JPH09235102A - 固相酸素製造装置に用いられる高二酸化炭素分圧下で作用する新組成物 - Google Patents

固相酸素製造装置に用いられる高二酸化炭素分圧下で作用する新組成物

Info

Publication number
JPH09235102A
JPH09235102A JP8724296A JP8724296A JPH09235102A JP H09235102 A JPH09235102 A JP H09235102A JP 8724296 A JP8724296 A JP 8724296A JP 8724296 A JP8724296 A JP 8724296A JP H09235102 A JPH09235102 A JP H09235102A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
membrane
layer
metal oxide
component metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8724296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2886496B2 (ja
Inventor
Michael Francis Carolan
マイケル.フランシス.キャロラン
Stephen Andrew Motika
ステファン.アンデュリュー.モティカ
Paul Nigel Dyer
ポール.ナイジェル.ダイヤー
Patrick Benjamin Alba
パトリック.ベンジャミン.アルバ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Air Products and Chemicals Inc
Original Assignee
Air Products and Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/600,668 external-priority patent/US5712220A/en
Application filed by Air Products and Chemicals Inc filed Critical Air Products and Chemicals Inc
Publication of JPH09235102A publication Critical patent/JPH09235102A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2886496B2 publication Critical patent/JP2886496B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は固相酸素製造装置に用いられる組成
物の二次加工用に特に適する多成分系金属酸化物の新組
成物を提供する。 【解決手段】 本発明の組成物は式LnA′x′A″
x″B′y′B″y″3−zで示される[式中、
Lnがfブロックのランタニドから選ばれ、A′が族2
から選ばれ、A″が族1、2と3およびfブロックのラ
ンタニドから選ばれ、B、B′、B″がチタンとクロム
を除くdブロックの遷移金属から個々に選ばれ、0≦x
<1、0<x′<1、0≦x″<1、0<y<1.1、
0<y′<1.1、0<y″<1.1、x+x′+x″
=1.0、1.1>y+y′+y″>1.0で、zが前
記化合物の電荷が中性になるような数で、前記元素はI
UPACにより採用された元素の周期表により表され
る]。 【効果】 これらの組成物は高二酸化炭素と水の分圧の
作用条件下で前記装置を用いると、すぐれた耐分解性を
提供することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固相酸素製造装置の
組立に用いられる特に適した多成分系金属酸化物からな
る新組成物に関するものである。前記多成分系金属酸化
物は、チタンとクロムを除く少くとも3つの遷移金属か
らなり、前記遷移金属の他の金属成分に対する比が1以
上1.1以下の範囲にある。前記組成物はそのような酸
素製造装置を高二酸化炭素分圧下で作用させるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】酸素イオン伝導材料から形成される固相
膜は酸素含有気体混合物から酸素を分離かつ回収するだ
けでなく、それから形成された酸素を軽質炭化水素、例
えばメタン、天然ガス、エタンあるいは用い得る軽質炭
化水素混合物からなる供給原料とも反応させる商業生産
での利用に今でも続けて見込みがある。代表的な膜は典
型的例として高温(例えば600℃以上)で作用する多
成分系金属酸化物で形成されたもので、前記膜が酸素イ
オンと電子の双方を伝導する。酸素分圧の差異が前記多
成分系金属酸化物膜の両側面にあり、また作業条件が適
切に管理されていると、酸素は酸素イオンの形をとって
前記膜の高酸素分圧側から低酸素分圧側に輸送される一
方、電子のフラックスが酸素イオンの泳動の相対方向に
電荷を一定に保って純粋酸素を前記膜の透過側に生成さ
せる。
【0003】装置に用いられて酸素を生成させる多成分
系金属酸化物は様々な機械的また物理的特性を示し、そ
れによって十分な作業寿命を付与し、また所望の作業仕
様により実施する必要がある。このような材料を取入れ
る装置は酸素輸送、特になんら著しい損失を見ることも
なく、高二酸化炭素と水の分圧に暴露させ得る性能のも
のである必要がある。残念ながら、技術上周知の典型的
多成分系金属酸化物はこれらの最も重要な特性をまちま
ちの範囲でしか提供しない。従って、セラミック業者は
このような材料の組成を最適化して確認ずみの機械的な
らびに物理的特性の各々を条件の合ったレベルに達成さ
せる努力が必要である。
【0004】タバタ(Tabata)と共同研究者(1
987年刊J.Mat.Sci.第22巻第1882乃
至1886頁参照)は、ペロブスカイト型化合物(La
1−xSrCoO)、ストロンチウムドープ酸化ラ
ンタンコバルトのX線光電子分光を用いる表面化学状態
を調査した。またメタンと一酸化炭素の双方の接触酸化
も様々なフロー法を用いて研究した。図9はコバルト原
子の量を前記材料の表面で増加させることでLa1−x
SrCoOの接触活性が増大したことを示す。
【0005】米国特許第5,261,932号は、水、
二酸化炭素もしくは揮発性炭化水素から選ばれた1つ以
上の成分を含む酸素含有気体混合物から酸素を回収する
方法を提案する。この方法は、ストロンチウム、カルシ
ウムもしくはマグネシウムを含む化学量論多成分系金属
酸化物からなるイオン輸送膜を利用する。また、前記方
法は、ストロンチウム、カルシウム、それにマグネシウ
ムを含む多成分酸化物が二酸化炭素によりもたらされる
分解と関連する問題を克服する温度養生法を利用する。
好ましい化学量的多成分系金属酸化物は次の構造式で示
される: AA′x′A″x″B′y′B″y″3−z [式中、A、A′、A″は族1、2ならびに3と、Fブ
ロックのランタニド殻なる群より選ばれ;B、B′、
B″はIUPACにより採用された元素の周期表による
Dブロックの遷移金属より選ばれ、0≦x≦1、0≦
x′≦1、0≦x″≦1、0<y≦1、0≦y′≦1、
0≦y″≦1、x+x′+x″=1、y+y′+y″=
1、zは前記化合物の電荷を中性にする数である。好ま
しくは、列挙された構造のA、A′もしくはA″がカル
シウム、ストロンチウムならびにマグネシウムからなる
群より選ばれる族2の金属である]。
【0006】米国特許第5,269,822号は、水、
二酸化炭素もしくは揮発性炭化水素より選ばれる1つ以
上の成分からなる酸素含有気体混合物から酸素を回収す
る方法を提案している。この方法はバリウムを含む化学
量論の多成分系金属酸化物からなるイオン輸送膜と、バ
リウム含有多成分系金属酸化物の二酸化炭素によりもた
らされる分解と関連する問題を克服する温度養生法を利
用する。好ましい化学量論多成分系金属酸化物を次の構
造式で示す: ABax′B′y′B″y″3−z [式中、Aは族1、2ならびに3と、Fブロックのラン
タニドからなる群より、Aがイットリウムでないことを
条件として選ばれ;B、B′、B″がIUPACにより
採用される元素の周期表によるDブロックの遷移金属か
ら選ばれ、0≦x≦1、0<x′≦1、0<y≦1、0
≦y′≦1、0≦y″≦1、x+x′=1、y+y′+
y″=1、zが前記化合物の電荷を中性にする数であ
る]。
【0007】米国特許第5,356,728号とヨーロ
ッパ特許出願第WO94/24,065号は、高温での
電子伝導性と酸素イオン伝導性の双方を実証するペロブ
スカイト構造の多成分系金属酸化物で形成された十字流
電気化学反応体セルを開示する。このようなセルは有機
化合物の部分酸化反応を行い付加価値生成物を形成し酸
素含有気体混合物からの酸素分離に有用である。
【0008】次の式で示される: (Sr1−yα(Fe1−xCoα+βδ [式中、Mは原子番号が56乃至71の範囲の元素、カ
ルシウムならびにイットリウムからなる群より選ばれた
金属で、xは約0.01乃至約0.95の範囲の数であ
り、yは約0.01乃至約0.95の範囲の数、またα
は約1乃至約4の範囲の数、βは0以上約20までの数
で、次の式: 1.1<(α+β)/α≦6 を満し、δが前記化合物の電荷を中性にする数であっ
て、組成が非ペロブスカイト構造である]。
【0009】米国特許第5,306,411号は、
(1)電子伝導性面と酸素イオン伝導性相の均一、気体
不透質多相混合物で、前記相の少くとも1つが次の式: AA′B′B″ [式中、Aはランタニド、Yもしくはその混合物を示
し;A′はアルカリ土類金属もしくはその混合物を示
し、BはFeを示し;B′はCr、Tiもしくはその混
合物を示し;s、t、u、v、wとx各々が:s/tが
約0.01乃至約100に等しく;uが約0.01乃至
約1に等しく;vが約0.01乃至約1に等しく;wが
約0.01乃至1に等しく;xが前記式中のA、A′、
B、B′とB″の原子価を満足させる数に等しく; 0.9<(s+t)/(u+v+w)<1.1; になるような数を示す]。により示されるペロブスカイ
ト型構造をもつ混合金属酸化物;もしくは(2)次式: AA′B′B″ [式中、AはランタニドまたはYもしくはその混合物を
示し;A′はアルカリ土類金属もしくはその混合物を示
し;BはFeを示し;B′はCrまたはTi、あるいは
その混合物を示し、B″はMn、Co、V、Niまたは
Cuあるいはその混合物を示し、またs、t、u、v、
wとx各々が:s/tが約0.01乃至約100に等し
く;uが約0.01乃至約1に等しく;vが約0.01
乃至約1に等しく;wが約0.01乃至約1に等しく;
xが前記式のA、A′、B、B′とB″の原子価を満足
させる数に等しく; 0.9<(s+t)/(u+v+w)<1.1; になるような数を示す]。により示されたペロブスカイ
ト型構造をもつ混合金属酸化物;を特徴とする電気化学
反応器に用いられる固相多成分膜を開示する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】当業者は操業中、酸素
フラックスの損失をこうむることなく高二酸化炭素と水
の分圧に対する暴露に耐える固相酸素製造装置に用いら
れるペロブスカイト型多成分系金属酸化物を求めてい
る。
【0011】本発明の出願人は固相酸素分離装置に用い
られる構成部材の二次加工用に特に適した新しい多成分
系金属酸化物の類を発見した。これらの組成物は先行技
術に関連する諸問題を、高二酸化炭素ならびに水の分圧
の作業条件下で前記装置に用いられる時に、すぐれた耐
分解性を付与することによって克服する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の組成物は式Ln
A′x′A″x″B′y′B″y″3−zによ
り示される。[式中、Lnはfブロックランタニドから
選ばれる元素であり、A′は族2から選ばれ、A″は族
1、2と3と前記fブロックのランタニドから選ばれ、
B、B′、B″がdブロックのチタンとクロームを除く
遷移金属から別々に選ばれ、0≦x<1、0<x′<
1、0≦x″<1、0<y<1.1、0<y′<1.
1、0<y″<1.1、x+x′+x″=1.0、1.
1>y+y′+y″>1.0であって、zは前記化合物
の電荷を中性にする数であり、前記元素はIUPACに
より採用された元素の周期表により表される]。
【0013】本発明の出願人は、上述の式により示され
たLnのランタニドの混合物を前記IUPACの元素の
周期表のfブロックの個々の高純度ランタニドの代りに
用いることで著しい費用節約を享受できることがさらに
わかった。例えば、高純度酸化ランタンは米国.カリフ
ォルニア州.ロス.アンジェルスのユニカル・コーポレ
ーション(Unical Corp.)の1部門である
モリコープ(Molycorp)から市販の酸化ランタ
ン、酸化セリルム、酸化プラセオジムと酸化ネオジムの
混合物よりも事実上ずっと高価につく。このようにし
て、上述の式におけるLnはランタンと、ランタン以外
のもので前記IUPACの元素の周期表により表された
fブロックのランタニドから選ばれる少くとも1つの元
素との混合物からなっても差支えない。
【0014】本発明による特に適当な組成物を式La
A′x′A″x″CoFey′Cuy″3−zによ
り示す。[式中、A′はストロンチウム、バリウム、カ
ルシウムもしくはマグネシウムより選ばれ、A′は族
1、2と3およびfブロックのランタニドより選ばれ、
0≦x<1、0<x′<1、0<x″<1、0<y<
1.1、0<y′<1.1、0<y″<1.1、x+
x′+x″=1.0、1.1>y+y′+y″>1.0
で、zは前記組成物の電荷を中性にする数である]。代
表的組成物は、Aがバリウム、xが0.2、x′が0.
8、x″が0、yが0.62、y′が0.21、y″が
0.21であるLa0.2Ba0.8Co0.62Cu
0.21Fe0.213−zと、A′がストロンチウ
ム、xが0.2、x′が0.8、x″が0、yが0.4
1、y′が0.41、y″が0.21であるLa0.2
Sr0.8Co0.41Fe0.41Cu0.21
3−zと、A′がストロンチウム、xが0.4、x′が
0.6、x″は0、yは0.41、y′が0.41、
y″が0.21であるLa0.4Sr0.6Co
0.41Fe0.41Cu0.213−zと、Aがス
トロンチウム、xが0.3、x′が0.7、x″が0、
yが0.82、y′が0.11、y″が0.11である
La0.3Sr0.7Co0.82Fe0.11Cu
0.113−zと、A′がストロンチウム、xが0.
2、x′が0.8、x″が0、yが0.42、y″が
0.21であるLa0.2Sr0.8Co0.42Fe
0.42Cu0.213−z、A′がストロンチウ
ム、xが0、x′が1.0、x″が0、yが0.42、
y′が0.42、y″が0.21であるSr1.0Co
0.42Fe0.42Cu0.213−zを含む。
【0015】また、本発明の出願人は、固相酸素分離装
置に用いられる構成部材の二次加工用に特に適した新し
い多成分系金属酸化物の類を発見した。これらの組成物
は先行技術に関する諸問題を、高二酸化炭素ならびに水
の分圧の作業条件下で前記装置に用いられる時に、すぐ
れた耐分解性を付与することによって克服する。
【0016】本発明の組成物を式LnA′′A
″x″B′y′B″y″3−zにより示す。[式
中、Lnは前記fブロックのランタニドから選ばれる元
素であり、A′は族2から選ばれ、A″は族1、2と3
およびfブロックランタニドから選ばれ、B、B′、
B″はdブロックのチタンとクロムを除く遷移金属から
別々に選ばれ、0≦x<1、0<x′<1、0≦x″<
1、0<y<1.1、0<y′<1.1、0<y″<
1.1、x+x′+x″=1.0、1.1>y+y′+
y″>1.0であり、zが前記化合物電荷を中性にする
数で、このような元素はIUPACにより採用された元
素の周期表により表される]。
【0017】本出願人は上述の式により示されたLnの
ランタニドの混合物を前記IUPACの元素の周期表の
fブロックの個々の高純度ランタニドの代りに用いるこ
とで著しい費用節約を享受できる。例えば、高純度酸化
ランタンは米国、カリフォルニア州、ロス・アンジェル
スのユニカコーポレーションの1部門であるモリコープ
(Molycorp)から市販されている酸化ランタ
ン、酸化セリウム、酸化プラセオジムと酸化ネオジムの
混合物より事実上ずっと高価につく。このようにして、
上述の式におけるLnはランタンと、ランタン以外のも
ので前記IUPACの元素の周期表により示されたfブ
ロックのランタニドの混合物からなることができる。
【0018】本発明による特に適当な材料は次式La
A′x′A″x″CoFey′Cuy″3−zで示
される。[式中、A′はストロンチウム、バリウム、カ
ルシウムもしくはマンガンから選ばれ、A″は族1、2
と3およびfブロックランタニドから選ばれ、0≦x<
1、0<x′<1、0≦x″<1、0<y<1.1、0
<y′<1.1、0<y″<1.1、x+x′+x″=
1.0、1.1>y+y′+y″>1.0であり、zは
前記組成物の電荷を中性にする数である]。代表的組成
物は、A′がバリウム、xが0.2、x′が0.8、
x″が0、yが0.62、y′が0.21そしてy″が
0.21であるLa0.2Ba0.8Co0.62Cu
0.21Fe0.213−zと;A′がストロンチウ
ム、xが0.2、x′が0.8、x″が0、yが0.4
1、y′が0.41、y″が0.21であるLa0.2
Sr0.8Co0.41Fe0.41Cu0.21
3−zと;Aがストロンチウム、xが0.4、x′が
0.6、x″が0、yが0.41、y′が0.41、
y″が0.21であるLa0.4Sr0.6Co
0.41Fe0.41Cu0.213−zと;A′が
ストロンチウム、xが0.3、x′が0.7、x″が
0、yが0.82、y′が0.11、y″が0.11で
あるLa0.3Sr0.7Co0.82Fe0.11
0.113−z;A′がストロンチウム、xが0.
2、x′が0.8、x″が0、yが0.42、y′が
0.42、y″が0.21であるLa0.2Sr0.8
Co0.42Fe0.42Cu0.213−zと;
A′がストロンチウム、xが0、x′が1.0、x″が
0、yが0.42、y′が0.42、y″が0.21で
あるSr1.0Co0.42Fe0.42Cu0.21
3−zを含む。
【0019】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、図1は複数の
空気分離膜ユニットからなる平面モジュールの実施例の
分解斜視図である。平面モジュール10は通路25で分
離される気体分離膜ユニット20の列15をもってい
る。各膜装置20は多孔質支持材22と稠密多成分系金
属酸化物層21からなる。前記モジュールの膜の配列の
向かい合った入口と出口表面に隣接する構造部材35と
40により、膜ユニット20を中に収容する受入れ構造
部材55を備える離間した入口と出口マニホールドが形
成される。このようにして、マニホールド35と40が
前記膜15の列内にある各々の膜20の多孔質層22と
流れ連絡している。入口管路45と50をマニホールド
35と40に配置し、酸素製品を前記モジュールから選
べるよう適応させる。
【0020】図1による実施例は酸素含有気体混合物か
ら前記酸素含有気体混合物を通路25に導入して、前記
膜ユニット20の各稠密多成分系金属酸化物層21と接
触させる酸素の分離に都合よく利用できる。
【0021】酸素含有気体混合物からの酸素分離の駆動
力を酸素分圧差を各膜ユニットの稠密多成分系金属酸化
物層21の両側面に発生させて供給する。稠密多成分系
金属酸化物層21の両側面の酸素分圧差は前記酸素含有
気体混合物を通路25内で約1気圧以上の圧力で酸素透
過流れを回収するに足る圧力に圧縮して発表させること
ができる。約15psia乃至250psiaの代表的
圧力範囲と最適圧力は前記酸素含有気体混合物中の酸素
の量により変化する。従来の圧縮機は必要な圧縮を達成
できる。別の例として稠密多成分系金属酸化物層21の
両側面に酸素の正分圧をかけて、前記酸素の浸透を回復
するに足る圧力になるまで前記多孔質支持材を部分的に
排気することで達成できる。
【0022】酸素含有気体混合物から分離された酸素は
適当な容器に貯蔵するか、他の作業に用いられる。酸素
浸透は典型的例として少なくとも約90容量%のO
好ましくは約95容量%以上、特に95容量%以上のO
を一般に含む気体として定義される純粋酸素もしくは
極めて高純度の酸素からなる。
【0023】本発明の平面膜モジュールは僅かな量のイ
オン化できる成分も供給材料流れからの分離を含む様々
な作業に用いることができる。例えば前記イオン化でき
る成分は、酸素イオンを電気化学装置からなるイオン伝
導分離部材を通過させる空気と共存する酸素であり得
る。水素も供給材料流れから、イオン伝導電解質層を前
記イオン化水素種を輸送できるセラミックで二次加工す
ることで分離できる。これらの装置も部分酸化装置とし
て機能するよう容易に適応できる。
【0024】前記膜ユニットを合成ガス生産に用いよう
とする時、前記膜モジュールを700°乃至1200
℃、好ましくは800°乃至1000℃の範囲の温度に
加熱する。軟質炭化水素例えばメタン、天然ガス、エタ
ンもしくは利用できるどんな軽質炭化水素混合物からな
る供給材料も前記通路25に導入し、酸素含有気体混合
物を前記各膜ユニット20の多孔質支持材22にマニホ
ールド入口45を経てマニホールドに入る通路により導
入する。前記酸素含有気体混合物は各膜ユニット20の
多孔質支持材22に流入酸素をイオン化させて、前記稠
密多成分系金属酸化物層21を横切って通す。前記供給
材料は前記稠密層21の表面で形成される酸素イオンと
接触して、結果として合成ガスを形成する。
【0025】合成ガス反応実施に用いられる供給原料は
好ましくは源泉から直接に利用できる天然ガスである
か、あるいは約70重量%のメタン、約10重量%のエ
タン、10重量%乃至15重量%の二酸化炭素、残りを
少量のプロパン、ブタンと窒素からなる組成物をつくる
ことで工業的に生産できる。前記供給原料をどのような
不活性希釈剤例えば窒素、ヘリウムとその他同種のもの
でも任意に希釈できる。適当な触媒として、技術上周知
の合成ガス生産用の従来の触媒がある。
【0026】図1による膜モジュールも不飽和炭化水素
の生産に利用できる。その方法は、前記膜モジュールを
500℃以上、好ましくは800°乃至100℃の温度
に加熱する合成ガスの合成に類似した方法で行う。この
ようにして供給原料および酸素含有気体混合物を、合成
ガス反応の説明で論じた供給原料と酸素含有気体混合物
と同じ路で膜モジュールを通過させる。
【0027】前記供給原料は、脱水素に敏感で、かつ作
業温度で、その飽和もしくは不飽和いずれの形にあって
も安定した完全もしくは部分飽和の炭化水素からなるこ
とができる。代表的供給原料は1乃至6炭素原子を含む
脂肪族炭化水素と、5乃至6炭素原子を含む脂環式の炭
化水素と、2乃至6炭素原子の脂肪族成分をもつ芳香族
化合物を含む。前記供給原料をどのような不活性希釈
剤、例えば窒素、ヘリウムその他同種のものでも任意に
希釈できる。適当な触媒ではシェル105触媒があり、
約90%の酸化鉄、4%の酸化クロムと6%の炭酸カリ
ウムからなる。
【0028】図2は図1の平面固相モジュールの断面図
を示す。図2は本発明の実施に適切な膜ユニットの3つ
の一般実施例を示す。図2を参照すると、膜ユニット2
0a、20bと20c各々は稠密多成分系金属酸化物層
21をもち、多孔質支持材22に隣接して配置されてい
る。従って膜ユニット20aは本発明の平面モジュール
の最も一般的な膜ユニットも表わしている。
【0029】図2の膜ユニット20bは稠密層21で囲
まれて対称配置になった層からなる別の実施例を示して
いる。前記稠密層21は支持材層22に接触している。
前記支持材層22に隣接し、接触して第1の多孔質層2
3と第2の多孔質層24を配設している。膜ユニット2
0bの横断面でわかるように、膜ユニットは前記第2の
多孔質層24が膜ユニット24の内部を形成し、その上
に第1の多孔質層24を前記第2の多孔質層24の両側
面に配置する。このようにして多孔質支持材22ならび
に第1と第2の多孔質層23と24それぞれが稠密分離
層の一体支持材となって前記膜ユニットの稠密多成分金
属層の両側面に作業条件中に加わる差圧に耐えることが
できる。
【0030】膜ユニット20bの前記第1と第2の多孔
質層を個々に配置して、前記第2の多孔質層が第1の多
孔質層21より大形の平均気孔半径をもつようにでき
る。いくつもの多孔質層を使用して、それぞれの多孔質
層が0.5から約10ミクロメートル以上に増加する平
均気孔半径をもち、界面から多孔質支持材と共に離れて
移動する傾斜を形成する。
【0031】これらの多孔質層は複数の層でその各層が
逐次大きくなる粒子からなって成形されるグリーン(g
reen)の状態を先ず始めにして二次加工することが
できる。超薄手固相膜製造の好ましい技術は、米国特許
第5,160,618号に示されている。別の例とし
て、膜ユニット20bを各々それぞれの多孔質層が前記
多孔質支持材からの距離の関数として逐次増大する平均
気孔半径をもつ。
【0032】膜ユニット20cは膜ユニット20bの第
2の多孔質層24を溝形層26と取替えた膜ユニット2
0bの適用例を示す。前記溝形層26は流路を設けて稠
密分離層21に浸透し、多孔質支持材22と多孔質層2
3を通過し、溝形層26の流路に入った酸素を収容して
この明細書に述べられたように収集する。
【0033】図3は本発明のもう1つの実施例の分解斜
視図を示す。平面固相電気化学モジュール300は複数
の膜ユニット320の列315からなり、各ユニットが
連続通し多孔性を有する無流路多孔質支持材322で支
持され、それと隣接する稠密多成分系金属酸化物321
からなる。前記複数の膜ユニット320を通路325で
分離して前記酸素含有気体混合物を前記膜ユニット32
0の前記稠密層321と接触させる。
【0034】前記膜315の列を開口部345をもつ導
管335と開口部350をもつ導管345により横切ら
せる。導管335と345を各膜ユニット320の多孔
質支持材332と流れ連絡するように配置して、前記膜
の列に導管カラー337と導管345と関連する導管カ
ラー(図示せず)により固定させる。
【0035】導管カラー337が導管335と膜ユニッ
トの列の間に気密封止装置を施す。前記カラー337
は、例えば前記カラーを関連させる前記多成分系金属酸
化物の熱膨脹係数と一致する熱膨脹係数をもつ広範な種
類の材料、例えばセリアもしくはカルシアドープセリア
のような耐酸化性セラミックから選ばれることができ
る。前記カラー用に用いられる材料もイオン伝導性であ
ることができる。他の適当な材料は多成分系金属酸化
物、例えばステンレス鋼もしくはフォルステライト(複
合酸化珪酸マグネシウム)の熱膨脹係数と一致する係数
をもつどのような不活性材料を含んでもよい。前記カラ
ーを導管335と膜ユニットの列315に耐熱性材料、
例えばアルミナシリカガラスを共焼成するかもしくは適
用することで固定できる。
【0036】図3の膜モジュールを合成ガス生産に利用
しようとすると、前記膜モジュールを700°乃至12
00℃、好ましくは800°乃至1000℃の範囲の温
度に加熱する。軽質炭化水素例えばメタン、天然ガス、
エタンもしくは利用できるものであればどのような軽質
炭化水素からなる供給原料も通路325に導入し、酸素
含有気体混合物を各膜ユニット320の多孔性支持材3
22に導管入口345を経て導管335に通すことによ
り導入する。酸素含有気体混合物は酸素をイオン化し、
前記稠密多成分系金属酸化物層321を横切って通す各
膜ユニット320の多孔性支持材322に流入する。供
給原料は稠密層321の表面で形成される酸素イオンに
接触する。
【0037】合成ガス反応の実施に用いようとする供給
原料は源泉から直接利用できる天然ガスか、あるいはメ
タンの約70重量%、エタンの約10重量%、炭化水素
の10重量%乃至15重量%、残りがより少量のプロパ
ン、ブタンと窒素からなる組成物をつくることで工業的
に生産される。前記供給原料はどんな不活性希釈剤例え
ば窒素、ヘリウムなどとでも任意に希釈できる。適当な
触媒は技術上周知の合成ガスを生産する従来の触媒を含
む。
【0038】図3による膜モジュールも不飽和炭化水素
の生産に用いることができる。この方法は、膜モジュー
ルを500°以上、好ましくは800°乃至1000℃
の温度に加熱する合成ガスの合成に類似する方法で行
う。このようにして、供給原料と酸素含有気体混合物を
合成ガス反応に関する説明で論ぜられた供給原料と酸素
含有気体混合物と同じ路に入れて膜モジュールを通過さ
せる。
【0039】前記供給原料は、脱水素に敏感で、かつ作
業温度でその飽和もしくは不飽和いずれの形にあっても
安定した完全もしくは部分飽和の炭化水素からなること
ができる。代表的供給原料は1乃至6炭素原子を含む脂
肪族炭化水素と、5乃至6炭素原子を含む脂肪族成分を
もつ芳香族化合物を含む。前記供給原料をどのような不
活性希釈剤、例えば窒素、ヘリウムその他同種のもので
も任意に希釈できる。適当な触媒ではシェル105触媒
があり、約90%の酸化鉄、4%の酸化クロムと6%の
炭酸カリウムからなる。
【0040】図4は図3の平面固相電気化学モジュール
の分解図であって、3つの膜ユニットの各々が、連続通
し多孔性を備えた無流路多孔質支持材により支持される
稠密多成分系金属酸化物層を設けた実施例を示す。膜ユ
ニット320a、320bと320c各々が多孔質支持
材322に接触して配置された稠密多成分系金属酸化物
層321をもつ。従って膜ユニット320aはこの実施
例の最も一般的な膜ユニットを表す。
【0041】図4の膜ユニット320bは、前記膜ユニ
ット320bが稠密膜321により囲まれた対称配置に
なった層からなる別の実施例を示す。稠密層321は支
持材層322に接触する。前記支持材層322に隣接、
接触して第1の多孔質層と第2の多孔質層324を配置
させる。膜ユニット320bは前記第2の多孔質層32
4が膜ユニットの内層を形成し、その上に第1の多孔質
層323を前記第2の多孔質層324の両側面に配置す
る対称をもつ。このように、多孔質支持材322と、第
1および第2の多孔質層323と324それぞれが稠密
分離層に対し一体支持材を提供し、前記膜ユニットの反
対側に加えられる差圧に作業条件中耐えることができ
る。この実施例の多孔質層は図2で提示された方法を用
いて二次加工できる。
【0042】膜ユニット320cは膜ユニット320b
の第2の多孔質層324を溝形層326、327と32
8と取替えた膜ユニット320bの適用を示す。溝形層
328を溝形層326と327の間に配置して導管33
5と345と流れ連絡させる流路の網状組織をつくる。
このように、溝形層326、327と328は稠密分離
層321に浸透し、多孔質支持材333と多孔質層32
3を通って溝形層326の流路に流入した酸素を収容
し、本明細書に述べられたように収集する。
【0043】図5は図3に示された平面固相電気化学モ
ジュールへの組込みに適当な平面膜ユニットの好ましい
実施例の分解図を示す。膜ユニット320cは前記膜ユ
ニットの最も外側の層が稠密層321からなり、最も内
側の層が第3の溝形層328である対称列になった層を
もつ。前記第3の溝形層は第1の溝形層326と第2の
溝形層327に隣接し、第3の溝形層328の流路を溝
形層326と327の流路に事実上直交する方向に配置
する。
【0044】溝形層326、327の流路は導管335
と350とに流れ連絡している。導管のカラー337は
導管335を膜ユニット320cに対する固定に役立
つ。多孔質支持材322と前記第3の溝形層328の間
に第1の多孔質層323aと第2の多孔質層323bを
設ける。作業条件下では酸素含有気体混合物が稠密層3
21と流れ連絡の位置にあり、酸素をイオン化して前記
稠密層321を通し、前記多孔質支持材322を通し、
さらに第1の多孔質層323a、第2の多孔質層323
bを通し、導管335と350と流れ連絡している溝形
層326、327と328に輸送する。酸素を導管開口
部340(図示せず)と350を経由収集する。
【0045】図6は本発明の平面膜モジュール収容に適
するハウジングの平面図を示す。ハウジング構造部材6
10は、典型的例としてステンレス鋼管もしくは導管製
で、平面モジュールユニット620a、620b、62
0cと620dを収容できる直径の大きさに作ってあ
る。図6で示しているように、平面モジュールユニット
620aと620bを直列に連結し、また平面モジュー
ル620cと620dを直列に連結する。ハウジング構
造部材610に絶縁材615を充填して、ハウジング構
造部材610を通してそれぞれの平面モジュールの個々
の膜ユニットの間の通路に通される熱風の間の伝熱を容
易にさせる。加熱酸素含有気体混合物は気体分離モジュ
ール620a、620b、620cと620dのそれぞ
れの膜ユニットの稠密多成分系金属酸化物と流れ連絡し
ている。稠密分離層の表面に滞留する酸素をイオン化さ
せ、またそれぞれの気体分離ユニットの多孔性支持材の
中の分子酸素に再結合させる。膜モジュール620aと
620b内にある酸素含有気体混合物から分離された酸
素を導管635と655に収集する。このようにして、
複数の平面モジュールから分離された酸素を、ハウジン
グ開口部635と665経由してハウジング610を出
る導管640と660に収集する。
【0046】平面モジュール620a、620b、62
0cと620dをハウジング構造部材610に技術上従
来より周知の支持手段(図示せず)により固定して取付
ける。酸素流れと酸素減損流れとに分離されることにな
る酸素含有気体混合物はガス燃焼タービン、従来の熱交
換器および接触燃焼器を含む従来の手段のどれによって
も加熱できる。
【0047】平面膜モジュールの実施例を詳細に説明し
たので、次の資料を提供して膜モジュールを形成する膜
ユニットに限らず、それをつくる材料と方法もさらに説
明しよう。
【0048】多孔質支持材は材料が酸素イオン乃至電子
を作業条件で伝導しないという意味の不活性材料か、あ
るいは膜モジュールの稠密層に関し同一もしくは異なる
組成物の多成分系金属酸化物で二次加工できる。前記稠
密多成分系金属酸化物層は多成分系金属酸化物からな
り、また多孔質支持材は多成分系金属酸化物からなるこ
とが好ましい。
【0049】酸素イオンと電子を高温では伝導しない多
孔質支持材の二次加工に適するこのような適切な材料の
代表的実施例は、アルミナ、セリア、シリカ、マグネシ
ア、チタニア、耐熱性酸素相溶性金属合金、金属酸化物
安定ジルコニアと化合物ならびにその混合物を含む。し
かし、前記多孔性支持材は典型的例として、前記稠密多
成分系金属酸化物層と相溶性のある熱膨脹特性を有する
多成分系金属酸化物材料で二次加工できる。
【0050】この特許出願が優先権を請求した特許出願
に述べられている通り、図1乃至図6に示された稠密多
成分系金属酸化物層乃至膜ユニットの支持材の二次加工
の使用に適した組成物を式AA′x′A″X″
B′y′B″y″3−zで示される[式中、A、
A′、A″は族1、2と3およびFブロックのランタニ
ドからなる群より選ばれ;B、B′とB″はIUPAC
により採用された元素の周期表によるDブロックの遷移
金属から選ばれ、0<x≦1、0≦x′≦1、0≦x″
≦1、0<y≦1、0≦y′≦1、0≦y″≦1、1.
1>x+x′+x″>0.9、1.1>y+y′+y″
>0.9であり、zは前記化合物の電荷を中性にする数
である。好ましくは列挙の式のA、A′もしくはA″
が、カルシウム、ストロンチウム、バリウムとマグネシ
ウムからなる群より選ばれる族2の金属である]。
【0051】この特許出願に示され、本願に従属する多
成分系金属酸化物を次式LaA′x′CoFey′
Cuy″3−zで示される[式中、y′とy″が0よ
り大、0.4以下という条件でx+x′=0.9−1.
1、y+y′+y″=0.9−1.1であり、またA′
がストロンチウム、バリウムもしくはカルシウムより選
ばれる]。平面稠密層をLa0.2Ba0.8Co
0.8Fe0.23−z、Pr0.2Ba0.8Co
0.8Fe0.23−z、La0.2Ba0.8Co
0.6Cu0.2Fe0.23−z、La0.2Sr
0.8Co0.4Fe0.4Cu0.23−z、La
0.4Sr0.6Co0.4Fe0.4Cu0.2
3−z、La0.3Sr0.7Co0.8Fe0.1
0.13−zおよびSrCo0.4Fe0.4Cu
0.23−zからなる群より選ばれた多成分系金属酸
化物で形成することが好ましい。
【0052】各膜ユニットの多孔性支持材の厚さを変動
させて膜ユニットの十分な機械的強さを確実にすること
ができる。平面多孔性支持材はなるべくなら平面稠密多
成分系金属酸化物層の厚さの6倍以下の平均気孔直径を
もつことが好ましい。各膜ユニットの前記稠密多成分系
金属酸化物層は典型的例として0.01マイクロメート
ル乃至約500マイクロメートルの範囲の厚さをもつ。
【0053】前記不活性多孔質層は電子を伝導しない
が、酸素イオンを伝導する材料、例えば耐熱酸素相溶性
金属合金、酸化金属安定化ジルコニア、例えばイットリ
ア安定化ジルコニアとカルシウム安定化ジルコニアもし
くは電子あるいは酸素イオンを伝導しない材料、例えば
アルミナ、マグネシア、シリカ、チタニアおよび化合物
とその混合物で形成できる。
【0054】不活性多孔質層と多孔質多成分系金属酸化
物層のどのような組合わせも、その熱膨脹係数が一致
し、また化学反応がそれぞれの層の間で膜作業温度で最
小限に止められる限り利用できる。
【0055】厚さが100マイクロメートル乃至約0.
01マイクロメートルの所望の多成分系金属酸化物の稠
密層を列挙する多孔質層に周知の技術で付着させること
ができる。例えば、膜複合材料は先ず、多成分系金属酸
化物の相対的粗大粒子から多孔質本体を形成することで
製造できる。同一材料の細粒のスラリーもしくは同様の
相溶性多成分系金属酸化物をその後、前記多孔性材料に
塗被してグリーンの状態になるまで乾燥させ、前記2つ
の層システムを焼成して前記複合材料膜を形成する。
【0056】膜の隣接多孔質および稠密層を少くとも2
つの異なる金属の酸化物もしくは少くとも2つの異なる
金属酸化物からなる1つ以上の多成分系金属酸化物から
形成し、その多成分系金属酸化物が電子伝導性に限らず
酸素イオン伝導性を高温で実証する。本発明の実施に適
した多成分系金属酸化物を、このような多成分系金属酸
化物が電子に限らず酸素イオンも高温で伝導するため
「混合」伝導酸化物と称す。主電子伝導性を主として実
証する材料をイオン伝導性を主として伝導する材料と組
合わせて混合伝導性を実証する複合材料を形成できる。
【0057】本発明の多成分系金属酸化物を、多成分系
金属酸化物を作るそれぞれの所望の化学量論比の金属酸
化物の混合と焼成と、ニトレートとアセテートの熱分解
と、くえん酸の合成法の利用を含む従来の方法により合
成できる。これらの方法の各々は技術上周知であって本
発明の多成分系金属酸化物の合成に適している。
【0058】前記多孔質層は稠密多成分系金属酸化物層
の相溶性機械的支持材として作用し、酸素に対する2つ
の相互作用する拡散路を、気孔を通し、また固相を通し
て提供する。気・固酸素交換の表面動速度限度を、特に
稠密層の近くの支持材の小気孔構造にある大形の“活
性”表面積の利用度により緩和できる。これに反して、
拡散を妨げる小気孔の影響を固相にある急速なイオン伝
導により緩和できる。
【0059】前記溝形層は連続通し多孔性をもつ材料も
しくは連続通し多孔性をもたない稠密材料で二次加工で
きる。前記溝形層は材料が酸素イオンもしくは電子を作
業条件で伝導しないという意味で不活性材料、もしくは
膜モジュールの稠密層もしくは多孔性支持材に関し同一
もしくは異なる組成物の多成分系金属酸化物材料で二次
加工できる。そんなことで、適当な材料は前記稠密多成
分系金属酸化物層と多孔質支持材の二次加工に適するも
のとして先に述べたようなものである。
【0060】複合膜は所望の多成分系金属酸化物の稠密
層を所望の多孔質支持体の上に従来の化学蒸着技術で被
覆させた後焼成して、所望の稠密層を達成して合成でき
る。最適の稠密被覆を達成させるために、多孔質支持材
の表面の比較的小さい平均気孔半径を全体でみた平均気
孔半径との比較に用いることができる。これは気孔半径
と多孔度のような特性で異なる2つ以上の多孔質層を用
いることで達成できる。
【0061】
【実施例】次の実施例を、本発明の実施例をさらに示す
目的で提供するものであるが、特許請求の範囲を限定す
る意図をもたない。
【0062】実施例1: La0.2BaO.8Co0.62Fe0.21Cu
0.213−zの合成;膜モジュールは各膜ユニット
の稠密多成分系金属酸化物層をLa0.2Ba .8
0.62Fe0.21Cu0.213−zで形成し
て二次加工できる。この組成物を1.95重量部のLa
、9.45重量部のBaCO、2.78重量部
のCoO、1.00重量部のFe、1.00重量
部のCuOを12時間の間ボールミルで粉砕にかける粉
末未調製技術により調製した。混合物をその後、空気中
で1000℃の温度に24時間の間焼成して、その後、
室温に冷却した。混合物をその後、ボールミルで粉砕、
再混合して空気中で温度を1000℃に上げて24時間
の間再焼成して、続いて室温に冷却した。材料はX線回
析で測定されるようにペロブスカイト結晶構造をもって
いた。前記ペロブスカイトを約1乃至5マイクロメート
ルの粒度に空気粉砕して、可塑剤、接着剤およびトルエ
ン溶剤と結合させてテープ注型に適するスリップをつく
った。
【0063】実施例2: La0.2SrO.8Co0.41Fe0.41Cu
0.213−zの合成;膜モジュールを各膜ユニット
の稠密多成分系金属酸化物層をLa0.2SrO.8
0.41Fe0.41Cu0.213−zで形成し
て二次加工できる。この組成物はいわゆるB−部位濃厚
組成物の実施例で(y+y′+y″)/(x+x′)が
1.0以上である。この組成物を、1.95重量部のL
、7.07重量部のSrCO、1.84重量
部のCoO、1.96重量部のFeおよび1.0
0重量部のCuOを12時間の間ボールミルで粉砕する
粉末調製技術で調製した。前記混合物をその後、空気中
で温度を1000℃に上げて24時間の間焼成して、そ
の後、室温に冷却した。前記混合物をその後、ボールミ
ルにかけて粉砕し、混合して空気中で温度を1000°
に上げて24時間の間再焼成して、その後、室温に冷却
した。前記材料はX線回析で測定されるようにペロブス
カイト結晶特性をもっていた。ペロブスカイトを1乃至
5マイクロメートル粒度に空気粉砕した。
【0064】前記多成分系金属酸化物を可塑剤、接着剤
とトルエン溶剤と結合させてテープ注型に適するスリッ
プをつくった。前記スリップをテープに注型し、標準方
法を用いて乾燥した。円板状膜を標準方法を用いて前記
テープから切断した。前記円板を空気中で制御された方
法で焼成させて、前記可塑剤と、接着剤およびトルエン
溶剤を除去し、前記テープを焼結して稠密膜をつくっ
た。
【0065】実施例3: La0.4SrO.6Co0.41Fe0.41Cu
0.213−zの合成;膜モジュールを各膜ユニット
の稠密多成分系金属酸化物層をLa0.4SrO.6
0.41Fe0.41Cu0.213−zで形成す
る。この組成物を3.90重量部のLa、5.3
0重量部のSrCO、2.92重量部のCoCO
1.96重量部のFeおよび1.00重量部のC
uOをボールミルで12時間の間粉砕する粉末調製技術
で調製した。その後前記混合物を空気中でボールミルに
より粉砕温度を1000℃に上げて24時間の間焼成
し、再混合して1000℃の温度で24時間の間、空気
中で再焼成し、その後室温に冷却する。材料はX線回析
で測定されるようにペロブスカイト結晶特性をもってい
た。前記ペロブスカイトを約1乃至5マイクロメートル
の粒度に粉砕し、可塑剤、接着剤とトルエン溶剤と結合
させてテープ注型に適したスリップをつくる。
【0066】実施例4: La0.3SrO.7Co0.82Fe0.11Cu
0.113−zの合成;膜モジュールを各膜ユニット
の稠密多成分系金属酸化物層をLa0.3SrO.7
0.82Fe0.11Cu0.113−zで形成す
る。この組成物を、5.59重量部のLa、1
1.81重量部のSrCO、11.15重量部のCo
CO、1.00重量部のFeおよび1.00重
量部のCuOをボールミルで12時間の間粉砕する粉末
調製技術で調製した。前記混合物をその後、空気中で温
度を1000℃に上げて24時間の間焼成して、その
後、室温に冷却した。前記混合物をその後、ボールミル
で粉砕、再混合して空気中で温度を1000℃に上げて
24時間の間再焼成し、その後、室温に冷却した。前記
材料をX線回析で測定されるようにペロブスカイト結晶
特性をもっていた。前記ペロブスカイトを約1乃至5マ
イクロメートル粒度にボールミルで粉砕し、可塑剤、接
着剤とトルエン溶剤と結合させテープ注型に適するスリ
ップをつくった。
【0067】実施例5: La0.2SrO.8Co0.42Fe0.42Cu
0.213−zの合成;膜モジュールを各膜ユニット
の稠密多成分系金属酸化物をLa0.2SrO.8Co
0.42Fe0.42Cu0.213−zで形成し
た。この組成物を粉末調製技術を用い、1.95重量部
のLa、7.07重量部のSrCO、1.88
重量部のCoO、2.01重量部のFeと、1.
00重量部CuOボールミルで12時間の間粉砕して調
製した。前記混合物をその後、空気中で温度を1000
℃に上げて24時間の間焼成し、その後、室温に冷却し
た。前記混合物をその後、ボールミルで粉砕、再混合し
て空気中で1000℃の温度に上げて再焼成して、室温
に冷却した。前記材料はX線回析で測定されるようにペ
ロブスカイト結晶特性をもっていた。前記ペロブスカイ
トをボールミルで約1乃至5マイクロメートルの粒度に
粉砕して、可塑剤、接着剤とトルエン溶剤と結合させ
て、テープ注型に適するスリップをつくった。
【0068】実施例6: SrCo0.42Fe0.42Cu0.213−z
合成;膜モジュールを各膜ユニットの稠密多成分系金属
酸化物をSrCo0.42Fe0.42Cu0.21
3−zで形成する。この組成物を粉末調製技術を用い、
8.84重量部のSrCO、2.99重量部のCoC
、2.01重量部のFeと、1.00重量部
のCuOをボールミルで12時間の間粉砕して調製し
た。前記混合物をその後、空気中で温度を1000℃に
上げて24時間の間焼成して、その後、室温に冷却し
た。前記混合物をボールミルで粉砕、再混合して、空気
中で24時間の間、温度を1000℃に上げて再焼成、
その後、室温に冷却した。前記材料はX線回析で測定さ
れるようにペロブスカイト結晶構造をもっていた。前記
ペロブスカイトを約1乃至5マイクロメートルの粒度に
空気粉砕して、可塑剤、接着剤とトルエン溶剤と結合さ
せて、テープ注型に適するスリップをつくった。
【0069】実施例7: La0.2SrO.8Co0.4Fe0.4Cu0.2
3−zの合成;膜モジュールを各膜ユニットの稠密多
成分系金属酸化物をLa0.2SrO.8Co0.4
0.4Cu0.23−zで形成した。(y+y′+
y″)/(x+x′)の比が1.0に等しく、それは理
論量の化合物の実施例である。この組成物を粉末調製技
術により、2.05重量部のLa、7.42重量
部のSrCO、1.88重量部のCoO、2.01重
量部のFeと、1.00重量部のCuOをボール
ミルで12時間の間粉砕して調製した。前記混合物をそ
の後、空気中で温度を1000℃に上げて24時間の間
焼成して、その後、室温に冷却した。前記混合物をその
後、ボールミルで粉砕し、再混合して空気中で1000
℃の温度に24時間の間再焼成して、室温に冷却した。
前記材料はX線回析で測定されるようにペロブスカイト
結晶特性をもっていた。前記ペロブスカイトを約1乃至
5マイクロメートルの粒度に空気粉砕した。
【0070】実施例8: La0.2SrO.79Co0.39Fe0.31Cu
0.273−zの合成;膜モジュールを各膜ユニット
の稠密多成分系金属酸化物層をLa0.2SrO.79
Co0.39Fe0.31Cu0.273−zで形成
した。(y+y′+y″)/(x+x′)の比はここで
は1.0以下であって、いわゆるA−部位濃厚組成物の
実施例を示す。この組成物を粉末調製技術により、1.
52重量部のLa、5.43重量部のSrC
、2.16重量部のCoCO、1.15重量部の
Feと、1.00重量部のCuOをボールミルで
12時間の間粉砕して調製した。前記混合物をその後、
空気中で温度を1000℃に上げて24時間の間焼成し
て、その後、室温に冷却した。前記混合物をその後、ボ
ールミルで粉砕、再混合して、空気中で1000℃の温
度に上げて24時間の間再焼成し、その後、室温に冷却
した。前記材料はX線回析で測定されるようにペロブス
カイト結晶構成をもっていた。前記ペロブスカイトを約
1乃至5粒度に空気粉砕した。
【0071】前記多成分系金属酸化物を可塑剤、接着剤
とトルエン溶剤と結合させてテープ注型に適するスリッ
プをつくった。前記スリップをテープに注型して、標準
の方法を用いて乾燥させた。円板状膜を前記テープから
標準方法を用いて切断した。前記円板を空気中で制御さ
れた方法で燃焼させて、前記可塑剤、接着剤とトルエン
溶剤を除去して、テープを稠密膜に焼結した。
【0072】実施例9: 多成分系金属酸化物粉末の高分圧の二酸化炭素との高温
における反応性;実施例2、7と8で合成された多成分
系金属酸化物の二酸化炭素との反応性を、各組成物の粉
末試料を炉の内部のレトルトに入れて検査した。前記レ
トルトを気体混合物で300psigの圧力に加圧し
て、二酸化炭素の分圧が10psiaに、酸素の分圧が
45psiaに、残りが窒素になるようにした。前記レ
トルトを850℃の温度に加熱して、圧力を二酸化炭素
と酸素の分圧を一定に保ちながら300psigに維持
した。前記試料をこの条件で1週間の間焼なました。前
記1週間の終りで、前記試料を室温に冷却し、X線回析
を用いて検査した。X線回析で試料の全部が若干の炭酸
ストロンチウムを含んでいることがわかった。これを図
8で最も強いSrCOのピークをアステリスク
(“*”)の記号をつけて示した。図8は実施例2の多
成分系金属酸化物(いわゆるB−部位濃厚)が最小の炭
酸ストロンチウムをもっていることを示す。実施例8の
多成分系金属酸化物(いわゆるA−部位濃厚)が最上の
炭酸ストロンチウムをもっていた。二酸化炭素と前記多
成分系金属酸化物の間の反応量をX線回析で各試料に確
認された炭酸ストロンチウムの量で示す。
【0073】実施例10: 高二酸化炭素と水の分圧下での“A−部位濃厚”および
“B−部位濃厚”多成分系金属酸化物により示された酸
素輸送速度;実施例2と8で合成された多成分系金属酸
化物膜の酸素輸送性能を考慮に入れて、高二酸化炭素と
水の分圧のかかった供給材料流れを次の実験で検査し
た。実験を先ず膜を850℃の温度に加熱し、空気を膜
の第1の表面を通し、膜の第2の面をヘリウムガスでパ
ージすることで始めた。膜の両側面にかかる圧力は大気
圧であった。酸素を前記膜を通して輸送し、前記ヘリウ
ムパージ流れと混合した。酸素/ヘリウム混合物を酸素
分析器を用いて分析して酸素輸送速度を測定した。
【0074】同じ実験中、二酸化炭素、酸素と水蒸気を
前記第1の膜面と接触して流れている酸素含有供給材料
流れに添加した。前記酸素含有供給材料流れに加えられ
た気体を、酸素の水に対する比を2.4に維持し、また
二酸化炭素の水に対する比を0.5に維持するよう配合
した。前記水の分圧を段階的に0.09atmから0.
26atmに増圧し、その後引続き二酸化炭素と酸素の
分圧を比例的に増圧した。膜を通る酸素フラックスを酸
素分析器を用いて前記供給気体組成物の関数として調整
した。
【0075】図9は前記実施例2により合成されたいわ
ゆるB−部位濃厚膜により供給される酸素フラックスが
酸素、水および二酸化炭素の分圧が増大するに従って増
大することを示している。実施例8により合成された膜
(いわゆるA−部位濃厚膜)により供給された酸素フラ
ックスは酸素、水と二酸化炭素の分圧が増大しても変化
しなかった。当業者は酸素分圧が増大すると酸素が膜を
横切る輸送の駆動力を増大させることを認識している。
従って、多成分系金属酸化物膜により供給される酸素フ
ラックスは、前記水と二酸化炭素が膜を通る酸素の輸送
を妨害しない限り、前記酸素の分圧が供給材料流れで増
大するに従って増大するのが当然である。これらの実際
は、前記いわゆるB−部位濃厚多成分系金属酸化物で合
成された膜が、高分圧の二酸化炭素と水を含む気体混合
物を接触させられる時、すぐれたフラックス性能をいわ
ゆるA−部位濃厚多成分系金属酸化物を合成された膜全
面にわたって供給することを実証する。
【0076】本出願人の特許請求の範囲では新規のB−
部位濃厚非計算量多成分系金属酸化物を請求している
が、次のA−部位濃厚非化学量論の多成分系金属酸化物
酸化物も先に述べられた本特許出願に述べられた目的に
利用できる。このようなA−部位濃厚多成分系金属酸化
物を式LnA′x′A″x″B′y′B″y″
3−zで示す[式中、Lnはfブロックランタニドから
選ばれる元素で、A′は族2から、A″は族1、2と3
およびfブロックランタニドから選ばれ、またB、
B′、B″はチタンとクロムを除くdブロックの遷移金
属から個々に選ばれ、0≦x<1、0<x′<1、0≦
x″<1、0<y<1.0、0<y′<1.0、0<
y″<1.0、x+x′+x″=1.0、0.9<y+
y′+y″<1.0であり、またzは前記化合物の電荷
を中性にする数であり、上記の元素はIUPACにより
採用された元素の周期表により表される]。
【0077】
【発明の効果】当業者は本発明のペロブスカイト形の多
成分系金属酸化物は固相酸素製造装置での使用に適し、
また高二酸化炭素と水の分圧を含むプロセス供給材料流
れにより不良耐分解性を示す先行技術材料と関連する諸
問題を克服することがわかる。従って本発明の組成物は
高二酸化炭素と水の分圧を用いることになる酸素分離装
置での使用に特に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続通し多孔性を有する稠密多成分系金属酸化
物層で形成された複数の平面膜ユニットからなる平面固
相電気化学モジュールの1つの実施例の分解斜視図であ
り、酸素を各平面膜ユニットから排出する除去手段は少
くとも1つの従来式マニホールドからなるものを示す図
である。
【図2】3つの膜ユニット実施例を示し、連続通し多孔
性を有する無流路多孔質支持材により支持される稠密多
成分系金属酸化物層を提示する図1の平面固相電気化学
モジュールの断面図である。
【図3】連続通し多孔性を有する無流路多孔質支持材で
支持され、かつそれと隣接する稠密多成分系金属酸化物
層で形成される複数の平面膜ユニットからなる平面固相
電気化学モジュールの他の実施例の分解斜視図であり、
各平面膜ユニットから酸素を排出する除去手段は各平面
膜ユニットを横断し、かつ前記モジュールの各膜ユニッ
トの多孔質支持材と流れ連絡している導管からなるもの
を示す図である。
【図4】3つの膜ユニットの実施例で、その各々が連続
通し多孔性を有する無流路多孔質支持材により支持され
る稠密多成分系金属酸化物膜層を示す図3の平面固相電
気化学モジュールの分解図である。
【図5】図3に示された平面固相膜モジュールの組入れ
に適する平面膜ユニットの好ましい実施例の分解図であ
る。
【図6】分離される加熱酸素含有気体混合物を前期平面
膜モジュールとの接触に持込む手段と、酸素を前記平面
固相膜の複数の平面膜ユニットから排出する手段を提供
する本発明の平面膜モジュールの収容に適するハウジン
グの平面図である。
【図7】好ましい多成分系金属酸化物、La0.2Sr
0.8Co0.4Fe0.4Cu0.23−zの寸法
変化を温度の関数として示し、それにより、銅をペロブ
スカイト構造に導入する時、熱膨脹の係数の意外に改良
された制御を示す図である。
【図8】化学量論的多成分系金属酸化物、A−部位濃厚
の非化学量論的多成分系金属酸化物と、B−部位濃厚の
非化学量論的多成分系金属酸化物で、その各々を高二酸
化炭素分圧に高温で一週間の期間に暴露したX線回析パ
ターンを示す図である。
【図9】本発明のA−部位濃厚非化学量論の多成分系金
属酸化物で形成された膜を用いることで達成されたプロ
セス供給材料流れにかかっている水、二酸化炭素と酸素
分圧の関数としての酸素フラックスのプロットを示す図
である。
【符号の説明】
10 平面モジュール 15 列 20 気体分離膜ユニット 20a、b、c 気体分離膜ユニット 21 稠密多成分系金属酸化物層 22 多孔質支持材層 23 第1の多孔質層 24 第2の多孔質層 25 通路 26 溝形層 35 構造部材 40 構造部材 45 入口管路 50 入口管路 55 構造部材 300 平面固相電気化学モジュール 315 320の列 320 膜ユニット 320a、b、c 膜ユニット 321 稠密多成分系金属酸化物層 322 無流路多孔質支持材 323 第1の多孔質層 323a、b、c 第1の多孔質層 324 第2の多孔質層 325 通路 326 溝形層 327 溝形層 328 溝形層 335 導管 337 導管カラー 340 導管開口部 345 導管開口部 350 導管開口部 610 ハウジング構造部材 615 絶縁材 620a、620b、620c、620d 平面モジュ
ールユニット 630 導管 635 ハウジング開口部 640 導管 650 導管 655 導管 660 導管 665 ハウジング開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル.フランシス.キャロラン アメリカ合衆国.18103.ペンシルバニア 州.アレンタウン.バーンサイド.ロー ド.1041 (72)発明者 ステファン.アンデュリュー.モティカ アメリカ合衆国.19530.ペンシルバニア 州.クッズタウン.ノーブル.ストリー ト.817 (72)発明者 ポール.ナイジェル.ダイヤー アメリカ合衆国.18103.ペンシルバニア 州.アレンタウン.プレザント.ロード. 3920 (72)発明者 パトリック.ベンジャミン.アルバ アメリカ合衆国.18104.ペンシルバニア 州.バース.サウス.チェスナット.スト リート.137

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式LnA′x′A″x″B′y′
    B″y″3−zにより示される物質の組成物。[式
    中、Lnがfブロックのランタニドから選ばれる元素で
    あり、A′が族2から選ばれ、A″が族1、2と3およ
    びfブロックのランタニドから選ばれ、そしてB、
    B′、B″がチタニウムとクロムを除くdブロックの遷
    移金属から個々に選ばれ、0≦x<1、0<x′<1、
    0<x″<1、0<y<1.1、0<y′<1.1、0
    <y″<1.1、x+x′+x″=1.0、1.1>y
    +y′+y″>1.0であり、zが前記化合物の電荷を
    中性にする数で、前記元素はIUPACにより採用され
    た元素の周期表により表されたものである]。
  2. 【請求項2】 前記Lnがランタンとfブロックのラン
    タニドから選ばれるランタン以外の少くとも1つの元素
    との混合物であることを特徴とする請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】 次式LaA′x′A″x″CoFe
    y′Cuy″3−zで示される物質の組成物。[式
    中、A′がストロンチウム、バリウム、カルシウムもし
    くはマグネシウムから選ばれ、A″が族1、2と3およ
    びfブロックのランタニドから選ばれ、0≦x<1、0
    <x′<1、0≦x″<1、0<y<1.1、0<y′
    <1.1、0<y″<1.1、x+x′+x″=1.
    0、1.1>y+y′+y″>1.0であり、zが前記
    組成物の電荷を中性にする数である]。
  4. 【請求項4】 前記A′がバリウム、xが0.2、x′
    が0.8、x″が0、yが0.62、y′が0.21そ
    してy″が0.21であることを特徴とする請求項3の
    物質の組成物。
  5. 【請求項5】 前記A′がストロンチウム、xが0.
    2、x′が0.8、x″が0、yが0.41、y′が
    0.41そしてy″が0.21であることを特徴とする
    請求項3の物質の組成物。
  6. 【請求項6】 前記A′がストロンチウム、xが0.
    4、x′が0.6、x″が0、yが0.41、y′が
    0.41そしてy″が0.21であることを特徴とする
    請求項3の物質の組成物。
  7. 【請求項7】 前記A′がストロンチウム、xが0.
    3、x′が0.7、x″が0、yが0.82、y′が
    0.11、y″が0.11であることを特徴とする請求
    項3の物質の組成物。
  8. 【請求項8】 前記A′がストロンチウム、xが0.
    2、x′が0.8、x″が0、yが0.42、y″が
    0.21であることを特徴とする請求項3の物質の組成
    物。
  9. 【請求項9】 前記A′がストロンチウム、xが0、
    x′が1.0、x″が0、yが0.42、y′が0.4
    2、y″が0.21であることを特徴とする請求項3の
    物質の組成物。
JP8724296A 1996-02-29 1996-03-15 固相酸素製造装置に用いられる高二酸化炭素分圧下で作用する新組成物 Expired - Fee Related JP2886496B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/600,668 US5712220A (en) 1995-03-13 1996-02-29 Coompositions capable of operating under high carbon dioxide partial pressures for use in solid-state oxygen producing devices
US08/600668 1996-02-29

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09235102A true JPH09235102A (ja) 1997-09-09
JP2886496B2 JP2886496B2 (ja) 1999-04-26

Family

ID=24404588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8724296A Expired - Fee Related JP2886496B2 (ja) 1996-02-29 1996-03-15 固相酸素製造装置に用いられる高二酸化炭素分圧下で作用する新組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2886496B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006321706A (ja) * 2005-03-01 2006-11-30 Air Products & Chemicals Inc 酸素回収のための電気化学装置製作方法
US7955423B2 (en) 2005-03-21 2011-06-07 Air Products And Chemicals, Inc. Solid-state membrane module

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006321706A (ja) * 2005-03-01 2006-11-30 Air Products & Chemicals Inc 酸素回収のための電気化学装置製作方法
US7595019B2 (en) 2005-03-01 2009-09-29 Air Products And Chemicals, Inc. Method of making an ion transport membrane oxygen separation device
JP4523557B2 (ja) * 2005-03-01 2010-08-11 エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド 酸素回収のための電気化学装置製作方法
US7955423B2 (en) 2005-03-21 2011-06-07 Air Products And Chemicals, Inc. Solid-state membrane module

Also Published As

Publication number Publication date
JP2886496B2 (ja) 1999-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5712220A (en) Coompositions capable of operating under high carbon dioxide partial pressures for use in solid-state oxygen producing devices
JP2993639B2 (ja) 混合伝導性多成分金属酸化物から成形した固体膜を有する流体分離装置
KR100566739B1 (ko) 이온 수송 막 모듈 및 용기 시스템
AU2006200004B2 (en) Feed gas contaminant removal in ion transport membrane systems
AU737377B2 (en) Solid state oxygen anion and electron mediating membrane and catalytic membrane reactors containing them
EP2045212B1 (en) Hydrogen reforming method and hydrogen reforming device using oxygen-permeable membrane
JP2005535434A (ja) 酸素輸送メンブラン及び触媒を含むメンブランシステム
US7347887B2 (en) Oxygen sorbent compositions and methods of using same
US20020022568A1 (en) Ceramic membranes for use in catalytic membrane reactors with high ionic conductivities and improved mechanical properties
US7393384B2 (en) Hydrogen separation using oxygen ion-electron mixed conduction membranes
EP0732306B2 (en) Novel compositions capable of operating under high carbon dioxide partial pressures for use in solid-state oxygen producing devices
JP2966341B2 (ja) 固相酸素製造装置に用いられる高酸素分圧下で作用する新組成物
JP2886496B2 (ja) 固相酸素製造装置に用いられる高二酸化炭素分圧下で作用する新組成物
US7338549B2 (en) Oxygen sorbent compositions and methods of using same
US20050226798A1 (en) Oxygen sorbent compositions and methods of using same
EP1547972A2 (en) Oxygen sorbent compositions and methods of using same
EP0732305B1 (en) Electrochemical membranes based on compositions capable of operating under high oxygen partial pressures for use in solid-state oxygen producing devices
JP2003144867A (ja) 膜表面に触媒層を有する混合伝導性酸素分離膜およびそれを用いた酸素製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080212

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090212

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090212

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100212

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110212

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110212

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120212

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120212

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140212

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees