JPH09236817A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH09236817A
JPH09236817A JP8067452A JP6745296A JPH09236817A JP H09236817 A JPH09236817 A JP H09236817A JP 8067452 A JP8067452 A JP 8067452A JP 6745296 A JP6745296 A JP 6745296A JP H09236817 A JPH09236817 A JP H09236817A
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JP
Japan
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light
display
photoelectric conversion
layer
conversion layer
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Pending
Application number
JP8067452A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Shirasaki
友之 白嵜
Masaharu Shiotani
雅治 塩谷
Hiroyasu Yamada
裕康 山田
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤動作の無い、高品位な表示装置を提供す
る。 【解決手段】 有機エレクトロルミネッセンス層でなる
発光層19を行電極16と列電極20とで挟んでなるア
ドレス光素子12の後方に、バックライトシステム14
からの表示光の紫外光成分を遮光する紫外光フィルタ2
7が配置され、アドレス光素子12の前方に光電変換層
29を備えた液晶表示素子13が配置された構成とした
ことにより、光電変換層29において、アドレス光素子
12の信号光のみによって電荷を発生させることができ
る。このため、液晶表示素子13の表示駆動に誤動作が
発生するのを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は表示装置に関し、
さらに詳しくは、液晶材料やエレクトロルミネッセンス
材料を用いてなるフラットディスプレイに係る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、表示装置としては、XYアドレス方式による単純マ
トリクス表示を行うものが知られている。このような表
示装置は、走査電極と選択電極とよりなる格子状の電極
配列をもち、各電極の交点にそれぞれの電極によってス
イッチングされる、個々の画素としてのLED(light
emitting diode)、EL(electro luminescence)素
子、LCD(liquid crystal display)などの表示デバ
イスが構成されている。一般に、これら単純マトリクス
方式の表示装置では、走査電極側を線順次駆動すること
により1画面(フレーム)を構成し、さらにこの1フレ
ームを約50Hz以上で更新することにより動画表示を
可能にしている。このような単純マトリクス方式の表示
装置は、非常に簡単な構造であり、生産性が高く、大型
化が容易であり、また駆動回路が単純でよいなどの利点
を有しており、様々な表示デバイスにおいて単純マトリ
クス方式が実現されている。
【0003】しかしながら、例えばELアレイやLED
アレイのような自発光素子にあっては、高デューティレ
シオ駆動において所望の平均表示輝度を得るために、個
々の画素が選択された瞬間最大輝度を上げる必要が生
じ、例えば1/100デューティの駆動において、表示
輝度100cd/m2を得るために各画素に要求される
瞬間最大輝度は数千〜1万cd/m2にも達してしまう
ため、有機EL膜の発光寿命が短くなるという問題があ
った。また、単純マトリクス駆動のLCDでは、高デュ
ーティになるに従いクロストークが発生してしまうため
にコントラスト比が高くなく、より多階調の表示が望ま
れていた。このような問題を解決するためには、各画素
の状態が時分割の程度によらずスタティックである必要
があり、このため各画素にはメモリ性ないし適当なヒス
テリシスが要求される。この方策として、薄膜トランジ
スタ(TFT)を用いた液晶ディスプレイあるいはEL
素子に代表されるアクティブ駆動や強誘電性液晶のよう
なメモリ性をもった表示装置が実現されているが、これ
らは、複雑な構造に起因して製造工程が多く、そのため
コストが高くなるという問題がある。また、これらの表
示装置では、画素数が多くなるに従い歩留まりが著しく
低下するため、大面積のディスプレイを製造する場合
に、そのコストの増大が大きな問題となっている。ま
た、画素電極ごとにTFTを設けることや、補助容量を
画素電極に重ねて形成することに起因して、開口率が低
く、輝度の低下の要因となっていた。さらに、TFT基
板では、各種材料膜の成膜温度が250℃以上になるた
め、フィルム基板等の可撓性基板を用いて表示装置を製
造することができないなどの問題があった。また、TF
Tの製造では、フォトリソグラフィーの工程数が多いた
め生産性が低いものであった。
【0004】この発明が解決しようとする課題は、誤動
作がなく、大画面化ならびに高精細化が容易で、高デュ
ーティ駆動条件下で高品位な表示を実現でき、低電圧駆
動化ならびに低消費電力化が達成でき、しかも薄型・軽
量かつ可撓性をも備え、製造コストの低く、生産性の良
好な表示装置を得るにはどのような手段を講じればよい
かという点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
所定電圧が印加されることにより可視光の波長域以外の
波長域の信号光を発生させる発光領域、が形成された発
光層、を有する発光素子と、可視光以外の波長域の光を
受光した領域のみが電荷を発生する光電変換層を有し、
前記光電変換層の電荷が発生された領域に対応した領域
が、可視光表示される表示素子と、を備えたことを特徴
としている。
【0006】請求項1記載の発明においては、可視光以
外の波長域の光を信号光とし、光電変換層の信号光が受
光した領域に発生する電荷に応じて表示素子の信号光に
対応した領域が選択されて可視光表示を行うことができ
る。光電変換層は可視光以外の波長域のみの光を受光し
て電荷を発生するので、表示素子が可視光表示であって
もその表示光により電荷を発生することはないので、表
示素子が可視光表示を行う際に表示に伴う可視光が光電
変換層に入射しても誤動作することがない。
【0007】請求項2記載の発明は、前記信号光は紫外
光であり、且つ前記光電変換層は紫外光の入射によって
電荷を発生することを特徴としている。
【0008】請求項2記載の発明においては、発光素子
から光電変換層に入射する信号光が紫外光であり、且つ
光電変換層が紫外光の入射のみによって電荷を発生する
ため、表示光である可視光の入射によって光電変換層に
不要な電荷が発生するのを回避することができる。
【0009】請求項3記載の発明は、前記信号光は赤外
光であり、且つ前記光電変換層は赤外光の入射のみによ
って電荷を発生することを特徴としている。
【0010】請求項3記載の発明においては、発光素子
から光電変換層に入射する信号光が赤外光であり、且つ
光電変換層が赤外光の入射のみによって電荷を発生する
ため、表示光である可視光の入射によって光電変換層に
不要な電荷が発生するのを回避することができる。
【0011】請求項4記載の発明は、前記発光素子は、
前記信号光に対し透過性を有し、前記発光層の前記光電
変換層側の面に第1の方向に並んで配列された複数の第
1電極と、前記発光層の他方の面に前記第1の方向に直
交した第2の方向に並んで配列された複数の第2電極
と、を有することを特徴としている。
【0012】請求項4記載の発明においては、第1電極
と第2電極とが発光層を介して交差する電極群であるた
め、第1電極と第2電極とのそれぞれの中から任意の電
極を選択して両電極間に所定電圧を印加することによ
り、発光層における電極どうしが交差した任意の位置の
発光領域から信号光を発生させることができる。発光層
の光電変換層側の面に設けられた第1電極は信号光に対
して透過性をもつため、発光層から出射された信号光は
光電変換層に到達できる。信号光を受光した光電変換層
の任意の領域では、電荷が発生する。この電荷の発生に
伴って、表示素子は駆動表示される。このような構造の
発光素子を設けることにより、発光素子を表示素子に近
接させても、第1電極および第2電極のそれぞれを線順
次走査して発光素子を駆動することによって、信号光を
発生させる領域を自在に決定することができる。このよ
うにして、表示装置の高密度実装化により携帯性に優
れ、表示素子に表示画像を自在に表示することが可能と
なる。
【0013】請求項5記載の発明は、前記発光素子は、
前記発光層が有機エレクトロルミネッセンス層でなるエ
レクトロルミネッセンス素子であることを特徴としてい
る。この請求項5記載の発明においては、有機エレクト
ロルミネッセンス材料で発光層を形成するため、発光層
の形成において高温工程を要することがなく、膜厚の薄
い発光層を容易に形成することがでる。また、有機エレ
クトロルミネッセンス材料を用いることにより、発光素
子を薄型化、透明化することが可能になるので、発光素
子を表示素子に近接して配置させて信号光が空間周波数
を維持して光電変換層に入射することができ、ノイズの
少ないアドレスを行うことができ、また低電圧・低電力
の条件で駆動させることができる。
【0014】請求項6記載の発明は、前記表示素子は、
表示光を発光する表示用有機エレクトロルミネッセンス
層と、前記表示用有機エレクトロルミネッセンス層の前
記発光素子側に配置された前記光電変換層と、前記光電
変換層の前記発光素子側の面に配置された、前記信号光
に対して透過性をもつ第1EL駆動用電極と、前記表示
用有機エレクトロルミネッセンス層の前記発光素子との
反対側の面に配置された、前記表示光に対して透過性を
もつ第2EL駆動電極と、を備えている、ことを特徴と
している。
【0015】請求項6記載の発明においては、発光素子
の所定の発光領域から出射された信号光が光電変換層に
入射すると、この発光領域に対応した光電変換層に電荷
が発生する。これにより、電荷が発生した光電変換層の
領域に対応した表示用有機エレクトロルミネッセンス層
の領域に、表示発光に供されるキャリアの注入が可能と
なる。第1EL駆動用電極と第2EL駆動用電極とのそ
れぞれの側から注入されたキャリアは、表示用有機エレ
クトロルミネッセンス層内で再結合してEL発光を発生
させる。このEL発光により、表示素子では駆動表示を
行うことができる。このとき、光電変換層が電荷の注入
を保持するので最大瞬間輝度を上げる必要がなく、表示
素子の長寿命を図ることができ、また、第2EL駆動電
極は表示光に対して透過性をもつため、表示用有機エレ
クトロルミネッセンス層からの発光を表示面側に透過さ
せることができる。
【0016】請求項7記載の発明は、前記表示光は、可
視光であることを特徴としている。この請求項7記載の
発明においては、表示光が可視光であるためこの表示光
で光電変換層に新たに電荷を発生させることがない。こ
のため、表示素子の誤動作を防止することができる。
【0017】請求項8記載の発明は、前記表示素子は、
前記光電変換層の一方の面側に配置された液晶層と、前
記光電変換層の前記発光素子側の面に配置された、前記
信号光に対して透過性を有する第1液晶駆動電極と、前
記液晶層の前記発光素子との反対側に配置された第2液
晶駆動電極と、を備えていることを特徴としている。
【0018】請求項8記載の発明においては、信号光が
光導電層の所定領域に入射するとその領域に電荷が発生
し、その領域に対応する領域の液晶層に、第1液晶駆動
電極と第2液晶駆動電極とから電圧を印加することが可
能となり、これにより液晶分子の状態に応じた液晶表示
を行うことができる。
【0019】請求項9記載の発明は、前記発光素子に対
して前記表示素子との反対側に、可視光を発光する光源
が配置されたことを特徴としている。請求項9記載の発
明においては、光源の可視光を発光素子を介して配置さ
せることにより表示素子の表示面側に光源を配置するこ
とが不要なので、直接表示素子を視認することができ、
より明瞭な表示を見ることができる。
【0020】請求項10記載の発明は、前記光源と前記
発光素子との間に、前記遮光手段が配置されたことを特
徴としている。請求項10記載の発明においては、光源
から出射された光のうち光導電層で電荷を発生させる光
成分がふくまれている場合に、この光成分を遮光手段で
遮光することができる。このため、表示素子における誤
動作を防止することができる。なお、発光素子と光導電
層との間には遮光手段は配置されていないため、発光素
子から出射された信号光は光導電層に確実に到達でき
る。
【0021】請求項11記載の発明は、前記表示素子の
表示面側に前記光電変換層に電荷を発生させる波長域の
光を遮光する遮光手段が配置されることを特徴としてい
る。請求項11記載の発明においては、表示素子の表示
面側に遮光手段を配置したことにより、表示面側から照
射される外光のうち、光電変換層に電荷を発生させる可
視光以外の波長域の光の入射を防止することができるの
で、表示面側からの光による表示素子の誤動作を抑制す
ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る表示装置の
詳細を図面に示す各実施形態に基づいて説明する。
【0023】(実施形態1)図1はこの発明に係る表示
装置の断面構造を示す断面図である。この実施形態は、
透過型の液晶表示素子にこの発明を適用したものであ
る。図中11は表示装置であり、この表示装置11は、
発光素子としてのアドレス光素子12と、光導電層を備
えた液晶表示素子13と、バックライトシステム14
と、アドレス光素子12とバックライトシステム14の
間に配置された遮光手段としての紫外光フィルタ37
と、から大略構成されている。
【0024】アドレス光素子12は、図1に示すよう
に、ガラスあるいは高分子フィルムでなるアドレス基板
15の上面に、電極群としての複数の行電極16が行方
向に互いに平行に配列して形成されている。この行電極
16は、約250Å〜1000Åの膜厚でアノードとし
て機能するものである。また、この行電極16は、光源
としてのバックライトシステム14の表示光(可視光)
の波長域(401nm〜800nm)に対して透過性を
有するものであり、例えば、ITO(indium tinoxid
e)や酸化スズ(SnO2)、酸化マグネシウム(Mg
O)等の少なくとも1種から構成されている。複数の行
電極16およびアドレス基板15上面には、ポリビニル
カルバゾール(以下、PVCzという)と、2,5−ビス
(1−ナフチル)オキサジアゾール(以下、BNDとい
う)と、からなる単一層の正孔輸送性の第1有機膜17
が約1000Åの膜厚で形成されている。そして、この
第1有機膜17上には、トリス(8−キノリレート)ア
ルミニウム錯体(以下、Alq3という)等からなる電
子輸送性の第2有機膜18が、約500Åの膜厚で形成
され、そして、発光層19は、これら第1有機膜17お
よび第2有機膜18から構成されている。以下に、Al
q3、PVCz、BNDの構造式を示す。
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】また、第2有機膜18の上面には、図1に
示すように、発光層19を介して行電極16と交差(直
交)する列方向(第2の方向)に平行な複数の列電極2
0が形成されている。この列電極20は、カソードとし
て機能するものであり、アノードに対し仕事関数が低い
物質でなり、可視光及び紫外光波長域に対して透過性を
有している例えばn型アモルファスシリコン(a−S
i)、n型シリコンカーバイド等の材料で形成されてい
る。
【0029】そして、発光層19および列電極20を覆
うように、保護膜21が形成されている。なお、図示し
ないが、行電極16の端子部も保護膜21に覆われずに
露呈した状態となっている。この保護膜21としては、
可視光波長域および紫外光波長域の光に対し透過性をも
つ、例えばシリコン窒化膜あるいはシリコン酸化膜を用
いることができる。保護膜21は、列電極20の酸化防
止および湿気による特性劣化を防止するものであるが、
アドレス光素子12の各部材の物性によっては必ずしも
必要ない。
【0030】このように構成されたアドレス光素子12
においては、行電極16と列電極20との間に電界が印
加された場合に、第1有機膜17における第2有機膜1
8との界面寄りの部分から信号光としての紫外光(35
0〜400nmの所定間の波長域の光)が発せられる。
なお、信号光の波長域と、バックライトシステム14の
表示光としての可視光の波長域とができるだけ離れてい
たほうが好ましく、信号光としては350〜400nm
の波長域の紫外光が出射されるように設定することが望
ましい。また、行電極16および列電極20は、アドレ
ス基板15の端縁まで延在され、端子部が保護膜21か
ら露出し、駆動用IC(図示省略する)と接続されてい
る。このようにして、マトリクス駆動のアドレス光素子
12が構成されている。なお、列電極20として仕事関
数値から酸化されやすい部材を適用した場合、露出する
端子部の表面に酸化されにくい部材でメッキ処理を施し
てもよい。
【0031】このような構成のアドレス光素子12に組
み合わされる液晶表示素子13は、アドレス光素子12
の全発光領域と同程度の面積の表示領域を有している。
以下に、図1を用いて液晶表示素子13の構成を説明す
る。
【0032】この液晶表示素子13は、対をなす前透明
基板22と後透明基板23と、これら透明基板間にシー
ル材24により封止されたツイストネマティック配向の
液晶25と、を備え、旋光性を有するTNセルを構成し
ている。前透明基板22外面側には、直線性の偏光軸を
有する前偏光板26が配置され、アドレス光素子12の
アドレス基板15の後面には、前偏光板26の偏光軸と
直交する偏光軸を有する後偏光板27が設けられてい
る。また、後偏光板27の後面には、紫外光を遮光する
遮光手段としての紫外光フィルタ37がほぼ全面に亙っ
て張り付けられている。この紫外光フィルタ37は、バ
ックライトシステム14からの表示光のうちの紫外光成
分が液晶表示素子13側に透過するのを防止している。
【0033】そして、この実施形態では、後透明基板2
3の対向内側面に、ITOでなる透明な1枚の後駆動電
極28が表示領域全面に亙って形成されている。また、
後駆動電極28の前面には、光電変換層29が形成され
ている。さらに、この光電変換層29を覆うように、後
配向膜30が形成されている。
【0034】光電変換層29は、特定波長域の光量子を
吸収して、伝導キャリヤを生成する材料からなり、例え
ば、紫外線の波長域(400nm以下)に分光感度のピ
ークを有する、すなわちエネルギーギャップEgが3.
1(eV)以上である、ZnO、ZnS、GaN等の無
機化合物や赤外線の波長域(800nm以上1nm以
下)に分光感度のピークを有する、すなわちエネルギー
ギャップEgが1.55(eV)以上である、CdT
e、InP、GaAs、InGaAs、InGaAsP
等の無機化合物がある。このような材料では、特定波長
域の光量子を吸収し、電子−正孔対を生成して、電荷を
蓄積し得るようなっている。特に、この実施形態では、
光電変換層29が信号光(紫外光)に対し光吸収特性を
有し、紫外光波長域に鋭敏な分光感度のピークを有する
ZnOを用いている。このZnOは、通常可視光域に光
吸収をもたない。
【0035】前透明基板22の対向内側面には、表示領
域全域に亙って、所定の色配列を有するカラーフィルタ
層31が配置されている。また、カラーフィルタ層31
の表面には、表示光に対して透過性をもつシリコン窒化
膜からなる保護膜32が形成され、この保護膜32の表
面にはITOでなる1枚の前駆動電極33が全面に形成
されている。さらに、前駆動電極33を覆うように前配
向膜34が形成されている。このような構成の液晶表示
素子13においては、前駆動電極33と後駆動電極28
が微細なパターニング工程を要しないものであり、表示
領域全域に亙って成膜するだけでよいため、従来のTF
Tをスイッチング素子とした表示素子に比較して、スル
ープットを飛躍的に向上させることができ、製造コスト
を大幅に低減することができる。さらに、図示しない電
圧印加手段から液晶25に電圧を印加する駆動電極2
8、33は、表示面に全面に亙って形成されているの
で、TFTや、TFTのドレイン電極に接続されかつ信
号電圧を供給するドレインラインや、ゲート電極に接続
されかつ走査電圧を供給するゲートラインや、さらには
蓄積電極(補助容量電極)などを一切必要としない構造
である。このため、きわめて開口率が高く、すぐれたコ
ントラストを得ることができる。そして、このような液
晶表示素子13と、上記したアドレス光素子12とは、
カラーフィルタ層31の色配置に対してアドレス光素子
12のドット(単位発光部)配置(行電極16と列電極
20との交差した部分の配置)とが整合して、信号光が
空間周波数を維持して光電変換層29に入射するように
設定されている。
【0036】また、アドレス光素子12の後方には、バ
ックライトシステム14が配置されている。このバック
ライトシステム14は、表示光としての可視光を発する
光源ランプ35と、アクリル等からなる導光板36と、
から大略構成されている。
【0037】次に、この実施形態1の表示装置11の作
用・動作について説明する。まず、図2は、この実施形
態のアドレス光素子12の概略的なエネルギーダイヤグ
ラムを示している。このエネルギーダイヤグラムは、行
電極(アノード)16と接合する第1有機膜17とし
て、PVCzより電子輸送性をもつBNDをPVCzへ
混在させたことによる電子および正孔の注入障壁に対す
る効果を説明している。
【0038】図2において一点鎖線は、BND固有のエ
ネルギー構造を示し、破線はPVCz固有のエネルギー
構造を示している。このように各成分が混合された複合
膜の場合、Alq3でなる第2有機膜18側から第1有
機膜17への電子の移動の点で、第2有機膜18と第1
有機膜17との界面のそれぞれの電子親和力を鑑みる
と、正孔輸送層ではより小さな電子のポテンシャルをも
つ成分の物性が反映される。すなわち、この界面にはP
VCzより電子輸送性を示すドーパントであるBNDの
物性が反映されることになる。このため、電子輸送層
(Alq3)から正孔輸送層(PVCz+BND)への
電子の移動はエネルギー障壁EtoBNDが小さいの
で、所定の電界により比較的容易に移動することができ
る。アノード(行電極16)側から正孔輸送層への正孔
の移動では、アノード(行電極16)との界面の正孔輸
送層のイオン化ポテンシャルにおいて、より小さな、正
孔のポテンシャルをもつ材料の物性が反映される。すな
わち、アノードと正孔輸送層の界面には、バインダとし
ての機能も有するPVCzの物性が反映されることにな
る。アノード(行電極16)から正孔輸送層へのエネル
ギー障壁であるPVCzのエネルギー障壁に反映されて
いるので、HfromAは比較的小さく、所定電圧を印
加すれば容易に正孔を正孔輸送層に注入することができ
る。ここで、正孔輸送層(PVCz+BND)から電子
輸送層への正孔の移動は、エネルギー障壁HtoAlq
3がエネルギー障壁EtoBNDより大きいため実質的
に起こらない。このため、電子と正孔の再結合による発
光は、正孔輸送層(PVCz+BND)における電子輸
送層(Alq3)との界面近傍で生じる。
【0039】結果として、EL発光層(発光層19)全
体での電子物性は、界面における注入障壁に着目した場
合は図中斜め線で示されるエネルギー構造をとる。すな
わち、キャリヤの注入障壁に関し、BNDを混ぜること
はエネルギー障壁EtoBNDにより、電子輸送層から
正孔輸送層へのエネルギー障壁を低減させているので、
正孔輸送層への電子の注入を容易にしている。また、ア
ノードから正孔輸送層(PVCz+BND)への正孔の
移動は、エネルギー障壁HfromAにより、容易に正
孔を移動することができる。このようなアドレス光素子
12では、効率的に再結合できる有機エレクトロルミネ
ッセンス層を用いたことにより、高速応答性および高効
率光の条件を満たすことができる。このアドレス光素子
12から発光する信号光は、紫外光である。
【0040】次に、アドレス光素子12において行電極
16と列電極20とが選択されてマトリクス駆動された
ときに、発光層19の所定アドレス(所定発光領域)か
ら信号光が発光された場合の光導電層29での作用・動
作を図3および図4を用いて説明する。
【0041】図3(a)は、後駆動電極28、光電変換
層29、液晶25、前駆動電極33の構造において電極
28、33間にAC駆動電圧Vdを印加した状態を示し
ている。ここでは、配向膜30、34における電圧降下
を無視して基本的概念を説明する。この状態において、
アドレス光素子12を駆動しない状態(特定波長域の信
号光が出力されない暗状態)、すなわち初期状態では、
光電変換層29のインピーダンスZpcと液晶25のイ
ンピーダンスZdrとで分圧されて、光電変換層29に
電圧Vpcが、液晶25に電圧Vdrが印加されてい
る。図3(b)は初期状態の等価回路を示している。同
図中、Cdrは液晶25の容量、Cpcは光電変換層2
9の容量、Rdrは液晶25の抵抗、Rpcは光電変換
層29の抵抗である。抵抗Rpcは、光生成キャリヤの
量と相関する可変抵抗であり、同図に示すように暗状態
(初期状態)では極めて高抵抗となっている。このた
め、この状態では、AC駆動電圧の大半が光電変換層2
9に印加されている。すなわち、対応する液晶25の内
部電界は低く、液晶の配向は配向膜30、34に応じた
初期配向状態になっている。
【0042】次に、図4(a)に示すように、アドレス
光素子12の所定アドレスで特定波長域の信号光(紫外
光)が出射されると、同アドレスに対応する単位受光部
(ドット部)の光電変換層29に光が吸収されて励起さ
れ、その部分に電子−正孔対からなる電荷が生成され
る。すなわち、アドレス光素子12から発せられる特定
波長域の信号光の光パターンが、光電変換層29の電荷
密度パターンに変換されたことになる。なお、電荷の生
成量は、入射した光の強度と入射時間と波長域とに依存
する。このとき、電荷は、駆動電界の影響を受けて、光
電変換層29を垂直方向(厚さ方向)に移動/往復す
る。なお、光電変換層29の面方向(後透明基板23と
平行方向)には、外部電界が無いため電荷はその方向へ
は移動しない。このため、信号光が照射されたドット部
(単位受光部)のみが、図4(a)に示すように低い抵
抗Rpc1となる。すると、光電変換層29のインピー
ダンスZpcが下がり、液晶25のインピーダンスZd
rに対する分圧が上昇する。すなわち、液晶25が受け
る電界強度は、電荷密度パターンを反映して変調され
る。このため、液晶25は、所定方向に配向されてバッ
クライトシステム14からの光(可視光)を透過状態を
変化させて液晶表示が可能となる。このとき、バックラ
イトシステム14からの光のうちの紫外光成分は、紫外
光フィルタ37によって遮光されるため、光電変換層2
9は信号光のみによって光電変換され、バックライトシ
ステム14からの光により影響を受けることがなく、誤
動作が発生することを防止できる。
【0043】図4(b)は、光電変換層29の抵抗Rp
cが、信号光の入射が終了した時点から経時的に増大し
ていく様子を示している。これは、光電変換層29内の
光生成キャリヤが、特定の寿命時間(平均時間)を有し
(不純物や格子欠陥などの影響を受ける)、この結果、
液晶25の電界強度パターンは、光電変換層29への信
号光(アドレス書込み光)の入射が終了した時点からあ
る時定数にしたがって減衰する。この結果、光電変換層
29の抵抗成分Rpcが再び増大し、液晶25の電界強
度もそれに伴って漸次減衰していく。なお、このような
時定数できまる減衰時間に対して、十分な時間の全走査
周期を設定することで、液晶25が受ける電界強度パタ
ーンを実質的に定常的に保持することができる。図5
(a)は、アドレス光素子12側から出射された光パル
スに対して、液晶層の実効電圧の変化を示している。電
界強度パターンを事実上、定常的に保持するには、同図
(b)に示すように、全走査周期を液晶層の実効電圧の
減衰時間内とすることにより、十分対処することができ
る。このため、この実施形態では従来のTFTを用いた
液晶表示素子のような補助容量電極も必要ない。なお、
アドレス光素子12を駆動/発光させて信号光パターン
(光画像)を得るには行電極16と列電極20のそれぞ
れの電極群を線順次駆動すればよい。図6(a)は行電
極16および列電極20の一方をセレクトライン、他方
をデータラインとしたときのマトリクスの等価回路図で
あり、(b)は線順次に走査したときの、1走査線選択
時間と全走査周期(フレーム)とを示したタイミングチ
ャートである。液晶表示素子13は光電変換層29に蓄
積された電荷に応じて階調表示する。蓄積された電荷
は、入射した光の波長域と、その光の入射時間と、単位
時間に入射した光の光量とに依存しているので、信号光
の入射時間や単位時間の光量を制御することにより階調
表示を行うことができる。なお、この実施形態において
は、AC駆動を行ったが、極性が反転するパルス列を用
いてもよい。
【0044】以上、この実施形態の表示装置の駆動方法
について説明したが、このような方法を用いると、デー
タの書き込み、その保持時間、さらに消去までも自在に
行うことができる。この実施形態の駆動方法では、TF
Tを用いた液晶表示装置と実質的に同様の駆動特性とな
る。また、単純マトリクス構造の電極構成で、スタティ
ックな液晶駆動を行うことができるため、高品位な表示
を行うことができる。
【0045】この実施形態に用いた表示装置において
は、上記の構成としたことにより、バックライトシステ
ム14から液晶表示素子13に照射される光(可視光)
は、光電変換層29に電荷を発生させないため、液晶表
示性能を損なうことがない。また、この実施形態では、
事実上スタティックな駆動電位を液晶層に対して与える
ことができる。さらに、構造的には能動素子の占める面
積が存在しないため、高精細化や高開口率化を達成させ
ることができる。特に、アドレス光素子12の行電極1
6と列電極20は、単純なストライプ状の構造であるた
め、その加工が極めて容易であり、表示装置全体を通し
てわずかの回数のリソグラフィー工程を行うだけでよ
い。発光層19は、第1有機膜17、第2有機膜18を
順次蒸着ないしは塗布するだけでよいため製造が非常に
簡単である。また、この実施形態においては、後駆動電
極28を光電変換層29で覆うように示したが、実際に
は、後駆動電極28、光電変換層29、後配向膜30な
どを順次成膜した構造でよいため、液晶表示素子13も
従来のものに比較して大幅に工程数を削減することがで
き、且つ構造が簡単であるため、歩留まりが極めて高く
なる。このように歩留まりが向上するため、表示装置の
大画面化を達成することが容易となる。
【0046】また、この実施形態では、有機EL材料を
発光層として用いたことにより、5〜10V程度の低電
圧駆動化、ならびに低消費電力化を実現することができ
る。ちなみに、この程度の駆動電圧は、TFTを能動素
子とした液晶表示素子と略同程度であり、プラズマを用
いたディスプレイよりはるかに小さくなり、携帯性にも
優れた表示装置となる。この実施形態においては、発光
層19を信号光(アドレス書込み光およびアドレスリセ
ット光)の発生手段として用いるものであり、表示光と
して用いるものではないため、比較的微弱な信号光で駆
動制御を行うことができる。発光出力を低下させること
により、発光層19の寿命を長くすることができる。さ
らに、この実施形態では、信号光として350nm〜4
00nmの間の波長域の紫外光を用いたが、液晶表示に
用いられる可視光の波長域を外れる、例えば801nm
〜1mmの赤外光などの波長域を用い、この波長域に光
起電力のピークを有する光導電層を設定してもよく、こ
の場合遮光手段としては赤外光フィルタを用いればよ
い。また、この実施形態においては、発光層19が可撓
性を有する有機材料からなるため、例えば樹脂製の可撓
性を有する基板15、22、23を採用して、可撓性を
有する表示装置とすることもできる。また、後偏光板2
7は、バックライトシステム14からの可視光を直線偏
光して出射させるが、アドレス光素子12の信号光は、
偏光板26、27に偏光されることなく、光電変換層2
9に到達できるので、極めて微弱な光を発光すればよ
い。さらに、この実施形態に適用されるカラーフィルタ
層31は、ストライプ配列でもモザイク配列でもよい。
【0047】さらに、本実施形態の表示装置11では、
液晶表示素子13の光電変換層29がアドレス光素子1
2の信号光(紫外光350nm〜400nm)を吸収し
て電子−正孔対からなる電荷を生成する。このとき、光
電変換層29はバックライトシステム14の光(可視光
401nm〜80nm)に対し実質的に光吸収性を持た
ないため、可視光を十分に透過させることができる。ま
た、アドレス光素子12が有機EL素子からなることか
ら可視光波長域に対し良好な透過性を有しているため、
アドレス光素子12の線順次駆動により発光された信号
光に応じて光電変換層29の所定受光領域に電荷を確実
に生成することができる。しかもバックライトシステム
14の光がアドレス光素子12の信号光を阻害すること
なくアドレス光素子12および光電変換層29を介して
液晶25に入射するため、良好な表示を行うことができ
る。
【0048】このように有機EL層からなる発光層19
は極めて薄くまた光透過性の高い層であるので、発光素
子を表示素子に近接して配置させて信号光が空間周波数
を維持して光電変換層に入射することができ、ノイズの
少ないアドレスを行うことができる。
【0049】なお、アドレス光素子12は、アドレス基
板15を除けば約1000Å〜5000Å程度の厚さの
構造であるので、液晶表示素子13、アドレス光素子1
2、バックライトシステム14を順次重ね合わせても非
常に薄い構造のマトリクス駆動表示装置が実現できる。
【0050】この発明に適用される表示装置は、上記し
た実施形態のような構成に限定されるものではなく、以
下に説明するような各種の構成の表示装置を用いること
ができる。例えば、上記した実施形態では、カラーフィ
ルタを備えたツイストネマチック(TN)液晶モードの
液晶表示素子13を用いたが、この他に強誘電性液晶
(FCL)モード、反強誘電性液晶(AFLC)モー
ド、高分子分散型液晶(PDLC)モード、相転移(P
C)モードなどを適用できる。この場合、各液晶モード
に応じて、偏光板、位相差板、配向膜などを設定すれば
よく、例えば、PDLC液晶モードでは、偏光板を配置
させる必要がなく、配向処理した配向膜を必要としな
い。また、本実施形態では、カラーフィルタを備えた液
晶表示素子を用いたが、光の透過効率を向上させるた
め、カラーフィルタを備えないECBモードの液晶表示
素子を用いてもよい。この場合の配向もツイストネマチ
ックに限らず、ホモジニアス、ホメオトロピック、ハイ
ブリッド配向など用いてもよい。さらに、この他に旋光
性を用いたTN液晶モード、複屈折性を用いたSTN液
晶モードや、二色性のゲスト・ホスト(GN)液晶モー
ド、光干渉を用いたSBE/STN液晶モード、強誘電
性液晶モード、反強誘電性液晶モード、高分子分散型液
晶モード(PDLC)などの液晶表示素子に本発明の駆
動方法を適用することができる。また、直線偏光性の偏
光軸を用いた液晶表示素子や、楕円偏光性の位相差板を
備えた多色表示の液晶表示素子に対しても本発明を適用
できることは言うまでもない。さらに、上記した実施形
態では透過型の液晶表示素子を用いたが、反射型の液晶
表示素子に本発明を適用することもできる。
【0051】上記実施形態では、紫外光フィルタ37を
設けバックライトシステム14の光のうち、光電変換層
29に電子−正孔対を発生させる波長域の紫外光成分を
吸収させていたが、前偏光板26外面側に、信号光波長
域を含む外光のうち信号光成分を遮光するための信号光
フィルタを設け、外光による信号光成分入射を防止して
もよい。
【0052】(実施形態2)図7は、この発明の実施形
態2を示す断面図である。図中11は表示装置である。
この表示装置11は、発光素子としてのアドレス光素子
38と、光導電層47を備えた表示素子としてのEL表
示素子39と、EL表示素子39の表示面側に配置され
た紫外光フィルタ52と、から大略構成されている。
【0053】アドレス光素子38の構成は、図7に示す
ように、ガラスまたは可撓性を有する高分子フィルムで
なる、紫外光に対して透過性をもつアドレス基板40の
後面に、まず、第1電極としての複数の行電極41が、
第1の方向としての行方向に平行に配列されて形成され
ている。この行電極41は、アノードとして機能するも
のであり、信号光としての紫外光に対して透過性を有
し、且つ所定の仕事関数を有する電極材料であればよ
く、例えばITOや酸化スズなどを用いることができ
る。これら複数の行電極41およびアドレス基板40の
上(後面)には、PVCzとBNDとからなる正孔輸送
層としての第1有機膜42が形成されている。この第1
有機膜42の上(後面)には、Alq3でなる電子輸送
層としての第2有機膜43が接合するように積層されて
いる。これら第1有機膜42と第2有機膜43とで、発
光層としての信号光発生層44が構成されている。
【0054】また、第2有機膜43の上(後面)には、
第2の方向としての、行方向に直交する列方向に、平行
に配列されて、信号光発生層44を介して行電極41と
交差する、複数の列電極45が形成されている。この列
電極45は、カソードとして機能するものであり、アノー
ドに対し仕事関数が低い物性でなり、例えばMgIn、
AlLi、MgIn−Alなどの光反射性金属で形成す
ることができる。
【0055】このように構成されたアドレス光素子38
においては、行電極41と列電極45との間に所定の電
圧が印加された場合に、第1有機膜42における第2有
機膜43との界面近傍の部分から信号光としての紫外光
を発する。また、行電極41および列電極45は、アド
レス基板40の端縁まで延在され、駆動用IC(図示省
略する)と接続されるようになっている。このようにし
て、マトリクス駆動のアドレス光素子38が構成されて
いる。
【0056】EL表示素子39は、上記したアドレス光
素子38の全発光領域に亙る面積と同程度の面積の表示
領域を有している。このEL表示素子39は、アドレス
基板40の前面側に形成されている。まず、アドレス基
板40の前面には、カソードとしての、複数の後駆動電
極46が、信号光に対して透過性をもつITO、n型ア
モルファスシリコン、n型シリコンカーバイド等で形成
されている。この後駆動電極46は、上記した行電極4
1のそれぞれと対向して平面的に見て重なるように配置
形成されている。
【0057】また、アドレス基板40および後駆動電極
46の上には、表示領域全域を覆うように光電変換層4
7が形成されている。この光電変換層47は、信号光で
ある紫外光の入射により電子−正孔対を生成する材料か
らなり、例えば、本実施形態では、上記実施形態1と同
様にZnOを用いて形成している。そして、この光電変
換層47の上には、上記した第2有機膜43と同一材料
のAlq3でなる、電子輸送層としての第3有機膜48
が全面に形成されている。そして、第3有機膜48の上
面には、正孔輸送層としての第4有機膜49が形成され
ている。この第4有機膜49は、PVCzとBNDとで
なるが、各ドット部分(アドレス光素子38の行電極4
1と列電極45とが信号光発生層44を介して重なり合
う部分(発光領域)と対応する部分)には、所定の色配
列を構成するようにR(レッド)、G(グリーン)、B
(ブルー)のそれぞれの発光を行わせるための発光材料
が混合されている。図中49R、49G、49Bは、そ
れぞれR、G、Bに対応する第4有機膜49のドット部
分を示している。なお、第4有機膜49の形成方法とし
ては、PVCzとBNDとの混合材料を塗布した後に、
各ドット部分に応じた発光材料を含浸させる方法や、予
め発光材料を混合した有機膜を色配列に応じて各色毎に
パターン形成する方法などを用いることができる。この
ようにして形成された第3有機膜48と第4有機膜49
とは、表示光発生層50を構成している。さらに、第4
有機膜49の前面には、表示領域全体に亙ってITOか
らなる1枚の前駆動電極51が配置されている。そし
て、前駆動電極51の前面には、紫外光フィルタ52が
表示領域全体に亙って配置されている。
【0058】このように構成された表示装置11の作用
・動作を以下に説明する。なお、アドレス光素子38に
おける発光のメカニズムは、上記した実施形態1と略同
様であるためその説明を省略する。まず、アドレス光素
子38において、線順次走査により選択された行電極4
1と列電極45との間に所定電圧が印加されると、信号
光発生層44から紫外光でなる信号光(図中矢印aで示
す)が光電変換層47に向けて照射される。なお、この
とき、有機EL層からなる信号光発生層44と光電変換
層47とは十分に近距離であるため、信号光は実用上十
分な空間周波数を維持して光電変換層47に入射するこ
とができる。このため、所定のアドレスから発光する信
号光が、隣接するドット領域の光電変換層47に入射し
て電子−正孔対を生成させることはない。信号光が入射
された部分の光電変換層47は、上記したように電子−
正孔対を生成して注入電荷である電子を第3有機膜48
に注入し得る状態となる。これによって、前駆動電極5
1と後駆動電極46との間に印加されていた電圧は、第
3有機膜48と第4有機膜49とでなる表示光発生層5
0の所定のドット部分に印加される。なお、駆動電極間
には、直流駆動電圧、パルス電圧、交流電圧などを用い
ることができる。この結果、EL表示素子39は発光を
起こし、各種発光材料によって発色された表示光(図中
矢印bで示す)が前方に向けて発生し、同時に後方に向
けて帰還光(図中矢印cで示す)が発生する。この帰還
光は、光電変換層47の電子−正孔対を発生している領
域に入射するため、光電変換層47は帰還光のうちの紫
外光成分により再励起され、新たに電子−正孔対を生成
する。したがって、光電変換層47の所定領域では、第
3有機膜48へ電荷を注入し得る状態を保持する。この
ため、表示光発生層50に駆動電圧が印加され続ける状
態において、表示光発生層50へ電荷が注入され続ける
状態となっている。この状態にある間は、表示光発生層
50が1フレーム期間に対して十分長い時間、駆動され
続けることができるため、アドレス光素子38側の行電
極41と列電極45とが選択状態でなくなっても、表示
光発生層50は発光を維持することとなる。このため、
線順次走査により、次の走査時まで発光が維持されるこ
ととなる。なお、次の走査の直前で後駆動電極46に印
加する電圧を解除させることで新たな表示発光が可能と
なる。また、表示光は第4有機膜49のドット部分(図
1においては赤色の発色材料を含有するドット部分49
R)で発色され、しかも紫外光フィルタ52を通過する
ことにより紫外光成分が除去された光(表示光)とな
る。この紫外光フィルタ52は、外光のうちの紫外光成
分が光電変換層47に入射するのを遮るため、EL表示
素子39の誤動作を防止する。
【0059】EL表示素子39は光電変換層47に蓄積
された電荷に応じて階調表示することができ、蓄積され
た電荷は、入射した光の波長域と、その光の入射時間
と、単位時間に入射した光の光量とに依存しているの
で、信号光の入射時間や単位時間の光量を制御すること
により階調表示を行うことができる。
【0060】本実施形態においては、上記したように次
回の線順次走査まで表示発光が維持できるため、高品位
な表示を行うことが可能となる。また、1枚のアドレス
基板40にアドレス光素子38とEL表示素子39とを
形成できるため、表示装置11の薄型・軽量化を図るこ
とができる。さらに、従来の有機EL素子における各画
素では、高デューティなマトリクス駆動において、一画
面分、発光を保持し続けなければならないため初期電圧
を極めて高く設定しなければならず、このためEL表示
素子自体の寿命を短くさせていたが、この実施形態によ
れば、TFTに代表されるアクティブ駆動のようなメモ
リ性を有する素子を用いずに、単純な構造により各画素
で帰還光によるメモリ性ないしは適当なヒステリシスが
実現し、高デューティ駆動条件下で高品位な表示を実現
することができる。同様の理由により、所望の表示輝度
を得るために、EL表示素子39に要求される輝度の上
限を低下させることができ、EL表示素子39の高寿命
化が期待できる。さらに、有機EL素子の効率が最大と
なる低輝度領域の使用が可能となり、結果としてデバイ
ス全体の消費電力を低下させることができる。さらにま
た、この実施形態では、1枚のアドレス基板40上に形
成できるものであるため、TFTを備えた液晶ディスプ
レイおよび強誘電液晶ディスプレイもしくはプラズマデ
ィスプレイに比較して大画面化に有利となる。またさら
に、この実施形態では、TFTを用いた表示装置で憂慮
されている高精細化・小型化に比例した開口率の低下が
ないため、小型化における表示輝度および効率の点でT
FT駆動素子に比べて有利となる。さらに、一貫した真
空プロセスでの形成が可能である上、製造工程として高
度のクリーンルームを必要としない。また、パターニン
グおよびアライメント技術もTFT製造工程に比較して
非常に容易なものとなり、成膜工程を比較的低温条件で
行うことができる。また、この実施形態では、表示光発
生層44を有機EL材料を用いて構成したが、無機EL
材料を用いても勿論よい。
【0061】また、実施形態1、2においては、正孔輸
送材料として、PVCzとBNDとの混合物を用いた
が、この他、PVCz単体や、PVCzとBNDとトリ
フェニルジアミン誘導体(TPD)の混合物や、4,4′,
4″-トリス(3-メチルフェニルフェニルアミノ)トリフ
ェニルアミン:MTDATAなどの材料を用いてもよ
い。
【0062】特に、この実施形態2においては、アドレ
ス光素子38の信号光発生層44と、EL表示素子39
の表示光発生層50とを、PVCzとBNDとでなる有
機膜とAlq3でなる有機膜との接合構造としたことに
より、高輝度を得ることが可能となる。図8は、この実
施形態と同様の材料でなる2層構造の有機電界発光素子
と、従来の分子分散ポリマー型(MDP;Morecularly
Doped Polymer)の単層型有機電界発光素子の投入電力
と輝度との測定結果を対比して示したグラフである。な
お、ここでは単層型有機電界発光素子の発光層は、PV
Czと、BNDと、発光材料としてのクマリン6と、を
混合してなり、2層構造の有機電界発光素子はPVCz
とBNDとクマリン6とでなる有機膜と、Alq3でな
る有機膜とを接合してなる。また、単層型有機電界発光
素子の発光層の厚さを1000Åとし、2層構造の有機
電界発光素子では電子輸送層と正孔輸送層との厚さをと
もに500Åに設定している。同図から、2層構造の有
機電界発光素子は単層のものに比べて同一投入電力に対
し6倍程度の輝度が得られることが判る。本実施形態で
は、このように二層の有機エレクトロルミネッセンス膜
で発光層を構成したことにより、高輝度の表示装置を得
ることができる。このため、EL表示素子39の前面に
紫外光フィルタ52を配置しても、所望の輝度の表示光
を得ることができる。
【0063】上記したように、本実施形態ではアドレス
光素子38およびEL表示素子39の構造が容易である
ため、歩留まりを向上させることができる。これに伴
い、大画面化並びに高精細化を容易に達成することがで
きる。また、各画素が1フレーム走査する期間光電変換
層が電荷の注入を保持するように設定すれば、高デュー
ティ駆動による高品位な表示を実現することができる。
さらに、有機膜を二層構造としたことにより、低電圧駆
動化ならびに低消費電力化が達成でき、しかも高輝度化
を実現することが可能となる。さらにまた、アドレス光
素子38およびEL表示素子39を有機エレクトロルミ
ネッセンス膜を用いて作成するため、表示装置の薄型化
・軽量化が達成でき、かつ可撓性を有する表示装置を実
現することができる。
【0064】以上、実施形態1および2について説明し
たが、この発明は構成の要旨に付随する各種の変更が可
能である。例えば、上記した両実施形態においては、発
光層として有機EL材料を用いたが、無機EL材料も用
いることができる。また、上記した両実施形態では、光
電変換層をZnOで形成したが、各種の光電変換性材料
を用いて形成することができる。要は、信号光の波長域
と表示光の波長域とが異なり、光電変換層に対して信号
光以外の光で、且つこの信号光と波長域を同じくする光
が、この光電変換層に入射するのを防止する遮光手段が
設けらている構成であれば、光電変換層の材料を適宜選
択することができる。
【0065】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、誤動作がなく、高品位な駆動・表示が行え
る表示装置を実現するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1の表示装置の概略を示す
断面図。
【図2】電子および正孔の注入障壁に対する効果を説明
するエネルギーダイヤグラム。
【図3】(a)は実施形態における液晶表示素子にAC
駆動電圧を印加した状態を示す説明図、(b)は液晶表
示素子に駆動電圧を印加した状態における初期状態時の
液晶と光電変換層の抵抗と容量を示す等価回路図。
【図4】(a)は実施形態における液晶表示素子にAC
駆動電圧を印加した状態における信号光照射時の等価回
路図、(b)は光照射を停止したときの等価回路図。
【図5】(a)は実施形態における光パルスと液晶の実
効電圧を示す波形図、(b)は全走査周期における光パ
ルスと液晶の実効電圧とを示す波形図。
【図6】(a)は実施形態における発光層を駆動・発光
させるためのマトリクスを示す説明図、(b)はマトリ
クスを線順次に駆動するときのタイミングチャート。
【図7】実施形態2の表示装置の概略を示す断面図。
【図8】実施形態2に用いた有機エレクトロルミネッセ
ンス素子(2層構造)と従来の有機エレクトロルミネッ
センス素子(単層構造)における、投入電力と発光輝度
との測定結果を示すグラフ。
【符号の説明】
11 表示装置 12 アドレス光素子 13 液晶表示素子 16 行電極 19 発光層 20 列電極 25 液晶 28 後駆動電極 29 光電変換層 33 前駆動電極 37 紫外光フィルタ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定電圧が印加されることにより可視光
    の波長域以外の波長域の信号光を発生させる発光領域、
    が形成された発光層、を有する発光素子と、 可視光以外の波長域の光を受光した領域のみが電荷を発
    生する光電変換層を有し、前記光電変換層の電荷が発生
    された領域に対応した領域が、可視光表示される表示素
    子と、 を備えたことを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 前記信号光は紫外光であり、前記光電変
    換層は紫外光の入射のみによって電荷を発生することを
    特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記信号光は赤外光であり、前記光電変
    換層は赤外光の入射のみによって電荷を発生することを
    特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記発光素子は、前記信号光に対し透過
    性を有し、前記発光層の前記光電変換層側の面に第1の
    方向に並んで配列された複数の第1電極と、前記発光層
    の他方の面に前記第1の方向に直交した第2の方向に並
    んで配列された複数の第2電極と、を有することを特徴
    とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示装
    置。
  5. 【請求項5】 前記発光素子は、前記発光層が有機エレ
    クトロルミネッセンス層でなるエレクトロルミネッセン
    ス素子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記表示素子は、表示光を発光する表示
    用有機エレクトロルミネッセンス層と、前記表示用有機
    エレクトロルミネッセンス層の前記発光素子側に配置さ
    れた前記光電変換層と、前記光電変換層の前記発光素子
    側の面に配置された、前記信号光に対して透過性をもつ
    第1EL駆動用電極と、前記表示用有機エレクトロルミ
    ネッセンス層の前記発光素子との反対側の面に配置され
    た、前記表示光に対して透過性をもつ第2EL駆動電極
    と、を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のい
    ずれかに記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 前記表示光は、可視光であることを特徴
    とする請求項6に記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記表示素子は、前記光電変換層の一方
    の面側に配置された液晶層と、前記光電変換層の前記発
    光素子側の面に配置された、前記信号光に対して透過性
    を有する第1液晶駆動電極と、前記液晶層の前記発光素
    子との反対側に配置された第2液晶駆動電極と、を備え
    たことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記発光素子の前記表示素子との反対側
    に、可視光を発光する光源が配置されたことを特徴とす
    る請求項8記載の表示装置。
  10. 【請求項10】 前記光源と前記発光素子との間に、前
    記光電変換層に電荷を発生させる波長域の光を遮光する
    遮光手段が配置されることを特徴とする請求項9記載の
    表示装置。
  11. 【請求項11】 前記表示素子の表示面側に前記光電変
    換層に電荷を発生させる波長域の光を遮光する遮光手段
    が配置されることを特徴とする請求項1〜請求項10の
    いずれかに記載の表示装置。
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JP2009517711A (ja) * 2005-11-29 2009-04-30 ポリマー、ビジョン、リミテッド 巻取り型ディスプレイのカラーエラーを阻止するカラーフィルタ

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