JPH09226354A - 燃焼式暖房装置 - Google Patents

燃焼式暖房装置

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JPH09226354A
JPH09226354A JP8039932A JP3993296A JPH09226354A JP H09226354 A JPH09226354 A JP H09226354A JP 8039932 A JP8039932 A JP 8039932A JP 3993296 A JP3993296 A JP 3993296A JP H09226354 A JPH09226354 A JP H09226354A
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JP
Japan
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combustion
chamber
air
gas
combustion gas
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Application number
JP8039932A
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English (en)
Inventor
Shinichi Mashita
晋一 真下
Naoto Hotta
直人 堀田
Yasuo Kondo
靖男 近藤
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼式暖房装置の作動停止後における未燃焼
ガスの排出を低減する。 【解決手段】 内部を燃焼室4で燃焼した燃焼ガスが流
通する燃焼ガス筒21内には、熱交換を促進するフィン
25が配設されており、このフィン25の表面に、未燃
焼ガスの燃焼を促進する触媒材料からなる触媒層26が
設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体燃料(軽油、灯
油等)を燃焼させる燃焼式暖房装置に関するもので、自
動車、特に電気自動車の暖房用として好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電気自動車の暖房装置においては、特に
寒冷地では、車載バッテリの容量上の制限から電力消費
を僅少に抑えることが要求される。そのため、暖房装置
として、熱源を電力に依存せず、燃料の燃焼熱を利用し
て暖房を行う燃焼式暖房装置が電気自動車では有効であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の燃焼式
暖房装置は、その作動停止後に燃焼装置本体中に残存し
ている燃料が燃焼装置本体の余熱により蒸発して、この
燃焼蒸発成分がそのまま未燃焼ガスとして外部へ排出さ
れるという問題があった。特に、電気自動車は排気エミ
ッションによる公害防止のために導入されるものである
から、上記のごとき排気エミッションの問題を持った燃
焼式暖房装置を搭載することは、電気自動車の導入目的
に相容れないことである。
【0004】それ故、燃焼式暖房装置を電気自動車に搭
載するためには、燃焼式暖房装置の作動停止後における
未燃焼ガスの排出を低減することが強く要求されてい
る。本発明は上記点に鑑みてなされたもので、燃焼式暖
房装置の作動停止後における未燃焼ガスの排出を低減す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、燃焼室(4)で燃焼した
燃焼ガスが流通する、熱交換器(2)としての燃焼ガス
室(21)には、熱交換を促進するフィン部材(25)
が配設されており、このフィン部材(25)の表面に、
未燃焼ガスの燃焼を促進する触媒材料からなる触媒層
(26)が設けられていることを特徴としている。
【0006】従って、燃焼式暖房装置の作動停止後に形
成される燃料蒸発成分が、未燃焼ガスとして燃焼ガス室
(21)に供給されても、定常燃焼時の高温の燃焼ガス
にて活性化された触媒層(26)において、未燃焼ガス
の燃焼を効果的に促進できるので、作動停止直後の未燃
焼ガスの排出を低減できる。また、フィン部材(25)
の表面に触媒層(26)を設けており、未燃焼ガスを燃
焼させるための特別な装置を設ける必要はないので、コ
スト安に未燃焼ガスの排出を低減できる。また、燃焼ガ
ス室(21)の内壁面に触媒層(26)を設ける場合に
比べて、フィン部材(25)表面に触媒層(26)を設
けることで、触媒層(26)の表面積を大きくとること
ができ、燃焼ガス室(21)内の触媒効果を大きくでき
る。
【0007】また、定常燃焼時では、燃焼室(4)に加
えて触媒層(26)においても燃焼を行うことができ
る。ここで、一般に、燃焼筒(42)の筒長さは、この
燃焼筒(42)に形成される火炎の長さ程度必要である
が、本発明によれば、この燃焼筒(42)の筒長さを短
くし、この短くした分だけ未燃焼ガスとして燃焼ガス室
(21)に供給して、この未燃焼ガスを触媒層(26)
近傍で燃焼させることができる。この結果、触媒層(2
6)近傍での燃焼により生じる反応熱で、この触媒層
(26)近傍の空気(燃焼ガス)を再加熱できるので、
より多くの熱を暖房用媒体に放出でき、この暖房用媒体
を効率よく加熱できる。また、上記筒長さを短くした分
だけ、燃焼筒(42)を小型化できる。
【0008】また、請求項2記載の発明では、触媒材料
を担持し、多数の連通孔を有する触媒担持部材(26)
が、燃焼ガス室(21)内に設けられていることを特徴
としている。これによれば、燃焼ガス室(21)の内壁
面に触媒層(26)を設ける場合に比べて、燃焼ガス室
(21)内において、触媒材料が担持される表面積を効
率的に大きくとることができる。
【0009】また、請求項3記載の発明では、触媒層
(26)または触媒担持部材(26)は、燃焼室(4)
内の空気下流側部分にも設けられているので、より広範
囲にわたって未燃焼ガスの燃焼を促進できる。また、請
求項4および5記載の発明では、燃焼室(4)に供給さ
れる燃焼空気を加熱する電気ヒータ(8)を備えている
ので、燃焼室(4)内の空気が十分に暖まっていないよ
うな、燃焼式暖房装置の作動開始直後において、燃焼室
(4)内の空気を電気ヒータ(8)にて暖め、この空気
にて触媒層(26)や触媒担持部材(26)を暖めるこ
とにより、触媒層(26)や触媒担持部材(26)を短
時間で活性化することができる。これにより、未燃焼ガ
スの燃焼を触媒層(26)や触媒担持部材(26)にお
いて早期に促進して、燃焼式暖房装置の作動開始直後
の、未燃焼ガスの排出を低減できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。 (第1の実施形態)図1は電気自動車用暖房装置の全体
システムを示しており、1は本発明による液体燃料燃焼
装置であり、燃焼ガスと熱媒体(LLC等)とを熱交換
器2において熱交換して熱媒体を加熱するものである。
そして、この加熱された熱媒体をウォータポンプ3によ
り車室内のヒータユニット10へ導いている。そして、
ヒータユニット10で、液体燃料燃焼装置1にて加熱さ
れた熱媒体と、車室内または車室外空気とを熱交換して
空気を加熱し、この加熱空気を車室内へ吹き出してい
る。そして、ウォータポンプ3により、液体燃料燃焼装
置1とヒータユニット10との間に熱媒体を循環させて
いる。
【0011】本装置は、大別して、熱交換器2、燃焼室
4、着火装置5および燃焼空気用送風機6から構成され
ている。以下、上記構成要素について具体的に説明す
る。燃焼室4は略円筒形状のもので、燃焼空気と燃料蒸
発成分との混合気を形成する混合筒41と、この混合筒
41の下流側に接続された燃焼筒42とを有している。
混合筒41の中心部には燃焼空気を供給する空気供給パ
イプ43が同心状に配設されている。そして、混合筒4
1には、その円周方向に複数の空気供給孔41aが形成
されており、さらに、この混合筒41の外周部には、電
気ヒータ8がらせん状に巻回されている。
【0012】着火装置5は、燃焼室4の混合筒41部分
の上方に設けられ、燃焼室4内の混合気を着火する。こ
の着火装置5は、燃料着火用のグロープラグ51を有し
ており、略円筒状のグロープラグボス部52内に配置さ
れている。このグロープラグ51は電気ヒータ51aを
備えている。そして、グロープラグボス部52には、こ
のグロープラグボス部52内に液体燃料を導入するため
の燃料パイプ53が形成されており、この燃料パイプ5
3には、燃料タンク54から燃料ポンプ55により液体
燃料が導入されるようになっている。また、グロープラ
グボス部52の内周面には、略円筒状の燃料吸収体56
が配設されており、燃料パイプ53からの燃料を、この
燃料吸収体56に吸収、滞留させている。同様に、混合
筒41の内周面にも、燃料吸収体45が配設されてい
る。
【0013】図1において、燃焼空気用送風機6は、燃
焼室4の燃焼筒42部分の下方に配設されており、送風
ファン61と、駆動用モータ62とを有している。この
送風機6は、空気取入口63からの空気を送風ファン6
1により、前述した空気供給パイプ43の入口側(図1
中左側)へ送風するものである。また、送風機6により
供給された空気の一部は、空気通路64を通って、混合
筒41に開けられた空気孔41aより、直接、混合筒4
1内へ流入するようになっている。
【0014】また、この送風機6により供給された空気
の一部は、空気通路64を通って、グロープラグボス部
52に開けられた複数の空気通路孔(図示せず)を通っ
てグロープラグ51側へ流入するようになっている。そ
して、燃焼室4の燃焼筒42を通過した燃焼ガスは、燃
焼筒42の下流端(図1の右端部)でUターンして、燃
焼筒42の外周面側に円筒状に形成された、燃焼ガス筒
(熱交換器)21内を通って排気口44から外部へ排出
されるようになっている。
【0015】そして、燃焼ガス筒21のさらに外周側に
円筒状に形成された、温水筒(熱交換器)22内には、
図1の右側端部の温水入口部23から温水が流入し、温
水が図1の右側から左側へ螺旋状に流れて、図1の左側
端部の温水出口部24から温水が流出する。そして、燃
焼ガス筒21内を流れる燃焼ガスと、温水筒22内を流
れる水とを熱交換している。
【0016】また、図2にも示すように、燃焼ガス筒2
1の内壁から、半径方向内側に向かって伸びる矩形状の
フィン(熱交換器)25が、燃焼ガス筒21に一体に複
数枚設けられており、このフィン25により燃焼ガスと
水との熱交換を促進している。フィン25はダイキャス
トにて燃焼ガス筒21の形成時に同時に形成される。さ
らに、フィン25の表面および燃焼ガス筒21の内表面
には、未燃焼ガスの燃焼を促進する触媒材料からなる触
媒層(触媒部材)26が薄膜状に形成されている。この
触媒材料としては、貴金属材料(Pt、Rh、Pd等)
が用いられる。そして、この触媒材料をペースト状にし
てから直接フィン25表面に塗布し、乾燥、焼成して、
触媒層26を形成する。触媒層26は約300℃以上で
活性化されて、未燃焼ガスの燃焼を効果的に促進するも
のであり、触媒層26の耐熱温度は約850℃である。
また、9は混合筒41における炎の有無を検知するフレ
ームセンサ(着火検出手段)で、フォトダイオードより
なる。
【0017】図3は電気制御の概略構成を示すブロック
図であり、100は電気制御装置、101は電気自動車
用暖房装置の運転スイッチで、この運転スイッチ101
をオン、オフにより、液体燃料燃焼装置1の作動の開
始、停止、つまりは燃焼開始、停止を指示するものであ
る。この電気制御装置100に、運転スイッチ101お
よびフレームセンサ9からの出力信号が入力され、この
入力信号に基づいて、上記燃料ポンプ55、グロープラ
グ51の電気ヒータ51a、燃焼空気用送風機6の駆動
用モータ62、ウォータポンプ3、混合筒41の外周部
に設けた電気ヒータ8、およびヒータユニット10の送
風機(図示しない)の駆動用モータ10aの通電を制御
している。
【0018】ここで、燃焼空気用送風機6の送風量、ヒ
ータユニット10の送風機の送風量、および、燃料ポン
プ55による燃料供給量は切替可能となっており、特
に、燃焼空気用送風機6の送風量は、送風量のない状態
(OFF)から最大送風量(Hi)までを4段階(OF
F、Lo、Mi、Hi)に切替可能で、燃料ポンプ55
による燃料供給量は供給量ゼロの状態(OFF)から最
大供給量(Hi)までを3段階(OFF、Lo、Hi)
に切替可能となっている。
【0019】次に、上記構成における作動を図1、図3
および図4に基づいて説明する。なお、図4は、燃焼式
暖房装置1の作動を説明するタイミングチャートであ
る。まず、運転スイッチ101がオンされると、電気制
御装置100によりウォータポンプ3、グロープラグ5
1(電気ヒータ51a)、燃焼空気用送風機6(駆動用
モータ62)、および電気ヒータ8に通電され、特に、
燃焼空気用送風機6は、送風量がLoとなるように通電
される。
【0020】すると、ウォータポンプ3が作動して、液
体燃料燃焼装置1とヒータコア2との間に熱媒体を循環
させ、グロープラグ51および電気ヒータ8が発熱を開
始して、グロープラグボス部52内および混合筒41内
の空気の加熱を行う。また、加熱された空気を燃焼空気
用送風機6にて、送風量Loで混合筒41の下流側に供
給して、触媒層26を暖める。これにより、電気ヒータ
8を設けない場合に比べて、触媒層26が活性化される
までの時間を短縮できる。
【0021】このとき、グロープラグ51および電気ヒ
ータ8にて加熱された空気の温度は、例えば200℃程
度である。なお、グロープラグ51および電気ヒータ8
の通電直後では、混合筒41内の空気が十分に暖まって
おらず、送風量が多すぎるとグロープラグ5や燃焼吸収
体54が冷却されて着火不良を起こす恐れがあるので、
上述のように、送風機6を送風量Lo(例えば、送風量
Hiの10〜20%の送風量)としている。
【0022】所定時間t1 (例えば60秒程度)の経過
後、燃料供給量がLoとなるように燃料ポンプ56に通
電して、液体燃料の供給を開始すると同時に、燃焼空気
用送風機6の送風量をMiにアップする。上述のよう
に、グロープラグボス部52および混合筒41は予め加
熱されているので、燃料吸収体56、45に供給される
燃料を効率よく蒸発させることができる。
【0023】また、触媒層26が予め加熱されて活性化
されているので、燃料供給開始直後に発生する未燃焼ガ
スを、燃焼ガス室21内の触媒層26において燃焼させ
ることができる。よって、燃料供給開始直後における、
未燃焼ガスの外部への排出量を低減できる。なお、グロ
ープラグ51および電気ヒータ8の通電を開始してから
所定時間t1 の経過後には、混合筒41内の空気が十分
に暖まってくるので、上述のように送風機6の送風量を
アップして、混合筒41の下流側への加熱空気の送風量
をアップしている。
【0024】そして、燃料の蒸発量が多くなって、混合
筒41内の混合気における蒸発燃料成分の割合が高くな
ると、グロープラグ51の熱により、この混合気の着
火、燃焼が開始される。また、着火と同時にフレームセ
ンサ9が燃焼の炎を検知し、グロープラグ51の電気ヒ
ータ51aおよび混合筒41の電気ヒータ8への通電を
遮断する。
【0025】フレームセンサ9が燃焼の炎を検知してか
ら所定時間t2 (例えば30秒程度)経過後に、送風機
6の送風量をHiにアップし、燃料ポンプ55による燃
料供給量をHiにアップする。これ以後、定常燃焼状態
に入る。なお、混合気が着火してから所定時間t2 経過
後では、燃焼筒42内に高温(約400〜700℃)の
燃焼ガスが確実に形成されるので、上述のように送風量
をHiにアップして燃焼ガスを大量に燃焼ガス筒21内
に送り、燃料供給量をHiにアップして燃焼筒42内の
燃焼量をアップしている。
【0026】また、着火してから所定時間t2 経過後、
ヒータユニット2の図示しない暖房用送風機が始動す
る。そして、ヒータユニット2においては、上記暖房用
送風機の送風空気と、加熱された熱媒体とを熱交換し
て、上記暖房用送風機の送風空気を加熱し、この加熱空
気を車室内へ吹き出して、車室内の暖房を行う。次に、
暖房装置の運転停止のために、運転スイッチ101をオ
フすると、燃料ポンプ56の作動を停止する。また、運
転スイッチ101をオフしてから、所定時間t3 (例え
ば120秒程度)の間、燃焼空気用送風機6およびウォ
ータポンプ3の作動を継続して掃気運転(エアパージ)
を行い、その後に燃焼空気用送風機6およびウォータポ
ンプ3の作動を停止する。
【0027】暖房装置の運転停止後では、混合筒41お
よび燃焼室42内の混合気における蒸発燃料成分の割合
が低下して失火するため、未燃焼ガスが燃焼ガス筒21
内に供給されてしまう。これに対して、定常燃焼時の高
温の燃焼ガスにより触媒層26が活性化されているの
で、この触媒層26において、燃焼ガス筒21内の未燃
焼ガスの燃焼を効果的に促進できる。よって、触媒層2
6が設けられない場合に比べて、未燃焼ガスが外部へ放
出される量を低減できる。
【0028】また、本実施形態では、フィン25の表面
および燃焼ガス筒21の内表面に触媒層26を設けてい
るため、未燃焼ガスを燃焼させるための特別な装置を設
ける必要はなく、コスト安に未燃焼ガスの排出を低減で
きる。また、単なる円筒部材の内表面に触媒層26を設
ける場合に比べて、フィン25表面および燃焼ガス筒2
1の内表面に触媒層26を設けることで、触媒層26の
表面積を大きくとることができ、燃焼ガス室21内の触
媒効果を大きくすることができる。
【0029】(第2の実施形態)上記第1の実施形態で
は、フィン25の表面および燃焼ガス筒21の内表面に
触媒層26を形成していたが、図5(a)、(b)に示
す第2の実施形態では、多数の平行貫通穴を備えたハニ
カム状部材に触媒材料を担持させた触媒担持部材26
が、燃焼ガス筒21内に挿入されている。
【0030】具体的に、触媒担持部材26は、耐食性金
属材料、例えばFe−Cr−Alの合金からなるハニカ
ム状メタル担体に触媒材料を担持したものである。この
触媒担持部材26の全体構造は、燃焼筒42と燃焼ガス
筒21との間の空間とほぼ同じ形状の略円筒形状で、こ
の略円筒形状において、フィン25に対応する部分には
切込みが入っている。これにより、燃焼ガス筒21内に
供給される燃焼ガスや未燃焼ガスのほとんどが、触媒担
持部材26の表面を通過することになる。
【0031】このようなハニカム状部材を用いれば、比
表面積(物質1g当たりの表面積)を効果的に大きくと
ることができ、燃焼ガス筒21内に効率よく触媒材料を
担持することができる。 (第3、第4の実施形態)上記第2の実施形態では、燃
焼ガス筒21内の全体に触媒担持部材26を設けていた
が、図6に示す第3の実施形態のように、触媒担持部材
26を燃焼ガス筒21内のガス流れ下流側のみに設けて
もよい。これにより、触媒担持部材26の耐熱性をより
確実に確保できる。
【0032】また、触媒材料として耐熱温度の高いもの
(例えば1000℃程度)を用いる場合は、図7に示す
第4の実施形態のように、触媒担持部材26を、燃焼筒
42内のガス流れ下流側および燃焼ガス筒21内のガス
流れ上流側に設けてもよい。これにより、触媒担持部材
26をより早期に加熱できるので、触媒担持部材26が
活性化されるまでの時間をより短縮できる。
【0033】(他の実施形態)上記実施形態において、
燃焼筒42の筒長さを、上記定常燃焼時に形成される火
炎の長さよりも短くしてもよく、例えば、燃焼筒42の
筒長さを上記火炎長さの約8割程度としてもよい。ここ
で、一般に、燃焼筒42の筒長さは、定常燃焼時に形成
される火炎の高さ程度必要であるが、上述のように、燃
焼筒42の筒長さを火炎の長さよりも短くすることで、
燃焼筒42内で反応を完了できなかった未燃焼ガスが、
燃焼ガス室21に流出している。よって、触媒層26近
傍にて上記火炎分の未燃焼ガスを燃焼させて、燃焼ガス
筒21内の空気を再加熱できるので、燃焼筒42の筒長
さを短くしない場合に比べて、より多くの熱を暖房用媒
体に放出でき、この暖房用媒体をさらに効率よく加熱で
きる。また、上記筒長さを短くした分だけ、液体燃料燃
焼装置1の小型化を図ることができる。
【0034】上記実施形態では、混合筒41の外周部に
電気ヒータ8を設けているが、本発明はこれに限定され
ることはなく、電気ヒータ8を設けていなくてもよい。
また、上記第2、第3の実施形態では、触媒担持部材2
6として、ハニカム状部材を用いているが、本発明はこ
れに限定されることはなく、発泡体や、複数枚の金網か
ら構成される、多数の貫通穴を備えたものを用いてもよ
い。
【0035】また、上記第3、第4の実施形態では、触
媒担持部材26を用いているが、この触媒担持部材26
に相当する部分のフィン25表面や燃焼筒42内の表面
に、上記第1の実施形態で述べた触媒層26を形成して
もよい。また、燃焼筒41の外壁面にも、触媒層26を
形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体燃料燃焼装置を適用した電気自動
車用暖房装置の全体システム図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】本発明の実施形態における電気制御ブロック図
である。
【図4】本発明の実施形態の作動を示すタイミングチャ
ートである。
【図5】(a)は、第2の実施形態を示す要部断面図
で、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図6】第3の実施形態を示す要部断面図である。
【図7】第4の実施形態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
2…熱交換器、21…燃焼ガス筒、22…温水筒(暖房
用媒体室)、25…フィン、26…触媒層、4…燃焼
室、10…ヒータユニット。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部で液体燃料と燃焼空気を混合し燃焼
    させる燃焼室(4)と、 前記燃焼室(4)内で燃焼した燃焼ガスと暖房用媒体と
    を熱交換して暖房用媒体を加熱する熱交換器(2)と、 前記暖房用媒体を熱源として室内を暖房するヒータユニ
    ット(10)とを備え、 前記熱交換器(2)は、 前記燃焼室(4)の外周部に設けられ、内部を前記燃焼
    室(4)で燃焼した燃焼ガスが流通する燃焼ガス室(2
    1)と、 前記燃焼ガス室(21)内に配設され、熱交換を促進す
    るフィン部材(25)と、 前記燃焼ガス室(21)の外周部に設けられ、内部を暖
    房用媒体が流通する暖房用媒体室(22)とから構成さ
    れ、 前記フィン部材(25)の表面に、未燃焼ガスの燃焼を
    促進する触媒材料からなる、薄膜状の触媒層(26)が
    設けられていることを特徴とする燃焼式暖房装置。
  2. 【請求項2】 内部で液体燃料と燃焼空気を混合し燃焼
    させる燃焼室(4)と、 前記燃焼室(4)内で燃焼した燃焼ガスと暖房用媒体と
    を熱交換して暖房用媒体を加熱する熱交換器(2)と、 前記暖房用媒体を熱源として室内を暖房するヒータユニ
    ット(10)とを備え、 前記熱交換器(2)は、 前記燃焼室(4)の外周部に設けられ、内部を前記燃焼
    室(4)で燃焼した燃焼ガスが流通する燃焼ガス室(2
    1)と、 前記燃焼ガス室(21)内に配設されたフィン部材(2
    5)と、 前記燃焼ガス室(21)の外周部に設けられ、内部を暖
    房用媒体が流通する暖房用媒体室(22)とから構成さ
    れ、 未燃焼ガスの燃焼を促進する触媒材料を担持し、多数の
    連通孔を有する触媒担持部材(26)が、前記燃焼ガス
    室(21)内に設けられていることを特徴とする燃焼式
    暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記触媒層(26)または前記触媒担持
    部材(26)は、前記燃焼ガス室(21)内および前記
    燃焼室(4)内の空気下流側部分に設けられていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の燃焼式暖房装
    置。
  4. 【請求項4】 前記燃焼室の上流側には、前記燃焼室に
    供給される燃焼空気を加熱する電気ヒータ(8)が備え
    られていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    か1つに記載の燃焼式暖房装置。
  5. 【請求項5】 燃焼の開始および停止を指示するスイッ
    チ(101)と、 前記燃焼室(4)内の混合気の着火を検出する着火検出
    手段(9)とを備え、 前記スイッチ(101)が、燃焼を開始するように指示
    してから、前記着火検出手段(9)にて前記燃焼室
    (4)内の混合気の着火が検出されるまで、前記電気ヒ
    ータ(8)への通電を行うことを特徴とする請求項4に
    記載の燃焼式暖房装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100405483B1 (ko) * 2001-10-19 2003-11-14 현대자동차주식회사 차량용 프리히터
CN107830546A (zh) * 2016-09-15 2018-03-23 埃贝斯佩歇气候控制系统有限责任两合公司 用于燃料运行的车辆加热器的燃烧室结构组合件

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US10569619B2 (en) 2016-09-15 2020-02-25 Eberspächer Climate Control Systems GmbH & Co. KG Combustion chamber assembly unit for a fuel-operated vehicle heater

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