JPH09233432A - Cifフォーマット変換装置 - Google Patents

Cifフォーマット変換装置

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JPH09233432A
JPH09233432A JP8038214A JP3821496A JPH09233432A JP H09233432 A JPH09233432 A JP H09233432A JP 8038214 A JP8038214 A JP 8038214A JP 3821496 A JP3821496 A JP 3821496A JP H09233432 A JPH09233432 A JP H09233432A
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JP
Japan
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video signal
signal
timing
cif
format
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Withdrawn
Application number
JP8038214A
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Inventor
Hiroshi Nakajima
博司 中島
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正常なアスペクト比を維持しながらフォーマ
ット変換することができるとともに、簡単な回路構成を
有するCIF フォーマット変換装置を提供する。 【解決手段】 A/D 回路20は5.625 MHz の周期によりサ
ンプリングを行ない、アナログ映像信号18をデジタル映
像信号30に変換する。ラインメモリ14は、この映像信号
30を記憶し、6.75MHz の周期に同期して、この記憶して
いる映像信号36を出力する。黒レベル発生回路46は、CI
F フォーマットの1つの画面を構成する画素のうち、映
像信号36から生成される画素以外の補充画素についての
黒レベルの映像信号34を出力する。タイミング回路22
は、映像信号36と、映像信号34とからCIF フォーマット
の1つの画面を構成するように、この2つの映像信号3
6、34 を出力すべきタイミングを決定し、タイミング信
号48を出力する。スイッチ44は、タイミング信号48に従
って、映像信号36と映像信号34のいずれかを選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CIF フォーマット
とは異なるフォーマットの映像信号をCIF フォーマット
の映像信号に変換するCIF フォーマット変換装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】映像信号を圧縮して符号化するときの符
号化方法に関する国際標準として、ITU-T(Internationa
l Telecommunication Union-Telecommunication Standa
rdization Sector、 国際電気通信連合−電気通信標準化
部門)が勧告したp×64kbps映像符号化勧告H.261 があ
る。H.261 は、テレビ電話、テレビ会議、画像監視装置
等において端末間で映像信号を伝送するときに適用され
る規格であり、映像信号を伝送する際に、伝送される映
像信号をどのように圧縮して符号化するかを規定するも
のである。
【0003】H.261 においては、符号化の対象とする映
像信号は、CIF(Common Intermediate Format) フォーマ
ットと呼ばれるフォーマットを有することが要求されて
いる。CIF フォーマットとは、以下のようなものであ
る。 (1) 1水平ライン当たりの画素数 輝度信号 360 画素 色差信号(Cb) 180 画素 色差信号(Cr) 180 画素 (2) 1フレームあたりの水平ライン数 輝度信号 288 本 色差信号(Cb) 144 本 色差信号(Cr) 144 本 (3) 1秒当たりのフレーム数 29.97 (4) ノンインターレース 一方、テレビジョン放送の標準方式としてはNTSC、PAL、S
ECAMがある。上述のH.261 は、テレビジョン放送の同一
の標準方式に従う送信側と受信側との間の映像信号の伝
送のみならず、送信側と受信側とで異なるテレビジョン
放送の標準方式を採用している場合の映像信号の伝送に
も用いられている。しかし、NTSC、PAL、SECAM等の標準方
式に従う映像信号のフォーマットは、上述のCIF フォー
マットとは異なるものである。
【0004】その結果、例えばビデオカメラが出力した
映像信号を、H.261 に従って符号化して伝送するとき、
通常のビデオカメラが出力する映像信号は、NTSC、PAL、S
ECAM等の標準方式に従う映像信号であるため、撮影され
た映像信号のフォーマットをCIF フォーマットに変換
後、H.261 に従って符号化を行なう必要がある。
【0005】ところで、H.261 は、符号化方式のみに関
する勧告であり、撮影された映像信号のフォーマットを
CIF フォーマットに変換する方法については、勧告の対
象外である。
【0006】CIF フォーマットに変換する方法につい
て、様々な方式が従来から提案されている。例えばNTSC
方式の映像信号をCIF フォーマットの映像信号に変換す
る従来技術に係る方式として、例えば以下のような2つ
の方式がある。
【0007】なお、以下においてフォーマット変換の対
象となるNTSC方式のフォーマットは次のようなものであ
る。 (1) 1フレーム当たりの水平ライン数 輝度信号 525 本 色差信号(Cb) 525 本 色差信号(Cr) 525 本 (2) 1フィールド当たりの水平ライン数 輝度信号 262.5 本 色差信号(Cb) 262.5 本 色差信号(Cr) 262.5 本 (3) 1秒当たりのフレーム数 29.97 (4) インターレース このフォーマットを前述のCIF フォーマットと比較する
と明らかなように、CIF フォーマットの1フレーム当た
りの水平ライン数は、NTSCフォーマットの水平ライン数
のほぼ半分である。すなわち、CIF フォーマットの解像
度は通常のテレビジョンの解像度の半分程度である。こ
のため、H.261 はテレビ電話やテレビ会議用の映像信号
の伝送によく使われる。
【0008】なお、NTSC方式においては、1フレームは
2つのフィールドから構成されているが、CIF フォーマ
ットの解像度がNTSC方式の解像度の半分程度であること
から、NTSC方式の1つのフィールドのみから、CIF フォ
ーマットの1フレームの映像信号を生成しても問題はな
いと考えられる。従って、以下のフォーマット変換にお
いては、NTSC方式の1フレームを構成する2つのフィー
ルドのうち、最初のフィールド(第1フィールド)のみ
をフォーマット変換する。第2フィールドはフォーマッ
ト変換の対象としない。
【0009】また、上述のようにNTSC方式の1フィール
ド当たりの水平ライン数は262.5 本であるが、この262.
5 本のうち、約20本は垂直帰線区間に含まれており、画
像情報を有しない。有効な画像情報を有する部分の本数
は、約240 本である。従って以下では、NTSC方式の240
本の水平ラインをCIF フォーマットに変換する。
【0010】なお、以下においては、輝度信号について
フォーマット変換する方法について説明するが、輝度信
号以外の色差信号についても同様に変換することができ
る。回路構成としては、輝度信号についてフォーマット
変換する回路と並列に、色差信号Cr,Cb の各々について
フォーマット変換する回路を設けることとすればよい。
これらの回路を高速で動作する素子で構成した場合、輝
度信号を処理する回路を時分割で用いて色差信号も処理
することは可能である。
【0011】ところで、NTSC方式においては、1水平ラ
イン当たりの画素数に関しては規定されておらず、任意
に設定することができる。例えば、テレビ局内の規格と
して、輝度信号に対して 858画素 (水平帰線期間に含ま
れる画素を除いた有効画素は720 画素)が提案されてい
る。1水平ライン当たりの画素数の決定は、様々な理由
に基づいて行なわれ、例えば表示手段(ディスプレイ)
の表示能力(解像度)やフォーマット変換の便宜等を考
慮して決められる。
【0012】従来技術に係る第1のフォーマット変換方
式では、1水平ライン当たりの有効画素数については、
NTSC方式とCIF フォーマットとの間において同一とし、
水平ライン数を 240から 288に増やす変換のみを行な
う。
【0013】NTSC方式の映像信号は1水平ライン当たり
430画素(水平帰線期間を除いた有効画素は 360画素)
とする。 430画素とした理由は、CIF フォーマットの1
水平ライン当たりの画素数(360) と、有効画素数とを一
致させるためである。
【0014】そして、NTSC方式のアナログ映像信号(通
常、ビデオカメラで撮影して得られる映像信号はアナロ
グ信号である)をデジタル信号に変換する際のA/D 変換
のサンプリング周波数として、6.75MHz(= 30フレーム×
525水平ライン× 430画素)を採用して、1水平ライン
当たり 430画素を生成することとしている。
【0015】第1の方式においては、1水平ライン当り
の画素数に関しては、NTSC方式とCIF フォーマットとの
間において前述のように一致しているため、1水平ライ
ン当たりの画素数に関する変換は不要である。
【0016】1フレーム当たりの水平ライン数について
は、 240本から 288本に水平ライン数を増加させる変換
が必要である。288-240 =48 =240×0.2 であることか
ら、第1の方式においては、5本の水平ラインから6本
の水平ラインを作り出す。
【0017】5本の水平ラインから6本の水平ラインを
作り出す方法としては、例えば、以下の方法がある。
【0018】NTSC方式の 240本の有効水平ラインを、画
面の上から下に、順番に、No.1,2,3,---,240とし、これ
をフォーマット変換して得られるCIF フォーマットの 2
88本の水平ラインを、画面の上から下に、順番に、No.
1',2',3',---,288'とする。
【0019】本方法においては、生成されるCIF フォー
マットの各ラインは、これに最も近い位置にあるNTSC方
式の5本のラインから生成される。たとえば、ラインN
o.1' は、ラインNo.-2、-1、 1、 2、 3 から生成し、ライ
ンNo.2' は、ラインNo.-1、 1、 2、 3、 4 から生成し、ラ
インNo.3' は、ラインNo. 1、 2、 3、 4、 5 から生成し、
ラインNo.4' は、ラインNo. 2、 3、 4、 5、 6 から生成
し、ラインNo.5' は、ラインNo. 2、 3、 4、 5、 6 から生
成し、ラインNo.6' は、ラインNo. 3、 4、 5、 6、 7 から
生成する。
【0020】ここで、ラインNo.-1、-2等については、実
在しないため、例えば、中間レベルを表す値「128」等を
用いる。
【0021】ラインメモリを用いて、CIF フォーマット
の各ラインを生成する方法を、ラインNo.3'、4'、5' を例
として、次に述べる。ラインNo.3' を生成する場合、直
列に接続された4個のラインメモリ(遅延メモリとして
動作する)に、No.1〜No.4の4本の水平ラインを、シフ
ト操作により記憶する。最新に受け付けたNo.5の水平ラ
インと合わせて、5本の水平ラインから、CIF フォーマ
ットのライン No.3'を生成する。その際に、 No.1 〜 N
o.5 に異なるフィルタリング係数を乗算して生成する。
生成したラインは第1のフィールドメモリに記憶する。
【0022】ラインNo.4'、5'を求める場合、上記の4個
のラインメモリにNo.2〜No.5の4本の水平ラインを記憶
し、最新に受け付けたNo.6の水平ラインと合わせて、5
本の水平ラインから、CIF フォーマットの No.4'、No.5'
の2本を時分割で同時に生成する。 No.4'を生成すると
きと、No.5' を生成するときでは、 No.2 〜 No.6 に異
なるフィルタリング係数を乗算して生成する。生成した
ラインのうち、 No.4'は第1のフィールドメモリに記憶
し、 No.5'は第2のフィールドメモリに記憶する。
【0023】同様にして、No.8〜No.12 の5本の水平ラ
インから、CIF フォーマットのNo.10'、No.11' の2本の
ラインを作り、それぞれ第1のフィールドメモリと第2
のフィールドメモリに記憶する。
【0024】フィルタリング係数を乗算する理由は、フ
ィルタリング係数を乗算しないで、例えば No.4 をその
まま No.4'、No.5'としてラインを増やすと、垂直方向に
画像が不連続となり、実用上問題となるためである。こ
のようにして 288本のラインを生成する。
【0025】フィールドメモリから読み出すときは、第
1のフィールドメモリから No.1'〜No.4'を順次読み出
した後、第2のフィールドメモリから No.5'を読み出
す。次に、第1のフィールドメモリから No.6'〜 No.1
0' を順次読み出した後、第2のフィールドメモリから
No.11' を読み出す。以下これを繰り返す。このように
して、CIF フォーマットの映像信号が得られる。
【0026】次に、従来技術に係る第2のフォーマット
変換方式について説明する。本方式におけるNTSC方式の
映像信号は、第1のフォーマット変換方式におけるNTSC
方式の映像信号と同じであり、1水平ライン当たりの画
素数は 430画素とする。NTSC方式の映像信号は6.75MHz
のサンプリング周波数で入力されるとする。従って、本
方式においても、 240本から 288本にライン数を増加さ
せる変換が必要である。
【0027】NTSC方式の 240本の有効水平ラインを、画
面の上から下に順番に、No.1,2,3,---,240とし、これを
フォーマット変換して得られたCIF フォーマットの 288
本の水平ラインを、画面の上から下に順番に、No.1',
2',3',---,288'とする。
【0028】本方法においては、 No.1 〜 No.240 は、
そのまま、それぞれ No.1'〜 No.240'とする。 No.241'
〜 No.288'については、黒レベル信号とする。
【0029】第2の方法を実現するための回路として
は、以下の通りである。黒レベル信号を発生する黒レベ
ル信号発生器と、NTSC方式の映像信号と黒レベル信号と
を入力されていずれかを選択する信号選択回路とを設け
る。さらに、 No.1 〜 No.240の信号が信号選択回路に
入力されているときは、信号選択回路にNTSC方式の映像
信号を選択することを指示し、 No.240 の信号の選択が
終了した後の、 No.241〜 No.288 を出力すべき期間の
間は、黒レベル信号を選択することを信号選択回路に指
示するタイミング回路とを有すればよい。信号選択回路
と、タイミング回路とは、入力されるNTSC方式の映像信
号が有するサンプリング周波数6.75MHz と同じ周波数で
動作し、かつ同期して動作する。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】従来技術に係る第1の
フォーマット変換方式は、4つのラインメモリと、フィ
ルタリング係数を乗算するための5つの乗算器と、2つ
のフィールドメモリとが必要であり、比較的規模の大き
い回路となってしまう。
【0031】また、従来技術に係る第2のフォーマット
変換方式は、回路規模は小さい。しかし、変換して得ら
れたCIF フォーマットの映像信号を受信した受信側は、
黒レベル信号の部分( No.241 〜 No.288 の水平ライ
ン)を含めた画面全体で正しいアスペクト比であると考
えて、例えばNTSC方式の映像信号に逆変換する。そのた
め、受信側に表示される画面は、横方向については変化
しないが、縦方向については縮んだ画像となってしま
う。その結果アスペクト比が変化してしまう。
【0032】本発明はこのような従来技術の欠点を解消
し、正常なアスペクト比を維持しながらフォーマット変
換することができるとともに、簡単な回路構成を有する
CIFフォーマット変換装置を提供することを目的とす
る。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、所定のフォーマットに従ったデジタル映
像信号を入力されて、この入力された入力映像信号をCI
F フォーマットの出力映像信号に変換して出力するCIF
フォーマット変換装置において、第1の周期によりサン
プリングされてアナログ信号からデジタル信号に変換さ
れている入力映像信号を受け付けて記憶し、第1の周期
より短い第2の周期に同期して、この記憶している入力
映像信号を出力する記憶手段と、CIF フォーマットの1
つの画面を構成する画素のうち、入力映像信号から生成
される画素以外の補充画素についてのデジタル映像信号
を出力する補充手段と、記憶手段が出力する映像信号
と、補充手段が出力する映像信号とからCIF フォーマッ
トの1つの画面を構成するように、この2つの映像信号
を出力すべきタイミングを決定し、この決定されたタイ
ミングを示すタイミング信号を出力するタイミング指示
手段と、記憶手段が出力する映像信号と補充手段が出力
する映像信号とを受け付け、さらにタイミング信号に従
って、2つの映像信号のいずれかを選択して出力するス
イッチ手段とを有することとしたものである。
【0034】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して、本発明
によるCIF フォーマット変換装置をテレビ電話に適用し
た例を詳細に説明する。図1は本発明によるCIF フォー
マット変換装置を適用したテレビ電話10のブロック図で
ある。本テレビ電話10は、H.261 に従って圧縮された映
像信号を、ISDN網を介して送受する。本テレビ電話は、
送信するためにカメラ部12においてユーザを撮影し、得
られたNTSC方式のフォーマットの映像信号をCIF フォー
マットに変換し、変換された映像信号をH.261 に従って
符号化してISDN網に出力する。
【0035】特に、本テレビ電話は、5.625MHzのサンプ
リング周波数によりアナログ信号からデジタル信号に変
換されたNTSC方式の映像信号30を、6.75 MHzのCIF フォ
ーマットの映像信号32に変換する。さらに、本テレビ電
話は、変換の前後においてアスペクト比を維持するよう
に黒レベルの映像信号34を追加することを特徴とする。
【0036】ここで、NTSC方式の映像信号のサンプリン
グ周波数として5.625MHzを選んだ理由について説明す
る。NTSC方式の映像信号においては、フレーム数と、1
フレーム当たりの水平ライン数とはNTSC方式の規格によ
り規定されているため、1水平ライン当たりの画素数を
決めれば、NTSC方式の映像信号のサンプリング周波数は
決定される。
【0037】1水平ライン当たりの画素数は、フォーマ
ット変換の前後において、アスペクト比を維持するとい
う条件を考慮して決める必要がある。アスペクト比を維
持するためには、NTSC方式の有効画素数は 300であるこ
とが必要である。
【0038】これについて図2により説明する。図2(A)
は、NTSC方式により撮影した映像をそのままNTSC方式の
ディスプレイに表示したときの画面を示す。この画面の
アスペクト比が、変換後においても維持される必要があ
る。
【0039】図2(B)に変換後のCIF フォーマットを有す
る映像信号を表示したときの画面を示す。CIF フォーマ
ットの画面は 288ライン× 360画素から構成される。図
1のテレビ電話10においては、 240ラインを 288ライン
に変換するために、 240ラインの後に黒レベルの48ライ
ンを追加する方法を採用している。すなわち、画面の垂
直方向において、NTSC方式の映像信号は、 240/288=5/6
に圧縮されている。従って、NTSC方式の映像信号が水平
方向にも 5/6に圧縮されれば、アスペクト比を維持でき
る。CIF フォーマットにおいては、水平方向に 360画素
あるため、その5/6、すなわち 300画素をNTSC方式の画
素とし、残りの60画素を黒レベルの映像信号とすればよ
い。
【0040】この 300画素は有効画素である。NTSC方式
においては、水平帰線期間( 10.9μs) と、有効画素が
表示される水平表示期間( 52.6μs) との比率は、約1
対5である。従って、有効画素が 300であるため、水平
帰線期間中の画素は約60となり、これらを合わせて1水
平ライン当たり約 360画素となる。 360画素とすると、
NTSC方式の映像信号をサンプリングする際のサンプリン
グ周波数は、 29.97フレーム× 525水平ライン× 360画
素= 5.664MHz となる。
【0041】水平帰線期間中の画素数をいくつとするか
については、多少の選択の余地がある。図1において
は、これを58画素とした。58画素とした理由は以下の通
りである。NTSC方式の信号をCIF フォーマットの信号に
変換するため、後述する理由からこれらの信号は同期が
取れていることが好ましい。同期を取るためには、NTSC
方式のサンプリング周波数とCIF フォーマットのサンプ
リング周波数とが、1つの基準周波数を分周した周波数
であることが回路設計上好ましい。
【0042】図1のテレビ電話においては、CIF フォー
マットのサンプリング周波数は6.75MHz としているた
め、NTSC方式のサンプリング周波数を、上記の 5.664MH
z に近い 5.625MHz とすることにより、上述のことが可
能となる。すなわち、基準周波数を33.75 MHz とする
と、これを5分周すると、CIF フォーマットのサンプリ
ング周波数6.75MHz が得られ、6分周すると、NTSC方式
のサンプリング周波数5.625MHzが得られる。このときの
水平帰線期間中の画素数は、 5.625MHz = 29.97フレー
ム× 525水平ライン× 358画素より、 358画素となる。
【0043】なお、CIF フォーマットのサンプリング周
波数を 6.75MHzとしたのは、以下の理由による。図1に
おいてはフォーマット変換の便宜より、フォーマット変
換処理時、NTSC方式の映像信号の水平ライン数と、CIF
フォーマットの水平ライン数とを一致させる、すなわ
ち、NTSC方式の水平周波数とCIF フォーマットの水平周
波数とを一致させることとした。1水平ライン当たりの
画素数については、NTSC方式の有効画素数とCIF フォー
マットの画素数との比が 300対 360であることから、1
水平ライン当たりの画素数についても同一の比となるよ
うにする。1水平ライン当たりの全画素数は、図1のNT
SC方式では約 360としたため、CIF フォーマットの場合
の1水平ライン当たりの全画素数は、 360×(360/300)
=432 となる。これより、CIF フォーマットのサンプリ
ング周波数は、 29.97フレーム× 525水平ライン× 432
画素= 6.80MHzとなる。
【0044】この周波数については、 6.80MHzの近傍で
あれば、これに限定されるものではないため、NTSC方式
と PAL方式の共通のサンプリング周波数として従来から
使われている13.5MHz の半分の周波数6.75MHz を図1の
テレビ電話では採用することとした。このときのCIF フ
ォーマットの1水平ライン当たりの全画素数は、 6.75M
Hz= 29.97フレーム× 525水平ライン× 429画素より、
429画素となる。
【0045】次に、テレビ電話10の各部の詳細について
説明する。なお、図1の回路は輝度信号を処理する回路
のみを示しており、色差信号を処理する回路については
図示していない。色差信号を処理する回路は、図1と同
様な回路であり、図1の回路と並列に設ければよい。
【0046】また、図1においては本発明に直接関係あ
る部分のみが図示されており、本発明に直接関係ない部
分は図示されていない。図示されていない部分として
は、ISDN網を介して受信した、H.261 に従って圧縮符号
化されている映像信号を復号化処理する回路、復号化さ
れた映像を表示するディスプレイ、音声を入力するため
のマイク、マイクから入力された音声およびISDN網を介
して受信した音声信号を符号化/復号化処理する回路、
復号化された音声を出力するスピーカ、テレビ電話10の
操作部等がある。
【0047】図1に示すテレビ電話10のカメラ部12は、
通話が開始されると、ユーザを撮影し、NTSC方式のフォ
ーマットに従ったデジタル映像信号30をラインメモリ14
に出力する。デジタル映像信号30の1水平ライン当たり
の画素数は 358であり、そのうちの有効な画素数は 300
である。
【0048】撮影は、具体的にはカメラ部12内の撮影部
16が行なう。撮影部16は、同期信号発生回路24から、垂
直同期信号と水平同期信号とからなる同期信号26を受け
てNTSC方式のアナログ映像信号18を生成し、生成した映
像信号18をA/D 回路20に出力する。撮影部16は、CCD や
MOS 等の固体撮像素子、 または撮像管等を用いて構成さ
れる。
【0049】A/D 回路20は、アナログ映像信号18から、
アナログ−デジタル変換によりデジタル映像信号30を生
成する回路である。A/D 回路20は、タイミング回路22か
らの5.625 MHz のクロック信号28と、同期信号発生回路
24からの同期信号26とを受けて、5.625 MHz のサンプリ
ング周波数を有するデジタル映像信号30をラインメモリ
14に出力する。A/D 回路20は、映像信号30のうち、第1
フィールド内の有効画素である 240水平ライン× 300画
素のみをA/D 変換の対象とし、これ以外の画素が入力さ
れる期間(第2フィールド内のすべての画素が入力され
る期間を含む)は、A/D 変換は行なわず、またラインメ
モリ14に映像信号を出力することもない。A/D 回路20
は、変換後の信号30を同期信号26とクロック信号28とに
同期させてラインメモリ14に出力する。
【0050】ラインメモリ14は、5.625MHzのサンプリン
グ周波数を有するNTSC方式の映像信号30を、6.75 MHzの
サンプリング周波数を有する CIFフォーマットの映像信
号36に変換するためのメモリであり、1ライン分(300
画素)のデジタル映像信号30を記憶できる記憶容量を有
する。このメモリはDRAMやSRAM等の半導体メモリから構
成されている。本メモリ14は、書き込み用のポートと読
み出し用のポートとを有し、各ポートは、映像信号30、3
6 のビット数と同じ8ビットである。ラインメモリ14
は、書き込みと読み出しとを完全に非同期で、すなわ
ち、書き込みは 5.625MHz に、読み出しは 6.75 MHz
に、それぞれ制御することができるメモリである。
【0051】ラインメモリ14は、タイミング回路22か
ら、書き込みの制御のために5.625MHzのクロック信号28
とライトイネーブル信号38とを入力され、さらにA/D 回
路20からデジタル映像信号30を入力されて、この映像信
号30を記憶する。また、ラインメモリ14は、タイミング
回路22から、読み出しの制御のために6.75MHz のクロッ
ク信号40とリードイネーブル信号42とを入力されて、記
憶している映像信号30を読み出し、映像信号36としてス
イッチ44に出力する。書き込みおよび読み出しの制御用
のこれらの信号の利用の仕方については後述する。
【0052】ラインメモリ14への書き込みのタイミング
と、ラインメモリ14からの読み出しのタイミングとの関
係を図3、4 により説明する。図3(A)、(B)は、1つのフレ
ーム内の映像信号の書き込みと読み出しのタイミングを
示し、図4(A)、(B)は、1つのライン内の映像信号の書き
込みと読み出しのタイミングを示す。図3(A)に示すよう
に、ラインメモリ14にはNTSC方式の1フレーム内の映像
信号のうち第1フィールドに含まれる 240ラインのみが
順次書き込まれる。書き込まれた各ラインの信号は、書
き込みが行なわれた水平走査期間と同一の水平走査期間
内に読み出される。
【0053】各ラインの書き込みのタイミングを図4(A)
に示す。書き込まれた映像信号は、図4(B)に示すよう
に、数10画素遅れで直ちに読み出される。
【0054】書き込みのタイミングの詳細を図5に示
す。書き込みは、ライトイネーブル信号38がロウ(LOW)
のときに可能である。ライトイネーブル信号38は水平同
期信号に同期してロウとなり、クロック信号28が 300ク
ロックを出力した後に、ハイ(HIGH)となる。ライトイネ
ーブル信号38は、1フレーム当たり 240回ロウとなる
が、1フレーム期間内で最初にロウとなるタイミング
は、垂直同期信号に同期している。 240回ロウとなった
後は、次の垂直同期信号が来るまで、水平同期信号に関
係なくハイの状態を維持する。
【0055】ラインメモリ14は、図5(A)に示すように、
ライトイネーブル信号38がロウになった後の最初のクロ
ック信号28の立ち上がりt3に同期して書き込みの準備を
開始し、クロック信号28の次の立ち上がり時t4に、書き
込み用のポートにある映像信号30を書き込む。その後
は、クロック信号28の立ち上がりごとに、書き込み用の
ポートにある映像信号30を書き込む。
【0056】次に、読み出しのタイミングの詳細を図6
により説明する。読み出しは、リードイネーブル信号42
がロウのときに可能である。リードイネーブル信号42
は、水平同期信号に同期し、かつリードイネーブル信号
42がロウになってから所定時間経過後にロウとなる。そ
して、クロック信号40が 300クロックを出力した後に、
ハイとなる。リードイネーブル信号42は、1フレーム当
たり 240回ロウとなるが、1フレーム期間内で最初にロ
ウとなるタイミングは、垂直同期信号に同期している。
240回ロウとなった後は、次の垂直同期信号が来るま
で、水平同期信号に関係なくハイの状態を維持する。
【0057】ラインメモリ14は、図6(A)に示すように、
リードイネーブル信号42がロウになった後の最初のクロ
ック信号40の立ち上がりt5に同期して、読み出し動作を
開始する。この時点からt1時間が経過したときに映像信
号36の出力を開始し、次のクロック信号40の立ち上がり
t6からt2の期間、その信号を読み出し用のポートに出力
し続ける。その後は、クロック信号40の立ち上がりごと
に、同様にして読み出し用のポートに映像信号36を出力
する。こうして、映像信号の有するサンプリング周波数
の変換を行なう。
【0058】スイッチ44は、ラインメモリ14から映像信
号36を入力される。また、黒レベル信号発生回路46から
黒レベルの映像信号34を常時入力されている。スイッチ
44は、映像信号36と映像信号34とを選択して出力する回
路である。映像信号36と映像信号34との選択の仕方は、
画面上の最初の 240ラインと、次の48ラインとでは異な
る。
【0059】画面上の最初の 240ラインにおいては以下
のように選択する。各ラインごとに、ラインメモリ14が
映像信号36を出力しているときは、スイッチ44は、図4
(C)に示すように、タイミング回路22からの切替信号48
に従って、映像信号36をそのまま映像信号32として符号
化器50に出力する。ラインメモリ14が映像信号36を出力
していないときは、サンプリング周波数6.75MHz の60ク
ロックの間、黒レベルの映像信号34をそのまま映像信号
32として符号化器50に出力する。
【0060】240ライン分の出力が終了した後の48ライ
ンについては、図3(C)に示すように、タイミング回路22
からの切替信号48に従って、サンプリング周波数6.75MH
z の360クロックの間、黒レベルの映像信号34をそのま
ま映像信号32として符号化器50に出力する。
【0061】符号化器50は、CIF フォーマットである映
像信号32を入力されて、H.261 に従って映像信号の圧縮
符号化を行なう。符号化器50はタイミング回路22からの
イネーブル信号52に従って、映像信号32を受け付ける。
イネーブル信号52は、各画面ごとに、映像信号32の符号
化器50への入力の開始と終了を知らせる。イネーブル信
号52は、さらに、CIF フォーマットの1つの画面内に含
まれる各画素ごとに符号化器50が受信すべきタイミング
を知らせる。イネーブル信号52は、図3(D)に示すよう
に、1フレーム中において、符号化の対象となる 288ラ
インが出力されているときのみハイとなる。さらに、イ
ネーブル信号52は、この 288ライン中の各画素を受信す
べきタイミングに合わせて、ハイ/ロウを繰り返してい
る。ただし、その詳細は図示しない。符号化器50は、イ
ネーブル信号52に従って、映像信号32を受け付けた後、
H.261 に従って所定の符号化を行なう。符号化により得
られたビット列である映像信号54を通信制御部56に送
る。
【0062】通信制御部56は、符号化器50から映像信号
を符号化した映像信号54を受け付ける。さらに、図示し
ない音声処理部から符号化された音声信号58を受け付け
る。通信制御部56は、これらの信号を多重化してISDN網
に送信する。映像信号と音声信号はISDNのBチャネルを
2つ用いて送信される。
【0063】また、通信制御部56は、ISDN網を介して、
H.261 に従って符号化された映像信号と所定の符号化処
理を受けている音声信号とを受信する。受信した信号は
多重化されているため、通信制御部56は、受信した信号
を分解して映像信号60と音声信号62とする。通信制御部
56は、映像信号60について復号化等の映像信号処理を行
なう回路(図示しない)に映像信号60を送り、音声信号
62について復号化等の音声信号処理を行なう回路(図示
しない)に音声信号62を送る。
【0064】タイミング回路22は、同期信号26を同期信
号発生回路24から入力されて、同期信号26に同期させて
既述の各種のタイミング信号を生成する。A/D 回路20に
対しては、サンプリングのために、5.625 MHz のクロッ
ク信号28を出力する。ラインメモリ14に対しては、5.62
5 MHz のクロック信号28と、ライトイネーブル信号38
と、6.75 MHzのクロック信号40と、リードイネーブル信
号40とを出力する。
【0065】なお、ラインメモリ14へ入力される映像信
号30と、5.625 MHz のクロック信号と、6.75 MHzのクロ
ック信号40とは互いに同期している必要がある。同期し
ていないと、ラインメモリ14へ書き込もうとしたときに
ラインメモリ14が満杯になっていたり、ラインメモリ14
から読み出そうとしたときにラインメモリ14が空になっ
ている事態が生じるからである。
【0066】タイミング回路22は、スイッチ44に対し
て、映像信号36と黒レベル信号34とを選択させるための
信号48を出力する。タイミング回路22はさらに、符号化
器50に対して映像信号32を符号化するタイミングと、映
像信号32を受信するタイミングとを知らせる信号52を出
力する。
【0067】同期信号発生回路24は、垂直同期信号と水
平同期信号とを生成し、同期信号26として撮像部16とA/
D 回路20タイミング回路22とに出力する。
【0068】次に、図1に示すテレビ電話10の動作を説
明する。発信もしくは着信により通話が開始されると、
カメラ部12内の撮像部16は撮影を開始し、NTSC方式の映
像信号18を出力する。映像信号18を受けたA/D 回路20は
この信号18をデジタル信号30に変換し、ラインメモリ14
に出力する。
【0069】ラインメモリ14は、5.625 MHz のサンプリ
ング周波数に合わせて映像信号30を記憶し、6.75 MHzの
サンプリング周波数に合わせて映像信号36を出力するこ
とにより、サンプリング周波数の変換を行なう。映像信
号36は、スイッチ44に送られる。
【0070】スイッチ44は黒レベル発生回路46から黒レ
ベルの映像信号34も受けており、アスペクト比がフォー
マット変換後も変化しないように映像信号36と黒レベル
信号34とのいずれかを選択する。こうしてフォーマット
変換は完了し、変換後の映像信号32が符号化器50におい
てH.261 に従って圧縮符号化される。その後通信制御部
56で音声信号58と多重化された後にISDN網に送られる。
【0071】このように本実施例によれば、図2(A)に示
すNTSC方式の 300画素× 240ラインの画像が図2(B)に示
すCIF フォーマットの 360画素× 288ラインの画像に変
換される。CIF フォーマット上においては、図2(B)に示
すように、変換後の映像は、水平方向に圧縮された映像
になっている。
【0072】この変換後の画像を受信側においてH.261
に従って復号化して、表示すると、NTSC方式、PAL 方式
またはSECAM 方式のいずれの受信機においても正常なア
スペクト比で映し出される。不要な部分(下48ライン、
右60画素)は、黒く映し出される。
【0073】このように本実施例によれば、簡単な回路
を用いて、アスペクト比を維持しながら映像信号を変換
することができる。
【0074】なお、符号化側において図2に示すような
フォーマット変換をしていることを復号化側が知ってい
るならば、黒レベル以外の300 画素× 240画素の部分だ
けを拡大し、表示画面全体に正常なアスペクト比で表示
することが可能である。符号化側でどのようなフォーマ
ット変換をしているかについては、通信の開始時に情報
を符号化側から復号化側に送り、復号化側で必要な設定
をすることとしてもよい。
【0075】ここで、本実施例との比較のために、複雑
な回路を用いてフォーマット変換を行なう例(第1の比
較例)と、回路構成は簡単であるが、アスペクト比が変
換の前後で維持されない例(第2の比較例)とを示す。
【0076】第1の比較例のフォーマット変換方式で
は、NTSC方式の映像信号は1水平ライン当たり 430画素
(有効画素は360 )とする。 430画素としたのは、CIF
フォーマットの1水平ライン当たりの画素数(360) と、
NTSC方式の水平帰線期間を除いた有効画素数とを一致さ
せるためである。そして、NTSC方式のアナログ映像信号
をデジタル信号に変換する際のA/D 変換のサンプリング
周波数として、6.75MHz(= 30フレーム× 525水平ライン
× 430画素)を採用して、1水平ライン当たり 430画素
を生成することとしている。
【0077】第1の比較例においては、1水平ライン当
りの画素数は、NTSC方式とCIF フォーマットとの間にお
いて一致しているため、1水平ライン内の画素数に関す
る変換は不要である。1フレーム当たりの水平ライン数
については、 240本から 288本に水平ライン数を増加さ
せる変換が必要である。288-240 =48 =240×0.2 である
ことから、5本の水平ラインから6本の水平ラインを作
り出す。
【0078】5本の水平ラインから6本の水平ラインを
作り出すために、図7に示す回路を用いる。以下、この
回路の動作について説明する。
【0079】NTSC方式の 240本の有効水平ラインを、画
面の上から下に、順番に、No.1,2,3,---,240とし、これ
をフォーマット変換して得られたCIF フォーマットの 2
88本の水平ラインを、画面の上から下に、順番に、No.
1',2',3',---,288'とする。
【0080】本方法においては、生成されるCIF フォー
マットの各ラインは、これに最も近い位置にあるNTSC方
式の5本のラインから生成される。たとえば、ラインN
o.1' は、ラインNo.-2、-1、 1、 2、 3 から生成し、ライ
ンNo.2' は、ラインNo.-1、 1、 2、 3、 4 から生成し、ラ
インNo.3' は、ラインNo. 1、 2、 3、 4、 5 から生成し、
ラインNo.4' は、ラインNo. 2、 3、 4、 5、 6 から生成
し、ラインNo.5' は、ラインNo. 2、 3、 4、 5、 6 から生
成し、ラインNo.6' は、ラインNo. 3、 4、 5、 6、 7 から
生成する。
【0081】ここで、ラインNo.-1、-2等については、実
在しないため、例えば、中間レベルを表す値「128」等を
用いる。
【0082】ラインメモリを用いて、CIF フォーマット
の各ラインを生成する方法を、ラインNo.3'、4'、5' を例
として、次に述べる。ラインNo.3' を生成する場合、直
列に接続された4個のラインメモリ(遅延メモリとして
動作する)62、64、66、68 に、No.1〜No.4の4本の水平ラ
インを、シフト操作により記憶する。最新に受け付けた
No.5の水平ラインと合わせて、5本の水平ラインから、
乗算器70、72、74、76、78と加算器82とを用いて、CIF フォ
ーマットのライン No.3'を生成する。その際に、乗算器
70、72、74、76、78を用いて、 No.1 〜 No.5 に異なるフィ
ルタリング係数を乗算して生成する。生成したラインは
第1のフィールドメモリ60に記憶する。
【0083】ラインNo.4'、5'を求める場合、上記の4個
のラインメモリ62、64、66、68 にNo.2〜No.5の4本の水平
ラインを記憶する。そして、最新に受け付けたNo.6の水
平ラインと合わせて、5本の水平ラインから、乗算器7
0、72、74、76、78と加算器82とを用いて、CIF フォーマッ
トの No.4'、No.5'の2本を時分割で同時に生成する。 N
o.4'を生成するときと、No.5' を生成するときでは、乗
算器70、72、74、76、78を用いて、 No.2 〜 No.6 に異なる
フィルタリング係数を乗算して生成する。生成したライ
ンのうち、 No.4'は第1のフィールドメモリ60に記憶
し、 No.5'は第2のフィールドメモリ80に記憶する。
【0084】同様にして、No.8〜No.12 の5本の水平ラ
インから、CIF フォーマットのNo.10'、No.11' の2本の
ラインを作り、それぞれ第1のフィールドメモリ60と第
2のフィールドメモリ80に記憶する。
【0085】フィルタリング係数を乗算する理由は、フ
ィルタリング係数を乗算しないで、例えば No.4 をその
まま No.4'、No.5'としてラインを増やすと、垂直方向に
画像が不連続となり、実用上問題となるためである。こ
のようにして 288本のラインを生成する。
【0086】フィールドメモリから読み出すときは、第
1のフィールドメモリ60から No.1'〜 No.4'を順次読み
出した後、第2のフィールドメモリ80から No.5'を読み
出す。次に、第1のフィールドメモリ60から No.6'〜 N
o.10' を順次読み出した後、第2のフィールドメモリ80
から No.11' を読み出す。以下これを繰り返す。このよ
うにして、CIF フォーマットの映像信号が得られる。
【0087】書き込みと読み出しのタイミングを図8、9
に示す。図8は、1画面分のタイミングを示す。NTSC方
式の信号の1フィールド分である 240ラインを、CIF フ
ォーマットの1フレーム分である 288ラインに変換す
る。 240ラインから 288ラインを生成しているが、 288
ラインの書き込みについては図8(A)に示すように、 288
ライン分の書き込みを 240ライン分の時間で行なう。
【0088】このタイミングの詳細を図9(A)、(B)に示
す。図9(A)、(B)に示すように、No.4',5'のラインは時分
割で生成され、時分割でフィールドメモリ60、80 に書き
込まれる。このため、 240ライン分の時間で書き込みが
終了する。
【0089】読み出しについては書き込みのサンプリン
グ周波数と同じサンプリング周波数である6.75MHz の早
さで、No.1' からNo.288' まで順次読み出す。そのた
め、図8(B)に示すように、書き込みよりも時間を要す
る。その詳細なタイミングを図9(C)、(D)に示す。図9
(C)、(D)に示すように、No.1' からNo.4' までを第1の
フィールドメモリ60から読み出した後、No.5' を第2の
フィールドメモリ80から読み出す。次に、No.6' からN
o.10'までを第1のフィールドメモリ60から読み出す。
以下同様に、第1のフィールドメモリ60と第2のフィー
ルドメモリ80から交互に読み出す。
【0090】これらの書き込みと読み出しは図9におい
ては、同時に同一ラインに対して行われているように示
しているが、実際は、読み出しは書き込みに対して、1
水平ライン以上の期間遅く行なわれている。また、書き
込みと読み出しは、図示しない同期回路からの信号によ
り、垂直同期信号と水平同期信号とに同期して行なわれ
ている。
【0091】このように第1の比較例によるフォーマッ
ト変換は、輝度信号を変換するだけでも図7に示すよう
に、4つのラインメモリと、5つの乗算器と、2つのフ
ィールドメモリとを必要とする。従って図1の実施例に
比べて回路の構成が複雑になる。色差信号のフォーマッ
ト変換を考慮すると、さらにラインメモリと乗算器とフ
ィールドメモリとを必要とするために、図1の実施例に
比べて回路の構成がたいへん複雑になる。
【0092】次に、第2の比較例のフォーマット変換方
式について説明する。本方式におけるNTSC方式の映像信
号は、第1の比較例のフォーマット変換方式におけるNT
SC方式の映像信号と同じであり、1水平ライン当たりの
画素数は 430画素とする。NTSC方式の映像信号は6.75MH
z のサンプリング周波数で入力されるとする。従って、
本方式においても、 240本から 288本にライン数を増加
させる変換が必要である。
【0093】NTSC方式の 240本の有効水平ラインを、画
面の上から下に、順番に、No.1,2,3,---,240とし、これ
をフォーマット変換して得られたCIF フォーマットの 2
88本の水平ラインを、画面の上から下に、順番に、No.
1',2',3',---,288'とする。
【0094】本方法においては、 No.1 〜 No.240 は、
そのまま、それぞれ No.1'〜 No.240'とする。 No.241'
〜 No.288'については、黒レベル信号とする。
【0095】第2の比較例を実現するための回路を図10
に示す。黒レベル信号を発生する黒レベル信号発生器82
と、NTSC方式の映像信号と黒レベル信号とを入力されて
いずれかを選択する信号選択回路84と、 No.1 〜 No.24
0 の信号が入力されているときは、信号選択回路にNTSC
方式の映像信号を選択することを指示し、 No.240 の信
号の選択が終了した後の、 No.241 〜 No.288 を出力す
べき期間の間は、黒レベル信号を選択することを信号選
択回路84に指示するタイミング回路86とを有する。信号
選択回路84と、タイミング回路86とは、入力されるNTSC
方式の映像信号が有するサンプリング周波数6.75MHz と
同じ周波数で動作し、かつ入力される映像信号に同期し
て動作する。
【0096】第2の比較例の方法により変換して得られ
たCIF フォーマットの映像を図11に示す。図11に示すよ
うに、縦が 288ラインになっているために垂直方向に圧
縮された映像となる。
【0097】第2の比較例において黒レベル信号が挿入
されるタイミングを図12に示す。図に示すように、 240
ラインの映像信号が符号化器に送られた後に48ラインの
黒レベルの信号が挿入される。以上で比較例についての
説明を終える。
【0098】他の実施例について図13により説明する。
図1の実施例においてはNTSC方式の映像信号は、変換後
の画面の左上に配置することとしたが、図13に示す例に
おいては、NTSC方式の映像信号は、変換後の画面の中央
に配置することとした。図13においては。画面の上下に
各30ライン、画面の左右に各30画素の黒レベルが配置さ
れている。このようにNTSC方式の映像信号を、変換後の
画面のどの位置に配置するかは任意に選ぶことができ
る。図1に示すタイミング回路がどの位置に配置するか
を指示する。
【0099】以上の実施例においては、NTSC方式の映像
信号をCIF フォーマットに変換する例について説明した
が、本発明は、NTSC方式の映像信号に限られるものでは
なく、変換前の映像信号のライン数がCIF フォーマット
のライン数より少ないものであれば、どのような映像信
号であっても適用することができる。
【0100】また、上記の実施例においては、黒レベル
の信号を用いて、不足する画素を補うこととしたが、補
充する画素は黒レベルに限られるものではなく、例え
ば、緑色等の他の色を用いることもできる。
【0101】
【発明の効果】このように本発明によれば、正常なアス
ペクト比を維持しながらフォーマット変換することがで
きるとともに、簡単な回路構成を有するCIF フォーマッ
ト変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォーマット変換装置を有するテレビ電話の一
実施例のブロック図である。
【図2】図1に示すテレビ電話によるフォーマット変換
の前後の画面表示の説明図である。
【図3】フォーマット変換のタイミング図である。
【図4】フォーマット変換のタイミング図である。
【図5】ラインメモリへの書き込みのタイミング図であ
る。
【図6】ラインメモリからの読み出しのタイミング図で
ある。
【図7】第1の比較例のブロック図である。
【図8】第1の比較例のタイミング図である。
【図9】第1の比較例のタイミング図である。
【図10】第2の比較例のブロック図である。
【図11】第2の比較例による変換後の表示画面の説明
図である。
【図12】第2の比較例のタイミング図である。
【図13】他の実施例に係る表示画面の説明図である。
【符号の説明】
10 テレビ電話 12 カメラ部 14 ラインメモリ 20 A/D 回路 22 タイミング回路 44 スイッチ 46 黒レベル発生回路 50 符号化器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のフォーマットに従ったデジタル映
    像信号を入力されて、該入力された入力映像信号をCIF
    フォーマットの出力映像信号に変換して出力するCIF フ
    ォーマット変換装置において、該装置は、 第1の周期によりサンプリングされてアナログ信号から
    デジタル信号に変換されている前記入力映像信号を受け
    付けて記憶し、第1の周期より短い第2の周期に同期し
    て該記憶している入力映像信号を出力する記憶手段と、 前記CIF フォーマットの1つの画面を構成する画素のう
    ち、前記入力映像信号から生成される画素以外の補充画
    素についてのデジタル映像信号を出力する補充手段と、 前記記憶手段が出力する映像信号と、前記補充手段が出
    力する映像信号とから前記CIF フォーマットの1つの画
    面を構成するように、該2つの映像信号を出力すべきタ
    イミングを決定し、該決定されたタイミングを示すタイ
    ミング信号を出力するタイミング指示手段と、 前記記憶手段が出力する映像信号と、前記補充手段が出
    力する映像信号とを受け付け、さらに前記タイミング信
    号に従って、前記2つの映像信号のいずれかを選択して
    出力するスイッチ手段とを有することを特徴とするCIF
    フォーマット変換装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のCIF フォーマット変換
    装置において、前記補充手段は、補充画素についてのデ
    ジタル映像信号として、黒レベルの映像信号を出力する
    ことを特徴とするCIF フォーマット変換装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のCIF フォーマット変換
    装置において、 前記タイミング指示手段は、 前記CIF フォーマットの画面の1つのライン上におい
    て、前記補充画素が、前記入力映像信号から生成される
    画素に後続するように、前記タイミングを決定すること
    を特徴とするCIF フォーマット変換装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のCIF フォーマット変換
    装置において、 前記タイミング指示手段は、 前記入力映像信号から生成される画素が、前記CIF フォ
    ーマットの画面上において中央部に配置され、そして、
    前記補充画素が、前記入力映像信号から生成される画素
    の周辺部に配置されるように、前記タイミングを決定す
    ることを特徴とするCIF フォーマット変換装置。
  5. 【請求項5】 所定のフォーマットに従ったデジタル映
    像信号を入力されて、該入力された入力映像信号をCIF
    フォーマットの出力映像信号に変換して出力するCIF フ
    ォーマット変換方法において、該方法は、 第1の周期によりサンプリングされてアナログ信号から
    デジタル信号に変換されている前記入力映像信号を受け
    付けて記憶し、その後、第1の周期より短い第2の周期
    に同期して該記憶している入力映像信号を出力し、 前記CIF フォーマットの1つの画面を構成する画素のう
    ち、前記入力映像信号から生成される画素以外の補充画
    素についてのデジタル映像信号を出力し、 前記記憶された後に出力される映像信号と、前記補充画
    素についての映像信号とから前記CIF フォーマットの1
    つの画面を構成するように、該2つの映像信号を出力す
    べきタイミングを決定し、該決定されたタイミングを示
    すタイミング信号を出力し、 前記記憶後に出力される映像信号と前記補充画素につい
    ての映像信号とを受け付け、さらに前記タイミング信号
    に従って、前記2つの映像信号のいずれかを選択して出
    力することを特徴とするCIF フォーマット変換方法。
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JP (1) JPH09233432A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020017281A (ko) * 2000-08-29 2002-03-07 윤종용 영상신호 처리장치 및 이를 적용한 디지털 방송 수신장치
KR100428603B1 (ko) * 1998-11-30 2004-07-16 주식회사 대우일렉트로닉스 디지털티브이의그래픽정보디스플레이방법

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