JP2640131B2 - 温度補償水晶発振器 - Google Patents

温度補償水晶発振器

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JP2640131B2 JP27566988A JP27566988A JP2640131B2 JP 2640131 B2 JP2640131 B2 JP 2640131B2 JP 27566988 A JP27566988 A JP 27566988A JP 27566988 A JP27566988 A JP 27566988A JP 2640131 B2 JP2640131 B2 JP 2640131B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は温度補償水晶発振器(以下、温度補償発振器
とする)を利用分野とし、特に水晶振動子を多電極構造
として水晶発振器の周波数温度特性(以下、温度特性と
する)を二重に補償した温度補償発振器に関する。
(発明の背景) 温度補償発振器は、特に水晶振動子に起因した温度特
性による周波数変化を補償するものとして広く普及して
いる。近年では、年々厳しくなる通信事情等により温度
に対して更に高安定な温度補償発振器が望まれている。
(従来技術) 第8図はこの種の一従来例を説明する温度補償発振器
のブロック図である。
温度補償発振器は発振回路1と温度補償回路2とから
なる。発振回路1は水晶振動子3を発振子とし、その一
端側を例えば回路側4の発振用トランジスタ5に接続す
る。そして、図示しないコンデンサ等の他の回路素子と
相俟って例えばコルピッツ型の回路網を形成する。水晶
振動子3は切断角度を例えばATカットとした厚みすべり
振動姿態とする。なお、図中のVCCは電源、V0は出力で
ある。このような発振回路1では、第9図の曲線(イ)
に示したような温度特性になる。すなわち、水晶振動子
3を主因とした常温25℃近傍に変曲点をもった三次曲線
となる。
温度補償回路2は補償電圧発生回路6(以下、電圧発
生回路6とする)と電圧可変容量素子7とからなる。電
圧発生回路6は電源VCCとアース電位間に接続した感温
素子(例えばサーミスタ8)及び抵抗9の図示しない直
・並列回路網からなる。そして、サーミスタ8の抵抗値
により、周囲温度に応答した補償電圧VS1を出力端aに
得る。補償電圧VS1は、発振回路1の温度特性とは逆の
三次曲線となる周波数電圧特性に設定される「前第9図
の曲線(ロ)」。電圧可変容量素子7は例えば電圧可変
容量ダイオード(以下、可変容量ダイオードとする)と
し、カソード側を電圧発生回路6の出力端aに、アノー
ド側をアース電位に接地する。そして、電圧発生回路6
と可変ダイオード7の接続点を水晶振動子3の一端側に
接続する。したがって、このようなものでは、周囲温度
に応答した補償電圧VS1に基づいて可変容量ダイオード
7の容量値を変化させ、発振回路1の温度特性を補償し
て規格を満足する補償温度特性を得ることができる「前
第9図の曲線(ハ)」。
(従来技術の問題点) しかしながら、上記構成の温度補償発振器では理論上
避けることのできない次のような問題があった。
すなわち、上記補償温度特性を拡大した第10図の○印
を結ぶ曲線(ニ)から明らかなように、規格を例えば温
度範囲ΔT1が−30〜70℃で周波数許容偏差(以下、許容
偏差とする)Δf/fが±2ppmとすれば、この補償温度特
性は同規格を満足する。しかし、規格を同温度範囲ΔT1
で許容偏差±1ppmとした場合には、点線枠で示す−20℃
及び60℃の部分で同規格外となる。
従来、このような場合には、その補償温度特性に基づ
き、各抵抗9の値を再計算により修正する。そして、こ
れにより補償回路6を新たに製作して交換し、許容偏差
±1ppmの規格を満足させていた。しかし、一般には、抵
抗のその値は良い物でも1〜2%の誤差を持つ。また、
サーミスタに関しても、厳密には各温度における抵抗値
の誤差やB定数も変化する。したがって、各抵抗9の値
を修正したとしても理論計算による補償温度特性とは±
0.5ppm程度の誤差を生ずる。このようなことから、従来
の温度補償発振器では補償回路6を再製作したとしても
許容偏差を±1ppm以下にすることは、各素子の精度上の
問題から理論的に困難としていた。そして、許容偏差Δ
f/fを±1ppm以下とする場合には、非常に歩留りを悪く
して生産性を低下する問題があった。
(発明の目的) 本発明は補償温度特性を規格内に満足して生産性を向
上する温度補償発振器を提供することを目的とする。
(解決手段) 本発明は、水晶片に複数の電極対を形成して多電極構
造の水晶振動子とし、前記電極対の一つに発振回路部を
設け、他の電極対の一つに前記発振回路の規格温度領域
における温度特性を補償する第1温度補償回路を設け、
他の電極対の残りに特定温度領域を更に補償する第2、
第3…、第nの温度補償回路を設けたことを解決手段と
する。
(発明の作用) 本発明は、第1温度補償回路により得られる補償温度
特性のうち特定温度領域を第2、第3、…第nの温度補
償回路により補償したので、第1温度補償部の回路素子
を交換する必要がない。また、第1、第2…第nの各温
度補償回路は異なる電極対に接続するので、各温度補償
回路同志の相互緩衝を少なくしてそれぞれ独立的に機能
させる作用がある。また、発振回路と第1、第2…第n
の温度補償回路も異なる電極対に接続するので、発振回
路に与える影響を軽減する。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例を説明する温度補償発振器
のブロック図である。なお、前実施例図と同一部分には
同番号を付与してその説明を簡略する。そして、本実施
例では、前従来例の補償温度特性のうち規格から+側に
外れた部分の特定温度領域を更に補償する場合を説明す
る。
温度補償発振器は多電極型の水晶振動子10を利用す
る。水晶振動子10はATカットの水晶片11に三組の電極対
12、13、14を設けてなる。第1電極対12には前述した発
振回路部4を接続してコルピッツ型の発振回路1を構成
する。第2電極対13には第1温度補償回路15を、第3電
極14には第2温度補償回路16を接続する。
第1温度補償回路15は従来の温度補償回路(前第8図
の2)に相当し、第1電圧発生回路17(同図の6に相
当)と第1可変容量ダイオード18(同図の7に相当)と
からなる。そして、規格内の周囲温度に応答した前述の
第1補償電圧VS1を出力端aに得る。このようなもので
は、補償電圧VS1による第1可変容量ダイオード18の容
量変化が、対電極12と13の弾性的結合により発振回路1
に影響を及ぼしてその発振周波数を変化させる。
第2温度補償回路16は第2電圧発生回路19と第2可変
容量ダイオード20とからなる。第2電圧発生回路19は一
端を第1電圧発生回路17と共用する電源VCC側、他端を
アース電位とする。そして、出力端bには規格内の周囲
温度に応答した第2補償電圧VS2を得るように形成され
る。第2補償電圧VS2は、第2図Aの温度電圧特性図
「曲線(ホ)」に示したように、規格内温度の特性温度
領域ΔT2外では略一定値の通常電圧V1とする。特定温度
領域ΔT2内では通常電圧V1より低いレベルの特定補償電
圧(以下、特定電圧)V2とする。第2可変容量ダイオー
ド20はカソード側を電圧発生回路19の出力端bに接続
し、アノード側をアース電位とする。このようなもので
は、第1温度補償回路15と同様に補償電圧VS2による第
2可変容量ダイオード20の容量変化が、対電極12と14の
弾性的結合により発振回路4に影響を及ぼしその発振周
波数を変化させる。なお、電極対12、13、14の一方とア
ース電位との間のコンデンサ21、22、23は周波数調整用
である。
第3図は第2電圧発生回路19の具体的な一例である。
この回路例では、電源VCC(+)をコレクタ側、アース
電位をエミッタ側としてトランジスタTr1、Tr2をシリー
ズに設ける。トランジスタTr1のコレクタ側には負荷抵
抗R1を、Tr1のコレクタとTr2のエミッタ間には抵抗R2
R3とを縦続して設ける。そして、抵抗R2とR3との接続点
を第2補償電圧VS2の出力端bとする。また、トランジ
スタTr1のバイアス分割抵抗用としてサーミスタRT1と抵
抗R4を、Tr2の同抵抗用として抵抗R5とサーミスタRT2
れぞれベース側に設ける。このような第2電圧発生回路
19では、トランジスタTr1は低温でOFF、高温でONとし、
Tr2は低温でON、高温でOFFとなる。したがって、特定温
度領域ΔT2の下限温度T1はサーミスタRT1と抵抗R4との
比によって、上限温度T2はサーミスタRT2と抵抗R5との
比によって決定する。また、特定温度領域ΔT2の周波数
補正量によって求められる特定電圧V2は抵抗R2とR3の比
によって決定される。この場合には、特定温度領域ΔT2
の上下限温度T1、T2及び特定電圧V2を決定すれば、抵抗
R3、R4、R5は必然的に決定される。
このような構成の温度補償発振器では、第1温度補償
回路15により、発振回路1の温度特性(三次曲線)を規
格温度範囲ΔT1にて補償する。そして、前述したような
温度範囲−30〜70℃内において−20℃及び60℃近傍での
み±1ppmを越え、他の部分では1ppm以内とした周波数偏
差の補償温度特性(以下、第1補償温度特性)を得る
「前第10図曲線(ニ)」。
以下、第2温度補償回路16により、第1補償温度特性
のうち規格から+側に外れた−20℃部分を更に補償して
+1ppm以内にする場合を説明する。
先ず、第1補償温度特性に基づき、特定温度領域ΔT2
の上下限温度T1、T2及び特定電圧V2を設定する。すなわ
ち、第1補償温度特性の−20℃近傍周辺では1.8ppmを最
大として順次小さくなる凸状曲線とする。これにより、
−20℃近傍での超過分が0.8ppmであることから、周波数
偏差を±1ppm以内とするために周波数の補償量を−1ppm
とする。そして、補正量−1ppmに相当する第2可変容量
ダイオード20への特定電圧V2を設定する(前第2図A参
照)。なお、特定電圧V2は一定に設定しても、実際には
Tr、Tr2の動作特性上、上下限温度T1、T2部では徐々に
その電圧レベルを小さくする。次に、特定温度領域ΔT2
は−20℃近傍を略中心とし、その上限温度T2を例えば周
波数偏差0である−5℃、下限温度T1を同−30℃とす
る。
このような設定から、特定温度領域ΔT2内では、特定
電圧V2が第2可変容量ダイオード20に印加される。そし
て、第2可変容量ダイオード20のC1からC2に上昇する変
化分ΔC1「第2図Bの曲線(ヘ)」は、対電極12と14と
の弾性的結合により発振回路1の発振周波数をΔf1の変
化量をもってf1からf2に低下させる「第2図Cの曲線
(ト)」。すなわち、−20℃近傍では周波数偏差を−1p
pm変化させ、1.8ppmから0.8ppmにする。そして、−20℃
近傍での変化率を最大(−1ppm)とし、その周辺では実
際上の印加電圧に応じて徐々に小さくする。その結果、
特定温度領域ΔT2内では−20℃近傍を中心として緩やか
な1ppm以内の略凸状曲線となる「前第10図の三角印で結
ぶ曲線(チ)のうちp部分」。
なお、特定温度領域ΔT2外では、第2可変容量ダイオ
ード19に通常電圧V1が印加されるので、第1補償温度特
性に変化を来す。したがって、コンデンサ23を調整して
例えば常温25℃における発振周波数を第1温度補償部11
のみ付加したときと同一の発振周波数に戻す必要があ
る。
以上から、この温度補償発振器では、第1補償温度特
性のうち規格から+側に外れた−20℃部分を、第2温度
補償回路16により更に選択的に補償して1ppm以内にす
る。したがって、規格を例えば温度範囲−30〜50℃内に
て周波数偏差±1ppm以内とした場合には、同規格を満足
する。そして、従来のように第1温度補償回路15を再製
作して交換する必要もないので、歩留を良好として生産
性を向上する。
また、第1と第2の温度補償回路15と16とは異なる電
極対13、14に接続して弾性的に結合するのみで、電気的
には遮断されるので相互間の電気的影響を軽減して独立
的な補償特性を得ることができる。したがって、設計し
やすい利点を持つ。そして、第1と第2の温度補償回路
15、16と発振回路1とも異なる電極対12、13、14接続す
るので、例えば発振回路のエージング等による周波数変
化を各温度補償回路15、16に影響を与えることなく電極
対12に接続したコンデンサ21により調整できる等、各温
度補償回路15、16とは独立的に機能させることができ
る。
(他の実施例) 第4図は本発明の他の実施例図を示す温度補償発振器
のブロック図である。なお、前実施例と同一部分には同
番号を付与してその説明は省略する。
この実施例は、前実施例が第1補償温度特性の+側に
越えた部分の周波数偏差を第2温度補償回路16により補
償したのに対し、−側に越えた部分を第2温度補償回路
16に換えた第3温度補償回路24により補償する場合を説
明するものである。
本実施例では、水晶振動子10の第1電極対12に前述同
様の発振回路部4を接続する。そして、第2電極対13に
第1温度補償回路15を接続し、規格内の温度範囲ΔT1
わたって発振回路1の温度特性を補償し、第1補償温度
特性を得る「前第10図の曲線(ニ)参照」。
第3温度補償回路24は第3電極対14に接続し、第3電
圧発生回路25とその出力端cに接続した可変容量ダイオ
ード26とからなる。第3電極発生回路25は一端を第1電
圧発生回路15と共用する電源VCC側、他端をアース電位
とする。そして、出力端cに規格内温度に応答した第3
補償電圧VS3を得るように形成される。この場合、第3
補償電圧VS3は、第5図Aの温度電圧特性図「曲線
(リ)」に示したように特定温度領域ΔT3外では一定値
の通常電圧V3とする。特定温度領域ΔT3内では通常電圧
より高いレベルの特定電圧V4とする。
第6図は第3電圧発生回路25の具体的な一例である。
この補償回路例は、電源VCC(+)をコレクタ側、アー
ス電位をエミッタ側としたトランジスタTr3、Tr4をパラ
レルに設ける。トランジスタTr3(Tr4)のコレクタ側に
は負荷抵抗R6を、Tr3のコレクタとエミッタ(アース電
位)間には抵抗R7とR8とを縦続して設ける。そして、抵
抗R7とR8との接続点を補償電圧VS3の出力端cとする。
また、トランジスタTr3のバイアス分割抵抗用としてサ
ーミスタRT3と抵抗R9を、Tr4の同抵抗用として抵抗R10
とサーミスタRTとをそれぞれベース側に設ける。この
ような電圧発生回路22では、トランジスタTr3は低温でO
FF、高温でONとし、Tr4は低温でON、高温でOFFとする。
したがって、特定温度領域ΔT3の下限温度T3はサーミス
タRT4と抵抗R10との比によって、上限温度T4はサーミス
タRT3と抵抗R9との比によって決定される。また、特定
温度領域ΔT3の周波数補正量で求められる特定電圧V4
抵抗R7とR8の比によって決定される。この場合には、特
定温度領域ΔT3の上下限温度T3、T4及び特定電圧V4を決
定すれば、抵抗R8、R9、R10は必然的に決定される。
以下、第3温度補償回路24により、第1補償温度特性
のうち規格から−側に外れた60℃部分を更に補償して±
1ppm以内にする場合を説明する。
先ず、第1温度補償特性「前第10図の曲線(ニ)」に
基づき、特定温度領域ΔT3の上下限温度T3、T4及び特定
電圧V4を設定する。すなわち、60℃近傍周辺では−1.8p
pmを最大として順次小さくなる凹状曲線とする。これに
より、超過分が−0.8ppmであることから、60℃近傍での
周波数偏差を±1ppm以内とするために補正量を1ppmとす
る。そして、補正量1ppmに相当する第3可変容量ダイオ
ード26への特定電圧V4を設定する(前第5図A)。次
に、特定温度領域を60℃近傍を略中心とし、その上限温
度T4を例えば周波数偏差−0.5ppmである70℃、下限温度
T3を同−50℃とする。
このような設定から、特定温度領域ΔT3内では、特定
電圧V4が第3可変容量ダイオード26に印加される。そし
て、第3可変容量ダイオード26のC3からC4に低下する変
化分ΔC2「第5図Bの曲線(ヌ)」は、対電極12と13と
の弾性的結合により発振回路1の発振周波数f3をΔf2
変化量をもってf4に上昇させる「第5図Cの曲線
(ル)」。すなわち、−60℃近傍では周波数偏差を1ppm
変化させ、−1.8ppmから−0.8ppmにする。そして、−60
℃近傍での変化率を最大(1ppm)としてその周辺では実
際上の印加電圧に応じて徐々に小さくする。その結果、
特定温度領域ΔT3内では−60℃近傍を中心として緩やか
な1ppm以内の略凹状曲線となる「前第10図の曲線(チ)
のq部分」。
なお、この場合においても、第3可変容量ダイオード
26に通常電圧V3が印加されて第1補償温度特性に変化を
来すので、コンデンサ23を調整して第1温度補償回路15
のみ付加したときと同一の発振周波数(例えば常温時)
にする必要がある。
以上から、この実施例では、第1補償温度特性のうち
規格から+側に外れた60℃部分でも、第3温度補償回路
により更に選択的に補償して±1ppm以内にする。したが
って、規格を例えば温度範囲−10〜70℃内にて周波数偏
差±1ppm以内とした場合には、同規格を満足する。そし
て、従来のように第1温度補償部11を再製作して交換す
る必要もないので、歩留を良好として生産性を向上す
る。また、第1と第2の温度補償回路15、16同志、及び
これらと発振回路1は弾性的に結合するのみなので、互
いに相互干渉を軽減して独立的に機能するので前実施例
同様に設計し易い利点をもつ。
(他の事項) なお、上記実施例ては第1温度補償回路15と第2温度
補償回路16又は第3補償回路24を使用して第1補償温度
特性の周波数偏差が+側又は−側に外れた部分を補償す
る場合を説明したが、第3の実施例として第7図に示し
たように構成し、第1温度補償特性の+及び−側に外れ
た部分をともに補償して例えば温度範囲−30〜70℃にて
周波数偏差±1ppm以内とする規格を満足するようにして
もよい。すなわち、水晶振動子11に4組の電極対12、1
3、14、27を設け、それぞれ発振回部4及び第1乃至第
3の温度補償回路15、16、24を接続すればよい。
また、本発明は第1温度補償特性の形態には拘らず規
格を越える部分についてその補償を基本的に行え得るこ
とは勿論で、規格を越える部分が3箇所以上の場合に
は、水晶振動子をその数に応じた多電極構造として第
1、第2、…、第nの温度補償回路を付加してその部分
の補償をすればよい。この点、特許請求の範囲では第2
温度補償部としか明記していないが、第3、第4、…、
第n温度補償部を付加したものも本発明の技術範囲に含
まれることは明らかである。また、特定温度領域例えば
ΔT2の上下限温度T1、ΔT2は周波数偏差0ppmとなる、−
30℃及び5℃としたが「第10図の曲線(ニ)参照」、こ
れに限らず例えば実際に1ppmを越える部分を特定温度領
域とし、この部分を補償して±1ppm以内とする特定電圧
を設定してもよい。また、第1及び第2実施例において
も、通常電圧は所定レベルの電圧値としたが、例えばこ
れを0レベルとして第1補償温度特性への影響を防止す
るようにしたとしてもよい。また、上記従来例では水晶
振動子の多電極構造の電極配置については格別言及しな
かったが、発振回路と接続する電極対はその振動特性上
から水晶片の中央に形成されることが望ましい。
また、第1温度補償回路15は第1電圧発生回路路17と
可変容量ダイオード18から形成したが、例えばサーミス
タ、コンデンサ、抵抗の直・並列回路からなる所謂直接
補償法により構成して第1補償温度特性を得たものでも
本発明は適用する。
また、本発明では付随的に次の効果を生ずる。すなわ
ち、水晶振動子3の温度特性は理論上では常温25℃近傍
に変曲点をもつ三次曲線となるが、現実的には理論上の
温度特性を目標として設計しても副振動や微少の切断角
度差等の僅かな影響によりその温度特性に歪みを来す。
そして、このようなもの中には、温度補償発振器用の水
晶振動子としては温度特性を補償しきれず使用できない
ものがある、しかし、本発明を適用すれば、理論値から
多少逸脱した温度特性ものでも、温度特性を部分的に補
償して充分に利用でき、メーカとして経済的に非常に有
利にする効果を奏する。なお、本願発明の多電極構造型
の圧電発振器は例えば特願昭63−15142号や同63−25093
号に起因する。
(発明の効果) 本発明は、水晶片に複数の電極対を形成して多電極構
造の水晶振動子とし、前記電極対の一つに発振回路部を
設け、他の電極対の一つに前記発振回路の規格温度領域
における温度特性を補償する第1温度補償回路を設け、
他の電極対の残りに特定温度領域を更に補償する第2、
第3…、第nの温度補償回路を設けたので、第1温度補
償部を従来のように変換することなく補償温度特性を規
格内に満足して生産性を向上する温度補償発振器を提供
でき、産業上の価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を説明する温度補償発振器
のブロック図である。第2図は第1実施例における特性
図で、同図Aは温度電圧特性図、同図Bは温度容量特性
図、同図Cは温度周波数特性図である。第3図は第1実
施例における補償回路図である。 第4図は本発明の第2実施例を説明する温度補償発振器
のブロック図である。第5図は第2実施例における特性
図で、同図Aは温度電圧特性図、同図Bは温度容量特性
図、同図Cは温度周波数特性図である。第6図は第2実
施例における補償回路図である。 第7図は本発明の第3実施例を説明する温度補償発振器
のブロック図である。 第8図は従来例を説明する温度補償発振器のブロック図
である。第9図は温度補償発振器の温度特性図である。 第10図は第9図の温度特性を拡大した図で、曲線(ニ)
は従来例、曲線(チ)上記実施例によるものである。 1……発振回路、2、15、16、24……温度補償回路、
3、10……水晶振動子、4……発振回路部、5、Tr1、T
r2……発振用トランジスタ、6、17、19、25……電圧発
生回路、7、18、20、26……可変容量ダイオード、8、
RT1〜RT4……サーミスタ、9、R1〜R10……抵抗、11…
…水晶片、12、13、、14、27……電極対、21、2、23、
28……コンデンサ.

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水晶片に複数の電極対を形成して多電極構
    造の水晶振動子とし、前記電極対の一つに発振回路部を
    設け、他の電極対の一つに前記発振回路の規格温度領域
    における温度特性を補償する第1温度補償回路を設け、
    他の電極対の残りに特定温度領域を更に補償する第2温
    度補償回路を設けて構成したことを特徴とする温度補償
    水晶発振器。
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