JP3618965B2 - 液体噴射記録ヘッド用基板およびその製造方法ならびに液体噴射記録装置 - Google Patents

液体噴射記録ヘッド用基板およびその製造方法ならびに液体噴射記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱エネルギーによって液体中に気泡の発生を含む状態変化を生起させ、この状態変化に伴って吐出口から液体を吐出させて記録を行なう液体噴射記録ヘッド用基板およびその製造方法ならびに該液体噴射記録ヘッド用基板を用いた液体噴射記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体噴射記録方式による記録は、記録時における騒音の発生が無視し得る程度に小さく、高速記録が可能であり、しかも定着等の特別な処置を必要とせず、普通紙に記録が行なえる等の利点があり、最近特に関心を集めている。
【0003】
このような液体噴射記録方式の中でも、例えば特開昭54−51837号公報やドイツ国特許出願公開第2843064号明細書等に記載されている液体噴射記録方式は、熱エネルギーをインクに作用させてインク液滴を吐出するための作用力を得るものであって、熱エネルギーの作用を受けたインクは急激に加熱されて気泡を発生し、この気泡の膨脹、収縮に伴うインク中の圧力波伝播によって吐出口からインク液滴が吐出されて飛翔的液滴が形成され、記録を行なうようになした点で他の液体噴射記録方式とは異なる特徴を有している。特に、ドイツ国特許出願公開第2843064号明細書に記載された液体噴射記録方式は、所謂ドロップ・オンデマンド方式の記録方式に極めて有効に適用されるばかりでなく、記録ヘッド部がフルラインタイプで、高密度マルチオリフィス化された記録ヘッドが容易に具現化できるため、高解像度、高品質の画像を高速で得られるという特徴を有している。
【0004】
上記の記録方式を適用する装置の記録ヘッドは、インク液滴を吐出するために設けられた吐出口と、この吐出口に連通してインクを吐出するための熱エネルギーをインクに作用させる部分としての熱作用部を構成の一部とするインク流路とを有する液吐出部と、熱エネルギーを発生する手段としての電気熱変換体とを具備している。
【0005】
そして、この電気熱変換体は、一対の電極と、これらの電極に接続して電極間に発熱する領域(熱発生部)を構成する発熱抵抗体層とからなり、これらの発熱抵抗体と電極は、一般的に液体噴射記録ヘッドの基板部分の上部層中に形成されている。このような電気熱変換体の構成された基板構成の一例を図5の(a)ないし(c)に示し、以下、図5に基づいて従来技術について説明する。
【0006】
図5において、(a)は、液体噴射記録ヘッドを構成する基板における電気熱変換体付近の部分的な平面図であり、(b)はX−X線の部分断面図であり、(c)は、その一部を拡大した断面図である。
【0007】
基板201は、図5の(b)および(c)に示すように、基板支持体205上に、順次、下部層206、発熱抵抗体層207、電極203、204、上部保護層208を積層して形成されている。発熱抵抗体層207と共通電極203、選択電極204はエッチングによって所定の形状にパターニングされており、すなわち、電気熱変換体202を構成する部分以外の部分では同一形状にパターニングされているが、電気熱変換体202を構成する部分では、発熱抵抗体層207上に電極は積層されず発熱抵抗体層207のみで構成している。
【0008】
このように形成された基板の上層部に使用される材料は、その上層部が設けられるそれぞれの部位によって要求される耐熱性、耐液性、熱伝導性、絶縁性等の特性に応じて選択されており、上記の従来技術における上部保護層208の主な機能は、共通電極203と選択電極204間の絶縁性を保つことにある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、熱エネルギー発生手段は、通電されることによって発熱する発熱抵抗体層と該発熱抵抗体層に通電するための一対の電極とで構成されているために、発熱抵抗体層が直に記録液に接触する状態にあると、記録液の電気抵抗値如何によっては記録液を介して電流が流れたり、あるいは発熱抵抗体層への通電に際してこの発熱抵抗体と記録液とが反応して、発熱抵抗体層の腐食による抵抗値の変化や発熱抵抗体層の破損あるいは破壊が生じたりする場合があった。
【0010】
そのために、従来においては、NiCr等の合金やZrB2 、HfB2 等の金属ホウ化物等の発熱抵抗体材料としての特性に比較的優れた無機材料で発熱抵抗体層を構成するとともに、該材料で構成された発熱抵抗体層上にSiO2 等の耐酸化性に優れた材料で構成された保護層を設けることで発熱抵抗体層が記録液に直に接触することを防止して、前記の問題点を解決し、信頼性と繰返し使用耐久性の向上を図ろうとすることが提案されている。
【0011】
そして、このような液体噴射記録ヘッドの熱エネルギー発生手段を形成するに際して、発熱抵抗体層を所望の基板上に形成した後に、電極および保護層を順次積層していくのが一般的であり、この熱エネルギー発生手段の保護層には、上記のような発熱抵抗体層の破損防止や電極間の短絡防止などの保護層としての各種の機能を充分に果たすべく、これらの発熱抵抗体層や電極の所要部をピンホール等の欠陥を有することなく一様に覆う(カバー)ことが要求される。
【0012】
また、このような液体噴射記録ヘッドは、前述したように、一般的には電極が発熱抵抗体層の上に形成されるため、電極および発熱抵抗体層間に段差(ステップ)が生じるが、このような段差部には、層厚の不均一等が発生しやすいため、露出部分を生じることのないようにこの段差を充分に被覆(ステップカバレージ)するように層形成を実施しなければならない。すなわち、ステップカバレージが不充分な状態では、発熱抵抗体層の露出部分と記録液とが直に接触して、記録液が電気分解されたり、記録液と発熱抵抗体層の材料とが反応して発熱抵抗体層が破壊されてしまうことがあった。また、このような段差部には、膜質の不均一等も生じやすく、このような膜質の不均一は、熱発生の繰返しによって保護層に生じる熱ストレスの部分集中を招き、保護層に亀裂(クラック)が生じる原因にもなり、このクラックから記録液が侵入して、上記のような発熱抵抗体層の破壊に至ることもあった。さらには、ピンホールから記録液が侵入して発熱抵抗体層が破壊されることもあった。また電極を形成した後に保護層を形成する際に、電極材料から突起(ヒロック)が成長して、保護層に亀裂(クラック)が生じる原因にもなり、このクラックから記録液が侵入して、上記と同様に発熱抵抗体層の破壊に至ることもあった。
【0013】
従来このような問題の解決にあたっては、保護層の層厚を厚くし、ステップカバレージの向上やピンホールの減少を図ることが一般的に行なわれている。しかしながら、保護層を厚くすることは、ステップカバレージやピンホールの減少に寄与するものの、保護層を厚くすることによって記録液への熱供給が阻害され、以下のような新たな問題を生じることとなる。
【0014】
すなわち、発熱抵抗体層に発生する熱は保護層を通じて伝達されるので、保護層の層厚を厚くすると、この熱の作用面である保護層表面と発熱抵抗体層との間の熱的抵抗が大きくなり、このため発熱抵抗体層に必要以上の電力負荷をかける必要が生じ、省電力の点から好ましくなく、また必要以上の熱が基板に蓄積して熱応答性が悪くなり、そして必要以上の電力のため発熱抵抗体層の耐久性が悪くなる等といった問題を生じることとなる。
【0015】
このような問題は、保護層を薄くすれば克服できるのであるが、保護層の形成に例えばスパッタリングあるいは蒸着等の膜形成方法のみを用いる従来の液体噴射記録ヘッドの製造方法では、ステップカバレージ不良等のため、前述のような耐久上の欠点があり、保護層を薄くすることが困難であった。
【0016】
また、液体噴射記録ヘッドにおいては、記録液の急速加熱を行なうほど記録液の発泡安定性が向上することが知られている。すなわち、熱エネルギー発生手段に印加する電気信号は一般には電気パルスであり、このパルス幅を短くすればするほど、記録液の発泡安定性が良くなり、これらによって飛翔液滴の吐出安定性が向上して記録品位が向上することとなる。しかしながら、従来の液体噴射記録ヘッドにおいては、前述のように保護層の層厚を厚くしなければならず、このため保護層の熱的抵抗が大きくなり、必要以上の熱を熱エネルギー発生手段で発生させねばならないことから、耐久性の劣化や熱応答性の低下を生じ、このためパルス幅を短くすることも困難であり、記録品位の向上にはおのずと限度があった。
【0017】
さらに、従来の液体噴射記録ヘッドにおいて、図5の(c)に示すように、基板201に発熱抵抗体層207をスパッタリング法を用いて積層し、発熱抵抗体層207と接続する少なくとも一対の電極203、204とを設けている。なお、210は電極203および204間に形成される発熱抵抗体層207の熱発生部202aに電力を供給して発生した熱を記録液に伝える熱作用面であり、211は発熱抵抗体層207と電極203との間の段差(ステップ)である。このように構成された基板においては、保護層208にピンホール等の欠陥を生じやすく、特にステップ211には露出部分を生じやすいために、保護層208の層厚を必要以上に厚く(電極の厚みの2倍以上)しなければならなかった。
【0018】
また、上記のような問題点に鑑みて、配線形成やピンホールを埋めるために、Al−CVD法を用いる方法(特開平5−16369号公報、特開平5−177836号公報)や、配線形成および折返し配線構成にAlリフロー法を用いる方法等が考えられている。しかし、このような構成においても、配線部分と発熱体部分および他の部分との段差を解消することは不可能であった。
【0019】
そこで、本発明は、上述した従来技術の有する未解決な課題に鑑みてなされたものであって、省電力、高耐久性および高速応答性を達成し、さらには液体噴射記録ヘッドの高密度化を可能とし、記録品質の向上を図ることが可能な液体噴射記録ヘッド用基板およびその製造方法、さらには該液体噴射記録ヘッド用基板を用いた液体噴射記録装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射記録ヘッド用基板は、基板上に形成された第1の電極配線層と、該第1の電極配線層上に形成された層間絶縁層と、該層間絶縁層に形成され、前記第1の電極配線層と電気的に接続されたスルーホール部と、前記層間絶縁層に設けられた凹部に形成された第2の電極配線層と、前記スルーホール部と前記第2の電極配線層と前記層間絶縁層とで形成される平坦な表面に形成された発熱抵抗体層と、該発熱抵抗体層上に形成された保護層と、を有し、前記発熱抵抗体層は段差や凹凸がなく平坦であり、記録液を吐出するための熱エネルギーを発生する発熱体が前記スルーホール部と前記第2の電極配線層との間の前記発熱抵抗体層に形成されていることを特徴とする。
【0021】
そして、本発明の液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法は、記録液を吐出するための熱エネルギーを発生する発熱体が、第1の電極配線層と電気的に接続されたスルーホール部と第2の電極配線層との間の発熱抵抗体層に形成されている液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法あって、基板上に前記第1の電極配線層を形成する工程と、前記第1の電極配線層上に層間絶縁層を形成する工程と、前記層間絶縁層に金属から成り前記第1の電極配線と電気的に接続されるスルーホール部を形成する工程と、前記層間絶縁層に凹部を形成したのち前記凹部に前記第2の電極配線層を形成する工程と、前記層間絶縁層と前記スルーホール部前記第2の電極配線層との表面を平坦にする工程と、前記平坦された表面に、段差や凹凸のない平坦な前記発熱抵抗体層を、前記スルーホール部および前記第2の電極配線層と電気的に接続されるように形成する工程と、前記発熱抵抗体層上に保護層を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0022】
【作用】
本発明の液体噴射記録ヘッド用基板は、熱体に接続される第1電極配線層(第1の金属膜)と第2電極配線層(第2の金属膜)は層間絶縁層を介して上下に配置され、第2電極配線層の上に形成された発熱抵抗体層は、層間絶縁層に形成されたスルーホール部を介して第1電極配線層と電気的に接続されている。かくして、第1電極配線層と第2電極配線層は、基板内で発熱抵抗層の下層において、上下に立体的な折り返し構造として配設されており、発熱体の配設ピッチの間隔を縮小させることができ、高密度化を図ることができる。また発熱抵抗体層は、層間絶縁層、スルーホール部および第2電極配線層をCMP(化学的機械研磨)法により平坦化した表面に形成しており、そして発熱抵抗体層を保護する保護層もまた段差や凹凸のない面に成膜することができ、充分に薄く形成することが可能となる。したがって、電極配線を、従来から使用している装置を用いて、従来のように段差や凹凸等を発生することなく、保護層と同程度の厚みに形成することができ、保護層と電極配線の上面を平坦化することが可能であるため、保護層においてピンホールあるいはクラックの発生の原因となる膜質の不均一等の層欠陥を解消することができ、保護層を薄くしても良好なステップカバレージが得られる。さらに、保護層の薄膜化ができるため、液体噴射記録ヘッドの省電力化、熱応答性の高速化、耐久性の向上、吐出安定性の向上および記録品質の向上等を達成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は本発明の液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法の一例を示す工程図であり、発熱抵抗体層や保護層は、従来から周知の材料を用いて、従来から知られている手法、例えば、高周波(RF)スパッタリング等のスパッタリング法、化学気相堆積(CVD)法、真空蒸着法等を用いて形成することができ、発熱抵抗体層に電気的に接続する電極の形成方法にも発熱抵抗体層の形成と同様の方法を用いることができる。これらの方法は超集積回路(ULSI)の配線を形成するために開発された技術である。また、「東芝レビュー(1993.Vol.48 No.7)」には、単結晶Al配線形成方法の詳細が記載され、この方法は、ボイド(空洞)とヒロック(突起)の発生しない単結晶Al配線を形成することができ、そしてその形成手段として、新たな成膜装置を必要とせず、従来から用いられている成膜装置を成膜後連続的に500℃まで加熱可能に改良することで達成できるという点で有効であって、本発明の製造方法に用いることができる。
【0025】
以下、本発明の液体噴射記録ヘッド用基板およびその製造方法をその工程に沿って説明する。先ず、図1の(a)に示すように、所望の材料、例えば、シリコン、ガラス、セラミック、アルミニウム、あるいはプラスチックからなる基板1上に、アルミニウム、タングステン、銅、銀、金、白金のいずれか、あるいはこれらの金属を1つ以上含む合金をCVD法を用いて、第1の電極配線層2を形成する。この際に、形成された電極配線膜は、金属や合金の結晶構造をとる。なお、この電極配線膜の形成方法は、フォトリソグラフィ等の周知の方法を用いたパターニング工程と金属リフロー工程およびCMP工程を用いて形成してもよい。
【0026】
次に、図1の(b)に示すように、パターニングされた第1の電極配線層2上に、例えば、SiO2 、Si3 4 等からなる層間絶縁層3を、スパッタリング法あるいはCVD法等を用いて形成する。
【0027】
次に、図1の(c)に示すように、フォトリソグラフィ等の方法によってスルーホール部4が形成される部分のみを層間絶縁層3から取り除いた後、CVD法等を用いて、アルミニウム、タングステン、銅、銀、金、白金のいずれか、あるいはこれらの金属を1つ以上含む合金によるスルーホール部4を形成する。このスルーホール部4は、第1の電極配線層2と後述する発熱抵抗体層6とを電気的に接続する作用をするものである。
【0028】
次に、図1の(d)に示すように、フォトリソグラフィ等の方法によって第2の電極配線部5が形成される部分である凹部のみを層間絶縁層3から取り除いた後、真空蒸着法あるいはスパッタリング法等を用いて全面に金属膜を形成する。引き続いて、この金属膜表面の自然酸化を抑制した状態(大気にさらさない状態)で、連続的に約500℃に加熱する。すると、図1の(d)に示すように金属膜は溶融に似た状態を起こし、溝への埋め込みが起こる。その後、CMP(化学的機械研磨)法によって、層間絶縁層3、スルーホール部4および第2の電極配線層5を完全に平坦化する。
【0029】
なお、CMP(化学的機械研磨)法に関しては、例えば、「日経マイクロデバイス(1995年5月号)」(119〜121頁)には、単結晶Cu配線の形成およびCMPを用いた平坦化についての詳細が記載され、さらに「SEMIテクノロジー94、講演予稿集」(179〜185頁、259〜267頁および269〜278頁)には、CMPを用いた平坦化方法が記載されており、このようなCMP(化学的機械研磨)法を採用することができる。
【0030】
次に、図1の(e)に示すように、前記層間絶縁層3、スルーホール部4および第2の電極配線層5の上に、例えば、NiCr等の合金、ZrB2 等の金属ホウ化物、あるいはTaN等の金属窒化物からなる発熱抵抗体層6を、真空蒸着法あるいはスパッタリング法等を用いて、50〜1000オングストローム形成し、さらにフォトリソグラフィ等の周知の方法によりパターニングする。
【0031】
次に、図1の(f)に示すように、例えば、SiO2 、Si3 4 等からなる保護層7を、スパッタリング法あるいはCVD法等を用いて形成する。その結果、前述のように、保護層7は下地が平坦に近いため欠陥を生じにくく、十分に薄くすることができる。
【0032】
そして、図1の(g)に示すように、Ta、Au、Pt等の金属膜あるいはSUS等の合金膜からなる耐キャビテーション層8を、スパッタリング法あるいはCVD法等を用いて形成する。この耐キャビテーション層8は、液体の加熱によって生じた気泡が消泡する時に発生するキャビテーションから発熱抵抗体層6を保護するために設けられたものである。
【0033】
さらに、本発明の液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法の具体例を図1および図2を参照して説明する。ここで、図2は、図1に図示した液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法における各工程の斜視図である。
【0034】
先ず、Siからなる基板1に厚さ2000オングストロームの第1の電極配線層2(Al)をCVD法で形成した(図1(a)および図2(a)参照)。この基板1上にRFスパッタリング装置によって、SiO2 を10000オングストロームの厚みに成膜して層間絶縁層3を形成した(図1(b)および図2(b)参照)。フォトリソグラフィ工程によるパターニングによりスルーホール部4となる部分のSiO2 スパッタリング膜を除去した。そしてCVD法を用いて、スルーホール部4に金属Alを埋め込んだ(図1(c)および図2(c)参照)。
【0035】
さらに、フォトリソグラフィ工程によるパターニングにより第2の電極配線層5となる部分のSiO2 スパッタリング膜を除去して溝を形成し、そしてスパッタリング法により、Cu膜を2000オングストロームの厚みに成膜し、基板を大気にさらさずに連続的に加熱(400℃、45秒間)した。そして層間絶縁層3の溝部分を埋め、第2の電極配線層5を形成した(図1(d)および図2(d)参照)。
【0036】
引き続いて、CMP(化学的機械研磨)法によって、層間絶縁層3、スルーホール部4および第2の電極配線層5を完全に平坦化し、リフロー後の第2の電極配線層5上の余分なCu膜も完全に除去した。CMP(化学的機械研磨)時の研磨液としては、CH2 NH2 COOHとH2 2 の混合液に研磨用の微粒子を加えたものを使用した。この時、デイッシングの発生を抑制するために、H2 2 の濃度を変化させながらCMPを行なうことが好ましい。
【0037】
次に、発熱抵抗体層6をスパッタリング法により400オングストロームの厚みに形成した。そして発熱抵抗体層6にフォトリソグラフィ工程によるパターニングを施し、熱発生部の大きさが幅23μm×長さ120μm、配列ピッチが42.5μm(600 dpi)となるようにした(図1(e)および図2(e)参照)。
【0038】
最後に、PECVD法により上層にSiO2 を3000オングストロームの厚みに成膜し、保護層7を形成した(図1(f)参照)。
【0039】
さらに、保護層7の耐キャビテーション損傷性を向上させる目的で、Taからなる耐キャビテーション層8を保護層7上にスパッタリング装置を用いて2000オングストロームの厚みに形成し、液体噴射記録ヘッド基板を得た(図1(g)および図2(g)参照)。
【0040】
以上のように製造された液体噴射記録ヘッド用基板においては、第1電極配線層2と第2電極配線層5は層間絶縁層3を介して上下に配置され、第2電極配線層5の上に形成された発熱抵抗体層6は、層間絶縁層3に形成されたスルーホール部4を介して第1電極配線層2と電気的に接続されている。かくして、第1電極配線層2と第2電極配線層5は、基板1内で発熱抵抗体層6の下層において、上下に立体的な折り返し構造として配設されており、発熱体の配設ピッチの間隔を縮小させることができ、高密度化を図ることができる。また発熱抵抗体層6は、層間絶縁層3、スルーホール部4および第2電極配線層5をCMP(化学的機械研磨)法により平坦化した表面に形成しており、そして発熱抵抗体層6を保護する保護層7、8もまた段差や凹凸のない面に成膜することができ、充分に薄く形成することが可能となる。
【0041】
また、基板1においては、電気熱変換体として作用する複数の発熱抵抗体に、画像データに対応して各々独立に駆動するように記録電流を選択的に通電するための駆動素子は、複数の駆動素子を集積回路として発熱抵抗体を形成した基板上の表面内部に構造的に設けることができ、あるいは発熱抵抗体を形成した基板とは別個の独立した基板に形成して、発熱抵抗体を形成した基板と電気的に接続するように構成することもできる。
【0042】
次に、このように製造された液体噴射記録ヘッド用基板を用いて、図3に示すように、液体噴射記録ヘッドを作製する。すなわち、液体噴射記録ヘッド用基板11上にインクを吐出するための吐出口37や液流路35等を配設して、液体噴射記録ヘッド30を構成する。
【0043】
液体噴射記録ヘッド30の液流路35は、液流路壁部材31によって区画され、それぞれの吐出口37に連通するとともに、供給される記録液を一時的に貯溜する共通液室34に連通し、そして共通液室34には液供給口33を通じて記録ヘッド外部から記録液が供給される。そして、基板11と溝付き天板32とを、基板11の熱エネルギー発生手段のそれぞれが液流路35のそれぞれに対応するように十分に位置合わせをして接合する。また電極配線14には、記録ヘッド30の外部から所望のパルス信号を印加するための電極リードが接続される。
【0044】
このようにして作成された液体噴射記録ヘッドは、従来のものに比して、
(1)消費電力において、約30%程度減少する。
(2)熱応答性において、約30%程度向上する。
(3)従来のものよりも短いパルス幅での駆動において耐久性が良好である。
といった性能の向上が認められた。さらに短パルスの駆動による発泡安定性に基づいて、記録液の吐出安定性が良くなり、記録品質の向上が図られた。
【0045】
なお、以上の実施例においては特に説明しなかったが、液吐出口あるいは液流路等の形成は、図3に図示するような溝付き天板によることは必ずしも必要ではなく、感光性樹脂のパターニング等により形成してもよい。また、本発明は、上述したような複数の液体吐出口を有するマルチアレータイプの液体噴射記録ヘッドにのみ限定されるものではなく、液体吐出口が1つのシングルアレータイプの液体噴射記録ヘッドにも勿論適用できるものである。
【0046】
次に、本発明の液体噴射記録ヘッドを搭載した液体噴射記録装置の一例を図4を参照して説明する。液体噴射記録ヘッド103は、駆動モータ106の正逆回転に連動して歯車列106a、106b、106c、106dを介して回転するリードスクリュ105の螺旋溝105aに対して係合するキャリッジ101上にインク容器カセット102とともに搭載されており、駆動モータ106の動力によってキャリッジ101とともにガイド軸104に沿って矢印方向および反矢印方向へ往復移動される。駆動モータ106の正逆回転の切換えは、キャリッジ101がホームポジションにあることをリードスクリュ105の一端の近傍に配設されたフォトカプラ116とキャリッジ101に設けられたレバー115とで検出することにより行なう。
【0047】
記録紙109は押え板108によってプラテン107に押圧され、紙送りモータ110によって駆動される図示しない紙送りローラによって記録ヘッドに対向するように搬送される。
【0048】
記録ヘッド103の吐出口に付着した異物や粘度の高くなったインクを除去して、吐出特性を正規の状態に維持するために設けられた回復ユニットは、図示しない吸引手段に連通されたキャップ部材113を有し、記録ヘッド103の吐出口をキャッピングして吸引することにより、吐出口に付着した異物や粘度の高くなったインクを除去する。また回復ユニットとプラテン107の間には、案内部材112に案内されて記録ヘッド103の吐出口面の走行経路上に向けて前後方向に移動可能なクリーニングブレード114が配設されており、該クリーニングブレード114は、その先端で記録ヘッド103の吐出口面に付着した異物やインク滴をクリーニングできるように構成されている。
【0049】
上述の構成を有する液体噴射記録装置は、プラテン107上を搬送される記録紙109に対し、記録ヘッド103を記録紙109の全幅にわたって往復移動しながら記録を行なう。
【0050】
なお、本発明は、インクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行なわせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体)を備え、熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッドおよび記録装置において優れた効果をもたらすものである。このような方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0051】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この記録方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である。
【0052】
この記録方式を簡単に説明すると、記録液(インク)が保持されているシートや流路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応して記録液(インク)に核沸騰現象を越え膜沸騰現象を生じさせるような急速な温度上昇を与えるための少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせる。このように記録液(インク)において電気熱変換体に付与する駆動信号に一対一で対応した気泡を形成できるため、特にオンデマンド型の記録方式には有効である。この気泡の成長、収縮により吐出口を介して記録液(インク)を吐出させて、少なくとも一つの液滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた記録液(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行なうことができる。
【0053】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液流路、電気熱変換体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書に開示されているように、熱作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも本発明は有効である。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出口とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成を有するものにおいても本発明は有効である。
【0054】
さらに、本発明が有効に利用される記録ヘッドとしては、記録装置が記録可能である被記録媒体の最大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドがある。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開示されているような記録ヘッドを複数組み合わせることによってフルライン構成にしたものや、一体的に形成された一個のフルライン記録ヘッドであってもよい。
【0055】
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0056】
また、本発明の液体噴射記録装置に、記録ヘッドに対する回復手段や予備的な補助手段を付加することは、記録装置を一層安定にすることができるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子、あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モード手段を付加することも安定した記録を行なうために有効である。
【0057】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせで構成したものかのいずれでもよいが、異なる色の複色カラーまたは混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0058】
さらに加えて、以上説明した本発明実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても室温以上で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行なってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギーによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報や特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明において、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行したものである。
【0059】
さらに加えて、本発明のインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るものであってもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明にかかる液体噴射記録ヘッド用基板は、以上説明したように構成されているので、従来使用している装置を用いて、電極を、従来のように表面凹凸等を発生することなく、保護層と同程度の厚みに形成することができ、保護層と電極の上面を平坦化することが可能であるため、保護層においてピンホールあるいはクラックの発生の原因となる膜質の不均一等の層欠陥を解消することができ、保護層を薄くしても良好なステップカバレージが得られる。
【0061】
さらに、本発明によれば、層欠陥の解消、ステップカバレージの向上等保護層の薄膜化に伴なう問題点を解消することができるため、液体噴射記録ヘッドの省電力化はいうに及ばず、熱応答性の高速化、耐久性の向上、吐出安定性の向上等を図ることができるとともに、高密度化が可能であって記録品質の向上が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法の一例を示す工程図である。
【図2】図1に図示した液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法における各工程の斜視図である。
【図3】本発明の基板を用いて形成した液体噴射記録ヘッドの一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の基板を用いて形成した液体噴射記録ヘッドを搭載した液体噴射記録装置の一例を示す斜視図である。
【図5】従来の液体噴射記録ヘッドを構成する基板を示し、(a)は液体噴射記録ヘッドを構成する基板における電気熱変換体付近の部分平面図であり、(b)はX−X線の部分断面図であり、(c)はその一部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 第1電極配線層
3 層間絶縁層
4 スルーホール部
5 第2電極配線層
6 発熱抵抗体層
7 保護層
8 耐キャビテーション層
10 熱発生部
11 基板
30 液体噴射記録ヘッド
35 液流路
37 吐出口

Claims (10)

  1. 基板上に形成された第1の電極配線層と、
    該第1の電極配線層上に形成された層間絶縁層と、
    該層間絶縁層に形成され、前記第1の電極配線層と電気的に接続されたスルーホール部と、
    前記層間絶縁層に設けられた凹部に形成された第2の電極配線層と、
    前記スルーホール部と前記第2の電極配線層と前記層間絶縁層とで形成される平坦な表面に形成された発熱抵抗体層と、
    該発熱抵抗体層上に形成された保護層と、
    を有し、
    前記発熱抵抗体層は段差や凹凸がなく平坦であり、記録液を吐出するための熱エネルギーを発生する発熱体が前記スルーホール部と前記第2の電極配線層との間の前記発熱抵抗体層に形成されていることを特徴とする液体噴射記録ヘッド用基板。
  2. 前記第1の電極配線層および前記第2の電極配線層が、アルミニウム、タングステン、銅、銀、金、白金のいずれか、あるいはこれらの金属を1つ以上含む合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射記録ヘッド用基板。
  3. 記録液を吐出するための熱エネルギーを発生する発熱体が、第1の電極配線層と電気的に接続されたスルーホール部と第2の電極配線層との間の発熱抵抗体層に形成されている液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法あって、
    基板上に前記第1の電極配線層を形成する工程と、
    前記第1の電極配線層上に層間絶縁層を形成する工程と、
    前記層間絶縁層に金属から成り前記第1の電極配線と電気的に接続されるスルーホール部を形成する工程と、
    前記層間絶縁層に凹部を形成したのち前記凹部に前記第2の電極配線層を形成する工程と、
    前記層間絶縁層と前記スルーホール部と前記第2の電極配線層との表面を平坦にする工程と、
    前記平坦にされた表面に、段差や凹凸のない平坦な前記発熱抵抗体層を、前記スルーホール部および前記第2の電極配線層と電気的に接続されるように形成する工程と、
    前記発熱抵抗体層上に保護層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法。
  4. 前記第1の電極配線層は、CVD法によって前記基板に形成されることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法。
  5. 前記第2の電極配線層は、蒸着法、スパッタリング法およびCVD法のいずれかの形成方法により前記層間絶縁層上に形成されることを特徴とする請求項3または4に記載の液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法。
  6. 前記第2の電極配線層を形成する工程では、前記第2の電極配線層を大気にさらさない状態で加熱し、前記層間絶縁層を部分的に除去して形成した凹部に、前記第2の電極配線層を形成する金属からなる単結晶を形成することを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法。
  7. 前記平坦にする工程は、CMP法を用いることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1項に記載の液体噴射記録ヘッド用基板の製造方法。
  8. 請求項1または2に記載の液体噴射記録ヘッド用基板を有し、前記発熱体を用いて記録液を吐出する液体噴射記録ヘッド。
  9. 請求項3ないし7のいずれか1項に記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法によって製造された液体噴射記録ヘッド用基板を有し、前記発熱体を用いて記録液を吐出する液体噴射記録ヘッド。
  10. 請求項8または請求項9に記載の液体噴射記録ヘッドと、該液体噴射記録ヘッドを搭載したキャリッジと、前記液体噴射記録ヘッドに対向するように記録紙を搬送する記録紙搬送装置を具備する液体噴射記録装置。
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