JPH0670397A - 超音波送受波器 - Google Patents
超音波送受波器Info
- Publication number
- JPH0670397A JPH0670397A JP24012192A JP24012192A JPH0670397A JP H0670397 A JPH0670397 A JP H0670397A JP 24012192 A JP24012192 A JP 24012192A JP 24012192 A JP24012192 A JP 24012192A JP H0670397 A JPH0670397 A JP H0670397A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- porous
- piezoelectric material
- piezoelectric
- receiver
- vibration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 圧電体を超音波振動子に用いて構成され複数
の共振周波数が使用できる超音波送受波器において、1
つの圧電体で所望の指向性を保持させながら所望の厚さ
方向および径方向の2つの共振周波数を使用できる超音
波送受波器を得ることを目的とする. 【構成】 大きさの変更を伴わず振動音速を制御するた
めに、圧電材質に多孔質圧電材質を使用し、且つ、その
空孔率を適当に選択した圧電体を超音波振動子に用いて
装置を構成する。
の共振周波数が使用できる超音波送受波器において、1
つの圧電体で所望の指向性を保持させながら所望の厚さ
方向および径方向の2つの共振周波数を使用できる超音
波送受波器を得ることを目的とする. 【構成】 大きさの変更を伴わず振動音速を制御するた
めに、圧電材質に多孔質圧電材質を使用し、且つ、その
空孔率を適当に選択した圧電体を超音波振動子に用いて
装置を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電体を用い複数の共振
周波数を使用する超音波送受波器に関する。
周波数を使用する超音波送受波器に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、超音波振動子に圧電体を2個使
用して2つの共振周波数が使用できるように構成され
た、従来のこの種の超音波送受波器の構成を示す断面図
であり、10a,10bはそれぞれ大きさの異なる圧電
体、2は電極、3はリード線、4はケース、5は樹脂、
6a,6bはそれぞれ電源である。圧電体は、圧電体の
厚さ方向の振動モードおよび径方向の振動モードによる
2つの共振周波数を得ることができる。従って、2つの
共振周波数が使用できる超音波送受波器を構成する場合
においても、本来であれば1つの圧電体で構成できる筈
である。厚さ方向の共振周波数および径方向の共振周波
数を、それぞれ所望の周波数に設計するためには、その
圧電素材のもつ振動音速から、圧電体の厚さ及び直径を
定め、その寸法に加工することで得られることになる。
然しながら一方では、圧電体から輻射される超音波の指
向性が、圧電体に印加される電源の周波数と、超音波輻
射面の寸法、すなわち圧電体の直径とで定まるため、2
つの所望の共振周波数が得られ、且つ、所望の指向性を
持つ超音波送受波器を1つの圧電体で構成することは現
実的に無理があり、従来ではこのような超音波送受波器
を得るためには、図3に示すような、大きさの異なる2
つの圧電体10a,10bを用いた構成としている。す
なわち、従来の超音波送受波器では、使用する共振周波
数の数だけそれぞれ大きさの異なる圧電体を使用してい
る。
用して2つの共振周波数が使用できるように構成され
た、従来のこの種の超音波送受波器の構成を示す断面図
であり、10a,10bはそれぞれ大きさの異なる圧電
体、2は電極、3はリード線、4はケース、5は樹脂、
6a,6bはそれぞれ電源である。圧電体は、圧電体の
厚さ方向の振動モードおよび径方向の振動モードによる
2つの共振周波数を得ることができる。従って、2つの
共振周波数が使用できる超音波送受波器を構成する場合
においても、本来であれば1つの圧電体で構成できる筈
である。厚さ方向の共振周波数および径方向の共振周波
数を、それぞれ所望の周波数に設計するためには、その
圧電素材のもつ振動音速から、圧電体の厚さ及び直径を
定め、その寸法に加工することで得られることになる。
然しながら一方では、圧電体から輻射される超音波の指
向性が、圧電体に印加される電源の周波数と、超音波輻
射面の寸法、すなわち圧電体の直径とで定まるため、2
つの所望の共振周波数が得られ、且つ、所望の指向性を
持つ超音波送受波器を1つの圧電体で構成することは現
実的に無理があり、従来ではこのような超音波送受波器
を得るためには、図3に示すような、大きさの異なる2
つの圧電体10a,10bを用いた構成としている。す
なわち、従来の超音波送受波器では、使用する共振周波
数の数だけそれぞれ大きさの異なる圧電体を使用してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の超
音波送受波器では、使用する共振周波数の数だけそれぞ
れ大きさの異なる圧電体を使用しており、製造工程が複
雑でコスト高となり小型化が制約される等の問題点があ
った。
音波送受波器では、使用する共振周波数の数だけそれぞ
れ大きさの異なる圧電体を使用しており、製造工程が複
雑でコスト高となり小型化が制約される等の問題点があ
った。
【0004】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたものであり、1つの圧電体の厚さ方向の共振周波
数および径方向の共振周波数の2つの共振周波数を使用
しながら、一定範囲で複数の所望の共振周波数と所望の
指向性とが得られる超音波送受波器を提供することを目
的としている。
されたものであり、1つの圧電体の厚さ方向の共振周波
数および径方向の共振周波数の2つの共振周波数を使用
しながら、一定範囲で複数の所望の共振周波数と所望の
指向性とが得られる超音波送受波器を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる超音波送
受波器は、圧電体に用いる圧電材質に多孔質圧電材質を
用いることとし、且つ、その空孔率を適当に選択するこ
とで、大きさを変えずに所望の振動音速の圧電体を得る
こととし、この圧電体を用いて装置を構成することとし
た。
受波器は、圧電体に用いる圧電材質に多孔質圧電材質を
用いることとし、且つ、その空孔率を適当に選択するこ
とで、大きさを変えずに所望の振動音速の圧電体を得る
こととし、この圧電体を用いて装置を構成することとし
た。
【0006】
【作用】本願出願人は同一出願人に係る先の出願、特願
平4−103822号「圧電素子およびその製造方法」
と題する特許出願において、歪み量の大きい多孔質圧電
材質を発明している。この多孔質圧電材質を用いて圧電
体を形成した場合、同じ大きさの圧電体でも空孔率によ
って歪み量が異なるため振動音速が異なる。従って、多
孔質圧電材質の空孔率を適当に選択することにより、大
きさを変えずにその振動音速を変えることができ、1つ
の圧電体で所望の指向性を保持させながら所望の厚さ方
向および径方向の2つの共振周波数を使用できる超音波
送受波器が得られる。
平4−103822号「圧電素子およびその製造方法」
と題する特許出願において、歪み量の大きい多孔質圧電
材質を発明している。この多孔質圧電材質を用いて圧電
体を形成した場合、同じ大きさの圧電体でも空孔率によ
って歪み量が異なるため振動音速が異なる。従って、多
孔質圧電材質の空孔率を適当に選択することにより、大
きさを変えずにその振動音速を変えることができ、1つ
の圧電体で所望の指向性を保持させながら所望の厚さ方
向および径方向の2つの共振周波数を使用できる超音波
送受波器が得られる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。図1は本発明の一実施例を示す図であり、図にお
いて、1は多孔質圧電材質で構成された本発明における
多孔質圧電体であり、その空孔率は適当な空孔率のもの
が選択される。2は電極、3はリード線、4はケース、
5は樹脂、6は電源である。多孔質圧電材質については
上述の先の出願において詳細に説明しているが、例え
ば、ジルコン酸チタン酸鉛,チタン酸鉛,チタン酸バリ
ウム等の圧電材料の粉末(平均粒径1.2μmのPZT
等)と、例えば平均粒径30μmのメタクリル樹脂等の
有機材料の粉末とを適当な比率で混合して成形,焼成し
て製造する。また、その混合比を変えることで、全体積
に占める空孔の比率(空孔率)を変えることができる。
する。図1は本発明の一実施例を示す図であり、図にお
いて、1は多孔質圧電材質で構成された本発明における
多孔質圧電体であり、その空孔率は適当な空孔率のもの
が選択される。2は電極、3はリード線、4はケース、
5は樹脂、6は電源である。多孔質圧電材質については
上述の先の出願において詳細に説明しているが、例え
ば、ジルコン酸チタン酸鉛,チタン酸鉛,チタン酸バリ
ウム等の圧電材料の粉末(平均粒径1.2μmのPZT
等)と、例えば平均粒径30μmのメタクリル樹脂等の
有機材料の粉末とを適当な比率で混合して成形,焼成し
て製造する。また、その混合比を変えることで、全体積
に占める空孔の比率(空孔率)を変えることができる。
【0008】図2は、空孔率(%)と振動音速(m/
s)との関係を示す図であり、図に示すように、同じ大
きさの多孔質圧電体であっても、空孔率が増加するにし
たっがて歪み量が大きくなるため振動音速は低下する。
これにより大きさに依存していた振動音速を空孔率の選
択によって制御することが可能となり、1つの圧電体の
厚み振動の共振周波数,直径振動の共振周波数および指
向性を所定範囲内で所望の値に制御でき、1つの圧電体
で2つの共振周波数を使用できる超音波送受波器が得ら
れる。
s)との関係を示す図であり、図に示すように、同じ大
きさの多孔質圧電体であっても、空孔率が増加するにし
たっがて歪み量が大きくなるため振動音速は低下する。
これにより大きさに依存していた振動音速を空孔率の選
択によって制御することが可能となり、1つの圧電体の
厚み振動の共振周波数,直径振動の共振周波数および指
向性を所定範囲内で所望の値に制御でき、1つの圧電体
で2つの共振周波数を使用できる超音波送受波器が得ら
れる。
【0009】なお実験によれば、直径50mmの空孔を
持たない圧電体と、空孔率35%の圧電体の2つを製造
した。この結果、径方向の共振周波数は、空孔をもたな
い圧電体では40kHzが得られ、空孔率35%の圧電
体では20kHzが得られた。 そして、2つの圧電体
の両方を、厚み振動の共振周波数が200kHzになる
ようにその厚みを加工した。これらにより得られた圧電
体の厚み振動による指向性を測定した結果、各圧電体で
同じ指向性が得られた。
持たない圧電体と、空孔率35%の圧電体の2つを製造
した。この結果、径方向の共振周波数は、空孔をもたな
い圧電体では40kHzが得られ、空孔率35%の圧電
体では20kHzが得られた。 そして、2つの圧電体
の両方を、厚み振動の共振周波数が200kHzになる
ようにその厚みを加工した。これらにより得られた圧電
体の厚み振動による指向性を測定した結果、各圧電体で
同じ指向性が得られた。
【0010】なお、上記実施例では、多孔質圧電体を1
つとして説明しているが、複数の圧電体を使用して、そ
の2倍の共振周波数が得られる装置とできることは言う
までもない。
つとして説明しているが、複数の圧電体を使用して、そ
の2倍の共振周波数が得られる装置とできることは言う
までもない。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように本発明の超音波送受
波器は、装置を構成する圧電体の数の2倍の共振周波数
を制御できるため、圧電体の数を半分にでき、製造工数
の削減やコストの低減が図れ、装置の小型化が可能とな
る等の効果がある。
波器は、装置を構成する圧電体の数の2倍の共振周波数
を制御できるため、圧電体の数を半分にでき、製造工数
の削減やコストの低減が図れ、装置の小型化が可能とな
る等の効果がある。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】空孔率と振動音速との関係を示す図である。
【図3】従来のこの種の装置の構成を示す断面図であ
る。
る。
1 多孔質圧電体 2 電極 3 リード線 4 ケース 5 樹脂 6 電源
Claims (1)
- 【請求項1】 圧電体を超音波振動子に用いて構成され
複数の共振周波数が使用できる超音波送受波器におい
て、 大きさの変更を伴わず振動音速を制御するために、圧電
材質に多孔質圧電材質を使用し、且つ、その空孔率を適
当に選択した圧電体を超音波振動子に用いて装置を構成
したことを特徴とする超音波送受波器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24012192A JPH0670397A (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | 超音波送受波器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24012192A JPH0670397A (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | 超音波送受波器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0670397A true JPH0670397A (ja) | 1994-03-11 |
Family
ID=17054811
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24012192A Pending JPH0670397A (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | 超音波送受波器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0670397A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009141451A (ja) * | 2007-12-04 | 2009-06-25 | Nippon Ceramic Co Ltd | 超音波送受波器 |
JP2010035135A (ja) * | 2008-05-09 | 2010-02-12 | Seiko Epson Corp | 超音波信号送受信装置、通信装置、ダイバー用通信装置、通信システム、および通信方法 |
US8031556B2 (en) * | 2007-07-05 | 2011-10-04 | Denso Corporation | Obstacle detection apparatus |
JP2013255271A (ja) * | 2010-06-25 | 2013-12-19 | Kyocera Corp | 音響発生器 |
-
1992
- 1992-08-18 JP JP24012192A patent/JPH0670397A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8031556B2 (en) * | 2007-07-05 | 2011-10-04 | Denso Corporation | Obstacle detection apparatus |
JP2009141451A (ja) * | 2007-12-04 | 2009-06-25 | Nippon Ceramic Co Ltd | 超音波送受波器 |
JP2010035135A (ja) * | 2008-05-09 | 2010-02-12 | Seiko Epson Corp | 超音波信号送受信装置、通信装置、ダイバー用通信装置、通信システム、および通信方法 |
JP2013255271A (ja) * | 2010-06-25 | 2013-12-19 | Kyocera Corp | 音響発生器 |
US8897473B2 (en) | 2010-06-25 | 2014-11-25 | Kyocera Corporation | Acoustic generator |
US9386378B2 (en) | 2010-06-25 | 2016-07-05 | Kyocera Corporation | Acoustic generator |
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