JPH09234220A - 体液吸収性物品の透液性表面シート - Google Patents
体液吸収性物品の透液性表面シートInfo
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Abstract
面に接合したフィラメントとからなる透液性表面シート
を柔軟にする。 【解決手段】 体液吸収性物品の表面シート2が親水性
不織布6と、その上面9に連続的に接合し、一方向に平
行に延びる複数条の熱可塑性合成樹脂フィラメント7と
で構成され、これら不織布上面9とフィラメント7とが
フィラメント7に直交する方向に延び、フィラメント7
の長手方向に交互に反復する山部11と谷部12とを有
する。
Description
や使い捨ておむつ等の体液吸収性物品に使用する透液性
の表面シートに関する。
可塑性合成樹脂を使用した疎水性ネット状シートを親水
性シートに重ねて熱エンボス処理を施し、両シートを一
体化して使い捨ておむつの表面シートに使用する技術が
開示されている。
は、透液性不織布の上面に複数条の熱可塑性合成樹脂フ
ィルム帯片が互いに平行に接合している表面シートが開
示されている。これらの不織布と帯片とは、加熱加圧下
で互いに溶着して一体となり、帯片間にのぞく不織布部
分が透液性を有する。
樹脂のネット状シートやフィルム状帯片が、表面シート
の強度を向上させたり、表面シートにおける体液の流れ
の方向を規制したり、コアに吸収された経血等に対する
隠蔽効果を発揮したりする。
て、熱可塑性合成樹脂のネット状シートやフィルムを不
織布に溶着して得られる表面シートは、溶着した部位の
剛性が非溶着部位の剛性よりも高くなり、それによって
シート全体の柔軟性を損なうことがある。そのような表
面シートは、物品着用者の肌に密着しにくく、該物品の
着用感や防漏性向上の妨げとなる。
ラメントを連続的に接合して透液性表面シートを形成す
る際に、その接合によって該表面シートの柔軟性を損う
ことがないように、また、たとい損うことがあってもそ
の程度が軽微であるようにすることを課題にしている。
に、この発明においては、熱可塑性合成繊維からなる透
液性不織布の上面に複数条の熱可塑性合成樹脂フィラメ
ントが接合した体液吸収性物品の透液性表面シートを前
提にしている。かかる前提において、この発明が特徴と
するところは、前記複数条のフィラメントが一方向に互
いに平行に延び、個々のフィラメントがその長手方向に
沿って前記不織布上面に連続的に接合して一体となり、
該不織布上面と、そこに接合した前記フィラメントと
が、該フィラメントに直交する方向に延び、かつ、前記
フィラメントの長手方向に所要ピッチで交互に反復する
山部と谷部とからなる起伏を有していることにある。
とり、添付の図面を参照して、この発明にかかる透液性
表面シートの詳細を説明すると、以下のとおりである。
プキン1は、透液性表面シート2と、不透液性裏面シー
ト3と、これら両シート2,3間に介在する吸液性コア
4とからなり、表裏両シート2,3は、コア4の周縁か
ら延出する部分で互いに接合している。表面シート2
は、不織布6と、その上面にあってナプキン1の長手方
向に互いに平行に延びる複数条のフィラメント7とによ
って構成されている。
2のIII −III 線およびIV−IV線端面図である。不織布
6は、親水化処理された熱可塑性合成繊維が互いに交絡
することにより形成され、複数条の熱可塑性合成樹脂フ
ィラメント7は、その下面部分8が不織布6の上面9に
連続的に接合している。隣り合うフィラメント7どうし
は所要の間隔を有する。
面9とフィラメント7とは、フィラメント7の長手方向
に所要の周期で交互に反復する山部11と谷部12とを
有し、これらの山部11と谷部12とがフィラメント7
と直交する方向に、図1でいえばナプキン1の幅方向
に、延びている。図4から明らかなように、隣り合うフ
ィラメント7どうしの間において、不織布6の上面9
は、フィラメント7の頂部10とほぼ同じレベルか、頂
部10よりも高いレベルにある。不織布6の繊維密度
は、図3、4に示されるように山部11から谷部12に
向かって次第に高くなる場合の他に、ほぼ一様な場合が
ある。また、図2,3に示されるように、谷部12の底
では、局部的に繊維間隔が相対的に大きくなり、不織布
6の上下面間に延びる開孔15が形成されている場合が
ある。さらにはまた、この開孔15の周縁部で繊維密度
が相対的に高くなっている場合がある。この後者の態様
は、図3で谷部12Aとして例示されている。
明らかなように、谷部12は、その長手方向(図2の左
右方向)で交互に反復する第2の山部17と第2の谷部
18とを有する。ただし、この第2の山部17の高さ
は、山部11の高さを越えることがない。第2の谷部1
8は、第2の山部17よりも繊維密度が高くなることが
あり、また、図2,3に示されるように開孔15を有す
る場合がある。
面シート2のもう一つの態様が示されている。この表面
シート2の上面は図3のそれと同じであるが、下面が平
坦ではなく、山部11の下面に凹部31が形成され、谷
部12の下面に凸部32が形成されている。
生理用ナプキン1では、表面シート2が、山部11と谷
部12とからなる蛇腹構造を有するから、長手方向の湾
曲が容易であって着用者の身体によくフィットする。排
泄された経血の多くは、繊維密度の低い所から高い所へ
と、すなわち、山部11から谷部12へ向かって拡散
し、谷部12の底部からコア4に移行する。表面シート
2は、主として山部11が肌に接触し、谷部12は肌か
ら離間する傾向にあるから、谷部12に拡散した経血は
肌から遠ざかり、ナプキン1を着用することによる湿潤
感を軽減することに寄与する。谷部12の底に大きな開
孔15があれば、谷部12の経血はより迅速にコア4へ
移行することが可能になる。特に表面シート2が図6の
態様であると、開孔15の周縁部がコア4によく密着
し、経血の移行が促進される。不織布6の上面9がフィ
ラメント7の頂部10と同じか、それよりも高いレベル
にあると、フィラメント7が着用者の肌に触れて合成樹
脂に特有の感触を与えることが少なくなり、表面シート
2は布のような肌触りのものとなる。また、図6のよう
に表面シート2が上下面に起伏を有していると、肌に当
接したときのクッション性がよい。
は、次のとおりである。まず、不織布6となるべき連続
した不織布ウエブを一方向に所要速度で供給する。一
方、押出機を使用してフィラメント7となるべき複数条
のフィラメントを押し出し、ウエブの上面にその供給方
向に沿って平行に並ぶように載置する。フィラメントが
軟化状態にある間に、ウエブとフィラメントとにエンボ
ス加工を施して、両者を一体的に接合するとともに、表
面シート2の山部11と谷部12となるべき山部と谷部
とを賦型し、複合シートを得る。この複合シートは、所
要の寸法に裁断し、表面シート2として使用する。
は、織度4d、カット長51mmのポリエチレンとポリ
プロピレンとの芯鞘複合繊維(チッソ株式会社製ES繊
維EAC−704V06)からなり、秤量20g/m2
と見かけ厚み0.2mmを有し、繊維表面が所要の程度
に親水化処理されたサーマルボンド不織布がある。フィ
ラメントの一例には、密度0.905、メルトフローレ
ート20を有する低密度ポリエチレン(住友化学株式会
社製 エクセレンVL800)が95〜60重量%を占
め、フィラメントの形成を容易にするための加工助剤
や、撥血剤としてのマイクロクリスタリンワックス、着
色剤としてのTiO2等が5〜40重量%を占める混合
物を押し出し成形して得られる幅0.1〜1.0mm、
厚み0.01〜0.07mmのフィラメントがある。こ
のフィラメントは、0.3〜2mmの平行間隔をあけて
不織布ウエブ上に配列してあることが好ましい。
布上面とそこに連続的に接合するフィラメントとが該フ
ィラメントと直交する方向に延び、かつ、フィラメント
の長手方向に反復する山部と谷部とを有する。かかる表
面シートは、それら山部と谷部とで蛇腹構造を呈し、フ
ィラメントの長手方向への湾曲が容易で、柔軟性に富ん
だものとなる。それゆえ、この表面シートを使用した体
液吸収性物品は、フィラメントの長手方向を身体に沿っ
て湾曲させると、肌に対する密着性がよい。
どうしの間において不織布の上面がフィラメントの頂部
とほぼ同じであるか、それよりも高いレベルにあるとき
に、柔軟な不織布が肌に触れ、比較的剛性の高いフィラ
メントが肌に触れにくくなるから、着用物品の着用感を
向上させることができる。
次第に高くなる態様では、体液が山部から谷部へと拡散
し易い。谷部は肌から離間する傾向にあるから、このよ
うな拡散は、排泄された体液が速やかに肌から遠ざか
り、コアへ移行することを促進する。したがって、この
表面シートを使用した体液吸収性物品は、使用時の湿潤
感が軽微になる。
を有する態様では、その開孔の下方周縁部がコアに接し
ていると、拡散して谷部に集まる体液がコアへ速やかに
移行する。したがって、この表面シートを使用した体液
吸収性物品では、着用時の湿潤感が一層軽微になる。特
に、かかる開孔の周縁部で繊維密度が相対的に高くなっ
ている場合には、湿潤感を軽微にする効果が一層顕著に
なる。
ると、谷部の底が吸液性コアとよく密着し、谷部へと拡
散した体液のコアへの移行が促進される。
Claims (6)
- 【請求項1】 熱可塑性合成繊維からなる透液性不織布
の上面に複数条の熱可塑性合成樹脂フィラメントが接合
した体液吸収性物品の透液性表面シートであって、 前記複数条のフィラメントが一方向に互いに平行に延
び、個々のフィラメントがその長手方向に沿って連続的
に前記不織布上面に接合して一体となり、該不織布上面
と、そこに接合した前記フィラメントとが、該フィラメ
ントに直交する方向に延び、かつ、前記フィラメントの
長手方向に所要ピッチで交互に反復する山部と谷部とか
らなる起伏を有していることを特徴とする前記表面シー
ト。 - 【請求項2】 前記谷部が、前記フィラメントと直交す
る方向において、所要ピッチで反復する相対的に小さな
起状を有している請求項1記載の表面シート。 - 【請求項3】 隣り合う前記フィラメントどうしの間に
おいて、前記不織布上面が前記フィラメント頂部とほぼ
同じであるか、それよりも高いレベルにある請求項1ま
たは2記載の表面シート。 - 【請求項4】 前記不織布は、前記山部からその裾野を
形成する谷部にかけて繊維密度が次第に高くなる請求項
1〜3のいずれか1項に記載の表面シート。 - 【請求項5】 前記不織布は、前記谷部の底において繊
維間隔が相対的に大きく、それによって該不織布上下面
間に延びる開孔が形成されている請求項1〜4のいずれ
か1項に記載の表面シート。 - 【請求項6】 前記不織布は、その下面が前記谷部に対
応する部位において下方へ突出している請求項1〜5の
いずれか1項に記載の表面シート。
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