JP2020148841A - レンズ装置および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 例えば、ズームによるピントズレを低減するのに有利なレンズ装置を提供する。【解決手段】 レンズ装置は、ズームレンズ群と、前記ズームレンズ群の駆動制御を行うズーム制御部と、前記ズームレンズ群以後に配されたフォーカスレンズ群と、前記フォーカスレンズ群の駆動制御を行うフォーカス制御部とを有し、前記フォーカス制御部は、前記ズーム制御部に対する駆動指令と前記ズームレンズ群の位置とに基づいて、前記ズームレンズ群の位置の予測を行い、前記予測により得られた前記ズームレンズ群の予測位置に基づいて、前記フォーカスレンズ群の駆動制御を行う、ことを特徴とする。【選択図】 図4

Description

本発明は、レンズ装置に関する。
近年、静止画撮影用または動画撮影用のズームレンズ装置は、可搬性がより重視され、小型で軽量なものが求められている。そのため、フォーカス(ピント)調整用のフォーカスレンズ群がズーム(倍率)調整用のズームレンズ群よりも撮像素子側にあるリアフォーカス方式を採用したズームレンズ装置が多く開発されてきている。
リアフォーカス方式のズームレンズ装置では、結像位置を維持したままズーム(ズーミング)を行うためには、ズームレンズ群の位置に応じてフォーカスレンズ群を適切な位置に制御しなければならない。ズームレンズ群の位置の変化に対するフォーカスレンズ群の制御位置は。単純な演算では求められない。そのため、物体距離ごとにズームレンズ群の位置に対するフォーカスレンズ群の位置をテーブルデータとして予めROMに記憶しておくのが一般的である。フォーカスレンズ群の目標位置は、このテーブルデータを使って得ることができる。
ところが、フォーカスレンズ群は、制御遅延により、目標位置を設定してから目標位置に到達するまでにはある程度の時間がかかる。そのため、ズームレンズ群を高速に操作している場合には、フォーカスレンズ群の目標位置を得たときのズームレンズ群の位置とフォーカスレンズ群が目標位置に到達したときのズームレンズ群の位置とは、異なってしまう。その結果、ピントズレ(デフォーカス)が生じうる。
このような問題を解決するため、特許文献1では、ズームレンズ群の駆動目標位置の変化から所定時間後のズームレンズ群の位置を予測し、予測したズームレンズ群の位置に基づいてフォーカスレンズ群の目標位置を得ている。
特開2013−57867号公報
特許文献1に開示された従来技術では、ズームレンズの駆動目標位置のみからズームレンズ群の位置を予測しているため、ズームレンズ装置の姿勢や温度等の環境条件等の外来要因によってもズームレンズ群の駆動目標位置と実際の位置とのずれが生じると、予測精度が低下してしまう。
本発明は、例えば、ズームによるピントズレを低減するのに有利なレンズ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のレンズ装置は、ズームレンズ群と、前記ズームレンズ群の駆動制御を行うズーム制御部と、前記ズームレンズ群以後に配されたフォーカスレンズ群と、前記フォーカスレンズ群の駆動制御を行うフォーカス制御部とを有するレンズ装置であって、前記フォーカス制御部は、前記ズーム制御部に対する駆動指令と前記ズームレンズ群の位置とに基づいて、前記ズームレンズ群の位置の予測を行い、前記予測により得られた前記ズームレンズ群の予測位置に基づいて、前記フォーカスレンズ群の駆動制御を行う、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、ズームによるピントズレを低減するのに有利なレンズ装置を提供することができる。
本発明の実施例1におけるレンズ装置1の構成を示すブロック図 本発明におけるCPU40で行う全体処理のフローチャート 本発明の実施例1、3におけるズーム制御処理のフローチャート 本発明におけるフォーカス制御処理のフローチャート 本発明の実施例1、3における予測重み付け係数算出処理のフローチャート ズーム動き出し時の(a)ズーム予測位置Pzpと(b)予測重み付け係数αの説明図 ズーム停止時の(a)ズーム予測位置Pzpと(b)予測重み付け係数αの説明図 本発明の実施例2におけるレンズ装置1の構成を示すブロック図 本発明の実施例2におけるズーム制御処理のフローチャート 本発明の実施例2における予測重み付け係数算出処理のフローチャート 本発明の実施例3におけるレンズ装置1の構成を示すブロック図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明を適用できる実施例1のレンズ装置1の構成を示したものである。
ズームレンズ群10は、光軸方向に移動することで、レンズ装置1の焦点距離を可変させるための光学素子である。ズーム操作リング11は機構的にズームレンズ群10を操作するための操作リングであり、回転操作を行うことでズームレンズ群10を光軸方向に直進移動させることができる。なお、光軸方向とは図1の左右方向を示している。ズーム位置検出器14は、ズームレンズ群10の光軸方向の位置を検出するための位置検出器であり、検出した位置信号はズーム位置Pzとしてデジタル信号に変換され、CPU(ズーム制御部、フォーカス制御部)40に入力される。ズームモータ12はズームレンズ群10を光軸方向に電動駆動するためのアクチュエータである。ズーム駆動回路13はCPU40から出力されたズーム制御信号からズームモータ12への駆動信号を生成する回路である。
レンズ装置1の像面にはカメラ装置16の撮像素子17が位置するように、レンズ装置1とカメラ装置16が構成され、レンズ装置1とカメラ装置16とで撮像装置が構成される。
フォーカスレンズ群20は、光軸方向に移動することで、レンズ装置1の結像位置を変位させるための光学素子であり、物体距離を変更することができる。また、フォーカスレンズ群20は、ズームレンズ群以後(ズームレンズ群より像側)に配され、ズームレンズ群10を光軸方向に移動させた時の結像位置の変位を補正する手段でもある。フォーカスレンズ群20は、ズームレンズ群10より像側に配置されている。フォーカス位置検出器23は、フォーカスレンズ群20の光軸方向の位置を検出するための位置検出器であり、検出した位置信号はフォーカス位置Pfとしてデジタル信号に変換され、CPU40に入力される。フォーカスモータ21はフォーカスレンズ群20を光軸方向に電動駆動するためのアクチュエータである。フォーカス駆動回路22はCPU40から出力されたフォーカス制御信号からフォーカスモータ21への駆動信号を生成する回路である。フォーカスモータ21とフォーカス駆動回路22とを含むフォーカス駆動部によってフォーカスレンズ群20が駆動される。
フォーカス操作電子リング30はレンズ装置1の物体距離を操作するための操作リングであり、回転位置は物体距離指令Lcとしてデジタル信号に変換され、CPU40に入力される。ズーム操作レバー31は、ズームレンズ群10を電動駆動する際の速度目標値を入力するためのレバーであり、広角側への操作か望遠側への操作かを示す方向と、駆動する速度に相当する信号を生成する。ここで生成した信号はズーム速度指令Vzcとしてデジタル信号に変換され、CPU40に入力される。
CPU40は、ズームレンズ群10やフォーカスレンズ群20を電動制御するための制御デバイスであり、後述するソフトウェア処理によって制御信号を算出する。
次に、実施例1のCPU40で行うソフトウェア処理について説明する。
図2は、本実施例でのCPU40で行うソフトウェア処理の全体処理のフローチャートであり、主な処理としてズーム制御処理(S101)、フォーカス制御処理(S102)がある。ズーム制御処理、および、フォーカス制御処理は繰り返し周期的に実行する。
図3は実施例1におけるズーム制御処理(図2のS101)のフローチャートである。
S201ではズーム操作レバー31からズーム速度指令Vzcを取得し、これをそのままズーム目標速度Vztとする。なお、ズーム目標速度Vztが0の場合は停止を示し、正の値の場合は望遠側への駆動速度、負の値の場合は広角側への駆動速度であるとする。そしてズーム操作レバー31を、ユーザが何も操作していない場合には、ズーム目標速度Vztが0になるものとする。
S202ではズーム位置検出器14からズーム位置Pzを取得する。
S203では、S201で取得したズーム目標速度Vztが0であるか、すなわちズーム目標速度が停止であるかを判断する。ズーム目標速度Vztが0の場合はS204に進み、ズーム速度指令Vzcが0でない場合、S206に進む。
S204では、S202で取得したズーム位置Pzに基づいて、ズームレンズ群10が停止しているかどうかを判断する。なお、ここでは過去の異なる時間に取得した複数のズーム位置Pzに基づいて停止しているかを判断するが、電源投入時で十分に過去のズーム位置Pzが取得できていない場合には、停止していると判断する。ズームレンズ群10が停止している場合にはS205に進み、ズーム目標位置PztをS202で取得したズーム位置Pzとする。一方、S204で停止していない場合には、ズーム目標位置Pztを変更せずS208に進む。
S206では、ズーム目標速度Vztからズーム目標位置Pztを算出する。算出方法は、前サンプリングでのズーム目標位置Pztに速度に応じた移動分に対応するK1×Vztを加算する。K1は速度データから位置に変換する係数であり、あらかじめ記憶している値である。
S207では、S206で算出されたズーム目標位置Pztがズームレンズ群10の可動範囲内に収めるようにリミット処理を行い、S208に進む。
S208では、ズーム位置Pzとズーム目標位置Pztからズーム駆動信号を算出し、ズーム駆動回路13へ出力する。ズーム駆動信号の算出方法は一般的なPID制御処理であるため、説明は省略する。
図4は実施例1におけるフォーカス制御処理(図2のS102)のフローチャートである。
S301では、ズーム目標位置Pztに基づいて所定時間後の第1ズーム予測位置(第1位置)Pzp1を算出する。第1ズーム予測位置Pzp1は、フォーカス制御遅延時間Tf後(所定時間後)のズーム位置Pzを予測した位置であり、以下の式で算出する。
Pzp1=Pzt(Tz−Tf)・・・(1)
ここで、Pzt(t)は現在時刻からt秒前のズーム目標位置Pztを示し、Tzはズーム制御遅延時間を示し、Tfはフォーカス制御遅延時間を示している。制御遅延時間とは、駆動制御するために目標位置を設定した時刻から、実際に光学系がその目標位置に達した時刻までの時間を意味する。フォーカス制御遅延時間Tfとズーム制御遅延時間Tzはあらかじめ記憶している値であり、本実施例ではTz>Tfの関係があるものとする。S301では、S203〜S207で算出したズーム目標位置PztをTz−Tf時間分のみ順次保持し続け、Tz−Tf時間前のズーム目標位置Pztを第1ズーム予測位置Pzp1として採用する。
S302では、ズーム位置Pzに基づいて所定時間後の第2ズーム予測位置(第2位置)Pzp2を算出する。第2ズーム予測位置とは、第1ズーム予測位置と同様で、フォーカス制御遅延時間Tf後(所定時間後)のズーム位置Pzを予測した位置であり、以下の式で算出する。
Pzp2=Pz(0)+Vz×Tf・・・(2)
Vz=(Pz(0)−Pz(Ts))/Ts・・・(3)
Pz(t)は現在時刻からt秒前のズーム位置Pzを示しており、Tsはズーム速度を算出するための速度算出遅延時間であり、Vzはズーム位置Pzから算出したズーム速度である。Pz(Ts)はズーム位置PzをTs時間分のみ順次保持し続けることで取得する。なお、本実施例ではズーム位置Pzからズーム速度Vzを算出する例を示したが、位置検出以外の検出手段を用いて、ズーム速度Vzを取得しても良い。
S303では、予測重み付け係数算出処理であり、後述する処理によって予測重み付け係数αを算出する。予測重み付け係数αとは、S301で算出した第1ズーム予測位置Pzp1と、S302で算出した第2ズーム予測位置Pzp2をどのくらいの割合でズーム予測位置Pzpに反映させるかを示す係数であり、0から1の範囲の値である。より具体的には、予測重み付け係数αは第1ズーム予測位置Pzp1の寄与の第1の重み付けの第1の重みに対応する値であり、(1−α)が第2ズーム予測位置Pzp2の寄与の第2の重み付けの第2の重みに対応する値である。
S304では、以下の式を用いてズーム予測位置Pzpを算出する。
Pzp=Pzp1×α+Pzp2×(1−α)・・・(4)
S305ではフォーカス操作電子リング30から取得した物体距離指令Lcを取得する。
S306では、S304で算出したズーム予測位置Pzpと、S305で取得した物体距離指令Lcからフォーカス目標位置Pftを算出する。ここでの算出方法は、ズーム位置と物体距離の2つのパラメータからフォーカス目標位置を決定する2次元のルックアップテーブルを用いる一般的な算出方法であり、詳細の算出方法は省略する。なお、ルックアップテーブルはあらかじめCPU40に記憶されている。
S307では、フォーカス位置検出器23からフォーカス位置Pfを取得する。
S308では、S306で算出したフォーカス目標位置PftとS307で取得したフォーカス位置Pfからフォーカス駆動信号を算出し、フォーカス駆動回路22へ出力する。フォーカス駆動信号の算出方法についても、一般的なPID制御処理であるため、説明は省略する。
図5は実施例1における予測重み付け係数算出処理(図4のS303)のフローチャートである。
S401では電動操作フラグがONであるかどうかを判定し、ONの場合はS404に進む。電動操作フラグとはズーム操作レバー31により電動でズームレンズ群10を操作しているか、ズーム操作リング11を手動操作してズームレンズ群10を操作しているかを判断するフラグである。電動操作フラグの初期値はOFF(手動でズームレンズ群10を操作している)である。
電動操作フラグがOFFである場合には、S402にてズーム目標速度Vztが0であるか判断し、ズーム目標速度Vztが0でない場合にはS403で電動操作フラグをONにしてS404に進む。
S404ではS302で算出したズーム速度Vzと速度制御目標であるズーム目標速度Vztが一致しているかを判断する。ここでは、VzとVztがともに0であるか、それとも、所定の閾値の範囲内、例えば、
0.9≦(Vz/Vzt)≦1.1・・・(5)
を満足すれば一致している、範囲外であれば一致していない、と判断することとする。本実施例では、比(Vz/Vzt)を用いて一致しているかどうかを判断したが、差(Vz−Vzt)で判断しても良い。
S404で一致していると判断した場合には、S405に進み、予測重み付け係数αを0に達するまでΔα1だけデクリメントしていく。
S406では、ズーム速度Vzが0であるかを判断し、0であった場合、S407にて電動操作フラグをOFFとする。
S404でVzとVztが一致していない場合には、S408に進み、予測重み付け係数α(第1の重み)を1に到達するまでΔα2だけインクリメントしていく。その後、S407に進む。
S402でズーム目標速度Vztが0であった場合、すなわちズームが停止した状態から一度もズーム目標速度Vztが0以外にならなかった場合、S405と同様に予測重み付け係数αを0に達するまでΔα1だけデクリメントしていく(S409)。その後、S407に進む。
なお、Δα1、Δα2はいずれも0から1の範囲のあらかじめ設定された値であり、本実施例ではΔα1<Δα2としておく。
すなわち、CPU40は、ズームレンズ群の速度と目標速度との比または差が予め定められた範囲内であれば、第1ズーム予測位置Pzp1の寄与の重み(第1の重み付け)を減らし、第2ズーム予測位置Pzp2の寄与の重み(第2の重み付け)を増やす。また、前記比または差が前記範囲外であれば、第1ズーム予測位置Pzp1の寄与の重み(第1の重み付け)を増やし、第2ズーム予測位置Pzp2の寄与の重み(第2の重み付け)を減らすように係数αを設定する。
ここで本実施例の効果について説明する。はじめにズーム動き出し時について説明する。図6(a)はズーム動き出し時のズーム位置Pz(灰色実線)、第1ズーム予測位置Pzp1(1点鎖線)、第2ズーム予測位置Pzp2(細実線)、ズーム予測位置Pzp(太実線)、ズーム理想予測位置Pzpx(破線)を示している。ズーム位置の予測は、ズーム位置に対応するフォーカス位置を実現するためのフォーカス制御遅延を補償することが目的であるため、理想的なズームの予測位置であるズーム理想予測位置Pzpxはフォーカス制御遅延時間Tf前のズーム位置Pzとなる。
第1ズーム予測位置Pzp1はズーム目標位置Pztを用いて予測しているため、ズーム駆動指令が入力された時刻t1からズーム予測位置を変化させることができる。そのため、時刻t3でズームが動き出し、ズーム目標速度Vztに達する時刻t4以前においてもズーム理想予測位置Pzpxに近いズーム予測位置となる。ただし、制御上の目標位置と実際の位置との差である定常偏差が存在し、この定常偏差が姿勢差や温度などの環境変化により変化するため、第1ズーム予測位置Pzp1はズーム理想予測位置Pzpxからわずかにずれてしまう。
一方、第2ズーム予測位置Pzp2は、ズーム位置Pzを用いて予測しているため、上記の定常偏差によるずれは生じない。ただし、ズーム駆動指令が入力された時刻t1からズーム目標速度Vztに達する時刻t4までは、第2ズーム予測位置Pzp2の予測精度が低下し、ズーム理想予測位置Pzpxから乖離してしまう。
図6(b)はズーム動き出し時の予測重み付け係数αの時間変化を示している。ユーザによるズーム操作がされていない時刻t1以前では、S409の処理が実行され、予測重み付け係数αは0となる。そして、ユーザによるズーム操作レバー31が操作された時刻t1にはS408の処理が実行され予測重み付け係数αは徐々に大きくなり、時刻t2において1になる。
その後、ズームが動きだしズーム速度Vzがズーム目標速度Vztにおおよそ一致する時刻t4になると、S405の処理が実行され、予測重み付け係数αは徐々に小さくなり、時刻t5において0になる。このような予測重み付け係数αを設定することで、ズーム予測位置Pzpは図6(a)のように、時刻t2〜時刻t4では第1ズーム予測位置Pzp1を、時刻t4以後降は徐々に第1ズーム予測位置Pzp1から第2ズーム予測位置Pzp2に予測位置が移行する。時刻t5では第2ズーム予測位置Pzp2を予測位置Pzpとする。
この結果、ズーム駆動指令が入力されてからズームが加速するまでは第1ズーム予測位置Pzp1が予測位置として採用されるため、ズームが動き出す前においてもズーム理想予測位置Pzpxに近い予測位置となる。また、ズームがほぼ定速となる時刻t4後の所定時間の経過後(時刻t5)は第2ズーム予測位置Pzp2が予測位置として採用されるため、ズーム理想予測位置Pzpxに非常に近い予測位置を得ることができる。
一方、従来技術であるズーム目標位置Pztを用いて予測した第1ズーム予測位置Pzp1のみをズーム予測位置とした場合、定速となった時刻t4以後でもズーム理想予測位置Pzpxと常に離れたズーム予測位置となってしまう。また、ズーム位置Pzを用いて予測した第2ズーム予測位置Pzp2をズーム予測位置とした場合には、ズームが動き出すt3以前では全く予測ができず、t3からt4の間の動き始めに急激に予測位置が変化することになる。
次に、ズームが停止する時について説明する。図7(a)はズームが停止する時のズーム位置Pz(灰色実線)、第1ズーム予測位置Pzp1(1点鎖線)、第2ズーム予測位置Pzp2(細実線)、ズーム予測位置Pzp(太実線)、ズーム理想予測位置Pzpx(破線)を示している。加速時と同様に、第1ズーム予測位置Pzp1はズーム理想予測位置Pzpxからわずかに乖離する。一方、第2ズーム予測位置Pzp2はズーム駆動指令が停止となる時刻t6以後でズーム理想予測位置Pzpxに対し、オーバシュートすることになる。
図7(b)はズームが停止する時の予測重み付け係数αの時間変化を示している。ユーザによりズーム停止操作がされた時刻t6以前は、図6(a)の時刻t5以後の状態であり、予測重み付け係数αは0であり、時刻t6以後に徐々に変化させ時刻t7で1になり、ズームが停止した時刻t8以後に徐々に変化させ時刻t9で0になる。このように予測重み付け係数αを変化させることで、動き出しと同様に、ズーム予測位置Pzpをズーム理想予測位置Pzpxに非常に近い予測位置とすることができる。
一方、ズーム目標位置Pztを用いて予測した第1ズーム予測位置Pzp1のみをズーム予測位置とした場合には、ズーム駆動指令として停止指令が入力される前で、定速駆動している時刻t6以前でズーム理想予測位置Pzpxと常に離れてしまう。また、ズーム位置Pzを用いて予測した第2ズーム予測位置Pzp2をズーム予測位置とした場合には、ズーム目標位置Pztが一定となった時刻t6からズームが停止する時刻t8までにズーム理想予測位置Pzpxから大きく乖離してしまう。
このように本実施例では、2種類のズーム予測位置を適切な重み付けをした上で、新たなズーム予測位置を生成することで精度の高いズーム予測位置を得ることができる。これにより、ズームレンズの位置に応じてフォーカスレンズを適切な位置に制御する必要のあるリアフォーカスにおいて、フォーカスレンズの制御遅延があっても精度の高い制御遅延補償が可能となる。結果として、ズーム操作時にピントずれの少ないズームレンズ装置を実現することができるようになる。
さらに本実施例では、図5に示すように電動操作フラグを使って、ズーム速度Vzとズーム目標速度Vztがともに0になってからズーム目標速度Vztが0以外になるまで、予測重み付け係数αを0にし、第2ズーム予測位置Pzp2を予測位置としている。この処理により、ユーザが電動操作ではなく、ズーム操作リング11を直接操作する手動操作を行った時にもズーム位置を適切に予測することができる。一方、ズーム目標位置Pztを用いて予測した第1ズーム予測位置Pzp1のみをズーム予測位置とした場合には、このようなズームの手動操作には対応できず、ズーム予測位置がずれ、結果的にピントがずれてしまう。
図8は本発明を適用できる実施例2のレンズ装置1の構成を示したものである。本実施例では、ズーム電動駆動の指令を、速度指令ではなく、位置指令に基づいて行う構成について説明する。実施例1と構成で異なる点は、ズーム操作レバー31がなくなり、ズーム操作リング11の代わりにズーム操作電子リング(操作部)15に変更している点である。ズーム操作電子リング15は機構的にズームレンズ群10とは接続されていない操作部材であり、操作回転位置(操作位置)はズーム位置指令Pzcとしてデジタル信号に変換され、CPU40に入力される。
図9は実施例2におけるズーム制御処理(図2のS101)のフローチャートである。
S210では、ズーム操作電子リング15から最終的な到達目標位置であるズーム位置指令Pzcを取得する。
S211では、制御のタイムステップ内で到達すべき位置として設定されたズーム目標位置Pztがズーム位置指令Pzc以下であるか判断し、Pzc以下の場合はS212に進み、Pzcより大きい場合はS215に進む。
S212では(Pzt+ΔPzt)<Pzcを満たすかどうかを判断する。満たした場合、S213に進み、ズーム目標位置PztにΔPztを加算したものを新たなズーム目標位置Pztとする。ΔPztはズームレンズ群10を電動駆動する際に駆動可能な最高速での駆動に対応する値であり、あらかじめ記憶してある値である。S212で(Pzt+ΔPzt)<Pzcを満たさなかった場合には、S214に進み、ズーム位置指令Pzcをズーム目標位置Pztとする。
S215では、(Pzt−ΔPzt)>Pzcを満たすかどうかを判断する。満たしていればS216に進み、ズーム目標位置PztからΔPztを減算したものを新たなズーム目標位置Pztとする。S215で(Pzt−ΔPzt)>Pzcを満たしていない場合にはS214に進み、ズーム位置指令Pzcをズーム目標位置Pztとする。
S211〜S216はズーム目標位置Pztとズーム位置指令Pzcが大きく乖離している場合、駆動可能な最高速相当の速度で段階的にズーム目標位置Pztをズーム位置指令Pzcに近づける処理である。S217では、ズーム目標速度Vztを以下の式で算出する。
Vzt=(Pzt(0)−Pzt(Ts))/Ts・・・(6)
TsはS302で説明した速度算出遅延時間であり、Pzt(Ts)はズーム目標位置PztをTs時間分のみ順次保持し続けることで取得する。
S208では、ズーム目標速度Vztに基づくズーム駆動信号を算出し、ズーム駆動回路13へ出力する。
フォーカス制御処理(図2のS102)は実施例1と同様のため、予測重み付け係数算出処理(図4のS303)の説明をする。図10は実施例2における予測重み付け係数算出処理のフローチャートである。本実施例では、ズームレンズ群10を手動で操作することができないため、ズーム速度Vzとズーム目標速度Vztが一致しているかどうかのみで、予測重み付け係数αを変化させる。S404、S405、S408の処理については実施例1と同様のため説明を省略する。
本実施例の効果については、実施例1と同様で、精度の高いズーム予測位置を得ることができ、ズーム操作時にピントずれの少ないズームレンズ装置を実現することができるようになる。
図11は本発明を適用できる実施例3のレンズ装置1の構成を示したものである。本実施例では、フォーカスレンズ群20に加えて、フォーカスレンズ群(第2フォーカスレンズ群)50をズームレンズ群10よりも物体側に追加した構成について説明する。
フォーカスレンズ群50はフォーカスレンズ群20と同様に、光軸方向に移動することで、レンズ装置1の結像位置を変位させるための光学素子であり、物体距離を変更することができる。ただし、フォーカスレンズ群50はズームレンズ群10よりも被写体側に配置されているため、ズームレンズ群10の位置に関わらず、フォーカスレンズ群50の光軸方向の位置と物体距離がほぼ一致する。フォーカス操作リング51はフォーカスレンズ群50を光軸方向に操作するための操作リングであり、フォーカスレンズ群50と機構的に接続されている。フォーカス位置検出器(フォーカス検出部)52はフォーカスレンズ群50の光軸方向の位置(第2フォーカス位置)を検出する位置検出器であり、検出した位置はフォーカス位置(目標距離)Pf2としてデジタル信号に変換され、CPU40に入力される。
なお、本実施例では、フォーカスレンズ群50でレンズ装置1の物体距離を変化させるため、フォーカスレンズ群20は、ズームレンズ群10の移動に伴うわずかな結像位置のずれを補正するレンズ群として制御する。
CPU40で行うソフトウェア処理で実施例1と異なる処理はS305とS306のみである。本実施例では、S305で行う物体距離指令Lcの取得の代わりに、フォーカス位置検出器52から取得したフォーカス位置Pf2を取得する。S306ではフォーカス位置Pf2、ズーム予測位置Pzpからフォーカス目標位置Pftを算出する。ここでの算出で用いるルックアップテーブルは、ズーム位置とフォーカス位置の2つのパラメータから結像位置の補正量を決定する2次元のルックアップテーブルであり、あらかじめCPU40に記憶されている。
本実施例の効果については、実施例1と同様で、精度の高いズーム予測位置を得ることができ、ズーム操作時にピントずれの少ないズームレンズ装置を実現することができるようになる。
1 レンズ装置
10 ズームレンズ群
20 フォーカスレンズ群
40 CPU(ズーム制御部、フォーカス制御部)

Claims (8)

  1. ズームレンズ群と、前記ズームレンズ群の駆動制御を行うズーム制御部と、前記ズームレンズ群以後に配されたフォーカスレンズ群と、前記フォーカスレンズ群の駆動制御を行うフォーカス制御部とを有するレンズ装置であって、
    前記フォーカス制御部は、前記ズーム制御部に対する駆動指令と前記ズームレンズ群の位置とに基づいて、前記ズームレンズ群の位置の予測を行い、前記予測により得られた前記ズームレンズ群の予測位置に基づいて、前記フォーカスレンズ群の駆動制御を行う、
    ことを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記フォーカス制御部は、前記駆動指令に基づいて前記ズームレンズ群の第1位置の予測を行い、前記ズームレンズ群の位置に基づいて前記ズームレンズ群の第2位置の予測を行い、前記第1位置に対する第1の重み付けと前記第2位置に対する第2の重み付けとに基づいて、前記予測位置を得ることを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
  3. 前記フォーカス制御部は、前記ズームレンズ群の速度と前記ズームレンズ群の目標速度とに基づいて、前記第1の重み付けの第1の重みと前記第2の重み付けの第2の重みとを設定することを特徴とする請求項2に記載のレンズ装置。
  4. 前記フォーカス制御部は、前記ズームレンズ群の速度と前記ズームレンズ群の目標速度との比または差が予め定められた範囲内であれば、前記第1の重みを減らし、かつ前記第2の重みを増やすように、前記比または前記差が前記範囲外であれば、前記第1の重みを増やし、かつ前記第2の重みを減らすように、前記第1の重みと前記第2の重みとを設定することを特徴とする請求項3に記載のレンズ装置。
  5. 前記フォーカス制御部は、前記ズームレンズ群の速度と前記ズームレンズ群の目標速度とがともに0となった後かつ前記ズームレンズ群の目標速度が0でなくなる前に、前記第2位置を前記予測位置とするように、前記第1の重みと前記第2の重みとを設定することを特徴とする請求項4に記載のレンズ装置。
  6. 前記フォーカス制御部に対して物体距離に対応する駆動指令を生成する操作部を有し、
    前記フォーカス制御部は、前記操作部からの前記駆動指令にも基づいて、前記フォーカスレンズ群の駆動制御を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5のうちいずれか1項に記載のレンズ装置。
  7. 前記ズームレンズ群より物体側に配された第2フォーカスレンズ群を有し、
    前記フォーカス制御部は、前記第2フォーカスレンズ群の位置にも基づいて、前記フォーカスレンズ群の駆動制御を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項に記載のレンズ装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちいずれか1項に記載のレンズ装置と、
    前記レンズ装置の像面に配された撮像素子と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117135434A (zh) * 2023-02-22 2023-11-28 荣耀终端有限公司 马达的控制方法、摄像头模组、电子设备和芯片系统

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