JPH09232868A - 温度補償水晶発振器 - Google Patents
温度補償水晶発振器Info
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- JPH09232868A JPH09232868A JP6378496A JP6378496A JPH09232868A JP H09232868 A JPH09232868 A JP H09232868A JP 6378496 A JP6378496 A JP 6378496A JP 6378496 A JP6378496 A JP 6378496A JP H09232868 A JPH09232868 A JP H09232868A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の水晶を用いたVCXOやPXOにおい
て温度補償を行う場合、容量の一次温度係数を変えて調
整する手段しかなく十分な周波数温度特性が得られない
と云う問題があった。本発明は上記課題を解決するため
になされたもので周波数温度特性の簡易手段を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 水晶振動子、バリキャップダイオード、
ダイオード及び増幅器を直列接続して構成した水晶発振
器において前記バリキャップダイオードに抵抗を介して
前記ダイオードを逆接続し、前記抵抗と前記逆接続ダイ
オードとの接点に抵抗を介して電圧を印加し周波数温度
補償を行う。
て温度補償を行う場合、容量の一次温度係数を変えて調
整する手段しかなく十分な周波数温度特性が得られない
と云う問題があった。本発明は上記課題を解決するため
になされたもので周波数温度特性の簡易手段を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 水晶振動子、バリキャップダイオード、
ダイオード及び増幅器を直列接続して構成した水晶発振
器において前記バリキャップダイオードに抵抗を介して
前記ダイオードを逆接続し、前記抵抗と前記逆接続ダイ
オードとの接点に抵抗を介して電圧を印加し周波数温度
補償を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無線機や測定器等に
用いられる水晶発振器に関し、特に水晶発振器に簡易な
温度補償を施した温度補償発振器に関する。
用いられる水晶発振器に関し、特に水晶発振器に簡易な
温度補償を施した温度補償発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】温度補償水晶発振器(TCXO)の様な
温度補償回路を備えていない一般的な水晶発振器(以
下、PXOと云う)や電圧制御水晶発振器(以下、VC
XOと云う)等では、その周波数温度特性は用いる水晶
振動子自体の周波数温度特性にほぼ左右される。例え
ば、数MHz以上の水晶発振器においては、ATカット
水晶振動子を用いる場合が一般的であり、その周波数温
度特性は図5(a)に一例を示すように温度範囲−20
℃〜70℃では±15ppm〜±20ppm程度の周波
数温度特性となる。従って、VCXOやPXO等を設計
するに当たっては、所望の周波数温度特性を考慮し、水
晶振動子の切断角度等を厳密に管理して周波数温度特性
を決めている。
温度補償回路を備えていない一般的な水晶発振器(以
下、PXOと云う)や電圧制御水晶発振器(以下、VC
XOと云う)等では、その周波数温度特性は用いる水晶
振動子自体の周波数温度特性にほぼ左右される。例え
ば、数MHz以上の水晶発振器においては、ATカット
水晶振動子を用いる場合が一般的であり、その周波数温
度特性は図5(a)に一例を示すように温度範囲−20
℃〜70℃では±15ppm〜±20ppm程度の周波
数温度特性となる。従って、VCXOやPXO等を設計
するに当たっては、所望の周波数温度特性を考慮し、水
晶振動子の切断角度等を厳密に管理して周波数温度特性
を決めている。
【0003】通常の水晶発振器はPXO、TCXO及び
VCXO等何れのタイプの発振器であれその発振周波数
を調整するため、水晶振動子に直列に容量(負荷容量)
CLを接続している場合が多い。負荷容量CLと周波数
の関係はよく知られている次式に依る。
VCXO等何れのタイプの発振器であれその発振周波数
を調整するため、水晶振動子に直列に容量(負荷容量)
CLを接続している場合が多い。負荷容量CLと周波数
の関係はよく知られている次式に依る。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、dfはf−f0、C1は水晶振動子
のモーショナルキャパシタンス、C0は静電容量、γは
容量比でATカットの場合、約230である。横軸に負
荷容量をとり縦軸に周波数変化量df/f0をとると図
5(b)に示す様な曲線図となる。即ち、負荷容量CL
を基準値より大きくすると周波数変化量は小さくなり、
基準値より小さくすると周波数変化量は大きくなると云
う関係になる。
のモーショナルキャパシタンス、C0は静電容量、γは
容量比でATカットの場合、約230である。横軸に負
荷容量をとり縦軸に周波数変化量df/f0をとると図
5(b)に示す様な曲線図となる。即ち、負荷容量CL
を基準値より大きくすると周波数変化量は小さくなり、
基準値より小さくすると周波数変化量は大きくなると云
う関係になる。
【0006】図6に従来のVCXOの一例を示すが、水
晶振動子Y1、容量C3、及び可変容量ダイオードD1
が直列に増幅部に接続されループ回路を構成する。可変
容量ダイオードとは両端に印加する電圧に応じてその容
量を変化させるダイオードのことである。増幅部はトラ
ンジスタ、抵抗及び容量からなり、とりわけ容量C1及
びC2は重要なパラメータであり、発振回路の負性抵
抗、回路電流及び負荷容量に関係している。ここで、負
性抵抗とは発振回路の発振余裕度を示しその絶対値が発
振回路の抵抗分より大きいように設計される。可変容量
ダイオードD1のカソード側には抵抗を介して制御電圧
(信号)が印加される入力端子を有する。図6の回路は
増幅部全体の等価容量CT、容量C3及び可変容量ダイ
オードD1の等価容量CDの直列回路の合成容量が振動
子Y1の負荷容量となり発振周波数が決まる。即ち、V
CXOは、等価容量CTと容量C3はほぼ固定であるあ
るため可変容量ダイオードD1の等価容量CDを外部電
圧で変えて周波数を変化させる発振器である。
晶振動子Y1、容量C3、及び可変容量ダイオードD1
が直列に増幅部に接続されループ回路を構成する。可変
容量ダイオードとは両端に印加する電圧に応じてその容
量を変化させるダイオードのことである。増幅部はトラ
ンジスタ、抵抗及び容量からなり、とりわけ容量C1及
びC2は重要なパラメータであり、発振回路の負性抵
抗、回路電流及び負荷容量に関係している。ここで、負
性抵抗とは発振回路の発振余裕度を示しその絶対値が発
振回路の抵抗分より大きいように設計される。可変容量
ダイオードD1のカソード側には抵抗を介して制御電圧
(信号)が印加される入力端子を有する。図6の回路は
増幅部全体の等価容量CT、容量C3及び可変容量ダイ
オードD1の等価容量CDの直列回路の合成容量が振動
子Y1の負荷容量となり発振周波数が決まる。即ち、V
CXOは、等価容量CTと容量C3はほぼ固定であるあ
るため可変容量ダイオードD1の等価容量CDを外部電
圧で変えて周波数を変化させる発振器である。
【0007】一般のVCXOやPXOの場合は上述した
ように温度補償機能を有しないが周波数温度特性の小さ
いものが要求される場合は、図6の容量C1、C2及び
C3の一部または、全部の容量の一次温度係数を変えて
周波数温度特性を調整していた。通常のセラミックコン
デンサの一次温度係数は零か負であり、一次温度係数が
負の容量をもちいると温度が高くなるつれ容量値は減少
し、逆に温度が低下すると容量値は増加する。この様な
容量を水晶振動子に直列接続すると、前述の図5(b)
より明らかなように、温度が高くなると周波数を上昇さ
せ、温度が低下すると周波数を降下させるように作用を
する。この様子を図7に示す。図7の曲線Aは一次温度
係数が零の容量を用いた場合であり、曲線Bは一次温度
係数が負の容量を用いた場合である。常温を中心として
反時計回りに回転するように周波数を変化させ、その変
化量は一次温度係数の絶対値に関係する。従来のVCX
Oの温度特性調整は、図6において容量C1〜C3の温
度係数を0ppm/℃のCH特性から例えば、温度係数
−750ppm/℃のUJ特性に交換し、周波数温度特
性を反時計回りに回転させるように補償していた。
ように温度補償機能を有しないが周波数温度特性の小さ
いものが要求される場合は、図6の容量C1、C2及び
C3の一部または、全部の容量の一次温度係数を変えて
周波数温度特性を調整していた。通常のセラミックコン
デンサの一次温度係数は零か負であり、一次温度係数が
負の容量をもちいると温度が高くなるつれ容量値は減少
し、逆に温度が低下すると容量値は増加する。この様な
容量を水晶振動子に直列接続すると、前述の図5(b)
より明らかなように、温度が高くなると周波数を上昇さ
せ、温度が低下すると周波数を降下させるように作用を
する。この様子を図7に示す。図7の曲線Aは一次温度
係数が零の容量を用いた場合であり、曲線Bは一次温度
係数が負の容量を用いた場合である。常温を中心として
反時計回りに回転するように周波数を変化させ、その変
化量は一次温度係数の絶対値に関係する。従来のVCX
Oの温度特性調整は、図6において容量C1〜C3の温
度係数を0ppm/℃のCH特性から例えば、温度係数
−750ppm/℃のUJ特性に交換し、周波数温度特
性を反時計回りに回転させるように補償していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
容量の一次温度係数による温度補償では、周波数温度特
性曲線を基準温度を中心として反時計回りさせるような
補償であり、一次温度係数の種類には限りがあり、また
その偏差ため周波数温度特性の補償量が限定され、任意
の補償が出来ないという欠点がある。更に、水晶発振器
を製作する際に種々の温度係数の容量を用意し周波数温
度特性曲線に応じて交換する必要があり、コスト増とな
るという問題があった。本発明は上記課題を解決するた
めになされたものであって周波数温度特性を任意に補償
することを可能としたVCXO及びPXOを提供するこ
とを目的とする。
容量の一次温度係数による温度補償では、周波数温度特
性曲線を基準温度を中心として反時計回りさせるような
補償であり、一次温度係数の種類には限りがあり、また
その偏差ため周波数温度特性の補償量が限定され、任意
の補償が出来ないという欠点がある。更に、水晶発振器
を製作する際に種々の温度係数の容量を用意し周波数温
度特性曲線に応じて交換する必要があり、コスト増とな
るという問題があった。本発明は上記課題を解決するた
めになされたものであって周波数温度特性を任意に補償
することを可能としたVCXO及びPXOを提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】水晶振動子、可変容量ダ
イオード、ダイオード及び増幅器を直列接続して構成し
た水晶発振器において前記可変容量ダイオードに抵抗を
介して前記ダイオードを逆接続し、前記抵抗と前記逆接
続ダイオードとの接点に抵抗を介して電圧を印加した温
度補償水晶発振器である。
イオード、ダイオード及び増幅器を直列接続して構成し
た水晶発振器において前記可変容量ダイオードに抵抗を
介して前記ダイオードを逆接続し、前記抵抗と前記逆接
続ダイオードとの接点に抵抗を介して電圧を印加した温
度補償水晶発振器である。
【0010】また、水晶振動子、可変容量ダイオード、
ダイオード及び増幅器を直列接続して構成した水晶発振
器において前記可変容量ダイオードと並列に抵抗の一方
の端子を接続し他方の端子に前記ダイオードのカソード
側を接続し且つ、アノード側に電源より電圧を印加する
ように構成した温度補償水晶発振器である。
ダイオード及び増幅器を直列接続して構成した水晶発振
器において前記可変容量ダイオードと並列に抵抗の一方
の端子を接続し他方の端子に前記ダイオードのカソード
側を接続し且つ、アノード側に電源より電圧を印加する
ように構成した温度補償水晶発振器である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示した実施の
形態に基づいて詳細に説明する。
形態に基づいて詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の一実施例であるVCXOの
回路図であり、水晶振動子Y1、容量C3、可変容量ダ
イオードD1、抵抗R2、ダイオードD2及び増幅部を
直列接続してループを構成し、図中ループの一点Aに抵
抗R1を介して電源電圧(+Vcc)に接続する。更
に、可変容量ダイオードD1のカソードに抵抗R3を介
して制御電圧を印加する回路構成とする。図1において
ダイオードD2は、可変容量ダイオードD1と抵抗R2
を介して逆接続されたダイオードである。
回路図であり、水晶振動子Y1、容量C3、可変容量ダ
イオードD1、抵抗R2、ダイオードD2及び増幅部を
直列接続してループを構成し、図中ループの一点Aに抵
抗R1を介して電源電圧(+Vcc)に接続する。更
に、可変容量ダイオードD1のカソードに抵抗R3を介
して制御電圧を印加する回路構成とする。図1において
ダイオードD2は、可変容量ダイオードD1と抵抗R2
を介して逆接続されたダイオードである。
【0013】図1のVCXO回路の動作を説明すると、
ダイオードD2は例えば、PN接合のスイッチングダイ
オードを用い、その順電圧VF(素子を流れる順方向の
電流によって生じる電圧降下の直流値)の温度特性は、
図2(a)の曲線1で示すように温度が増加するにつれ
て減少する温度特性である。一方、入力端子は一定のバ
イアス電圧に制御電圧(Vcont)を重畳させるた
め、ダイオードD2のアノードに抵抗R2を介して接続
されている可変容量ダイオードD1の両端の電圧V
Dは、図2(b)に示すように温度変化に対してVFとは
逆の動きとなる。即ち、温度の増加に対しダイオードD
2の順電圧VFが低くなると、VDは高くなり、逆にVF
が温度の低下につれて高くなるとVDは低くなるように
動作する。ここで可変容量ダイオードD1の等価容量C
Dはその端子間電圧VDに対し図2(c)に示すようにV
Dの増加に伴い等価容量CDが減少する特性を有する。ま
た、dC=CD−CD(25℃)とすると、等価容量CD
の周囲温度に対する変化率dC/CD(25℃)は−3
0℃〜+80℃の範囲で2%以下であり極めて小さい。
容量C3、可変容量ダイオードD1の等価容量CDおよ
び増幅部の等価容量CTが振動子Y1には直列接続され
て負荷容量となる。即ち、全負荷容量CLは
ダイオードD2は例えば、PN接合のスイッチングダイ
オードを用い、その順電圧VF(素子を流れる順方向の
電流によって生じる電圧降下の直流値)の温度特性は、
図2(a)の曲線1で示すように温度が増加するにつれ
て減少する温度特性である。一方、入力端子は一定のバ
イアス電圧に制御電圧(Vcont)を重畳させるた
め、ダイオードD2のアノードに抵抗R2を介して接続
されている可変容量ダイオードD1の両端の電圧V
Dは、図2(b)に示すように温度変化に対してVFとは
逆の動きとなる。即ち、温度の増加に対しダイオードD
2の順電圧VFが低くなると、VDは高くなり、逆にVF
が温度の低下につれて高くなるとVDは低くなるように
動作する。ここで可変容量ダイオードD1の等価容量C
Dはその端子間電圧VDに対し図2(c)に示すようにV
Dの増加に伴い等価容量CDが減少する特性を有する。ま
た、dC=CD−CD(25℃)とすると、等価容量CD
の周囲温度に対する変化率dC/CD(25℃)は−3
0℃〜+80℃の範囲で2%以下であり極めて小さい。
容量C3、可変容量ダイオードD1の等価容量CDおよ
び増幅部の等価容量CTが振動子Y1には直列接続され
て負荷容量となる。即ち、全負荷容量CLは
【0014】
【数2】
【0015】容量C3とCTの合成容量をC0とすれば
【0016】
【数3】
【0017】全負荷容量CLの変化範囲は
【0018】
【数4】
【0019】となる。
【0020】ここで、温度が常温から高温に変化すると
ダイオードD2の順電圧VFが低下し、その結果可変容
量ダイオードD1の両端電圧VDが増加し、そのためD
1の等価容量CDが減少する。等価容量CDが減少すると
全負荷容量CLは小さくなり周波数は上昇するように動
く。逆に、温度が常温から低温に変化するとダイオード
D2の電圧VFが上昇し、その結果可変容量ダイオード
D1の両端電圧VDが減少し、そのためD1の等価容量
CDが増大する。 等価容量CDが増大すると全負荷容量
CLは大きくなり周波数は低下するするように動く。そ
の結果、図1の電圧制御発振器(VCXO)の周波数温
度特性は図3に示すように無温度補償VCXOの周波数
温度特性曲線1に対比して、本発明の温度補償回路を用
いたVCXOは周波数温度特性曲線2となり高温部では
周波数は高い側に補償され、低温部では周波数は低い方
へ補償されて、周波数温度特性が大幅に改善される。
ダイオードD2の順電圧VFが低下し、その結果可変容
量ダイオードD1の両端電圧VDが増加し、そのためD
1の等価容量CDが減少する。等価容量CDが減少すると
全負荷容量CLは小さくなり周波数は上昇するように動
く。逆に、温度が常温から低温に変化するとダイオード
D2の電圧VFが上昇し、その結果可変容量ダイオード
D1の両端電圧VDが減少し、そのためD1の等価容量
CDが増大する。 等価容量CDが増大すると全負荷容量
CLは大きくなり周波数は低下するするように動く。そ
の結果、図1の電圧制御発振器(VCXO)の周波数温
度特性は図3に示すように無温度補償VCXOの周波数
温度特性曲線1に対比して、本発明の温度補償回路を用
いたVCXOは周波数温度特性曲線2となり高温部では
周波数は高い側に補償され、低温部では周波数は低い方
へ補償されて、周波数温度特性が大幅に改善される。
【0021】また、抵抗R1を可変抵抗あるいは抵抗値
を調整することにより、ダイオードD2をながれる順電
流IFを変化させることができ、ダイオードD2の順電
圧VFの温度特性はD2を流れる順電流IFに影響され
る。ダイオードD2の順電圧VFの温度特性は順電流IF
が大きくなるにつれて図2(a)のVF−温度曲線2で
示すように傾きは平坦になる。即ち、これは図2(b)
に示すVD−温度曲線の傾きを減少させてVDの可変範囲
を狭めることになり、これは、図3(c)のCD−VD曲
線のCDの可変範囲を狭めることになる。即ち、温度変
化に対し等価容量CDの変化範囲が常温値を中心として
狭まることになる。等価容量CDの変化範囲が狭まれ
ば、前述したのと同じ動作原理により発振周波数を補償
するが周波数補償量は小さくなる。つまり、R1を調整
することにより周波数補償量を連続的に可変することが
できる。
を調整することにより、ダイオードD2をながれる順電
流IFを変化させることができ、ダイオードD2の順電
圧VFの温度特性はD2を流れる順電流IFに影響され
る。ダイオードD2の順電圧VFの温度特性は順電流IF
が大きくなるにつれて図2(a)のVF−温度曲線2で
示すように傾きは平坦になる。即ち、これは図2(b)
に示すVD−温度曲線の傾きを減少させてVDの可変範囲
を狭めることになり、これは、図3(c)のCD−VD曲
線のCDの可変範囲を狭めることになる。即ち、温度変
化に対し等価容量CDの変化範囲が常温値を中心として
狭まることになる。等価容量CDの変化範囲が狭まれ
ば、前述したのと同じ動作原理により発振周波数を補償
するが周波数補償量は小さくなる。つまり、R1を調整
することにより周波数補償量を連続的に可変することが
できる。
【0022】また、図4は第二の実施例であって、本発
明の周波数温度補償手段をPXOに適用した場合の回路
図である。ここで、D1は水晶振動子に直列に接続され
た温度補償用可変容量ダイオードであり、このカソード
に抵抗R2の一方の端子を接続し他方の端子に抵抗R1
の一方の端子を接続し、他方の端子は接地する。前記抵
抗R2とR1の接続点にダイオードD2のカソード側を
接続し、D2のアノード側には電源電圧を供給する。こ
こで、可変容量ダイオードD1の両端の電圧をVD、そ
の等価容量をCDとし、ダイオードD2の順電圧をV
F 、その順電流をIFとする。
明の周波数温度補償手段をPXOに適用した場合の回路
図である。ここで、D1は水晶振動子に直列に接続され
た温度補償用可変容量ダイオードであり、このカソード
に抵抗R2の一方の端子を接続し他方の端子に抵抗R1
の一方の端子を接続し、他方の端子は接地する。前記抵
抗R2とR1の接続点にダイオードD2のカソード側を
接続し、D2のアノード側には電源電圧を供給する。こ
こで、可変容量ダイオードD1の両端の電圧をVD、そ
の等価容量をCDとし、ダイオードD2の順電圧をV
F 、その順電流をIFとする。
【0023】図4の動作原理は温度変化によってダイオ
ードD2の両端の電圧は図2(a)のように変化し、一
方可変容量ダイオードD1の両端の電圧VDも図2
(b)の如く変化する。可変容量ダイオードD1のVD
−CD特性は図2(c)に示す通りであるので、実施例
1と同様に図3に示すように周波数の温度補償が実現さ
れる。抵抗R1を可変しダイオードD2の順電流を変化
させれば順電圧VFを可変すれば、前記のように周波数
温度特性の周波数補償量を可変することができるのは上
述した通りである。
ードD2の両端の電圧は図2(a)のように変化し、一
方可変容量ダイオードD1の両端の電圧VDも図2
(b)の如く変化する。可変容量ダイオードD1のVD
−CD特性は図2(c)に示す通りであるので、実施例
1と同様に図3に示すように周波数の温度補償が実現さ
れる。抵抗R1を可変しダイオードD2の順電流を変化
させれば順電圧VFを可変すれば、前記のように周波数
温度特性の周波数補償量を可変することができるのは上
述した通りである。
【0024】なお、前述した二つの実施例はいずれもダ
イオードD2を一個だけ使用したものであるがこのダイ
オードを直列に複数個接続しても同様な結果が得られる
ことは明白である。この場合、ダイオードD2を一個だ
け使用したものと比較して更に、温度補償量を大きくす
ることができる。また、実施例ではPN接合のスイッチ
ングダイオードを用いたが、これと同様に温度の上昇に
対して順電圧が低くなるような温度特性を有するなら
ば、いかなる種類のダイオードであっても適用可能なこ
とは自明である。
イオードD2を一個だけ使用したものであるがこのダイ
オードを直列に複数個接続しても同様な結果が得られる
ことは明白である。この場合、ダイオードD2を一個だ
け使用したものと比較して更に、温度補償量を大きくす
ることができる。また、実施例ではPN接合のスイッチ
ングダイオードを用いたが、これと同様に温度の上昇に
対して順電圧が低くなるような温度特性を有するなら
ば、いかなる種類のダイオードであっても適用可能なこ
とは自明である。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、簡易な回路構成によりVCXOやPXO等の周波
数温度特性を抵抗を可変することにより任意に設定で
き、使用する水晶の周波数温度特性の規格の幅を大幅に
広げることが出来、水晶振動子の切断角度の厳密な管理
が軽減できるため、発振器のなかで一番高価な水晶振動
子の大幅コスト低減になり、ひいては発振器のコスト低
減になる。或いは同等の振動子を用いるとすれば、周波
数温度特性の優れた水晶発振器を実現することができ
る。
ので、簡易な回路構成によりVCXOやPXO等の周波
数温度特性を抵抗を可変することにより任意に設定で
き、使用する水晶の周波数温度特性の規格の幅を大幅に
広げることが出来、水晶振動子の切断角度の厳密な管理
が軽減できるため、発振器のなかで一番高価な水晶振動
子の大幅コスト低減になり、ひいては発振器のコスト低
減になる。或いは同等の振動子を用いるとすれば、周波
数温度特性の優れた水晶発振器を実現することができ
る。
【図1】本発明に係る温度補償VCXOの実施の一形態
例を示す回路図である。
例を示す回路図である。
【図2】(a)は図1のダイオードD2の順方向電圧V
Fの温度特性、(b)は図1の可変容量ダイオードD1
の電圧、(c)は可変容量ダイオードの両端の電圧とそ
の等価容量である。
Fの温度特性、(b)は図1の可変容量ダイオードD1
の電圧、(c)は可変容量ダイオードの両端の電圧とそ
の等価容量である。
【図3】本発明に係る温度補償VCXOの補償前の周波
数温度特性1と補償回路を用いた温度特性2(補償後)
を示す図である。
数温度特性1と補償回路を用いた温度特性2(補償後)
を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例でPXOを構成した回路を
示す図である。
示す図である。
【図5】(a)は水晶振動子の周波数温度特性を示す
図、(b)は負荷容量CLと周波数変化量df/f0を示
す図である。
図、(b)は負荷容量CLと周波数変化量df/f0を示
す図である。
【図6】従来のVCXOの一例を示す図である。
【図7】は容量の一次温度係数を変えることによる周波
数温度特性の変化を示す図である。
数温度特性の変化を示す図である。
D1……可変容量ダイオード D2……ダイオード C1、C2、C3……容量 R1、R2……抵抗 Y1……水晶振動子 VF……順方向電圧 VD……可変容量ダイオードの両端の電圧
Claims (2)
- 【請求項1】 水晶振動子、可変容量ダイオード、ダイ
オード及び増幅器を直列接続して構成した水晶発振器に
おいて前記可変容量ダイオードに抵抗を介して前記ダイ
オードを逆接続し、前記抵抗と前記逆接続ダイオードと
の接点に抵抗を介して電圧を印加したことを特徴とする
温度補償水晶発振器。 - 【請求項2】 水晶振動子、可変容量ダイオード、ダイ
オード及び増幅器を直列接続して構成した水晶発振器に
おいて前記可変容量ダイオードと並列に抵抗の一方の端
子を接続し他方の端子に前記ダイオードのカソード側を
接続し且つ、アノード側に電圧を印加するように構成し
たことを特徴とする温度補償水晶発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6378496A JPH09232868A (ja) | 1996-02-26 | 1996-02-26 | 温度補償水晶発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6378496A JPH09232868A (ja) | 1996-02-26 | 1996-02-26 | 温度補償水晶発振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09232868A true JPH09232868A (ja) | 1997-09-05 |
Family
ID=13239358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6378496A Pending JPH09232868A (ja) | 1996-02-26 | 1996-02-26 | 温度補償水晶発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09232868A (ja) |
-
1996
- 1996-02-26 JP JP6378496A patent/JPH09232868A/ja active Pending
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