JPH09236288A - 冷・暖房器 - Google Patents

冷・暖房器

Info

Publication number
JPH09236288A
JPH09236288A JP6532996A JP6532996A JPH09236288A JP H09236288 A JPH09236288 A JP H09236288A JP 6532996 A JP6532996 A JP 6532996A JP 6532996 A JP6532996 A JP 6532996A JP H09236288 A JPH09236288 A JP H09236288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heating
cooling
medium
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6532996A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3559381B2 (ja
Inventor
Masanori Enomoto
正徳 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gastar Co Ltd
Original Assignee
Gastar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gastar Co Ltd filed Critical Gastar Co Ltd
Priority to JP06532996A priority Critical patent/JP3559381B2/ja
Publication of JPH09236288A publication Critical patent/JPH09236288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3559381B2 publication Critical patent/JP3559381B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Central Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 凝固の相変化により固化した潜熱材料の管路
内壁付着を回避する潜熱材料混入の熱媒体を構築し、冷
・暖房効率を向上させた冷・暖房器を提供する。 【解決手段】 冷房放熱温度領域に融点を持つ冷房用潜
熱材料70と暖房放熱温度領域に融点を持つ暖房用潜熱材
料71をそれぞれ別々の殻68の内部に収容して冷房用と暖
房用のカプセル型潜熱体66,67を形成し、それらを液体
65に混在させ媒体循環路2,3を循環する熱媒体を形成
する。冷房用と暖房用の潜熱材料70,71は殻68の内部で
凝固の相変化を生じ固化しても管路内壁に付着せず、媒
体循環路をスムーズに循環できる。それら潜熱材料70,
71の融解・凝固の相変化を利用することで効率良く冷・
暖房が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水等の熱媒体を用い
て冷・暖房を行う冷・暖房器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6には出願人が試作した未公知であ
る、冷・暖房器のシステム主要構成の一例が示されてお
り、この冷・暖房器は、室内機5と、室外機7と、室外
機5と室外機7を接続している管路34,35とを有して構
成されている。室内機5は冷・温風を冷・暖房領域(室
内)へ供給するもので、放熱ファン6と放熱熱交換器23
を有して構成されており、放熱ファン6の回転による通
風が放熱熱交換器23を通過するときに放熱熱交換器23を
流れる熱媒体(例えば水)の熱によって冷却・加熱さ
れ、その冷・温風が室内へ吹き出すように形成されてお
り、放熱熱交換器23は熱媒体の冷房放熱部と暖房放熱部
の兼用の放熱部を成している。
【0003】上記放熱熱交換器23の入側には管路34の一
端側が接続され、管路34の他端側は室外機7に導かれて
いる。また、放熱熱交換器23の出側には管路35の一端側
が接続され、管路35の他端側は室外機7に導かれてお
り、室外機7から管路34を介して熱媒体が放熱熱交換器
23へ流れ込み、放熱熱交換器23を流れた熱媒体は管路35
を通って室外機7へ戻される管路構成になっている。
【0004】室外機7は、加熱装置(加熱部)4と、冷
却装置9と、ポンプ18と、熱媒体を貯蔵するタンク19
と、切り換え弁33,36と、管路37,38,39とを有して構
成されており、前記管路35はタンク19に接続されてい
る。タンク19には管路37が接続され、この管路37はポン
プ18を介しその下流側で管路38,39に分岐されており、
分岐部分には切り換え弁36が設けられ、熱媒体の流れを
管路38側(冷房側)と管路39側(暖房側)のどちらかに
切り換える構成となっている。管路38は熱媒体を冷却す
る冷却装置9を、管路39は熱媒体を加熱する加熱装置4
をそれぞれ通って管路38と39は前記管路34に合流する。
この合流部分には切り換え弁33が設けられ、熱媒体を管
路38から管路34へ流れ込ませる冷房側(管路38側)と、
管路39から管路34へ流れ込ませる暖房側(管路39側)と
のどちらかに切り換える構成となっている。
【0005】上記タンク19と管路37とポンプ18と切り換
え弁36と管路38と切り換え弁33と管路34と放熱熱交換器
23と管路35により冷房用媒体循環路2が構成され、ま
た、タンク19と管路37とポンプ18と切り換え弁36と管路
39と切り換え弁33と管路34と放熱熱交換器23と管路35に
より暖房用媒体循環路3が構成されている。上記冷房用
媒体循環路2と暖房用媒体循環路3は、上記の如く、切
り換え弁33,36より室内機5側が共通の管路により形成
され、共通の熱媒体が循環する構成となっており、切り
換え弁33,36が管路38側(冷房側)へ切り換えられたと
きには、ポンプ18の駆動により熱媒体はタンク19から管
路37,38,34、放熱熱交換器23、管路35を介してタンク
19に戻る冷房用媒体循環路2の経路で循環し、切り換え
弁33,36が管路39側(暖房側)へ切り換えられたときに
は、ポンプ18の駆動により熱媒体はタンク19から管路3
7,39,34、放熱熱交換器23、管路35を介してタンク19
に戻る暖房用媒体循環路3の経路で循環するように形成
されている。
【0006】上記切り換え弁33,36により放熱部(放熱
熱交換器23)の切り換え機構が形成されており、上記の
ように、切り換え弁33,36が冷房側に切り換えられたと
きには、熱媒体は冷却装置9を通って冷却され、この冷
却された熱媒体が放熱熱交換器23を通り室内機5から冷
風が吹き出すことになり、放熱熱交換器23は冷房放熱部
と成し、切り換え弁33,36が暖房側に切り換えられたと
きには、熱媒体は加熱装置4を通って加熱され、この加
熱された熱媒体が放熱熱交換器23を通って室内機5から
温風が吹き出すことになり、放熱熱交換器23は暖房放熱
部と成すという如く、切り換え弁33,36の切り換え動作
により放熱熱交換器23を冷房放熱部と暖房放熱部のいず
れかに切り換える構成となっている。
【0007】前記加熱装置4は、燃焼室8と、該燃焼室
8に設けられるバーナ10と、このバーナ10にガスを導く
ガス供給路11と、ガス供給路11に設けられ該ガス供給路
11の開閉を行う元電磁弁12および電磁弁14と、バーナ10
へのガス供給量を開弁量により制御する比例弁13と、前
記暖房用媒体循環路3の管路39に介設されバーナ10の上
方側に設けられる熱交換器16と、バーナ10の下方側に設
けられ空気の給排気を行う燃焼ファン17とを有して構成
されている。この加熱装置4のバーナ10は、ガス供給路
11により導かれるガスと燃焼ファン17の回転駆動により
供給される空気によってバーナ燃焼を行い、熱交換器16
を流れる熱媒体を加熱する。
【0008】前記冷却装置9は、冷媒(例えば水)の蒸
発により冷房用媒体循環路2の管路38を流れる熱媒体を
冷却する冷却部である蒸発器44を含む冷媒循環系48を有
しており、冷媒循環系48は、蒸発器44と、吸収器45と、
再生器46と、凝縮器47と、それらを接続する管路53,5
4,55,56,57とを有して構成され、この冷媒循環系48
には吸収器45と凝縮器47を通る冷却媒体循環路61が設け
られている。
【0009】上記蒸発器44の内部空間は、例えば6.5 mm
Hg abs(絶対圧)程度の真空状態に維持され、この内部
空間には前記冷房用媒体循環路2の管路38に介設される
冷却熱交換器22が設けられ、この冷却熱交換器22の下方
側に液体の冷媒50(例えば水)が貯蔵されており、例え
ば6.5 mmHg absの真空状態では約5℃の低温で冷媒であ
る水が蒸発し、この冷媒の蒸発により冷却熱交換器22を
流れる熱媒体が約7℃程度に冷却される。
【0010】なお、上記熱媒体の冷却温度は予め定めら
れる冷房放熱温度(室内機5から吹き出す冷風の温度)
に基づいて定められるもので、一般的に、冷房放熱温度
は7〜10℃に設定されており、蒸発器44は熱媒体を7〜
10℃に冷却する冷媒の蒸発が生じるようにその内部空間
の真空状態が形成されている。
【0011】上記蒸発器44で発生した冷媒蒸気は管路53
を通って吸収器45に流れ込む。吸収器45の内部空間には
冷却媒体循環路61が通され、また、吸収器45の底部側に
は冷媒蒸気を取り込む冷媒吸収液(例えば臭化リチウム
液)51が貯蔵されており、前記冷却媒体循環路61を流れ
る冷却媒体(例えば水)が吸収器45に流れ込んだ冷媒蒸
気の熱を吸収し、つまり、冷却媒体が冷媒蒸気を冷却
し、この冷媒蒸気を冷媒吸収液51が取り込む。この冷媒
蒸気の取り込み反応により熱が発生するが、この熱も前
記冷却媒体循環路61の冷却媒体に吸収される。冷媒によ
り薄められた冷媒吸収液は管路54を通って再生器46へ送
られる。
【0012】再生器46には再生器46を加熱するバーナ60
が設けられており、希薄冷媒吸収液はバーナ60により燃
焼加熱され、冷媒吸収液中の冷媒が蒸発・分離し、冷媒
吸収液が再生(濃く)される。この再生された冷媒吸収
液は管路57を介し、途中、熱交換部で再生器46への入側
管路54を流れる希薄冷媒吸収液に熱を奪われ、前記吸収
器45へ戻される。一方、再生器46で発生した冷媒蒸気は
管路55を通って凝縮器47へ流れ込む。
【0013】凝縮器47には冷却媒体循環路61が通されて
おり、凝縮器47に流れ込んだ冷却蒸気は冷却媒体循環路
61の冷却媒体によって熱を奪われ、つまり、冷却・液化
され、液体の冷媒は管路56を介して前記蒸発器44へ戻さ
れる。
【0014】上記のように、冷媒は蒸発器44で蒸発して
冷却熱交換器22(冷房用媒体循環路2の管路38)を流れ
る熱媒体を冷却し、その蒸気となった冷媒は吸収器45、
再生器46、凝縮器47を経て液体の冷媒に再生され蒸発器
44に戻るという如く、冷媒は冷媒循環系48を循環する。
【0015】前記冷却媒体循環路61には通風によって冷
却媒体の冷却を行う冷却塔62が介設されており、この冷
却塔62は前記吸収器45と凝縮器47で吸収・保有された冷
却媒体の熱を放熱させ、前記吸収器45と凝縮器47で冷却
媒体が円滑に冷媒蒸気の保有熱を吸収できるように、通
常、31℃〜32℃の吸収動作温度に冷却媒体を冷却するよ
うに形成されている。
【0016】なお、図中、26は室外機7に流れ込む熱媒
体の温度を検出する室外機入側温度センサ(加熱部入側
温度センサ)を示し、27は熱交換器16から流れ出た熱媒
体の温度を検出する加熱部出側温度センサを示し、30は
放熱ファン6のファン回転数を検出する放熱ファン回転
数検出センサを示し、31は放熱ファン6のファン風量を
検出する放熱ファン風量検出センサを示し、32は放熱フ
ァン6の回転により放熱ファン6に取り込まれる空気温
度を検出する空気温度センサを示すものである。
【0017】上記システム構成の冷・暖房器(器具)に
は、通常、リモコン(図示せず)付きの制御装置25が設
けられており、この制御装置25は、前記加熱部出側温度
センサ27等の様々なセンサ出力やリモコンの情報を取り
込んで、ポンプ18の駆動制御や、加熱装置4のバーナ10
および燃焼ファン17等の駆動制御や、冷却装置9のバー
ナ60の加熱制御や、放熱ファン6の回転制御や、切り換
え弁33,36の切り換え制御等の器具動作を制御し、冷房
運転や暖房運転を行う。
【0018】例えば、冷房運転時には、切り換え弁33,
36を冷房側(管路38側)へ切り換え、冷却装置9のバー
ナ60を燃焼させる等の冷却装置9の起動を行い、ポンプ
18を駆動させることにより、熱媒体がタンク19から管路
37,38を通って冷却装置9に流れ込み、冷却装置9の冷
却動作により、例えば、約7℃に冷却され、この冷却さ
れた熱媒体が管路34を介して放熱熱交換器23ヘ搬送さ
れ、放熱ファン6の通風を冷却し(通風の熱を吸収
し)、その冷風が冷房領域(室内)へ吹き出して(冷房
放熱を行って)室内の冷房を行う。そして、通風の熱を
吸収した(冷房放熱した)熱媒体は管路35を介して室外
機7に戻されて冷却装置9で冷却され、再び室内機5へ
送られる。このように、熱媒体を冷却用媒体循環路2で
循環させると共に、熱媒体の冷却・冷房放熱(通風の熱
の吸収)を繰り返し行わせることで冷房領域の冷房を行
う。
【0019】また、暖房運転時には、切り換え弁33,36
を暖房側(管路39側)へ切り換え、ポンプ18を駆動さ
せ、加熱装置4を起動させることにより、熱媒体がタン
ク19から管路37,39を介して加熱装置4の熱交換器16に
流れ込みバーナ燃焼により加熱され、この加熱された熱
媒体が管路34を通って放熱熱交換器23へ搬送され、放熱
ファン6の通風を加熱し(熱媒体が保有熱を放熱し)、
その温風が暖房領域(室内)へ吹き出して室内の暖房を
行う。そして、暖房放熱し冷めた熱媒体は管路35を介し
て室外機7に戻され加熱装置4で加熱され、再び室内機
5へ送られる。このように、熱媒体を暖房用媒体循環路
3で循環させると共に、熱媒体の加熱・放熱を繰り返し
行わせることで暖房領域の暖房を行う。
【0020】上記加熱装置4の運転に際し、前記制御装
置25には、予めバーナ燃焼の最小燃焼時の燃焼能力(最
小燃焼能力)と最大燃焼時の燃焼能力(最大燃焼能力)
とが与えられており、制御装置25は、前記最小燃焼能力
から最大燃焼能力までの範囲内でバーナ燃焼が行われる
ように、ガス供給通路11からバーナ10への供給ガス量、
つまり、比例弁13の開弁量(比例弁電流量)と、燃焼フ
ァン17からバーナ10への供給空気量を制御し、これらの
制御により熱交換器16を通る熱媒体が予め定められた加
熱温度(例えば80℃)まで加熱されるように制御してい
る。なお、上記熱媒体の加熱温度は予め定められる暖房
放熱温度(室内機5から吹き出される温風の温度)に基
づいて定められるもので、暖房放熱温度は、通常、50℃
〜80℃に設定される。
【0021】また、冷・暖房運転に際し、制御装置25
は、通常、放熱ファン6の回転制御を行って冷・温風の
吹き出し量を制御し冷・暖房領域の温度管理を行ってい
る。例えば、図示されていないが冷・暖房領域である室
内の温度を検出する室内温度センサがリモコンや室内機
5等の適宜の場所に設けられており、この室内温度セン
サの検出室内温度とリモコンの室内設定温度の情報を制
御装置25が取り込んで、冷房運転時に検出室内温度が室
内設定温度より上昇しているときには燃焼ファン6の回
転量を増加させ冷風の吹き出し量を増加させて室内を冷
やしたり、暖房運転時に検出室内温度が室内設定温度よ
りも下回っているときには放熱ファン6の回転量を大き
くして温風の吹き出し量を増加させ熱媒体の暖房放熱熱
量を増加させて室内を暖めるという如く、室内の温度管
理を自動的に行う。もちろん、放熱ファン6の回転量切
り換え制御をスイッチ操作等によって手動で行う簡易型
の器具もある。
【0022】なお、制御装置25は、室外機7に設けられ
たり、室内機5に設けられたり、室外機7と室内機5に
分けて設けられる等、必要に応じ適宜の場所に設けられ
る。また、放熱ファン6に取り込まれる空気温度が冷・
暖房領域である室内温度とほぼ等しいと考えられる場合
には、図6に示す空気温度センサ32と別個に室内温度セ
ンサを設けずに空気温度センサ32が室内温度センサを兼
用する構成としてもよい。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者
は、熱媒体による熱量の搬送効率を高めるために、つま
り、熱媒体が単位質量(体積)当たり保有して搬送する
熱量(搬送熱量)を増加させるために、熱媒体を水だけ
で形成するのではなく、水に潜熱材料を混ぜた潜熱材料
混入媒体を検討してきた。上記潜熱材料とは、周知のよ
うに、固体⇔液体の相変化に伴う潜熱(凝固熱あるいは
融解熱)を利用する材料で、例えば、高級アルコールや
包接形水和物等により形成され、単位質量当たりの潜熱
が大きいものである。暖房に用いる暖房用潜熱材料とし
ては予め定められている暖房放熱温度(例えば50℃〜80
℃)の領域に融点を持つ潜熱材料を選択し、また、冷房
に用いる冷房用潜熱材料としては予め定められている冷
房放熱温度(例えば7℃〜10℃)の領域に融点を持つ潜
熱材料を選択して、それら潜熱材料を水に直接混ぜて熱
媒体を形成する。表1には暖房に用いる潜熱材料の例
が、表2には冷房に用いる潜熱材料の例がそれぞれ示さ
れている。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】表1に示す潜熱材料が暖房時に放熱熱交換
器23で液体から固体への凝固の相変化を生じると、潜熱
(融点温度の熱)を暖房放熱し、暖房用潜熱材料の融点
温度、つまり、暖房放熱温度の温風が暖房領域へ吹き出
し、また、表2に示す潜熱材料が冷房時に放熱熱交換器
23で固体から液体への融解の相変化を生じると、潜熱を
冷房放熱し、つまり、放熱ファン6の通風の熱を吸収し
て通風を冷却し、冷房用潜熱材料の融点温度、つまり、
冷房放熱温度の冷風が冷房領域へ吹き出すことになる。
【0027】ところで、従来のように、水だけで熱媒体
を形成すると、水は冷房放熱温度や暖房放熱温度の領域
では相変化を起こさず、1cal /gと少ないものである
ので、放熱熱交換器23で水温は急激に上昇・降下し放熱
熱交換器23の入側と出側の水温差が大きく、一定の温度
の冷・温風を安定して吹き出せないという問題がある。
これに対して、冷房用と暖房用の潜熱材料を混ぜた熱媒
体では、暖房時に暖房用潜熱材料が融点、つまり、暖房
放熱温度領域で相変化を起こし、また、冷房時には冷房
用潜熱材料が融点(冷房放熱温度領域の温度)で相変化
を起こす上に、それら潜熱材料の搬送熱量が多い(例え
ば、水の搬送熱量の3倍〜10倍と多い)ことから、放熱
熱交換器23で熱媒体の温度は殆ど変化せず、放熱熱交換
器23での熱媒体の温度分布がほぼ均一化され、一定の温
度の冷・温風を安定して冷・暖房領域へ供給できると考
えられた。
【0028】しかしながら、暖房時に、放熱熱交換器23
で凝固の相変化を起こし固化した暖房用潜熱材料は放熱
熱交換器23の管路内壁に付着してしまい、暖房用媒体循
環路3を循環できなくなるし、その付着した暖房用潜熱
材料が伝熱抵抗体となって放熱熱交換器23の放熱効率を
低下させ、暖房効率を悪化させると共に、冷房時にも放
熱熱交換器23の付着暖房用潜熱材料が伝熱抵抗体となっ
て放熱熱交換器23の冷房放熱効率を低下させ、冷房効率
をも悪化させてしまうという問題や、冷房時に、冷却装
置9の冷却熱交換器22で凝固の相変化を起こし固化した
冷房用潜熱材料が冷却熱交換器22の管路内壁に付着して
しまい、冷房用媒体循環路2を循環できなくなるし、そ
の付着した冷房用潜熱材料が伝熱抵抗体となって冷却熱
交換器22の冷却効率を低下させ、つまり、熱媒体を冷却
できなくなって冷房効率をさらに悪化させてしまうとい
う問題が生じた。
【0029】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、固体の潜熱材料もスムーズ
に搬送でき、かつ、潜熱材料が管路内壁に付着するのを
防止した潜熱材料混入の熱媒体を構築し、熱量の搬送効
率を高めると共に冷・暖房熱効率を向上させた冷・暖房
器を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は次のような構成をもって前記課題を解決する
手段としている。すなわち、第1の発明は、熱媒体が循
環する冷房用媒体循環路と暖房用媒体循環路が設けら
れ、冷房用媒体循環路は、熱媒体の保有熱を奪って熱媒
体を冷却する冷却部と、空気を取り込んでその空気の熱
を熱媒体に吸収させて冷却した空気を冷房領域へ供給す
る冷房放熱部とを通り循環形成され、暖房用媒体循環路
は、熱媒体を加熱し熱媒体に熱を供給する加熱部と、熱
媒体の保有熱を通風により暖房領域へ放熱させる暖房放
熱部とを通り循環形成されており、上記冷房用媒体循環
路と暖房用媒体循環路は共通の熱媒体が循環する構成と
なっている冷・暖房器において、前記熱媒体は液体に該
液体に溶解しない冷房用カプセル型潜熱体と暖房用カプ
セル型潜熱体を混在させて形成されており、冷房用カプ
セル型潜熱体は前記液体に溶解しない殻の内部空間に冷
房放熱温度領域で固体から液体への相変化を行う冷房用
潜熱材料を収容して形成され、暖房用カプセル型潜熱体
は前記液体に溶解しない殻の内部空間に暖房放熱温度領
域で液体から固体への相変化を行う暖房用潜熱材料を収
容して形成されている構成をもって前記課題を解決する
手段としている。
【0031】また、第2の発明は、熱媒体が循環する冷
房用媒体循環路と暖房用媒体循環路が設けられ、冷房用
媒体循環路は、熱媒体の保有熱を奪って熱媒体を冷却す
る冷却部と、空気を取り込んでその空気の熱を熱媒体に
吸収させて冷却した空気を冷房領域へ供給する冷房放熱
部とを通り循環形成され、暖房用媒体循環路は、熱媒体
を加熱し熱媒体に熱を供給する加熱部と、熱媒体の保有
熱を通風により暖房領域へ放熱させる暖房放熱部とを通
り循環形成されており、上記冷房用媒体循環路と暖房用
媒体循環路は共通の熱媒体が循環する構成となっている
冷・暖房器において、前記熱媒体は液体に該液体に溶解
しない冷暖房用カプセル型潜熱体を混在させて形成され
ており、冷暖房用カプセル型潜熱体は前記液体に溶解し
ない殻の内部空間に冷房放熱温度領域で固体から液体へ
の相変化を行う冷房用潜熱材料と暖房放熱温度領域で液
体から固体への相変化を行う暖房用潜熱材料を収容して
形成されている構成をもって前記課題を解決する手段と
している。
【0032】さらに、第3の発明は、上記第1又は第2
の発明における熱媒体の液体は不凍液により形成される
構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0033】さらに、第4の発明は、上記第1又は第2
又は第3の発明における暖房用媒体循環路の加熱部には
熱媒体を加熱し熱媒体に熱を供給する加熱装置が設けら
れ、暖房用媒体循環路には加熱部に流れ込む熱媒体の温
度を検出する加熱部入側温度センサと加熱部から流れ出
る熱媒体の温度を検出する加熱部出側温度センサのう
ち、少なくともいずれか一方が設けられ、熱媒体が暖房
用媒体循環路を循環する暖房時には前記センサのセンサ
出力を取り込んで加熱部の出側の熱媒体温度が暖房用潜
熱材料の融点よりも予め定めた温度だけ高目の温度とな
るように加熱装置の加熱熱量を求めて加熱装置の加熱熱
量を制御する加熱熱量制御部を設ける構成をもって前記
課題を解決する手段としている。
【0034】さらに、第5の発明は、上記第1又は第2
又は第3の発明における暖房用媒体循環路の暖房放熱部
には熱媒体の保有熱を通風によって暖房領域へ放熱させ
るための放熱ファンと、放熱ファンの回転による通風風
量を検出するための放熱ファン風量情報センサと、放熱
ファンの回転により放熱ファンが取り込む空気温度を検
出する空気温度センサとが設けられており、前記放熱フ
ァン風量情報センサと空気温度センサのセンサ出力に基
づいて放熱ファンの回転による通風により熱媒体が放熱
する放熱熱量を求める放熱熱量検出部と、該放熱熱量検
出部の検出放熱熱量を補う熱量を加熱部で熱媒体に供給
するための加熱部の加熱熱量を求めて加熱部の加熱熱量
を制御する加熱熱量制御部とを設ける構成をもって前記
課題を解決する手段としている。
【0035】さらに、第6の発明は、上記第1〜第5の
発明のいずれか1つの発明における冷房用媒体循環路の
冷却部には冷媒の蒸発により熱媒体を冷却する蒸発器と
この蒸発器で発生した蒸気の熱を吸収する吸収器とを含
む冷媒循環系が連接され、この冷媒循環系には冷媒の蒸
発により得た熱を吸収・放熱する冷却媒体循環路が設け
られており、この冷却循環路を循環する冷却媒体は液体
に該液体に溶解しない冷却用カプセル型潜熱体を混在さ
せて形成され、冷却用カプセル型潜熱体は前記液体に溶
解しない殻の内部空間に前記冷媒循環系の吸収器の吸収
動作温度領域に融点を持つ冷却用潜熱材料を収容して形
成されている構成をもって前記課題を解決する手段とし
ている。
【0036】さらにまた、第7の発明は、上記第1〜第
6の発明のいずれか1つの発明における冷房放熱部と暖
房放熱部は兼用の放熱部を成し、冷房時にはその兼用の
放熱部を冷房放熱部へ切り換え、暖房時には兼用の放熱
部を暖房放熱部へ切り換える切り換え機構が設けられて
いる構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0037】上記構成の発明において、暖房用カプセル
型潜熱体と冷房用カプセル型潜熱体を液体に混在させた
熱媒体、あるいは、冷暖房用カプセル型潜熱体を液体に
混在させた熱媒体が、冷房運転時に冷房用媒体循環路を
循環すると、例えば、冷却部で冷房用潜熱材料が殻の内
部で凝固の相変化を生じ潜熱を放熱して冷却し、冷房放
熱部で冷房用潜熱材料が殻の内部で融解の相変化を生じ
て通風の熱を吸収し通風を冷却し(冷房放熱し)、この
冷風が冷房領域へ供給され冷房領域の冷房を行う。
【0038】また、暖房運転時に、上記熱媒体が暖房用
媒体循環路を循環すると、例えば、加熱部で暖房用潜熱
材料が殻の内部で融解の相変化を生じて潜熱を吸収・蓄
熱し、暖房放熱部で暖房用潜熱材料が殻の内部で凝固の
相変化を生じて潜熱を暖房領域へ放熱して暖房領域の暖
房を行う。上記のように、潜熱材料を殻の内部に収容す
ることにより、潜熱材料が液体と固体のどちらかの状態
であっても同様に搬送することが可能となるし、固化し
た潜熱材料が管路内壁に付着してしまうのを防止する。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態例を
図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する各実施
の形態例の冷・暖房器は図6に示す冷・暖房器と同一の
システムのものを対象にしており、その重複説明は省略
する。
【0040】第1の実施の形態例において特徴的なこと
は、図1に示すように、冷房用と暖房用の媒体循環路
2,3を循環する共通の熱媒体が、液体である水65に冷
房用カプセル型潜熱体66と暖房用カプセル型潜熱体67を
混在させて形成されていることである。上記冷房用カプ
セル型潜熱熱体66は、液体(水)65に溶解しない材料
(例えば、メラミン樹脂等のフッ素系樹脂)で形成され
た殻68の内部空間69に前記表2に示すような冷房用潜熱
材料70を収容して形成され、また、暖房用カプセル型潜
熱体67は液体65に溶解しないフッ素系樹脂等の材料によ
り形成された殻68の内部空間69に前記表1に示すような
暖房用潜熱材料71を収容して形成されている。上記カプ
セル型の潜熱体66,67の粒の大きさは、例えば、3〜5
μmと小さく、カプセル型の潜熱体66,67は潜熱材料7
0,71をマイクロカプセル化したものであり、潜熱材料7
0,71が液体と固体のどちらの状態であっても液体65と
共にスムーズに搬送可能な構成となっている。
【0041】この実施の形態例では、熱媒体は、前記の
如く、水65に冷房用と暖房用のカプセル型潜熱体66,67
を混在させて形成されており、水65に対するカプセル型
潜熱体66,67の混在割合はカプセル型潜熱体66,67をス
ムーズに搬送できる割合であれば必要に応じ適宜に設定
することができ、また、冷房用と暖房用のカプセル型潜
熱体の混在比は冷・暖房効率が共に向上するように適宜
に設定することができる。
【0042】上記構成の熱媒体が、器具の冷房運転によ
り、冷房用媒体循環路2を循環するとき、冷房装置9の
蒸発器(冷却部)44で冷媒の蒸発により熱媒体を冷却す
ると共に、熱媒体中の冷房用潜熱材料70に凝固の相変化
を起こさせることによって、冷房用潜熱材料70の潜熱が
放熱される。そして、その冷却した熱媒体が放熱熱交換
器23へ搬送され、放熱ファン6の通風により冷房用潜熱
材料70に融解の相変化を起こさせることによって、通風
の熱を潜熱として吸収し、通風を冷房放熱温度に冷却し
(熱媒体が冷房放熱し)、この冷房放熱温度の冷風が冷
房領域へ吹き出し室内の冷房が行われることになる。
【0043】また、器具の暖房運転により、熱媒体が暖
房用媒体循環路3を循環するとき、加熱装置(加熱部)
4で熱媒体を暖房用潜熱材料71の融点以上に加熱し暖房
用潜熱材料71に融解の相変化を起こさせることにより、
暖房用潜熱材料71は潜熱を吸収・蓄熱し、放熱熱交換器
23へ搬送され、放熱熱交換器(放熱部)23で放熱ファン
6の回転による通風によって凝固の相変化を生じること
で、潜熱が放熱されて放熱ファン6の通風が暖められ、
暖房放熱温度の温風が暖房領域へ吹き出し室内の暖房が
行われる。
【0044】上記のように、放熱熱交換器23で冷房用と
暖房用の潜熱材料70,71は融解あるいは凝固の相変化を
起こし潜熱を吸収・放熱するが、図3に示すように、相
変化中には潜熱材料70,71は吸収・放熱(冷・暖房放
熱)しているにも拘わらず、温度が殆ど変化しないこと
から、熱媒体は放熱熱交換器23を通り冷・暖房放熱して
も温度が殆ど変化せず、放熱熱交換器23の入側と出側の
熱媒体温度差が小さくなり、つまり、放熱熱交換器23で
の熱媒体温度分布が均一化される。このことより、ほぼ
一定温度の冷・温風を安定して冷・暖房領域へ供給する
ことができる。
【0045】これに対して、水だけで熱媒体を形成した
場合には、放熱熱交換器23で水が相変化を起こさず吸熱
・放熱熱量(冷・暖房放熱熱量)に比例して水温が上・
下変化するので、放熱ファン6の通風によって水温が急
激に変化し、放熱熱交換器23の入側と出側の水温差が大
きく、冷・温風を安定的に冷・暖房領域へ供給できな
い。
【0046】上記の如く、カプセル型潜熱体混在の熱媒
体は放熱熱交換器23で潜熱材料70,71が相変化を起こす
ことにより、熱媒体の冷・暖房放熱熱量が多少増減して
も放熱熱交換器23の出側の熱媒体温度がほぼ一定とな
る。つまり、冷房運転時に冷却装置9に流れ込む熱媒体
温度がほぼ一定となり、また、暖房運転時に加熱装置4
に流れ込み熱媒体温度がほぼ一定となる。このことか
ら、冷却装置9が一定の冷却能力で熱媒体を冷却するだ
けでほぼ一定温度に熱媒体を冷却でき、また、加熱装置
4が一定の燃焼能力(加熱熱量)で熱媒体を加熱するだ
けでほぼ一定温度まで熱媒体を加熱できる。
【0047】このように、熱媒体の冷却・加熱制御を厳
密に行わなくても冷却装置9あるいは加熱装置4で熱媒
体を所望の温度に冷却・加熱できるので、放熱熱交換器
23で潜熱材料70,71に相変化が生じるように、例えば、
冷房運転時には冷却装置9の出側の熱媒体温度が冷房用
潜熱材料70の融点より予め定めた温度(例えば5℃)だ
け低目の温度となるように、暖房運転時には加熱装置4
の出側の熱媒体温度が暖房用潜熱材料71の融点より予め
定めた温度(例えば5℃)だけ高目の温度となるよう
に、熱媒体の温度を制御することは容易である。
【0048】また、水だけで熱媒体を形成した場合に
は、放熱熱交換器23で水が冷・暖房放熱し水温が急激に
変化し、冷房時には温まった水が冷却装置9に戻され、
また、暖房時には冷め切った水が加熱装置4に戻される
ことになるので、冷却装置9あるいは加熱装置4の入側
と出側の水温差が大きくなるのに対して、本実施の形態
例に示した熱媒体は放熱熱交換器23で冷・暖房放熱して
も温度が殆ど変化せず、冷房時に冷房用潜熱材料70の融
点より僅かに上昇した温度で冷却装置9に戻され、暖房
時には暖房用潜熱材料71の融点より僅かに下がった温度
で加熱装置4に戻されることになり、冷却装置9あるい
は加熱装置4の入側と出側の熱媒体温度差が小さくな
る。
【0049】このように、冷房用と暖房用の潜熱材料7
0,71を用いた熱媒体における冷却装置9・加熱装置4
の入側と出側の温度差は水だけの熱媒体に比べて極めて
小さく、冷却装置9の蒸発器44の冷却熱交換器22で冷媒
の蒸発による冷却熱量の大部分が冷房用潜熱材料70の凝
固の相変化により冷房用潜熱材料70の内部に保有され
(つまり、冷房用潜熱材料70が潜熱を放熱して冷却さ
れ)、また、加熱装置4のバーナ10の加熱熱量の大部分
が暖房用潜熱材料71の融解の相変化により暖房用潜熱材
料71の内部に蓄熱されるので、潜熱材料の相変化により
冷却熱交換器22あるいは熱交換器16から熱媒体が吸収す
る冷却・加熱熱量は非常に多い。このために、冷却熱交
換器22の温度低下が抑制され、冷却熱交換器22の温度低
下による冷却熱交換器22の外部冷却放熱の増加が防止で
き、また、熱交換器16の温度上昇が抑えられ、熱交換器
16の温度上昇による熱交換器16の外部放熱増加が防止で
きることから、冷却熱交換器22および熱交換器16の効率
は水だけの熱媒体に比べて向上する。すなわち、冷房用
と暖房用の潜熱材料70,71を用いることにより、冷却熱
交換器22と熱交換器16の外部放熱による熱の無駄が殆ど
なくなって、冷却熱交換器22と熱交換器16の効率を向上
させることができる。
【0050】この実施の形態例によれば、冷房用と暖房
用の潜熱材料70,71をそれぞれ殻68の内部空間69に収容
し冷房用と暖房用のカプセル型潜熱体66,67を形成し、
それらカプセル型潜熱体66,67を水に混在させて熱媒体
を構成したので、熱媒体のカプセル型潜熱体66,67は殻
68の内部空間の潜熱材料70,71が液体と固体のどちらの
状態であっても、水と共に媒体循環路2,3をスムーズ
に循環することができ効率良く冷・暖房を行うことがで
きる。また、潜熱材料70,71は、上記の如く、殻68に収
容されているので、凝固の相変化により潜熱材料70,71
が固化して冷却熱交換器22や放熱熱交換器23の内壁に付
着し伝熱抵抗体となるのを回避することができることか
ら、冷却熱交換器22や放熱熱交換器23での熱交換効率を
良い状態のまま維持でき、冷・暖房効率をさらに向上さ
せることが可能である。
【0051】さらに、冷房用と暖房用の潜熱材料70,71
を用いているので、冷・暖房に用いるための単位質量
(体積)当たりの熱媒体の冷・暖房放熱熱量は、単位質
量当たりの水の冷・暖房放熱熱量よりも格段に多くな
る。このことより、冷房用と暖房用のカプセル型潜熱体
66,67混在の熱媒体が水だけの熱媒体と同程度の冷・暖
房放熱熱量を放熱熱交換器23で放熱しようとすると、カ
プセル型潜熱体混在の熱媒体は水だけの熱媒体よりも少
量で済み、つまり、熱媒体の搬送量を低減させることが
可能で、ポンプ18の駆動エネルギー(搬送エネルギー)
を削減でき、ポンプ18の小型化(軽量化)を図ることが
できる。
【0052】さらに、冷房放熱温度領域に融点を持つ冷
房用潜熱材料70と暖房放熱温度領域に融点を持つ暖房用
潜熱材料71を用いているので、冷房時には放熱熱交換器
23で冷房用潜熱材料70に融解の相変化を、暖房時には放
熱熱交換器23で暖房用潜熱材料71に凝固の相変化を生じ
させるだけで一定温度の冷・温風を安定的に冷・暖房領
域へ吹き出すことが可能となる。このことから、冷・暖
房運転時に、熱媒体の温度制御を厳密に行わなくても、
例えば、冷房時には冷却装置9の出側の熱媒体温度が冷
房用潜熱材料70の融点より設定温度(例えば、5℃)程
度低い冷却温度となるように冷却装置9で熱媒体を冷却
するだけで、冷房用潜熱材料70に放熱熱交換器23で融解
の相変化を生じさせることが可能であり、また、暖房時
には加熱装置4の出側の熱媒体温度が暖房用潜熱材料71
の融点より設定温度(例えば、5℃)程度高い加熱温度
となるように加熱装置4で熱媒体を加熱するだけで、暖
房用潜熱材料71に放熱熱交換器23で凝固の相変化を生じ
させることが可能であるので、熱媒体の温度制御を精度
良く行わなくても容易に冷・暖房放熱温度の一定温度の
通風を冷・暖房領域へ吹き出すことができる。
【0053】さらに、上記の如く、冷房用と暖房用の潜
熱材料70,71を用いているので、冷却運転時に冷房用潜
熱材料70の凝固の相変化により冷却熱交換器22から熱媒
体が吸収する冷却熱量が非常に多く、冷却熱交換器22の
温度低下が抑制され冷却熱交換器22の外部冷却放熱増加
を防止でき、また、暖房運転時に暖房用潜熱材料71の融
解の相変化により熱交換器16から熱媒体が吸収する熱量
が非常に多く、熱交換器16の温度上昇が抑えられ熱交換
器16の外部放熱増加を抑制できることから、冷却熱交換
器22および熱交換器16の外部放熱の無駄を殆どなくすこ
とができ、冷却熱交換器22および熱交換器16の効率を水
だけの熱媒体と比べて向上させることができる。特に、
暖房時には、上記の如く、熱交換器16の温度上昇が抑え
られる、つまり、熱交換器16の過熱を防止できるので、
熱交換器16の熱劣化が回避され熱交換器16の長寿命化を
図ることが可能である。
【0054】以下に第2の実施の形態例を説明する。こ
の実施の形態例が前記第1の実施の形態例と異なる特徴
的なことは、前記表1に示すような暖房用潜熱材料71と
前記表2に示すような冷房用潜熱材料70をそれぞれ別個
の殻68の内部に収容するのではなく、共通の殻68の内部
空間に冷房用潜熱材料70と暖房用潜熱材料71を共に収容
して冷暖房用カプセル型潜熱体72を形成し、この冷暖房
用カプセル型潜熱体72を液体である水65に混在させて冷
房用と暖房用の媒体循環路2,3を流れる共通の熱媒体
を構成したことであり、それ以外の構成は前記第1の実
施の形態例と同様であり、その重複説明は省略する。
【0055】上記冷暖房用カプセル型潜熱体72は、暖房
放熱温度(例えば50℃〜80℃)の領域の熱に対して耐熱
性が良く液体に溶解しない材料(例えば、メラミン樹脂
等のフッ素系樹脂)で形成された殻68の内部空間69に前
記表2に示すような冷房用潜熱材料70と前記表1に示す
ような暖房用潜熱材料71を共に収容して形成されてい
る。上記冷暖房用カプセル型潜熱体72の粒の大きさは、
例えば、3〜5μmと小さく、冷暖房用カプセル型潜熱
体72は冷房用と暖房用の潜熱材料70,71をまとめて1マ
イクロカプセル化したものであり、潜熱材料70,71が液
体と固体のどちらの状態であっても水と共にスムーズに
搬送可能な構成となっている。
【0056】前記の如く、上記構成の冷暖房用カプセル
型潜熱体72を水65に混在させて熱媒体が構成されてお
り、水65に対する冷暖房用カプセル型潜熱体72の混在割
合は、冷暖房用カプセル型潜熱体72がスムーズに媒体循
環路2,3を搬送できる割合であれば、必要に応じ適宜
に設定することができる。
【0057】上記構成の熱媒体が冷房運転時に冷房用媒
体循環路2を循環し、冷暖房用カプセル型潜熱体72の冷
房用潜熱材料70に、前記第1の実施の形態例同様に、融
解・凝固の相変化を生じさせ潜熱の吸収・放熱を行わせ
ることによって、冷房効率良く冷房領域の冷房が行われ
る。また、冷暖房用カプセル型潜熱体72の暖房用潜熱材
料71に、前記第1の実施の形態例同様に、融解・凝固の
相変化を生じさせることによって、暖房効率良く暖房領
域の暖房が行われることになる。
【0058】この実施の形態例によれば、冷房用と暖房
用の潜熱材料70,71を共通の殻68の内部空間69に収容し
て冷暖房用カプセル型潜熱体72を形成し、この冷暖房用
カプセル型潜熱体72を液体65に混在させて熱媒体を構成
したので、前記第1の実施の形態例同様に、潜熱材料7
0,71が冷却熱交換器22や放熱熱交換器23の管路内壁に
付着してしまうのを回避することができるし、潜熱材料
70,71が固体の状態であっても、媒体循環路2,3をス
ムーズに循環することが可能となり、効率良く冷・暖房
を行うことができる。
【0059】また、この実施の形態例でも、前記第1の
実施の形態例同様に、熱媒体に冷房用と暖房用の潜熱材
料70,71が含まれているので、前記第1の実施の形態例
で述べたような潜熱材料70,71を用いることによる優れ
た効果を奏することができる。
【0060】ところで、前記第1の実施の形態例に示し
たように、冷房用潜熱材料70と暖房用潜熱材料71を別々
の殻68に収容する構成では、例えば、冷房用潜熱材料70
と暖房用潜熱材料71の比重の違いから、熱媒体の液体中
で冷房用カプセル型潜熱体66と暖房用カプセル型潜熱体
67が均等に混ざらず、冷房用潜熱材料70と暖房用潜熱材
料71の分布に偏りが生じる虞があるが、この実施の形態
例では、冷房用と暖房用の潜熱材料70,71を共に共通の
殻68の内部に収容しているので、上記問題を防止するこ
とができる。
【0061】なお、第1と第2の実施の形態例の冷・暖
房器に用いられる冷房用潜熱材料70は表2に示す潜熱材
料だけとは限らず、冷房放熱温度(例えば7℃〜10℃)
領域に融点を持つ潜熱材料であれば、他の潜熱材料でも
よく、また、暖房用潜熱材料71は表1に示す潜熱材料だ
けとは限らず、暖房放熱温度(例えば50℃〜80℃)の領
域に融点を持つ潜熱材料であれば、他の潜熱材料を用い
ても構わない。
【0062】以下に第3の実施の形態例を説明する。こ
の実施の形態例において特徴的なことは、前記第1の実
施の形態例に示した熱媒体と第2の実施の形態例に示し
た熱媒体のどちらかの熱媒体を用い、図4に示すように
制御装置25に加熱熱量制御部40を設け、暖房運転時に、
加熱装置4のバーナ燃焼能力(加熱熱量)を可変制御
し、熱媒体の暖房用潜熱材料71に放熱熱交換器23で確実
に凝固の相変化を生じさせて潜熱を放熱させる構成にし
たことであり、それ以外の構成は前記各実施の形態例と
同様であり、その重複説明は省略する。
【0063】この実施の形態例では、図4に示すよう
に、制御装置25は加熱熱量制御部40とデータ記憶部41を
有して構成されている。上記データ記憶部41は記憶装置
により構成されており、このデータ記憶部41には暖房用
潜熱材料71の融点よりも予め定めた温度(例えば5℃)
だけ高目の温度が加熱温度として与えられている。ま
た、データ記憶部41には図7に示すような熱媒体温度と
吸収熱量の関係データである吸収熱量検出データや、暖
房運転時に熱交換器16の入側の熱媒体が前記加熱温度ま
で上昇するのに必要な吸収熱量を熱媒体に供給するため
のバーナ10の燃焼能力データ等の加熱熱量制御に必要な
加熱熱量検出データが実験や演算等により求め与えられ
ている。
【0064】加熱熱量制御部40は、暖房運転時における
熱媒体の循環中、加熱部出側温度センサ27あるいは加熱
部入側温度センサ26のセンサ出力を取り込んで熱交換器
16の出側の熱媒体温度がデータ記憶部41に記憶されてい
る前記加熱温度となるように、加熱装置4の加熱熱量
(バーナ10の燃焼能力)を制御する。例えば、上記セン
サ出力と、加熱温度と、前記吸収熱量検出データとに基
づいて熱媒体が前記加熱温度まで上昇するのに必要な熱
量を求め、その検出熱量と前記バーナ10の燃焼能力デー
タに基づいてバーナ10の燃焼能力(加熱部の加熱熱量)
を求め、この求めた燃焼能力となるようにバーナ10への
ガス供給量を比例弁13の開弁量によって制御すると共
に、燃焼ファン17の回転を制御して前記検出燃焼能力に
マッチングする空気をバーナ10へ供給し、バーナ10の燃
焼制御、つまり、加熱装置4の加熱熱量の制御を行う。
【0065】この実施の形態例によれば、制御装置25に
加熱熱量制御部40を設け、暖房運転時には熱媒体が熱交
換器16で暖房用潜熱材料71の融点よりも予め定めた温度
だけ高目の温度となるようにバーナ10の燃焼能力を制御
するので、暖房運転時に、熱媒体は熱交換器16で暖房用
潜熱材料71の融点よりも予め定めた温度だけ高目の温度
に加熱され、放熱熱交換器(放熱部)23で確実に暖房用
潜熱材料71に凝固の相変化を生じさせることができ、こ
のことより、放熱熱交換器23で暖房用潜熱材料71に凝固
の相変化が起きず、暖房放熱温度の温風を吹き出すこと
ができないという問題が回避され、確実に暖房放熱温度
の温風を暖房領域へ供給することができる。もちろん、
前記第1又は第2の実施の形態例に示した熱媒体を用い
ているので、前記各実施の形態例同様の優れた効果を奏
することもできる。
【0066】以下に、第4の実施の形態例を説明する。
第4の実施の形態例において特徴的なことは、図1に示
す冷房用と暖房用のカプセル型潜熱体66,67混在の熱媒
体と図2に示す冷暖房用カプセル型潜熱体72の熱媒体の
どちらかを用い、図5に示すように、制御装置25に暖房
運転時に放熱熱交換器23で熱媒体が放熱する暖房放熱熱
量を求める放熱熱量制御部42を設け、この放熱熱量検出
部42の検出放熱熱量に基づいて加熱熱量制御部40が加熱
装置4の加熱制御を行う構成としたことであり、それ以
外の構成は前記各実施の形態例同様であり、その重複説
明は省略する。
【0067】この実施の形態例では、図5に示すよう
に、制御装置25は加熱熱量制御部40とデータ記憶部41と
放熱熱量検出部42を有して構成されている。上記放熱熱
量検出部42は、暖房運転時に、空気温度センサ32と、放
熱ファン風量検出センサ31あるいは放熱ファン回転数検
出センサ30により構成される放熱ファン風量情報センサ
とのセンサ出力を取り込んで、次のように放熱熱交換器
23での熱媒体の暖房放熱熱量Pを検出する。
【0068】上記放熱熱量Pは、放熱ファン6の風量を
W、放熱ファン6が取り込む空気温度をt1 、放熱熱交
換器23から吹き出す温風温度をt2 、暖房放熱温度領域
で熱媒体が1℃温度を低下するときに放熱する熱量をC
としたとき、式(1)により求めることができる。
【0069】 P=W・(t2 −t1 )・C・・・・・(1)
【0070】上記放熱ファン6の風量Wは放熱ファン風
量検出センサ31のセンサ出力により直接的に、あるい
は、放熱ファン回転数検出センサ30のセンサ出力により
間接的に検出することができ、温風温度t2 は、前述し
たように、暖房用潜熱材料71の融点の近傍温度にほぼ一
定していることから、予め実験等により求めて定数とし
て与えることができ、放熱ファン6が取り込む空気温度
1 は空気温度センサ32により検出でき、放熱熱交換器
23で熱媒体が1℃温度を低下するときに放熱する熱量C
は、予め実験や演算等に求めて定数として与えることが
できることから、予め上記式(1)に示す演算式と該演
算式の定数t2 、Cの値を放熱熱量検出データとしてデ
ータ記憶部41に格納しておき、放熱熱量検出部42は、暖
房運転時における熱媒体の循環中、放熱ファン風量検出
センサ31あるいは放熱ファン回転数検出センサ30のセン
サ出力に基づいて放熱ファン6の風量Wを検出し、ま
た、空気温度センサ32の検出空気温度t1 を取り込ん
で、データ記憶部41の放熱熱量検出データに基づいた放
熱熱量検出演算を行い、暖房放熱熱量Pを検出する。
【0071】データ記憶部41には前記放熱熱量検出デー
タ以外に加熱熱量検出データが格納されている。この加
熱熱量検出データは暖房運転時に放熱熱交換器23で熱媒
体が放熱した熱量を加熱装置4で補う加熱熱量を検出す
るためのデータであり、熱媒体の暖房放熱熱量とその熱
量を補う加熱装置4の加熱熱量(バーナ10の燃焼能力)
の関係を予め実験や演算等に求めて演算式や表データや
グラフデータ等の加熱熱量検出データとしてデータ記憶
部41に格納されている。
【0072】加熱熱量制御部40は、暖房運転時における
熱媒体の循環中、前記放熱熱量検出部42が検出した熱媒
体の放熱熱量を取り込み、この検出放熱熱量と前記デー
タ記憶部41の加熱熱量検出データに基づいて、加熱装置
4の加熱熱量(バーナ10の燃焼能力)を検出し、バーナ
10がその検出燃焼能力のバーナ燃焼を行うようにバーナ
10へのガス供給量を比例弁13の開弁量によって制御し、
また、そのガス供給量にマッチングする空気をバーナ10
へ送り込むために燃焼ファン17の回転制御を行って、バ
ーナ10の燃焼能力を制御する。
【0073】この実施の形態例によれば、放熱熱量検出
部42を設け、加熱熱量制御部40は、暖房運転中、放熱熱
量検出部42が検出した熱媒体の放熱熱量を補うために加
熱装置4の加熱熱量を制御する構成としたので、暖房運
転中に、放熱熱交換器23に流れ込む熱媒体の温度をほぼ
一定に、例えば熱媒体の暖房用潜熱材料71の融点より予
め定めた温度だけ高目の温度に維持することができ、放
熱熱交換器23で暖房用潜熱材料71が確実に凝固の相変化
を起こして潜熱を放熱することが可能となり、暖房放熱
温度の温風を安定して暖房領域へ供給できる。
【0074】また、この実施の形態例でも、前記第1又
は第2の実施の形態例に示したカプセル型潜熱体混在の
熱媒体を用いているので、前記各実施の形態例同様の優
れた効果を奏することができる。
【0075】以下に第5の実施の形態例を説明する。こ
の実施の形態例において特徴的なことは、図6に示す冷
却装置9の冷却媒体循環路61を循環する冷却媒体が、液
体である水に冷却用カプセル型潜熱体を混在させて形成
されていることであり、それ以外の構成は前記各実施の
形態例同様であり、その重複説明は省略する。
【0076】上記冷却用カプセル型潜熱体は、水に溶解
しない材料(例えば、メラミン樹脂等のフッ素系樹脂)
で形成された殻の内部空間に冷却用潜熱材料を収容した
構成となっており、その冷却用潜熱材料としては、冷媒
循環系48の吸収器45の吸収動作温度(例えば、31℃〜32
℃)の領域に融点を持つ潜熱材料が選択され、この冷却
用潜熱材料が上記殻の内部空間に収容されて冷却用カプ
セル型潜熱体が形成される。表3には冷却用潜熱材料の
一例が示されている。
【0077】
【表3】
【0078】上記冷却用潜熱材料に吸収器45で融解の相
変化を生じさせることによって、冷却用潜熱材料は冷媒
蒸気の保有熱や、冷媒と冷媒吸収液の反応熱を潜熱とし
て吸収する。このように、冷却用潜熱材料は吸収器45で
熱を吸収するが、相変化中には熱を吸収しているにも拘
わらず、温度が上昇しないことから、冷却用潜熱材料の
融点より僅かに上昇しただけの低温の冷却媒体が吸収器
45から流れ出て凝縮器47を通ることになり、冷媒蒸気の
冷却・液化を促進させることができる。この冷却媒体が
冷却塔62へ搬送され、冷却塔62で冷却用潜熱材料に凝固
の相変化を生じさせることによって潜熱を放熱し、冷却
媒体が冷却して前記吸収器45に戻される。
【0079】この実施の形態例によれば、冷却媒体循環
路61を循環する冷却媒体の水に吸収器45の吸収動作温度
の領域に融点を持つ冷却用潜熱材料を収容した冷却用カ
プセル型潜熱体を混在させたので、上記冷却用潜熱材料
の融解・凝固の相変化を利用することによって、効率良
く吸収器45および凝縮器47の冷却動作を行うことができ
る。また、冷却用潜熱材料は殻の内部に収容されている
ので、凝固の相変化により固化した潜熱材料が冷却媒体
循環路61の管路内壁に付着するのを回避することがで
き、潜熱材料管路付着に起因する冷却効率悪化を確実に
防止できる。
【0080】なお、この発明は上記各実施の形態例に限
定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。
例えば、上記各実施の形態例では、暖房運転時に熱媒体
を加熱する加熱装置4がバーナ10を用いたバーナ燃焼加
熱方式の装置構成であったが、電気ヒータを用いたヒー
タ加熱方式を採用した加熱装置でもよく、熱媒体の暖房
用潜熱材料71の融点以上に熱媒体を加熱できる加熱装置
であれば、バーナ燃焼加熱方式以外の加熱方式の加熱装
置を用いても構わない。
【0081】また、上記各実施の形態例では、熱媒体は
水にカプセル型潜熱体を混在させて形成されていたが、
熱媒体を形成する液体は水だけとは限らず、他の液体で
もよく、例えば、エチルグリコールやピロピルグリコー
ル等により形成される不凍液にカプセル型潜熱体を混在
させて熱媒体を形成してもよい。上記不凍液を用いるこ
とにより、冬期に熱媒体が凍結し暖房用媒体循環路3を
循環させることが困難となって、暖房運転ができなくな
ってしまったり、熱媒体の凍結により管路が破損してし
まうというような問題を回避することができる。
【0082】ところで、上記不凍液は、一般的に、水よ
りも搬送熱量が低く、不凍液だけで熱媒体を形成する
と、熱量の搬送効率が大幅に低下してしまうという問題
が生じてしまうが、上記各実施の形態例に示したカプセ
ル型潜熱体を混在させることにより、不凍液を用いても
熱媒体の熱量の搬送効率低下を回避することができると
いう画期的な効果を奏することができる。
【0083】さらに、上記第3の実施の形態例では、加
熱熱量制御部40は暖房運転時に設定の加熱温度と熱媒体
温度情報と吸収熱量検出データとに基づき熱媒体が必要
とする熱量を求め、この検出熱量とバーナ10の燃焼能力
データに基づきバーナ燃焼能力(加熱熱量)を求めると
いう如く、2段階で加熱装置4の加熱熱量を求め、その
熱量となるように加熱熱量を制御していたが、熱媒体の
温度と、該温度を有する熱媒体を設定の加熱温度まで上
昇するのに必要なバーナ燃焼能力(加熱熱量)との関係
データを予め実験や演算等により求めておき、このデー
タに基づき段階を踏まずに加熱熱量を求めて加熱熱量を
制御するようにしてもよい。
【0084】さらに、上記第4の実施の形態例では、前
記式(1)に示す温風温度t2 は暖房用潜熱材料71の融
点の近傍温度にほぼ一定していることから、定数として
予め求めデータ記憶部41に与えられていたが、温風温度
2 を定数とせず、温風温度を検出するための温風温度
センサを設けて、放熱熱量検出部42は暖房運転時におけ
る熱媒体の循環中、検出風量Wと検出空気温度t1 と共
に温風温度センサの検出温風温度t2 を取り込んで、そ
れら検出値を前記式(1)に代入し演算を行って、熱媒
体の暖房放熱熱量を検出するようにしてもよい。
【0085】さらに、上記第4の実施の形態例では、制
御装置25のデータ記憶部41に放熱熱量検出データである
演算式データが格納されており、放熱熱量検出部42は、
暖房運転時に、上記演算式データを用いて演算により放
熱熱量を検出していたが、放熱熱量検出手法は他の検出
手法でもよく、例えば、放熱ファン6の風量Wと放熱フ
ァン6に取り込まれる空気温度t1 の関係から熱媒体の
放熱熱量Pを検出するための表データを実験や演算等に
より予め求めて放熱熱量検出データとしてデータ記憶部
41に格納しておき、放熱熱量検出部42は、暖房運転時
に、放熱ファン風量検出センサ31あるいは放熱ファン回
転数検出センサ30のセンサ出力により得られる検出放熱
ファン風量Wと、空気温度センサ32の検出空気温度t1
とを取り込んで、それらの値を前記データ記憶部41の放
熱熱量検出データに照合して熱媒体の放熱熱量Pを検出
するようにしてもよい。
【0086】さらにまた、上記各実施の形態例では図6
に示すシステム構成の冷・暖房器を例にして説明した
が、本発明の冷・暖房器は図6のシステム構成の暖房器
に限定されるものではなく、熱媒体を用いて冷・暖房領
域の冷・暖房を行うものであれば、他のシステム構成の
冷・暖房器でも構わず、例えば、冷房用媒体循環路と暖
房用媒体循環路が別個独立に形成されているものでもよ
い。この場合には熱媒体の流れを暖房側と冷房側のどち
らかに切り換える切り換え機構(切り換え弁33,36)を
設ける必要がない。
【0087】
【発明の効果】この発明によれば、熱媒体に含む冷房用
や暖房用の潜熱材料を殻の内部空間に収容する構成とし
たので、潜熱材料が固体の状態であっても冷房用や暖房
用の媒体循環路をスムーズに循環することができる。ま
た、潜熱材料が凝固の相変化により固化して媒体循環路
の内壁に付着してしまうのを防止することができること
から、潜熱材料付着に起因した放熱効率悪化が回避さ
れ、熱媒体の冷・暖房保有熱を効率良く冷・暖房領域へ
放熱でき、冷・暖房効率の向上を図ることが可能とな
る。
【0088】また、冷房放熱温度の領域に融点を持つ冷
房用潜熱材料と暖房放熱温度の領域に融点を持つ暖房用
潜熱材料を用いているので、冷房放熱温度や暖房放熱温
度の領域での単位質量当たりの熱媒体の冷・暖房放熱熱
量は、潜熱材料の融解・凝固の相変化によって、水の冷
・暖房放熱熱量よりも格段に多くなり、カプセル型潜熱
体混在の熱媒体を用いて水だけの熱媒体と同程度の熱量
を冷・暖房放熱させる場合には放熱部へ搬送する熱媒体
の量、つまり、搬送量を低減させることができる。この
ことより、熱媒体を循環させるためのポンプの駆動エネ
ルギーを削減可能でポンプの小型化を図ることができ
る。
【0089】さらに、放熱部で潜熱材料に相変化を生じ
させることによって、上記の如く、多量の冷・暖房放熱
熱量を冷・暖房領域へ放熱できる上に、潜熱材料は相変
化中に温度が殆ど変化しないことから、放熱部での熱媒
体の急激な温度変化が抑えられ、つまり、放熱部での熱
媒体の温度分布が均一化され、一定温度の冷・温風を安
定して冷・暖房領域へ供給することができる。
【0090】さらに、前記の如く、冷房放熱温度領域に
融点を持つ冷房用潜熱材料と暖房放熱温度領域に融点を
持つ暖房用潜熱材料を用いているので、冷・暖房運転時
に、放熱部で通風により潜熱材料に融解(冷房時)・凝
固(暖房時)の相変化を生じさせることによって、通風
を冷・暖房放熱温度の一定温度に冷却・加熱することが
可能となる。このように、冷・暖房運転時に、放熱部で
潜熱材料に相変化を生じさせるだけで冷・暖房放熱温度
の一定温度の通風を冷・暖房領域へ吹き出すことができ
ることから、冷・暖房運転時に、熱媒体の温度制御を精
度良く行う必要がなくなって加熱部の加熱制御や冷却部
の冷却制御の構成を簡単にすることができる。
【0091】さらに、前記の如く、熱媒体に冷房用と暖
房用の潜熱材料を用いているので、冷房運転時に冷房用
潜熱材料の凝固の相変化により冷却部で熱媒体が吸収す
る冷却熱量や、暖房運転時に暖房用潜熱材料の融解の相
変化によって加熱部で熱媒体が吸収する加熱熱量が水だ
けで熱媒体を形成した場合に比べて非常に多くなり、熱
媒体は冷却部の冷媒蒸発による冷却熱量や加熱装置が発
した加熱熱量を無駄なく吸収することが可能となり、熱
媒体の冷却・加熱効率を向上させることができる。
【0092】さらに、冷房用と暖房用の潜熱材料をそれ
ぞれ別の殻の内部空間に収容し冷房用と暖房用のカプセ
ル型潜熱体を形成し、それらカプセル型潜熱体を液体に
混在させて熱媒体を形成する構成にあっては、冷房用と
暖房用の潜熱材料が直接接触することがないので、例え
ば、冷房用と暖房用の潜熱材料が接合反応を起こして別
の接合物質になり冷・暖房放熱温度領域に融点を持たな
くなってしまうということもなく、冷房用と暖房用の潜
熱材料の組み合わせを考慮することなく、冷房用と暖房
用の潜熱材料をそれぞれ別々に選択することが可能であ
る。
【0093】ところで、上記の如く、冷房用と暖房用の
カプセル型潜熱体を形成する場合には、冷房用と暖房用
の潜熱材料の比重の違いから、熱媒体の液体中で冷房用
と暖房用のカプセル型潜熱体が均等に混ざり合わない、
つまり、冷房用と暖房用の潜熱材料の分布に偏りが生じ
る虞がある。これに対して、冷房用と暖房用の潜熱材料
を共通の殻の内部に収容した冷暖房用カプセル型潜熱体
を形成し、この潜熱体を液体に混在させて熱媒体を形成
する構成にあっては、上記問題を確実に回避することが
できる。
【0094】さらに、加熱熱量制御部を設け、暖房運転
時に、加熱部の出側の熱媒体温度が熱媒体の潜熱材料の
融点よりも予め定めた温度だけ高目の温度となるように
加熱部の加熱熱量を制御する構成や、放熱熱量検出部と
加熱熱量制御部を設け、暖房運転時に放熱熱量検出部が
検出した熱媒体の放熱熱量を補うように加熱部の加熱熱
量を制御する構成にあっては、放熱部で暖房用潜熱材料
に凝固の相変化を確実に生じさせ潜熱を放熱させること
ができ、暖房放熱温度の温風を安定的に暖房領域へ供給
することができる。
【0095】さらに、熱媒体の液体を不凍液により形成
した構成にあっては、不凍液を用いることにより、冬期
に熱媒体が凍結して媒体循環路を破損してしまったり、
熱媒体が媒体循環路を循環できず冷・暖房器の動作が行
えないというような問題を防止することができる。さら
に、不凍液は、一般的に、水よりも搬送熱量が小さく、
不凍液だけで熱媒体を形成すると、熱量の搬送効率が大
幅に低下するという問題が生じるが、不凍液にカプセル
型潜熱体を混在させて熱媒体を構成することにより、カ
プセル型潜熱体の潜熱材料の搬送熱量が非常に大きいの
で、上記問題を回避することができる。
【0096】さらに、冷房放熱部と暖房放熱部が兼用の
放熱部を成している構成にあっては、冷房放熱部と暖房
放熱部を別個に設けないので、その分、冷・暖房器の小
型化を図ることが可能であり、冷・暖房器のコストを低
減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷・暖房器の媒体循環路を循環する冷
房用と暖房用のカプセル型潜熱体混在の熱媒体の一例を
示すモデル図である。
【図2】本発明の冷・暖房器の媒体循環路を循環する冷
暖房用カプセル型潜熱体混在の熱媒体の一例を示すモデ
ル図である。
【図3】潜熱材料温度と該潜熱材料の吸収・放熱熱量と
の関係例を示すグラフである。
【図4】第3の実施の形態例の冷・暖房器における制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図5】第4の実施の形態例の冷・暖房器における制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図6】冷・暖房器のシステム構成の一例を示す説明図
である。
【図7】図1や図2に示す熱媒体の温度とその熱媒体の
吸収熱量との関係例を示すグラフである。
【符号の説明】
2 冷房用媒体循環路 3 暖房用媒体循環路 4 加熱装置 6 放熱ファン 9 冷却装置 23 放熱熱交換器 25 制御装置 26 加熱部入側温度センサ 27 加熱部出側温度センサ 30 放熱ファン回転数検出センサ 31 放熱ファン風量検出センサ 32 空気温度センサ 33,36 切り換え弁 40 加熱熱量制御部 42 放熱熱量検出部 44 蒸発器 45 吸収器 48 冷媒循環系 50 冷媒 61 冷却媒体循環路 65 水 66 冷房用カプセル型潜熱体 67 暖房用カプセル型潜熱体 68 殻 70 冷房用潜熱材料 71 暖房用潜熱材料 72 冷暖房用カプセル型潜熱体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱媒体が循環する冷房用媒体循環路と暖
    房用媒体循環路が設けられ、冷房用媒体循環路は、熱媒
    体の保有熱を奪って熱媒体を冷却する冷却部と、空気を
    取り込んでその空気の熱を熱媒体に吸収させて冷却した
    空気を冷房領域へ供給する冷房放熱部とを通り循環形成
    され、暖房用媒体循環路は、熱媒体を加熱し熱媒体に熱
    を供給する加熱部と、熱媒体の保有熱を通風により暖房
    領域へ放熱させる暖房放熱部とを通り循環形成されてお
    り、上記冷房用媒体循環路と暖房用媒体循環路は共通の
    熱媒体が循環する構成となっている冷・暖房器におい
    て、前記熱媒体は液体に該液体に溶解しない冷房用カプ
    セル型潜熱体と暖房用カプセル型潜熱体を混在させて形
    成されており、冷房用カプセル型潜熱体は前記液体に溶
    解しない殻の内部空間に冷房放熱温度領域で固体から液
    体への相変化を行う冷房用潜熱材料を収容して形成さ
    れ、暖房用カプセル型潜熱体は前記液体に溶解しない殻
    の内部空間に暖房放熱温度領域で液体から固体への相変
    化を行う暖房用潜熱材料を収容して形成されている構成
    としたことを特徴とする冷・暖房器。
  2. 【請求項2】 熱媒体が循環する冷房用媒体循環路と暖
    房用媒体循環路が設けられ、冷房用媒体循環路は、熱媒
    体の保有熱を奪って熱媒体を冷却する冷却部と、空気を
    取り込んでその空気の熱を熱媒体に吸収させて冷却した
    空気を冷房領域へ供給する冷房放熱部とを通り循環形成
    され、暖房用媒体循環路は、熱媒体を加熱し熱媒体に熱
    を供給する加熱部と、熱媒体の保有熱を通風により暖房
    領域へ放熱させる暖房放熱部とを通り循環形成されてお
    り、上記冷房用媒体循環路と暖房用媒体循環路は共通の
    熱媒体が循環する構成となっている冷・暖房器におい
    て、前記熱媒体は液体に該液体に溶解しない冷暖房用カ
    プセル型潜熱体を混在させて形成されており、冷暖房用
    カプセル型潜熱体は前記液体に溶解しない殻の内部空間
    に冷房放熱温度領域で固体から液体への相変化を行う冷
    房用潜熱材料と暖房放熱温度領域で液体から固体への相
    変化を行う暖房用潜熱材料を収容して形成されている構
    成としたことを特徴とする冷・暖房器。
  3. 【請求項3】 熱媒体の液体は不凍液により形成される
    構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の冷・暖房器。
  4. 【請求項4】 暖房用媒体循環路の加熱部には熱媒体を
    加熱し熱媒体に熱を供給する加熱装置が設けられ、暖房
    用媒体循環路には加熱部に流れ込む熱媒体の温度を検出
    する加熱部入側温度センサと加熱部から流れ出る熱媒体
    の温度を検出する加熱部出側温度センサのうち、少なく
    ともいずれか一方が設けられ、熱媒体が暖房用媒体循環
    路を循環する暖房時には前記センサのセンサ出力を取り
    込んで加熱部の出側の熱媒体温度が暖房用潜熱材料の融
    点よりも予め定めた温度だけ高目の温度となるように加
    熱装置の加熱熱量を求めて加熱装置の加熱熱量を制御す
    る加熱熱量制御部を設ける構成としたこと特徴とする請
    求項1又は請求項2又は請求項3記載の冷・暖房器。
  5. 【請求項5】 暖房用媒体循環路の暖房放熱部には熱媒
    体の保有熱を通風によって暖房領域へ放熱させるための
    放熱ファンと、放熱ファンの回転による通風風量を検出
    するための放熱ファン風量情報センサと、放熱ファンの
    回転により放熱ファンが取り込む空気温度を検出する空
    気温度センサとが設けられており、前記放熱ファン風量
    情報センサと空気温度センサのセンサ出力に基づいて放
    熱ファンの回転による通風により熱媒体が放熱する放熱
    熱量を求める放熱熱量検出部と、該放熱熱量検出部の検
    出放熱熱量を補う熱量を加熱部で熱媒体に供給するため
    の加熱部の加熱熱量を求めて加熱部の加熱熱量を制御す
    る加熱熱量制御部とを設ける構成としたことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2又は請求項3記載の冷・暖房
    器。
  6. 【請求項6】 冷房用媒体循環路の冷却部には冷媒の蒸
    発により熱媒体を冷却する蒸発器とこの蒸発器で発生し
    た蒸気の熱を吸収する吸収器とを含む冷媒循環系が連接
    され、この冷媒循環系には冷媒の蒸発により得た熱を吸
    収・放熱する冷却媒体循環路が設けられており、この冷
    却循環路を循環する冷却媒体は液体に該液体に溶解しな
    い冷却用カプセル型潜熱体を混在させて形成され、冷却
    用カプセル型潜熱体は前記液体に溶解しない殻の内部空
    間に前記冷媒循環系の吸収器の吸収動作温度領域に融点
    を持つ冷却用潜熱材料を収容して形成されている構成と
    したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか
    1つに記載の冷・暖房器。
  7. 【請求項7】 冷房放熱部と暖房放熱部は兼用の放熱部
    を成し、冷房時にはその兼用の放熱部を冷房放熱部へ切
    り換え、暖房時には兼用の放熱部を暖房放熱部へ切り換
    える切り換え機構が設けられている構成としたことを特
    徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の
    冷・暖房器。
JP06532996A 1996-02-27 1996-02-27 冷・暖房器 Expired - Fee Related JP3559381B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06532996A JP3559381B2 (ja) 1996-02-27 1996-02-27 冷・暖房器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06532996A JP3559381B2 (ja) 1996-02-27 1996-02-27 冷・暖房器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09236288A true JPH09236288A (ja) 1997-09-09
JP3559381B2 JP3559381B2 (ja) 2004-09-02

Family

ID=13283780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06532996A Expired - Fee Related JP3559381B2 (ja) 1996-02-27 1996-02-27 冷・暖房器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3559381B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3559381B2 (ja) 2004-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5553662A (en) Plumbed thermal energy storage system
US6059016A (en) Thermal energy storage and delivery system
WO1997047937A9 (en) Thermal energy storage and delivery system
JPH1123135A (ja) 除霜装置を具える冷蔵庫
JP2007263401A (ja) 蓄熱装置
JP2010043855A (ja) 精密温度調整装置及び精密温度調整方法
JP3826998B2 (ja) スターリング冷凍システム及びスターリング冷蔵庫
JP2020003173A (ja) 機器温調装置
JPH09269162A (ja) 吸収式冷凍機
US5794456A (en) Absorption-type air conditioning apparatus having fin tube absorption liquid regenerators
JPH09236288A (ja) 冷・暖房器
JP2001349633A (ja) 蓄熱装置
JP2005180768A (ja) 温度調整システム
JPH09236271A (ja) 暖房器
JP2001304633A (ja) 蓄熱空気調和機
JP3521011B2 (ja) 熱搬送装置
JPH064232Y2 (ja) 熱交換器
JPH0616031A (ja) ヒートポンプ式エアコンシステム
JP2008196820A (ja) 空気調和機の室内機
JP3831924B2 (ja) カプセル式潜熱蓄熱システム
JP3831529B2 (ja) 空気調和装置の氷蓄熱ユニット
JPH11325769A (ja) 蓄熱式熱交換器
JP4077973B2 (ja) 排熱利用吸収冷温水機の運転方法
JP3316859B2 (ja) 化学蓄熱システム
JP2002139249A (ja) 給湯システム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040521

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090528

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090528

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100528

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110528

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120528

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees