JPH09237124A - 原稿走査走行体駆動制御方法 - Google Patents

原稿走査走行体駆動制御方法

Info

Publication number
JPH09237124A
JPH09237124A JP8042308A JP4230896A JPH09237124A JP H09237124 A JPH09237124 A JP H09237124A JP 8042308 A JP8042308 A JP 8042308A JP 4230896 A JP4230896 A JP 4230896A JP H09237124 A JPH09237124 A JP H09237124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
traveling body
reading
document
average value
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8042308A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Ando
俊幸 安藤
Mikio Kamoshita
幹雄 鴨下
Minoru Takahashi
実 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP8042308A priority Critical patent/JPH09237124A/ja
Publication of JPH09237124A publication Critical patent/JPH09237124A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Control Of Velocity Or Acceleration (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿走査走行体に関して速度偏差のない制御
を行い、倍率誤差等の弊害を生じない原稿走査走行体駆
動制御方法を提供すること。 【解決手段】 移動速度検出手段の検出結果に基づき原
稿走査走行体の移動速度v(i−1)が原稿読取時の目標
速度R(i)となるようにフィードバック制御する原稿走
査走行体駆動制御方法において、原稿読取りに先立ち原
稿走査走行体の移動速度の平均値を求め、その平均値と
原稿走査走行体の目標速度との比から補正係数Vcorrec
を決定し、この補正係数Vcorrecに基づきフィードバッ
クする移動速度v(i−1)を補正することで、定常的な
摩擦力や制御系の誤差によって生ずる速度偏差も加味し
た状態でのフィードバック制御を行い、速度偏差のない
制御を行うことができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イメージスキャ
ナ、複写機等における原稿走査走行体駆動制御方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、イメージスキャナ等における露
光ランプ、第1ミラー等の光学系部材を搭載したスキャ
ナ(原稿走査走行体)は駆動モータによる駆動の下に駆
動ワイヤ等によって副走査方向に往復移動する構成とさ
れる。ここに、良好なる原稿画像読取りを行うためには
画像読取区間内でスキャナが安定した速度で移動するこ
とが必要であり、各種のフィードバック制御方法が考え
られている。その一つの制御方法が、特開平6−110
137号公報に開示されている。同公報によれば、原稿
画像の読取区間でのスキャナの移動速度が目標速度であ
る一定値を超えるか、下回るときの位置情報、又は、時
刻を読込んで、その位置情報又は時刻情報に応じて、次
回の往動スキャニングにおける一定速度時の制御値とし
てフィードバック制御を行い、一定速度時のフィードバ
ック制御系のゲインを可変させるようにしている。これ
によれば、スキャナ光学系の往動動作の加速制御を行う
とき、摺動負荷の変動により一定速度範囲の速度が変動
しても、次回のスキャニング時には、ゲインの補正を行
うために、スキャナ光学系の速度が一定となり、伸びや
振動の影響のない画像読取りを行える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平6−
110137号公報の制御方法による場合、スキャナ光
学系の往動動作の加速制御を行う時の速度変動を一定幅
に抑えることはできるものの、定常的な摩擦力や制御系
の誤差によって生ずる速度偏差、例えば、画像読取装置
としての倍率誤差を取り除くことはできない。
【0004】この点について詳細に説明する。一般に、
この種のフィードバック制御系では、スキャナ光学系を
駆動するための駆動モータの軸上にエンコーダを直結
し、このエンコーダにて現在の駆動モータの速度情報を
得てフィードバック制御に供することにより目標速度と
なるように制御される。
【0005】ここに、エンコーダ出力は、例えば、図1
6(a)に示すようなパルス波形を示し、Tn-1
n ,Tn+1 は各々パルス周期を示す(Tn が現在のパ
ルス)。このようなエンコーダ出力はインタフェースを
介してマイクロプロッサの割込みに入力されており、ま
た、図16(c)に示すような基準クロックCLKを計
数するタイマを備えている。いま、エンコーダパルスの
立上りエッジが到達する直前の状態から考えると、カウ
ンタはエンコーダ出力を基準クロックCLKをもとに与
えられたカウント値(例えば、0FFFFH )からデク
リメントカウントを実行する。立上りエッジがマイクロ
プロセッサの割込みへ到達すると、図17に示す割込み
ルーチンが実行される。すると、カウンタのディクリメ
ントカウント値は、インタフェース等に内蔵されたレジ
スタにラッチされる(ステップS1)。次に、ラッチさ
れたデクリメントカウント値をRAMへ格納する(S
2)。そして、今回のパルス周期Tn の基準クロックC
LK数を計数するためカウント初期値(0FFFFH
を与え、再度、デクリメントカウントを開始し(S
3)、割込み処理を終了する。再度、次の立上りエッジ
が割込みに到達すると、前述したステップS1〜S3が
同様に繰り返される。このとき、現在のパルス周期Tn
における速度v(i)は、 v(i)=k/(TCLK ×Ne×n) ………(1) で求められる。なお、TCLK は基準クロックCLKの周
期、Neは単位角度当たりのエンコーダ分割数(ここで
は、4逓倍を使用)、nはCLKカウント数=0FFF
H −デクリメントカウント数、kは速度への単位換算
定数である。
【0006】ここに、(1)式の速度演算結果を用いた速
度制御を実行する従来のフィードバック制御系の構成例
を図18に示す。まず、エンコーダ、インタフェースに
より検出された駆動モータ101の速度v(i−1)はフ
ィードバックループ102を経て加減演算部103に与
えられる。この加減演算部103では状態指令発生装置
(図示せず)から与えられる制御目標値R(i)とフィー
ドバックループ102から与えられる信号v(i−1)と
の差e(i)を算出する。この差e(i)は積分演算部10
4で積分され、乗算演算部105で定数KIが乗算さ
れ、加算演算部106に与えられる。一方、差e(i)は
別系統で乗算演算部107で定数KPが乗算され、加算
演算部106に与えられる。加算演算部106では乗算
演算部105,107から得られる2つの信号を加算し
て、駆動モータ101への入力電圧u(i)を算出する。
この入力電圧u(i)が駆動モータ101に入力され、速
度v(i−1)が制御目標値R(i)となるようにフィード
バック制御が繰り返される。
【0007】このような従来のフィードバック制御系に
よりスキャナ光学系を制御した場合、スキャナ光学系の
速度は図19(a)(b)に示すように、目標速度Vref に
対して平均速度Vmeanを中心に或る変動幅を持って制御
される。図19(a)は平均速度Vmeanが目標速度Vref
よりも遅い場合、図19(b)は平均速度Vmeanが目標速
度Vref よりも速い場合を示している。このような平均
速度Vmeanは、スキャナ光学系の負荷(定常的な摩擦力
等)や制御系の誤差により生ずるものであり、このため
に、実際の平均速度を目標速度に完全に一致させること
ができない。これが画像読取装置の場合であれば、倍率
誤差を生ずる要因の一つとなる。
【0008】そこで、本発明は、原稿走査走行体に関し
て速度偏差のない制御を行い、倍率誤差等の弊害を生じ
ない原稿走査走行体駆動制御方法を提供することを目的
とする。
【0009】さらには、扱う原稿に関する読取サイズの
相違、定形的なサイズと任意指定サイズとの相違、経時
変化等を考慮した、より適正な制御を行える原稿走査走
行体駆動制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、光学系部材を搭載して副走査方向に往復移動自在な
原稿走査走行体と、この原稿走査走行体を副走査方向に
移動させるための駆動源と、前記原稿走査走行体の移動
速度を検出する移動速度検出手段とを備え、前記移動速
度検出手段の検出結果に基づき前記原稿走査走行体の移
動速度が原稿読取時の目標速度となるようにフィードバ
ック制御する原稿走査走行体駆動制御方法において、原
稿読取りに先立ち前記原稿走査走行体の移動速度の平均
値を求め、その平均値と前記原稿走査走行体の目標速度
との比から補正係数を決定し、この補正係数に基づきフ
ィードバックする移動速度を補正するようにしている。
従って、原稿読取りに先立ち実際の原稿走査走行体の移
動速度の平均値を求めておき、その平均値と目標速度と
の比から補正係数を決定してフィードバックする移動速
度を補正するので、定常的な摩擦力や制御系の誤差によ
って生ずる速度偏差も加味した状態でのフィードバック
制御となり、速度偏差のない制御が行われる。
【0011】請求項2記載の発明では、光学系部材を搭
載して副走査方向に往復移動自在な原稿走査走行体と、
この原稿走査走行体を副走査方向に移動させるための駆
動源と、前記原稿走査走行体の移動速度を検出する移動
速度検出手段とを備え、前記移動速度検出手段の検出結
果に基づき前記原稿走査走行体の移動速度が原稿読取時
の目標速度となるようにフィードバック制御する原稿走
査走行体駆動制御方法において、原稿読取りに先立ち前
記原稿走査走行体の移動速度の平均値を求め、その平均
値と前記原稿走査走行体の目標速度との比から補正係数
を決定し、この補正係数に基づき目標速度を補正するよ
うにしている。従って、実際の移動速度の平均値に基づ
き決定された補正係数により目標速度側を補正して、フ
ィードバック制御を行うので、請求項1記載の発明の場
合とは相対的に逆の関係にあり、結果として請求項1記
載の発明の場合と同様に、定常的な摩擦力や制御系の誤
差によって生ずる速度偏差も加味した状態でのフィード
バック制御となり、速度偏差のない制御が行われる。
【0012】請求項3記載の発明では、請求項1又は2
記載の原稿走査走行体駆動制御方法であって、原稿読取
りに先立ち原稿走査走行体の移動速度の平均値を求める
タイミングが前もってであり、求めた平均値と前記原稿
走査走行体の目標速度との比を記憶しておくようにし
た。従って、その装置において任意の時点で前もって原
稿走査走行体の移動速度の平均値を求め、さらに、目標
速度との比を記憶させておけばよく、原稿読取り時には
この情報を用いて即座に適正な制御を行える。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項1又は2
記載の原稿走査走行体駆動制御方法であって、原稿読取
りに先立ち原稿走査走行体の移動速度の平均値を求める
タイミングを直前のプリスキャニング時としている。従
って、装置の制御系等に経時的な変化があった場合で
も、その都度、原稿読取りに先立つプリスキャニングに
より移動速度の平均値を得て補正係数を決定しているの
で、経時的な変化要因も考慮した適正な制御を行える。
【0014】請求項5記載の発明では、請求項1又は2
記載の原稿走査走行体駆動制御方法であって、原稿読取
りに先立ち原稿走査走行体の移動速度の平均値を求める
タイミングが前もってであり、求める移動速度の平均値
を複数の読取サイズ毎とし、各読取サイズ毎にその平均
値と原稿走査走行体の目標速度との比をテーブルに記憶
しておき、読取サイズに応じて前記テーブル中から読み
出した比に基づき補正係数を決定するようにしている。
従って、読取サイズ毎に原稿走査走行体の移動速度の平
均値を求め、さらに、対応する補正係数を決定してお
き、読取ろうとする読取サイズに応じた補正係数を選択
してフィードバック制御を行うので、読取サイズが違う
場合、場所によっては原稿走査走行体の定常的な摩擦力
や制御系の誤差の変動状態も異なることがあるが、読取
サイズの違いによる影響を受けることなく、適正なフィ
ードバック制御を行える。
【0015】請求項6記載の発明では、請求項1又は2
記載の原稿走査走行体駆動制御方法であって、原稿読取
りに先立ち原稿走査走行体の移動速度の平均値を求める
タイミングが前もってと直前のプリスキャニング時とで
択一的であり、前もっての場合には求める移動速度の平
均値を複数の読取サイズ毎とし、各読取サイズ毎にその
平均値と前記原稿走査走行体の目標速度との比をテーブ
ルに記憶しておき、読取サイズに応じて前記テーブル中
から読み出した比に基づき補正係数を決定し、プリスキ
ャニング時には求めた平均値と前記原稿走査走行体の目
標速度との比から補正係数を決定するようにしている。
従って、読取サイズがA4,B5等の定形的なサイズだ
けでなく、任意に設定される恣意的なサイズの場合に、
定形的なサイズに適した前もって求める方式と恣意的な
サイズに適したプリスキャニング方式とを使い分けるこ
とにより、あらゆる読取サイズに対して柔軟に対応する
ことができる。特に、請求項7記載の発明のように、読
取サイズとして原稿の読取開始位置と読取終了位置とを
指定自在とし、原稿の読取開始位置と読取終了位置とが
指定された場合には直前のプリスキャニング時に原稿走
査走行体の移動速度の平均値を求め、その他の規定の読
取サイズの場合には前もって原稿走査走行体の移動速度
の平均値を求めてテーブルに記憶しておくようにすれ
ば、あらゆる読取サイズに対する対応を実用的に行え
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第一の形態を図1
ないし図3に基づいて説明する。まず、本発明が適用さ
れる原稿画像読取装置の概略構成を図2により説明す
る。装置本体1の上部には原稿2が載置される原稿台3
が設けられている。この原稿台3の下面を副走査方向
(図中、左右方向)に往復移動する原稿走査走行体4が
設けられている。この原稿走査走行体4には、原稿台3
上の原稿2を露光する露光ランプ5、原稿2からの反射
光を偏向させる第1,2ミラー6,7、結像レンズ8及
びCCDラインセンサ9等の光学系部材が搭載されてい
る。前記装置本体1内には前記原稿走査走行体4を副走
査方向に移動させるための駆動源となる駆動モータ10
が設けられている。ここに、前記原稿走査走行体4には
副走査方向の両端に配置させた一対のプーリ11,12
間に掛け渡した駆動ワイヤ13の一部が連結されてお
り、一方のプーリ11に対してギヤ等による動力伝達系
14を介して前記駆動モータ10が連結されることによ
り、この駆動モータ10によって前記原稿走査走行体4
が駆動されるように構成されている。さらに、前記駆動
モータ10の軸上には移動速度検出手段として機能する
エンコーダ15が直結されている。
【0017】次に、制御系を中心とするハードウェア構
成を図3により説明する。まず、全体の制御を受け持つ
マイクロコンピュータ16が設けられている。このマイ
クロコンピュータ16は、マイクロプロセッサ(μプロ
セッサ)17とROM18とRAM19とにより構成さ
れている。また、駆動モータ10の状態(目標速度)を
指令する状態指令信号を出力する状態指令発生装置20
が設けられ、バス21を介して前記マイクロコンピュー
タ16に接続されている。前記駆動モータ10の軸上に
直結された前記エンコーダ15のエンコーダ出力は状態
検出用インタフェース22、前記バス21を介して前記
マイクロコンピュータ16の割込み端子に接続されてい
る。前記状態検出用インタフェース22はエンコーダ出
力を処理してデジタル数値に変換するもので、エンコー
ダパルスの数を計数するカウンタを備えている。さら
に、前記駆動モータ10は前記マイクロコンピュータ1
6に対してバス21、駆動用インタフェース23及び駆
動装置24を介して接続されている。前記駆動用インタ
フェース23はマイクロコンピュータ16における演算
結果のデジタル値を駆動装置24を構成するパワー半導
体、例えば、パワートランジスタを動作させるパルス状
信号(制御信号)に変換する機能を有する。駆動装置2
4はこのパルス状信号に基づき動作し、駆動モータ10
に印加する電圧を制御する。この結果、後述するよう
に、駆動モータ10は所望の速度で駆動される。
【0018】なお、図3では、ディスクリートタイプの
マイクロコンピュータ16を用いた例を示すが、状態指
令発生装置20及びインタフェース22,23を1チッ
プ化したマイクロコンピュータを用いてもよい。
【0019】ここで、駆動モータ10の速度検出方法
は、エンコーダ15の出力を用いることにより、図16
及び図17で説明した場合と同様に行われる。
【0020】次に、駆動モータ10を介して原稿走査走
行体4の移動速度を制御するフィードバック制御系の構
成を図1により説明する。このフィードバック制御系2
5は主としてマイコロコンピュータ16により実行され
る機能ブロック構成を示す。まず、エンコーダ15、状
態検出用インタフェース22により検出された駆動モー
タ10の速度v(i−1)はフィードバックループ26上
に設けられた補正部27で補正係数Vcorrecが乗算され
た形で加減演算部28に与えられる。この加減演算部2
8では状態指令発生装置20から与えられる制御目標値
R(i)とフィードバックループ26から与えられる補正
後のフィードバック信号との差e(i)を算出する。この
差e(i)は積分演算部29で積分され、乗算演算部30
で定数KIが乗算され、加算演算部31に与えられる。
一方、差e(i)は別系統で乗算演算部32で定数KPが
乗算され、加算演算部31に与えられる。加算演算部3
1では乗算演算部30,32から得られる2つの信号を
加算して、駆動モータ10への入力電圧u(i)を算出す
る。この入力電圧u(i)が駆動モータ10に入力され、
速度v(i−1)が制御目標値R(i)となるようにフィー
ドバック制御が繰り返される。
【0021】ここに、補正部27で用いる補正係数Vco
rrecは、原稿走査走行体4の目標速度と実際の移動速度
の平均値との差を補正するための係数であって、前もっ
て任意の時点で原稿走査走行体4を実際に副走査移動さ
せてその移動速度の平均値を求め、かつ、その平均値と
目標速度との比、即ち、Vmean/Vref として補正部2
7に設定されたものである。
【0022】よって、本実施の形態によれば、前もって
原稿走査走行体4の実際の移動速度の平均値Vmeanを求
め、その平均値Vmeanと原稿走査走行体4の目標速度V
refとの比を補正係数Vcorrecとして決定し、移動速度
v(i−1)を補正部27で補正係数Vcorrecを用いて補
正した後でフィードバックしているので、速度偏差のな
い制御が可能となる。よって、副走査方向に画像が伸び
たり縮んだりする倍率誤差のない画像読取りが可能とな
る。
【0023】本発明の実施の第二の形態を図4に基づい
て説明する。図1ないし図3で示した部分と同一部分は
同一符号を用いて示し、その説明も省略する(後述する
各実施の形態でも同様とする)。本実施の形態では、フ
ィードバックループ26上の補正部27に代えて、加減
演算部28に対する制御目標値R(i)の入力経路上に補
正部32が付加されてフィードバック制御系33が構成
されている。前記補正部32には補正係数1/Vcorrec
が設定されており、制御目標値R(i)にこの補正係数1
/Vcorrecを乗算して加減加算部28に入力する。ここ
に、補正部32で用いる補正係数1/Vcorrecは、原稿
走査走行体4の目標速度と実際の移動速度の平均値との
差を補正するための係数であって、前もって任意の時点
で原稿走査走行体4を実際に副走査移動させてその移動
速度の平均値を求め、かつ、目標速度と平均値との比、
即ち、1/(Vmean/Vref )として補正部32に設定
されたものである。換言すれば、補正部27に設定され
た補正係数Vcorrecに対して逆数の関係にある。
【0024】よって、本実施の形態によれば、前もって
原稿走査走行体4の実際の移動速度の平均値Vmeanを求
め、その平均値Vmeanと原稿走査走行体4の目標速度V
refとの比を補正係数1/Vcorrecとして決定し、目標
速度に相当する制御目標値R(i)を補正部32で補正係
数1/Vcorrecを用いて補正した後で加減演算部28に
入力しているので、速度偏差のない制御が可能となる。
よって、副走査方向に画像が伸びたり縮んだりする倍率
誤差のない画像読取りが可能となる。
【0025】本発明の実施の第三の形態を図5ないし図
7に基づいて説明する。本実施の形態では、複数の読取
サイズが考慮されている。例えば、原稿走査走行体4の
平均値を考えた場合、その平均値は読取サイズによって
異なる。例えば、実際の移動速度が目標速度より遅い場
合で考えても、図5に示すように、読取サイズが読取サ
イズ1,2,3のように異なれば、各々の移動速度の平
均値もVmean1 ,Vmean2 ,Vmean3 のように異なる。
そこで、本実施の形態では、これらの異なる複数の読取
サイズ1,2,3の各々について、前もって原稿走査走
行体4の移動速度の平均値を求めておき、各読取サイズ
1,2,3毎にその平均値Vmean1 ,Vmean2 ,Vmean
3 ,…,VmeanN と目標速度Vref との比がROM18
中のテーブル34に格納しておく(図6参照)。このテ
ーブル34中には各々の比により決定される補正係数V
correc1 ,Vcorrec2 ,Vcorrec3 ,…,VcorrecN も
格納されている。
【0026】実際の原稿読取りに際しては、このような
テーブル34を参照して原稿走査走行体4の駆動制御が
行われる。その制御の概要を図7を参照して説明する。
まず、操作者によりキー操作された読取サイズを取り込
む(S11)。キー操作される読取サイズとしては、例
えば、B4(読取サイズ1)、A4(読取サイズ2)、
B5(読取サイズ3)等がある。取り込んだ読取サイズ
に基づきROM18中のテーブル34を検索し、該当す
る読取サイズの補正係数VcorrecN を決定し(S1
2)、補正部27に設定する。そこで、図1に示したよ
うなフィードバック制御系25なる読取制御ブロックに
て原稿走査走行体4の副走査駆動の制御を行いながら
(S13)、原稿台3上の原稿2の読取動作を行う(S
14)。
【0027】本実施の形態によれば、原稿走査走行体4
の移動速度の平均値が読取サイズによって異なる点を考
慮し、異なる複数の読取サイズ毎に前もって平均値をと
り、補正係数を求めてテーブル34に格納しておき、実
際の原稿読取時には指定された読取サイズに応じた補正
係数VcorrecN を用いてフィードバックする移動速度を
補正しているので、各種読取サイズで読み取る場合に
も、各読取サイズ毎に適正なフィードバック制御を行う
ことができる。
【0028】本発明の実施の第四の形態を図8に基づい
て説明する。本実施の形態は、前記第三の形態に準ずる
が、用いるフィードバック制御系が図4に示したような
フィードバック制御系33とされている。
【0029】実際の原稿読取りに際しては、テーブル3
4を参照して原稿走査走行体4の駆動制御が行われる。
その制御の概要を図8を参照して説明する。まず、操作
者によりキー操作された読取サイズを取り込む(S2
1)。取り込んだ読取サイズに基づきROM18中のテ
ーブル34を検索し、該当する読取サイズの補正係数1
/VcorrecN を決定し(S22)、補正部32に設定す
る。そこで、図4に示したようなフィードバック制御系
33なる読取制御ブロックにて原稿走査走行体4の副走
査駆動の制御を行いながら(S23)、原稿台3上の原
稿2の読取動作を行う(S24)。
【0030】本実施の形態によれば、原稿走査走行体4
の移動速度の平均値が読取サイズによって異なる点を考
慮し、異なる複数の読取サイズ毎に前もって平均値をと
り、補正係数を求めてテーブル34に格納しておき、実
際の原稿読取時には指定された読取サイズに応じた補正
係数1/VcorrecN を用いて目標値を補正しているの
で、各種読取サイズで読み取る場合にも、各読取サイズ
毎に適正なフィードバック制御を行うことができる。
【0031】なお、本実施の形態では、読取サイズに対
応させて補正係数Vcorrecをテーブル34に格納してお
く例で説明したが、図9に示すように予め読取サイズに
対応させて補正係数1/Vcorrecの形でテーブル35に
格納しておいてもよい。これによれば、読取サイズが入
力されれば、テーブル35を参照するだけで演算処理す
ることなく、補正係数1/Vcorrecを決定して補正部3
2に設定することができる。
【0032】本発明の実施の第五の形態を図10ないし
図12に基づいて説明する。本実施の形態では、前もっ
て必要な複数の読取サイズに関して各々の原稿走査走行
体4の移動速度の平均値を求め、各読取サイズ毎に平均
値と目標速度との比、ないしは、補正係数を求めてRO
M18中のテーブル34に格納しておく。この場合の読
取サイズは定形的なサイズであっても、操作者により特
定される任意サイズ(読取開始位置と読取終了位置とで
特定される)のものであってもよい。さらに、図11に
示すようなプリスキャニング用制御ブロック36も択一
的に用意されている。このプリスキャニング用制御ブロ
ック36は、フィードバック制御系25中から補正部2
7を除いた基本構成(つまり、図17に示した構成)に
おいて、駆動モータ10の軸上に直結されたエンコーダ
15、状態検出用インタフェース22から得られる移動
速度v(i−1)を入力とする信号ON・OFFブロック
37及び積分演算部38が付加されて構成されている。
積分演算部38は信号ON・OFFブロック37がオン
状態の間のみ、駆動モータ10の速度信号v(i−1)の
入力を受け、積分動作を行う。
【0033】実際の原稿読取りに際しては、テーブル3
4を参照し、又は、プリスキャニングを行うことによ
り、補正係数Vcorrecを決定し、原稿走査走行体4の駆
動制御が行われる。その制御の概要を図10を参照して
説明する。まず、操作者によりキー操作された読取サイ
ズを取り込む(S31)。取り込んだ読取サイズがテー
ブル34中に存在するか否かをチェックする(S3
2)。テーブル34中に存在すれば、図7中のステップ
S12〜S14で説明した場合と同様に、該当する読取
サイズ対応の補正係数VcorrecN を決定し(S33)、
補正部27に設定する。そこで、図1に示したようなフ
ィードバック制御系25なる読取制御ブロックにて原稿
走査走行体4の副走査駆動の制御を行いながら(S3
4)、原稿台3上の原稿2の読取動作を行う(S3
5)。一方、ステップS32のチェックにおいて、テー
ブル34中に該当する読取サイズが存在しない場合に
は、図11に示すようなプリスキャニング用制御ブロッ
ク36を駆動させることにより、読取り開始直前のタイ
ミングでプリスキャニングを行う(S36)。即ち、原
稿走査走行体4を実際に移動させてその移動速度の平均
値を求める。
【0034】この場合の動作制御を図12を参照して説
明する。原稿走査走行体4の走行開始後、キー操作によ
り指定された読取開始位置に達したら(S41のY)、
信号ON・OFFブロック37をオンさせ(S42)、
駆動モータ10の速度信号v(i−1)を積分演算部38
に取り込み、積分動作を開始させる。その後、原稿走査
走行体4がキー操作により指定された読取終了位置に達
したら(S43のY)、信号ON・OFFブロック37
をオフさせる(S44)。これにより、駆動モータ10
の速度信号v(i−1)の積分演算部38への取り込みを
終了する。この間の積分値の総数に基づき、読取開始位
置から読取終了位置までの読取サイズに関する移動時間
の平均値が算出される。
【0035】求められた移動時間の平均値により、補正
係数Vcorrecが決定され(S37)、この補正係数Vco
rrecが補正部27に設定される。そこで、図1に示した
ようなフィードバック制御系25なる読取制御ブロック
にて原稿走査走行体4の副走査駆動の制御を行いながら
(S34)、原稿台3上の原稿2の読取動作を行う(S
35)。
【0036】従って、本実施の形態によれば、操作者が
恣意的に指定し得る任意の読取サイズにも対処し得るよ
うに、代表的ないしは必要とする読取サイズに関しては
前もって原稿走査走行体4の移動速度の平均値を各読取
サイズ毎に求めて補正係数とともにテーブル34に格納
しておく方法と、前もって格納しておくには適さない恣
意的な任意の読取サイズに関しては、直前にプリスキャ
ニングして移動速度の平均値を求め、補正係数を決定す
るプリスキャニング方法とを併用しているので、あらゆ
る読取サイズに関して適正に対処して、原稿走査走行体
4の駆動制御を安定して行うことができる。
【0037】本発明の実施の第六の形態を図13に基づ
いて説明する。本実施の形態は、前記第五の形態に準ず
るが、用いるフィードバック制御系が図4に示したよう
なフィードバック制御系33とされている。即ち、本実
施の形態でも、前もって必要な複数の読取サイズに関し
て各々の原稿走査走行体4の移動速度の平均値を求め、
各読取サイズ毎に平均値と目標速度との比、ないしは、
補正係数を求めてROM18中のテーブル34(又は、
35)に格納しておく。この場合の読取サイズは定形的
なサイズであっても、操作者により特定される任意サイ
ズ(読取開始位置と読取終了位置とで特定される)のも
のであってもよい。さらに、図11に示したようなプリ
スキャニング用制御ブロック36も択一的に用意されて
いる。
【0038】実際の原稿読取りに際しては、テーブル3
4を参照し、又は、プリスキャニングを行うことによ
り、補正係数1/Vcorrecを決定し、原稿走査走行体4
の駆動制御が行われる。その制御の概要を図13を参照
して説明する。まず、操作者によりキー操作された読取
サイズを取り込む(S41)。取り込んだ読取サイズが
テーブル34中に存在するか否かをチェックする(S4
2)。テーブル34中に存在すれば、図8中のステップ
S22〜S24で説明した場合と同様に、該当する読取
サイズ対応の補正係数1/VcorrecN を決定し(S5
3)、補正部32に設定する。そこで、図4に示したよ
うなフィードバック制御系33なる読取制御ブロックに
て原稿走査走行体4の副走査駆動の制御を行いながら
(S54)、原稿台3上の原稿2の読取動作を行う(S
55)。一方、ステップS52のチェックにおいて、テ
ーブル34中に該当する読取サイズが存在しない場合に
は、図11に示したようなプリスキャニング用制御ブロ
ック36を駆動させることにより、読取り開始直前のタ
イミングでプリスキャニングを行う(S56)。即ち、
原稿走査走行体4を実際に移動させてその移動速度の平
均値を求める。この場合の制御動作は、図12で前述し
た通りである。求められた移動時間の平均値により、補
正係数1/Vcorrecが決定され(S57)、この補正係
数1/Vcorrecが補正部32に設定される。そこで、図
4に示したようなフィードバック制御系33なる読取制
御ブロックにて原稿走査走行体4の副走査駆動の制御を
行いながら(S54)、原稿台3上の原稿2の読取動作
を行う(S55)。
【0039】従って、本実施の形態による場合も、操作
者が恣意的に指定し得る任意の読取サイズにも対処し得
るように、代表的ないしは必要とする読取サイズに関し
ては前もって原稿走査走行体4の移動速度の平均値を各
読取サイズ毎に求めて補正係数とともにテーブル34に
格納しておく方法と、前もって格納しておくには適さな
い恣意的な任意の読取サイズに関しては、直前にプリス
キャニングして移動速度の平均値を求め、補正係数を決
定するプリスキャニング方法とを併用しているので、あ
らゆる読取サイズに関して適正に対処して、原稿走査走
行体4の駆動制御を安定して行うことができる。
【0040】本発明の実施の第七の形態を説明する。本
実施の形態は、読取サイズが多様に渡る場合を考慮し、
前もって原稿走査走行体4を実際に移動させてその移動
速度の平均値を求め、その平均値に基づく補正係数をテ
ーブル34(又は、35)に格納しておくのはA4,B
4等の定形的な読取サイズのみとし、操作者によって任
意に設定される読取サイズに関しては一律にプリスキャ
ニング方法で直前に移動速度の平均値を求めて補正係数
を決定するようにしたものである。このため、操作者に
よって読取開始位置と読取終了位置とが指定された場合
には、読取サイズが定形サイズではなく任意サイズであ
ると判断し、自動的にプリスキャニング方法が選択され
るようにしたものである。
【0041】本実施の形態は、図1のフィードバック制
御系25、図4のフィードバック制御系33の何れであ
っても適用できる。
【0042】本実施の形態によれば、各種サイズの読取
サイズへの対応を、より実用的に行うことができる。
【0043】本発明の実施の第八の形態を図14に基づ
いて説明する。本実施の形態では、経時変化が考慮され
ている。原稿読取りに際しては、操作者によりキー操作
された読取サイズを取り込む(S61)。次いで、図1
1に示したようなプリスキャニング用制御ブロック36
を駆動させることにより、読取り開始直前のタイミング
でプリスキャニングを行う(S62)。即ち、読取り直
前に原稿走査走行体4を実際に移動させてその移動速度
の平均値を求める。この場合の動作制御は図12により
説明した通りである。求められた移動時間の平均値によ
り、補正係数Vcorrecを決定し(S63)、この補正係
数Vcorrecが補正部27に設定される。そこで、図1に
示したようなフィードバック制御系25なる読取制御ブ
ロックにて原稿走査走行体4の副走査駆動の制御を行い
ながら(S64)、原稿台3上の原稿2の読取動作を行
う(S65)。
【0044】よって、本実施の形態によれば、装置の制
御系等に経時的な変化があった場合でも、その都度、原
稿読取りに先立つ直前のプリスキャニングにより移動速
度の平均値を得て補正係数Vcorrecを決定しているの
で、経時的な変化要因も考慮した適正な制御を行うこと
ができる。
【0045】本発明の実施の第九の形態を図15に基づ
いて説明する。本実施の形態でも、経時変化が考慮され
ている。また、前記第八の形態に準ずるが、用いるフィ
ードバック制御系が図4に示したようなフィードバック
制御系33とされている。
【0046】原稿読取りに際しては、操作者によりキー
操作された読取サイズを取り込む(S71)。次いで、
図11に示したようなプリスキャニング用制御ブロック
36を駆動させることにより、読取り開始直前のタイミ
ングでプリスキャニングを行う(S72)。即ち、読取
り直前に原稿走査走行体4を実際に移動させてその移動
速度の平均値を求める。この場合の動作制御は図12に
より説明した通りである。求められた移動時間の平均値
により、補正係数1/Vcorrecを決定し(S73)、こ
の補正係数1/Vcorrecが補正部32に設定される。そ
こで、図4に示したようなフィードバック制御系33な
る読取制御ブロックにて原稿走査走行体4の副走査駆動
の制御を行いながら(S74)、原稿台3上の原稿2の
読取動作を行う(S75)。
【0047】よって、本実施の形態による場合も、装置
の制御系等に経時的な変化があった場合でも、その都
度、原稿読取りに先立つ直前のプリスキャニングにより
移動速度の平均値を得て補正係数1/Vcorrecを決定し
ているので、経時的な変化要因も考慮した適正な制御を
行うことができる。
【0048】なお、前述した各実施の形態では、フィー
ドバック制御例として、PI制御系で説明したが、P制
御、I制御、PID制御や現代制御理論など、如何なる
制御理論による場合にも同様に適用できる。
【0049】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、光学系部
材を搭載して副走査方向に往復移動自在な原稿走査走行
体と、この原稿走査走行体を副走査方向に移動させるた
めの駆動源と、前記原稿走査走行体の移動速度を検出す
る移動速度検出手段とを備え、前記移動速度検出手段の
検出結果に基づき前記原稿走査走行体の移動速度が原稿
読取時の目標速度となるようにフィードバック制御する
原稿走査走行体駆動制御方法において、原稿読取りに先
立ち前記原稿走査走行体の移動速度の平均値を求め、そ
の平均値と前記原稿走査走行体の目標速度との比から補
正係数を決定し、この補正係数に基づきフィードバック
する移動速度を補正するようにしたので、定常的な摩擦
力や制御系の誤差によって生ずる速度偏差も加味した状
態でのフィードバック制御となり、速度偏差のない制御
を行うことができ、倍率誤差等の発生を防止することが
できる。
【0050】請求項2記載の発明によれば、光学系部材
を搭載して副走査方向に往復移動自在な原稿走査走行体
と、この原稿走査走行体を副走査方向に移動させるため
の駆動源と、前記原稿走査走行体の移動速度を検出する
移動速度検出手段とを備え、前記移動速度検出手段の検
出結果に基づき前記原稿走査走行体の移動速度が原稿読
取時の目標速度となるようにフィードバック制御する原
稿走査走行体駆動制御方法において、原稿読取りに先立
ち前記原稿走査走行体の移動速度の平均値を求め、その
平均値と前記原稿走査走行体の目標速度との比から補正
係数を決定し、この補正係数に基づき目標速度を補正す
るようにしたので、定常的な摩擦力や制御系の誤差によ
って生ずる速度偏差も加味した状態でのフィードバック
制御となり、速度偏差のない制御を行うことができ、倍
率誤差等の発生を防止することができる。
【0051】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の原稿走査走行体駆動制御方法であって、原稿
読取りに先立ち原稿走査走行体の移動速度の平均値を求
めるタイミングが前もってであり、求めた平均値と前記
原稿走査走行体の目標速度との比を記憶しておくように
したので、その装置において任意の時点で前もって原稿
走査走行体の移動速度の平均値を求め、さらに、目標速
度との比を記憶させておけばよく、原稿読取り時にはこ
の情報を用いて即座に適正な制御を行うことができる。
【0052】請求項4記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の原稿走査走行体駆動制御方法であって、原稿
読取りに先立ち原稿走査走行体の移動速度の平均値を求
めるタイミングを直前のプリスキャニング時としたの
で、装置の制御系等に経時的な変化があった場合でも、
その都度、原稿読取りに先立つ直前のプリスキャニング
により移動速度の平均値を得て補正係数を決定するた
め、経時的な変化要因も考慮した適正な制御を行うこと
ができる。
【0053】請求項5記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の原稿走査走行体駆動制御方法であって、原稿
読取りに先立ち原稿走査走行体の移動速度の平均値を求
めるタイミングが前もってであり、求める移動速度の平
均値を複数の読取サイズ毎とし、各読取サイズ毎にその
平均値と原稿走査走行体の目標速度との比をテーブルに
記憶しておき、読取サイズに応じて前記テーブル中から
読み出した比に基づき補正係数を決定するようにしたの
で、読取サイズが違う場合、場所によっては原稿走査走
行体の定常的な摩擦力や制御系の誤差の変動状態も異な
ることがあるが、読取サイズの違いによる影響を受ける
ことなく、適正なフィードバック制御を行うことができ
る。
【0054】請求項6記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の原稿走査走行体駆動制御方法であって、原稿
読取りに先立ち原稿走査走行体の移動速度の平均値を求
めるタイミングが前もってと直前のプリスキャニング時
とで択一的であり、前もっての場合には求める移動速度
の平均値を複数の読取サイズ毎とし、各読取サイズ毎に
その平均値と前記原稿走査走行体の目標速度との比をテ
ーブルに記憶しておき、読取サイズに応じて前記テーブ
ル中から読み出した比に基づき補正係数を決定し、プリ
スキャニング時には求めた平均値と前記原稿走査走行体
の目標速度との比から補正係数を決定するようにしたの
で、読取サイズがA4,B5等の定形的なサイズだけで
なく、任意に設定される恣意的なサイズの場合に、定形
的なサイズに適した前もって求める方式と恣意的なサイ
ズに適したプリスキャニング方式とを使い分けることに
より、あらゆる読取サイズに対して柔軟に対応すること
ができる。特に、請求項7記載の発明のように、読取サ
イズとして原稿の読取開始位置と読取終了位置とを指定
自在とし、原稿の読取開始位置と読取終了位置とが指定
された場合には直前のプリスキャニング時に原稿走査走
行体の移動速度の平均値を求め、その他の規定の読取サ
イズの場合には前もって原稿走査走行体の移動速度の平
均値を求めてテーブルに記憶しておくようにすれば、あ
らゆる読取サイズに対する対応を実用的に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一の形態のフィードバック制
御系を示すブロック図である。
【図2】原稿画像読取装置の概略構成を示す正面図であ
る。
【図3】制御系のハードウェア構成を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の実施の第二の形態のフィードバック制
御系を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の第三の形態に関して読取サイズ
によって移動速度の平均値が異なる様子を示す特性図で
ある。
【図6】テーブルを示す説明図である。
【図7】読取動作制御を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の第四の形態の読取動作制御を示
すフローチャートである。
【図9】テーブルを示す説明図である。
【図10】本発明の実施の第五の形態の読取動作制御を
示すフローチャートである。
【図11】フィードバック制御系を示すブロック図であ
る。
【図12】プリスキャニング動作制御を示すフローチャ
ートである。
【図13】本発明の実施の第六の形態の読取動作制御を
示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の第八の形態の読取動作制御を
示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の第九の形態の読取動作制御を
示すフローチャートである。
【図16】エンコーダ出力に関する説明図である。
【図17】エンコーダ出力に伴う割込み処理を示すフロ
ーチャートである。
【図18】従来のフィードバック制御系を示すブロック
図である。
【図19】移動速度の平均値が変動する様子を示す特性
図である。
【符号の説明】
4 原稿走査走行体 5〜9 光学系部材 10 駆動源 15 移動速度検出手段 34,35 テーブル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系部材を搭載して副走査方向に往復
    移動自在な原稿走査走行体と、この原稿走査走行体を副
    走査方向に移動させるための駆動源と、前記原稿走査走
    行体の移動速度を検出する移動速度検出手段とを備え、
    前記移動速度検出手段の検出結果に基づき前記原稿走査
    走行体の移動速度が原稿読取時の目標速度となるように
    フィードバック制御する原稿走査走行体駆動制御方法に
    おいて、 原稿読取りに先立ち前記原稿走査走行体の移動速度の平
    均値を求め、その平均値と前記原稿走査走行体の目標速
    度との比から補正係数を決定し、この補正係数に基づき
    フィードバックする移動速度を補正するようにしたこと
    を特徴とする原稿走査走行体駆動制御方法。
  2. 【請求項2】 光学系部材を搭載して副走査方向に往復
    移動自在な原稿走査走行体と、この原稿走査走行体を副
    走査方向に移動させるための駆動源と、前記原稿走査走
    行体の移動速度を検出する移動速度検出手段とを備え、
    前記移動速度検出手段の検出結果に基づき前記原稿走査
    走行体の移動速度が原稿読取時の目標速度となるように
    フィードバック制御する原稿走査走行体駆動制御方法に
    おいて、 原稿読取りに先立ち前記原稿走査走行体の移動速度の平
    均値を求め、その平均値と前記原稿走査走行体の目標速
    度との比から補正係数を決定し、この補正係数に基づき
    目標速度を補正するようにしたことを特徴とする原稿走
    査走行体駆動制御方法。
  3. 【請求項3】 原稿読取りに先立ち原稿走査走行体の移
    動速度の平均値を求めるタイミングが前もってであり、
    求めた平均値と前記原稿走査走行体の目標速度との比を
    記憶しておくことを特徴とする請求項1又は2記載の原
    稿走査走行体駆動制御方法。
  4. 【請求項4】 原稿読取りに先立ち原稿走査走行体の移
    動速度の平均値を求めるタイミングが直前のプリスキャ
    ニング時であることを特徴とする請求項1又は2記載の
    原稿走査走行体駆動制御方法。
  5. 【請求項5】 原稿読取りに先立ち原稿走査走行体の移
    動速度の平均値を求めるタイミングが前もってであり、
    求める移動速度の平均値を複数の読取サイズ毎とし、各
    読取サイズ毎にその平均値と原稿走査走行体の目標速度
    との比をテーブルに記憶しておき、読取サイズに応じて
    前記テーブル中から読み出した比に基づき補正係数を決
    定することを特徴とする請求項1又は2記載の原稿走査
    走行体駆動制御方法。
  6. 【請求項6】 原稿読取りに先立ち原稿走査走行体の移
    動速度の平均値を求めるタイミングが前もってと直前の
    プリスキャニング時とで択一的であり、前もっての場合
    には求める移動速度の平均値を複数の読取サイズ毎と
    し、各読取サイズ毎にその平均値と前記原稿走査走行体
    の目標速度との比をテーブルに記憶しておき、読取サイ
    ズに応じて前記テーブル中から読み出した比に基づき補
    正係数を決定し、プリスキャニング時には求めた平均値
    と前記原稿走査走行体の目標速度との比から補正係数を
    決定することを特徴とする請求項1又は2記載の原稿走
    査走行体駆動制御方法。
  7. 【請求項7】 読取サイズとして原稿の読取開始位置と
    読取終了位置とを指定自在とし、原稿の読取開始位置と
    読取終了位置とが指定された場合には直前のプリスキャ
    ニング時に原稿走査走行体の移動速度の平均値を求め、
    その他の規定の読取サイズの場合には前もって原稿走査
    走行体の移動速度の平均値を求めてテーブルに記憶して
    おくことを特徴とする請求項6記載の原稿走査走行体駆
    動制御方法。
JP8042308A 1996-02-29 1996-02-29 原稿走査走行体駆動制御方法 Pending JPH09237124A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8042308A JPH09237124A (ja) 1996-02-29 1996-02-29 原稿走査走行体駆動制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8042308A JPH09237124A (ja) 1996-02-29 1996-02-29 原稿走査走行体駆動制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09237124A true JPH09237124A (ja) 1997-09-09

Family

ID=12632402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8042308A Pending JPH09237124A (ja) 1996-02-29 1996-02-29 原稿走査走行体駆動制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09237124A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140036321A1 (en) * 2009-08-05 2014-02-06 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus and method for controlling the apparatus
JP2015008590A (ja) * 2013-06-25 2015-01-15 三菱電機株式会社 モータ制御装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140036321A1 (en) * 2009-08-05 2014-02-06 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus and method for controlling the apparatus
US9232106B2 (en) * 2009-08-05 2016-01-05 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus and method for controlling the apparatus
JP2015008590A (ja) * 2013-06-25 2015-01-15 三菱電機株式会社 モータ制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0579404B1 (en) Lens control apparatus
CN102859865A (zh) 移动控制装置、移动控制方法以及移动控制电路
US5389997A (en) Apparatus for correcting camera shake
US6576883B1 (en) Non-linear gain compensation for optical scanners
JP5141713B2 (ja) 画像読取装置
JP2009542120A5 (ja)
JPH09237124A (ja) 原稿走査走行体駆動制御方法
US20040184860A1 (en) Carriage driving apparatus and motor control method
US20020101215A1 (en) Current magnitude variation correction for open loop stepper motor driver circuit
US5265188A (en) Control system for controlling object at constant state
JP2738802B2 (ja) キャリア・ジャム検出制御方法
KR100497383B1 (ko) 평판 스캐너의 화상 길이 보정 방법 및 장치
JP2672498B2 (ja) ズームレンズの像補正装置
JPH09219986A (ja) 画像読取装置の走行体制御ユニット
JP5125370B2 (ja) 駆動制御装置、及び駆動制御方法
JP2006224559A (ja) インクジェットプリンタ
JPH09233876A (ja) 画像読取装置
JP2021045891A (ja) 電子機器及びその制御方法
JP2020148841A (ja) レンズ装置および撮像装置
JP2004040839A (ja) モータ制御方法およびモータ制御装置
JP3439026B2 (ja) 画像読取装置
JPH10257244A (ja) 移動体駆動装置
JP3222895B2 (ja) 積分型最適レギュレータとこれを用いたイメージスキャナ
US11829000B2 (en) Optical apparatus, its control method, and storage medium
JP3306082B2 (ja) スキャナ光学系の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050201

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20050304

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050317

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050614