JPH0923499A - 圧電振動子 - Google Patents

圧電振動子

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JPH0923499A
JPH0923499A JP17096295A JP17096295A JPH0923499A JP H0923499 A JPH0923499 A JP H0923499A JP 17096295 A JP17096295 A JP 17096295A JP 17096295 A JP17096295 A JP 17096295A JP H0923499 A JPH0923499 A JP H0923499A
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JP
Japan
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piezoelectric
positive
cylindrical
piezoelectric vibrator
vibration
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Application number
JP17096295A
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English (en)
Inventor
Tetsuji Miyata
哲治 宮田
Naoto Inose
直人 猪瀬
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒形状のアレイ状圧電振動子のチャンネル
間の分割を行う溝切り加工のし易い分割構成を得る。 【解決手段】 円筒形状の圧電セラミックス11の外側
の面と内側の面とに正電極12及び負電極13が設けら
れ、圧電セラミックスの厚み方向の振動を用いる基本構
成を有し、圧電セラミックスの円筒中心軸に対して垂直
な面に沿って正負電極の少なくとも一方の電極を分割し
てチャンネルを形成して円筒中心軸に沿った振動子アレ
イで構成し、圧電セラミックス11の円筒形状の一部す
なわちベース部分17,17aを残し、円筒形状の外側
面から圧電セラミックスの内部に達し、かつ正負電極の
少なくとも一方を完全に所定間隔をもって分離する溝切
りにより形成した分割溝14で分離されたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電振動子に関し、
特に水中の高周波トランスジューサとして使用され、円
筒形状の圧電材料の厚さ方向の振動モードを用いる圧電
振動子に関するものである。なお、上述のトランスジュ
ーサは通常は変換器を意味するが、ここでいう高周波ト
ランスジューサは、電気音響変換装置のことで、例えば
超音波の送受波器のことである。
【0002】
【従来の技術】上述の従来技術に関する文献としては、
本発明の特許出願人と同一特許出願人によって出願され
た「水中用送受波器」という名称の特願平06−104
229号がある。上述の文献には、円筒形状をして、そ
の厚さ方向の振動モードを用いる圧電振動子において、
厚さ方向に垂直な方向の振動結合が小さい(換言すれ
ば、厚さ方向以外の共振モードの結合が小さな)圧電セ
ラミックス等の圧電材料を用いて、1つの圧電振動子で
多チャンネルのアレイを形成するためには、チャンネル
間の電極だけを分割することにより可能であることが教
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
水中用の高周波トランスジューサの場合、もともと電極
の幅に対して、正負電極間の厚さ(距離)が凡そ10分
の1以上に厚くなる(10分の1よりも大きくなる)
と、他チャンネルへの電界の広がり(漏洩)が大きくな
り、それによってチャンネル間の静電容量の結合が無視
できなくなり、1つの圧電振動子で多チャンネルのアレ
イを形成する場合の問題となっていた。
【0004】そして、上述の従来の水中用の送受波器
は、上述の問題点の解決方法を提供するものであるが、
上述の文献の従来技術に示されているように、円周に沿
ったチャンネル間の溝切りによって、チャンネル間の静
電容量の結合を低減することが可能である。しかしなが
ら、実際の数100kHzの使用周波数帯では、その厚
さは2〜3mmとなり、円筒形状圧電振動子を厚さの4
分の3以上に溝切りをすることは、残りの厚さが0.5
〜0.6mmという非常に薄いものとなる。従って、上
述の文献の従来技術では、圧電振動子は非常に割れやす
いものとなる欠点が指摘されていた。さらに、その製造
に当たっては、円周に沿って回転させながら、溝を切る
技術が要求されるので、加工が困難であるという問題が
あった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る圧電振動子
は、円筒形全体又はその一部からなる円筒形状の圧電体
の内側の面と外側の面とに正・負電極が設けられ、圧電
体の厚み方向の振動を用いる基本構成を有し、圧電体の
円筒中心軸に対して垂直な面に沿って正・負電極の少な
くとも一方の電極を分割してチャンネルを形成して円筒
中心軸に沿った振動子アレイで構成した圧電振動子であ
って、圧電体の円筒形状の一部を残し、円筒形状の外側
面から圧電体の内部に達し、かつ正・負電極の少なくと
も一方を完全に所定間隔をもって分離する溝切りにより
形成した分割溝で分離されたものである。そして、圧電
体は、厚さ方向に垂直な方向の振動結合が小さい圧電特
性を有する圧電材料によって形成されていることが好ま
しく、例えば圧電材料として、チタン酸鉛系セラミック
スを用いることが好適である。その他の圧電材料として
は、ポリフッ化ビニリデン又は三フッ化エチレン・フッ
化エチレン共重合体等の高分子圧電材料、又は圧電セラ
ミックス/ゴムのコンポジット等の複合圧電材料であっ
てもよい。
【0006】本発明においては、例えばチタン酸鉛系セ
ラミックスのような厚さ方向に垂直な方向の振動結合が
小さい圧電特性を有する圧電体の円筒形状の一部を残
し、円筒形状の外側面から圧電体の内部に達し、かつ正
・負電極の少なくとも一方の電極を完全に所定間隔をも
って分離する溝切りにより形成した分割溝で分離されて
いるから、電界の他チャンネルへの広がりは僅かとな
り、チャンネル間の静電容量の結合は大きく低減され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明による圧電振動子の
一実施形態を示す模式説明図である。図において、左側
は側面図、右側は正面図である。図1は、他チャンネル
のアレイの例として、5チャンネルのアレイを形成した
半円筒形振動子を示すものである。図1において、11
は半円筒状の圧電セラミックス、12及び13は圧電セ
ラミックス11のそれぞれ外側面及び内側面に設けられ
た膜状の電極で、12は圧電振動子の正電極、13は圧
電振動子の負電極である。14は圧電セラミックス11
の高さ(円筒の長さ)方向に対して直角方向に溝切り加
工によって形成されたチャンネル形成用の複数個(本実
施形態では4個)の分割溝である。なお、上述の構成に
おいて、正電極12及び負電極13が圧電セラミックス
11のそれぞれ外側面及び内側面に設けられた場合を示
したが、使用形態によっては、この逆の配置であっても
よい。上述のように構成されたアレイ型圧電振動子を多
チャンネルの水中トランスデューサとして使用する。
【0008】一般に水中トランスデューサでは、防水の
ために、圧電振動子をシリコン油で満たしたゴムブーツ
の中に入れるか、ゴムで圧電振動子の周囲をモールドし
ている。従って、分割溝14にはシリコン油やゴムが充
填されている。図1の正面図に見られるように、半円形
の圧電セラミックス11の左右両端を残し、また図1の
側面図に見られるように、溝切りされ、多チャンネル形
成用の分割溝14が形成されている。
【0009】正電極12は溝切り加工によって分割さ
れ、各正電極12はそれぞれ別個(時間的にも)に電圧
が印加できるようになっている。正電極12が圧電セラ
ミックス11の左右両端のベース部分17,17aを含
まない部分に形成されているのに対して、負電極13
は、半円形の圧電セラミックス11の右端側は正電極1
2と同様にベース部分17以外の内側全面、例えば左端
のベース部分17aの内側面にも形成され、各チャンネ
ルの共通電極を構成している。従って、溝切りによって
分割された部分の1つ1つがチャンネルとして働くよう
になっている。そして、15,16はそれぞれ正リード
線、負リード線である。正リード線15は各チャンネル
に各1本接続されている。負リード線16は圧電セラミ
ックス11の左端のベース部分17aの内側に1本接続
されている。なお、これらのリード線の接続位置は、上
述の位置に限定されないが、一般には、リード線が超音
波(円筒波等)の送受波を邪魔(遮蔽又は妨害)しない
ようにすることが望ましく、あるいは邪魔しないことが
必要であるから、本実施例のような各電極の端部である
ことが好ましい。
【0010】圧電セラミックス11は、PbTiO
(チタン酸鉛)系のセラミックス材料を用いて形成さ
れる。PbTiO系圧電セラミックスは、前述の従来
の技術の説明で示した文献で詳細に説明されているよう
に、組成や組成比の異なる幾つかのものが、現在使用可
能である。しかし、本実施例においては、その特定のも
のを限定しない。つまり、PbTiO系圧電セラミッ
クスは、分極方向に垂直な方向の圧電定数がかなり小さ
いという特徴を有しており、本発明による圧電振動子用
の圧電セラミックス11を形成する材料として好適であ
るからである。
【0011】すなわち、圧電セラミックスの中でも、特
にPbTiO系圧電セラミックスは、一般に使用され
ている例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電
セラミックス材料に比して電気機械結合係数は約1桁小
さいが、結合係数の異方性が大きく、かつ誘電率が小さ
いという特徴を有している。例えば、PZT系の圧電セ
ラミックスの圧電歪定数−2d31/d33がほぼ1で
あるのに対して、本実施例で使用したPbTiO系圧
電セラミックスのそれは0.2以下となっている。した
がって、円筒の周囲方向や円筒の軸方向の振動が無視で
き、径方向のみの厚み振動のみを得ることができる。
【0012】以下、本圧電振動子の動作について説明す
る。まず、任意の正リード線15を介してそれに接続す
る正電極12に電圧を印加してあるチャンネルに信号を
加えると、そのチャンネルの正電極12の全面部分で圧
電セラミックス11の厚み方向の振動が行われる。そし
て、その振動部分からチャンネルに沿った部分的な円筒
波が圧電セラミックス11の外側に向けて放射する。
【0013】この場合、前述のように分割溝14にはシ
リコン油やゴムが充填されている。ここで、比誘電率に
ついて見れば、PbTiO系圧電セラミックス材料の
それは約200であるのに対し、シリコン油で2〜3、
ゴム材料では4〜5である。従って、分割溝14のない
従来型と比較し、本実施例の場合、電界の他チャンネル
への広がり(洩れ)は僅かとなり、前記文献等で問題と
されていたチャンネル間の静電容量の結合は、大幅に低
減されるようになる。この構成により、各チャンネル毎
にアレイ独立性の優れた円筒波が放射できるようにな
る。
【0014】以上のように本実施形態によれば、圧電セ
ラミックス11の左右両端を(円周方向に)ベース部分
17,17aとして厚く残して溝切りを行ってチャンネ
ルを分割しているので、圧電振動子全体が構造的に強固
に形成され、従来技術でのべた壊れやすいという問題を
解決できる効果がある。ここで、円筒形状において、正
負両電極が対向する部分は、この溝切りによって完全に
チャンネル間が分離されるが、この旋盤加工による溝切
りは、溝切りカッタを直線的に移動させればよいので技
術的に容易であり、加工が困難であるという従来技術の
課題を解決することができる。
【0015】なお、上述の実施形態では、圧電材料にP
bTiO(チタン酸鉛)系圧電セラミックスを用いた
場合について説明したが、この材料と同様な厚さ方向に
垂直な方向の振動結合が小さい特性を持つ材料として、
PVDF:ポリフッ化ビニリデンやP(VDF・TrF
E):三フッ化エチレン・フッ化エチレン共重合体等の
高分子圧電材料、あるいは複合圧電材料(圧電セラミッ
クス/ゴムのコンポジット)等がある。これらの圧電材
料を使用して圧電振動子を構成しても同様の効果が得ら
れる。
【0016】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、円筒形状の圧電体の内側の面と外側の面とに正・負
電極が設けられ、圧電体の厚み方向の振動を用いる基本
構成を有し、圧電体の円筒中心軸に対して垂直な面に沿
って正・負電極の少なくとも一方の電極を分割してチャ
ンネルを形成して円筒中心軸に沿った振動子アレイで構
成した圧電振動子の圧電体の円筒形状の一部を残し、円
筒形状の外側面から圧電体の内部に達し、かつ正・負電
極の少なくとも一方を完全に分離する溝切りにより形成
した分割溝で分離された構造としたから、圧電振動子全
体が構造的に強固に形成されるので、溝切り加工が容易
となる利点を有するばかりでなく、電界の他チャンネル
への広がりは僅かとなり、チャンネル間の静電容量の結
合が大きく低減されて、各チャンネル毎にアレイ独立性
の優れた円筒波が放射できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧電振動子の一実施形態を示す模
式説明図である。
【符号の説明】
11 圧電セラミックス 12 正電極 13 負電極 14 分割溝 15 正リード線 16 負リード線 17,17a ベース部分

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形全体又はその一部からなる円筒形
    状の圧電体の内側の面と外側の面とに正・負電極が設け
    られ、前記圧電体の厚み方向の振動を用いる基本構成を
    有し、前記圧電体の円筒中心軸に対して垂直な面に沿っ
    て前記正・負電極の少なくとも一方の電極を分割してチ
    ャンネルを形成して前記円筒中心軸に沿った振動子アレ
    イで構成した圧電振動子において、 前記圧電体の円筒形状の一部を残し、この円筒形状の外
    側面から前記圧電体の内部に達し、かつ前記正・負電極
    の少なくとも一方を完全に所定間隔をもって分離する溝
    切りにより形成した分割溝で分離された前記チャンネル
    で構成したことを特徴とする圧電振動子。
  2. 【請求項2】 前記圧電体は、厚さ方向に垂直な方向の
    振動結合が小さい圧電特性を有する圧電材料によって形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の圧電振動
    子。
  3. 【請求項3】 前記圧電材料は、チタン酸鉛系セラミッ
    クスであることを特徴とする請求項1又は2記載の圧電
    振動子。
  4. 【請求項4】 前記圧電材料は、ポリフッ化ビニリデン
    又は三フッ化エチレン・フッ化エチレン共重合体の高分
    子圧電材料であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の圧電振動子。
  5. 【請求項5】 前記圧電材料は、圧電セラミックス/ゴ
    ムのコンポジットの複合圧電材料であることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の圧電振動子。
JP17096295A 1995-07-06 1995-07-06 圧電振動子 Pending JPH0923499A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6563930B1 (en) 1996-12-04 2003-05-13 Murata Manufacturing Co., Ltd. Speaker
JP2017112612A (ja) * 2011-02-15 2017-06-22 フジフィルム ディマティックス, インコーポレイテッド マイクロドームアレイを使用した圧電トランスデューサ

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