JPH09229984A - 巻線を備えた電気機器の部分放電検出方法 - Google Patents
巻線を備えた電気機器の部分放電検出方法Info
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- JPH09229984A JPH09229984A JP8039275A JP3927596A JPH09229984A JP H09229984 A JPH09229984 A JP H09229984A JP 8039275 A JP8039275 A JP 8039275A JP 3927596 A JP3927596 A JP 3927596A JP H09229984 A JPH09229984 A JP H09229984A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 巻線の内部で発生する部分放電を高感度で検
出できるようにすること。 【解決手段】 変圧器の高圧側コイル2(デルタ結線)
の各相巻線2u、2v、2w内での部分放電を検出する
場合、巻線2u、2v、2w間の接続点u、v、wを部
分放電検出器3に接続する。この部分放電検出器3は、
接続点u、v、wを、3個の検出コンデンサ5u、5
v、5wを介してスター結線すると共に、そのスター結
線の共通接続点に高周波CTのような電流パルスセンサ
6を設置した構成となっており、その電流パルスセンサ
6の出力を放電判定装置4に与える。放電判定装置4
は、部分放電検出器3から出力される検出電流のレベル
に基づいて部分放電の発生の有無を判定する。
出できるようにすること。 【解決手段】 変圧器の高圧側コイル2(デルタ結線)
の各相巻線2u、2v、2w内での部分放電を検出する
場合、巻線2u、2v、2w間の接続点u、v、wを部
分放電検出器3に接続する。この部分放電検出器3は、
接続点u、v、wを、3個の検出コンデンサ5u、5
v、5wを介してスター結線すると共に、そのスター結
線の共通接続点に高周波CTのような電流パルスセンサ
6を設置した構成となっており、その電流パルスセンサ
6の出力を放電判定装置4に与える。放電判定装置4
は、部分放電検出器3から出力される検出電流のレベル
に基づいて部分放電の発生の有無を判定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻線内部の部分放
電を、その部分放電に伴い発生する電流に基づいて検出
するようにした巻線を備えた電気機器の部分放電検出方
法に関する。
電を、その部分放電に伴い発生する電流に基づいて検出
するようにした巻線を備えた電気機器の部分放電検出方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】変圧器の巻線での部分放電を検出する方
法として、従来より、その部分放電の発生に伴う物理的
変化量(電流、電磁波、音、光、X線など)を利用する
技術が知られている。
法として、従来より、その部分放電の発生に伴う物理的
変化量(電流、電磁波、音、光、X線など)を利用する
技術が知られている。
【0003】このような技術として実用化されているも
のは、変圧器の高圧側巻線に接続された高圧母線に流れ
る部分放電信号を結合コンデンサを介して検出する方
法、部分放電に伴い変圧器の接地線に流れる微小電流を
ロゴスキーコイルにより検出する方法、部分放電に伴い
変圧器から放射される電磁波をループアンテナを利用し
て測定する方法、部分放電に伴い変圧器から放射される
音波を振動ピックアップを通じて検出する方法などがあ
る。
のは、変圧器の高圧側巻線に接続された高圧母線に流れ
る部分放電信号を結合コンデンサを介して検出する方
法、部分放電に伴い変圧器の接地線に流れる微小電流を
ロゴスキーコイルにより検出する方法、部分放電に伴い
変圧器から放射される電磁波をループアンテナを利用し
て測定する方法、部分放電に伴い変圧器から放射される
音波を振動ピックアップを通じて検出する方法などがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような部分放電
の検出方法のうち、比較的検出感度が高い方法は、結合
コンデンサを介して部分放電信号を検出する方法である
が、この方法では、対地部分放電信号を高感度で検出可
能であるが、変圧器の巻線内で発生した部分放電信号の
検出は高感度で行うことが困難である。
の検出方法のうち、比較的検出感度が高い方法は、結合
コンデンサを介して部分放電信号を検出する方法である
が、この方法では、対地部分放電信号を高感度で検出可
能であるが、変圧器の巻線内で発生した部分放電信号の
検出は高感度で行うことが困難である。
【0005】近年では、変圧器の巻線内で発生した部分
放電の検出を所謂現地試験で行う場合に、接地線に流れ
る部分放電信号をCTにより検出したり、部分放電時に
発生する電磁波を検出する方法が適用されている。しか
しながら、電磁波を検出する方法の場合、対象がモール
ド変圧器などのように外殻ケースの電磁シールド効果が
低いものであったときには、外来ノイズの影響を受けや
すい関係上、高感度測定を行う場合には高度の技術と設
備が必要となる。また、接地線に流れる部分放電信号を
検出する方法の場合、検出対象の変圧器には各部に大き
な静電容量が存在する関係上、接地線に流れる部分放電
信号が大幅に減少することが避けられず、このため検出
感度の向上には自ずと限界がある。
放電の検出を所謂現地試験で行う場合に、接地線に流れ
る部分放電信号をCTにより検出したり、部分放電時に
発生する電磁波を検出する方法が適用されている。しか
しながら、電磁波を検出する方法の場合、対象がモール
ド変圧器などのように外殻ケースの電磁シールド効果が
低いものであったときには、外来ノイズの影響を受けや
すい関係上、高感度測定を行う場合には高度の技術と設
備が必要となる。また、接地線に流れる部分放電信号を
検出する方法の場合、検出対象の変圧器には各部に大き
な静電容量が存在する関係上、接地線に流れる部分放電
信号が大幅に減少することが避けられず、このため検出
感度の向上には自ずと限界がある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、巻線の内部で発生する部分放電を高
感度で検出できるようになる巻線を備えた電気機器の部
分放電検出方法を提供することにある。
あり、その目的は、巻線の内部で発生する部分放電を高
感度で検出できるようになる巻線を備えた電気機器の部
分放電検出方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は上
記目的を達成するために、デルタ結線状の三相コイルを
備えた変圧器の部分放電を検出する方法において、前記
三相コイルの各相巻線間の各接続点をそれぞれ検出コン
デンサを介して共通接続点に接続し、前記検出コンデン
サを介して前記共通接続点に流れ込む高周波信号のレベ
ルに基づいて前記巻線内部での部分放電の有無を検出す
る構成としたものである。
記目的を達成するために、デルタ結線状の三相コイルを
備えた変圧器の部分放電を検出する方法において、前記
三相コイルの各相巻線間の各接続点をそれぞれ検出コン
デンサを介して共通接続点に接続し、前記検出コンデン
サを介して前記共通接続点に流れ込む高周波信号のレベ
ルに基づいて前記巻線内部での部分放電の有無を検出す
る構成としたものである。
【0008】この場合、三相コイルの巻線内部で部分放
電が発生した場合、その部分放電に伴い高周波信号より
成る部分放電信号が発生する。このため、上記部分放電
信号は、直接的に巻線を流れると共に、検出コンデンサ
による静電結合部分にも流れることになる。従って、三
相コイルの各相巻線間の各接続点と共通接続点との間に
それぞれ接続された検出コンデンサの静電容量を巻線の
静電容量より大きく設定しておけば、上記部分放電信号
のほとんどを検出コンデンサ側へ流すことができる。こ
れにより、上記のように検出コンデンサを介してそれら
の共通接続点に流れ込む部分放電信号のレベルが大きく
なるものであり、その部分放電信号つまり高周波信号の
レベルに基づいて、前記巻線内部での部分放電の有無を
高精度で検出できるようなる。
電が発生した場合、その部分放電に伴い高周波信号より
成る部分放電信号が発生する。このため、上記部分放電
信号は、直接的に巻線を流れると共に、検出コンデンサ
による静電結合部分にも流れることになる。従って、三
相コイルの各相巻線間の各接続点と共通接続点との間に
それぞれ接続された検出コンデンサの静電容量を巻線の
静電容量より大きく設定しておけば、上記部分放電信号
のほとんどを検出コンデンサ側へ流すことができる。こ
れにより、上記のように検出コンデンサを介してそれら
の共通接続点に流れ込む部分放電信号のレベルが大きく
なるものであり、その部分放電信号つまり高周波信号の
レベルに基づいて、前記巻線内部での部分放電の有無を
高精度で検出できるようなる。
【0009】請求項2記載の発明は、デルタ結線状の三
相コイルを備えた変圧器の部分放電を検出する方法にお
いて、前記三相コイルの相間に前記巻線の静電容量より
大きな静電容量を有した検出コンデンサを接続し、前記
検出コンデンサを流れる高周波信号のレベルに基づいて
前記巻線内部での部分放電の有無を検出する構成とした
ものである。
相コイルを備えた変圧器の部分放電を検出する方法にお
いて、前記三相コイルの相間に前記巻線の静電容量より
大きな静電容量を有した検出コンデンサを接続し、前記
検出コンデンサを流れる高周波信号のレベルに基づいて
前記巻線内部での部分放電の有無を検出する構成とした
ものである。
【0010】この構成では、各相の巻線毎に部分放電の
有無を順次検証する。この場合、部分放電の有無を検証
しようとする巻線の両端(つまり相間)に、その巻線の
静電容量より大きな静電容量を有した検出コンデンサを
接続する。このような接続状態では、上記検出コンデン
サの静電容量が巻線の静電容量より大きく設定されてい
る関係上、巻線内部で発生した部分放電信号(高周波信
号)のほとんどを検出コンデンサ側へ流すことができ
る。これにより、上記のように検出コンデンサを流れる
部分放電信号のレベルが大きくなるものであり、その部
分放電信号つまり高周波信号のレベルに基づいて、前記
巻線内部での部分放電の有無を高精度で検出できるよう
なる。
有無を順次検証する。この場合、部分放電の有無を検証
しようとする巻線の両端(つまり相間)に、その巻線の
静電容量より大きな静電容量を有した検出コンデンサを
接続する。このような接続状態では、上記検出コンデン
サの静電容量が巻線の静電容量より大きく設定されてい
る関係上、巻線内部で発生した部分放電信号(高周波信
号)のほとんどを検出コンデンサ側へ流すことができ
る。これにより、上記のように検出コンデンサを流れる
部分放電信号のレベルが大きくなるものであり、その部
分放電信号つまり高周波信号のレベルに基づいて、前記
巻線内部での部分放電の有無を高精度で検出できるよう
なる。
【0011】請求項3記載の発明は、スター結線状の三
相コイルを備えた変圧器の部分放電を検出する方法にお
いて、前記三相コイルの相間に、その相間に接続された
2巻線の直列の静電容量より大きな静電容量を有した検
出コンデンサを接続し、前記検出コンデンサを流れる高
周波信号のレベルに基づいて前記巻線内部での部分放電
の有無を検出する構成としたものである。
相コイルを備えた変圧器の部分放電を検出する方法にお
いて、前記三相コイルの相間に、その相間に接続された
2巻線の直列の静電容量より大きな静電容量を有した検
出コンデンサを接続し、前記検出コンデンサを流れる高
周波信号のレベルに基づいて前記巻線内部での部分放電
の有無を検出する構成としたものである。
【0012】この構成では、相間に接続された2巻線ず
つについて部分放電の有無を順次検証する。この場合、
部分放電の有無を検証しようとする2巻線の両端(つま
り相間)に、それら巻線の直列の静電容量より大きな静
電容量を有した検出コンデンサを接続する。このような
接続状態では、上記検出コンデンサの静電容量が2巻線
の直列の静電容量より大きく設定されている関係上、巻
線内部で発生した部分放電信号(高周波信号)のほとん
どを検出コンデンサ側へ流すことができる。これによ
り、上記のように検出コンデンサを流れる部分放電信号
のレベルが大きくなるものであり、その部分放電信号つ
まり高周波信号のレベルに基づいて、前記巻線内部での
部分放電の有無を高精度で検出できるようなる。
つについて部分放電の有無を順次検証する。この場合、
部分放電の有無を検証しようとする2巻線の両端(つま
り相間)に、それら巻線の直列の静電容量より大きな静
電容量を有した検出コンデンサを接続する。このような
接続状態では、上記検出コンデンサの静電容量が2巻線
の直列の静電容量より大きく設定されている関係上、巻
線内部で発生した部分放電信号(高周波信号)のほとん
どを検出コンデンサ側へ流すことができる。これによ
り、上記のように検出コンデンサを流れる部分放電信号
のレベルが大きくなるものであり、その部分放電信号つ
まり高周波信号のレベルに基づいて、前記巻線内部での
部分放電の有無を高精度で検出できるようなる。
【0013】請求項4記載の発明は、中性点が外部に露
出していない状態のスター結線状三相コイルを備えた電
気機器の部分放電を検出する方法において、前記電気機
器の三相電源ラインをそれぞれ検出コンデンサを介して
共通接続点に接続し、前記検出コンデンサを介して前記
共通接続点に流れ込む高周波信号のレベルに基づいて前
記巻線内部での部分放電の有無を検出する構成としたも
のである。
出していない状態のスター結線状三相コイルを備えた電
気機器の部分放電を検出する方法において、前記電気機
器の三相電源ラインをそれぞれ検出コンデンサを介して
共通接続点に接続し、前記検出コンデンサを介して前記
共通接続点に流れ込む高周波信号のレベルに基づいて前
記巻線内部での部分放電の有無を検出する構成としたも
のである。
【0014】この構成によれば、検出コンデンサの静電
容量を、各相の巻線の直列の静電容量より大きい値に設
定しておけば、巻線において部分放電が発生したときの
部分放電電流(高周波電流)の多くが検出コンデンサに
流れ込むものであり、これにより巻線内部での部分放電
の有無を外部から精度良く検出できるようになる。
容量を、各相の巻線の直列の静電容量より大きい値に設
定しておけば、巻線において部分放電が発生したときの
部分放電電流(高周波電流)の多くが検出コンデンサに
流れ込むものであり、これにより巻線内部での部分放電
の有無を外部から精度良く検出できるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て図1を参照しながら説明する。図1には本発明による
部分放電検出方法を実現するための試験回路の構成が示
されている。この図1において、電源ライン1に接続さ
れた三相変圧器の高圧側コイル2(請求項1記載の発明
でいう三相コイルに相当)は、各相の巻線2u、2v、
2wがデルタ結線されたもので、その内部の部分放電を
検出する場合には、巻線2u、2v、2w間の接続点
u、v、wを部分放電検出器3に接続し、この部分放電
検出器3からの出力信号のレベルを放電判定装置4によ
り判定する。尚、放電判定装置4は、部分放電検出器3
から出力される検出電流のレベルに基づいて部分放電の
発生の有無を判定する構成となっている。
て図1を参照しながら説明する。図1には本発明による
部分放電検出方法を実現するための試験回路の構成が示
されている。この図1において、電源ライン1に接続さ
れた三相変圧器の高圧側コイル2(請求項1記載の発明
でいう三相コイルに相当)は、各相の巻線2u、2v、
2wがデルタ結線されたもので、その内部の部分放電を
検出する場合には、巻線2u、2v、2w間の接続点
u、v、wを部分放電検出器3に接続し、この部分放電
検出器3からの出力信号のレベルを放電判定装置4によ
り判定する。尚、放電判定装置4は、部分放電検出器3
から出力される検出電流のレベルに基づいて部分放電の
発生の有無を判定する構成となっている。
【0016】上記部分放電検出器3は、各相巻線2u、
2v、2w間の接続点u、v、wを、3個の検出コンデ
ンサ5u、5v、5wを介してスター結線すると共に、
そのスター結線の共通接続点である中性点部分に高周波
CTのような電流パルスセンサ6を設置した構成となっ
ており、その電流パルスセンサ6の出力を放電判定装置
4に与えるようになっている。
2v、2w間の接続点u、v、wを、3個の検出コンデ
ンサ5u、5v、5wを介してスター結線すると共に、
そのスター結線の共通接続点である中性点部分に高周波
CTのような電流パルスセンサ6を設置した構成となっ
ており、その電流パルスセンサ6の出力を放電判定装置
4に与えるようになっている。
【0017】上記のような試験回路による部分放電検出
原理は次の通りである。即ち、今、巻線2vの内部で部
分放電が発生した場合を想定すると、その部分放電に伴
い発生する信号は、高周波信号であることから、直接的
に巻線を流れる信号の他に静電結合部分に流れる信号が
含まれるようになる。つまり、巻線2vの内部での部分
放電に伴い発生した高周波信号は、巻線2u、2wに流
れる信号成分と、対地浮遊静電容量で結合されている部
分を通じて接地部へ流れる信号成分とを含むようにな
る。
原理は次の通りである。即ち、今、巻線2vの内部で部
分放電が発生した場合を想定すると、その部分放電に伴
い発生する信号は、高周波信号であることから、直接的
に巻線を流れる信号の他に静電結合部分に流れる信号が
含まれるようになる。つまり、巻線2vの内部での部分
放電に伴い発生した高周波信号は、巻線2u、2wに流
れる信号成分と、対地浮遊静電容量で結合されている部
分を通じて接地部へ流れる信号成分とを含むようにな
る。
【0018】この場合、部分放電検出器3が存在しない
状態では、部分放電に伴い発生した高周波信号のほとん
どの成分が巻線2u、2w側に流れることになる。これ
に対して、部分放電検出器3が存在する状態、つまり、
各相の巻線2u、2v、2w間の接続点u、v、w間
が、比較的大きな静電容量の検出コンデンサ5u、5
v、5wを介してスター結線されている状態では、それ
らの検出コンデンサ5u、5v、5wを通じて中性点へ
比較的大きな信号成分が流れ込むようになる。
状態では、部分放電に伴い発生した高周波信号のほとん
どの成分が巻線2u、2w側に流れることになる。これ
に対して、部分放電検出器3が存在する状態、つまり、
各相の巻線2u、2v、2w間の接続点u、v、w間
が、比較的大きな静電容量の検出コンデンサ5u、5
v、5wを介してスター結線されている状態では、それ
らの検出コンデンサ5u、5v、5wを通じて中性点へ
比較的大きな信号成分が流れ込むようになる。
【0019】具体的には、上記のように巻線2vの内部
で部分放電が発生した状態では、これに伴う部分放電信
号(高周波信号)は、巻線2u、2w並びに検出コンデ
ンサ5v、5wに流れる。このとき、巻線2u、2wの
インピーダンスは、部分放電信号にとって高い状態にあ
るため、その部分放電信号は検出コンデンサ5v、5w
側へ流れやすくなる。尚、巻線の直列の静電容量が10
0pF程度であった場合には、各検出コンデンサ5u、
5v、5wの静電容量を1000pF程度に設定してお
けば、上記部分放電信号のほとんどを検出コンデンサ側
へ流すことができる。
で部分放電が発生した状態では、これに伴う部分放電信
号(高周波信号)は、巻線2u、2w並びに検出コンデ
ンサ5v、5wに流れる。このとき、巻線2u、2wの
インピーダンスは、部分放電信号にとって高い状態にあ
るため、その部分放電信号は検出コンデンサ5v、5w
側へ流れやすくなる。尚、巻線の直列の静電容量が10
0pF程度であった場合には、各検出コンデンサ5u、
5v、5wの静電容量を1000pF程度に設定してお
けば、上記部分放電信号のほとんどを検出コンデンサ側
へ流すことができる。
【0020】従って、このような静電結合部分を通じて
流れる電流を検出すれば、巻線2vの内部で部分放電が
発生したか否かを検証できるようになり、この場合に
は、部分放電信号のほとんどが検出コンデンサ5v、5
w側へ流れることになって、S/N比が高くなるから、
部分放電の検出精度を十分に高め得るようになる。勿
論、他の巻線2u、2wの内部で部分放電が発生した状
態も同様に高精度で検証できるようになる。
流れる電流を検出すれば、巻線2vの内部で部分放電が
発生したか否かを検証できるようになり、この場合に
は、部分放電信号のほとんどが検出コンデンサ5v、5
w側へ流れることになって、S/N比が高くなるから、
部分放電の検出精度を十分に高め得るようになる。勿
論、他の巻線2u、2wの内部で部分放電が発生した状
態も同様に高精度で検証できるようになる。
【0021】この場合、本実施例では、部分放電検出器
3内に、検出コンデンサ5u、5v、5wを通じて流れ
る部分放電信号を検出するための電流パルスセンサ6が
設けられていると共に、この電流パルスセンサ6の出力
レベルに基づいて部分放電の発生の有無を判定する放電
判定装置4が設けられているから、巻線2u、2v、2
wの内部で部分放電が発生した状態をきわめて簡単且つ
高精度で検出できることになり、実用性がきわめて高く
なるものである。
3内に、検出コンデンサ5u、5v、5wを通じて流れ
る部分放電信号を検出するための電流パルスセンサ6が
設けられていると共に、この電流パルスセンサ6の出力
レベルに基づいて部分放電の発生の有無を判定する放電
判定装置4が設けられているから、巻線2u、2v、2
wの内部で部分放電が発生した状態をきわめて簡単且つ
高精度で検出できることになり、実用性がきわめて高く
なるものである。
【0022】図2には本発明の第2実施例が示されてお
り、以下これについて前記第1実施例と異なる部分のみ
説明する。即ち、この第2実施例は、第1実施例と同様
にデルタ結線された高圧側コイルを備えた変圧器におい
て、その高圧側コイルの相間に巻線の静電容量より大き
な静電容量を有した検出コンデンサを挿入することによ
り部分放電を各相巻線毎に順次検出するようにした点に
特徴を有する。
り、以下これについて前記第1実施例と異なる部分のみ
説明する。即ち、この第2実施例は、第1実施例と同様
にデルタ結線された高圧側コイルを備えた変圧器におい
て、その高圧側コイルの相間に巻線の静電容量より大き
な静電容量を有した検出コンデンサを挿入することによ
り部分放電を各相巻線毎に順次検出するようにした点に
特徴を有する。
【0023】具体的には、図2に示すように、部分放電
の有無を検証しようとする巻線(この例では2v)の両
端に部分放電検出器7を接続する。上記部分放電検出器
7は、巻線の両端に接続される検出コンデンサ8と、こ
の検出コンデンサ8に流れる高周波電流を検出するため
の電流パルスセンサ9とを備えた構成となっており、そ
の電流パルスセンサ9の出力を放電判定装置4に与える
ようになっている。
の有無を検証しようとする巻線(この例では2v)の両
端に部分放電検出器7を接続する。上記部分放電検出器
7は、巻線の両端に接続される検出コンデンサ8と、こ
の検出コンデンサ8に流れる高周波電流を検出するため
の電流パルスセンサ9とを備えた構成となっており、そ
の電流パルスセンサ9の出力を放電判定装置4に与える
ようになっている。
【0024】上記検出コンデンサ8の静電容量は、巻線
の直列の静電容量が100pF程度であった場合に10
00pF程度に設定されるものであり、このように設定
しておけば、巻線の内部で発生した部分放電信号のほと
んどを検出コンデンサ8側へ流すことができる。この場
合、三相の各巻線2u、2v、2wに対し順次部分放電
検出器7を接続して部分放電の有無を検出する操作を行
うものであり、従って、本実施例においても、巻線2
u、2v、2wの内部で部分放電が発生した状態をきわ
めて簡単且つ高精度で検出できることになる。
の直列の静電容量が100pF程度であった場合に10
00pF程度に設定されるものであり、このように設定
しておけば、巻線の内部で発生した部分放電信号のほと
んどを検出コンデンサ8側へ流すことができる。この場
合、三相の各巻線2u、2v、2wに対し順次部分放電
検出器7を接続して部分放電の有無を検出する操作を行
うものであり、従って、本実施例においても、巻線2
u、2v、2wの内部で部分放電が発生した状態をきわ
めて簡単且つ高精度で検出できることになる。
【0025】図3には上記第2実施例と同様の効果を奏
する本発明の第3実施例が示されており、以下これにつ
いて前記第2実施例と異なる部分のみ説明する。即ち、
この第3実施例は、スター結線された変圧器において、
相間に2巻線の直列の静電容量より大きな静電容量を有
した検出コンデンサを挿入することにより部分放電を検
出するようにした点に特徴を有する。
する本発明の第3実施例が示されており、以下これにつ
いて前記第2実施例と異なる部分のみ説明する。即ち、
この第3実施例は、スター結線された変圧器において、
相間に2巻線の直列の静電容量より大きな静電容量を有
した検出コンデンサを挿入することにより部分放電を検
出するようにした点に特徴を有する。
【0026】具体的には、図3に示すように、スター結
線された高圧側コイル2′(三相コイルに相当)の相間
(この例ではV相とW相との間、つまり巻線2v′、2
w′の各電源側端子間)に部分放電検出器7′を接続す
る。上記部分放電検出器7′は、前記第2実施例におけ
る部分放電検出器7(図2参照)と同様の構成のもので
あるが、この例では巻線の直列の静電容量がデルタ結線
の場合の2倍になるから、検出コンデンサ8′の静電容
量は、前記第2実施例の半分のを500pF程度に設定
しておけば、上記部分放電信号のほとんどを検出コンデ
ンサ8′側へ流すことができる 図4には本発明の第4実施例が示されており、以下これ
について説明する。この実施例は、中性点が外部に露出
していない状態のスター結線状三相コイルを備えた変圧
器や電動機のような電気機器において、上記スター結線
コイルを構成する巻線内で発生した部分放電を簡便に検
出できるようにした点に特徴を有する。
線された高圧側コイル2′(三相コイルに相当)の相間
(この例ではV相とW相との間、つまり巻線2v′、2
w′の各電源側端子間)に部分放電検出器7′を接続す
る。上記部分放電検出器7′は、前記第2実施例におけ
る部分放電検出器7(図2参照)と同様の構成のもので
あるが、この例では巻線の直列の静電容量がデルタ結線
の場合の2倍になるから、検出コンデンサ8′の静電容
量は、前記第2実施例の半分のを500pF程度に設定
しておけば、上記部分放電信号のほとんどを検出コンデ
ンサ8′側へ流すことができる 図4には本発明の第4実施例が示されており、以下これ
について説明する。この実施例は、中性点が外部に露出
していない状態のスター結線状三相コイルを備えた変圧
器や電動機のような電気機器において、上記スター結線
コイルを構成する巻線内で発生した部分放電を簡便に検
出できるようにした点に特徴を有する。
【0027】具体的には、図4において、スター結線さ
れた三相コイル10の各相巻線10u、10v、10w
に給電するための電源ライン11の各線に対し、部分放
電検出器12が有する端子12a、12b、12cを接
続する。この部分放電検出器12は、各端子12a、1
2b、12cを、3個の検出コンデンサ13u、13
v、13wを介してスター結線すると共に、そのスター
結線の中性点部分に高周波CTのような電流パルスセン
サ14を設置した構成となっており、その電流パルスセ
ンサ14の出力を放電判定装置4に与えるようになって
いる。
れた三相コイル10の各相巻線10u、10v、10w
に給電するための電源ライン11の各線に対し、部分放
電検出器12が有する端子12a、12b、12cを接
続する。この部分放電検出器12は、各端子12a、1
2b、12cを、3個の検出コンデンサ13u、13
v、13wを介してスター結線すると共に、そのスター
結線の中性点部分に高周波CTのような電流パルスセン
サ14を設置した構成となっており、その電流パルスセ
ンサ14の出力を放電判定装置4に与えるようになって
いる。
【0028】この構成によれば、検出コンデンサ13
u、13v、13wの静電容量を、巻線10u、10
v、10wの直列の静電容量より大きい値に設定してお
けば、巻線10u、10v、10wにおいて部分放電が
発生したときの部分放電電流を、外部に設けられた部分
放電検出器12において精度良く検出できるようになる
ものである。
u、13v、13wの静電容量を、巻線10u、10
v、10wの直列の静電容量より大きい値に設定してお
けば、巻線10u、10v、10wにおいて部分放電が
発生したときの部分放電電流を、外部に設けられた部分
放電検出器12において精度良く検出できるようになる
ものである。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、以上の説明によって明
らかなように、巻線の内部で発生した部分放電電流の多
くが検出コンデンサに流れるように構成し、その検出コ
ンデンサを通じて流れる部分放電電流(高周波電流)の
レベルにより部分放電の有無を検出するようにしたか
ら、変圧器や電動機などの巻線を備えた電気機器におい
て、巻線の内部で部分放電が発生した状態を高精度に検
出できるようになるという有益な効果を奏するものであ
る。
らかなように、巻線の内部で発生した部分放電電流の多
くが検出コンデンサに流れるように構成し、その検出コ
ンデンサを通じて流れる部分放電電流(高周波電流)の
レベルにより部分放電の有無を検出するようにしたか
ら、変圧器や電動機などの巻線を備えた電気機器におい
て、巻線の内部で部分放電が発生した状態を高精度に検
出できるようになるという有益な効果を奏するものであ
る。
【図1】本発明の第1実施例による部分放電検出用試験
回路の構成を示す図
回路の構成を示す図
【図2】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図3】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図4】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【符号の説明】 2、2′は高圧側コイル(三相コイル)、2u、2v、
2w、2u′、2v′、2w′は巻線、3は部分放電検
出器、4は放電判定装置、5u、5v、5wは検出コン
デンサ、6は電流パルスセンサ、7、7′は部分放電検
出器、8、8′は検出コンデンサ、9は電流パルスセン
サ、10は三相コイル、10u、10v、10wは巻
線、12は部分放電検出器、13u、13v、13wは
検出コンデンサ、14は電流パルスセンサを示す。
2w、2u′、2v′、2w′は巻線、3は部分放電検
出器、4は放電判定装置、5u、5v、5wは検出コン
デンサ、6は電流パルスセンサ、7、7′は部分放電検
出器、8、8′は検出コンデンサ、9は電流パルスセン
サ、10は三相コイル、10u、10v、10wは巻
線、12は部分放電検出器、13u、13v、13wは
検出コンデンサ、14は電流パルスセンサを示す。
Claims (4)
- 【請求項1】 デルタ結線状の三相コイルを備えた変圧
器の部分放電を検出する方法において、 前記三相コイルの各相巻線間の各接続点をそれぞれ検出
コンデンサを介して共通接続点に接続し、 前記検出コンデンサを介して前記共通接続点に流れ込む
高周波信号のレベルに基づいて前記巻線内部での部分放
電の有無を検出するように構成したことを特徴とする巻
線を備えた変圧器の部分放電検出方法。 - 【請求項2】 デルタ結線状の三相コイルを備えた変圧
器の部分放電を検出する方法において、 前記三相コイルの相間に前記巻線の静電容量より大きな
静電容量を有した検出コンデンサを接続し、 前記検出コンデンサを流れる高周波信号のレベルに基づ
いて前記巻線内部での部分放電の有無を検出するように
構成したことを特徴とする巻線を備えた変圧器の部分放
電検出方法。 - 【請求項3】 スター結線状の三相コイルを備えた変圧
器の部分放電を検出する方法において、 前記三相コイルの相間に、その相間に接続された2巻線
の直列の静電容量より大きな静電容量を有した検出コン
デンサを接続し、 前記検出コンデンサを流れる高周波信号のレベルに基づ
いて前記巻線内部での部分放電の有無を検出するように
構成したことを特徴とする巻線を備えた変圧器の部分放
電検出方法。 - 【請求項4】 中性点が外部に露出していない状態のス
ター結線状三相コイルを備えた電気機器の部分放電を検
出する方法において、 前記電気機器の三相電源ラインをそれぞれ検出コンデン
サを介して共通接続点に接続し、 前記検出コンデンサを介して前記共通接続点に流れ込む
高周波信号のレベルに基づいて前記巻線内部での部分放
電の有無を検出するように構成したことを特徴とする巻
線を備えた電気機器の部分放電検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8039275A JPH09229984A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 巻線を備えた電気機器の部分放電検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8039275A JPH09229984A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 巻線を備えた電気機器の部分放電検出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09229984A true JPH09229984A (ja) | 1997-09-05 |
Family
ID=12548623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8039275A Pending JPH09229984A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 巻線を備えた電気機器の部分放電検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09229984A (ja) |
-
1996
- 1996-02-27 JP JP8039275A patent/JPH09229984A/ja active Pending
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