JPH09231146A - 電子情報転送方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】電子メールサービスシステムにおけるメールサ
ーバとクライアント間の通信回数の削減を図る。 【解決手段】クライアント２からメールサーバ１にサー
バメール保存リスト１３の要求が発行されたとき、転送
メール条件リスト３２に記述されているで転送条件に合
致する電子メールがメールサーバ１内で選定される。そ
して、その選択された電子メールが、サーバメール保存
リスト１３と一緒にメールサーバ１からクライアント２
に転送される。よって、メールサーバ１から転送された
リストを見ながらユーザが必要とする電子メールを明示
的に指定するという要求操作を行わなくても、特定の送
信元からの電子メールなどのようにユーザが必要とする
電子メールを一度の通信でメールサーバ１から取得でき
るようになり、クライアント２とサーバ１間の通信回数
の低減を図ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は電子メールおよび
電子ニュースなどの電子情報の転送方法に関し、特に電
子情報を提供するサービスを行うサーバと、このサーバ
から電子情報のリストを取得し、そのリストに基づいて
所定の電子情報の転送をサーバに要求するクライアント
とを含むクライアント／サーバシステムで使用される電
子情報転送方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、インターネットなどを利用した電
子メールや電子ニュース（電子掲示板と称することもあ
る）などの電子情報サービスが普及し初めている。最近
では、その電子情報サービスシステムへの加入者も年々
増大しており、これによってメールなどの情報の通信量
も増大する傾向にある。

【０００３】電子メールや電子ニュースなどの電子情報
は、それを受信および蓄積する計算機であるサーバに送
られる。ユーザはサーバに蓄積されたメールなどの電子
情報を、メールリーダなどのプログラムを使って読む。
メールリーダは、サーバにネットワーク接続されている
計算機であるクライアント上で実行される。

【０００４】ユーザが電子メールや電子ニュースなどの
電子情報を読む場合には、まず、クライアントのメール
リーダは、サーバからそこに蓄積されている電子情報の
一覧を示すリストを取得する。そして、そのリストにあ
げられている情報の中から必要な情報を選択してそれを
サーバに要求する。これにより、その要求された情報が
サーバからクライアントに転送され、それがメールリー
ダによって画面表示される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなク
ライアント／サーバモデルを利用した電子情報サービス
システムでは、携帯情報端末などのような常にネットワ
ーク接続可能な環境で使用されるとは限らない計算機を
クライアント計算機として使用した場合には、サーバへ
の接続回数や接続時間が制限される場合が多く、必要な
情報を必要なときにサーバから入手することは困難とな
る。

【０００６】そこで、サーバに接続されている時に、サ
ーバに保存されている電子メールなどの電子情報を複数
個まとめてクライアントに転送するという一括転送方法
が望まれている。この場合、サーバとクライアントが非
接続の状態でも、クライアントには既に複数の電子メー
ルが転送されているのでそのメールを読むことができ
る。

【０００７】ただし、サーバ上に保存されているメール
量が多い場合、すべてのメールをクライアントに転送す
るのは時間がかかる。このため、ユーザが必要なメール
だけを効率よくサーバからクライアントに転送する技術
が必要となるが、そのためには、通常、次のような手続
きが必要となる。

【０００８】（１）クライアントのメールリーダがサー
バに対してメールの一覧であるメールリストを要求す
る。 （２）サーバがメールリストをクライアントへ送信す
る。

【０００９】（３）クライアントのメールリーダがメー
ルリストを表示する。 （４）ユーザは送信されたメールリストを見て必要なメ
ールの送信をサーバに要求する。

【００１０】（５）サーバが要求されたメールをクライ
アントに送信する。 （４）、（５）の操作をくり返すことにより、複数のメ
ールがサーバからクライアントに転送される。

【００１１】このように、ユーザはメールリストを見て
メールの転送要求操作を明示的に行なう必要がある。こ
のため、クライアントからサーバへは、メールリストの
送信要求とメールの転送要求の２回の通信が最低でも必
要となる。同様に、サーバからクライアントへの通信に
ついても、最低、メールリストの送信とメールの送信の
２回の通信が行なわれることになる。

【００１２】この発明はこの様な点に鑑みてなされたも
のであり、ユーザが明示的に転送要求操作を行わなくて
もユーザが必要とするメールなどの電子情報をまとめて
サーバからクライアントに転送できるようにし、クライ
アントとサーバ間の通信回数の低減を実現することがで
きる電子情報転送方法を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】この発明は、電子メール
および電子ニュースなどの電子情報を提供するサービス
を行うサーバと、このサーバから前記電子情報のリスト
を取得し、そのリストに基づいて所定の電子情報の転送
を前記サーバに要求するクライアントとを含むクライア
ント／サーバシステムで使用される電子情報転送方法に
おいて、前記クライアントから前記リストの取得を要求
するリスト要求が発行されたとき、前記サーバに蓄積さ
れている電子情報の中で、前記リスト要求を発行したク
ライアントに対して予め決められた転送条件を満たす電
子情報を前記サーバに選択させ、前記リスト要求で指定
されたリストと一緒に前記選択された電子情報を前記サ
ーバから前記クライアントに転送させることを特徴とす
る。

【００１４】この電子情報転送方法によれば、クライア
ントからリスト要求が発行されたときに、予め指定され
た転送条件に合致する電子情報がサーバ内で選定され、
リストだけでなく、その選定された電子情報も一緒にサ
ーバからクライアントに転送される。よって、サーバか
ら転送されたリストを見ながらユーザが必要とする電子
情報を明示的に指定するという要求操作を行わなくて
も、必要な電子情報を一度の通信でサーバから取得する
ことができるようになり、クライアントとサーバ間の通
信回数の低減を図ることが可能となる。

【００１５】転送条件は、サーバに蓄積されている電子
情報それぞれの送信元アドレスやデータサイズ、または
それらの組み合わせに基づいて決定することが好まし
い。これにより、ある特定の送信元から送信されてきた
電子メールや電子ニュースについてはリストと一緒にサ
ーバからクライアントへ一括転送したり、あるデータサ
イズ以下の電子情報のみ一括転送されるようにして、デ
ータサイズの大きい電子情報の転送についてはユーザに
よる明示的な指定がなされたときのみに行うなどの運用
形態を実現できる。

【００１６】また、サーバに蓄積されている電子情報が
電子ニュースの場合には、その電子ニュースの記事が属
する分野を示すニュースグループ名などを単独で、また
は前述の送信元アドレスやデータサイズなどと組み合わ
せて転送条件として使用することが望ましい。これによ
り、ユーザが興味を持っている分野の電子ニュースをリ
ストと一緒にサーバからクライアントへ一括転送するこ
とが可能となる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施形態を説明する。図１には、この発明の第１実施形
態に係る電子情報転送方法が適用される情報通信システ
ムとそのシステムで用いられるプログラムの機能構成が
示されている。この情報通信システムは、例えば、イン
ターネットなどのネットワーク環境を利用して電子メー
ルサービスを提供するものであり、電子メールサービス
を行うメールサーバ１と、このメールサーバ１から電子
メールサービスの提供を受けるクライアント２から構成
されている。

【００１８】メールサーバ１は、電子メールサービスシ
ステムの各加入者から送信されてきた電子メールを受信
して蓄積保存するための計算機であり、インターネット
などのネットワークに接続されている。このネットワー
クを介して他の加入者から送信されるクライアント２宛
の電子メールは、全てメールサーバ１にて受信および保
存される。

【００１９】メールサーバ１で実行されるメールサービ
スプログラムは、図示のように、メール受信部１１、サ
ーバメール管理部１２、サーバメール保存部１４、およ
びサーバ接続管理部１５を備えている。メール受信部１
１は送信されてきた電子メールを受信するものであり、
ここで受信された電子メールはサーバメール管理部１２
に送られる。

【００２０】サーバメール管理部１２は、受信した電子
メールの保存、およびクライアント２からのメールリス
ト送信要求やメール転送要求に対する処理を行なう。受
信メールの保存処理では、メール受信部１１で受信した
電子メールをサーバメール保存部１４に格納すると共
に、その格納した電子メールの識別子などからなるリス
ト情報をサーバメール保存リスト１３に登録する。この
サーバメール保存リスト１３は、メールサーバ１がサー
ビスを提供するクライアント毎に個別に管理されてお
り、クライアント２宛の電子メールについてのリスト情
報はそのクライアント２に対応するサーバメール保存リ
スト１３に登録される。

【００２１】サーバメール保存部１４は、受信した電子
メールを保存するためのものであり、保存してある電子
メールを消去したり、クライアント２に電子メールが転
送される場合は、サーバメール保存部１４から該当する
電子メールが削除され、その電子メールに対応するリス
トエントリがサーバメール保存リスト１３から削除され
る。サーバメール保存リスト１３の一例を図２に示す。

【００２２】図２に示されているように、サーバメール
保存リスト１３の各リストエントリは、メール識別子１
２２、メール送信元アドレス１２３、メール送信先アド
レス１２４、メール見出し１２５、およびメールサイズ
１２６から構成されている。メール識別子１２２は電子
メールを個々に特定するための識別子である。メール送
信元アドレス１２３，メール送信先アドレス１２４はそ
れぞれ電子メールの送信元、送信先を示している。メー
ル見出し１２５は電子メールの概略を示す見出し情報で
ある。メールサイズ１２６は電子メールのデータサイズ
を示すためのものであり、ここではメール本文の行数を
示している。

【００２３】図１のクライアント２で実行されるメール
リーダプログラムは、クライアントメール管理部２２、
クライアントメール保存リスト２３、クライアントメー
ル保存部２４、クライアント接続管理部２５、要求入力
部２６、表示部２７、転送メール条件設定部３１、転送
メール条件リスト３２を備えている。

【００２４】サーバ接続管理部１５は、クライアント２
からの接続要求を処理するためのものであり、クライア
ント２からの接続要求を受け、メールサーバ１とクライ
アント２の接続を確立する。接続が成功するとクライア
ント２のクライアント接続管理部２５に対して接続成功
を通知する。

【００２５】クライアント２は、メールサーバ１から電
子メールサービスの提供を受ける多数のクライアント計
算機の中の１つであり、メールサーバ１に蓄積されてい
る電子メールの中で自クライアント宛ての電子メールに
対応するサーバメール保存リストを取得し、そのリスト
情報の中からユーザが選択した電子メールの転送をメー
ルサーバ１に要求する。クライアント２は、例えば、携
帯情報端末などの個人向け小型計算機によって実現する
ことができる。この場合、クライアント２とメールサー
バ１間の接続は、ＬＡＮなどの専用のネットワークを介
して行われるだけでなく、電話やＩＳＤＮなどの公衆回
線網を介して行われる場合もある。

【００２６】クライアント２において、クライアントメ
ール管理部２２は、サーバメール保存リスト１３の送信
要求や電子メールの転送要求をメールサーバ１に送信す
る処理を行うと共に、メールサーバ１から転送されてき
た電子メールの保存などを行う。メールサーバ１から転
送されてきた電子メールはクライアントメール保存部２
４に保存され、またメールサーバ１から転送されてきた
メール情報はクライアントメール保存リスト２３に登録
される。

【００２７】クライアントメール保存部２４はメールサ
ーバ１から転送されてきた電子メールを保存するための
ものであり、サーバメール保存部１４と同様に、電子メ
ールを消去した場合はクライアントメール保存部２４か
ら削除すると同時に、そのメールに対応するリストエン
トリをクライアントメール保存リスト２３から削除す
る。

【００２８】クライアント接続管理部２５は、メールサ
ーバ１とクライアント２の接続を要求するものであり、
クライアント接続管理部２５からサーバ接続管理部１５
に対して接続要求が送られる。接続が成功するとサーバ
接続管理部１５から接続成功の通知を受ける。

【００２９】要求入力部２６は、ユーザからの要求を入
力するためのものであり、メールリストの送信要求や電
子メールの転送要求を入力する。表示部２７は、要求入
力部２６で要求したリスト情報や電子メールを画面表示
する。

【００３０】転送メール条件設定部３１は、クライアン
ト２がサーバメール保存リスト１３の送信を要求した時
に、サーバメール保存リスト１３と一緒にメールサーバ
１に転送させる電子メールの転送条件を設定するための
ものであり、この転送メール条件設定部３１で設定され
た転送条件は転送メール条件リスト３２に登録される。
この転送メール条件リスト３２の一例を図３に示す。

【００３１】図３においては、転送メール条件リスト３
２に、送信元アドレス、送信先アドレス、およびメール
サイズの３つのリストエントリが転送条件として登録さ
れており、クライアント２がサーバメール保存リスト１
３の送信を要求した時にこれらすべての条件を満たす電
子メールがメールリスト情報と一緒にメールサーバ１か
らクライアント２に送信される。

【００３２】通常、送信先アドレスはクライアント２の
ユーザ名となるが（ここでは、ｔａｎａｋａ）、そのユ
ーザが属するグループ名が送信アドレスに含まれること
もある。この場合には、そのグループ名（ここでは、ｋ
ｅｉｒｉ、ｔｅａｍ）を送信先アドレスに関する転送条
件として利用することができる。

【００３３】図２のサーバメール保存リスト１３の中で
は０１２０の識別子を持つ電子メールが図３の転送条件
に合致するので、その電子メールがメールリスト情報と
一緒にメールサーバ１からクライアント２へ送信される
ことになる。

【００３４】次に、図４のフローチャートを参照して、
メールサーバ１からクライアント２へ電子メール転送の
手順を説明する。最初に、メールサーバ１に対する接続
要求が要求入力部２６にて発行される。要求入力部２６
で入力された接続要求はクライアント接続管理部２５に
送られる。クライアント接続管理部２５ではメールサー
バ１とクライアント２との接続状態を調べる（ステップ
Ｓ１）。すでに接続されている場合は表示部２７で接続
されていることを表示する。接続されていない場合は、
メールサーバ１とクライアント２の接続を試みるために
サーバ接続管理部１５に対して接続要求を送る（ステッ
プＳ２）。接続に失敗した場合、サーバ接続管理部１５
からクライアント接続管理部２５に対して接続が失敗し
たことを通知する。この時表示部２７で接続に失敗した
ことをユーザに通知し、処理を終了する（ステップＳ１
３）。接続に成功した場合、サーバ接続管理部１５から
クライアント接続管理部２５に対して接続が成功したこ
とを通知する。この時表示部２７で接続に成功したこと
をユーザに通知する。

【００３５】接続が成功すると、メールリスト情報の送
信要求が要求入力部２６で行われ、その要求入力部２６
で入力された送信要求はクライアントメール管理部２２
に送られる。そして、クライアントメール管理部２２は
サーバメール管理部１２に対してサーバメール保存リス
ト１３の送信を要求する（ステップＳ４）。この時、転
送メール条件リスト３２に記述されている転送条件も一
緒にメールサーバ１に送られ、その転送条件を満たすメ
ールの要求も同時に行われる。

【００３６】サーバメール管理部１２はクライアントメ
ール管理部２２からの要求を受けて、サーバメール保存
リスト１３を送信する。この時サーバメール保存リスト
１３と同時に転送するメールを検索する（ステップＳ
５）。転送条件に一致したメールが存在する場合には、
そのメールがサーバメール保存部１４から消去されると
同時にサーバメール保存リスト１３から削除される。そ
して、サーバメール保存リスト１３と、転送条件に一致
したメールが一緒にクライアントメール管理部２２へ送
信される（ステップＳ６，Ｓ７）。転送条件に一致する
メールが存在しない場合には、サーバメール保存リスト
１３の送信だけが行われる（ステップＳ６，Ｓ８）。

【００３７】クライアントメール管理部２２ではサーバ
メール保存リスト１３と同時に送信されたメールをクラ
イアントメール保存部２４に保存するとともに、クライ
アントメール保存リスト２３にこのメールを登録する。
次に送信されたサーバメール保存リスト１３とクライア
ントメール保存リスト２３を表示部２７に送信する。

【００３８】表示部２７では送信されたメールリストの
表示を行なう。この時サーバメール保存部１４に保存す
るメールのリストとクライアントメール保存部２４に保
存するメールのリストを別に表示することで、どちらに
保存されているかを明確にする（ステップＳ９）。

【００３９】次にユーザは、転送したいメールを要求入
力部２６で指定する。この時転送メール条件設定部３１
であらかじめ設定した条件を満たすメールはすでに転送
されており、クライアントメール保存部２４に格納され
ている。それらのメールは転送要求をする必要はない。

【００４０】要求入力部２６はメール転送要求をクライ
アントメール管理部２２に送る。クライアントメール管
理部２２はサーバメール管理部１２に対してメールの転
送要求を送る（ステップＳ１１）。サーバメール管理部
１２はサーバメール保存部１４にあるメールをクライア
ントメール管理部２２に転送するとともに、クライアン
トメール保存リスト２３から転送するメールに対応する
リストエントリを取り除く（ステップＳ１２）。

【００４１】クライアントメール管理部２２はサーバメ
ール管理部１２から転送されたメールをクライアントメ
ール保存部２４に保存し、クライアントメール保存リス
ト２３へ登録する。そして表示部２７に転送が完了した
ことを通知し、表示部２７で表示する。

【００４２】以上のように、この実施形態においては、
サーバメール保存リスト１３を送信する時に転送メール
条件設定部３１で設定した条件に一致した電子メールも
同時に転送している。これにより、転送メール条件設定
部３１で設定した条件に一致したメールはユーザが明示
的に転送要求を入力しなくても転送される。

【００４３】また、転送を必要とするメールがサーバメ
ール保存リスト１３と同時に転送されるメールで十分で
あった場合（同時に転送されなかったメールをユーザが
転送要求を出さない場合）、メール転送のための通信を
改めて行う必要がなくなり、通信回数を削減することが
できる。

【００４４】図５には、この発明の第２実施形態に係る
電子情報転送方法が適用される情報通信システムとその
システムで用いられるプログラムの機能構成が示されて
いる。

【００４５】この情報通信システムは図１の第１実施形
態と同様にクライアント／サーバシステムによって電子
メールサービスを行うものであるが、第１実施形態に比
べ、転送メール条件設定部３１がメールサーバ１に存在
する点と、転送メール条件リスト３２がサーバメール管
理部１２に保持される点が異なっている。

【００４６】すなわち、第１実施形態では、サーバメー
ル保存リスト１３と同時に転送するメールの条件をクラ
イアント２で設定していたのに対して、本実施形態では
メールサーバ１で設定される点が異なっている。

【００４７】図６は、この実施形態２のメール転送アル
ゴリズムを示すフローチャートであり、ここでは、図４
と異なる部分のみが示されている。すなわち、図４のス
テップＳ４においては、転送メール条件リスト３２をサ
ーバメール保存リスト要求と一緒にクライアント２から
メールサーバ１に送信したが、ここでは、転送メール条
件リスト３２は予めメールサーバ１に設定されているた
め、図４のステップＳ４に代わって、メールサーバ１に
対してサーバメール保存リスト１３の要求を発行する処
理だけが行われる（ステップＳ４１）。

【００４８】この第２実施形態においても、第１実施形
態と同様に、サーバメール保存リスト１３を送信する時
に転送メール条件設定部３１で設定した転送条件に一致
したメールを同時に転送することには変わりない。ゆえ
に転送メール条件設定部３１で設定した条件に一致した
メールはユーザが明示的に転送要求を入力しなくても転
送される。またユーザが必要とするメールがサーバメー
ル保存リスト１３と同時に転送されるメールで十分な場
合、転送要求のための通信をする必要がなくなり、通信
の回数を削減することができる。

【００４９】以上説明したメール転送方法は、クライア
ント２がメールサーバ１に対してメールリスト情報を要
求したときに、予め指定された転送条件に合致する電子
メールをメールリスト情報と一緒にメールサーバ１から
クライアント２に転送させるものであるので、この転送
方法は、電子メールの転送に限らず、サーバに蓄積され
た電子ニュースなどの電子情報に対するリストをクライ
アントがサーバから取得し、そのリストに基づいて実際
の情報転送を要求するというクライアント／サーバシス
テムであれば同様にして適用することができる。

【００５０】図１または図５のシステム構成で電子ニュ
ースサービスシステム（電子掲示板システムと称される
こともある）を実現した場合には、サーバメール保存リ
スト１３および転送メール条件リスト３２の代わりに、
それぞれ図７および図８に示すようなサーバニュース保
存リストおよび転送ニュース条件リストが用いられるこ
とになる。

【００５１】サーバニュース保存リストの各リストエン
トリは、ニュースグループ名、記事番号、ニュース送信
元アドレス、ニュース見出し、およびニュースサイズか
ら構成されている。ニュースグループ名は、予め分類さ
れた複数のニュース分野のうちの１つを指定する。記事
番号は、電子ニュースを個々に特定するための識別子で
ある。ニュース送信元アドレスはそれぞれ電子ニュース
の送信元を示している。ニュース見出しは電子ニュース
の概略を示す見出し情報である。ニュースサイズは電子
ニュースのデータサイズを示すためのものであり、ここ
ではニュース記事本文の行数を示している。

【００５２】この場合、ニュース送信元、ニュースグル
ープ名、およびニュースサイズなどをそれぞれ単独で、
あるいはそれらの任意の組み合わせによって転送条件を
指定することができる。

【００５３】図８においては、転送ニュース条件リスト
に３つのリストエントリが登録されており、クライアン
ト２がサーバニュース保存リストの送信を要求した時に
これらすべての条件を満たす電子ニュースがニュースリ
スト情報と一緒にサーバ１からクライアント２に送信さ
れる。図７のサーバニュース保存リストの中では記事番
号２５１の電子ニュースが転送条件に合致するので、そ
の電子ニュースがリスト情報と一緒に送信されることに
なる。

【００５４】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、サーバからクライアントへ電子情報のリストを送信
する時に、あらかじめ指定した転送条件に一致する電子
情報を同時に送信することによって、ユーザが明示的に
転送要求操作を行うことなく、必要な情報を入手するこ
とができ、サーバとクライアントとの間の通信回数を減
らすことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１実施形態に係る電子情報転送方
法が適用される電子メールサービスシステムの構成を示
すブロック図。

【図２】図１の電子メールサービスシステムで使用され
るサーバメール保存リストの一例を示す図。

【図３】図１の電子メールサービスシステムで使用され
る転送メール条件リストの一例を示す図。

【図４】図１の電子メールサービスシステムにおけるサ
ーバからクライアントへの電子メール転送の手順を示す
フローチャート。

【図５】この発明の第２実施形態に係る電子情報転送方
法が適用される電子メールサービスシステムの構成を示
すブロック図。

【図６】図５の電子メールサービスシステムにおけるサ
ーバからクライアントへの電子メール転送の手順を示す
フローチャート。

【図７】図１または図５のシステムで電子ニュースサー
ビスを行った場合に使用されるニュース保存リストの一
例を示す図。

【図８】図１または図５のシステムで電子ニュースサー
ビスを行った場合に使用される転送ニュース条件リスト
の一例を示す図。

【符号の説明】

１…メールサーバ、２…クライアント、１１…メール受
信部、１２…サーバメール管理部、１３…サーバメール
保存リスト、１５…サーバ接続管理部、２２…クライア
ントメール管理部、２３…クライアントメール保存リス
ト、２４…クライアントメール保存部、２５…クライア
ント接続管理部、２６…要求入力部、２７…表示部、３
１…転送メール条件設定部、３２…転送メール条件リス
ト、１２２…メール識別子、１２３…メール送信元アド
レス、１２４…メール送信先アドレス、１２５…メール
見出し、１２６…メールサイズ、１４…サーバメール保
存部。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子メールおよび電子ニュースなどの電
   子情報を提供するサービスを行うサーバと、このサーバ
   から前記電子情報のリストを取得し、そのリストに基づ
   いて所定の電子情報の転送を前記サーバに要求するクラ
   イアントとを含むクライアント／サーバシステムで使用
   される電子情報転送方法において、 前記クライアントから前記リストの取得を要求するリス
   ト要求が発行されたとき、前記サーバに蓄積されている
   電子情報の中で、前記リスト要求を発行したクライアン
   トに対して予め決められた転送条件を満たす電子情報を
   前記サーバに選択させ、 前記リスト要求で指定されたリストと一緒に前記選択さ
   れた電子情報を前記サーバから前記クライアントに転送
   させることを特徴とする電子情報転送方法。
2. 【請求項２】 前記転送条件は、前記サーバに蓄積され
   ている電子情報の送信元アドレスに基づいて決定されて
   いることを特徴とする請求項１記載の電子情報転送方
   法。
3. 【請求項３】 前記転送条件は、前記サーバに蓄積され
   ている電子情報それぞれのデータサイズに基づいて決定
   されていることを特徴とする請求項１記載の電子情報転
   送方法。
4. 【請求項４】 前記サーバに蓄積されている前記電子情
   報は電子ニュースであり、 前記転送条件は、前記電子ニュースの分野に基づいて決
   定されていることを特徴とする請求項１記載の電子情報
   転送方法。
5. 【請求項５】 電子メールサービスを行うサーバと、こ
   のサーバに蓄積されている電子メールの中で自クライア
   ント宛ての電子メールのリストを取得し、そのリストに
   基づいて所定の電子メールの転送を前記サーバに要求す
   るクライアントとを含むクライアント／サーバシステム
   で使用される電子情報転送方法において、 前記クライアントから前記リストの取得を要求するリス
   ト要求が発行されたとき、そのリスト要求を発行したク
   ライアントを送信先とする電子メールの中で、その電子
   メールの送信元アドレスに基づいて予め決められた転送
   条件を満たす電子メールを前記サーバに選択させ、 前記リスト要求で指定されたリストと一緒に前記選択さ
   れた電子メールを前記サーバから前記クライアントに転
   送させることを特徴とする電子情報転送方法。