁気
ディスクメディアも優れた耐候性を示した。
【0049】次にこれらの磁気ディスクメディアに対し
て、実施例1と同様のCSS試験を行った後の摩擦係数
μを測定した結果を表6に示す。いずれの磁気ディスク
メディアのCSS特性もおおむね良好であったが、サン
プル22,23の磁気ディスクメディアはμが低く、特
に良好であった。
【0050】
【表6】
【0051】(実施例3)実施例1と同一の基板を用
い、同一の装置及び手順で磁性膜までを形成した。さら
に、この磁性膜上に2層構造の水素添加CSi保護膜を
以下の手順により形成した。まず、CにSiを20原子
%だけ添加したターゲットを用い、ArガスにCH4
5mol%混入し、ガス圧3.3mbarの雰囲気下で
直流マグネトロンスパッタ法により、この磁性膜上に1
2.5nmの厚さの水素添加CSi膜下層膜を形成し
た。この水素添加CSi下層膜中のSi/(Si+C)
の比は16%、水素含有率は17原子%であった。次い
で隣接するチャンバー内で、CにSiを20原子%だけ
添加したターゲットを用い、ArガスにCH4 を15m
ol%だけ混入し、ガス圧3.3mbarの雰囲気下で
直流マグネトロンスパッタ法により種々の厚さの水素添
加CSi最上層膜を形成し、これらの水素添加CSi最
上層膜上に、実施例1と同一のフロロカーボン系の潤滑
剤を塗布し、磁気ディスクメディアとした。このときの
それぞれの膜厚の水素添加CSi最上層膜表面の水に対
する接触角を表7に示す。また、水素添加CSi最上層
膜のSi/(Si+C)の比は約7%、水素含有率は3
5原子%以上であった。
【0052】
【表7】
【0053】この磁気ディスクメディアを、80℃、8
0%相対湿度の高温高湿環境下に165時間放置し、外
周部より発生した変色幅(外周端からの距離(mm))
を光学顕微鏡を用いて測定した。この結果を表8に示
す。
【0054】
【表8】
【0055】この表から明らかなように、水素添加CS
i最上層膜の膜厚が増大し、保護膜表面の水に対する接
触角が増大すると共に、変色幅が減少してゆき、接触角
が80°を越えると劇的に耐候性が改善された。サンプ
ル31は、磁気ディスクメディアとしては耐候性が十分
でない。一方、サンプル32から37は、ほぼ実用上問
題ないレベルの耐候性を有しており、特にサンプル34
から37は優れた耐候性を有していた。
【0056】次にこれらの磁気ディスクメディアに対し
て、実施例1と同様のCSS試験を行った後の摩擦係数
μを測定した結果を表9に示す。いずれの磁気ディスク
メディアもCSS特性はほぼ問題ないレベルであった
が、特にサンプル31から36が良好なCSS特性を示
した。
【0057】
【表9】
【0058】以上に示した通り、サンプル32〜37は
優れた耐候性とCSS耐久性を両立しており、特にサン
プル34〜36は極めて優れた耐候性とCSS耐久性を
両立している。一方、サンプル31はCSS耐久性は良
好であるものの、耐候性が不十分である。この理由は、
サンプルの保護膜表面の水に対する接触角が小さく撥水
性が低いので、エッジ部からのアルカリ成分の廻り込み
を十分に防止できないためと考えられる。
【0059】(実施例4)アルミノシリケートガラス板
を用い、実施例1と同様に加工してディスク基板とし
た。次いで、実施例1と同様のテクスチャー加工を施
し、この後厚さ約50nmのCr系金属下地膜、厚さ約
30nmのCoPtCr系の磁性膜をそれぞれスパッタ
リング法で順次形成した。さらに、この磁性膜上に2層
構造の水素添加CSi保護膜を以下の手順により形成し
た。尚、成膜装置は実施例1と同様の装置を用いた。
【0060】まず、CにSiを20原子%だけ添加した
ターゲットを用い、ArガスにCH4 を5mol%混入
し、ガス圧3.3mbarの雰囲気下で直流マグネトロ
ンスパッタ法により、この磁性膜上に12.5nmの厚
さの水素添加CSi下層膜を形成した。この水素添加C
Si下層膜中のSi/(Si+C)の比は16%、水素
含有率は17原子%であった。次いで隣接するチャンバ
ー内で、CにSiを20原子%だけ添加したターゲット
を用い、ArガスにCH4 を表10に示すような種々の
割合だけ混入し、ガス圧3.3mbarの雰囲気下で直
流マグネトロンスパッタ法により2.5nmの厚さの水
素添加CSi最上層膜を形成した。この水素添加CSi
最上層膜上に、実施例1と同一のフロロカーボン系の潤
滑剤を塗布し、磁気ディスクメディアとした。このとき
のそれぞれのSi/(Si+C)の比、水素含有率を表
10に示す。
【0061】
【表10】
【0062】これらの磁気ディスクメディアを、前述の
実施例1などよりもさらに厳しい80℃、90%相対湿
度の高温高湿環境下に500時間放置し、外周部より発
生した変色幅(外周端からの距離(mm))を光学顕微
鏡を用いて測定した。この結果と、水素添加CSi膜表
面の水に対する接触角を表11に示す。
【0063】
【表11】
【0064】この表から明らかなように、アルミノシリ
ケートガラスを基板として用いると全体としてメディア
としての耐候性(変色幅)は改善されたものの、やはり
この場合においても保護膜表面の水に対する接触角が増
大すると共に変色幅が減少してゆき、接触角が80°を
越えると劇的に耐候性が改善された。サンプル41,4
2は、このような環境にさらされるような磁気ディスク
メディアとしては耐候性が十分でない。一方、サンプル
43,44は、ほぼ実用上問題ないレベルの耐候性を有
しており、特にサンプル44は極めて優れた耐候性を有
していた。
【0065】次にこれらの磁気ディスクメディアに対し
て、実施例1と同様のCSS試験を行った後の摩擦係数
μを測定した結果を表12に示す。いずれの磁気ディス
クメディアもCSS特性は良好であった。
【0066】
【表12】
【0067】以上示された通り、サンプル43,44は
極めて優れた耐候性とCSS耐久性を両立している。一
方、サンプル41,42はCSS耐久性は良好であるも
のの、耐候性がサンプル43,44と比較すると不十分
である。この理由は、これらのサンプルの保護膜表面の
水に対する接触角が小さく、エッジ部からのアルカリ金
属成分の廻り込みを十分には防止できないためと考えら
れる。
【0068】なお、アルミノシリケートガラスを基板と
して用いた場合には、ソーダライムシリケートガラスを
基板とした場合に比較して高温高湿環境下で発生する変
色幅が減少した理由は、アルミノシリケートガラス単体
としての耐候性がソーダライムガラスよりもかなり良好
なため、エッジ部からのアルカリ金属の溶出量自体が少
なくなるためであると考えられる。
【0069】(実施例5)実施例1と同様のディスク基
板を用い、レーザによるテクスチャー加工の代りに、マ
グネトロンスパッタ法によりTi膜、Al膜をこの順に
積層し、Alの島状構造を発達させることによりテクス
チャーとした。この島状構造の高さは約40nm、直径
は約0.2μmであった。次いで、厚さ約10nmのC
r系金属下地膜、厚さ約30nmのCoPtCr系の磁
性膜をそれぞれスパッタリング法で順次形成した。さら
に、この磁性膜上に2層構造の水素添加CSi保護膜を
以下の手順により形成した。尚、成膜装置は実施例1と
同様の装置を用いた。
【0070】まず、CにSiを20原子%だけ添加した
ターゲットを用い、ArガスにH2を表13に示すよう
な種々の割合だけ混入し、ガス圧3.3mbarの雰囲
気下で直流マグネトロンスパッタ法により、この磁性膜
上に12.5nmの厚さの水素添加CSi下層膜を形成
した。この水素添加CSi下層膜中のSi/(Si+
C)の比、水素含有率を表13に示す。次いで隣接する
チャンバー内で、CにSiを20原子%だけ添加したタ
ーゲットを用い、ArガスにCH4 を15mol%だけ
混入し、ガス圧3.3mbarの雰囲気下で直流マグネ
トロンスパッタ法により2.5nmの厚さの水素添加C
Si最上層膜を形成し、この水素添加CSi最上層膜上
に、実施例1と同一のフロロカーボン系の潤滑剤を塗布
し、磁気ディスクメディアとした。このときの水素添加
CSi最上層膜表面の水に対する接触角は下層膜の組成
によらず約92°、水素添加CSi最上層膜のSi/
(Si+C)比は約7%、水素含有率は35%以上であ
った。
【0071】
【表13】
【0072】これらの磁気ディスクメディアを、80
℃、80%相対湿度の高温高湿環境下に165時間放置
し、外周部より発生した変色幅(外周端からの距離)を
光学顕微鏡を用いて測定した。この結果を表14に示
す。
【0073】
【表14】
【0074】この表から明らかなように、いずれの磁気
ディスクメディアも優れた耐候性を示した。
【0075】次にこれらの磁気ディスクメディアに対し
て、実施例1と同様のCSS試験を行った後の摩擦係数
μを測定した結果を表15に示す。いずれの磁気ディス
クメディアのCSS特性もおおむね良好であったが、サ
ンプル53,54の磁気ディスクメディアはμが低く、
特に良好であった。
【0076】
【表15】
【0077】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
アルカリ金属を含むガラス基板表面に少なくとも磁性膜
と保護膜を形成した磁気記録媒体において、前記保護膜
を少なくとも2層にて構成し、下層はCSS特性に優れ
た層から構成し、最上層はC(炭素)とSi(珪素)の
他に撥水性の炭化水素が含まれるとともに水に対する接
触角を大きく(80°以上)したので、保護膜表面及び
エッジ部に付着する水が減少し、且つアルカリ水溶液が
データ面へ廻り込みにくいため、CSS特性と耐候性
(耐腐食性)を同時に満足する保護膜を形成した磁気記
録媒体が得られる。
【0078】また、耐候性と保護膜最上層の厚さとは密
接な関係があり、保護膜最上層の厚さを0.2nm〜5
nmとすることによっても、上記の効果が得られる。
【0079】また、保護層下層の組成がC(炭素)とS
i(珪素)の他に炭化水素を含み、Si/(Si+C)
で定義するSiの含有率を、下層において12原子%以
上40原子%以下とすることで、保護層下層のCSS特
性を高めることができ、保護膜最上層のSiの含有率
を、12原子%未満とすることで、耐候性を高めること
ができる。
【0080】また、保護膜下層の水素含有率が30原子
%未満とすることで、磁性膜との付着力を高め、耐摩耗
性を向上させることができ、保護膜最上層の水素含有率
が30原子%〜60原子%とすることで、耐候性を高め
ることができ、60原子%以下とすることでCSS特性
を良好に保つことができる。
【0081】また、磁気記録媒体の製造方法として、ア
ルカリ金属を含むガラス基体表面に直接若しくは下地膜
を介して磁性膜を形成し、次いで、C(炭素)にSi
(珪素)添加したターゲットを用い8モル%未満の炭化
水素雰囲気でスパッタリングを行って磁性膜表面に保護
膜下層を形成し、この後同じターゲットを用い8モル%
以上30モル%以下の炭化水素雰囲気でスパッタリング
を行って保護膜下層の表面に連続して保護膜最上層を形
成するようにすれば、同種の導入ガスを用いて2層の保
護膜を形成できるので、コスト面と工程面で有利とな
る。
【0082】更に別の製造方法として、アルカリ金属を
含むガラス基体表面に直接若しくは下地膜を介して磁性
膜を形成し、次いで、C(炭素)にSi(珪素)添加し
たターゲットを用い水素雰囲気でスパッタリングを行っ
て磁性膜表面に保護膜下層を形成し、この後、C(炭
素)にSi(珪素)添加したターゲットを用い8モル%
以上30モル%以下の炭化水素雰囲気でスパッタリング
を行って保護膜下層の表面に保護膜最上層を形成するよ
うにすれば、導入ガスは異なるが下層のCSS特性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な磁気記録媒体の構造を示す断面図。
【図2】ドラッグ試験後の動摩擦力とH2およびCH4
濃度の関係を示すグラフ。
【図3】CSS特性とH2の濃度の関係を示すグラフ。
【図4】CSS特性とCH4の濃度の関係を示すグラ
フ。
【図5】磁気記録媒体に発生する変色域を示す模式図。
【図6】H2濃度と外周の変色域の幅との関係を示すグ
ラフ。
【図7】CH4の濃度と外周の変色域の幅との関係を示
すグラフ。
【図8】保護膜最上層の厚さと外周変色域幅との関係を
示すグラフ。
【図9】保護膜最上層の厚さと水との接触角との関係を
示すグラフ。
【図10】CH4を添加した場合とH2を添加した場合の
水との接触角との関係を示すグラフ。
【図11】CH4の濃度とCSi膜中のSi量との関係
を示すグラフ
【符号の説明】
1…基板、2…下地膜、3…磁性膜、4…保護膜、5…
潤滑膜。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/84 G11B 5/84 B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属を含むガラス基板表面に少
    なくとも磁性膜と保護膜を形成した磁気記録媒体におい
    て、前記保護膜は少なくとも2層から成り、下層はCS
    S特性に優れた層から構成され、最上層はC(炭素)ま
    たはC(炭素)とSi(珪素)の他に撥水性を付与する
    炭化水素が含まれることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気記録媒体におい
    て、前記保護膜最上層の水に対する接触角は80°以上
    であることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の磁気記録媒体におい
    て、前記最上層及び下層の組成はC(炭素)とSi(珪
    素)の他に炭化水素を含み、Si/(Si+C)で定義
    するSiの含有率は、下層において12原子%以上40
    原子%以下、最上層において12原子%未満であること
    を特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の磁気記録媒体におい
    て、前記保護膜下層の水素含有率を0から30原子%未
    満、保護膜最上層の水素含有率を30原子%〜60原子
    %としたことを特徴とする磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4に記載の磁気記録
    媒体において、前記保護膜最上層の厚さは0.2nm〜
    5nmであることを特徴とする磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 アルカリ金属を含むガラス基体表面に直
    接若しくは下地膜を介して磁性膜を形成し、次いで、C
    (炭素)にSi(珪素)を添加したターゲットを用いキ
    ャリヤガスに対して8モル%未満の炭化水素を導入した
    雰囲気でスパッタリングを行って磁性膜表面に保護膜下
    層を形成し、この後同じターゲットを用いキャリヤガス
    に対して8モル%以上30モル%以下の炭化水素を導入
    した雰囲気でスパッタリングを行って保護膜下層の表面
    に連続して保護膜最上層を形成するようにしたことを特
    徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルカリ金属を含むガラス基体表面に直
    接若しくは下地膜を介して磁性膜を形成し、次いで、C
    (炭素)にSi(珪素)を添加したターゲットを用い水
    素雰囲気でスパッタリングを行って磁性膜表面に保護膜
    下層を形成し、この後、C(炭素)にSi(珪素)添加
    したターゲットを用いキャリヤガスに対して8モル%以
    上30モル%以下の炭化水素を導入した雰囲気でスパッ
    タリングを行って保護膜下層の表面に保護膜最上層を形
    成するようにしたことを特徴とする磁気記録媒体の製造
    方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009087473A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Hoya Corp 磁気ディスク及びその製造方法
US8018683B2 (en) 2004-08-31 2011-09-13 Fujitsu Limited Head slider and magnetic recording device therewith
US9196282B2 (en) 2011-08-09 2015-11-24 Fuji Electric Co., Ltd. Magnetic recording medium
US9758873B2 (en) 2012-09-14 2017-09-12 Fuji Electric Co., Ltd. Manufacturing method for magnetic recording medium

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