JPH09234466A - イオン交換装置および純水製造装置 - Google Patents

イオン交換装置および純水製造装置

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JPH09234466A
JPH09234466A JP8044947A JP4494796A JPH09234466A JP H09234466 A JPH09234466 A JP H09234466A JP 8044947 A JP8044947 A JP 8044947A JP 4494796 A JP4494796 A JP 4494796A JP H09234466 A JPH09234466 A JP H09234466A
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JP
Japan
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ion exchange
water
resin layer
exchange resin
regenerant
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Application number
JP8044947A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Furukawa
征弘 古川
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Publication date
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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂の分離操作を省略することができ、再生
が容易で再生後の立上げ時間が短く、かつ高抵抗値、低
シリカ濃度の処理水を得ることができるイオン交換装
置、およびこれを用いた純水製造装置を提案する。 【解決手段】 イオン交換塔30を通水可能な仕切板3
1〜34により仕切って、下部室35に流動可能な状態
にカチオン交換樹脂層41を充填し、中間室36に流動
可能な状態に第1のアニオン交換樹脂層42を充填し、
上部室37に膨潤状態で流動しない状態に第2のアニオ
ン交換樹脂層43を充填する。RO処理水を上向流通水
してイオン交換して純水を製造し、アニオン交換樹脂の
再生は再生剤路53から再生剤を導入し下向流で再生し
て、不活性樹脂層44内の集散液装置54から排液を取
出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一塔に多層のイオン
交換樹脂層を有するイオン交換装置、特に超純水製造系
の一次純水製造系に適したイオン交換装置、およびこの
イオン交換装置を有する純水製造装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体洗浄や医療用の超純水製造系とし
て、図4に示すものがある。ここでは前処理系として凝
集槽1、固液分離槽2、濾過装置3で前処理を行い、そ
の処理水を一次純水製造系として脱炭酸塔11、保安フ
ィルタ12、UV(紫外線)殺菌装置13、RO(逆浸
透)装置14、イオン交換装置15、脱気装置16で処
理して一次純水を得、二次純水製造系としてUV酸化装
置21、イオン交換装置22、UF(限外濾過)装置2
3で処理して超純水を得ている。
【0003】上記一次純水製造系におけるイオン交換装
置15としては再生型の混床式イオン交換装置が用いら
れ、二次純水製造系のイオン交換装置22としては非再
生型の混床式イオン交換装置が用いられている。これら
のイオン交換装置として混床式が用いられているのは、
混床式が二床式等に比べて純度の高い純水が得られるか
らである。
【0004】ところが混床式はカチオン交換樹脂とアニ
オン交換樹脂を混合してイオン交換するため、再生に際
しては両樹脂を分離して再生する必要があるが、その分
離は困難であり、再生不良が生じると次のイオン交換時
の純度が上がらない。このような再生の不利益を避ける
ために、二次純水製造系では非再生型のものが使用され
ており、イオン交換能力の消失により樹脂の入れ替えを
行うようにされている。
【0005】一次純水系では負荷が大きいため再生式の
ものが用いられるが、二次純水系に大きい負荷をかけな
いために、一次純水の水質を高くすることが要求され
る。一次純水の要求水質としては抵抗値とシリカ濃度が
重要であり、抵抗値が15〜16MΩ・cm以上、シリ
カ濃度が0.1μg/l以下とされる。
【0006】従来はこのような水質の一次純水を得るた
めの装置として、RO装置と混床式イオン交換装置の組
合せが最良のものとされていた。しかし前述の通り混床
式イオン交換装置では再生時に樹脂の分離が必要であ
り、この分離が不十分であるとアニオン交換樹脂中に混
入したカチオン交換樹脂、あるいはカチオン交換樹脂中
に混入したアニオン樹脂が逆再生される。逆再生された
樹脂は通水時にイオンを溶出するので、予め洗浄を十分
行っておく必要があり、このため再生後の立上げに長時
間を要し、その間洗浄水を無駄に使用するという問題点
がある。
【0007】また樹脂の分離が十分行われたとしても、
なお一部のアニオン交換樹脂はカチオン交換樹脂中に残
るが、この樹脂がシリカで飽和していると、このシリカ
が通水中に溶出し、一次純水中に漏出する。この漏出し
たシリカは低濃度であり、シリカのアニオン交換樹脂に
対する吸着容量は濃度依存性があって、比較的高濃度の
場合はアニオン交換樹脂によって交換吸着されやすい
が、低濃度の場合は交換吸着が困難であって、二次純水
製造系の混床式イオン交換装置から早く漏出する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って混床式のイオン
交換装置によって上記のような一次純水の水質を得るの
は困難であり、再生の条件が厳しくなるという問題点が
ある。
【0009】本発明の目的は、上記の問題点を解決する
ため、樹脂の分離操作を省略することができ、再生が容
易で再生後の立上げ時間が短く、かつ高抵抗値、低シリ
カ濃度の処理水を得ることができるイオン交換装置、お
よびこれを用いた純水製造装置を得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は次のイオン交換
装置および純水製造装置である。 (1) 通水可能で樹脂を通さない仕切板により上下方
向に3室に分割されたイオン交換塔と、下部室に流動可
能な状態に充填されたカチオン交換樹脂層、およびその
上部に充填された浮上性の不活性樹脂層と、中間室に流
動可能な状態に充填された第1のアニオン交換樹脂層
と、上部室に少なくとも膨潤時に流動できない状態に充
填された第2のアニオン交換樹脂層と、イオン交換塔の
下部に被処理水を導入し、各樹脂層を上向流で通過させ
てイオン交換し、上部から処理水を取出す通水流路と、
イオン交換塔の上部からアニオン交換樹脂用の再生剤を
導入し、第2および第1のアニオン交換樹脂層を下向流
で通過させて再生し、下部室の不活性樹脂層に設けられ
た集散液装置から再生排液を取り出す第1の再生剤流路
と、下部室にカチオン交換樹脂用の再生剤を導入してカ
チオン交換樹脂を通過させて再生し、再生排液を取り出
す第2の再生剤流路とを備えていることを特徴とするイ
オン交換装置。 (2) 原水を逆浸透膜により脱塩する逆浸透装置と、
逆浸透装置の脱塩水を被処理水としてイオン交換を行う
上記(1)記載のイオン交換装置とを備えていることを
特徴とする純水製造装置。
【0011】従来一次純水系において混床式イオン交換
装置が用いられていた理由は、混床式イオン交換装置が
純度を上げるのに適していると考えられていたからであ
る。一般にイオン交換は平衡反応であるため、カチオン
交換塔とアニオン交換塔を組み合わせた二床式、あるい
はこれらを交互に組合せた4床式では純度が上がりにく
いが、混床式はカチオン交換樹脂−アニオン交換樹脂の
組み合わせが無限にあるため、高純度が得られるとされ
ている。
【0012】しかし検討の結果、RO装置等により予め
大部分のイオンを除去しておけば、イオン交換の負荷が
小さくなり、十分な脱イオンが可能であることがわかっ
た。にもかかわらず、従来は単に両イオン交換樹脂層を
並べて通過させても純度が上がらなかったのは、樹脂か
ら溶出した低分子の物質が純度を下げる原因になってい
ることがわかった。従って不純物の溶出の少ない樹脂を
使用すれば混床式でなくても必要な抵抗値の処理水が得
られることがわかった。このため本発明は混床式ではな
く、カチオンおよびアニオン交換樹脂層を分け、RO装
置の処理水を通水することにより、必要な抵抗値を確保
できるようにされている。
【0013】抵抗値に影響するイオンは多少漏出しても
二次純水系におけるイオン交換装置で捕捉できるが、シ
リカは低濃度の場合二次系ではほとんど捕捉できないの
で、一次純水系で二次系に要求されるシリカ濃度として
おくことが必要になる。しかし通常のイオン交換層は樹
脂が流動化できる構造となっているため、再生後に樹脂
の流動化が起こり、再生不十分な樹脂が出口側に来ると
その部分からシリカが漏出する可能性がある。
【0014】そこで本発明では出口側にアニオン交換樹
脂の固定床を形成して、流動化を防止し、この部分を完
全再生することによりシリカの漏出を防止し、必要な水
質の一次純水が得られるようにされている。
【0015】本発明のイオン交換装置において、イオン
交換塔は通水可能で樹脂を通さない仕切板により上下方
向に3室に分割され、下から下部室、中間室および上部
室が形成される。仕切板としては樹脂を通さないストレ
ーナを設けて通水可能とするのが好ましい。
【0016】イオン交換塔の下部室にはカチオン交換樹
脂層およびその上部に浮上性の不活性樹脂層が流動可能
な状態に充填される。また中間室には流動可能な状態に
第1のアニオン交換樹脂層が充填される。第1のアニオ
ン交換樹脂層の上部にも浮上性の不活性樹脂層を充填す
るのが好ましい。ここで流動可能とは、流速条件により
樹脂が流動できる程度の空隙部を有することを意味し、
実際の通水状態では一部が流動床を形成してもよいが、
全体が固定床を形成してもよい。
【0017】上部室には第2のアニオン交換樹脂層が少
なくとも膨潤時に流動できない状態に充填される。第2
のアニオン交換樹脂層の上部にも浮上性の不活性樹脂層
を充填するのが好ましい。アニオン交換樹脂は再生によ
り膨潤するが、この膨潤したときに第2のアニオン交換
樹脂層(不活性樹脂層を充填するときは不活性樹脂層
も)が実質的に流動せず、固定床を形成する程度に隙間
なく充填する。
【0018】上記のカチオン交換樹脂およびアニオン交
換樹脂は溶出不純物、特に溶出TOC(全有機性炭素)
が少ない樹脂を用いる。また上部室に充填する第2のア
ニオン交換樹脂としては膨潤収縮率の小さい、例えば1
0%以下の樹脂を用いる。上記のカチオン交換樹脂とし
ては、ダイヤイオン(三菱化学(株)製、商標)PK2
28、同SKIB、Lewatit(バイエル社製、商
標)S100WS、同SP112WS、およびこれらの
類似品があげられ、アニオン交換樹脂としてはダイヤイ
オンPA312、同SA10A、Lewatit M5
00WS、MP500WS、およびそれらの類似品など
があげられる。
【0019】通水流路はイオン交換塔の下部に被処理水
を導入し、各樹脂層を上向流で通過させてイオン交換
し、上部から処理水を取り出すように構成される。第1
の再生剤流路はイオン交換塔の上部からアニオン交換樹
脂用の再生剤を導入し、第2および第1のアニオン交換
樹脂層を下向流で通過させて再生し、下部室の不活性樹
脂層に設けられた集散液装置から再生排液を取出すよう
に構成される。
【0020】第2の再生剤流路は下部室にカチオン交換
樹脂用の再生剤を導入してカチオン交換樹脂層を通過さ
せて再生し、再生排液を取り出すように構成される。こ
の場合通液方向は上向流でも下向流でもよい。
【0021】上記のイオン交換装置においては、通水流
路を通してイオン交換塔の下部に被処理水を導入し、各
樹脂層を上向流で通過させてイオン交換し、上部から処
理水を取出す。このときカチオン交換樹脂層および第1
のアニオン交換樹脂層では下部を流動化させてもよい
が、少なくとも上部は固定床を形成する程度の流速とす
る。
【0022】アニオン交換樹脂の再生は第1の再生剤流
路を通してイオン交換塔の上部からアニオン交換樹脂用
の第1の再生剤(アルカリ)を導入し、第2および第1
のアニオン交換樹脂層を下向流で通過させて再生し、下
部室の不活性樹脂層に設けられた集散液装置から再生排
液を取出す。
【0023】カチオン交換樹脂の再生は第2の再生剤流
路を通して、下部室にカチオン交換樹脂用の第2の再生
剤(酸)を導入してカチオン交換樹脂を通過させて再生
し、再生排液を取出す。この場合、第2の再生剤の通液
は上向流でも下向流でもよい。上向流の場合は第1の再
生剤と同時に下部から導入し、不活性樹脂層に設けられ
た集散液装置から再生排液を排出する。
【0024】下向流の場合は、別に再生を行い、第1の
再生剤を通液する間は下から上向流で水を流して第1の
再生剤のカチオン交換樹脂層への拡散を防ぐ。第2の再
生剤は不活性樹脂層に設けた集散液装置から導入して下
向流で通液する。このとき上部から水を通水して第2の
再生剤がアニオン交換樹脂層へ拡散するのを防ぐ。
【0025】上記の再生によりアニオン交換樹脂層は向
流再生が行われ、特に第2のアニオン交換樹脂層は固定
床とされており、多量の再生剤が上部から通過するの
で、上部から順次完全再生される。カチオン交換樹脂層
は下向流で再生するときは例えば向流再生となり再生効
率は高くなる。
【0026】この状態で再びイオン交換工程に移ると、
カチオン交換樹脂層および第1のアニオン交換樹脂層は
上に押付けられ、少なくとも上部が固定床の状態でイオ
ン交換される。RO処理水を被処理水とするときは、こ
のようなイオン交換により十分脱イオンされ、必要な抵
抗値が得られる。
【0027】第1のアニオン交換樹脂層を通過した水は
第2のアニオン交換樹脂層を通過し、ここで残留するア
ニオンが除去される。第2のアニオン交換樹脂層は再生
後の膨潤状態で流動せず固定床を形成するので、この状
態で上向流通水しても樹脂は移動せず、向流再生された
再生状態を維持し、上部ほど完全再生された状態となっ
ている。第1アニオン交換樹脂層から漏出したアニオ
ン、特にシリカはほぼ完全に除去され、処理水のシリカ
濃度は低くなる。
【0028】上記の再生工程では樹脂の分離は行わない
ので、樹脂の分離不十分に伴う再生不良や純度低下等の
問題はなく、再生後の洗浄も短時間でよく、再生後の立
上げ時間が短縮され、洗浄水量も少なくなる。
【0029】第1の再生剤としては例えば3〜5重量%
水酸化ナトリウムが使用でき、40〜50℃に加温して
再生するのが好ましい。この場合再生前に40〜50℃
の温水置換によりアニオン交換樹脂層を加温しておくの
が好ましい。第2の再生剤としては例えば3〜10重量
%の塩酸、硫酸などが使用できる。
【0030】本発明の純水製造装置は逆浸透装置(RO
装置)と上記のイオン交換装置を組合せたものである。
RO装置の前に脱炭酸塔、保安フィルタ、UV殺菌装置
を設けるのが好ましく、またイオン交換装置の前または
後に脱気装置を設けるのが好ましい。
【0031】上記の純水製造装置では、前処理を経た原
水をRO装置において逆浸透膜により脱塩し、その脱塩
水を被処理水として前記のイオン交換装置でイオン交換
を行うことにより純水を製造する。
【0032】RO装置では原水中に含まれる塩類その他
の不純物の大部分が除去され、塩分濃度の低い処理水が
得られるので、この処理水を前記イオン交換装置でイオ
ン交換した処理水は十分純度が高くなり、かつシリカ濃
度が低くなる。このためこの純水は超純水製造用の一次
純水として利用することができるが、一般の純水として
他の用途にも使用可能である。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1および図2は別の実施形態のイオ
ン交換装置を示す垂直断面図であり、15は図4におけ
るイオン交換装置を示す。
【0034】図1または図2のイオン交換装置15にお
いて、30はイオン交換塔であって、通水可能で樹脂を
通さない仕切板31、32、33、34により上下方向
に3室に分割され、下から下部室35、中間室36およ
び上部室37が形成され、下端部および上端部には空室
38、39が設けられている。仕切板31〜34として
は樹脂を通さないストレーナを設けて通水可能とされて
いるが、詳細な図示は省略されている。
【0035】イオン交換塔30の下部室35にはカチオ
ン交換樹脂層41およびその上部に浮上性の不活性樹脂
層44が流動可能な状態に充填される。また中間室36
には第1のアニオン交換樹脂層42およびその上部に浮
上性の不活性樹脂層45が流動可能な状態に充填されて
いる。ここで流動可能とは、流速条件により樹脂が流動
できる程度の空隙部47、48を有することを意味し、
実際の通水状態では下部が流動床を形成してもよいが、
全体が固定床を形成してもよい。
【0036】上部室37には第2のアニオン交換樹脂層
43およびその上部に浮上性の不活性樹脂層46が少な
くとも膨潤時に流動できない状態に充填されている。ア
ニオン交換樹脂は再生により膨潤するが、この膨潤した
ときに第2のアニオン交換樹脂層43および不活性樹脂
層46が実質的に流動せず、固定床を形成する程度に隙
間なく充填されている。
【0037】上記のカチオン交換樹脂およびアニオン交
換樹脂は溶出不純物、特に溶出TOC(全有機性炭素)
が少ない樹脂が用いられている。また上部室37に充填
する第2のアニオン交換樹脂としては膨潤収縮率が小さ
く、10%以下の樹脂が用いられている。
【0038】イオン交換塔には通水流路として、下部の
被処理水路51から被処理水を導入し、各樹脂層を上向
流で通過させてイオン交換し、上部の処理水路52から
処理水を取出すように構成されている。またイオン交換
塔には第1の再生剤流路として、上部の再生剤路53か
らアニオン交換樹脂用の再生剤を導入し、第2および第
1のアニオン交換樹脂層43、42を下向流で通過させ
て再生し、下部室35の不活性樹脂層44に設けられた
集散液装置54から排液路55を通して再生排液を取出
すように構成されている。
【0039】第2の再生剤流路は図1では中間の再生剤
路56から集散液装置54を通して下部室35にカチオ
ン交換樹脂用の再生剤を導入して下向流でカチオン交換
樹脂層41を通過させて再生し、排液路57から再生排
液を取出すように構成される。図2では再生剤路58か
ら再生剤を導入して上向流でカチオン交換樹脂層41を
再生し、集散液装置54から排液路55を通して再生排
液を取出すように構成されている。
【0040】イオン交換装置においては、被処理水路5
1からイオン交換塔30の下部に被処理水を導入し、各
樹脂層41〜43を順次上向流で通過させてイオン交換
し、上部から処理水を取出す。このときカチオン交換樹
脂層41および第1のアニオン交換樹脂層42では下部
を流動化させてもよいが、少なくとも上部は固定床を形
成する程度の流速とする。不活性樹脂層44〜46は支
持床としての作用を有する。
【0041】アニオン交換樹脂の再生は再生剤路53を
通してイオン交換塔30の上部からアニオン交換樹脂用
の第1の再生剤(アルカリ)を導入し、第2および第1
のアニオン交換樹脂層43、42を下向流で通過させて
再生し、下部室35の不活性樹脂層44に設けられた集
散液装置54から排液路55を通して再生排液を取出
す。このとき図1では被処理水路51または排液路57
から通水して集散液装置54から排出し、再生剤のカチ
オン交換樹脂層への拡散を防ぐ。
【0042】カチオン交換樹脂層41の再生は、図1で
はアニオン交換樹脂の再生の終了後に行う。この場合再
生剤路56を通して集散液装置54から第二の再生剤
(酸)を導入して下向流で通液し、排液路57から再生
排液を排出する。このとき上部の再生剤路53から水を
通水して第2の再生剤を希釈して再生を行い、第2の再
生剤がアニオン交換樹脂層42へ拡散するのを防ぐ。
【0043】図2におけるカチオン交換樹脂層の再生は
アニオン交換樹脂と同時に行う。この場合第1の再生剤
の通液と同時に、下部の再生剤路58から第2の再生剤
を導入して上向流で再生し、不活性樹脂層に設けられた
集散液装置54から排液路55を通して再生排液を排出
する。
【0044】上記の再生は図1の場合、すべて下向流で
行われるので固定床の再生となり再生効率は高くなり、
また向流再生となるので、通水時に純度の上がりやすい
イオン配列が得られる。図2の場合は上向流再生となっ
て若干再生効率は落ちるが、同時再生なので再生時間は
短くなる。この再生効率低下によるイオンの漏洩は2次
純水系で除去可能な程になる。
【0045】上部室37の第2のアニオン交換樹脂層4
3も固定床で再生され、多量の新しい再生剤が上部から
通過するので、再生レベルを高くとることができ、上部
から順次完全再生される。そして再生により膨潤した状
態では第2のアニオン交換樹脂層43は室いっぱいに詰
まり、流動できない状態に充填される。
【0046】再生時における不活性樹脂層44〜46は
再生剤が均一にイオン交換樹脂層に分散するように整流
層としての作用をし、また下部室35の不活性樹脂層4
4は集散液装置54を埋め込んであり、再生剤が反対側
のイオン交換樹脂層へ侵入するのを防止する作用もして
いる。不活性樹脂層44〜46としてはLewatit
IN42が使用でき、100〜300mmの高さとする
のが好ましい。
【0047】第1の再生剤としては3〜5重量%の水酸
化ナトリウムが使用でき、40〜50℃に加温して再生
するのが好ましい。この場合再生前に40〜50℃の温
水置換によりアニオン交換樹脂層を加温しておく。第2
の再生剤としては3〜10重量%の塩酸、硫酸などが使
用できる。
【0048】再生剤の通液後は常法に従って押出、洗浄
工程を行う。洗浄は再生剤と同方向に通水して洗浄した
のち、イオン交換工程と同方向に通水して装置の立上げ
を行う。
【0049】この状態で再びイオン交換工程に移ると、
カチオン交換樹脂層41および第1のアニオン交換樹脂
層42は上に押付けられ、少なくとも上部が固定床の状
態でイオン交換される。RO処理水を被処理水とすると
きは、このようなイオン交換により十分脱イオンされ、
必要な抵抗値が得られる。
【0050】第1のアニオン交換樹脂層42を通過した
水は第2のアニオン交換樹脂層43を通過し、ここで残
留するアニオンが除去される。第2のアニオン交換樹脂
層43は再生後の膨潤状態で流動せず固定床を形成する
ので、この状態で上向流通水しても樹脂は移動せず、向
流再生された再生状態を維持し、上部ほど完全再生され
た状態となっている。第1のアニオン交換樹脂層42か
ら漏出したアニオン、特にシリカはここでほぼ完全に除
去され、処理水のシリカ濃度は低くなる。第2のアニオ
ン交換樹脂がイオンの吸着により収縮しても上向流によ
り押されているため、固定床の状態が継続する。
【0051】上記の再生工程では樹脂の分離は行われな
いので、樹脂の分離不十分に伴う再生不良や純度低下等
の問題はなく、再生後の洗浄も短時間でよく、再生後の
立上げ時間が短縮され、洗浄水量も少なくなる。
【0052】第2のアニオン交換樹脂層43の第1のア
ニオン交換樹脂層42に対する容積比(高さの比)は1
/3〜1/4にするのが好ましいが、水質その他の条件
により1/2〜2/1にすることも可能である。第2の
アニオン交換樹脂層43の層高は300〜500mmと
し、流速はSV100〜150hr-1とするのが好まし
い。このようにSVを高くすることにより、立上げの際
の純度上昇を速くすることができる。
【0053】図3は実施形態の純水製造装置の系統図で
ある。この純水製造装置はRO装置14と前記イオン交
換装置15が組合された構成となっている。RO装置1
4は膜装置60がRO膜61により濃縮室62と透過室
63に分けられており、透過室63から連絡路64がイ
オン交換塔30に連絡している。濃縮室62には被処理
水槽65から給水路66がポンプ67を介して連絡し、
また循環路68が連絡している。69は被処理水路であ
る。
【0054】上記の純水製造装置では、被処理水路69
より前処理を経た原水を被処理水槽65に導入し、ポン
プ67により加圧して給水路66から膜装置60の濃縮
室62に送り逆浸透による脱塩を行う。RO膜61を透
過した透過液は連絡路64から被処理水としてイオン交
換塔30に送られ、前述のようにしてイオン交換して純
水を製造する。濃縮液は循環路68から循環する。
【0055】RO装置14では原水中に含まれる塩類そ
の他の不純物の大部分が除去され、塩分濃度の低い処理
水が得られるので、この処理水を前記イオン交換装置1
5でイオン交換した処理水は十分純度が高くなり、かつ
シリカ濃度が低くなる。このためこの純水は超純水製造
用の一次純水として利用することができるが、一般の純
水として他の用途にも使用可能である。
【0056】超純水を製造する場合は、前記図4の一次
純水製造系におけるRO装置14およびイオン交換装置
15として図3の装置を使用し、超純水製造装置を構成
する。
【0057】図4において、前処理系では原水を凝集槽
1において凝集反応によりフロックを生成させ、これを
沈澱槽または(加圧)浮上分離槽等の固液分離槽2にお
いて固液分離し、さらに濾過槽3において濾過を行い、
前処理する。これらの前処理系はSS、菌体等を分離す
るUF装置に置換えることもできる。
【0058】一次純水製造系では前処理水を脱炭酸塔1
1で脱炭酸し、保安フィルタ12を通してUV殺菌装置
13で殺菌したのち、RO装置14において前述のよう
に脱塩し、脱塩水をイオン交換装置15において前述の
通りイオン交換し、真空脱気等の脱気装置16で脱気し
て一次純水を製造する。
【0059】この一次純水は二次純水製造系において、
UV酸化装置21において低圧UVにより酸化して残留
有機物を分解し、非再生型混床式からなるイオン交換装
置22でイオン交換し、UF装置23で膜分離を行って
超純水を製造する。
【0060】
【実施例】以下、発明の実施例について説明する。 実施例1 水道水をUF装置により前処理した後、前記RO装置1
4およびイオン交換装置15で処理し純水を製造した。
RO装置としては日東電工(株)製NTR−759−S
4を用い、水回収率90%で処理した。
【0061】イオン交換装置として図1のものを用い、
カチオン交換樹脂としてダイヤイオンPK228、アニ
オン交換樹脂としてダイヤイオンPA312を容積比で
1:2の割合、第1および第2のアニオン交換樹脂の容
積比で3:1の割合で用い、流速はLV70m/hr、
第2アニオン交換樹脂層のSV100hr-1で上向流で
イオン交換を行った。
【0062】アニオン交換樹脂の再生は4重量%水酸化
ナトリウムを用い、再生レベル120gNaOH/l−
R、温度50℃で下向流で再生した。カチオン交換樹脂
の再生は5重量%の塩酸を用い再生レベル150gHC
l/l−Rで下向流で再生した。再生後の立上げ時間は
15分で抵抗率15MΩ・cm以上になった。各水質を
表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】比較例 実施例においてイオン交換装置として同量の樹脂を混床
で用い同条件で処理した(SV=30hr-1)。その結
果立上げ時間は1時間で15MΩ・cm以上になった。
各水質を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】以上の結果より、実施例1のものは比較例
1に比べて再生後の立上げ時間が短く、かつ処理水のS
iO2濃度も低いことがわかる。
【0067】
【発明の効果】本発明のイオン交換装置はイオン交換塔
を3室に分割してカチオン交換樹脂およびアニオン交換
樹脂層を多段に充填し、最上段を固定床にして、上向流
通水、下向流再生を行うようにしたので、樹脂の分離操
作を省略することができ、再生が容易で再生後の立上げ
時間が短く、かつ高抵抗値、低シリカ濃度の処理水を得
ることができる。
【0068】本発明の純水製造装置はRO装置と上記の
イオン交換装置を組合せたので、RO装置で大部分の脱
塩を行い、上記のイオン交換装置でイオン交換して、効
率よく純水を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のイオン交換装置の垂直断面図であ
る。
【図2】別の実施形態のイオン交換装置の垂直断面図で
ある。
【図3】実施形態の純水製造装置の系統図である。
【図4】超純水製造系の系統図である。
【符号の説明】
14 RO装置 15 イオン交換装置 30 イオン交換塔 31〜34 仕切板 35 下部室 36 中間室 37 上部室 38、39 空室 41 カチオン交換樹脂層 42 第1のアニオン交換樹脂層 43 第2のアニオン交換樹脂層 44〜46 不活性樹脂層 47、48 空隙部 51 被処理水路 52 処理水路 53、56、58 再生剤路 54 集散液装置 55、57 排液路 60 膜装置 61 RO膜 62 濃縮室 63 透過室 64 連絡路 65 被処理水槽 66 給水路 67 ポンプ 68 循環路 69 被処理水路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通水可能で樹脂を通さない仕切板により
    上下方向に3室に分割されたイオン交換塔と、 下部室に流動可能な状態に充填されたカチオン交換樹脂
    層、およびその上部に充填された浮上性の不活性樹脂層
    と、 中間室に流動可能な状態に充填された第1のアニオン交
    換樹脂層と、 上部室に少なくとも膨潤時に流動できない状態に充填さ
    れた第2のアニオン交換樹脂層と、 イオン交換塔の下部に被処理水を導入し、各樹脂層を上
    向流で通過させてイオン交換し、上部から処理水を取出
    す通水流路と、 イオン交換塔の上部からアニオン交換樹脂用の再生剤を
    導入し、第2および第1のアニオン交換樹脂層を下向流
    で通過させて再生し、下部室の不活性樹脂層に設けられ
    た集散液装置から再生排液を取り出す第1の再生剤流路
    と、 下部室にカチオン交換樹脂用の再生剤を導入してカチオ
    ン交換樹脂を通過させて再生し、再生排液を取り出す第
    2の再生剤流路とを備えていることを特徴とするイオン
    交換装置。
  2. 【請求項2】 原水を逆浸透膜により脱塩する逆浸透装
    置と、 逆浸透装置の脱塩水を被処理水としてイオン交換を行う
    請求項1記載のイオン交換装置とを備えていることを特
    徴とする純水製造装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180040947A (ko) * 2016-10-13 2018-04-23 주식회사유진케임텍 순차적 이온제거에 의한 폐수 처리 및 재활용 시스템
CN111233087A (zh) * 2020-03-16 2020-06-05 佛山市云米电器科技有限公司 一种功能单元横置式滤水净化系统、方法及净水器
CN114368858A (zh) * 2022-01-12 2022-04-19 浙江东洋环境科技有限公司 一种芯片电子超纯水系统工艺及其系统装置

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