JPH09226567A - 流量制御バルブ - Google Patents

流量制御バルブ

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Publication number
JPH09226567A
JPH09226567A JP4306496A JP4306496A JPH09226567A JP H09226567 A JPH09226567 A JP H09226567A JP 4306496 A JP4306496 A JP 4306496A JP 4306496 A JP4306496 A JP 4306496A JP H09226567 A JPH09226567 A JP H09226567A
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JP
Japan
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valve
piston
cylinder
hole
valve body
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Application number
JP4306496A
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English (en)
Inventor
Eiji Yagi
英治 八木
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脈圧や作動音なしに流量制御可能な流量制御
バルブにおいて、ゴミ詰まり防止と、ブレーキペダル踏
力に応じた流体圧出力を可能とすること。 【解決手段】 バルブ穴2に摺動可能なシリンダ15に
摺動穴15aを穿設し、その開口端に第1ボール23を
設けて第1バルブ24を形成し、摺動穴15aに摺動可
能なピストン17にピストン連通路17cを形成し、そ
の開口端に第2ボール21を設けて第2バルブ22を形
成し、第1バルブ24左の圧力室41に高圧ポート4を
開口し、両バルブ24,22の間の出力室42をバルブ
穴2まで連通させた部位に出力ポート6を開口し、ピス
トン連通路17cをバルブ穴2まで連通させた部位にド
レンポート8を開口し、リテーナスプリング14,バル
ブスプリング25,第1・第2ピストンスプリング1
9,20,シリンダスプリング16の釣り合いで、両2
バルブ24,22が初期状態で閉弁するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、流量制御バルブ
に関し、特に、アンチロックブレーキシステム(以下、
ABSという)やトラクションコントロールシステム
(以下、TCSという)などの電子制御ブレーキシステ
ムに適用するのに好適な流量制御バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、電子制御ブレーキシステム用の
流量制御バルブとして、例えば、「住友電気技報 第1
45号(1994年9月住友電気株式会社発行)」に記
載のものが知られている。この従来の流量制御バルブ
は、図6に示すように、スプール01と電磁ソレノイド
02とリップシール03を備え、スプール01とリップ
シール03との間にはスプール01の軸方向の摺動に基
づき入力ポート04と液室05とを断接するバルブ部0
6が設けられ、また、スプール01には、液室05と出
力ポート07とを結ぶ連通孔01aが穿設され、この連
通孔01aの途中にコンスタントオリフィス01bが形
成された構造となっている。この構造に基づき、電磁ソ
レノイド03への非通電時には、バルブ部06は閉じら
れたままとなっており、入力ポート04と出力ポート0
7との間の液路は閉じられたままとなっている。また、
電磁ソレノイド03への通電時には、スプール01が持
ち上げられてバルブ部06が開き、入力ポート04から
出力ポート07への液流が発生し、この液流がコンスタ
ントオリフィス01bにより絞られる結果、スプール0
1の両端には、スプール01を押し下げるだけの液圧差
が生じる。この時、スプール01の両端の液圧差は電磁
ソレノイド03の電磁力により決定される。したがっ
て、電磁ソレノイド03への通電量を制御してスプール
01を押し上げる力を制御することで、入力ポート04
から出力ポート07への流量Qを制御することができ
る。以上のように、従来技術では、電磁ソレノイド03
への非通電時には流量Qをほぼ0とし、また、電磁ソレ
ノイド03の通電量により流量Qを制御できることか
ら、ABSやTCSなどの電子制御ブレーキシステムに
適用した場合に、ON/OFFのソレノイドバルブを用
いた場合に比べて、作動時の液圧脈動と作動音の発生を
防止することができ、かつ、入力ポート04と出力ポー
ト07との間の流量をほぼ0に絞ることで充分に減圧す
ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述
の従来の流量制御バルブにあっては、以下に列挙する問
題点を有していた。 スプール01とリップシール02により形成される
絞り状のバルブ部06を流体が通過する構造であったた
め、クリアランス管理のためのコストが高くなるし、ま
た、ゴミ詰まりのおそれがあって、ゴミ詰まりによるス
プール01のロックを防止する機構が必要でコストアッ
プを招く。 この流量制御バルブをブレーキシステムに適用した
場合、マスタシリンダとホイルシリンダとの間に設置す
ることになるが、この流量制御弁は、電磁ソレノイド0
3への非通電時には、入力ポート04と出力ポート07
とを遮断する構造であるから、マスタシリンダとホイル
シリンダとの間が遮断されることになる。よって、マス
タシリンダとホイルシリンダとのを結ぶ流体回路中にこ
の従来技術の流量制御バルブを設けただけでは、ブレー
キペダル踏力に相関した出力流体圧を機械的に出力する
機能を有しておらず、ブレーキ操作時の踏力と制動力と
の関係を補う機構が必要になる。このため、ブレーキペ
ダルとホイルシリンダとを連動させる機構が必要とな
り、その分コストアップを招く。 本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもの
で、脈動や作動音が発生し難く、また、ソレノイド出力
に比例して流量を制御可能な流量制御バルブにおいて、
ゴミ詰まりによるロックの防止を低コストで図ることが
でき、また、ブレーキペダル踏力に応じたリニアな流体
圧を出力させることを可能とする流量制御バルブを提供
することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】 上述の目的達成のため
本発明の流量制御バルブは、バルブボディに穿設された
バルブ穴と、このバルブ穴に一端側から摺動自在に挿入
されているとともに、所定の初期位置からバルブ穴の他
端方向への移動をストッパ手段により規制されているシ
リンダと、このシリンダに軸方向に穿設されている摺動
穴と、この摺動穴の開口端にバルブ穴の他端側から第1
弁体を着座させて、摺動穴の一端を開閉する第1バルブ
と、前記第1弁体を摺動穴を閉じる方向に押圧可能に設
けられた駆動手段と、前記摺動穴の一端部から摺動可能
に挿入された押圧部材と、前記第1弁体ならびに前記押
圧部材との間に間隔を有して摺動穴の内部に摺動可能に
配設されたピストンと、このピストンに穿設されて前記
第1弁体に一端の開口端を対向させ、かつ他端を摺動穴
の内周に向けて開口させたピストン連通路と、このピス
トン連通路の第1弁体側の開口端に第2弁体を着座させ
て、ピストン連通路の開口端を開閉する第2バルブと、
前記摺動穴において第1バルブと第2バルブとの間の形
成された出力室と、前記シリンダを貫通して形成され
て、前記出力室とバルブ穴とを連通させた第1シリンダ
連通路と、前記シリンダを貫通して形成されて、前記摺
動穴において前記ピストン連通路と連通されている部位
と前記バルブ穴とを連通させた第2シリンダ連通路と、
前記バルブ穴において前記第1バルブによる開閉部位よ
りも他端側に形成されている圧力室に開口された高圧ポ
ートと、前記バルブ穴において前記第1シリンダ連通路
に連通されている部位に向けて開口された出力ポート
と、前記バルブ穴2において前記第2シリンダ連通路に
連通されている部位に向けて開口されたドレンポート
と、前記第1弁体を閉弁方向に付勢する弁体付勢手段
と、前記第1弁体と第2弁体との間に介在されて両弁体
を離反させる方向に付勢するバルブ付勢手段と、前記ピ
ストンが第2弁体から遠ざかる方向にピストンを付勢す
る第1ピストン付勢手段と、前記ピストンと押圧部材と
の間に介在されて両者を離反させる方向に付勢する第2
ピストン付勢手段と、前記シリンダをストッパ手段に規
制される方向に摺動付勢するシリンダ付勢手段と、を備
え、各付勢手段は、初期状態で両バルブが閉弁状態を維
持する付勢力に設定されている構成とした。また、請求
項2に記載しているように、前記両弁体は、ボールまた
はポペットで構成してもよい。請求項3に記載のよう
に、前記第1弁体は、バルブ穴を摺動可能なリテーナに
支持されたボールで構成し、前記リテーナが、前記駆動
手段により押圧されるよう設けてもよい。請求項4に記
載のように、前記押圧部材を車両用ブレーキ装置のブレ
ーキペダルの操作に連動するブレーキロッドに連結し、
前記高圧ポートを蓄圧源に接続させ、前記駆動手段を電
磁クラッチで構成し、前記出力ポートを車両用ブレーキ
装置のホイルシリンダに接続させ、前記ドレンポートを
ドレンタンクに接続させてもよい。
【0005】
【作用】 本発明の流量制御バルブの動作を説明する。 (駆動手段非駆動時)駆動手段が駆動していない初期状
態では、各付勢手段の付勢力の釣り合い関係に基づき、
第1弁体が摺動穴の開口端を塞いでいるとともに、第2
弁体がピストン連通路の開口端を塞いでおり、すなわ
ち、第1バルブが閉弁して圧力室と出力室との間を遮断
しているとともに、第2バルブが閉弁して出力室とピス
トン連通路との間を遮断している。よって、請求項4に
記載しているように、車両用ブレーキ装置に用いた場合
には、ホイルシリンダに接続されている出力ポートは、
蓄圧源側の高圧ポートとドレンタンク側のドレンポート
とのいずれとも遮断されている。なお、この初期状態と
同様の状態は、出力室の流体圧が駆動手段の出力に釣り
合う流体圧になった時にも得られる。
【0006】(押圧部材への入力時)押圧部材を摺動穴
の奥側へ移動させる方向に入力を与えた時には、その入
力が第2ピストン付勢手段を介してピストンに入力さ
れ、このピストンが第2弁体を押し、さらに、第2弁体
がバルブ付勢手段を介して、あるいは直接、第1弁体を
押す。それに対して、シリンダはストッパ手段によりバ
ルブ穴の奥方向への移動を規制されているため、第1弁
体がシリンダから離れて第1バルブが開弁する。したが
って、圧力室と出力室とが連通されて、すなわち、高圧
ポートと出力ポートとが連通される。よって、請求項4
に記載しているように、車両用ブレーキ装置に用いた場
合には、ホイルシリンダに蓄圧源側の高圧流体が供給さ
れるもので、この場合、押圧部材への入力に比例した流
量が供給され、その後、ホイルシリンダ側の流体圧が上
昇して押圧部材への入力と釣り合いがとれたところで、
第1バルブが閉弁してホイルシリンダ(出力ポート)へ
の流体供給が停止される。
【0007】(駆動手段駆動時)上記初期状態などの釣
り合い状態から、駆動手段を駆動させて第1弁体をシリ
ンダの方向に押圧させると、シリンダはシリンダ付勢手
段の付勢力に抗し、ストッパ手段から離れてバルブ穴内
を摺動する。このシリンダの移動に伴って、第1ピスト
ン付勢手段を介してピストンが押されピストンが摺動穴
を移動する。このピストンの移動により、両弁体の間に
介在されているバルブ付勢手段による第2弁体を閉弁方
向に押す力が緩み、第2弁体とピストンとの間に隙間が
生じて、すなわち第2バルブが開弁して、出力ポート
が、ピストン連通路ならびに第2シリンダ連通路を介し
てドレンポートと連通される。
【0008】よって、請求項4に記載しているように、
車両用ブレーキ装置に用いた場合には、ホイルシリンダ
側の流体圧がドレンタンクへドレンされて、ホイルシリ
ンダの圧力が減圧される。なお、ホイルシリンダの流体
圧が駆動手段の出力と釣り合いがとれた時点で、第2バ
ルブが閉弁して、ホイルシリンダ側の流体のドレンが停
止される。
【0009】(押圧部材非入力時の増圧)この場合、上
述の初期状態において、駆動手段が第1弁体を所定の一
定の力で押していることとする。この状態から駆動手段
による押圧力を低下させると、第1弁体を押していた力
が弱まり、第1弁体がバルブ付勢手段に押されてシリン
ダから離れ、第1バルブが開弁する。
【0010】よって、請求項4に記載しているように、
車両用ブレーキ装置に用いた場合には、ホイルシリンダ
に蓄圧源側の高圧流体が供給され、その後、ホイルシリ
ンダ側の流体圧が上昇して駆動手段の押圧力と釣り合い
がとれたところで、第1バルブが閉弁してホイルシリン
ダ(出力ポート)への流体供給が停止される。
【0011】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1は電子制御ブレーキシス
テムに適用した実施の形態の流量制御バルブを示す断面
図であって、この流量制御バルブのバルブボディ1に
は、バルブ穴2が穿設されている。このバルブ穴2は、
図中左側端部に形成されて最も小径の小径穴2aと、こ
の小径穴2aの図中右側に形成されて3段階に径が大き
くなった段付穴2bとが形成されている。また、前記小
径穴2aには、蓄圧源3に接続された高圧ポート4が開
口され、一方、段付穴2bには、ホイルシリンダ5に接
続された出力ポート6と、ドレンタンク7に接続された
ドレンポート8が開口されている。なお、前記蓄圧源3
にはポンプ9が接続されている。
【0012】また、前記バルブボディ1の図中左側に
は、バルブ穴2と同軸に電磁ソレノイド(駆動手段)1
0が設けられ、一方、バルブボディ1の図中右側には図
外のブレーキペダルに連動するロッド11がバルブ穴2
と同軸に設けられている。
【0013】前記バルブ穴2の小径穴2aには、端部に
固定された受け具12にリテーナ13が軸方向に移動自
在に支持され、さらに、前記受け具12に一端を支持さ
れて前記リテーナ13を図中右方向に付勢するコイル状
のリテーナスプリング(弁体付勢手段)14が設けられ
ている。そして、前記リテーナ13の基端部が前記電磁
ソレノイド10のプランジャ10aと当接されている。
前記段付穴2bには、シリンダ15が、軸方向に摺動自
在に挿入されているとともに、図中右側端部には、シリ
ンダ15を図中左方向に付勢する皿状のシリンダスプリ
ング(シリンダ付勢手段)16が設けられていて、図示
の初期状態ではその付勢力により、段付穴2bの図中左
端に設けられているストッパ手段としてのストッパ段部
2cに突き当たって、それよりも図中左方向へ摺動する
のが規制されている。
【0014】前記シリンダ15には、軸心に摺動穴15
aが軸方向に貫通して穿設されており、また、この摺動
穴15aと前記出力ポート6とを連通させる径方向の第
1シリンダ連通路15b、ならびに前記摺動穴15aと
前記ドレンポート8とを連通させる径方向の第2シリン
ダ連通路15cが形成されている。そして、前記摺動穴
15a内には、図中左側にピストン17、図中右側に押
圧部材18が軸方向に摺動自在に収納されている。ま
た、この押圧部材18の図中右側の基端部には保持部1
8aが設けられており、この保持部18aに前記ロッド
11の先端が係合されている。さらに、前記摺動穴15
a内には、一端が摺動穴15aに形成された段部15d
に支持されてピストン17を図中右方向に付勢する第1
ピストンスプリング(第1ピストン付勢手段)19が設
けられているとともに、押圧部材18とピストン17と
の間に、ピストン17を図中左方向に付勢する第2ピス
トンスプリング20が設けられている。
【0015】前記ピストン17は、図中左側の小径部1
7aと図中右側の大径部17bとから構成され、また、
内部にはピストン連通路17cが形成されている。この
ピストン連通路17cは、一端がピストン17の図中左
端部に開口されている一方、他端が前記第2シリンダ連
通路15c(ドレンポート8)に向けて開口されてい
る。さらに、前記小径部17aの外周には、摺動穴15
aの左端部分と前記第1シリンダ連通路15b(出力ポ
ート6)とを連通させる溝17dが形成されている。
【0016】さらに、前記ピストン17のピストン連通
路17cの左端の開口端には、摺動穴15a内を移動可
能な外径の第2ボール21が開閉可能に着座されてお
り、この第2ボール21とピストン連通路17cの開口
端により第2バルブ22が構成されている。一方、前記
第2ボール21に対向して前記リテーナ13の図中右端
部には、前記シリンダ15の摺動穴15aよりも大径の
第1ボール23が保持されているとともに、この第1ボ
ール23は、前記摺動穴15aの開口端にこの開口端を
開閉可能に着座されており、この第1ボール23と摺動
穴15aの開口端により第1バルブ24が構成されてい
る。さらに、前記第1ボール23と第2ボール21との
間には、両者を離反させる方向に付勢するバルブスプリ
ング25が介在されている。なお、前記リテーナスプリ
ング14,第1・第2ピストンスプリング19,20お
よびバルブスプリング25は、図1の初期状態におい
て、第1・第2バルブ24,22が両方とも閉弁状態と
なる付勢力に調整されている。
【0017】そして、前記バルブ穴2において、前記第
1バルブ24よりも図中左側に位置する部分は、第1バ
ルブ24とシール材31とに密閉されて高圧ポート4に
連通された圧力室41とされ、前記摺動穴15aにおい
て、前記第1バルブ24と第2バルブ22との間の部分
は、出力ポート6に連通された出力室42とされてい
る。なお、前記ピストン17の外周にはシール材32,
33が設けられ、前記シリンダ15の外周にはシール材
34,35,36が設けられ、圧力室41,出力室4
2,ピストン連通路17cを相互にシールし、また、各
ポート4,6,8の間をシールしている。
【0018】次に、上述した実施の形態の動作について
説明する。 a)初期状態、あるいは、釣合状態 初期状態は、図1において、左右の矢印で示す電磁ソレ
ノイド10の推力Fsおよびロッドからの入力Fpが無
い場合であり、この状態では、第1ボール23は、リテ
ーナ13を介して入力されるリテーナスプリング14の
付勢力により、シリンダ15の左端に押し付けられてお
り、一方、シリンダ15は、シリンダスプリング16に
より図中左方向に付勢されてストッパ段部2cに突き当
たっている。よって、両スプリング14,16の付勢力
に基づき、第1バルブ24は閉弁状態となっている。
【0019】また、第2ボール21は、第1ボール2
3、またはバルブスプリング25に押されてピストン1
7の左端に押し付けられており、一方、ピストン17
は、図外のブレーキペダルにより位置決めされているロ
ッド11の位置に対応して配置されているとともに、第
1・第2ピストンスプリング19,20の付勢力の関係
に基づいて(第1ピストンスプリング19の付勢力<第
2ピストンスプリング20の付勢力)、図示の静止位置
に配置され、よって、第2バルブ22は閉弁状態となっ
ている。
【0020】このように、第1・第2両バルブ24,2
2が閉じていることから、蓄圧源3につながる高圧ポー
ト4と、ホイルシリンダ5につながる出力ポート6と
は、第1バルブ24により遮断されていて、ホイルシリ
ンダ5に圧力が供給されることがないとともに、出力ポ
ート6と、ドレンタンク7につながるドレンポート8と
は、第2バルブ22により遮断されている。
【0021】また、釣合状態では、ソレノイド推力Fs
とロッド入力Fpがある場合で、この場合、図1の状態
のままで、第1ボール23がソレノイド推力Fsにより
図中右方向にさらに強く付勢され、第2ボール21はロ
ッド入力Fpにより図中左方向にさらに強く付勢されて
いる。以上から、ホイルシリンダ5の圧力は、下記の圧
力式が釣り合う状態の圧力となって、第1・第2バルブ
24,22は閉じている。ちなみに、第2ピストンスプ
リング20は、ロッド入力Fpをピストン17に伝達す
るためのものであり、かつ、緩衝材としての機能を果た
す。 (圧力式)図中右方向に作用する力を左辺に、図中左方
向に作用する力を右辺にまとめると、 F1+Fs+(D−A)×Pc=F2+Fp+B×Pc したがって、 Pc=[1/(D−A−B)]×Fp+(F2−F1−
Fs)/(D−A−B) なお、Pcはホイルシリンダ5の圧力、Fpはロッド入
力、Aは第2ボールの弁部面積、Bは第1ボールの弁部
面積、Dはピストンの断面積、F1はリテーナスプリン
グ14のセット力、F2はシリンダスプリング16のセ
ット力、Fsはソレノイド推力である(図4の説明図参
照のこと)。
【0022】b)ブレーキペダル入力による増圧状態 図外のブレーキペダルを操作することによりロッド11
が図中左方向に押されると押圧部材18、第2ピストン
スプリング20、ピストン17、第2ボール21を介し
て第1ボール23が左方向に押される。一方、シリンダ
15はストッパ段部2cにより左方向への摺動を規制さ
れていて上記初期状態の位置にとどまっているため、図
2に示すように、第1ボール23がシリンダ15から離
れて第1バルブ24が開弁する。したがって、蓄圧源3
の流体圧が圧力室41からシリンダ15の摺動穴15a
内の出力室42に導入され、さらに、溝17dから第1
シリンダ連通路15bを通り出力ポート6からホイルシ
リンダ5に供給される。以上により、ホイルシリンダ5
の圧力は増圧状態になり、上記圧力式が釣り合う圧力と
なったところで第1ボール23が第2ボール22を押し
戻して第1バルブ24を閉じる。
【0023】c)ソレノイド推力Fs入力による減圧状態 図1の釣合状態から、さらに、ソレノイド推力Fsが増
し、リテーナ13を介して第1ボール24が図中右方向
に押されると、第1ボール24が、シリンダ15を右方
向に押し、シリンダスプリング16の短縮分だけシリン
ダ15が図中右方向に摺動する。これに伴い、シリンダ
15の段部15dが第1ピストンスプリング19を介し
てピストン17を押すことになり、これによりピストン
17が右に摺動すると、第2ボール21を右方向に押し
ていた第1ボール23の力、あるいは両ボール23,2
1間のバルブスプリング25の付勢力が弱まり、図3に
示すように第2ボール21とピストン17との間に隙間
が開く、すなわち、第1バルブ22が開弁する。したが
って、ホイルシリンダ5内の流体圧が、出力ポート6、
第1シリンダ連通路15b、溝17d、第2バルブ2
2、ピストン連通路17c、第2シリンダ連通路15c
を経てドレンポート8からドレンタンク7へ流れ、ホイ
ルシリンダ圧が減圧される。そして、上記減圧によりホ
イルシリンダ圧が、上記圧力式において釣り合う値まで
低下したら、第2ボール21とピストン17が当接し
て、第2バルブ11が閉弁する。
【0024】d)ロッド入力Fpが無い時の増圧状態 図1の初期状態で、恒常的に一定のソレノイド推力Fs
が加わっている状態が初期状態とする。ちなみに、図5
の特性図に示すように、ソレノイド推力Fsを任意に選
択することにより、ブレーキペダルからの入力に対する
ホイルシリンダ圧特性を変更することができる。この初
期状態からソレノイド推力Fsが減ると、第1ボール2
3を図中右方向に押し付けていた力が減り、これによ
り、バルブスプリング25および第1・第2ピストンス
プリング19,20は、ソレノイド推力Fsにより撓ん
でいた状態から、推力低下に対応して伸びることで図2
に示すように第1ボール23が図中左方向に移動し、第
1バルブ24が開弁する。この第1バルブ24を通っ
て、蓄圧源3の流体圧がホイルシリンダ5に供給され
て、ホイルシリンダ圧が上昇する。その後、ホイルシリ
ンダ圧が上述の圧力式の釣り合いのとれる圧力まで上昇
すると、第1ボール23がシリンダ15に当接して第1
バルブ24が閉弁する。
【0025】以上説明した実施の形態にあっては、上述
のように構成したことで、流量制御時に、脈動が生じた
り、作動音が発生したりすることがないという基本性能
はそのままに、1個の流量制御バルブにより、ホイルシ
リンダ圧を電磁ソレノイド10の作動により制御できる
とともに、ブレーキペダルの踏力に応じて制御すること
ができ、低コストの手段により倍力機能と増減圧機能と
を両立できるという効果が得られる。さらに、本実施の
形態にあっては、第1バルブ24と第2バルブ22とを
閉じている状態では、漏れは殆ど生じないもので、ま
た、これらバルブ部分は、弁体としての各ボール21,
23を穴に着座させただけの構造であるため、高度な加
工を必要とすることなく漏れが生じないようにすること
ができ、低コストの手段により通過流量を充分に低減さ
せて、ホイルシリンダ圧の精度の高い制御が可能となる
という効果が得られ、しかも、ゴミ詰まりも生じ難いと
いう効果が得られる。
【0026】以上、図面に基づいて本発明の実施の形態
について説明してきたが、本発明はの構成は、この実施
の形態に限定されるものではない。例えば、実施の形態
では、駆動手段として電磁ソレノイド10を用いたが、
モータや流体アクチュエータなどの他の手段を用いても
よい。また、各付勢手段として、コイルスプリングや皿
ばねを用いたが、それぞれ所期の付勢力が得られるもの
であれば、ゴム・樹脂などの弾性体やあるいは磁力を用
いるものなど他の手段を用いてもよい。また、実施の形
態では、弁体としてボール状のものを示したが、ポペッ
トなど他の形状の弁体を用いてもよい。また、実施の形
態では第1弁体としての第1ボール23をリテーナ13
で支持する構造として、駆動手段としての電磁ソレノイ
ド10は、リテーナ13を介して第1ボール23を押圧
するよう構成したが、駆動手段(例えば実施の形態のプ
ランジャ10a)により直接、第1弁体(第1ボール2
3)を押圧する構造としてもよい。また、実施の形態で
は、押圧部材18は操作される部材であるロッド11と
は別体としたが、ロッド11のように操作される部材
を、そのまま押圧部材として用いてもよい。また、実施
の形態では、本発明の流量制御弁を車両用ブレーキ装置
に適用した例を示したが、他の産業機器などにも適用す
ることができる。
【0027】
【発明の効果】 以上説明してきたように本発明の流量
制御バルブにあっては、上述のように構成したため、脈
動や作動音が生じることなく、駆動手段の出力に応じた
流量に制御できるという従来技術の特徴はそのままであ
る上に、押圧部材に対する入力に応じて、出力ポートへ
の流量を制御することが可能であり、車両用ブレーキ装
置に適用するのに好適な流量制御バルブを安価に提供で
きるという効果が得られる。しかも、本発明では、高圧
ポートと出力ポートとの間を開閉する第1バルブ、およ
び、出力ポートとドレンポートとの間を開閉する第2バ
ルブのそれぞれを、弁体が開口を開閉する構造とし、特
に、請求項2では各弁体としてボールあるいはポペット
を用い、従来技術のようにスプールによる絞りで開閉す
る構造としていないため、ゴミ詰まりが生じ難いという
効果が得られる。請求項3記載の発明では、第1弁体を
リテーナで支持しているため、ソレノイドなどの駆動手
段で第1弁体を押圧させる際に、正確に第1弁体に押圧
力を作用させることができるという効果が得られる。請
求項4記載の発明では、駆動手段を非駆動状態として第
1バルブを閉弁させて高圧ポートと出力ポート、すなわ
ち蓄圧源とホイルシリンダとの間を遮断させた状態にお
いて、ブレーキペダルを操作すればその操作量に応じた
流体圧がホイルシリンダに供給されるもので、ブレーキ
ペダルとホイルシリンダ側とを連係させる機構を設ける
ことが不要で、コストダウンを図ることができるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施の形態の流量制御バルブの初期状
態を示す断面図である。
【図2】実施の形態の増圧時の動作を示す断面図であ
る。
【図3】実施の形態の減圧時の動作を示す断面図であ
る。
【図4】実施の形態の圧力式の説明図である。
【図5】実施の形態のホイルシリンダ圧特性図である。
【図6】従来技術の断面図である。
【符号の説明】
1 バルブボディ 2 バルブ穴 2c ストッパ段部(ストッパ手段) 3 蓄圧源 4 高圧ポート 5 ホイルシリンダ 6 出力ポート 8 ドレンポート 10 電磁ソレノイド(駆動手段) 14 リテーナスプリング(弁体付勢手段) 15 シリンダ 15a 摺動穴 15b 第1シリンダ連通路 15c 第2シリンダ連通路 16 シリンダスプリング(シリンダ付勢手段) 17 ピストン 17c ピストン連通路 18 押圧部材 19 第1ピストンスプリング(第1ピストン付勢手
段) 20 第2ピストンスプリング(第2ピストン付勢手
段) 21 第2ボール(第2弁体) 22 第2バルブ 23 第1ボール(第1弁体) 24 第1バルブ 25 バルブスプリング(バルブ付勢手段) 41 圧力室 42 出力室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブボディ1に穿設されたバルブ穴2
    と、 このバルブ穴2に一端側から摺動自在に挿入されている
    とともに、所定の初期位置からバルブ穴2の他端方向へ
    の移動をストッパ手段2cにより規制されているシリン
    ダ15と、 このシリンダ15に軸方向に穿設されている摺動穴15
    aと、 この摺動穴15aの開口端にバルブ穴2の他端側から第
    1弁体23を着座させて、摺動穴15aの一端を開閉す
    る第1バルブ24と、 前記第1弁体23を摺動穴15aを閉じる方向に押圧可
    能に設けられた駆動手段10と、 前記摺動穴15aの一端部から摺動可能に挿入された押
    圧部材18と、 前記第1弁体23ならびに前記押圧部材18との間に間
    隔を有して摺動穴15aの内部に摺動可能に配設された
    ピストン17と、 このピストン17に穿設されて前記第1弁体23に一端
    の開口端を対向させ、かつ他端を摺動穴15aの内周に
    向けて開口させたピストン連通路17cと、 このピストン連通路17cの第1弁体23側の開口端に
    第2弁体21を着座させて、ピストン連通路17cの開
    口端を開閉する第2バルブ22と、 前記摺動穴15aにおいて第1バルブ24と第2バルブ
    22との間の形成された出力室42と、 前記シリンダ15を貫通して形成されて、前記出力室4
    2とバルブ穴2とを連通させた第1シリンダ連通路15
    bと、 前記シリンダ15を貫通して形成されて、前記摺動穴1
    5aにおいて前記ピストン連通路17cと連通されてい
    る部位と前記バルブ穴2とを連通させた第2シリンダ連
    通路15cと、 前記バルブ穴2において前記第1バルブ24による開閉
    部位よりも他端側に形成されている圧力室41に開口さ
    れた高圧ポート4と、 前記バルブ穴2において前記第1シリンダ連通路15b
    に連通されている部位に向けて開口された出力ポート6
    と、 前記バルブ穴2において前記第2シリンダ連通路15c
    に連通されている部位に向けて開口されたドレンポート
    8と、 前記第1弁体23を閉弁方向に付勢する弁体付勢手段1
    4と、 前記第1弁体23と第2弁体21との間に介在されて両
    弁体を離反させる方向に付勢するバルブ付勢手段25
    と、 前記ピストン17が第2弁体21から遠ざかる方向にピ
    ストン17を付勢する第1ピストン付勢手段19と、 前記ピストン17と押圧部材18との間に介在されて両
    者を離反させる方向に付勢する第2ピストン付勢手段2
    0と、 前記シリンダ15をストッパ手段2cに規制される方向
    に摺動付勢するシリンダ付勢手段16と、を備え、 各付勢手段は、初期状態で両バルブが閉弁状態を維持す
    る付勢力に設定されていることを特徴とする流量制御バ
    ルブ。
  2. 【請求項2】 前記両弁体が、ボールまたはポペットで
    あることを特徴とする請求項1記載の流量制御バルブ。
  3. 【請求項3】 前記第1弁体は、バルブ穴を摺動可能な
    リテーナに支持されたボールで構成され、 前記リテーナが、前記駆動手段により押圧されるよう設
    けられていることを特徴とする請求項1または2記載の
    記載の流量制御バルブ。
  4. 【請求項4】 前記押圧部材が車両用ブレーキ装置のブ
    レーキペダルの操作に連動するブレーキロッドに連結さ
    れ、 前記高圧ポートが蓄圧源に接続され、 前記駆動手段が電磁クラッチで構成され、 前記出力ポートが車両用ブレーキ装置のホイルシリンダ
    に接続され、 前記ドレンポートがドレンタンクに接続されていること
    を特徴とする請求項1ないし3記載の流量制御バルブ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001030627A1 (fr) * 1999-10-27 2001-05-03 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Systeme et dispositif de freinage pour vehicule

Cited By (4)

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