JPH09233352A - 色シミュレーション装置 - Google Patents

色シミュレーション装置

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JPH09233352A
JPH09233352A JP8032481A JP3248196A JPH09233352A JP H09233352 A JPH09233352 A JP H09233352A JP 8032481 A JP8032481 A JP 8032481A JP 3248196 A JP3248196 A JP 3248196A JP H09233352 A JPH09233352 A JP H09233352A
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JP
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color
spectral
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original image
principal component
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JP8032481A
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English (en)
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Kimitaka Nakano
仁貴 中野
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色分解値が既知の原画像を観察するときの環
境に応じた、原画像の色を忠実にシミュレートできるよ
うにする。 【構成】 学習が終了した第1変換部32に、スキャナ
24上に載置された原稿を読み取った原画像の色分解値
が入力され、入力された色分解値が少なくとも3つの主
成分ベクトル係数に変換され、変換された主成分ベクト
ル係数が第2変換部34へ入力される。第2変換部34
では、記憶された主成分ベクトルと、主成分ベクトル係
数を乗じて、分光分布を求め、第3変換部36では指示
された光源の光源情報及び原画像の分光分布とを用い
て、所望の光源下での色彩値に変換する。次に、第4変
換部38では、モニターのディスプレイ特性値を用いて
RGB色の信号に変換し、モニター30に表示する。従
って、モニター30には所望する光源下で原画像を観察
する際の色で原画像が表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色シミュレーショ
ン装置にかかり、印刷または入力された原画像の色を忠
実に再現して提供できる色シミュレーション装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】多数色の原稿や物体の複写物を作成する
ときや多数色の原稿や物体を忠実に表示させるときのた
めに、色を表現する方法の1つとして色分解値がある。
この色分解値は一般的には、印刷では減法混色のYMC
K(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)、表示で
は加法混色のRGB(レッド、グリーン、ブルー)が用
いられる。この色分解値を用いれば、原稿や物体の各色
を再現できる。
【0003】近年、実際に多数色の原稿や物体の複写物
を作成する以前に、作成されるべき色を検討する所謂カ
ラーデザインが行われている。このような作成されるべ
き色を検討するために用いられるものとして、原稿や物
体の各色を再現して表示装置上に表示する色シミュレー
ション装置が知られている。この色シミュレーション装
置では、多数色の原稿や物体の色分解値を表示装置のデ
バイス値、例えばTV信号やデジタルRGB出力値に変
換して表示する。これによって、多数色の原稿や物体の
複写物を再現した色で表示できる。
【0004】ところが、上記の色分解値は、原稿や物体
の色を特定するための装置の特性や色分解値をデバイス
値に変換する装置の特性に依存する。例えば、色を特定
するために原稿や物体を照射するための光源や測色装置
が異なれば、原稿や物体の色は異なる色分解値となる。
また、デバイス値への変換特性が異なれば、原稿や物体
の色は異なる色で再現される。
【0005】そこで、従来より、再現すべき色が色を特
定するための装置の特性に依存せず、どのような装置で
あっても原稿等の色と同一の色を表す値を表現するため
に、色を装置に依存しない色情報値に一度変換(中間表
現法)している。このような、色を装置に依存しない色
情報値として、CIE(Commission Internationale de
I'Eclairage)が規定したCIE XYZ値、または均等
知覚色空間CIEL* * * 値等の色彩値がある。
【0006】これら色情報値としてのCIE XYZ
値、または、CIE L* * * 値等の色彩値を用
い、原稿や物体の色を表すCMYK値等の色分解値を色
彩値へ変換した後に、色修正を行う、所謂デバイスイン
ディペンデントに色を再現していた。このように、装置
に依存しない色彩値の一致によって、多数色の原稿等に
ついて異なる色シミュレーション装置であっても安定し
た精度で色再現することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CIE
* * * 値やCIE XYZ値は、光源の分光分
布と原稿や物体の対象表面の分光反射率や分光透過率、
及び等色関数によって定義されるため、従来の色シミュ
レーション装置では、原稿等の色を観察するときの照明
光がCIE L* * * 値を導出しする際に用いた所
定照明光と同一の照明光でなければ、再現した色は原稿
等の色に一致しないという問題がある。
【0008】このように、従来のデバイスインディペン
デントな色シミュレーション装置では、再現した色が原
稿や物体の色と同一色に見える光源が、所定照明光の光
源のみによって制限されるので、非常に限られた環境下
(照明下)でしか、色を再現することができないという
問題があった。すなわち、原稿や物体の色を観察する場
合の照明は、一般に白熱電球照明下、蛍光灯照明下、太
陽光下等のように種々雑多である。従って、従来のデバ
イスインディペンデントな色シミュレーション装置で
は、このような種々雑多な光源下で常に再現すべき色を
一致させることは困難であった。このため、色シミュレ
ーション装置に、例えば印刷するためのYMCKによる
色分解値が与えられた原稿を表示装置に表示させても、
光源が固定された色画像しか観察できず、異なる光源下
での色画像について各色をシミュレートすることはでき
なかった。
【0009】本発明は、上記事実を考慮して、色分解値
が既知の原画像を観察するときの環境に応じた、原画像
の色を忠実にシミュレートできる色シミュレーション装
置を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の色シミュレーション装置は、原画像の色情報
値を入力するための入力手段と、複数の光源の各分光情
報を記憶する記憶手段と、前記原画像の各色を光源に依
存しない分光反射率分布または分光透過率分布を多変量
解析することによって得られる少なくとも3つの特徴パ
ラメータ及び特徴パラメータ係数で表現し、前記色情報
値で定まる多数色の各々について少なくとも3つの特徴
パラメータ及び特徴パラメータ係数を記憶すると共に、
前記入力手段に入力された色情報値を、該色情報値に対
応する少なくとも3つの特徴パラメータ係数に変換する
第1の変換手段と、前記第1の変換部で変換された少な
くとも3つの特徴パラメータ係数を、前記多変量解析に
より得られる少なくとも3つの特徴パラメータに基づい
て分光反射率分布又は分光透過率分布に変換する第2の
変換手段と、前記第2の変換手段で変換された分光反射
率分布又は分光透過率分布を、指定された前記光源の分
光情報に基づいて、色彩値に変換する第3の変換手段
と、前記第3の変換手段で変換された色彩値を、表示信
号に変換する第4の変換手段と、前記第4の変換手段で
変換された表示信号により、原画像を表示する表示手段
と、を備えている。
【0011】また、請求項2に記載したように、前記多
変量解析として主成分分析を用い、該主成分分析するこ
とによって得られる分光反射率分布又は分光透過率分布
の主成分ベクトルを特徴パラメータとし、該主成分ベク
トルによる該分光反射率又は分光透過率の展開係数を前
記特徴パラメータ係数とすることができる。
【0012】なお、前記第1の変換手段は、請求項3に
記載したように、入力された色情報値に対応する少なく
とも3つの特徴パラメータ係数に変換するように学習さ
れた多層フィードフォワード型ニューラルネットワーク
を用いることができる。
【0013】また、前記第1の変換手段は、請求項4に
も記載したように、前記色情報値と該色情報値に対応す
る少なくとも3つの特徴パラメータ係数との対応関係を
記憶したルックアップテーブルを用いることができる。
【0014】本発明の色シミュレーション装置によれ
ば、第1の変換手段によって、入力された色情報値を、
該色情報値に対応する少なくとも3つの特徴パラメータ
係数に変換する。すなわち、原画像の各色は、光源に依
存しない分光反射率分布または分光透過率分布を多変量
解析することによって得られる少なくとも3つの特徴パ
ラメータ及び特徴パラメータ係数により近似表現でき
る。この多変量解析としては請求項2にも記載したよう
に、主成分分析を用いることができ、主成分分析するこ
とによって得られる分光反射率分布又は分光透過率分布
の主成分ベクトルを特徴パラメータとし、該分光反射率
又は分光透過率の展開係数を特徴パラメータ係数とする
ことができる。
【0015】第1の変換手段には、色情報値で定まる多
数色の各々について少なくとも3つの特徴パラメータ係
数が記憶されている。従って、色情報値に対応する少な
くとも3つの特徴パラメータ係数に変換される。この第
1の変換手段は、請求項3にも記載したように、入力さ
れた色情報値に対応する少なくとも3つの特徴パラメー
タ係数に変換するように学習された多層フィードフォワ
ード型ニューラルネットワークを用いることができる。
周知のように、ニューラルネットワークは、多数の入出
力関係の学習からどのような入力があっても学習が反映
された出力がなされるので、第1の変換手段に色情報値
が入力されれば、入力された色情報値に対応する少なく
とも3つの特徴パラメータ係数を出力する。また、第1
の変換手段は、請求項4にも記載したように、色情報値
と該色情報値に対応する少なくとも3つの特徴パラメー
タ係数との対応関係を記憶したルックアップテーブルを
用いることができる。このように、ルックアップテーブ
ルを用いれば、参照するのみの単純な処理で迅速に少な
くとも3つの特徴パラメータ係数を出力することができ
る。
【0016】この少なくとも3つの特徴パラメータ係数
を、多変量解析により得られる少なくとも3つの特徴パ
ラメータに基づいて第2の変換手段で分光反射率分布又
は分光透過率分布に変換する。すなわち、少なくとも3
つの特徴パラメータの各々に特徴パラメータ係数を乗じ
ることによって分光反射率分布または分光透過率分布と
なる。この第2の変換手段で変換された分光反射率分布
又は分光透過率分布は光源に依存していないので、原画
像の各色は、特定できる。この変換された分光反射率分
布又は分光透過率分布を、指定された光源の分光情報に
基づいて、第3の変換手段で色彩値に変換する。これに
より、変換された色彩値は、指定された光源の色が反映
されたものとなる。第4の変換手段は変換された色彩値
をマトリクス演算等によりTV信号やデジタルRGB信
号等の表示信号に変換し、表示手段で原画像を表示す
る。これによって、表示された原画像は、入力された色
情報値による原画像に指定した光源の色が反映されて表
示される。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、本発明の考え方について説
明する。
【0018】人が物体の色を認識する過程は、所定色の
光源からの光を反射した物体からの反射光を眼球で採取
し、各種視覚フィルター及び眼球の視細胞を介して脳へ
伝えられることである。ここで、物体の分光反射率分布
または分光透過率分布(以下、総称して、分光分布とい
う)、光源の分光分布及び人の視覚特性が、色を認識す
る際に重要なポイントとなる。例えば、同じ物体を異な
る光源下で観察した場合、人間は違う色と判断する。
【0019】一方、従来の技術の欄でも説明したよう
に、色の分光分布を主成分分析(KL展開)を用いて近
似する方法に関する研究が行われており、少ない主成分
ベクトルで分光分布が精度良く近似できることが知られ
ている。この主成分分析を用いた色を再現する方法を用
いて、物体の分光分布を近似再現することにより、光源
の分光分布及び人間の視覚特性を考慮した所望する光源
下での色の見えをシミュレートすることができる。
【0020】以下、図面を参照して本発明の実施の形態
の一例を詳細に説明する。本実施の形態は、色分解値が
既知の原画像を、様々な光源下で観察することを表示装
置上でシミュレートする色シミュレーション装置に本発
明を適用したものである。
【0021】図2に示すように、本実施の形態の色シミ
ュレーション装置は、マイクロコンピュータを含んで構
成されたシミュレーション本体10、原稿に記録されて
いる画像を読み取るためのスキャナ24、画像データ入
出力装置26、データやコマンドを入力するためのキー
ボード28、及びモニター30から構成されている。シ
ミュレーション本体10は、CPU12、ROM14、
RAM16、光源の色情報等(詳細は後述)を記憶する
ためのメモリ18、シミュレーション本体と他の装置と
の間でデータ等をやりとりするための入出力装置(以
下、I/Oという)20及びこれらをデータやコマンド
が入出力可能なように接続されたバス22から構成され
ている。なお、ROM14には、後述する処理プログラ
ムが記憶されている。また、スキャナ24、及び画像デ
ータ入出力装置26は、何れか一方を備えればよい。す
なわち、スキャナ24は、色を数値で表現したデータと
して出力するための装置であり、物体(原稿)に光を照
射し、物体からの反射光や透過光の強さを光電的原理を
利用して計測する。基本的には、光源と測光器からな
る。一方、画像データ入出力装置26は、数値表現され
た原画像の色分解値が外部記憶手段に記憶されている場
合に、外部記憶手段から読み込むための装置である。
【0022】図1は本実施の形態の色シミュレーション
装置42の機能別概略構成を示すブロック図である。本
実施の形態の色シミュレーション装置42では、スキャ
ナ24または画像データ入出力装置26から入力された
例えば印刷用のCMYK等の色分解値が既知の原画像
を、オペレータが指定した所望する光源下で観察する場
合の画像にシミュレートしてモニター30上で再現す
る。
【0023】この色シミュレーション装置42における
色分解値からモニター用のデバイス値までの変換は、機
能別に、第1変換部32、第2変換部34、第3変換部
36、及び第4変換部38に分類される。第1変換部3
2は入力された色分解値を主成分ベクトル係数に変換す
るためのものであり、第2変換部34は変換された主成
分ベクトル係数を用いて入力された色分解値の分光分布
を求めるのものであり、第3変換部36は求めた分光分
布及び予め記憶された光源情報40を用いて指定された
光源下の色彩値を求めるためのものであり、第4変換部
38は求めた色彩値をモニター30のデバイス値に変換
するためのものである。
【0024】なお、第1変換部32は、後述するニュー
ラルネットワークで構成された変換機能を有すると共
に、それを学習する学習機能を有している。
【0025】次に、各変換部の詳細を説明する。第1変
換部32は、色情報値である色分解値の変換のために予
め構築された変換系で、スキャナ24からの原画像のC
MYK等の色分解値を少なくとも3つの主成分ベクトル
の展開係数に変換する。この変換には、ルックアップテ
ーブルまたはニューラルネットワーク等を用いることが
できる。
【0026】本実施の形態では、第1変換部32にニュ
ーラルネットワークを採用した場合を説明する。第1変
換部32は、YMCKの各色毎に色分解値を入力するた
めの入力層として色分解値の数に応じたニューロンを有
し、中間層を介して特性値ベクトル係数値を出力するた
めの出力層として特性値ベクトル係数の数に応じたニュ
ーロンを有して各々のニューロンがシナプスによって結
合されたニューラルネットワークを以下に説明する学習
処理により学習して、所望の色分解値から未知の特性値
ベクトル係数を求める系を得るものである。
【0027】図3に示すように、第1変換部32は、ネ
ットワーク74及び教師部76から構成されている。ネ
ットワーク74には、YMCKの各色毎に色分解値が入
力されると共に、推定演算された主成分ベクトル係数を
出力するようになっている。入力の色分解値に対応する
教師信号TC及び出力の主成分ベクトル係数に対応する
出力信号OCは教師部76に入力され、教師部76はこ
れらの差分等から得た修正信号SCをネットワーク74
に出力するようになっている。すなわち、ネットワーク
74に、YMCKの各色毎に色分解値が入力されると共
に、推定演算された主成分ベクトル係数を出力する。こ
の入力の色情報値に対応する既知の主成分ベクトル係数
は教師信号TCとして教師部76に入力され、出力の主
成分ベクトル係数に相当する出力信号OCも教師部76
に入力される。教師部76はこれら入力された信号の差
分等から得た修正信号SCをネットワーク74に出力す
る。
【0028】この第1変換部32に用いられているニュ
ーラルネットワークの一例としては、図4に示すよう
に、色分解値としてのR,G,BまたはY,M,Cの3
つのユニット、或いはY,M,C,Kの4つのユニット
I1、I2、I3、(I4)から成る入力層、多数のユ
ニットMq(q≧1)から成る中間層、及び3から6個
の出力ユニットU1, U2, ・・・・Unから成る出力
層から構成されている。中間層の各ユニットはバイアス
ユニットに接続されている。
【0029】中間層のユニットは入出力関係がシグモイ
ド関数によって表される神経回路素子により構成され、
入力層のユニット及び出力層のユニットは入出力関係が
線形の神経回路素子で構成されている。出力層のユニッ
トは中間層のユニットと同様に入力関係がシグモイド特
性を持つ神経回路素子で構成されてもよい。出力層の出
力ユニットの数は、分光反射率分布に対する多変量解析
によって得られる特徴パラメータのうち実際に分光反射
率を表現するために用いる特徴パラメータの数、すなわ
ち、後述するように主成分ベクトル係数に対応してい
る。
【0030】第1変換部32では、CMYK値、RGB
値等のデバイス値がその入力として与えられると、ネッ
トワークの中間層のユニットからは次の(1)式に従っ
た出力Hjが出力される。
【0031】
【数1】
【0032】但し、W(h) ijは入力層のi番目のユニッ
トと中間層のj番目のユニットの結合係数(すなわち重
み)を表し、Ii は入力層のi番目のユニットの出力
(すなわち色情報値)、bj はバイアスユニットから供
給されるバイアス値を表す。また、出力層のユニットの
出力Ok も同様に次の(2)式のように表される。
【0033】
【数2】
【0034】但し、W(O) ijはj番目の中間ユニットと
i番目の出力ユニットの結合係数を表し、またHj
(1)式で定義される中間層のj番目のユニットの出力
値である。また、n、m、uはそれぞれ入力層、中間
層、出力層の各々のユニット数である。
【0035】従って、入力層のユニットへ色分解値を入
力することによって、出力層のユニットから出力Ok
して少なくとも3つの主成分ベクトル係数の値が出力さ
れる。
【0036】なお、上記の入力層の各ユニットの特性は
入力をそのまま出力するような特性であり、また、中間
層のユニットの結合係数は次の(3)式で定義される
[0,1]の間で単調増加するシグモイド関数で表され
る特性である。 f(x)=1/(1+e-x) ・・・(3)
【0037】また、出力層のユニットはシグモイド関数
あるいは線形関数で表される特性である。ただし、出力
層はバイアスユニットからの入力があってもよい。
【0038】このニューラルネットワークの結合係数
は、出力層の各ユニットの出力と分光反射率分布の主成
分分析によって得られた特徴パラメータ係数である教師
信号との誤差を最小にするように予め学習・修正され
る。すなわち、CMYK値、RGB値等から分光反射率
の主成分分析によって得られる特徴パラメータ係数であ
る主成分ベクトル係数への変換を学習する。本実施の形
態では、ニューラルネットワークとして、フィードフォ
ワード結合型ニューラルネットワークを用いており、該
ネットワークの学習方法は各種の方法があるが、例え
ば、バックプロパゲーションアルゴリズム(ラメルハー
ト[Runmelhert,D.E and McClelland,J.L.(Eds),"Paral
lel Distributied Processing",Exploraation in the M
icrostructureof Cognition.Vol1,2,MIT Press,Cammbri
dge(1989)参照])の最急降下法等を用いることができ
る。
【0039】この色票の色の分光反射率を主成分分析す
ることにより得られる低次の主成分ベクトルを用い、該
色票の色の分光反射率を次の(4)式で近似復元でき
る。主成分分析は、次元削減の統計的手法として一般的
に用いられており、数値計算法としては、ハウスホルダ
ー法、バイセクション法、及び原点移動べき乗法等があ
る。以下に主成分分析の一例を示す。 Φμi =λi μi μi t μj = 1(i=j) = 0(i≠j) ・・・(4) 但し、i=1,2,・・・rであり、Φは次の(5)式
で定義される共分散行列、λi は固有値、μi は固有ベ
クトル(主成分ベクトル)、及びtは転置を表してい
る。
【0040】
【数3】
【0041】主成分分析から得られる第K番目までの主
成分ベクトルμi を用いたときの分光反射率Rは、次の
(6)式で近似できる。
【0042】
【数4】
【0043】次に、第1変換部42におけるニューラル
ネットワークの学習の処理の詳細を図6を参照してさら
に説明する。まず、ニューラルネットワークを学習させ
る前の処理S1として、YMCK等の色分解値が既知の
色票の分光反射率分布を測定する。次の処理S2では、
測定した複数の色票の分光反射率を主成分分析する。次
に、処理S3では主成分分析することによって得られる
少なくとも3つの主成分ベクトル、及び主成分ベクトル
係数を導出する。この主成分ベクトルは、上記説明した
ように、上記の(4)式で定義される固有方程式の解と
して定義される。また、主成分ベクトル係数は、上記
(6)式で算出される主成分ベクトル係数Ψである。次
の処理S4では、色分解値が既知の複数の物体または色
票の少なくとも3つの主成分ベクトル係数を教師信号と
し、CMYK等の色分解値を入力信号として各々ニュー
ラルネットワークに入力し、次の処理S5で学習させ
る。すなわち、ネットワークの出力と主成分分析によっ
て得られた主成分ベクトル係数(特徴パラメータであ
る)教師信号との誤差を最小にするように学習される。
以上の処理が終了し(処理S6)、ニューラルネットワ
ークの学習が十分に行われた後に、処理S7でネットワ
ークの構造、ウェイトをメモリ18に記憶し、変換系の
構築を終了する。このように、学習することによって第
1変換部42では、CMYK等の色分解値が入力される
と、色分解値に対応する少なくとも3つの主成分ベクト
ル係数を出力する。
【0044】次に、第2変換部34は、第1変換部32
から出力された少なくとも3つの主成分ベクトル係数を
用いて、上記の学習のときに導出した少なくとも3つの
主成分ベクトルを用いて分光分布を導出するための機能
を有しており、次の(7)式に従って変換した分光分布
を出力する。
【0045】
【数5】
【0046】但し、Ψi :第1変換部42から出力され
た主成分ベクトル係数 λi :主成分ベクトル
【0047】次に、第3変換部36は、変換部3からの
原画像の分光反射率を、予めメモリ18に記憶されたと
所望する光源の分光情報あるいは測定により得られた光
源の分光情報を用いて、光源下での色彩値に変換する機
能を有しており、次の(8)式に従って変換された色彩
値を出力する。なお、色彩値はCIE XYZ、CIE
* * * 、CIEL* * * 等が利用可能であ
り、本実施の形態では、CIE XYZの三刺激値を用
いる。
【0048】
【数6】
【0049】次に、第4変換部38は、変換部4からの
色彩値信号を、画像を表示するディスプレイの特性値を
用いてマトリクス演算によりディスプレイで表示するた
めに適したRGB色分解値に変換するためのものであ
る。このマトリクス演算による色彩値信号からRGB信
号への変換は、モニター上ではRGBの各色は略加法混
色が成立すると共に、モニターの色度仕様値およびVD
T特性(γ値)は既知であるため、次の(8)式を用い
て加法混色系における表色系変換をすることができる。
【0050】
【数7】
【0051】次に、本実施の形態の色シミュレーション
装置42の作動を図7のフローチャートを参照してさら
に説明する。上述のようにして第1変換部の学習が終了
すると、スキャナ24上にシミュレートションすべき原
稿が載置され、色シミュレーション装置42の電源が投
入またはシミュレート実行開始の指示がキーボードより
なされると、図7のステップ100へ進み、スキャナ2
4に載置された原稿の原画像が読み取られる。スキャナ
24は読み取った原画像の色分解値を出力する。なお、
原画像の色分解値が外部記憶装置等に記憶されている場
合は、スキャナ24による読み取りは行われずに、外部
記憶手段から直接、色分解信号が読み取られる。次のス
テップ102では、上記説明したように学習されたニュ
ーラルネットワークの第1変換部32において、入力さ
れた色分解値が少なくとも3つの主成分ベクトル係数に
変換され、変換した主成分ベクトル係数を第2変換部3
4へ出力する。次に、ステップ104において、上述の
ように、予め導出された主成分ベクトル(メモリ18に
記憶されている)を読み取ると共に、第1変換部32か
ら出力された少なくとも3つの主成分ベクトル係数に、
読み取った少なくとも3つの主成分ベクトルを乗じるこ
とによって、分光分布を求める(変換される)。次のス
テップ106では、オペレータのキーボードによる指示
を読み取ることによって、スキャナ24上に載置された
原稿の原画像を何れの光源下でシミュレートし表示する
かの指示を読み取り、指示された光源の光源情報をメモ
リ18から読み取る。次のステップ108では、第3変
換部36において第2変換部34から出力された原画像
の分光分布と、読み取った光源の分光情報または測定に
より得られた光源の分光情報とを用いて、所望の光源下
での色彩値に変換する。次のステップ110では、第4
変換部38において所望の光源下での色彩値をモニター
30に画像を表示するため、モニター30のディスプレ
イ特性値を用いてマトリクス演算によりRGB色の色分
解値信号に変換する。次のステップ112では、第4変
換部38からの出力信号(RGB色の色分解値信号)に
応じて、所望する光源下で原画像を観察する際の色で表
示する。
【0052】このように、本実施の形態の色シミュレー
ション装置では、第1変換部で原画像の色分解値から定
まる分光分布の主成分ベクトル係数を求め、この主成分
ベクトル係数を用いて第2変換部で分光分布を求め、第
3変換部で照射させる光源の光源情報により色彩値を求
め、第4変換部において観察するモニターの特性で修正
した後に、原画像をモニタに表示させているので、照射
させる光源の光源情報と観察するモニターの特性を考慮
して、前記印刷用CMYK等の色分解値が既知の原稿や
物体の原画像を種々の光源下で観察する場合と等価な原
画像をモニター上に表示できる。従って、本色シミュレ
ーション装置を用いれば、原画像を観察する光源がどの
ようなものであっても、忠実にモニター上に再現するこ
とができる。
【0053】本実施の形態の色シミュレーション装置
は、緊急時の案内板等や暗室等の照明光源の色が特殊な
環境下において行き先案内板等の原画像を観察する場合
を想定した原画像のシミュレート表示に好適である。
【0054】なお、上記実施の形態では、シミュレーシ
ョン本体内にニューラルネットワークを含んだ構成とし
たが、ニューラルネットワークを別個の独立した構成と
して用いてもよい。
【0055】なお、スキャナで読み取った原画像を色シ
ミュレーション装置を使用して再現するとき、原画像の
CMYK等の色分解値を機差等のバラツキが生じること
なく検出する必要がある場合、すなわち、原画像として
入力された色分解値とスキャナ24で読み取ることによ
り得た色分解値とを一致させる必要がある場合には、ス
キャナ24を次のように調整すればよい。
【0056】図5に示すように、CMYK等の色分解値
が既知の色票44の各色分解値を画像データAとしてプ
リンタ46に入力し、プリンタ46において画像データ
Aによる印刷物48を作成する。この印刷物48を上記
構成による色シミュレーション装置42のスキャナ24
で読み取る。スキャナ24は、印刷物48から読み取っ
た色票の各色の色分解値を出力する。この色分解値を画
像データBとしてプリンタ46へ入力し、画像データB
による印刷物48Bを作成する。これらの印刷物48及
び印刷物48Bが同一色になるまでスキャナ24が出力
するCMYK等の色分解値を増減させることによって色
補正する。これによって、スキャナ24は、プリンタ4
6の印刷物から入力である色分解値を出力することがで
きる。このようにすることによって、スキャナの機差や
スキャナの出力信号の違いを考慮し標準的なデータを得
ることができ、常時安定した色を表現することができ
る。なお、上記印刷物48はプリンタ46の特性によっ
て、得られる色が異なるため、色シミュレーション装置
42でシミュレートする原画像や物品を作成するときの
プリンタ毎に行い、各プリンタ毎に色補正値を記憶し切
り換えて使用することが好ましい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、入
力手段に入力された色情報値を、光源に依存しない分光
反射率分布または分光透過率分布を多変量解析すること
によって得られる少なくとも3つの特徴パラメータ係数
に変換し、さらに該特徴パラメータを用いて得られる分
光反射率分布又は分光透過率分布を、指定された光源の
分光情報に基づいた色彩値に変換して表示するので、入
力された色情報値の原画像を、指定した光源下で原画像
を観察したときの色で表示できる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】色シミュレーション装置の機能別構成の概略を
示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる色シミュレーション装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図3】ニューラルネットワークの動作を説明するため
の概念イメージ図である。
【図4】ニューラルネットワークの構成を説明するため
の概念イメージ図である。
【図5】スキャナを校正する過程の一例を説明するため
の説明図である。
【図6】第1変換部であるニュラルネットワークの変換
系構築時の処理過程を示すフローチャートである。
【図7】色シミュレーション装置の動作の流れを示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 シミュレーション本体 32 第1変換部 34 第2変換部 36 第3変換部 38 第4変換部 40 光源情報 42 色シミュレーション装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像の色情報値を入力するための入力
    手段と、 複数の光源の各分光情報を記憶する記憶手段と、 前記原画像の各色を光源に依存しない分光反射率分布ま
    たは分光透過率分布を多変量解析することによって得ら
    れる少なくとも3つの特徴パラメータ及び特徴パラメー
    タ係数で表現し、前記色情報値で定まる多数色の各々に
    ついて少なくとも3つの特徴パラメータ及び特徴パラメ
    ータ係数を記憶すると共に、前記入力手段に入力された
    色情報値を、該色情報値に対応する少なくとも3つの特
    徴パラメータ係数に変換する第1の変換手段と、 前記第1の変換部で変換された少なくとも3つの特徴パ
    ラメータ係数を、前記多変量解析により得られる少なく
    とも3つの特徴パラメータに基づいて分光反射率分布又
    は分光透過率分布に変換する第2の変換手段と、 前記第2の変換手段で変換された分光反射率分布又は分
    光透過率分布を、指定された前記光源の分光情報に基づ
    いて、色彩値に変換する第3の変換手段と、 前記第3の変換手段で変換された色彩値を、表示信号に
    変換する第4の変換手段と、 前記第4の変換手段で変換された表示信号により、原画
    像を表示する表示手段と、 を備えた色シミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 前記多変量解析として主成分分析を用
    い、該主成分分析することによって得られる分光反射率
    分布又は分光透過率分布の主成分ベクトルを特徴パラメ
    ータとし、該主成分ベクトルによる該分光反射率又は分
    光透過率の展開係数を前記特徴パラメータ係数とするこ
    とを特徴とする請求項1に記載の色シミュレーション装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の変換手段は、入力された色情
    報値に対応する少なくとも3つの特徴パラメータ係数に
    変換するように学習された多層フィードフォワード型ニ
    ューラルネットワークであることを特徴とする請求項1
    に記載の色シミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の変換手段は、前記色情報値と
    該色情報値に対応する少なくとも3つの特徴パラメータ
    係数との対応関係を記憶したルックアップテーブルであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の色シミュレーショ
    ン装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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