JPH0922657A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル

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Publication number
JPH0922657A
JPH0922657A JP7167492A JP16749295A JPH0922657A JP H0922657 A JPH0922657 A JP H0922657A JP 7167492 A JP7167492 A JP 7167492A JP 16749295 A JP16749295 A JP 16749295A JP H0922657 A JPH0922657 A JP H0922657A
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JP
Japan
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emission spectrum
plasma display
display panel
phosphor
fluorescent layer
Prior art date
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Application number
JP7167492A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiharu Ishikawa
石川俊治
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原色間の不要な発光スペクトル、封止ガスに
よる不要な発光スペクトル、不可視域の不要な発光スペ
クトルを簡単な構成でカットして、色の濁り等をなくし
て鮮明でコントラストが良好で、また、赤外光、紫外光
による悪影響を防止する。 【構成】 前面板31と背面板32とが互いに平行にか
つ対向するように配設され、この両者の間に設けられた
セル障壁33により表示要素としての複数のセルが形成
され、各セル内の所定箇所に蛍光層が設けられたプラズ
マディスプレイパネルにおいて、前面板31の前にホロ
グラムフィルターを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス放電を利用し
た自発光形式の平板ディスプレイであるカラー表示のプ
ラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す。)に
関する。
【0002】
【従来の技術】図1は透過型蛍光面を有するDC型PD
Pの1構成例を示したものである。同図に示されるよう
に、このDC型PDPにおいては、ガラスからなる平板
状の前面板11と背面板12とが互いに平行にかつ対向
して配設され、背面板12の前面側にはこれに立設する
セル障壁13が固着されており、このセル障壁13によ
り前面板11と背面板12が一定間隔で保持されてい
る。また、前面板11の背面側には陽極14が形成され
ていると共に、背面板12の前面側には陽極14と直交
して陰極15が形成されており、さらに前面板11の陽
極14の両側には蛍光層16が隣接して形成されてい
る。このDC型PDPでは、陽極14と陰極15との間
に直流電源から所定の電圧を印加して電場を形成するこ
とにより、前面板11と背面板12とセル障壁13とで
区画される表示要素としての各セル10内で放電が行わ
れる。そして、この放電により生じる紫外線により前面
板11裏側の蛍光層16が発光させられ、前面板11を
透過してくるこの光を観察者が視認するようになってい
る。
【0003】また、図2は反射型蛍光面を有する面放電
AC型PDPの1構成例を示したものである。同図に示
されるように、このAC型PDPにおいては、ガラスか
らなる平板状の前面板21と背面板22とが互いに平行
かつ対向して配設され、背面板22の前面側にはこれに
立設するセル障壁23が固着されており、このセル障壁
23により前面板21と背面板22が一定間隔で保持さ
れている。そして、前面板21の背面側には透明電極2
4と金属電極25とで構成される複合電極が互いに平行
に形成され、これを覆って誘電体層26が形成されてお
り、さらにその上に保護層27が形成されている。ま
た、背面板22の前面側にはセル障壁23の間に位置し
てアドレス電極28が互いに平行に形成され、必要に応
じてその上に誘電体層29が形成されており、さらにセ
ル障壁23の壁面とセル底面を覆うようにして蛍光層3
0が設けられている。このAC型PDPでは、前面板2
1上の複合電極間に交流電源から所定の電圧を印加して
電場を形成することにより、前面板21と背面板22と
セル障壁23とで区画される表示要素としての各セル2
0内で放電が行われる。そして、この放電により生じる
紫外線により蛍光層30が発光させられ、前面板21を
透過してくるこの光を観察者が視認するようになってい
る。
【0004】ここで、上記セル障壁の形状としてはマト
リクス状のものとライン状のものとがあり、例えばDC
型PDPの場合で示すと、図3がマトリクス状のもの
で、図4がライン状のものである。なお、図4及び図5
において、31は観察者側に配置される前面板、32は
背面板、33はセル障壁、34は陽極、35は陰極を示
している。また、これらの図に示すものはPDPを形成
する際にセル障壁33が背面板32に形成される例であ
るが、セル障壁33が前面板31に形成される場合もあ
る。
【0005】上記の如きカラーPDPにおいては様々な
改良がなされているが、中でも良好なコントラストを得
る手段として、発光する以外の場所(セル障壁の上面)
をブラックマトリクス等の低反射材料で埋めたり、赤
色、青色、緑色のそれぞれについて発光スペクトルの単
一波長を透過させるフィルターを設けたりすることが従
来より考えられている。さらには、前面ガラスやフィル
ターにND(Neutral Density)フィル
ター特性を持たせたり、前面ガラスにNd2 3を入れ
て発光体の主要スペクトル以外のところの吸収特性を持
たせたりする手法を併用することにより、各々単独の場
合よりもよりコントラストを良好にすることも提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の蛍光層を形成す
る蛍光体としては、発光色が赤色としてY2 3 :E
u、Y2 SiO5 :Eu、Y3 Al5 12:Eu、Zn
3 (PO4 2 :Mn、YBO3 :Eu、(Y,Gd)
BO3 :Eu、GdBO3 :Eu、ScBO3 :Eu、
LuBO3 :Eu等があり、青色としてY2 SiO5
Ce、CaWO4 :Pb、BaMgAl1423:Eu等
があり、緑色としてZn2 SiO4 :Mn、BaAl12
19:Mn、SrAl1319:Mn、CaAl1219
Mn、YBO3 :Tb、BaMgAl1423:Mn、L
uBO3 :Tb、GdBO3 :Tb、ScBO3 :T
b、Sr6 Si3 3 Cl4 :Eu等がある。
【0007】現在、上記の如き蛍光体を用いてPDPパ
ネルを作製して発光させると、例えば図9のグラフに示
したような発光スペクトルが得られる。ここで、500
nm付近に青色光と緑色光が二重に発光する領域があ
り、色の濁りが発生している。また、585nm付近に
は封止ガスNeの発光スペクトルが観察され、赤色発色
を妨げ、オレンジ色がかった色となっている。さらに、
赤外光による発熱、紫外光による目への悪影響も問題と
なっている。
【0008】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、原色間の不要な発光スペクト
ル、封止ガスによる不要な発光スペクトル、不可視域の
不要な発光スペクトルを簡単な構成でカットして、色の
濁り等をなくして鮮明でコントラストが良好で、また、
赤外光、紫外光による悪影響を防止したプラズマディス
プレイパネルを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のプラズマディスプレイパネルは、前面板と背
面板とが互いに平行にかつ対向するように配設され、こ
の両者の間に設けられたセル障壁により表示要素として
の複数のセルが形成され、各セル内の所定箇所に蛍光層
が設けられたプラズマディスプレイパネルにおいて、前
記前面板の前にホログラムフィルターを設けたことを特
徴とするものである。
【0010】この場合、ホログラムフィルターは、混合
封入ガスとして用いられるNeガスとXeガスの各々の
若しくは両方の発光スペクトルをカットするような特性
を有していても、青色発光用蛍光層からの発光スペクト
ルと緑色発光用蛍光層からの発光スペクトルの重なった
波長域をカットするような特性を有していても、青色発
光用蛍光層からの赤色領域に出るる発光スペクトルと赤
色発光用蛍光層からの発光スペクトルの重なった波長域
をカットするような特性を有していても、緑色発光用蛍
光層からの発光スペクトルと赤色発光用蛍光層からの発
光スペクトルの重なった波長域をカットするような特性
を有していても、赤色線発光波長域をカットするような
特性を有していても、紫外線発光波長域をカットするよ
うな特性を有していても、あるいは、上記の複数のカッ
トを同時に行うような特性を有していてもよい。
【0011】上記構成をとる理由を簡単に説明すると、
リップマン型ホログラムは、ある特定波長域の光を高効
率に反射、回折するもので、上記のようにPDPのパネ
ル前面に配置することにより、その特定波長に対するカ
ットフィルターとして作用する。したがって、例えば図
9に示すような合成発光スペクトルを有するPDP(赤
色蛍光体(Y,Gd)BO3 :Eu、緑色蛍光体Zn2
SiO4 :Mn、青色蛍光体BaMgAl1423:E
u)に対しては、500nm付近及び585nm付近の
光を反射回折する図10に示したような透過スペクトル
特性を有するリップマン型ホログラムを作製し、PDP
のパネル前面に貼り付けることにより、青と緑の発色の
クロストーク、及び、Ne発光による585nmの光を
取り除くことができ、図11に示したようなスペクトル
分布で鮮明でコントラストの明瞭な画像を表示すること
ができる。同様に、赤と緑の発色のクロストーク、赤と
青の発色のクロストーク、Xe発光、赤色線発光、紫外
線発光等を取り除くようにすることも簡単にできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るPDPの実施
例をその製造工程により説明する。図5の工程図は、透
過型蛍光面を有するDC型カラーPDPにおける前面板
に電極とその両側に隣接して蛍光層を形成する場合を示
している。
【0013】まず、(a)に示すように、前面板となる
ガラス基板41上に陽極となる電極42を形成する。具
体的には、Niペースト(DuPont社製、品番95
36D)を用いてスクリーン印刷により幅150μm、
膜厚20μm、ピッチ500μmで厚膜印刷し、オーブ
ンにてピーク温度170℃で60分間乾燥させた後、焼
成炉にてピーク温度580℃で30分間焼成を行って電
極42をガラス基板41に固着させた。
【0014】次に、ガラス基板41を洗浄した後、
(b)に示す如く、電極42を覆うようにして下記組成
からなる緑色蛍光体スラリー43をブレードコーターに
て塗布し常温にて乾燥させてから、(c)に示すように
マスク44を介して350nm付近に最大波長を持つ紫
外線45を35.0mJ/cm2 で照射して露光した。
この時、電極42上に蛍光層が形成されないように背面
から露光した。なお、蛍光体スラリーは、希望する蛍光
体層の膜厚に応じて適宜その組成を変更したものを使用
すればよい。
【0015】〔緑色蛍光体スラリーの組成〕 緑の発光色を持つ蛍光体(Zn2 SiO4 :Mn):
26.0wt% ポリビニルアルコール(クラレ社製、224):1.
3wt% 純水:69.6wt% エタノール2.9wt% p−ジアゾフェニルアミンのホルムアルデヒド縮合物
(シンコー技研社製、D−014):0.2wt% 露光後、水を用いたスプレー現像で未露光部分を除去
し、160℃にて乾燥させて硬膜化することで(e)に
示すように緑の蛍光体スラリー層46をパターン形成し
た。
【0016】次いで、上記組成のうちのを、青の発光
色を持つ蛍光体(BaMgAl1423:Eu)の粒子に
置き換えた青色蛍光体スラリーを使用し、同様な方法に
より青の蛍光体スラリー層を形成した。
【0017】続いて、上記組成のうちのを、赤の蛍光
色を持つ蛍光体((Y,Gd)BO3 :Eu)の粒子に
置き換えた赤色蛍光体スラリーを使用し、上記の露光条
件のうち露光量を31.5mJ/cm2 とし、同様な方
法で赤の蛍光体スラリー層を形成した。
【0018】このようにしてガラス基板41上に3色の
蛍光層を形成した後、当該ガラス基板41を約440℃
で30分間焼成することにより蛍光体スラリー層中の樹
脂分(ポリビニルアルコール)及び硬化剤(p−ジアゾ
フェニルアミンのホルムアルデヒド縮合物)を焼失せし
め、(f)に示すように、ガラス基板41上の電極42
を除く部分に所望パターンを赤、緑、青に塗り分けられ
た蛍光層47が得られた。
【0019】上記蛍光層が形成された前面板と、別途陰
極とマトリクス状のセル障壁を形成した背面板とを組み
合わせることにより、赤、緑、青の3原色が視認される
マトリクス状のDC型カラーPDPを作製した。このよ
うにして作製されたPDPは、前面板の背面側に蛍光層
が形成されており、この蛍光層がプラスマ放電による紫
外線によって励起されて発光し、観察者は前面板の透過
光を視認するものになっている。
【0020】この前面板に、以下に示す方法で作成した
リップマン型ホログラムを両面接着テープ(日東電工
(株)製、MC2000)を用いて貼り付けた。このホ
ログラムは、DuPont社製、Omnidex706
フィルムを用いて、図8に示す光学系により露光した。
平面ミラー5の前面にホログラム記録用フィルム(Om
nidex706フィルム)6を密着して、まず、51
4nmのArレーザー1(コヒーレント社製、Inov
a−400)からの光を、共焦点で配置した焦点距離の
異なる2枚の凸レンズ2、4とその共焦点位置に配置し
たスペーシャルフィルター3からなる光学系でビーム系
を拡大した平行光とし、この波長514nmの平行光を
平面ミラー5に垂直に入射させ、60mJ/cm2のエ
ネルギーで露光した。このような露光により、フィルム
6面に平行に一定周期で位相干渉縞が並んだ第1のリッ
プマン型ホログラムが得られる。次に、フィルム6を交
換し、Arレーザー1を波長585nmで発光するRI
NG型色素レーザー1’(コヒーレント社製、899)
に替え、同様の配置で60mJ/cm2 のエネルギーで
露光した。このような露光により、第1のリップマン型
ホログラムと同様な第2のリップマン型ホログラムが得
られる。出来上がった2枚のホログラムを日東電工
(株)製、両面接着テープMC−2000で貼り合わ
せ、所望の透過スペクトル特性のホログラムを得た。白
色光入射時の透過スペクトル特性は図10の通りであ
る。
【0021】この出来上がったホログラムフィルター付
きPDPパネルは、青と緑のクロストーク像が低減さ
れ、かつ、Ne発光(オレンジ色)のないあざやかな発
色の画像を表示することができた(図11)。
【0022】図6の工程図は、反射型蛍光面を有するD
C型カラーPDPにおけるマトリクス状のセル障壁の壁
面に蛍光層を形成する場合を示している。まず、(a)
に示すように、背面板となるガラス基板51上に陽極5
2とそれを覆って絶縁層53を形成し、絶縁層53の所
定位置に開口を設けてそこに陽極52と繋がる電極パッ
ド52aを設け、さらにセル障壁54を形成する。具体
的には、Niペースト(DuPont社製、品番953
5)を用いてスクリーン印刷により幅150μm、膜厚
20μm、ピッチ500μmで厚膜印刷し、乾燥及び焼
成工程を経て陽極52を形成した後、その上にペースト
(ノリタケカンパニーリミテッド製、NP−7949
B)を塗布して乾燥させることで絶縁層53を形成す
る。そして、サンドブラスト加工によりこの絶縁層53
に開口を設け、そこにNiペースト(ESL日本製、E
SL−2556)を充填して電極パッド52aを形成す
る。次いで、ペースト(ノリタケカンパニーリミテッド
製、NP−7947)を用いてスクリーン印刷の重ね刷
りによりマトリクス状のセル障壁54を形成する。
【0023】続いて、(b)に示すように、下記組成の
ものを3本ロールで混練した緑色蛍光体ペースト55を
スクリーン印刷によりセル内に充填する。 〔緑色発光蛍光体ペーストの組成〕 緑色発光蛍光体:60.1wt% エチルセルロース(ハーキュレス、N−200):
2.4wt% BCA:37.5wt% 緑色発光蛍光体ペースト55の充填後、クリーンオーブ
ンにて170℃で乾燥させる。この乾燥工程時、蛍光体
ペースト55中の有機溶媒が気化することにより、
(c)に示すように蛍光体とバインダーの混合物からな
る蛍光層56が窪んだ形状で残留する。
【0024】この充填工程及び乾燥工程を下記組成から
なる青色発光蛍光体ペースト、赤色発光蛍光体ペースト
について繰り返し行い、(d)に示すように3色の蛍光
層56がパターン状に分離充填されたものを形成した。
【0025】〔青色発光蛍光体ペーストの組成〕 青色発光蛍光体:55.8wt% エチルセルロース(ハーキュレス、N−200):
2.2wt% BCA:42.0wt% 〔赤色発光蛍光体ペーストの組成〕 赤色発光蛍光体:60.9wt% エチルセルロース(ハーキュレス、N−200):
2.3wt% BCA:36.8wt% 次いで、サンドブラスト加工を施して(e)に示すよう
に蛍光層56の不要部分を除去することにより電極パッ
ド52aの頭出しを行った後、最後にピーク温度450
℃、保持時間30分の条件で蛍光層56の焼成を行い、
蛍光体ペーストの有機分を焼失させた。これにより赤、
緑、青の各蛍光体がそれぞれ所定のセル内にパターニン
グされた背面板を得ることができた。なお、各色の蛍光
体ペーストにおける蛍光体の含有量を変えることにより
蛍光層56の膜厚を変えることができる。
【0026】上記蛍光層が形成された背面板と、別途陽
極を形成した前面板とを組み合わせることにより、赤、
緑、青の3原色が視認されるマトリクス状のDC型カラ
ーPDPを作製した。このようにして作製されたPDP
は、セル障壁の壁面とセルの底面に反射型蛍光面となる
蛍光層が形成されており、この蛍光層がプラズマ放電に
よる紫外線によって励起されて発光し、観察者は蛍光層
で反射して前面板を透過する光を視認するものになって
いる。
【0027】この前面板に、以下に示す方法で作成した
リップマン型ホログラムを両面接着テープ(日東電工
(株)製、MC2000)を用いて貼り付けた。このホ
ログラムは、DuPont社製、Omnidex706
フィルムを用いて、図8に示す光学系により露光した。
平面ミラー5の前面にホログラム記録用フィルム(Om
nidex706フィルム)6を密着して、まず、51
4nmのArレーザー1(コヒーレント社製、Inov
a−400)からの光を、共焦点で配置した焦点距離の
異なる2枚の凸レンズ2、4とその共焦点位置に配置し
たスペーシャルフィルター3からなる光学系でビーム系
を拡大した平行光とし、この波長514nmの平行光を
平面ミラー5に垂直に入射させ、60mJ/cm2のエ
ネルギーで露光した。このような露光により、フィルム
6面に平行に一定周期で位相干渉縞が並んだ第1のリッ
プマン型ホログラムが得られる。次に、フィルム6を交
換し、Arレーザー1を波長585nmで発光するRI
NG型色素レーザー1’(コヒーレント社製、899)
に替え、同様の配置で60mJ/cm2 のエネルギーで
露光した。このような露光により、第1のリップマン型
ホログラムと同様な第2のリップマン型ホログラムが得
られる。出来上がった2枚のホログラムを日東電工
(株)製、両面接着テープMC−2000で貼り合わ
せ、所望の透過スペクトル特性のホログラムを得た。白
色光入射時の透過スペクトル特性は図10の通りであ
る。
【0028】この出来上がったホログラムフィルター付
きPDPパネルは、青と緑のクロストーク像が低減さ
れ、かつ、Ne発光(オレンジ色)のないあざやかな発
色の画像を表示することができた(図11)。
【0029】図7の工程図は、反射型蛍光面を有する面
放電型のAC型カラーPDPにおけるライン状のセル障
壁の壁面に蛍光層を形成する場合を示している。まず、
(a)に示すように、背面板となるガラス基板61上に
アドレス電極62とそれを覆って誘電体層63を形成
し、さらにセル障壁64を形成する。具体的には、Ag
ペースト(DuPont社製、品番7713I)を用い
てスクリーン印刷により幅100μm、膜厚10μm、
ピッチ220μmで厚膜印刷し、オーブンにてピーク温
度170℃で30分間乾燥させた後、焼成炉にてピーク
温度580℃で30分間焼成を行ってアドレス電極62
をガラス基板61に固着させた。その上にガラスペース
トを用いてスクリーン印刷によりベタ印刷し、オーブン
にてピーク温度170℃で1時間乾燥させた後、焼成炉
にてピーク温度580℃で30分間焼成を行って誘電体
層63を形成した。そして、誘電体層63を覆うように
障壁用のガラスペーストを塗布し、その上に耐サンドブ
ラスト用マスクを形成した後、サンドブラスト処理を施
して幅50μm、高さ140μm、ピッチ220μmの
ライン状にガラスペーストを残し、ピーク温度580℃
で30分間焼成を行ってライン状のセル障壁64を形成
した。
【0030】続いて、セル障壁64上にドライフィルム
レジストをラミネートした後、ピッチ380μm、幅1
70μmの赤色ラインパターンマスクを介して紫外線に
よりパターン露光を行い、現像工程を経て、(b)に示
すようにセル障壁64上にドライフィルムレジスト65
により赤用のパターンを形成した。次いで、(c)に示
すように、このパターンを介してセル内に下記組成から
なる赤色発光蛍光体ペースト66をゴムスキージを用い
て充填した。
【0031】〔赤色発光蛍光体ペーストの組成〕 赤色発光蛍光体:35.0wt% エチルセルロース(ハーキュレス、N−50):7.
1wt% BCA:57.9wt% 次いで、乾燥工程により蛍光体ペースト中の有機溶媒を
気化させて体積を減少させた後、(d)に示すようにド
ライフィルムレジスト65を剥離した。そして、青と緑
についてもドライフィルムレジストによるパターンの形
成工程、蛍光体の充填工程、乾燥工程、ドライフィルム
レジストの剥離工程の各工程を繰り返し、(e)に示す
ように、セル障壁64の壁面とセルの底面に各色の蛍光
体ペースト66を残した。青色発光蛍光体ペースト、緑
色発光蛍光体ペーストとして下記組成のものを使用し
た。
【0032】〔青色発光蛍光体ペーストの組成〕 青色発光蛍光体:27.0wt% エチルセルロース(ハーキュレス、N−50):7.
8wt% BCA:65.2wt% 〔緑色発光蛍光体ペーストの組成〕 緑色発光蛍光体:35.0wt% エチルセルロース(ハーキュレス、N−50):6.
8wt% BCA:58.2wt% 最後に、450℃で30分間の焼成工程により蛍光体ペ
ーストの有機分を焼失させた。これにより赤、緑、青の
各蛍光体がそれぞれ所定のセル内にパターニングされた
背面板を得ることができた。なお、各色の蛍光体ペース
トにおける蛍光体の含有量を変えることにより、形成さ
れる蛍光層の膜厚を変えることができる。
【0033】上記蛍光層が形成された背面板と、別途形
成した前面板とを組み合わせることにより、赤、緑、青
の3原色が視認される面放電型のAC型カラーPDPを
作製した。このようにして作製されたPDPは、セル障
壁の壁面とセルの底面に反射型蛍光面となる蛍光層が形
成されており、この蛍光層がプラズマ放電による紫外線
によって励起されて発光し、観察者は蛍光層で反射して
前面板を透過する光を視認するものになっている。
【0034】この前面板に、以下に示す方法で作成した
リップマン型ホログラムを両面接着テープ(日東電工
(株)製、MC2000)を用いて貼り付けた。このホ
ログラムは、DuPont社製、Omnidex706
フィルムを用いて、図8に示す光学系により露光した。
平面ミラー5の前面にホログラム記録用フィルム(Om
nidex706フィルム)6を密着して、まず、51
4nmのArレーザー1(コヒーレント社製、Inov
a−400)からの光を、共焦点で配置した焦点距離の
異なる2枚の凸レンズ2、4とその共焦点位置に配置し
たスペーシャルフィルター3からなる光学系でビーム系
を拡大した平行光とし、この波長514nmの平行光を
平面ミラー5に垂直に入射させ、60mJ/cm2のエ
ネルギーで露光した。このような露光により、フィルム
6面に平行に一定周期で位相干渉縞が並んだ第1のリッ
プマン型ホログラムが得られる。次に、フィルム6を交
換し、Arレーザー1を波長585nmで発光するRI
NG型色素レーザー1’(コヒーレント社製、899)
に替え、同様の配置で60mJ/cm2 のエネルギーで
露光した。このような露光により、第1のリップマン型
ホログラムと同様な第2のリップマン型ホログラムが得
られる。出来上がった2枚のホログラムを日東電工
(株)製、両面接着テープMC−2000で貼り合わ
せ、所望の透過スペクトル特性のホログラムを得た。白
色光入射時の透過スペクトル特性は図10の通りであ
る。
【0035】この出来上がったホログラムフィルター付
きPDPパネルは、青と緑のクロストーク像が低減さ
れ、かつ、Ne発光(オレンジ色)のないあざやかな発
色の画像を表示することができた(図11)。
【0036】上記の各実施例で説明したように、本発明
のPDPの製造工程自体は、ホログラムフィルターの点
を除いて、従来方法と同様であり、したがって使用する
蛍光体スラリーや蛍光体ペーストを除けば、基板材料、
電極形成方法、塗布方法、現像方法、焼成方法はいずれ
も従来技術と同様でよいものである。
【0037】また、本発明は、従来より行われている他
のコントラスト向上手段であるセル障壁の上面を低反
射材料で埋める、前面ガラスやフィルターにND特性
を設ける等の手段と組み合わせて利用することもでき、
これらとの組み合わせによりさらにコントラストを向上
させることもできる。以上、本発明のプラズマディスプ
レイパネルを実施例に基づいて説明したが、本発明はこ
れら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
ディスプレイパネルは前面板の前にホログラムフィルタ
ーを設けたので、表示したい原色間の不要な発光スペク
トル、封止ガスによる不要な発光スペクトル、不可視域
の不要な発光スペクトルを簡単な構成でカットして、色
の濁り等をなくして鮮明でコントラストが良好で、ま
た、赤外光、紫外光による悪影響を防止することができ
る。また、使用する前面板にホログラムを貼り付けるだ
けで、従来からの製造工程を変更することなく容易に作
製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のDC型プラズマディスプレイパネルの一
例を示す一部断面図である。
【図2】従来のAC型プラズマディスプレイパネルの一
例を示す一部断面図である。
【図3】セル障壁がマトリクス状をした従来のDC型プ
ラズマディスプレイパネルをその前面板と背面板を離間
した状態で示す一部破断斜視図である。
【図4】セル障壁がライン状をした従来のDC型プラズ
マディスプレイパネルをその前面板と背面板を離間した
状態で示す一部破断斜視図である。
【図5】本発明を適用した透過型蛍光面を有するDC型
プラズマディスプレイパネルの前面板の形成手順を示す
工程図である。
【図6】本発明を適用した反射型蛍光面を有するDC型
プラズマディスプレイパネルの背面板の形成手順を示す
工程図である。
【図7】本発明を適用した反射型蛍光面を有する面放電
型のAC型プラズマディスプレイパネルの背面板の形成
手順を示す工程図である。
【図8】本発明の実施例で用いるホログラムフィルター
を露光する光学系を示す図である。
【図9】プラズマディスプレイパネルの蛍光体の合成発
光スペクトルの一例を示す図である。
【図10】ホログラムフィルターの透過スペクトル特性
の一例を示す図である。
【図11】図10のホログラムフィルターで濾光した後
の合成発光スペクトルの一例を示す図である。
【符号の説明】
1…Arレーザー 1’…RING型色素レーザー 2、4…凸レンズ 3…スペーシャルフィルター 5…平面ミラー 6…ホログラム記録用フィルム 41…ガラス基板 42…電極 43…蛍光体スラリー 44…マスク 45…紫外線 46…蛍光体スラリー層 47…蛍光層 51…ガラス基板 52…陽極 52a…電極パッド 53…絶縁層 54…セル障壁 55…蛍光体ペースト 56…蛍光層 61…ガラス基板 62…アドレス電極 63…誘電体層 64…セル障壁 65…ドライフィルムレジスト 66…蛍光体ペースト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面板と背面板とが互いに平行にかつ対
    向するように配設され、この両者の間に設けられたセル
    障壁により表示要素としての複数のセルが形成され、各
    セル内の所定箇所に蛍光層が設けられたプラズマディス
    プレイパネルにおいて、前記前面板の前にホログラムフ
    ィルターを設けたことを特徴とするプラズマディスプレ
    イパネル。
  2. 【請求項2】 前記ホログラムフィルターが、Neガ
    ス、Xeガスの各々の若しくは両方の発光スペクトルを
    カットするような特性を有することを特徴とする請求項
    1記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 【請求項3】 前記ホログラムフィルターが、青色発光
    用蛍光層からの発光スペクトルと緑色発光用蛍光層から
    の発光スペクトルの重なった波長域をカットするような
    特性を有することを特徴とする請求項1記載のプラズマ
    ディスプレイパネル。
  4. 【請求項4】 前記ホログラムフィルターが、青色発光
    用蛍光層からの発光スペクトルと赤色発光用蛍光層から
    の発光スペクトルの重なった波長域をカットするような
    特性を有することを特徴とする請求項1記載のプラズマ
    ディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】 前記ホログラムフィルターが、緑色発光
    用蛍光層からの発光スペクトルと赤色発光用蛍光層から
    の発光スペクトルの重なった波長域をカットするような
    特性を有することを特徴とする請求項1記載のプラズマ
    ディスプレイパネル。
  6. 【請求項6】 前記ホログラムフィルターが、赤色線発
    光波長域をカットするような特性を有することを特徴と
    する請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 【請求項7】 前記ホログラムフィルターが、紫外線発
    光波長域をカットするような特性を有することを特徴と
    する請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002313242A (ja) * 2001-04-10 2002-10-25 Pioneer Electronic Corp プラズマディスプレイパネル
US6888301B1 (en) 1999-03-31 2005-05-03 Fijitsu Limited Gas-discharge display apparatus having optical filter selectively absorbing light of a wavelength equal to that of the light emission of the discharge gas
EP1816495A1 (en) * 2006-02-01 2007-08-08 Samsung SDI Co., Ltd. Optical filter and plasma display panel employing the same

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