JPH09227978A - アルミニウム合金 - Google Patents

アルミニウム合金

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JPH09227978A
JPH09227978A JP8029494A JP2949496A JPH09227978A JP H09227978 A JPH09227978 A JP H09227978A JP 8029494 A JP8029494 A JP 8029494A JP 2949496 A JP2949496 A JP 2949496A JP H09227978 A JPH09227978 A JP H09227978A
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JP
Japan
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alloy
aluminum alloy
extrudability
sample
billet
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Pending
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JP8029494A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Takai
俊宏 高井
Masaro Nozue
昌朗 野末
Akiyasu Ishiguro
明康 石黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tateyama Aluminum Industry Co Ltd
Original Assignee
Tateyama Aluminum Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押し出し加工性および表面外観により優れた
アルミニウム合金を提供することを目的とする。 【解決手段】 アルミニウムを母材とし、Si:0.40〜
0.48wt%、Mg:0.45〜0.55wt%、Fe:0.25wt%以
下、Cr:0.01〜0.10wt%を含有することを特徴とする
アルミニウム合金。さらに、Mn:0.01〜0.10wt%、C
u:0.01〜0.10wt%を含有してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押し出し加工性、
つまり、押し出し加工後の表面外観に優れたアルミニウ
ム合金に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金としては、従来から様
々なタイプのものが様々な分野で用いられている。例え
ば、JIS規格A6063では、Si:0.20〜0.6wt
%、Mg:0.45〜0.9wt%、Fe:0.35wt%以下、C
r:0.10wt%以下、Mn:0.10wt%以下、Cu:0.10wt
%以下、Zn:0.10wt%以下、Ti:0.10wt%以下を含
んだアルミニウム合金が規定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、バブルの崩壊あ
るいは軽薄短小という社会的背景から、押し出し加工分
野においては生産性の向上や製造コストの低減などを図
る一方、高品質化のための方策がいろいろ試みられてい
る。アルミ建材の熱間押し出しにおいても同様であり、
特に押し出し形材表面に関する品質向上の要求は、透明
系艶消し塗装複合皮膜製品の人気上昇などに伴って、ま
すます厳しさを増している。
【0004】本発明は、従来と同等の機械的強度、着色
性を確保しつつ、押し出し加工性(つまり押し出し加工
後の表面外観)に優れたアルミニウム合金を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、よりすぐ
れた特性のアルミニウム合金を得るべく、様々な組成の
アルミニウム合金ビレットを鋳造しその押し出し性を調
査した。その結果、従来、JIS規格で一律に分類され
ている範囲内においても、その組成を変更することで表
面外観の特性が大きく異なることを見いだした。特に、
以下の組成のアルミニウム合金は、従来と同等の機械的
強度と着色性を備えつつ、押し出し加工性に優れてるこ
とを見いだした。
【0006】つまり、本発明の第1の態様としては、ア
ルミニウムを母材とし、Si:0.40〜0.48wt%、Mg:
0.45〜0.55wt%、Fe:0.25wt%以下、Cr:0.01〜0.
10wt%を含有することを特徴とするアルミニウム合金が
提供される。
【0007】さらに、Mn:0.01〜0.10wt%、Cu:0.
01〜0.10wt%を含有することが好ましい。
【0008】本発明に用いるアルミニウム合金の組成と
添加意義について説明すると以下の通りである。
【0009】Si,Mgの添加は、強度向上に寄与す
る。Si:0.40wt%未満、Mg:0.45wt%未満では、そ
の効果は少なくなる。また、着色性も従来と異なってし
まう。Si:0.48wt%、Mg:0.55wt%を越えると特に
押し出し加工性(変形抵抗、表面外観など)が悪化す
る。着色性も従来と異なってしまう。
【0010】Feは、陽極酸化処理後において、押し出
し材表面の微小な欠陥(傷など)を隠蔽する。しかし、
Feの含有量が0.25wt%を越えるとピックアップなどの
押し出し欠陥が発生しやすくなる。
【0011】Crは、合金結晶粒を微細化し、アルミニ
ウム合金中に析出したMg2Si等の化合物を花びら状
に析出させる。このミクロな組織的改良によってアルミ
ニウム合金の押し出し加工性は向上する。しかし、Cr
が0.01wt%未満ではこのような効果は得られない。Cr
が0.10wt%を越えてもこの効果が無くなり、また、押し
出し時の変形抵抗が大きくなる。
【0012】Mn、Cuは、上述した効果をさらに高め
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態であるアルミニ
ウム合金ビレットの製造方法について図1を用いて説明
する。
【0014】本発明のアルミニウム合金のビレットも基
本的には従来と同様の手法で製造可能である。
【0015】つまり、溶解炉1において、アルミニウム
を溶解させる。Si、Mg、Fe、Ti、Cr,Mn、
Cu等も必要に応じてこの時に添加する。この時の添加
量を調整することで、所望の組成のアルミニウム合金を
得ることができる。溶解炉1においてできた溶融状態の
アルミニウム等は、一旦、保持炉2に移され、鋳造に供
されるまでここで保持される。
【0016】保持炉2に保持されている溶融状態のアル
ミニウム等は、鋳造機3に送られ、該鋳造機3の備える
鋳型に注ぎ込まれて押し出し用ビレットに鋳造される。
鋳造された押し出し用アルミニウム合金ビレットは、ク
レーン4等を用いて鋳造機から取り出される。この後、
ビレットは、所定の品質検査を受けた後、均質化処理炉
5に入れられる。均質化処理炉5では、このビレットに
所定の熱処理を施すことで、ビレット内部に晶出または
析出した粗大なFe系化合物やMg2Si化合物を微細
且つ均一に分散させる。
【0017】以上のようにして、アルミニウム合金のビ
レットを鋳造することができる。
【0018】
【実施例】本発明のアルミニウム合金の特性について具
体例を挙げて説明する。
【0019】実施例1 様々な組成のアルミニウム合金ビレットを鋳造し、その
特性について押し出し試験を行った。また、比較例とし
て、現在一般的なJIS規格A6063のアルミニウム
合金についても同様の試験を行った。試験の詳細は以下
の通りである。
【0020】(1)押し出し条件 直接押出法 供試型:A(具体的形状については、図12参照) ラム速度:10mm/s ビレット温度:470℃ 各サンプルビレットの組成の一覧を表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】(2)試験項目 (a)押し出し性 表面粗さ計(商品型名“サーフコム574A”)によっ
て表面粗さを測定した。また、目視によっても評価し
た。
【0023】(b)機械的性質 各サンプルのT5処理材を島津製REH縦型万能試験機
により引っ張り試験を行った。
【0024】(c)着色性 ブロンズ色、黒色(艶消し)に着色した各サンプルの色
調を、(株)ミノルタ製の色彩計(商品型名“CR−2
00”)によって測色した。
【0025】(3)試験結果 (a)押し出し性 表面粗さを測定した結果を図2に示した。さらに、各サ
ンプルの表面外観を目視評価した結果を表2に示した。
【0026】
【表2】
【0027】図2、表2から分かるとおり、本発明のア
ルミニウム合金は比較例よりも良好な表面外観であっ
た。
【0028】(b)機械的性質 試験結果を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】表3に示したとおり、本発明のアルミニウ
ム合金は、比較例とほぼ同等な機械的性質であった。
【0031】(c)着色性 測定結果を表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】表4から分かるとおり、黒色への着色性
は、いずれも比較例と同様であった。ブロンズ色への着
色性も、比較例とほぼ同じであった。
【0034】実施例2 各種組成のアルミニウム合金ビレットを鋳造し、様々な
供試型を用いて押し出し加工を行うことで、その押し出
し加工性を評価した。評価は、押し出し加工後の表面粗
さの測定及び目視によって行った。
【0035】各サンプルビレットの組成は、表5に示す
とおりである。比較例2としてあげているのは、現在一
般的なJIS規格A6063のアルミニウム合金であ
る。
【0036】
【表5】
【0037】各サンプルに対して行った押し出し加工の
条件は下記表6の通りである。なお、各供試型A〜Iの
具体的形状については、図12〜図20に示したとおり
である。
【0038】
【表6】
【0039】比較のため、各サンプルに対して行った押
し出し加工と同条件で、比較例2の組成を有するビレッ
トに対しても押し出し加工を行った。
【0040】評価結果を図3〜図11に示す。この目視
評価は、比較例2のビレットに対し同様の条件で押し出
し加工を施したものを基準とした場合のものである。
【0041】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明のアルミニウ
ム合金は、従来と同等の機械的強度、着色性を備えつ
つ、押し出し加工性後の表面外観に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミ合金ビレットの製造工程を示す図であ
る。
【図2】実施例1における押し出し材表面の粗さとその
ばらつきを示す図である。
【図3】実施例2におけるサンプル3の評価結果を示す
グラフである。
【図4】実施例2におけるサンプル4の評価結果を示す
グラフである。
【図5】実施例2におけるサンプル5の評価結果を示す
グラフである。
【図6】実施例2におけるサンプル6の評価結果を示す
グラフである。
【図7】実施例2におけるサンプル7の評価結果を示す
グラフである。
【図8】実施例2におけるサンプル8の評価結果を示す
グラフである。
【図9】実施例2におけるサンプル9の評価結果を示す
グラフである。
【図10】実施例2におけるサンプル10の評価結果を
示すグラフである。
【図11】実施例2におけるサンプル11の評価結果を
示すグラフである。
【図12】供試型Aの形状を示す図である。
【図13】供試型Bの形状を示す図である。
【図14】供試型Cの形状を示す図である。
【図15】供試型Dの形状を示す図である。
【図16】供試型Eの形状を示す図である。
【図17】供試型Fの形状を示す図である。
【図18】供試型Gの形状を示す図である。
【図19】供試型Hの形状を示す図である。
【図20】供試型Iの形状を示す図である。
【符号の説明】
1…溶解炉、2…保持炉、3…鋳造機、4…クレーン、
5…均質化炉

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムを母材とし、Si:0.40〜0.
    48wt%、Mg:0.45〜0.55wt%、Fe:0.25wt%以下、
    Cr:0.01〜0.10wt%を含有すること、 を特徴とするアルミニウム合金。
  2. 【請求項2】さらに、Mn:0.01〜0.10wt%、Cu:0.
    01〜0.10wt%を含有すること、 を特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007509240A (ja) * 2003-10-22 2007-04-12 ノルスク・ヒドロ・アーエスアー 押し出しに適したAl−Mg−Si合金
WO2020054847A1 (ja) * 2018-09-14 2020-03-19 株式会社Lixil アルミニウム合金の押出材、建具及びアルミニウム合金の押出材の製造方法

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