JPH09236512A - 物体の欠陥の検査方法および検査装置 - Google Patents

物体の欠陥の検査方法および検査装置

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JPH09236512A
JPH09236512A JP35413896A JP35413896A JPH09236512A JP H09236512 A JPH09236512 A JP H09236512A JP 35413896 A JP35413896 A JP 35413896A JP 35413896 A JP35413896 A JP 35413896A JP H09236512 A JPH09236512 A JP H09236512A
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light
color filter
image
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JP35413896A
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English (en)
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Noboru Shiragami
昇 白神
Masao Minobe
正夫 美濃部
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便かつ迅速に、しかも、微妙な色調の異常
などの欠陥を検出することができるとともに、安定した
検査結果が達成される高感度の物体の欠陥の検査方法お
よび検査装置を提供する。 【解決手段】 検査光を検査対象物体である物体に照射
し、前記物体を透過した光もしくは反射した光により形
成された像を観察することにより物体の欠陥を検査する
方法であって、結像光学手段を用いることにより集光し
た前記透過した光もしくは反射した光のうちの散乱光ま
たは直接光のいずれかを、前記結像光学手段の焦点面に
設けた開口絞りにより遮蔽して得られる光により形成さ
れた像を観察して、微妙な物体の欠陥を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルタ、
帯電防止ハードコートMMA(メチルメタアクリレー
ト)板、MMAオパール板、光学フィルム等の物体の欠
陥の検査方法および検査装置に関するものである。特
に、液晶表示装置(Liquid Crystal D
isplay Devices;以後、LCDと略す)
などに使用されるカラーフィルタにおける色調の異常、
または、混入した異物、凹凸、厚みのムラ、若しくはピ
ンホールなどの欠陥を検出するのに適した物体の欠陥の
検査方法および検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】LCDなどで使用されるカラーフィルタ
における厚みのムラなどによって生じる色調の異常、混
入した異物、凹凸、またはピンホールなどの欠陥を検出
する方法として、通常照明の下でカラーフィルタを直接
的に目視観察する欠陥検査方法が知られている。
【0003】また、光源から出射された光でカラーフィ
ルタを照射し、カラーフィルタを透過した光またはカラ
ーフィルタで反射された光を直接的に観察する方法が提
案されている(特開平6−208017号公報、特開平
6−94638号公報)。
【0004】図13は、こうした方法の説明図である。
図13(a)はカラーフィルタでの反射光を観察する方
法を示し、図13(b)はカラーフィルタの透過光を観
察する方法を示す。図13に示すように、これらの方法
では、まず、点光源910から検査光L1を出力する。
この検査光L1は、カラーフィルタ920に照射され、
反射光L2または透過光L3が発生する。
【0005】図13(a)では、反射光L2を受光領域
が比較的小さなCCDカメラなどの観察装置930また
は目視により直接観察する。また、図13(b)では、
透過光L3を受光領域が比較的小さなCCDカメラなど
の観察装置930または目視により直接観察する。
【0006】また、フィルムなどの検体における脈理、
膨大部などの欠陥を検査する方法として、検体に平行光
線を入射させてその透過光または反射光をスクリーンに
投影させ、形成された投影像における明暗部分を観察す
る方法が知られている(特公昭61−68543号公
報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−20801
7号公報および特開平6−94638号公報に記載の検
査方法では、カラーフィルタの検査が上記のように行わ
れるので、以下のような問題点があった。
【0008】すなわち、光源像がカラーフィルタを介し
て観察されてしまうため、明るさのムラが大きく、カラ
ーフィルタの全面を一度に検査することができず、ま
た、微妙な色調の異常などの欠陥を検出することができ
ないという問題があった。
【0009】特に、目視による場合には、光源像の強い
光が検査者の目に同時に入ってしまうことがあるため、
もともと非常に弱い変化である色調異常ムラといった欠
陥を認識することが非常に困難となる。
【0010】また、この従来検査方法を用いて、帯電防
止ハードコートMMA板やMMAオパール板等の欠陥を
検出しようとする場合も同様の問題が生じる。
【0011】また、特公昭61−68543号公報に記
載の方法では、そもそもフィルムなどの検体における微
妙な色ムラ、傷、汚れなどの欠陥を可視化することは困
難であった。
【0012】本発明は、上記を鑑みてなされたものであ
り、簡便かつ迅速に、しかも、微妙な色調の異常などの
欠陥を検出することができるとともに、安定した検査結
果が達成される高感度の物体の欠陥の検査方法および検
査装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の物体の欠陥の検
査方法は、検査光を検査対象である物体に照射し、物体
を透過した光もしくは反射した光により形成された像を
観察することにより物体の欠陥を検査する方法であっ
て、結像光学手段を用いることにより集光した透過した
光もしくは反射した光のうちの散乱光を結像光学手段の
焦点面に設けた開口絞りにより遮蔽して得られる光によ
り形成された像を観察するものである。
【0014】この検査方法で得られる像(明視野像)
は、干渉縞の発生や光源像によるムラが低減されてお
り、微妙な色調の異常などの欠陥の判別が可能となって
いる。特に、結像光学手段を用いて物体表面で発散する
光を像面に集光させるので、微小な異物や傷などの欠陥
を高感度に検出することができる。
【0015】なお、検査光としては、略平行光を用いる
ことが好適である。略平行光は、たとえば所定の一点か
ら放射状に広がる放射光をレンズ等の光学系を用いてコ
リメートすることによって得ることができる。物体に照
射される検査光は、物体の検査光の受光面で均一度が高
いことが好適であり、略平行光の場合には、物体に照射
される検査光は略均一である。
【0016】上述の検査方法で得られた像内の欠陥に基
づく光強度変化が広い範囲にわたる緩やかなものである
場合には、その欠陥の有無を検出することが困難なこと
がある。その場合には、検査光の光軸方向に対する物体
の光入射面の角度を変化させる。そして、像を一度観察
した後、検査光の光軸方向に対する物体の光入射面の角
度を変化させてから、再度、像を観察する。
【0017】この場合に得られる像は、物体の角度を変
化させる前の物体表面での光強度変化と同様の変化が短
い像内距離で発生したものとなるので、変化が強調され
欠陥を認識しやすくなる。また、厚みのムラのある層中
において、厚みのムラに伴う光路長の差が大きく設定さ
れた投影像となるために、厚みのムラに基づく光強度変
化が強調され精度よく認識できる。
【0018】また、散乱光を遮蔽する開口絞りに代え
て、直接光を遮蔽する開口絞りまたは散乱光と直接光の
いずれかを選択的に遮蔽する開口絞りを用いてもよい。
直接光遮蔽と散乱光遮蔽の切り替えは、例えば、開口絞
りの遮蔽部を光軸と垂直な方向に移動させることによっ
て行うことができる。直接光を遮蔽した場合には、像面
に形成される像が暗視野像となり、微妙な色調異常や色
むらを極めて良好に視認することができる。
【0019】また、本発明の物体の欠陥の検査装置は、
検査対象である物体に照射する検査光を出力する光源
と、検査光を集光して物体の実像を形成する結像光学手
段と、結像光学手段の像空間側焦点面に設けられ、物体
を透過した光または物体で反射した光のうちの散乱光を
遮蔽する開口絞りとを備えたものである。なお、散乱光
を遮蔽する開口絞りに代えて、直接光を遮蔽する開口絞
りまたは散乱光と直接光のいずれかを選択的に遮蔽する
開口絞りを用いてもよい。これにより、上述した本発明
の検査方法を好適に実施することができる。
【0020】ここで、光源として略平行光源を採用する
と、物体の検査光の受光面で均一度を高くした検査光の
照射が可能である。
【0021】また、検査光の光軸と物体の受光面との成
す角を変化させる入射角可変手段を更に備えることによ
り、投影像の像内の光強度変化率や厚みにムラのある層
中における厚みのムラに伴う光路長の差を変化させなが
ら投影像の観察が可能となり、より精度のよい物体の欠
陥の検査が可能となる。
【0022】また、得られた像の検査にあたっては、直
接目視もしくはカメラ等の観察装置で観察することも可
であるが、像を一度スクリーンに投影し、この投影像を
観察することもできる。この場合、光源の光のムラや干
渉縞の影響を少なくすることができ、微妙な色調異常の
検出に好適である。さらに、開口絞りは結像光学手段の
焦点面に置かれているので、物体側にテレセントリック
になり、結像光学手段に対する物体の位置が正しい位置
からずれても投影スクリーン上の像の大きさが変化しな
い。そのため、結像光学手段と投影スクリーンとの位置
関係を固定したときの像の大きさが安定し、調整が容易
となる。また、この開口絞りを設けることによって欠陥
のコントラストが向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しカラーフ
ィルタを被検査物体の例として、本発明の実施形態であ
る物体の欠陥の検査方法および物体の欠陥の検査装置の
例のいくつかを説明する。もちろん本発明はこれらの実
施形態に限定されるものではない。なお、図面の説明に
あたって同一の要素には同一の符号を付し、重複する説
明を省略する。
【0024】(第1実施形態)図1は、本発明の第1実
施形態であるカラーフィルタの欠陥の検査装置の構成図
である。この装置は、平行光源を使用し、検査対象物体
であるカラーフィルタの透過光を観察するものである。
なお、本実施形態においてカラーフィルタとは、基板上
に、例えばRGB(Red、Green、Blue)な
どの着色層の少なくとも一色を持つ色フィルタをいい、
この基本的な構成に保護層や電極層が付加させたものも
包含される。具体的には、例えば、透明基板の上にR、
G、B、の少なくとも一色の層が形成されたもの、同基
板上にブラックマトリクスが形成され、その間にRGB
カラーフィルタ層が形成されたもの、更にその上に必要
に応じてオーバーコート層が設けられたもの、更に、次
いでその上に透明電極が形成されているもの、およびそ
れらの構成を基本として更に付加的な層を有するものを
いう。また、カラーフィルタの製造方法として、染色
法、顔料分散法、印刷法、および電着法があるが、いず
れの製造方法によって製造されたカラーフィルタについ
ても本発明の検査方法および検出装置は適用可能であ
る。また、カラーフィルタの製造における各工程の中間
製品および最終製品についても本発明の検査方法および
検査装置は適用可能である。
【0025】図1に示すように、この装置は、(a)検
査対象であるカラーフィルタ81に照射する検査光L2
1を出力する平行光源12と、(b)カラーフィルタ8
1を保持するとともに、検査光L21の光軸とカラーフ
ィルタ81の受光面との成す角を変化させる入射角可変
保持器20と、(c)検査光L21の照射の結果カラー
フィルタ81を透過する光L23を集光し、投影光L2
5として出射することにより、カラーフィルタ81の実
像を像空間に形成する結像光学手段60と、(d)結像
光学手段60の像空間側の焦点面に設けられ、結像光学
手段60によって集光された光のうち散乱光のみを遮蔽
する機能を有する開口絞り63と、(e)開口絞り63
により散乱光を遮蔽され、直接光のみからなる検査光に
より形成される実像をその表面において結像される投影
スクリーン30と、(f)投影スクリーン30に投影さ
れた投影光L25の投影像を撮像する撮像器40と、
(g)撮像器40による撮像結果を収集し表示するとと
もに、入射角可変保持器20に検査光L21の光軸とカ
ラーフィルタ81の受光面との成す角を指示し、さら
に、結像光学手段60の鏡筒61の位置を鏡筒保持器6
4に指示する処理部50とを備える。
【0026】結像光学手段60は結像レンズ62とそれ
を支持する鏡筒61を備えている。この鏡筒61は鏡筒
保持器64によって検査光L21がカラーフィルタ81
を透過した光の光軸(検査光L21の光軸と一致してい
る)に略垂直な移動面に沿って移動可能に保持されてい
る。鏡筒61の前記移動面上の位置は、上述したように
処理部50から鏡筒保持器64に与えられる指示に基づ
いて決定される。
【0027】平行光源12は、高圧水銀ランプやキセノ
ンランプ等の高輝度の点光源11と、この点光源11か
ら出力された光を平行化するコリメートレンズ系13を
備えているものであるが、これに代えて、反射鏡等を用
いて太陽光線を利用するものでもよい。
【0028】このように構成された本実施形態の装置
は、以下のようにしてカラーフィルタの欠陥の検査方法
を実行する。
【0029】まず、処理部50がカラーフィルタ81を
保持した入射角可変保持器20に指示して、検査光の光
軸とカラーフィルタ81の検査光の受光面とが所定の角
度で交差(例えば、直交)するように設定する。
【0030】この状態で、平行光源12から出力された
検査光L21をカラーフィルタ81に照射する。検査光
L21の照射に応じてカラーフィルタ81を透過した透
過光L23は、結像光学手段60により集光され、投影
光L25として投影スクリーン30に到達する。この
際、開口絞り63により散乱光は遮蔽され、直接光のみ
によって像が形成される(明視野像)。投影スクリーン
30はカラーフィルタ81の像が最も鮮明になる位置に
設置されている。この投影像は、カラーフィルタ81の
状態、すなわち、色調の異常などの欠陥を反映している
とともに、干渉縞の発生や光源像によるムラが低減され
ている。特に、カラーフィルタ81表面で発散する光を
結像光学手段60により像面に集光されるため、結像光
学手段60を用いない場合に比べて投影像が鮮明に映し
出されるため、微小な異物や傷等の欠陥を高感度に検出
することができる。
【0031】こうして、投影スクリーン30に投影され
た投影像を、撮像器40が撮像し、撮像結果を処理部5
0が収集する。処理部50は、収集した撮像結果に基づ
いた画像処理結果を表示するとともに、必要に応じて、
撮像結果や処理結果の格納あるいは印刷を行う。
【0032】そして、処理部50による表示結果、格納
結果、または印刷結果に基づいてカラーフィルタ81の
欠陥を検出する。投影スクリーン30に投影された投影
像では、干渉縞の発生や光源像によるムラが低減されて
いるので、微妙な色調の異常などの欠陥の判別が可能と
なる。
【0033】ところで、本実施例では結像レンズ62に
直径7.5cmのレンズを用いている。一方、検査対象
であるカラーフィルタ81の大きさは縦横共に8cm以
上の長さである。したがって、検査光L21が略平行光
光であることを考え合わせると、結像レンズ62では、
カラーフィルタ81の一部分しか投影スクリーン30に
映し出すことができない。そこで、この実施形態では、
結像レンズ62を備えた鏡筒61が、透過光L23の光
軸と略垂直な面において平行移動できるようになってい
る。
【0034】鏡筒61の平行移動は鏡筒保持器64が処
理部50からの指示を受けて達成される。すなわち、鏡
筒保持器64は鏡筒61が透過光L23の光軸と略垂直
な面において平行移動できるよう機構を備えており、こ
の平行移動機構により鏡筒61を主走査および副走査す
ることにより結果としてカラーフィルタ81の全面を投
影スクリーン30上に映し出すことができる。
【0035】なお、結像レンズ62の径がカラーフィル
タ81に対して十分に大きければ、カラーフィルタ81
全体の像を投影スクリーン30に映すことができ、鏡筒
保持器64の平行移動機構は不要である。しかし、一般
に結像レンズの価格は径の増大に伴って指数関数的に高
価となるので、本実施形態では平行移動機構を採用して
全体コストの低減を図っている。
【0036】本実施形態では鏡筒61を平行移動させて
いるが、これに代えてカラーフィルタ81を検査光L2
1の光軸と略垂直な面において平行移動させてもよい。
【0037】また、本実施形態では撮像器40を用いて
いるが、これに代えて、目視によって投影スクリーン3
0上の投影像を観察して、カラーフィルタ81の欠陥を
検出することも可能である。この場合にも、投影スクリ
ーン30に投影された投影像では、干渉縞の発生や光源
像によるムラが低減されているので、微妙な色調の異常
などの欠陥の判別が可能となる。
【0038】次に、上述した検査動作が実行されても、
投影像内の光強度変化が緩やかで、欠陥の有無がはっき
りとしない場合がある。
【0039】こうした場合には、処理部50から入射角
可変保持部20へ、検査光L21の光軸とカラーフィル
タ81の検査光L21の受光面との成す角度の変更を指
示する。角度の変更後または角度を変更しつつ、再度、
上記と同様にして、検査光L21をカラーフィルタ81
に照射し、カラーフィルタ81を透過した透過光L23
を投影スクリーンに投影して投影像を観察する。前回の
観察のときと略同一の光強度変化が短い像内距離で発生
した投影像や、厚みにムラのある層中における厚みのム
ラに伴う光路長の差を変化させた投影像を観察すること
になるので、精度よく欠陥を検査できる。
【0040】この場合、カラーフィルタ81が光軸に対
して斜めになるため、結像レンズ62からみると、カラ
ーフィルタ81までの距離が同一視野内において異なる
ことになる。しかし、結像レンズ62の像空間側の焦点
面には開口絞り63が設けられているので、この光学系
は物体側にテレセントリックになっており、そのため
に、カラーフィルタ81までの距離の相違による像の大
きさの変化がなく、観測がしやすい。
【0041】(第2実施形態)図2は、本発明の第2実
施形態であるカラーフィルタの欠陥の検査装置の構成図
である。この装置は、点光源を使用し、カラーフィルタ
の透過光を観察するものである。図2に示すように、こ
の装置の構成は、第1実施形態の装置の平行光源12に
代えて、点光源11を使用する点のみが異なる。点光源
11としては、高圧水銀ランプやキセノンランプなどの
高輝度ランプが望ましい。
【0042】本実施形態の装置は、以下のようにしてカ
ラーフィルタの欠陥の検査方法を実行する。
【0043】まず、処理部50がカラーフィルタ81を
保持した入射角可変保持器20に指示して、検査光の光
軸とカラーフィルタ81の検査光の受光面とが所定の角
度で交差(例えば、直交)するように設定する。
【0044】この状態で、点光源11から出力された検
査光L11をカラーフィルタ81に照射する。このと
き、カラーフィルタ81の受光面における単位面積当た
りの検査光L11の光量のカラーフィルタ81の受光面
内の位置に関する依存性が低いことが好ましい。このた
めには、カラーフィルタ81の大きさに対して、点光源
11とカラーフィルタ81との距離を充分確保する。発
明者らが得た知見によれば、図2に示すカラーフィルタ
81の外縁部に進む検査光L11と検査光L11の光軸
との成す角θが6°以下であれば、充分に精度の良い検
査が可能である。
【0045】検査光L11の照射に応じてカラーフィル
タ81を透過した透過光L13は、結像光学手段60に
よって集光され、焦点面に設けられた開口絞り63によ
って散乱光をカットされた後、投影光L15となって投
影スクリーン30に到達し、透過光による投影像(明視
野像)を形成する。この投影像は、カラーフィルタ81
の状態、すなわち、色調の異常などの欠陥を反映してい
るとともに、干渉縞の発生や光源像によるムラが低減さ
れている。
【0046】以後、第1実施形態と同様にして、投影像
の観察を行う。本実施形態においても第1実施形態と同
様あるいはそれ以上に、投影スクリーン30に投影され
た投影像では、干渉縞の発生や光源像によるムラが低減
されているので、微妙な色調の異常などの欠陥の判別が
可能となる。
【0047】なお、第1実施形態と同様に、撮像器40
を用いずに、目視によって投影スクリーン30上の投影
像を観察して、カラーフィルタ81の欠陥を検出するこ
とが可能である。
【0048】以上の検査動作の結果、投影像内の光強度
変化が緩やかで、欠陥の有無がはっきりとしない場合に
は、第1実施形態と同様にして、処理部50から入射角
可変保持部20へ、検査光L11の光軸とカラーフィル
タ81の検査光L11の受光面との成す角度の変更を指
示し、再度、上記と同様にして、検査光L11をカラー
フィルタ81に照射し、カラーフィルタ81を透過した
透過光L13を結像光学手段60を介して投影スクリー
ンに投影して投影像を観察することにより、精度よく欠
陥を検査できる。
【0049】(第3実施形態)図3は、本発明の第3実
施形態であるカラーフィルタの欠陥の検査装置の構成図
である。この装置は、平行光源を使用し、カラーフィル
タの反射光を観察するものである。図3に示すように、
この装置は、(a)検査対象であるカラーフィルタ82
に照射する検査光L21を出力する平行光源12と、
(b)カラーフィルタ82を保持するとともに、検査光
L21の光軸とカラーフィルタ82の受光面との成す角
を変化させる入射角可変保持器20と、(c)検査光L
21の照射の結果カラーフィルタ82で反射する光L2
2を集光し、投影光L24として出射することにより、
カラーフィルタ82の実像を像空間に形成する結像光学
手段70と、(d)結像光学手段70の像空間側の焦点
面に設けられ結像光学手段70によって集光された光の
うち散乱光のみを遮蔽する機能を有する開口絞り73
と、(e)開口絞り73により散乱光を遮蔽され、直接
光のみからなる検査光により形成される実像をその表面
において結像される投影スクリーン30と、(f)投影
スクリーン30に投影された光L24により形成される
投影像を撮像する撮像器40と、(g)撮像器40によ
る撮像結果を収集し、表示するとともに、入射角可変保
持器20に検査光L21の光軸とカラーフィルタ82の
受光面との成す角を指示する処理部50とを備える。
【0050】平行光源12は、第1実施形態と同様に、
高圧水銀ランプやキセノンランプなどの点光源11とコ
リメートレンズ系13を備えたものであるが、これに代
えて、太陽光線を利用するものでもよい。また、結像光
学手段70は、第1実施形態と同様に、結像光学手段7
0と鏡筒71を備えており、この鏡筒71は鏡筒保持器
74によって検査光L21がカラーフィルタ82で反射
した光の光軸に略垂直な移動面に沿って移動可能に保持
されている。鏡筒71の前記移動面上の位置は、処理部
50から鏡筒保持器74に与えられる指示に基づいて決
定される。
【0051】このように構成された本実施形態の装置
は、以下のようにしてカラーフィルタの欠陥の検査方法
を実行する。
【0052】まず、処理部50がカラーフィルタ82を
保持した入射角可変保持器20に指示して、検査光の光
軸とカラーフィルタ82の検査光の受光面とが所定の角
度で交差するように設定する。
【0053】この状態で、平行光源12から出力された
検査光L21をカラーフィルタ82に照射する。検査光
L21は略平行光なので、カラーフィルタ82の受光面
における単位面積当たりの検査光L21の光量のカラー
フィルタ82の受光面内の位置に関する依存性が実質的
に存在しない。
【0054】検査光L21の照射に応じてカラーフィル
タ82で反射された反射光L22は、結像光学手段70
により集光され、開口絞り73によって散乱光を遮蔽さ
れた後、投影光L24として投影スクリーン30に到達
し、カラーフィルタ82の明視野の投影像が形成され
る。この投影像は、カラーフィルタ82の状態、すなわ
ち、色調の異常などの欠陥を反映しているとともに、干
渉縞の発生や光源像によるムラが低減されている。
【0055】本実施形態においても、カラーフィルタ8
2に対して結像レンズ72が小さいので、鏡筒保持器7
4の鏡筒移動機構により鏡筒71を反射光L22の光軸
に略垂直に平行移動させ、これによりカラーフィルタ8
2の全体を投影スクリーン30に映し出す。なお、鏡筒
71を反射光L22の光軸に略垂直に平行移動させる代
わりに、カラーフィルタ82を反射光L22の光軸に略
垂直に平行移動させてもよい。
【0056】以後、第1実施形態と同様にして、投影像
の観察を行う。本実施形態においても、投影スクリーン
30に投影された投影像では、干渉縞の発生や光源像に
よるムラが低減されているので、微妙な色調の異常など
の欠陥の判別が可能となる。
【0057】なお、第1実施形態と同様に、撮像器40
を用いずに、目視によって投影スクリーン30上の投影
像を観察して、カラーフィルタ82の欠陥を検出するこ
とが可能である。
【0058】以上の検査動作を行っても、投影像内の光
強度変化が緩やかすぎて、欠陥の有無がはっきりとしな
い場合には、第1実施形態と同様にして、処理部50か
ら入射角可変保持部20へ、検査光L21の光軸とカラ
ーフィルタ82の検査光L21の受光面との成す角度の
変更を指示し、再度、上記と同様にして、検査光L21
をカラーフィルタ82に照射し、カラーフィルタ82で
反射された反射光L22を結像光学手段70を介して投
影スクリーンに投影して投影像を観察することにより、
精度よく欠陥を検査できる。
【0059】(第4実施形態)図4は、本発明の第4実
施形態であるカラーフィルタの欠陥の検査装置の構成図
である。この装置は、点光源を使用し、カラーフィルタ
の反射光を観察するものである。図4に示すように、こ
の装置の構成は、第3実施形態の装置の平行点光源12
に代えて、点光源11を使用する点のみが異なる。
【0060】本実施形態の装置は、以下のようにしてカ
ラーフィルタの欠陥の検査方法を実行する。
【0061】まず、処理部50がカラーフィルタ82を
保持した入射角可変保持器20に指示して、検査光の光
軸とカラーフィルタ82の検査光の受光面とが所定の角
度で交差するように設定する。
【0062】この状態で、点光源11から出力された検
査光L11をカラーフィルタ82に照射する。このと
き、カラーフィルタ82の受光面における単位面積当た
りの検査光L11の光量のカラーフィルタ82の受光面
内の位置に関する依存性が低いことが好ましい。このた
めには、カラーフィルタ82の大きさに対して、点光源
11とカラーフィルタ82との距離を充分確保する。
【0063】検査光L11の照射に応じてカラーフィル
タ82で反射された反射光L12は、結像光学手段70
で集光され、開口絞り73により散乱光を遮蔽した後、
投影光L14として投影スクリーン30に到達し、反射
光による明視野の投影像を形成する。この投影像は、カ
ラーフィルタ82の状態、すなわち、色調の異常などの
欠陥を反映しているとともに、干渉縞の発生や光源像に
よるムラが低減されている。
【0064】以後、第3実施形態と同様にして、投影像
の観察を行う。本実施形態においても第3実施形態と同
様あるいはそれ以上に、投影スクリーン30に投影され
た投影像では、干渉縞の発生や光源像によるムラが低減
されているので、微妙な色調などの欠陥の異常の判別が
可能となる。
【0065】なお、第3実施形態と同様に、撮像器40
を用いずに、目視によって投影スクリーン30上の投影
像を観察して、カラーフィルタ82の欠陥を検出するこ
とが可能である。
【0066】以上の検査動作の結果、投影像内の光強度
変化が緩やかで、欠陥の有無がはっきりとしない場合に
は、第3実施形態と同様にして、処理部50から入射角
可変保持部20へ、検査光L11の光軸とカラーフィル
タ82の検査光L11の受光面との成す角度の変更を指
示し、再度、上記と同様にして、検査光L11をカラー
フィルタ82に照射し、カラーフィルタ82で反射され
た反射光L12を結像光学手段70を介して投影スクリ
ーンに投影して投影像を観察することにより、精度よく
欠陥を検査できる。
【0067】(第5実施形態)図5は、本発明の第5実
施形態であるカラーフィルタの欠陥の検査装置の構成図
である。この装置は、平行光源を使用し、検査対象物体
であるカラーフィルタの透過光を観察するものである。
【0068】なお、第1〜第4実施形態の装置が、開口
絞りにより散乱光をカットして明視野像を観察するもの
であるのに対して、この装置および後述する第6〜第8
実施形態の装置は、暗視野像を観察するものである。
【0069】図5に示すように、この装置は、(a)検
査対象であるカラーフィルタ810に照射する検査光L
31を出力する平行光源120と、(b)カラーフィル
タ810を保持するとともに、検査光L31の光軸とカ
ラーフィルタ810の受光面との成す角を変化させる入
射角可変保持器200と、(c)検査光L31の照射の
結果カラーフィルタ810を透過する光L33を集光
し、投影光L35として出射することにより、カラーフ
ィルタ810の実像を像空間に形成する結像光学手段6
00と、(d)結像光学手段600の像空間側の焦点面
に設けられ結像光学手段600によって集光された光の
うち直接光と零次の回折光のみを遮蔽する機能を有する
開口絞り630と、(e)開口絞り630により直接光
と零次の回折光を遮蔽され、散乱光のみからなる検査光
により形成される実像をその表面において結像される投
影スクリーン300と、(f)投影スクリーン300に
投影された投影光L35の投影像を撮像する撮像器40
0と、(g)撮像器400による撮像結果を収集し表示
するとともに、入射角可変保持器200に検査光L31
の光軸とカラーフィルタ810の受光面との成す角を指
示し、さらに、結像光学手段600の鏡筒610の位置
を鏡筒保持器640に指示する処理部500とを備え
る。
【0070】結像光学手段600は結像レンズ620を
有する鏡筒610を備えている。さらに、この鏡筒61
0は結像レンズ620の像空間側の焦点面に、直接光と
零次の回折光を遮蔽する遮蔽板650と、開口絞り63
0とを備えている。この鏡筒610は鏡筒保持器640
によって検査光L31がカラーフィルタ810を透過し
た光の光軸(検査光L31の光軸と一致している)に略
垂直な移動面に沿って移動可能に保持されている。鏡筒
610の前記移動面上の位置は、上述したように処理部
500から鏡筒保持器640に与えられる指示に基づい
て決定される。
【0071】平行光源120は、高圧水銀ランプやキセ
ノンランプ等の高輝度の点光源110と、この点光源1
10から出力された光を平行化するコリメートレンズ系
121を備えているものであるが、これに代えて、反射
鏡等を用いて太陽光線を利用するものでもよい。
【0072】このように構成された本実施形態の装置
は、以下のようにしてカラーフィルタの欠陥の検査方法
を実行する。
【0073】まず、処理部500がカラーフィルタ81
0を保持した入射角可変保持器200に指示して、検査
光の光軸とカラーフィルタ810の検査光の受光面とが
所定の角度で交差(例えば、直交)するように設定す
る。
【0074】この状態で、平行光源120から出力され
た検査光L31をカラーフィルタ810に照射する。こ
のとき、検査光L31は略平行光なので、カラーフィル
タ810の受光面における単位面積当たりの検査光L3
1の光量のカラーフィルタ810の受光面内の位置に関
する依存性が実質的に存在しない。
【0075】検査光L31に照射に応じてカラーフィル
タ810を透過した透過光L33は、結像光学手段60
0により集光され、遮蔽板650によって直接光が遮蔽
され散乱光のみが開口絞り630を通過して投影光L3
5として投影スクリーン300に到達する。投影スクリ
ーン300はカラーフィルタ810の実像が形成される
位置に配置されているため、投影スクリーン300上に
は鮮明なカラーフィルタ810の像が映し出される。こ
の投影像は、カラーフィルタ810の状態、すなわち、
色調の異常などの欠陥を反映しているとともに、干渉縞
の発生や光源像によるムラが低減されている。特に、カ
ラーフィルタ810表面で発散する光を結像レンズ62
0により像面に集光させるため、結像レンズを用いない
場合に比べて投影像が鮮明に映し出される。
【0076】結像レンズ620の像空間側の焦点面には
直接光および零次の回折光を遮蔽するための遮蔽板65
0が設けられているので、投影スクリーン300上の像
は暗視野像となり、直接観察や明視野像の観察では視認
できないような非常に微妙な色調の異常や微小な傷があ
っても検出できる。遮蔽板650は図示省略した複数本
のワイヤにより開口絞り630に離隔固定されている。
【0077】また、結像レンズ620の像空間側の焦点
面には鏡筒630が設けられているので、この光学系は
物体側にテレセントリックになっている。そのため、カ
ラーフィルタ810までの距離の相違による像の大きさ
の変化がない。したがって、たとえば、カラーフィルタ
810の光軸に対する角度がずれて、カラーフィルタ8
10と結像光学手段600との距離が場所により異なっ
ても像の大きさが変化せず、観測がしやすい。
【0078】なお、本実施形態の遮蔽板650は、直接
光および零次の回折光のみを遮蔽するものであるが、こ
れに加えて1次の回折光やさらに高次の回折光を遮蔽す
るものでもよい。図6は、零次だけでなく1次の回折光
も遮蔽する場合の例を示す概略構成図である。結像レン
ズ620の像空間側の焦点面には開口絞り630と遮蔽
板650の他に、開口絞り630の内側において遮蔽板
650を囲むように1次の回折光遮蔽板670が設けら
れている。このようにすると、暗視野の状態が一層進み
さらに微妙な色調異常の検出が可能となる。
【0079】さらに、開口絞り630と遮蔽板650に
代えて、1または2以上の開口を有する絞り板を用いる
ことができる。この場合、各開口がすべて結像レンズ6
30の光軸から外れるように形成されることが必要であ
る。
【0080】こうして、投影スクリーン300に投影さ
れた投影像を、撮像器400が撮像し、撮像結果を処理
部500が収集する。処理部500は、収集した撮像結
果に基づいた画像処理結果を表示するとともに、必要に
応じて、撮像結果や処理結果の格納あるいは印刷を行
う。
【0081】そして、処理部500による表示結果、格
納結果、または印刷結果に基づいてカラーフィルタ81
0の欠陥を検出する。投影スクリーン300に投影され
た投影像では、干渉縞の発生や光源像によるムラが低減
されているので、微妙な色調の異常などの欠陥の判別が
可能となる。
【0082】ところで、本実施例では結像レンズ620
に直径7.5cmのレンズを用いている。一方、検査対
象であるカラーフィルタ810の大きさは縦横共に8c
m以上の長さである。したがって、検査光L31が平行
光に近い発散光であることを考え合わせると、結像レン
ズ620では、カラーフィルタ810の一部分しか投影
スクリーン300に映し出すことができない。そこで、
この実施形態では、結像レンズ620を備えた鏡筒61
0が、透過光L33の光軸と略垂直な面において平行移
動できるようになっている。鏡筒610の平行移動は鏡
筒保持器640が処理部500からの指示を受けて達成
される。すなわち、鏡筒保持器640は鏡筒610が透
過光L33の光軸と略垂直な面において平行移動できる
よう機構を備えており、この平行移動機構により鏡筒6
10を主走査および副走査することにより結果としてカ
ラーフィルタ810の全面を投影スクリーン300上に
映し出すことができる。
【0083】なお、結像レンズ620の径がカラーフィ
ルタ810に対して十分に大きければ、カラーフィルタ
810全体の像を投影スクリーン300に映すことがで
き、鏡筒保持器640の平行移動機構は不要である。し
かし、一般に結像レンズの価格は径の増大に伴って指数
関数的に高価となるので、本実施形態では平行移動機構
を採用して全体コストの低減を図っている。
【0084】本実施形態では鏡筒610を平行移動させ
ているが、これに代えてカラーフィルタ810を検査光
L31の光軸と略垂直な面において平行移動させてもよ
い。
【0085】本実施形態では撮像器400を用いている
が、これに代えて、目視によって投影スクリーン300
上の投影像を観察して、カラーフィルタ810の欠陥を
検出することも可能である。この場合にも、投影スクリ
ーン300に投影された投影像では、干渉縞の発生や光
源像によるムラが低減されているので、微妙な色調の異
常などの欠陥の判別が可能となる。
【0086】次に、上述した検査動作が実行されても、
投影像内の光強度変化が緩やかで、欠陥の有無がはっき
りとしない場合がある。
【0087】こうした場合には、処理部500から入射
角可変保持部200へ、検査光L31の光軸とカラーフ
ィルタ810の検査光L31の受光面との成す角度の変
更を指示する。角度の変更後または角度を変更しつつ、
再度、上記と同様にして、検査光L31をカラーフィル
タ810に照射し、カラーフィルタ810を透過した透
過光L33を投影スクリーンに投影して投影像を観察す
る。前回の観察のときと略同一の光強度変化が短い像内
距離で発生した投影像や、厚みにムラのある層中におけ
る厚みのムラに伴う光路長の差を変化させた投影像を観
察することになるので、精度よく欠陥を検査できる。
【0088】この場合、カラーフィルタ810が光軸に
対して斜めになるため、結像光学手段600からみる
と、カラーフィルタ810までの距離が同一視野内にお
いて異なることになる。しかし、結像光学手段600の
像空間側の焦点面には開口絞り630が設けられている
ので、この光学系は物体側にテレセントリックになって
おり、そのために、カラーフィルタ810までの距離の
相違による像の大きさの変化がなく、観測がしやすい。
【0089】(第6実施形態)図7は、本発明の第6実
施形態であるカラーフィルタの欠陥の検査装置の構成図
である。この装置は、点光源を使用し、カラーフィルタ
の透過光を観察するものである。図7に示すように、こ
の装置の構成は、第5実施形態の装置の平行光源120
に代えて、点光源110を使用する点のみが異なる。点
光源110としては、高圧水銀ランプやキセノンランプ
などの高輝度ランプが望ましい。
【0090】本実施形態の装置は、以下のようにしてカ
ラーフィルタの欠陥の検査方法を実行する。
【0091】まず、処理部500がカラーフィルタ81
0を保持した入射角可変保持器200に指示して、検査
光の光軸とカラーフィルタ810の検査光の受光面とが
所定の角度で交差(例えば、直交)するように設定す
る。
【0092】この状態で、点光源110から出力された
検査光L41をカラーフィルタ810に照射する。この
とき、カラーフィルタ810の受光面における単位面積
当たりの検査光L41の光量のカラーフィルタ810の
受光面内の位置に関する依存性が低いことが好ましい。
このためには、カラーフィルタ810の大きさに対し
て、点光源110とカラーフィルタ810との距離を充
分確保する。発明者らが得た知見によれば、図7に示す
カラーフィルタ810の外縁部に進む検査光L41と検
査光L41の光軸との成す角θが6°以下であれば、充
分に精度の良い検査が可能である。
【0093】検査光L41の照射に応じてカラーフィル
タ810を透過した透過光L43は、結像光学手段60
0により集光され、遮蔽板650および開口絞り630
により直接光および零次の回折光が除去された投影光L
45となって投影スクリーン300に到達し、透過光に
よる投影像を形成する。この投影像は、カラーフィルタ
810の状態、すなわち、色調の異常などの欠陥を反映
しているとともに、干渉縞の発生や光源像によるムラが
低減されている。
【0094】以後、第5実施形態と同様にして、投影像
の観察を行う。本実施形態においても第5実施形態と同
様あるいはそれ以上に、投影スクリーン300に投影さ
れた投影像では、干渉縞の発生や光源像によるムラが低
減されているので、微妙な色調の異常などの欠陥の判別
が可能となる。
【0095】なお、第5実施形態と同様に、撮像器40
0を用いずに、目視によって投影スクリーン300上の
投影像を観察して、カラーフィルタ810の欠陥を検出
することが可能である。
【0096】以上の検査動作の結果、投影像内の光強度
変化が緩やかで、欠陥の有無がはっきりとしない場合に
は、第1実施形態と同様にして、処理部500から入射
角可変保持部200へ、検査光L41の光軸とカラーフ
ィルタ810の検査光L41の受光面との成す角度の変
更を指示し、再度、上記と同様にして、検査光L41を
カラーフィルタ810に照射し、カラーフィルタ810
を透過した透過光L43を結像光学手段600を介して
投影スクリーンに投影して投影像を観察することによ
り、精度よく欠陥を検査できる。
【0097】(第7実施形態)図8は、本発明の第7実
施形態であるカラーフィルタの欠陥の検査装置の構成図
である。この装置は、平行光源を使用し、カラーフィル
タの反射光を観察するものである。図8に示すように、
この装置は、(a)検査対象であるカラーフィルタ82
0に照射する検査光L31を出力する平行光源120
と、(b)カラーフィルタ820を保持するとともに、
検査光L31の光軸とカラーフィルタ820の受光面と
の成す角を変化させる入射角可変保持器200と、
(c)検査光L31の照射の結果カラーフィルタ820
で反射する光L32を集光し、投影光L34として出射
することにより、カラーフィルタ820の実像を像空間
に形成する結像光学手段700と、(d)結像光学手段
700の像空間側の焦点面に設けられ結像光学手段70
0によって集光された光のうち直接光と零次の回折光の
みを遮蔽する機能を有する開口絞り730と、(e)開
口絞り730により直接光と零次の回折光を遮蔽され、
散乱光のみからなる検査光により形成される実像をその
表面において結像される投影スクリーン300と、
(f)投影スクリーン300に投影された光L34によ
り形成される投影像を撮像する撮像器400と、(g)
撮像器400による撮像結果を収集し、表示するととも
に、入射角可変保持器200に検査光L31の光軸とカ
ラーフィルタ820の受光面との成す角を指示する処理
部500とを備える。
【0098】平行光源120は、第5実施形態と同様
に、高圧水銀ランプやキセノンランプなどの点光源11
0とコリメートレンズ系121を備えたものであるが、
これに代えて、太陽光線を利用するものでもよい。ま
た、結像光学手段700は、第1実施形態と同様に、結
像レンズ720と鏡筒710を備えており、この鏡筒7
10は鏡筒保持器740によって検査光L31がカラー
フィルタ820で反射した光の光軸に略垂直な移動面に
沿って移動可能に保持されている。鏡筒710の前記移
動面上の位置は、処理部500から鏡筒保持器740に
与えられる指示に基づいて決定される。
【0099】このように構成された本実施形態の装置
は、以下のようにしてカラーフィルタの欠陥の検査方法
を実行する。
【0100】まず、処理部500がカラーフィルタ82
0を保持した入射角可変保持器200に指示して、検査
光の光軸とカラーフィルタ820の検査光の受光面とが
所定の角度で交差するように設定する。
【0101】この状態で、平行光源120から出力され
た検査光L31をカラーフィルタ820に照射する。検
査光L31は略平行光なので、カラーフィルタ820の
受光面における単位面積当たりの検査光L31の光量の
カラーフィルタ820の受光面内の位置に関する依存性
が実質的に存在しない。
【0102】検査光L31の照射に応じてカラーフィル
タ820で反射された反射光L32は、結像光学手段7
00により集光され、遮蔽板750および開口絞り73
0により零次の回折光が除去された投影光L34として
投影スクリーン300に到達し、カラーフィルタ820
の暗視野の投影像が形成される。この投影像は、カラー
フィルタ820の状態、すなわち、色調の異常などの欠
陥を反映しているとともに、干渉縞の発生や光源像によ
るムラが低減されている。
【0103】本実施形態においても、カラーフィルタ8
20に対して結像レンズ720が小さいので、鏡筒保持
器740の鏡筒移動機構により鏡筒710を反射光L3
2の光軸に略垂直に平行移動させ、これによりカラーフ
ィルタ820の全体を投影スクリーン300に映し出
す。なお、鏡筒710を反射光L32の光軸に略垂直に
平行移動させる代わりに、カラーフィルタ820を検査
光L31の光軸に略垂直に平行移動させてもよい。
【0104】以後、第5実施形態と同様にして、投影像
の観察を行う。本実施形態においても、投影スクリーン
300に投影された投影像では、干渉縞の発生や光源像
によるムラが低減されているので、微妙な色調の異常な
どの欠陥の判別が可能となる。
【0105】なお、第5実施形態と同様に、撮像器40
0を用いずに、目視によって投影スクリーン300上の
投影像を観察して、カラーフィルタ820の欠陥を検出
することが可能である。
【0106】以上の検査動作を行っても、投影像内の光
強度変化が緩やかすぎて、欠陥の有無がはっきりとしな
い場合には、第1実施形態と同様にして、処理部500
から入射角可変保持部200へ、検査光L31の光軸と
カラーフィルタ820の検査光L31の受光面との成す
角度の変更を指示し、再度、上記と同様にして、検査光
L31をカラーフィルタ820に照射し、カラーフィル
タ820で反射された反射光L32を結像光学手段70
0を介して投影スクリーンに投影して投影像を観察する
ことにより、精度よく欠陥を検査できる。
【0107】(第8実施形態)図9は、本発明の第8実
施形態であるカラーフィルタの欠陥の検査装置の構成図
である。この装置は、点光源を使用し、カラーフィルタ
の反射光を観察するものである。図9に示すように、こ
の装置の構成は、第7実施形態の装置の平行点光源12
0に代えて、点光源110を使用する点のみが異なる。
【0108】本実施形態の装置は、以下のようにしてカ
ラーフィルタの欠陥の検査方法を実行する。
【0109】まず、処理部500がカラーフィルタ82
0を保持した入射角可変保持器200に指示して、検査
光の光軸とカラーフィルタ820の検査光の受光面とが
所定の角度で交差するように設定する。
【0110】この状態で、点光源110から出力された
検査光L41をカラーフィルタ820に照射する。この
とき、カラーフィルタ820の受光面における単位面積
当たりの検査光L41の光量のカラーフィルタ820の
受光面内の位置に関する依存性が低いことが好ましい。
このためには、カラーフィルタ820の大きさに対し
て、点光源110とカラーフィルタ820との距離を充
分確保する。
【0111】検査光L41の照射に応じてカラーフィル
タ820で反射された反射光L42は、結像光学手段7
00で集光され、遮蔽板750および開口絞り730に
より直接光および零次の回折光が除去された投影光L4
4として投影スクリーン300に到達し、反射光による
暗視野の投影像を形成する。この投影像は、カラーフィ
ルタ820の状態、すなわち、色調の異常などの欠陥を
反映しているとともに、干渉縞の発生や光源像によるム
ラが低減されている。
【0112】以後、第7実施形態と同様にして、投影像
の観察を行う。本実施形態においても第7実施形態と同
様あるいはそれ以上に、投影スクリーン300に投影さ
れた投影像では、干渉縞の発生や光源像によるムラが低
減されているので、微妙な色調などの欠陥の異常の判別
が可能となる。
【0113】なお、第3実施形態と同様に、撮像器40
0を用いずに、目視によって投影スクリーン300上の
投影像を観察して、カラーフィルタ820の欠陥を検出
することが可能である。
【0114】以上の検査動作の結果、投影像内の光強度
変化が緩やかで、欠陥の有無がはっきりとしない場合に
は、第7実施形態と同様にして、処理部500から入射
角可変保持部200へ、検査光L41の光軸とカラーフ
ィルタ820の検査光L41の受光面との成す角度の変
更を指示し、再度、上記と同様にして、検査光L41を
カラーフィルタ820に照射し、カラーフィルタ820
で反射された反射光L42を結像光学手段700を介し
て投影スクリーンに投影して投影像を観察することによ
り、精度よく欠陥を検査できる。
【0115】
【実施例】
(実施例1)この実施例1は第1実施形態に対応するも
のであり、点光源である高圧水銀灯(200W)と、そ
の前方に配置された直径2.5cmのコリメートレンズ
とを備えた平行光源を用い、約145cm離れた位置に
長辺が約25cmの矩形状の電着法により得られたカラ
ーフィルタ(透明基板の上にブラックマトリクスが形成
され、その間にRGBカラーフィルタ層が形成され、そ
の上にオーバーコート層が設けられ、次いでその上に透
明電極が形成されているもの)を配置する。このカラー
フィルタの前方約50cmの位置に直径7.5cmの結
像レンズを備えた鏡筒を配置し、この鏡筒のさらに前方
約50cmの位置に投影スクリーンを配置する。鏡筒の
投影スクリーン側すなわち結像レンズの像空間側には径
約2cmの円形開口を有する絞り板が結像レンズから約
25cmの位置(焦点面)に設けられている。
【0116】この装置において、カラーフィルタの全面
に略平行光である検査光を照射し、透過光を結像レンズ
を介して投影スクリーンに投影し、投影スクリーン上の
投影像をビデオカメラで撮影して、ピクトログラフィー
3000(富士写真フイルム(株)製)でプリントアウ
トした。
【0117】図10(a)および(b)は、それぞれ検
査光の光軸とカラーフィルタの検査光の受光面とが直交
する場合のプリントアウト結果を示す写真を濃淡画像写
真に変換したものである。図10(a)から、物体を透
過した光を結像光学手段を介さずに投影スクリーンに投
影してその投影像を観察する方法では検出が困難であっ
たカラーフィルタの微小異物が明瞭に可視化できること
がわかる。また、同図(b)からは同様に直接観察では
検出が困難であった引っ掻き傷を可視化できることがわ
かる。なお、図10(a)において、中央に見える点が
検出すべき微小な異物であり、その周囲を囲むように描
かれている歪んだ長円形は、この微小な異物を指し示す
ために検査対象であるカラーフィルタに敢えて描いたも
のであり欠陥ではない。また、図10(b)において、
多少傾斜して上下に延びる2本の太線は、欠陥を指し示
すためにカラーフィルタ上に描いたものであり、両者の
間の右よりにある細い線が引っ掻き傷である。
【0118】(実施例2)実施例2は第3実施形態に対
応するものであり、直径2.5cmのコリメートレンズ
を前方に備えた高圧水銀灯(200W)を点光源とし、
約145cm離れた位置に長辺が約25cmの矩形状の
電着法により得られたカラーフィルタの全面に検査光を
照射し、反射光をカラーフィルタから約50cm離れた
位置に配置された実施例1と同じ鏡筒(結像光学手段)
で集光し、そこから約50cm離れた位置の投影スクリ
ーンに投影し、投影スクリーン上の投影像をビデオカメ
ラで撮影して、ピクトログラフィー3000でプリント
アウトした。この実施例でも第1実施例と同様に結像光
学手段を介さずに投影スクリーンに投影してその投影像
を観察する方法では検出が困難であったカラーフィルタ
の微妙な色調異常が明瞭に可視化できた。
【0119】(実施例3)実施例3も実施例2同様に第
3実施形態に対応するものであり、直径2.5cmのコ
リメートレンズを前方に備えた高圧水銀灯(200W)
を点光源とし、約145cm離れた位置に厚さが5mm
で長辺が約30cmの矩形状のMMAオパール板の全面
に点光源から出力された検査光を照射し、反射光をMM
Aオパール板から約50cm離れた位置に配置された実
施例1と同じ鏡筒(結像光学手段)で集光し、そこから
約50cm離れた位置の投影スクリーンに投影し、投影
スクリーン上の投影像をビデオカメラで撮影して、ピク
トログラフィー3000でプリントアウトした。この実
施例でも実施例1のと同様に、結像光学手段を介さずに
投影スクリーンに投影してその投影像を観察する方法で
は検出が困難であったMMAオパール板の微妙な汚れが
明瞭に可視化できた。
【0120】(実施例4)この実施例は第5実施形態に
対応するもので、点光源である高圧水銀灯(200W)
と、その前方に配置された直径2.5cmのコリメート
レンズとを備えた平行光源を用い、約145cm離れた
位置に長辺が約25cmの矩形状の電着法により得られ
たカラーフィルタ(透明基板の上にブラックマトリクス
が形成され、その間にRGBカラーフィルタ層が形成さ
れ、その上にオーバーコート層が設けられ、次いでその
上に透明電極が形成されているもの)を配置する。この
カラーフィルタの前方約50cmの位置に直径7.5c
mの結像レンズを備えた鏡筒を配置し、この鏡筒のさら
に前方約50cmの位置に投影スクリーンを配置する。
鏡筒の投影スクリーン側すなわち結像レンズの像空間側
には径約2cmの円形開口を有する絞り板が結像レンズ
から約25cmの位置(焦点面)に設けられている。こ
の絞り板は、円形開口が結像レンズの光軸から外れるよ
うに鏡筒に取り付けられており、これによって、開口絞
りと、直接光および零次回折光を遮蔽する遮蔽板の両方
の機能を持つ。
【0121】この装置において、カラーフィルタの全面
に略平行光である検査光を照射し、透過光を結像レンズ
を介して投影スクリーンに投影し、投影スクリーン上の
投影像をビデオカメラで撮影して、ピクトログラフィー
3000(富士写真フイルム(株)製)でプリントアウ
トした。
【0122】図11は、検査光の光軸とカラーフィルタ
の検査光の受光面とが直交する場合のプリントアウト結
果を示す写真を濃淡画像写真に変換したものである。図
11から、物体を透過した光を結像光学手段を介さずに
投影スクリーンに投影してその投影像を観察する方法で
は検出が困難であったカラーフィルタの微妙な色調異常
が明瞭に可視化できることがわかる。なお、同図におい
て、写真中央部に見える濃淡模様が検出すべき色調異常
であり、右上から右下を通り左下に至る線は、この色調
異常を指し示すために発明者らが描いたものであり、欠
陥ではない。
【0123】(実施例5)この実施例は第7実施形態に
対応するもので、実施例4と同じ平行光源を用い、約1
45cm離れた位置に長辺が約25cmの矩形状の電着
法により得られたカラーフィルタの全面に検査光を照射
し、反射光をカラーフィルタから約50cm離れた位置
に配置された実施例4と同じ鏡筒(結像光学手段)で集
光し、そこから約50cm離れた位置の投影スクリーン
に投影し、投影スクリーン上の投影像をビデオカメラで
撮影して、ピクトログラフィー3000でプリントアウ
トした。図12は、そのときのプリントアウト結果を示
す写真を濃淡画像写真に変換したものである。この実施
例でも第4実施例と同様に物体を透過した光を結像光学
手段を介さずに投影スクリーンに投影してその投影像を
観察する方法では検出が困難であったカラーフィルタの
微妙な色調異常が明瞭に可視化できた。この写真では、
中央部の色の濃い部分が色調異常の欠陥であり、それを
囲むように描かれた歪んだ円形は、欠陥を指し示すため
に発明者らがカラーフィルタ上に描いたものである。
【0124】(実施例6)この実施例も第7実施形態に
対応するもので、実施例4と同じ平行光源を用い、約1
45cm離れた位置に厚さが1.5mmで長辺が約30
cmの矩形状の透明ガラス板の全面に検査光を照射し、
反射光を透明ガラス板から約50cm離れた位置に配置
された実施例4と同じ鏡筒(結像光学手段)で集光し、
そこから約50cm離れた位置の投影スクリーンに投影
し、投影スクリーン上の投影像をビデオカメラで撮影し
て、ピクトログラフィー3000でプリントアウトし
た。この実施例でも物体を透過した光を結像光学手段を
介さずに投影スクリーンに投影してその投影像を観察す
る方法では検出が困難であった透明ガラス表面の微妙な
汚れが明瞭に可視化できた。
【0125】なお、本発明は、上記の実施態様や実施例
に限定されるものではなく変形が可能である。例えば、
光源の出力する検査光の色は、白色光すなわち全ての可
視光波長を含む光を使用することもできるが、測定対象
に応じて適切な波長の光を選択することが可能である。
また、透過光による投影像と反射光による投影像を同時
に形成し、対比しつつ観察して検査することも可能であ
る。また、投影スクリーンとしては投射用スクリーンが
好適であるが、紙や平滑な壁面とすることもできる。本
発明の好適な検査対象物体としては、カラーフィルタの
他に、例えば、帯電防止ハードコート層が表面に施され
たMMA板、MMAオパール板、透明ガラス板、光学フ
ィルムなどが挙げられる。
【0126】また、第5〜第8実施形態の絞り630ま
たは絞り730に設けられた遮蔽板650または750
を着脱可能にするか、または、光軸に垂直な方向に移動
可能にして選択的に光軸位置から外せるようにすれば、
暗視野観察の実施形態である第5〜第8実施形態の装置
を用いて、第1〜第4実施形態と同等の物体の明視野観
察が可能となる。
【0127】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明の物
体の欠陥の検査方法および物体の欠陥の検査装置によれ
ば、検査光を検査対象である物体に照射し、結像光学手
段を用いて検査光の照射された物体の像を形成するとと
もに、その像を形成する際に散乱光または直接光を開口
絞りで遮蔽するので、透過光や反射光を直接観察した場
合に発生する干渉縞の発生や光源像によるムラが低減さ
れるだけでなく、物体を透過した光を結像光学手段を介
さずに投影スクリーンに投影してその投影像を観察する
方法では検出が困難であった微小な異物の混入や微妙な
色調異常などの欠陥の検出が可能となり、簡便かつ迅速
で安定した検査結果が達成される高感度検査を行うこと
ができる。
【0128】また、検査光の光軸と物体の検査光の受光
面とが成す角度を変化しながら検査を行うことにより、
更に安定した検査結果が達成される高感度検査を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のカラーフィルタの欠陥
の検査装置の構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態のカラーフィルタの欠陥
の検査装置の構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態のカラーフィルタの欠陥
の検査装置の構成図である。
【図4】本発明の第4実施形態のカラーフィルタの欠陥
の検査装置の構成図である。
【図5】本発明の第5実施形態のカラーフィルタの欠陥
の検査装置の構成図である。
【図6】図5の検査装置の鏡筒内の零次回折光遮蔽板を
零次回折光および1次回折光を遮蔽する遮蔽板に置き換
えたときの光学系を示す概略構成図。
【図7】本発明の第6実施形態のカラーフィルタの欠陥
の検査装置の構成図である。
【図8】本発明の第7実施形態のカラーフィルタの欠陥
の検査装置の構成図である。
【図9】本発明の第8実施形態のカラーフィルタの欠陥
の検査装置の構成図である。
【図10】実施例1の結果を示す写真である。
【図11】実施例4の結果を示す写真である。
【図12】実施例5の結果を示す写真である。
【図13】従来のカラーフィルタの欠陥の検査方法の説
明図である。
【符号の説明】
11、110… 点光源 12、120… 平行光源 20、200… 入射角可変保持器 30、300… 投影スクリーン 40、400… 撮像器 50、500… 処理部 60、70、600、700… 結像光学手段 61、71、610、710… 鏡筒 62、72、620、720… 結像レンズ 63、73、630、730… 開口絞り 64、74、640、740… 鏡筒保持器 650、750… 零次回折光遮蔽板 670… 一次回折光遮蔽板 81、82、810、820… カラーフィルタ。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査光を検査対象である物体に照射し、
    前記物体を透過した光もしくは反射した光により形成さ
    れた像を観察することにより物体の欠陥を検査する方法
    であって、結像光学手段を用いることにより集光した前
    記透過した光もしくは反射した光のうちの散乱光を、前
    記結像光学手段の焦点面に設けた開口絞りにより遮蔽し
    て得られる光により形成された像を観察することを特徴
    とする物体の欠陥の検査方法。
  2. 【請求項2】 検査光を検査対象である物体に照射し、
    前記物体を透過した光もしくは反射した光により形成さ
    れた像を観察することにより物体の欠陥を検査する方法
    であって、結像光学手段を用いることにより集光した前
    記透過した光もしくは反射した光のうちの直接光を、前
    記結像光学手段の焦点面に設けた開口絞りにより遮蔽し
    て得られる光により形成された像を観察することを特徴
    とする物体の欠陥の検査方法。
  3. 【請求項3】 検査光を検査対象である物体に照射し、
    前記物体を透過した光もしくは反射した光により形成さ
    れた像を観察することにより物体の欠陥を検査する方法
    であって、結像光学手段を用いることにより集光した前
    記透過した光もしくは反射した光のうちの散乱光または
    直接光のいずれかを、前記結像光学手段の焦点面に設け
    た開口絞りにより遮蔽して得られる光により形成された
    像を観察することを特徴とする物体の欠陥の検査方法。
  4. 【請求項4】 前記像の観察は像をスクリーンに投影し
    て行うものであることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか一項に記載の物体の欠陥の検査方法。
  5. 【請求項5】 前記検査光が略平行光であることを特徴
    とする請求項4に記載の物体の欠陥の検査方法。
  6. 【請求項6】 前記物体がカラーフィルタであることを
    特徴とする請求項5に記載の物体の欠陥の検査方法。
  7. 【請求項7】 前記検査光の光軸方向に対する前記物体
    の光入射面の角度を変化させた後に再び前記像を観察す
    ることを特徴とする請求項6に記載の物体の欠陥の検査
    方法。
  8. 【請求項8】 検査対象である物体に照射する検査光を
    出力する光源と、 前記検査光を集光して前記物体の像を形成する結像光学
    手段と、 前記結像光学手段の焦点面に設けられ、物体を透過した
    光または物体で反射した光のうちの散乱光を遮蔽する開
    口絞りとを備えたことを特徴とする物体の欠陥の検査装
    置。
  9. 【請求項9】 検査対象である物体に照射する検査光を
    出力する光源と、 前記検査光を集光して前記物体の像を形成する結像光学
    手段と、 前記結像光学手段の焦点面に設けられ、物体を透過した
    光または物体で反射した光のうちの直接光を遮蔽する開
    口絞りとを備えたことを特徴とする物体の欠陥の検査装
    置。
  10. 【請求項10】 検査対象である物体に照射する検査光
    を出力する光源と、 前記検査光を集光して前記物体の像を形成する結像光学
    手段と、 前記結像光学手段の焦点面に設けられ、物体を透過した
    光または物体で反射した光のうちの散乱光または直接光
    のいずれかを選択的に遮蔽する開口絞りとを備えたこと
    を特徴とする物体の欠陥の検査装置。
  11. 【請求項11】 前記結像光学手段が形成する前記物体
    の像をその表面にて結像させるスクリーンを備えたこと
    を特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の物
    体の欠陥の検査装置。
  12. 【請求項12】 前記光源は略平行光源であることを特
    徴とする請求項11に記載の物体の欠陥の検査装置。
  13. 【請求項13】 前記物体がカラーフィルタであること
    を特徴とする請求項12に記載の物体の欠陥の検査装
    置。
  14. 【請求項14】 前記結像光学手段は前記検査光が前記
    カラーフィルタを透過または反射した光の光軸方向に対
    して略垂直な面に沿って移動可能となっていることを特
    徴とする請求項13に記載の物体の欠陥の検査装置。
  15. 【請求項15】 前記カラーフィルタは前記カラーフィ
    ルタを透過または反射した光の光軸方向に対して略垂直
    な面に沿って移動可能に保持されていることを特徴とす
    る請求項14に記載の物体の欠陥の検査装置。
  16. 【請求項16】 前記検査光の光軸と前記カラーフィル
    タの表面との成す角を変化させる入射角可変手段を備え
    ていることを特徴とする請求項15に記載の物体の欠陥
    の検査装置。
JP35413896A 1995-12-28 1996-12-18 物体の欠陥の検査方法および検査装置 Pending JPH09236512A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150104381A (ko) * 2014-03-05 2015-09-15 주식회사 루멘스 렌즈 표면 검사 장치와, 렌즈 센터 검사 장치와, 렌즈 이물질 및 스크래치 검사 장치 및 이를 갖는 렌즈 검사 시스템
JP2018117557A (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 画像生成装置及び画像生成方法

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