JPH0923698A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JPH0923698A
JPH0923698A JP7169054A JP16905495A JPH0923698A JP H0923698 A JPH0923698 A JP H0923698A JP 7169054 A JP7169054 A JP 7169054A JP 16905495 A JP16905495 A JP 16905495A JP H0923698 A JPH0923698 A JP H0923698A
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battery
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JP7169054A
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Hiroshi Tanaka
普 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バッテリからの給電に基づいてモータに対す
る通電を行い、かつ、高速領域においてモータに界磁電
流を通電する等価弱め界磁制御を行うモータ制御装置に
おいて、バッテリの出力電圧に拘わらず安定したトルク
をモータから発生させるようにする。 【構成】 モータ制御装置100における電流制御回路
101は、アクセル開度に基づいて要求トルクTq*を
求め、この要求トルクTq*に基づいてトルク電流の指
令値Iq*を求める。そして、モータ200の回転速度
Nと、バッテリ300の出力電圧Vと、トルク電流指令
値Iq*に基づいて界磁電流の指令値Id*を演算す
る。このように電圧Vを考慮した演算が行われる結果、
バッテリ300が消耗して出力電圧Vが低下した場合に
はこれと連動して界磁電流の通電を開始する回転速度が
低下することとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、等価弱め界磁制
御が可能なモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】永久磁石同期モータを動力源として使用
したスクータ等の電動車両が知られている。ここで、永
久磁石同期モータは、回転磁界を発生する固定子とこの
回転磁界によって回転駆動されるロータとにより構成さ
れる。所与の条件下において、アクセル開度に対応した
駆動トルクをモータから得るためには、固定子によって
発生される磁界がロータの回転に同期しかつ所定の位相
差を持って回転するように制御する必要があり、この制
御を行うためのモータ制御装置が電動車両に搭載され
る。
【0003】従来のモータ制御装置においては、固定子
に流れる電流を、ロータに生じるトルクを決定するトル
ク電流iqとトルクに寄与せず回転磁界の強度を決定す
るのみの界磁電流idのベクトル和とみなし、これらを
個別的に制御するベクトル制御が行われていた。
【0004】ところで、スクータ等においては、低速走
行時にはモータによって大きなトルクを発生させる必要
がある。そこで、従来のモータ制御装置においては、モ
ータの回転速度が低い低速領域においては、界磁電流i
dの目標値を0とすることにより界磁の強度を一定と
し、アクセル開度に見合ったトルクを得るのに必要なト
ルク電流iqを固定子に供給する制御を行っていた。
【0005】さて、モータの回転速度をN、固定子およ
びロータ間の空隙に発生する磁束をφとした場合、固定
子の巻線の両端の印加電圧VMは、 VM=iqR+φ・N−id・φ ・・・(1) となる。なお、上記式(1)においてRは固定子巻線の
抵抗である。ここで、ロータの回転速度Nが上昇してゆ
くと、これに伴って固定子巻線の印加電圧VMが上昇し
てゆき、ついには電源電圧Vに到達することとなる。こ
のように固定子巻線の印加電圧VMが電源電圧Vに達し
てしまうと、固定子巻線に通電可能なトルク電流iqは
回転速度Nの増加に伴って減少してゆき、最終的にはi
q=0の状態、すなわち、回転速度Nを上昇させること
が不可能な状態となる。
【0006】このように、上記制御方法を採った場合に
は、モータの回転速度Nが電源電圧により上限が制限さ
れてしまい、電動車両の速度を広い範囲で制御すること
ができない。そこで、従来のモータ制御装置において
は、モータの回転速度が所定値以上である場合には、ト
ルク電流iqに加えて界磁電流idを固定子に流すこと
により、界磁(すなわち、上記式(1)におけるφ)を
弱めたときと等価な状況を作り出し、回転速度の高い領
域までモータの動作可能範囲を拡張していた。いわゆる
等価弱め界磁制御である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スクータ等
の電動車両のモータ制御装置は、バッテリからの供給電
圧に基づいてモータに対する通電を行う。ここで、バッ
テリが消耗してその出力電圧が低下したとすると、トル
ク電流の低下が始まるモータの回転速度がこの電源電圧
の低下に伴って低下することとなる。従って、上述のよ
うに所定の回転速度以上の領域において界磁電流を流す
制御を行ったのでは、充分なトルク電流を流すことがで
きず、回転速度の可変範囲を広げることができないとい
う問題があった。
【0008】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、電源電圧の変動に拘わらず、安定した等価
弱め界磁制御の効果を得ることができ、常に広範囲に亙
って回転速度を制御することができるモータ制御装置を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
バッテリからの電力に基づいてモータに対する通電を行
うと共に、このモータに流れる電流をトルク電流と界磁
電流とに分け、各々を要求トルクおよびモータの回転速
度に基づいて制御するモータ制御装置において、前記回
転速度が所定値以上となることによる前記モータの発生
トルクの低下を前記界磁電流の通電によって補償する等
価弱め界磁制御を行う手段であって、該界磁電流を前記
バッテリの出力電圧に基づいて制御し、該出力電圧の変
動に拘わらず前記モータから所定のトルクを発生させる
制御手段を具備することを特徴とするモータ制御装置を
要旨とする。また、請求項2に係る発明は、前記制御手
段は、前記界磁電流の通電を開始する回転速度を前記バ
ッテリの出力電圧に応じて変化させることにより、前記
モータから所定のトルクを発生させることを特徴とする
請求項1記載のモータ制御装置を要旨とする。
【0010】(作用)上記発明によれば、バッテリの出
力電圧が変動した場合に該出力電圧の変動に連動して界
磁電流が制御されるため、常に安定した等価弱め界磁制
御の効果を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施形態について説明する。図1はこの発明の一実施形態
によるモータ制御装置100の構成を示すブロック図で
ある。本実施形態によるモータ制御装置100は、電動
車両に搭載され、バッテリ300からの給電に基づき、
電動車両の動力源たるモータ200を駆動制御するもの
であり、電流制御部101、2相3相変換回路102、
インバータパワー部103、3相2相変換回路104お
よび回転状態検出回路105により構成されている。
【0012】ここでモータ200は、永久磁石形同期モ
ータであり、永久磁石が表面に取り付けられたロータ
と、U相、V相およびW相の3相の巻線からなる固定子
とによって構成されている。固定子の3相巻線には、イ
ンバータパワー部103によって出力される3相の交流
電圧が印加される。この交流電圧の印加により、各巻線
により回転磁界が発生される。ロータはこの回転磁界に
より回転駆動される。モータ200のロータに生じるト
ルクは図示しない伝達機構を介して電動車両の車軸に伝
達される。また、モータ200のロータにはロータリエ
ンコーダ201が取り付けられており、ロータが所定角
度回転する毎にロータリエンコーダ201によってパル
ス信号が出力される。
【0013】回転状態検出回路105は、ロータリエン
コーダ201から出力されるパルス信号をカウントする
ことにより、ロータの回転角度θおよび回転速度Nを検
出する。インバータパワー部103は、バッテリ300
から供給される直流電圧に基づいて3相の交流電圧を発
生し、モータ200のU相、V相およびW相の各巻線に
対し供給する。ここで、各相の交流電圧の電圧値(各時
点での瞬時値)は、インバータパワー部103内で行わ
れるPWM制御(後述)により、2相3相変換回路10
2が出力する電圧指令値VU*、VV*およびVW*に対
応した値に制御されるようになっている。
【0014】電流制御部101、2相3相変換回路10
2および3相2相変換回路104は、いわゆるベクトル
制御により、インバータパワー部103に対する電圧指
令値VU*、VV*およびVW*を演算する。図2は、こ
のベクトル制御を表わすブロック図であり、符号104
aを付したボックスは3相2相変換回路104によって
行われる3相2相変換処理を、符号101aを付したボ
ックスは電流制御回路101によって行われる指令値設
定処理を、符号102aを付したボックスは2相3相変
換回路102によって行われる2相3相変換処理を表わ
している。本実施形態においては、電流制御回路101
により、要求トルクTq*、回転速度N、電源電圧Vに
基づいてトルク電流および界磁電流の指令値が演算さ
れ、これらの指令値をモータ200の固定子巻線に通電
するためのベクトル制御が図2に示す手順に従って行わ
れる。
【0015】次に本実施形態の動作を説明する。本実施
形態においては、モータ200の固定子巻線のうちU相
およびW相の各巻線に流れる電流iuおよびiwが電流
センサによって常時検出される。そして、検出された固
定子巻線電流iuおよびiwに対し、3相2相変換回路
104により、図2のボックス102a内の演算処理が
施され、座標変換が2回に亙って行われる。そして、最
終的には、ロータと同期して回転する直交座標系(回転
角θ)に電流iuおよびiwを写像した電流ベクトルの
各座標軸方向の電流成分idおよびiqが得られる。こ
こで、前者の電流成分idが固定子およびロータ間の空
隙に発生する磁界の強度を決定する界磁電流である。ま
た、後者の電流成分iqがロータに生じるトルクの大き
さを決定するトルク電流である。
【0016】一方、電流制御回路101により、アクセ
ル開度が検出され、このアクセル開度に対応した要求ト
ルクTq*が求められる。そして、この要求トルクTq
*相当のトルクをロータに生じさせるのに必要なトルク
電流の指令値Iq*が求められる。また、このトルク電
流の指令値Iq*とバッテリ300の出力電圧Vとロー
タの回転速度Nとを用いた下記式(2)の演算が行わ
れ、界磁電流指令値Id*が求められる。 Id*=K1(R・Iq*+K2・N−K3・V) ・・・(2) ただし、上記式において、K1、K2、K3はモータ20
0の特性により決定される定数、Rは固定子の巻線抵抗
である。
【0017】そして、電流制御回路101により、図2
のボックス101a内の演算処理が行われる。すなわ
ち、現在における界磁電流idおよびトルク電流iqと
界磁電流指令値Id*およびトルク電流指令値Iq*と
の差分ΔidおよびΔiqが演算され、これらの差分に
対し、比例要素KIおよび積分要素KI/Sが各々適用
されることにより界磁電圧指令値Vd*およびトルク電
圧指令値Vq*が各々求められる。
【0018】これらの界磁電圧指令値Vd*およびトル
ク電圧指令値Vq*に対し、2相3相変換回路102に
よって図2のボックス102a内の座標変換演算が施さ
れ、U、V、Wの各相の電圧の指令値VU*、VV*およ
びVW*が求められ、インバータパワー部103へ供給
される。
【0019】インバータパワー部103では、所定の周
波数のキャリアに対し、電圧指令値VU*、VV*および
W*を変調信号として用いたPWM(パルス幅変調)
が施される。そして、この結果得られる各PWM変調波
に対し、ローパスフィルタによる高域除去処理が施さ
れ、3相の交流電圧VU、VVおよびVWとなって出力さ
れ、モータ200の3相の巻線に各々供給される。
【0020】以上のフィードバック制御が常時行われる
結果、モータ200の固定子の各巻線に界磁電流指令値
Id*およびトルク電流指令値Iq*に対応した電流が
通電されることとなる。
【0021】さて、本実施形態は、電流制御回路101
によって行われる界磁電流の設定方法に主要な特徴を有
するものである。以下、かかる設定方法を採用したこと
による作用効果について詳述する。
【0022】電源電圧の変化に対応した界磁電流の補
正 図3はモータ200に流れるトルク電流iq、モータ2
00のトルクτおよび効率ηの回転速度に対する変化の
様子を示すものである。なお、図3においては、トルク
およびトルク電流を最大トルクおよび最大トルク電流に
対する比率によって示している。図3に示すように、低
速領域においては、モータ200にはアクセル開度に応
じて設定されたトルク電流iqが流れ、このトルク電流
iqに対応した一定のトルクτがモータ200により発
生される。そして、既に説明したように、回転速度Nの
上昇によりモータ200の固定子の印加電圧VMが電源
電圧Vに達すると、実線Bによって示すように回転速度
Nの増加に伴ってトルク電流iqおよびトルクτが低下
することとなる。そこで、このトルク電流iqおよびト
ルクτの低下を抑制して回転速度の可変範囲を拡張すべ
く、上記式(2)に従って界磁電流の指令値Id*が求
められ、トルク電流に加えて界磁電流をモータに流す等
価弱め界磁制御が行われる。この等価弱め界磁制御が行
われる結果、トルクτが低下し始める付近の回転速度N
D以上の領域において、図示の通り、界磁電流idがモ
ータ200に流され、モータ200によって発生される
トルクτが破線Aによって示すように増加することとな
る。このため、広範囲に亙って回転速度Nを変化させる
ことができ、また、この拡張された回転速度の可変範囲
内において高い効率ηが得られる(以上は一般的な等価
弱め界磁制御)。
【0023】さて、バッテリ300が消耗して電源電圧
Vが低下すると、破線B’によって示すように、トルク
τが低下し始める回転速度が低下し、回転速度がND
上の高速領域でのトルクτも電源電圧が低下する前と比
べて低くなる。従って、仮に電源電圧の低下に拘わらず
モータの回転速度が一定値ND以上の領域においてのみ
等価弱め界磁制御を行ったとすると、トルクτの低下を
補償するのに必要な充分な界磁電流が流されず、等価弱
め界磁制御の効果として充分なものが得られないという
問題が生じる。
【0024】本実施形態における上記式(2)の右辺括
弧内の第3項は、この問題を解決すべく設けられた項で
あり、電源電圧の変化に対応した界磁電流の補正を行う
作用効果を奏するものである。
【0025】すなわち、この第3項が設けられている結
果、破線Cによって示すように、電源電圧Vが低下した
場合にこれに連動し、界磁電流idの通電が開始される
回転速度NDが低下することとなる。このため、電源電
圧Vが低下することによってトルクτの低下が始まる回
転速度が低下したとしても、充分な界磁電流idが流さ
れ、電源電圧Vが低下する前と殆ど変ることなく、破線
Aに示すように高速領域でのトルクτを高めることがで
きる。
【0026】回転速度N、要求トルクTq*に対応し
た等価弱め界磁制御 本実施形態においては、上記式(2)の右辺括弧内の第
1項および第2項が設けられているため、所与の回転速
度Nおよび要求トルクTq*において最も高い効率が得
られるように界磁電流Idの通電制御が行われる。以
下、詳述する。
【0027】まず、図4において、i10〜i40は本実施
形態においてモータ200に通電される界磁電流idを
例示するものであり、各々設定可能な界磁電流の最大値
の10%〜40%に相当する大きさの界磁電流を示して
いる。また、破線A10〜A40はこれらの界磁電流i10
40の通電により増加されたトルクτを示している。こ
の図に示すように、等価弱め界磁制御においては、界磁
電流を増加させることにより等価弱め界磁の効果を増加
させることができる。
【0028】しかし、要求トルクTq*によっては、界
磁電流をあまり多くすると、損失が増し、モータ200
の効率ηが低下することとなる。図5は要求トルクTq
*が最大値の25%の場合(すなわち、トルク電流iq
が最大値の25%の場合)の例を示すものである。同図
において、i20およびi40は界磁電流、A20およびA40
は各界磁電流を通電した場合のトルクである。そして、
η20は界磁電流を最大値の20%以下にしたときの効
率、η40は界磁電流を最大値の40%以下にしたときの
効率である。この例の場合、界磁電流としてi40を採用
したとすると高いトルクが得られるものの、効率ηが低
くなってしまうため得策ではない。
【0029】そこで、本実施形態においては、界磁電流
の大きさを要求トルク(すなわち、トルク電流iqの指
令値)に応じた大きさとし(上記式(2)の右辺括弧内
第1項)、かつ、回転速度Nの増加に応じて増加させる
(上記式(2)の右辺括弧内第2項)という手段を用い
ている。このようにすることで、回転速度Nおよび要求
トルクの組合せの全範囲において効率ηを最大限に高め
ることができる。
【0030】過回転防止 等価弱め界磁制御が行われる結果、モータ200の回転
速度Nを広範囲に亙って制御することが可能となる。し
かし、モータ200の回転速度Nがあまりに高速になる
と、例えばロータリエンコーダ201による回転速度N
の検出が正常に行われなくなる等の事態が生じる。
【0031】そこで、本実施形態においては、図3に示
すように、回転速度Nが所定値NMA Xを越えた場合に界
磁電流idを回転速度Nの増加に応じて漸減させること
により、モータ200の過回転を防止している。
【0032】すなわち、回転速度Nが所定値NMAXを越
えることにより界磁電流idが減少すると、前掲式
(1)から明らかなようにモータ200の固定子の印加
電圧VMが上昇することとなる。この結果、モータ20
0の固定子の印加電圧VMが電源電圧Vより高くなり、
モータ200の固定子からバッテリ300へ電流が戻さ
れ、回生制動が行われる。この回生制動が行われる結
果、モータ200の回転速度が低下し、過回転が防止さ
れる。
【0033】回生制動時の界磁電流制御 本実施形態においても、電動車両の速度がアクセル開度
に対応した速度よりも低くなると、回生制動が行われ
る。ただし、本実施形態において、等価弱め界磁制御を
行っている際に回生制動へ移る場合には、等価弱め界磁
制御のために流していた界磁電流よりも低い界磁電流i
d(例えばid=0)がモータ200に通電される。
【0034】このように回生制動への移行に伴って界磁
電流idが低い値に切り換えられる結果、前掲式(1)
における磁束φが増加することとなり、多くの回生電流
がバッテリ300に戻されることとなる。従って、本実
施形態によれば、バッテリ300について充分な残存容
量を保つことができる。
【0035】<他の実施形態> (1)上記実施形態においては、界磁電流の指令値Id
*を式(2)を用いた演算により求めるようにしたが、
トルク電流の指令値Iq*、バッテリ300の出力電圧
Vおよびモータの回転速度Nの各組合せについての最適
な界磁電流指令値Id*のマップを予めメモリに記憶さ
せておき、このメモリを参照することにより所与の条件
Iq*、VおよびNに対応した界磁電流指令値Id*を
読み出して設定するようにしてもよい。この構成によれ
ば、最適な界磁電流指令値Id*を自由に定義すること
ができるので、前掲式(2)のような線形1次式を使用
する場合に比べ、モータの特性に適合した精度の高い制
御を行うことができる。
【0036】(2)電源電圧Vの低下に応じて界磁電流
idの通電を開始する回転速度NDを低下させるように
したが、この通電を開始する回転速度NDを変えること
なく界磁電流idの大きさを増加させるようにしてもよ
い。また、電源電圧Vの低下に応じて界磁電流idの通
電を開始する回転速度NDを低下させ、かつ、界磁電流
idの大きさを増加させるようにしてもよい。
【0037】(3)上記実施形態は本発明をモータのみ
を動力源とする電動車両に適用した場合を例に説明した
が、本発明は、動力源の一部をモータによって賄ってい
るもの、例えば補助動力付き人力車両に適用してもよ
い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、等価弱め界磁制御を行う際の界磁電流をバッテリの
出力電圧に基づいて制御するようにしたので、バッテリ
の出力電圧の変動に拘わらず常に安定した等価弱め界磁
制御の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態によるモータ制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態において行われるベクトル制御を
示すブロック図である。
【図3】 同実施形態における界磁電流の発生態様を示
す図である。
【図4】 同実施形態における界磁電流の発生態様を示
す図である。
【図5】 同実施形態におけるモータの効率を示す図で
ある。
【符号の説明】
100……モータ制御装置、 200……モータ、 201……ロータリエンコーダ、 101……電流制御回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリからの電力に基づいてモータに
    対する通電を行うと共に、このモータに流れる電流をト
    ルク電流と界磁電流とに分け、各々を要求トルクおよび
    モータの回転速度に基づいて制御するモータ制御装置に
    おいて、 前記回転速度が所定値以上となることによる前記モータ
    の発生トルクの低下を前記界磁電流の通電によって補償
    する等価弱め界磁制御を行う手段であって、該界磁電流
    を前記バッテリの出力電圧に基づいて制御し、該出力電
    圧の変動に拘わらず前記モータから所定のトルクを発生
    させる制御手段を具備することを特徴とするモータ制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記界磁電流の通電を
    開始する回転速度を前記バッテリの出力電圧に応じて変
    化させることにより、前記モータから所定のトルクを発
    生させることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006256542A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Honda Motor Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2011250582A (ja) * 2010-05-27 2011-12-08 Fuji Electric Co Ltd モータ駆動装置及び電動車両

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