JPH09234876A - 液体噴射記録ヘッドの製造方法および該製造方法によって製造された液体噴射記録ヘッドならびに該液体噴射記録ヘッドを搭載する液体噴射記録装置 - Google Patents

液体噴射記録ヘッドの製造方法および該製造方法によって製造された液体噴射記録ヘッドならびに該液体噴射記録ヘッドを搭載する液体噴射記録装置

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JPH09234876A
JPH09234876A JP35695396A JP35695396A JPH09234876A JP H09234876 A JPH09234876 A JP H09234876A JP 35695396 A JP35695396 A JP 35695396A JP 35695396 A JP35695396 A JP 35695396A JP H09234876 A JPH09234876 A JP H09234876A
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JP
Japan
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recording head
cutting
jet recording
liquid jet
manufacturing
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JP35695396A
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English (en)
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Toshio Suzuki
敏夫 鈴木
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体噴射記録ヘッドのオリフィス面に欠け等
の欠陥が発生するのを防ぐ。 【解決手段】 吐出エネルギー発生素子1aを有する金
属基板からなる基板1にレジストパターンPを設け、こ
れに金属製の天板3をかぶせて内部空間に樹脂を注入し
て積層体を形成し、これを切断してオリフィス面21を
設け、次いでレジストパターンPを溶出する。基板1は
金属基板であるから切断によって欠け等が発生するおそ
れがないが、切断面にバリや凸部B3 が残るため、ダイ
ヤモンドバイトによる仕上げ加工を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オリフィス(吐出
口)から記録液(インク)を液滴として吐出するバブル
ジェット方式等の液体噴射記録装置に用いられる液体噴
射記録ヘッドの製造方法および該製造方法によって製造
された液体噴射記録ヘッドならびに該液体噴射記録ヘッ
ドを搭載する液体噴射記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バブルジェット方式等の液体噴射記録装
置は、外乱に強く、滴化周波数も充分であり、印字の高
速化および高精細化やカラー化などが容易であるため、
その将来性が大きく期待されている。
【0003】このような液体噴射記録装置の液体噴射記
録ヘッドは、図13に示すように、吐出エネルギー発生
素子を有する基板1001と、オリフィス(吐出口)1
002aに連通する液流路1002bや液室を形成する
ノズル層(液流路形成層)1002を有し、前記基板1
001は、一般的に、単結晶のSi基板に蓄熱層として
SiO2 の熱酸化膜1001aを設けたうえで公知のフ
ォトリソグラフィによって吐出エネルギー発生素子10
11を形成したもので、その表面は、SiO2,Si
C,Si34 等からなる電気的絶縁層と、記録液を吐
出するときの機械的衝撃による吐出エネルギー発生素子
1011の損傷(キャビテーションエロージョン)等を
防ぐためのTa膜等からなる保護層1001b等によっ
て覆われており、必要であれば、電気的絶縁層とTa膜
の間に両者の密着性を強化するためのTa25 膜等を
設ける。また、ノズル層1002の上には、これにイン
ク等の記録液を供給する注入口を備えたガラス天板10
03等が配設される。
【0004】このような液体噴射記録ヘッドは一般的に
以下の方法で製作される。吐出エネルギー発生素子を有
する基板上に感光性レジストを塗布し、これを露光、現
像してノズル層の逆形状を有するレジストパターンを設
ける。これにガラス天板をかぶせてレジストパターンの
まわりの空間部に溶融樹脂を注入して硬化させたうえ
で、所定の切断面に沿って切断することでオリフィス面
を形成する。最後に溶液によってレジストパターンを溶
出してノズル層の各液流路を空洞化する。
【0005】このような注型法の替わりにレジストパタ
ーンを設けた基板に光硬化型の樹脂を塗布し、ガラス天
板を載置してその上から光を照射して樹脂を硬化させる
ことでノズル層を形成する方法もある。この場合も、樹
脂を硬化させたうえで所定の切断面に沿って切断し、レ
ジストパターンを溶出する工程が必要である。
【0006】液体噴射記録ヘッドの生産性を向上させる
ために、実際の製造工程では、半導体プロセスと同様に
6インチウエハあるいは8インチウエハ等大面積の基板
に液体噴射記録ヘッド複数個分のノズル層を積層し、得
られた積層体を切断用ブレードによって個々の液体噴射
記録ヘッドに切り離したのち、切断面であるオリフィス
面を研削、研磨して仕上げる方法が採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、前述のように大面積の基板に液体噴射
記録ヘッド複数個分のノズル層を積層して得られた積層
体を各液体噴射記録ヘッドに切り離す切断工程は、通常
の半導体製造に用いられる切断幅数十μmないし1mm
の切断用ブレードによって行なわれるものであり、図1
4に示すように、液体噴射記録ヘッドの切断面すなわち
オリフィス面に基板1001の欠けV1 やノズル層10
02の欠けV2 あるいはノズル層1002の割れ目V3
等が発生するのを回避できない。
【0008】特に基板1001の欠けV1 はノズル層1
002の欠けV2 や割れ目V3 等に比べて大寸法であ
り、ノズル層1002の吐出口1002aや液流路10
02bの形状を大きく損なう傾向がある。例えば、基板
1001が厚さ0.5mm以上のSi基板を母材とする
場合には、基板1001の欠けV1 の深さが10μm以
上に及ぶため、インクの吐出方向が著しく変化して印字
ヨレ等を誘発する。
【0009】これは、基板が硬脆材料であるSi基板を
母材としており、蓄熱層やその上の保護層等も同じく硬
脆材料であるSiO2 を主体とするものであるために、
基板全体が極めて欠けやすい性質を有することに起因す
る。
【0010】一方、液体噴射記録ヘッドのなかでも、紙
等の被記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラ
インタイプのヘッドに代表される長尺ヘッドにおいて
は、Si基板の替わりに、金属基板が用いられることが
ある。これは前述のSi基板ではウエハの形状が丸型の
ものしかないため、必然的に1枚のウエハから取れる個
々の液体噴射記録ヘッドの取り個数が格段に減ってしま
うことと、Si基板自体の価格が比較的高価であること
による。
【0011】金属基板を用いると、前述のSi基板で問
題となっていた切断工程時の割れや、欠けの問題は発生
しないことが分かった。そこで、本発明者は前述の問題
を回避するために金属基板を用いて液体噴射記録ヘッド
を作成してみた。しかしながら、金属基板を用いた場合
には、切断工程の後工程として行なわれるオリフィス面
の研磨工程において研磨工具が目詰まりを起こしやす
く、このために、液体噴射記録ヘッドの歩留まりが低く
て高価格化を避けることができないという問題が新たに
発生することが分かった。
【0012】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、オリフィス(吐出
口)が開口するオリフィス面に基板の欠け等による欠陥
を持たない高性能でしかも安価な液体噴射記録ヘッドの
製造方法および該製造方法によって製造された液体噴射
記録ヘッドならびに該液体噴射記録ヘッドを搭載する液
体噴射記録装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の液体噴射記録ヘッドの製造方法は、吐出エ
ネルギー発生手段を有する金属基板に液流路を形成する
液流路形成層を積層した積層体を得る工程と、得られた
積層体を切断してオリフィス面を形成する切断工程と、
形成されたオリフィス面をバイトまたはフライスによっ
て切削仕上げ加工する仕上げ工程を有することを特徴と
する。
【0014】また、回転体と、該回転体の周方向の異な
る部位に保持された複数のバイトと、前記回転体を回転
させる駆動手段を有し、前記複数のバイトのうちの1つ
が、残りのバイトの先端より回転半径の大きい先端刃を
有しこれによって被加工物に切断溝を形成する切断用の
バイトであり、前記残りのバイトのそれぞれが、前記切
断溝の側面を切削する側刃を有する仕上げ用のバイトで
ある側フライスによって、切断工程と仕上げ工程が行な
われるものが望ましい。
【0015】
【作用】金属基板のオリフィス面を、一般的な切断用ブ
レード等によって切断すると、オリフィスを塞ぐバリが
発生する。そこで、ダイヤモンド刃先等を有するバイト
あるいはフライスを用いて前記バリ等を除去し、オリフ
ィス面を平滑化する。これによって、平滑で欠陥のない
オリフィス面を有し従って吐出性能の安定した高性能な
液体噴射記録ヘッドを得ることができる。
【0016】また、切断後のオリフィス面をバイトある
いはフライスによって切削加工することで仕上げを行な
うものであるから、研削加工のように工具の目詰まり等
のために歩留まりが低下するおそれもない。
【0017】さらに、基板が金属基板であるから、Si
基板を母材とする場合に比べて安価であり、加えて放熱
性にもすぐれている。その結果、液体噴射記録ヘッドの
高性能化と低価格化に大きく貢献できる。
【0018】また、回転体と、該回転体の周方向の異な
る部位に保持された複数のバイトと、前記回転体を回転
させる駆動手段を有し、前記複数のバイトのうちの1つ
が、残りのバイトの先端より回転半径の大きい先端刃を
有しこれによって被加工物に切断溝を形成する切断用の
バイトであり、前記残りのバイトのそれぞれが、前記切
断溝の側面を切削する側刃を有する仕上げ用のバイトで
ある側フライスによって、切断工程と仕上げ工程が行な
われるものであれば、液体噴射記録ヘッドの製造工程の
簡単化と製造サイクルタイムの短縮に大きく貢献でき
る。また、切断用のバイトと仕上げ用のバイトを同じ回
転体に保持させて回転させれば、切断工程と仕上げ工程
に個別の切削装置を用いる場合に比べて設備費やメンテ
ナンスのコストを大幅に低減できる。
【0019】しかも、切断工程と仕上げ工程を個別のバ
イトによって行なうものであるため、同じバイトによっ
て切断と仕上げ加工の双方を行なう場合に比べて各バイ
トの切削量が少なくてすむ。従って、仕上げ用のバイト
によるオリフィス面の仕上げ精度を大幅に改善できる。
【0020】さらに、切削量が少ないために各バイトの
刄幅も全体的に小さくてすむ。その結果、切断溝の幅を
縮小して1枚の基板から得られる液体噴射記録ヘッドの
取り個数を増やすことができるという利点もある。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0022】図1は第1実施例による液体噴射記録ヘッ
ドを示すもので、これは、吐出エネルギー発生素子1a
を有する基板1と、オリフィス面21のオリフィス(吐
出口)2aに連通する液流路2bや液室2cを形成する
ノズル層(液流路形成層)2を有し、前記基板1は、金
属基板であるアルミ基板に蓄熱層としてSiO2 のスパ
ッタ膜を設けたうえで公知のフォトリソグラフィによっ
て吐出エネルギー発生手段である吐出エネルギー発生素
子1aを形成したもので、その表面は、SiO2 ,Si
C,Si34 等からなる電気的絶縁層と、記録液を吐
出するときの機械的衝撃による吐出エネルギー発生素子
の損傷(キャビテーションエロージョン)等を防ぐため
のTa膜等からなる保護層等によって覆われており、必
要であれば、電気的絶縁層とTa膜の間に両者の密着性
を強化するためのTa25 膜等を設ける。また、ノズ
ル層2の上には、これにインク等の記録液を供給する注
入口3aを備えた第2の基板であるアルミ製の天板3等
が配設される。
【0023】この液体噴射記録ヘッドは以下の方法で製
作される。図2に示すように、吐出エネルギー発生素子
1aを有する基板1上に感光性レジストを塗布し、これ
を露光、現像してノズル層2の逆形状を有するレジスト
パターンPを設ける。これに第2の基板であるアルミ製
の天板3をかぶせてレジストパターンPのまわりの空間
部に溶融樹脂を注入して硬化させ、得られた積層体を所
定の切断面に沿って切断することでオリフィス面21を
形成する。最後に溶液によってレジストパターンPを溶
出して前記樹脂からなるノズル層2の各液流路2bや液
室2cを空洞化する。
【0024】このような注型法の替わりに、レジストパ
ターンを設けた基板に光硬化型の樹脂を塗布し、透明な
天板を載置してその上から光を照射して樹脂を硬化させ
ることでノズル層を形成する方法もある。この場合も、
樹脂を硬化させたうえで所定の切断面に沿って切断し、
レジストパターンを溶出する工程が必要である。
【0025】液体噴射記録ヘッドの生産性を向上させる
ために、実際の製造工程では、半導体プロセスと同様に
6インチウエハあるいは8インチウエハ等大面積の基板
に液体噴射記録ヘッド複数個分のノズル層を形成し、得
られた積層体を切断用ブレードによって個々の液体噴射
記録ヘッドに切り離したのち、オリフィス面を研削、研
磨して仕上げる方法が採用される。
【0026】基板1は前述のように、従来例のSi基板
の替わりに厚さ2mmのアルミ基板を用いたものであ
り、蓄熱層は厚さ2.7μmのSiO2 膜、保護層は厚
さ1.3μmのSiO2 膜を主体とする。また、天板3
も従来例のガラス天板の替わりにアルミ製のものを用い
る。
【0027】基板1は延性材料であるアルミ基板(金属
基板)によって構成されているため、Si基板に比べて
切断時に欠けが発生し難いという長所を有し、しかも安
価であり、放熱性も良好で表面の平滑性もすぐれている
等の利点もある。従ってアルミ基板を用いることで、オ
リフィス面21に欠け等の欠陥がなく、吐出性能の安定
した液体噴射記録ヘッドを得ることができる。加えて、
放熱性が良好なために吐出周波数を高くすることができ
るうえに、アルミ基板の表面が平滑であるから、0.1
μmないし数μmの吐出エネルギー発生素子1aを形成
する工程で薄膜パターンの被着性が良好で断線を発生し
難いという長所も付加される。なお、アルミ基板の替わ
りに、延性および切削性が良好であれば銅、真鍮等の他
の金属で作られた金属基板でもよい。
【0028】切断工程においては、従来使用していたメ
タルボンドダイヤモンドブレードでは目詰まりが激しく
切断不可能であることが判明したため、レジンボントG
C(炭化硅素)ブレードを使用した。すなわち、粒度3
20番、直径125mm、厚さ0.9mmのレジンボン
ドGCブレードを用いて回転数4600rpm、送り速
度180mm/minで切断した。この段階の切断面
(オリフィス面)21には、図3に示すように、オリフ
ィス2aを閉塞する形のバリB1 が生じている。切断は
レジンボンドブレードやレジンボンドダイヤモンドブレ
ードでも可能であるがいずれの場合にもオリフィス周囲
にバリB1 が発生する。
【0029】レジストパターンPはまだ除去前であるが
オリフィス2a下部のバリB1 はかなり大きくオリフィ
ス2aの一部を塞ぐ。また、ノズル層2には傷B2 があ
り、さらにオリフィス面21に凸部B3 (図2および図
4参照)があるのが確認された。
【0030】そこで、図4の(a)に示すように、ダイ
ヤモンドバイトCを用いて切断面の仕上げ切削を行なっ
た。ダイヤモンドバイト(JISB0107)Cは、同
図の(b),(c)にそれぞれ平面図と側面図で示すよ
うに、ダイヤモンド刃先C1を有する切削工具でアルミ
合金などの鏡面仕上げに用いるものである。なお、仕上
げ切削は、ダイヤモンド刃先を有するフライス(JIS
0172)あるいは超硬合金の刃先を有するバイトやフ
ライスを用いてもよい。
【0031】このように、ダイヤモンド刃先C1 による
切削を行なうことにより、切断工程で生じたオリフィス
面21のバリB1 や凸部B3 を除去する。
【0032】仕上げ切削は以下の条件で行なった。ダイ
ヤモンドバイトC(ダイヤ曲率10mm)を直径100
mmのフランジFに取り付け、回転数4600rpm、
送り速度46mm/min、切り込み量10μmの切削
工程を5回繰り返した。このようにして製作された液体
噴射記録ヘッドを用いて印字テストを行なったところ、
良好な印字特性を示した。
【0033】ダイヤモンドバイトの替わりに超硬バイト
で仕上げ切削した場合も良好な印字特性を示したが、ダ
イヤモンドバイトの方がオリフィス面の欠陥が少なくて
より好ましいことが判明している。
【0034】(第1変形例)仕上げ切削を図5の(a)
に示すようにダイヤモンドバイトDを有するエンドミル
Eで行なった以外は上記と同様に液体噴射記録ヘッドを
製作した。エンドミルEでは基板1の送り方向と刃の回
転方向が同じかあるいはこの逆であるため刃先の粗さが
オリフィス面に転写される。そこで、通常のダイヤエン
ドミルのダイヤは燒結体が用いられるがその替わりに、
図5の(b),(c)にそれぞれ正面図と側面図で示す
ように天然ダイヤの刃先D1 を有するものを用いて、オ
リフィス面の表面粗さを小さくする。切削条件は直径1
0mm、刃の長さ5mmのエンドミルを用いて回転数1
5000rpm、送り速度150mm/min、切り込
み量10μmの切削工程を5回繰り返した。
【0035】フライスを用いた場合に比較して、天板
上、基板下、オリフィスの形状が良好でノズル層に残る
凸部が小さいという利点がある。燒結ダイヤや超硬バイ
トのエンドミルでの仕上げもテストしたところいづれも
良好な印字特性を示した。オリフィス面の欠陥の発生頻
度から言えば、超硬バイトより燒結ダイヤ、燒結ダイヤ
より天然ダイヤの方が好ましい。
【0036】基板材料、天板材料もアルミのほか銅、真
鍮などアルミ等の金属を主成分とするもので切削性に優
れたものであればよい。
【0037】(第2変形例)アルミ製の天板の替わりに
フィラー入りフェノール樹脂天板を用いた以外は上記と
同様の液体噴射記録ヘッドを製作した。フェノール樹脂
にフィラーを入れることで線膨張係数をアルミと同じに
している。アルミ製の天板に比べて成形しやすくインク
供給系を作り込めるため液体噴射記録ヘッドが安価にな
る利点がある。
【0038】また、切断工程や仕上げ切削がアルミ製の
天板の場合より容易であるという長所も付加される。
【0039】天板の材料としては、フィラー入りフェノ
ール樹脂のほかアルミニウムと線膨張係数の近いフィラ
ー入りポリエーテルイミド、フィラー入りポリフェニレ
ンサルファイドでもよい。
【0040】(第3変形例)アルミ製の天板の替わりに
ポリサルフォン(PSF)の天板を用いた以外は上記と
同様に液体噴射記録ヘッドを製作した。天板を紫外線透
過型のPSFとすることでノズル層に光硬化型注型樹脂
を使用することが可能になる。これによって硬化に要す
る時間を大幅に短縮できるうえに、ノズル内の状況を観
察できる等の利点が付加される。ただし、線膨張係数が
アルミニウムに比べて大きいために、液体噴射記録ヘッ
ドの製造中の加熱工程でソリが発生しやすいので温度を
制限する必要がある。また、切断後の形状がアルミ製の
天板より凸となる傾向がある。
【0041】ポリサルフォンの替わりに紫外線透過型の
ポリエーテルサルフォン、非晶質ポリオレフィンを天板
に用いてもよい。
【0042】図6は第2実施例による側フライスと液体
噴射記録ヘッドの製造方法を示すもで、製品としての液
体噴射記録ヘッドは、吐出エネルギー発生素子を有する
基板11と、オリフィス面22の吐出口(オリフィス)
12aに連通する液流路や液室を形成するノズル層(液
流路形成層)12を有する。基板11は、金属基板であ
るアルミ基板に蓄熱層としてSiO2 のスパッタ膜を設
けたうえで公知のフォトリソグラフィによって吐出エネ
ルギー発生素子を形成したもので、その表面は、SiO
2 ,SiC,Si34 等からなる電気的絶縁層と、記
録液を吐出するときの機械的衝撃による吐出エネルギー
発生素子の損傷(キャビテーションエロージョン)等を
防ぐためのTa膜等からなる保護層等によって覆われて
おり、必要であれば、電気的絶縁層とTa膜の間に両者
の密着性を強化するためのTa25 膜等を設ける。
【0043】まず、公知の半導体プロセスと同様に6イ
ンチウエハあるいは8インチウエハ等大面積の基板10
に液体噴射記録ヘッド複数分のノズル層20を積層して
積層体W1 を製作し、該積層体W1 を切断線Mに沿って
切断することで各液体噴射記録ヘッドに切り離す。この
工程に図6の(b),(c)に示す側フライス30を用
いることで、各液体噴射記録ヘッドに切り離す切断工程
と各液体噴射記録ヘッドのオリフィス面22の表面仕上
げを行なう仕上げ工程を同時に行なうものである。
【0044】側フライス30は、回転軸Oを中心に回転
する回転体である円形フランジ31の外周部に切断用の
バイトである切断バイト32と仕上げ用のバイトである
仕上げバイト33を保持させたもので、両者は円形フラ
ンジ31の同一直径上に径方向外向きに取り付けられ
る。
【0045】切断バイト32と仕上げバイト33はとも
に台形の切断刃を有し、それぞれシャンク34,35を
介して円形フランジ31に保持される。図6の(c)に
示すように、切断バイト32の台形の切断刃の底辺の幅
すなわち刃幅T1 は、仕上げバイト33の刃幅T2 より
小であり、また、切断バイト32の先端すなわち台形の
切断刃の頂辺(先端刃)32aの回転半径R1 は、仕上
げバイト33の台形の切断刃の先端である頂辺33aの
回転半径R2 より大である。
【0046】図示しない駆動手段によって円形フランジ
31が回転すると、切断バイト32の切断刃が、台形の
頂辺32aと両側辺32b,32cによって被加工物で
ある積層体W1 を各液体噴射記録ヘッドに切り離す切断
作業を行ない、続いて仕上げバイト33の切断刃が両側
辺(側刃)33b,33cのみによって各液体噴射記録
ヘッドのオリフィス面22を仕上げる仕上げ作業を行な
う。
【0047】図7は、このようにして円形フランジ31
の回転によって切断と仕上げを同時に行なう過程で積層
体W1 に形成される切断溝Sの形状を示すもので、切断
溝Sの先端S1 は切断バイト32によって形成され、切
断溝Sの側面S2 は仕上げバイト33によって形成され
る。
【0048】切断バイト32によって切断された切断溝
Sの先端S1 が仕上げバイト33の先端33aによって
削られることのないようにするためには、円形フランジ
31の回転数すなわち側フライスの回転数Nと送り速度
Fおよび切断バイト32、仕上げバイト33の回転半径
1 ,R2 の間に以下の関係が成立することが必要であ
る。
【0049】(R1 −R2 )>F/N/n ここで、n:円形フランジ31に取り付けられたバイト
の数 そこで、図8の(a)〜(d)に示すように、切断バイ
ト32と仕上げバイト33のシャンク34,35に案内
溝34a,35aを設け、これらに沿って円形フランジ
31の取付部を相対的に移動させることで切断バイト3
2、仕上げバイト33のそれぞれの径方向の突出量を変
化させて回転半径R1 ,R2 を調節する。
【0050】本実施例によれば、積層体を切断して各液
体噴射記録ヘッドに切り離し、そのオリフィス面を仕上
げる工程を個別のバイトによって行なうものであるため
にこれらの切削量が小さくてすみ、同じバイトで切断と
仕上げの双方を同時に行なう場合のように刃幅の大きい
バイトを用いる必要がない。従って、基板(ウエハ)一
枚当たりの液体噴射記録ヘッドの取り個数が少なくなる
おそれがないうえに、オリフィス面の仕上げを極めて高
精度で行なうことができる。また、切断バイトと仕上げ
バイトを同一の円形フランジに取り付けて回転させるも
のであるため、切断バイトと仕上げバイトを個別に回転
させる場合のように液体噴射記録ヘッドの製造工程が複
雑化したり設備費やメンテナンスコストが高騰すること
もない。
【0051】その結果、液体噴射記録ヘッドの製造コス
トを大幅に低減できる。
【0052】なお、切断バイトの切断刃は焼結ダイヤや
超硬チップでもよいが、仕上げバイトの切断刃には天然
ダイヤモンドの刃を使用するのが望ましい。
【0053】次に具体例を説明する。
【0054】切断バイトに刃幅900ミクロン、仕上げ
バイトに刃幅1000ミクロンの天然ダイヤモンドの刃
を用いて液体噴射記録ヘッドの切断、仕上げを実施し
た。
【0055】回転数N;4600rpm、送り速度F;
120mm/minとした。
【0056】刃数(バイトの数)n;2なので、1刃あ
たりの送り速度fは、 f=F/N/n で13ミクロンとなる。従って、(R1 −R2 )>13
ミクロンに設定すれば、仕上げバイトの先端では切断し
ないことになる。
【0057】ここで、回転数Nや送り速度fが変化して
も(R1 −R2 )>fとなるように、R1 ,R2 を決め
ることが肝要である。装置の最大送り速度Fmax;3
00/min、最少回転数Nmin;2000rpmで
あれば、最大1刃当たりの送り量fmax;75ミクロ
ン/刃である。従って、(R1 −R2 )を100ミクロ
ンに調整すれば充分である。製品として得られた液体噴
射記録ヘッドのオリフィス面を調べたところ、バリ、
傷、チッピングの無いオリフィス面であり、印字テスト
の結果も良好であった。
【0058】図9は一変形例による側フライスを示すも
ので、これは、刃幅の異なる3個のバイト42〜44を
円形フランジ41の外周部に等間隔で取り付けたもので
ある。各バイト42〜44の刃幅は、図9の(b)に示
すように円形フランジ41の周方向に段階的に変化して
おり、最も刃幅の狭いバイト42は各液体噴射記録ヘッ
ドに切り離す切断バイトであり、残りの2つのバイト4
3,44はオリフィス面の仕上げを行なう仕上げバイト
である。この場合は、図10に示すように、積層体W2
に形成される切断溝Uの形状はその先端に2つの段差U
1 ,U2 を有するものとなる。このように仕上げバイト
の数は複数でもよい。また、刃幅の異なるバイトを用い
る替わりに、図11の(a)に示すように、同じ刃幅の
バイト52〜54を刃幅の方向すなわち円形フランジの
軸方向に段階的にずらせて取り付けたものでもよい。
【0059】この場合には、最も先行するバイト52に
よって切断溝を形成し、残りのバイト53,54によっ
て切断溝の片側のオリフィス面の仕上げのみが行なわれ
る。さらに、図11の(b)に示すように、同じ刃幅の
バイト62〜66を刃幅の方向に交互にずらせて円形フ
ランジに取り付けてもよい。この場合には、切断溝の両
側のオリフィス面の仕上げを行なうことができる。
【0060】本発明の液体噴射記録ヘッドを適用した図
12に示す液体噴射記装置について説明する。
【0061】図12において、101a〜101dはそ
れぞれ、ライン型の液体噴射記録ヘッド(以下、「ヘッ
ド」という。)であり、これらは支持体であるホルダ1
02により矢印X方向に所定の間隔を持って互いに平行
に固定支持されている。各ヘッド101a〜101dの
下面には矢印Y方向に沿って、1列に16吐出口/mm
の間隔で3456個の吐出口が下向きに設けられてお
り、これにより216mm幅の記録が可能となってい
る。
【0062】これらのヘッド101a〜101dは熱エ
ネルギーを用いて記録液を吐出する方式のものであり、
ヘッドドライバー120によって吐出制御されている。
【0063】なお、前記ヘッド101a〜101dおよ
びホルダ102を含めてヘッドユニットが構成され、該
ヘッドユニットはヘッド移動手段124により、上下方
向に移動されるようになっている。
【0064】また、前記ヘッド101a〜101dに対
応してその下部に隣接して配置されたキャップ103a
〜103dはそれぞれ内部にスポンジ等のインク吸収部
材を有する。
【0065】前記キャップ103a〜103dは不図示
のホルダにより固定支持されており、該ホルダおよびキ
ャップ103a〜103dを含んでキャップユニットが
構成され、該キャップユニットはキャップ移動手段12
5により矢印X方向に移動されるようになっている。
【0066】各ヘッド101a〜101dにはそれぞ
れ、インクタンク104a〜104dからインク供給チ
ューブ105a〜105dを通じてシアン、マゼンタ、
イエロー、ブラックの各色のインクが供給され、カラー
記録を可能としている。
【0067】また、このインク供給はヘッド吐出口の毛
細管現象を利用しており、各インクタンク104a〜1
04dの液面は吐出口位置より一定距離だけ低く設定さ
れている。
【0068】ベルト106は被記録媒体である記録紙1
27を搬送するための搬送手段であって帯電可能なシー
ムレスベルトからなる。
【0069】ベルト106は駆動ローラ107、アイド
ルローラ109,109aおよびテンションローラ11
0により所定の経路に引きまわされており、前記駆動ロ
ーラ107に接続され、モータードライバー121によ
り駆動されるベルト駆動モーター108により、走行さ
れる。
【0070】また、ベルト106はヘッド101a〜1
01dの吐出口の直下において矢印X方向に走行し、こ
こでは固定支持部材126により、下側のブレを抑制さ
れている。
【0071】ベルト106の図示下方には、ベルト10
6の表面に付着している紙粉等を除去するクリーニング
ユニット117が配設されている。
【0072】前記ベルト106を帯電させる帯電器11
2は、帯電器ドライバー122により、ON、OFFさ
れ、この帯電による静電的吸着力により、記録紙127
をベルト106に吸着する。
【0073】帯電器112の前後には前記アイドルロー
ラ109,109aと共同して搬送記録紙127をベル
ト106に押し付けるためのピンチローラ111,11
1aが配置されている。
【0074】給紙カセット113内の記録紙127は給
紙ローラ116の回転により1枚ずつ送り出され、モー
タードライバー123により駆動される搬送ローラ11
4およびピンチローラ115により矢印X方向に山形ガ
イド113へと搬送される。該山形ガイド113は記録
紙127のたわみを許容する山形のスペースを有する。
【0075】記録の終了した記録紙127は排紙トレイ
118に排出される。
【0076】前記ヘッドドライバー120、ヘッド移動
手段124、キャップ移動手段125、モータードライ
バー121,123および帯電器ドライバー122はす
べて制御回路119により制御される。
【0077】本発明は、特に液体噴射記録方式の中で熱
エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を行な
う、いわゆるインクジェット記録方式の記録ヘッド、記
録装置において、優れた効果をもたらすものである。
【0078】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この記録方
式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれ
にも適用可能である。
【0079】この記録方式を簡単に説明すると、記録液
(インク)が保持されているシートや液流路に対応して
配置されている吐出エネルギー発生素子である電気熱変
換体に駆動回路より吐出信号を供給する、つまり、記録
情報に対応して記録液(インク)に核沸騰現象を越え、
膜沸騰現象を生じるような急速な温度上昇を与えるため
の少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、
熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜
沸騰を生じさせる。このように記録液(インク)から電
気熱変換体に付与する駆動信号に一対一に対応した気泡
を形成できるため、特にオンデマンド型の記録法には有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出口を介して
記録液(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を
形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適
切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優
れた記録液(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。なお、上記熱
作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313
124号明細書に記載されている条件を採用すると、さ
らに優れた記録を行なうことができる。
【0080】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも
本発明は有効である。
【0081】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出口とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
を有するものにおいても本発明は有効である。
【0082】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録可能である被記録媒体の
最大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッド
がある。このフルライン記録ヘッドは、上述した明細書
に開示されているような記録ヘッドを複数組み合わせる
ことによってフルライン構成にしたものや、一体的に形
成された一個のフルライン記録ヘッドであってもよい。
【0083】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0084】また、記録ヘッドに対する回復手段や予備
的な補助手段を付加することは、記録装置を一層安定に
することができるので好ましいものである。これらを具
体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、キャッピング
手段、クリーニング手段、加圧または吸引手段、電気熱
変換体或はこれとは別の加熱素子、あるいはこれらの組
み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行な
う予備吐出モード手段を付加することも安定した記録を
行なうために有効である。
【0085】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでもよいが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0086】本発明において、上述した各インクにたい
して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行する
ものである。
【0087】さらに加えて、インクジェット記録装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わ
せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミ
リ装置の形態を採るものであってもよい。
【0088】以上説明した本発明の実施例においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化もしくは液体とな
るもの、或いは、インクジェットにおいて一般的に行な
われている温度調整の温度範囲である30℃以上70℃
以下の温度範囲で軟化もしくは液体となるものでもよ
い。すなわち、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギーに
よる昇温をインクの固形状態から液体状態への態変化の
エネルギーとして使用せしめることで防止するか、また
は、インクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの
記録信号に応じた付与によってインクが液化してインク
液状として吐出するものや記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーによ
って初めて液化する性質のインク使用も本発明には適用
可能である。このような場合インクは、特開昭54−5
6847号公報あるいは特開昭60−71260号公報
に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0089】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0090】オリフィス面に欠け等の欠陥を持たない高
性能でしかも安価な液体噴射記録ヘッドを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例による液体噴射記録ヘッドの主要部
を一部破断した状態で示す一部破断部分斜視図である。
【図2】図1の液体噴射記録ヘッドの製造工程を説明す
るもので、(a)は前記工程における液体噴射記録ヘッ
ドの主要部を示す部分斜視図、(b)は(a)のA−A
線に沿ってとった断面図である。
【図3】図2の液体噴射記録ヘッドのオリフィス面の一
部分を拡大して示す部分拡大立面図である。
【図4】図2の液体噴射記録ヘッドの仕上げ工程を説明
するもので、(a)は該工程中の液体噴射記録ヘッドと
ダイヤモンドバイトを示す模式断面図、(b)と(c)
はダイヤモンドバイトのみをそれぞれ示す平面図と側面
図である。
【図5】ダイヤモンドバイトの替わりにエンドミルを用
いた液体噴射記録ヘッドの仕上げ工程を説明するもの
で、(a)は該工程中の液体噴射記録ヘッドとエンドミ
ルを示す模式断面図、(b)と(c)はそれぞれエンド
ミルのみをそれぞれ示す立面図と側面図である。
【図6】第2実施例による側フライスと液体噴射記録ヘ
ッドの製造方法を示すもので、(a)は液体噴射記録ヘ
ッドの製造方法を説明する図、(b)は側フライスを示
す立面図、(c)は(b)の切断バイトと仕上げバイト
の寸法の関係を説明する図である。
【図7】図6の側フライスによって形成された切断溝を
示す図である。
【図8】図6の側フライスの切断バイトと仕上げバイト
をシャンクとともに示すもので、(a)と(b)は切断
バイトとそのシャンクをそれぞれ示す側面図と立面図、
(c)と(d)は仕上げバイトとそのシャンクをそれぞ
れ示す側面図と立面図である。
【図9】一変形例による側フライスを示すもので、
(a)はその側面図、(b)は各バイトの刃幅を説明す
る図である。
【図10】図9の側フライスによって形成された切断溝
を示す図である。
【図11】さらに別の2つの変形例を示すものである。
【図12】液体噴射記録装置全体を説明する図である。
【図13】一従来例による液体噴射記録ヘッドを示すも
ので、(a)はその主要部を示す斜視図、(b)は
(a)のA−A線に沿ってとった断面図である。
【図14】図13の液体噴射記録ヘッドのオリフィス面
の一部分を拡大して示す部分拡大立面図である。
【符号の説明】
1,10,11 基板 2,12,20 ノズル層 2a,12a オリフィス 2b 液流路 3 天板 1a 吐出エネルギー発生素子 21,22 オリフィス面 30 側フライス 32 切断バイト 33 仕上げバイト

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出エネルギー発生手段を有する金属基
    板に液流路を形成する液流路形成層を積層した積層体を
    得る工程と、得られた積層体を切断してオリフィス面を
    形成する切断工程と、形成されたオリフィス面をバイト
    またはフライスによって切削仕上げ加工する仕上げ工程
    を有する液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 金属基板がアルミニウムまたは銅を主成
    分とする材料で作られていることを特徴とする請求項1
    記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 液流路形成層の上に第2の基板が設けら
    れており、該第2の基板が金属製または樹脂製であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の液体噴射記録ヘ
    ッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 第2の基板が、アルミニウム、銅、ポリ
    サルフォン、ポリエーテルサルフォン、非晶質ポリオレ
    フィン、フェノール樹脂、ポリエーテルイミドおよびポ
    リフェニレンサルファイドのうちの少なくとも1つを主
    成分とする材料で作られていることを特徴とする請求項
    3記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 バイトまたはフライスが、ダイヤモンド
    刃先を有するものであることを特徴とする請求項1ない
    し4いずれか1項記載の液体噴射記録ヘッドの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 切断工程と仕上げ工程が同一切削工程に
    おいて行なわれることを特徴とする請求項1ないし5い
    ずれか1項記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 回転体と、該回転体の周方向の異なる部
    位に保持された複数のバイトと、前記回転体を回転させ
    る駆動手段を有し、前記複数のバイトのうちの1つが、
    残りのバイトの先端より回転半径の大きい先端刃を有し
    これによって被加工物に切断溝を形成する切断用のバイ
    トであり、前記残りのバイトのそれぞれが、前記切断溝
    の側面を切削する側刃を有する仕上げ用のバイトである
    側フライスによって、切断工程と仕上げ工程が行なわれ
    ることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載
    の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 仕上げ用のバイトの刃幅が、回転体の周
    方向に切断用のバイトから遠いものほど大であることを
    特徴とする請求項7記載の液体噴射記録ヘッドの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 仕上げ用のバイトが、それぞれの刃幅の
    方向にずれた状態で回転体に保持されていることを特徴
    とする請求項7記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9いずれか1項記載の
    製造方法によって作成された液体噴射記録ヘッドであっ
    て、オリフィス面に記録液吐出用のオリフィスを有する
    ことを特徴とする液体噴射記録ヘッド。
  11. 【請求項11】 吐出エネルギー発生手段が電気熱変換
    体であることを特徴とする請求項10記載の液体噴射記
    録ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の液体噴射
    記録ヘッドと、該液体噴射記録ヘッドの吐出エネルギー
    発生手段に電気信号を供給する手段と、前記液体噴射記
    録ヘッドに対向するように被記録媒体を搬送する搬送手
    段を有する液体噴射記録装置。
JP35695396A 1995-12-26 1996-12-26 液体噴射記録ヘッドの製造方法および該製造方法によって製造された液体噴射記録ヘッドならびに該液体噴射記録ヘッドを搭載する液体噴射記録装置 Pending JPH09234876A (ja)

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JP7-351844 1995-12-24
JP7-351537 1995-12-26
JP35153795 1995-12-26
JP35184495 1995-12-27
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100460210C (zh) * 2003-01-27 2009-02-11 友达光电股份有限公司 可抗腐蚀的喷嘴头及其制造方法

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