JPH09226059A - 酸素バリヤー性に優れた包装材 - Google Patents

酸素バリヤー性に優れた包装材

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JPH09226059A
JPH09226059A JP8055349A JP5534996A JPH09226059A JP H09226059 A JPH09226059 A JP H09226059A JP 8055349 A JP8055349 A JP 8055349A JP 5534996 A JP5534996 A JP 5534996A JP H09226059 A JPH09226059 A JP H09226059A
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Japan
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film
evoh
ethylene
vinyl acetate
acetate copolymer
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JP8055349A
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Hideaki Takahashi
秀明 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物(EV
OH) は、高湿度条件下ではガスバリヤー性が低下するの
で、高湿度下で長期保存するような食品の包材には使用
できなかった。 【解決手段】 EVOHフィルム又は少なくとも1層にEVOH
フィルムを含む積層体を、80〜160 ℃で加熱処理し、EV
OHフィルムの赤外吸収スペクトルを測定したとき、波数
1140cm-1のピーク高さ(A) と波数3340cm-1のピーク高さ
(B) の比(A/B) が0.06〜0.20になるようにすることによ
り、高湿度下でも酸素バリヤー性に優れた包装材を得る
ことができた。尚、吸収ピーク高さの比(A/B) は、目的
以外のピークを除去し、ベースラインを補正したときの
吸光度のピーク高さを比較したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品容器のガスバ
リヤー性包材に関するもので、エチレンー酢酸ビニル共
重合体ケン化物フィルムを積層した複合包材が、高湿度
下でも、酸素バリヤー性に優れた物性を示すように改良
したものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、加熱殺菌して長期保存する食
品の容器としては、金属缶、ガラス瓶、各種プラスチッ
ク容器が使用されているが、プラスチック容器の場合、
プラスチック材料からの酸素透過量は、無視し得ないレ
ベルであり、内容食品の保存性の点で問題となってい
る。特に、食品包装の場合、酸素による内容食品の変質
を防止するために、包装材の酸素透過度をできるだけ小
さくすることが極めて重要である。プラスチック製ガス
バリヤー性容器としては、種々の複合シート(又はフィ
ルム)を使用した成形容器が紹介されている。また、種
々の複合フィルムを使用した包装袋も紹介されている。
【0003】例えば、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物(以下EVOHとする)やポリ塩化ビニリデン
(以下PVDCとする)等のガスバリヤー性の良いフィ
ルムを用いた包装袋又は成形容器が使用されている。そ
のEVOHの中でも、エチレン含有率が26〜45モル
%で、ケン化度が96%以上のエチレンー酢酸ビニル共
重合体ケン化物は、酸素透過度がPVDCよりも小さ
く、比較的耐湿性もよいことから、食品包装のガスバリ
ヤー性包材として多く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、エチレン含有
率が26〜45モル%で、ケン化度が96%以上のエチ
レンー酢酸ビニル共重合体ケン化物でも、高湿度条件下
ではガスバリヤー性が低下するので、レトルト容器、液
体容器としては問題があり、EVOHの両側に水蒸気透
過を防止するために、ポリプロピレン(以下PPとす
る)、ポリエチレン(以下PEとする)等の防湿性フィ
ルムを積層して多層シートにする必要があった。
【0005】また、PVDCは耐水性はあるがガスバリ
ヤー性が十分でなく、高品質の状態で長期間保存するよ
うな食品には使用できなかった。また、廃棄物の焼却時
に塩化水素ガスを発生して大気汚染の原因となる。更
に、アルミニウム箔を用いた複合シートから作製した容
器又は包装袋は、ガスバリヤー性の点では問題ないが、
不透明で中身が見えず、電子レンジにかけた場合、スパ
ークする可能性があるため、内容物を他の容器に移し替
えて加熱又は調理する必要があった。また、焼却時に高
温を発し、燃焼炉を傷める原因となる。
【0006】本発明は、EVOHの高湿度条件下でのガ
スバリヤー性の欠点を解消するために、鋭意研究した結
果、加熱により、EVOHフィルムの赤外吸収スペクト
ルの1140cm-1のピーク高さ(A)と3340cm
-1のピーク高さ(B)の比(A/B)が0.06〜0.
20になるようにすれば、高湿度条件下でもガスバリヤ
ー性が改善されることを見出し、レトルト適性及び電子
レンジ適性があり、焼却が容易で、且つ透明でガスバリ
ヤー性に優れた包装袋又は容器を提供することを可能に
したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、EVOHフィルム又はEVOHフィルムを含む積層
材を加熱して、高湿度下のガスバリヤー性の改善を図っ
た。即ち、EVOHフィルム又は少なくとも1層にEV
OHフィルムを含む積層体を、加熱処理により、該エチ
レンー酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルムの赤外吸収
スペクトルの波数1140cm-1と波数3340cm-1
の吸光度測定において、1140cm-1の極大値のピー
ク高さ(A)と3340cm-1の極大値のピーク高さ
(B)の比(A/B)が0.06〜0.20になるよう
にして酸素バリヤー性に優れた包装材とした。また、前
記エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルムを含
む積層体が、該エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物
を中間層とし、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物
の両側にポリエチレン又はポリプロピレン等の防湿性の
フィルムを使用した積層体とし、該積層体を80〜16
0℃に加熱処理することにより、1140cm-1のピー
ク高さ(A)と3340cm-1のピーク高さ(B)の比
(A/B)が0.06以上になるようにし、酸素バリヤ
ー性に優れた包装材とした。更に、前記エチレンー酢酸
ビニル共重合体ケン化物フィルムが共押出し法により作
製した積層体を加熱処理することにより、酸素バリヤー
性に優れた包装材とした。
【0008】EVOHは結晶性の高分子であり、EVO
Hフィルムも結晶構造を有したフィルムである。また、
EVOHフィルムは加熱処理によって、フィルムの結晶
化度が増加し、それに伴って高湿度下における酸素バリ
アー性も向上する。特に、共押出し法により作製した積
層フィルムの場合、延伸したEVOHフィルムに比較し
て、EVOHの結晶化度が低い状態である。そのため、
共押出し法により作製したEVOHフィルムは、加熱処
理によってフィルムの結晶化度が増加し、酸素バリヤー
性が顕著に向上する。
【0009】EVOHの赤外吸収スペクトルにおいて、
波数1140cm-1の吸収ピークはEVOHの結晶性に
起因するものであり、加熱温度及び加熱時間によって吸
収ピークの高さは変化し、EVOHの結晶化度が増加す
ると共にピーク強度も大きくなる。これに対して、波数
3340cm-1の吸収ピークはO−Hの伸縮振動による
もので、加熱処理により大きな変化は受けない。
【0010】前記1140cm-1の吸収ピークの高さ
(A)と3340cm-1の吸収ピークの高さ(B)との
比(A/B)は加熱処理によって変化し、この比が0.
06以上になるとEVOHの酸素透過度が急激に小さく
なり、且つ耐湿性も増加することを見出し、レトルト適
性及び電子レンジ適性があり、且つ透明でガスバリヤー
性に優れた包装袋及び容器を発明するに至った。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照にしながら本発
明を詳細に説明する。図1はEVOHフィルムを加熱処
理により、酸素バリアー性を改善したフィルムの赤外吸
収スペクトルを示した図であり、図2は未処理のEVO
Hフィルムの赤外吸収スペクトルを示したものである。
図における横軸は波数〔cm-1〕を示し、縦軸は吸光度
を示したものであり、以下赤外吸収スペクトルは同様と
する。
【0012】図3は図1に用いたEVOHフィルムにつ
いて、ベースラインを補正して1140cm-1の吸光度
を測定した図であり、図4は同じ試料をベースラインを
補正して3340cm-1の吸光度を測定した図である。
図5及び図6は未処理の試料を、同様にしてベースライ
ンを補正し、1140cm-1近辺及び3340cm-1
辺の吸光度を測定した図である。図7は加熱処理条件の
異なるEVOHフィルムについて、1140cm-1の吸
収ピークの高さ(A)と3340cm-1の吸収ピークの
高さ(B)との比(A/B)と酸素透過度の関係を示し
た図である。
【0013】図1に示すように、加熱処理により酸素バ
リヤー性を改善したEVOHフィルムは、3340cm
-1に大きな吸収ピークがあり、それとと共に1140c
-1に中程度の吸収ピークが存在する。1140cm-1
の吸収ピークは、EVOHの結晶性に起因するピークの
他に、他の吸収ピークが重なった状態になっている。こ
れを目的とする吸収ピーク以外のピークを除去してベー
スラインを補正してやると、図3に示すように、結晶性
に起因する1140cm-1の吸収ピークが単独な吸収ピ
ークとなって表示される。同様にして、O−Hの伸縮振
動による3340cm-1の吸収ピークについてベースラ
インを補正すると、図4に示すように、単独な吸収ピー
クとなる。
【0014】1140cm-1の吸収ピーク及び3340
cm-1の吸収ピークは共存物質や測定条件等によってピ
ークの波数は僅かにシフトすることがあるが、1140
cm-1及び3340cm-1の近辺(波数10〜20cm
-1の範囲)の極大値を利用すれば、各ピークの強度を精
度よく測定することができる。1140cm-1の吸収ピ
ークは加熱温度及び加熱時間に伴って増加し、吸収ピー
クの面積はEVOHフィルムの結晶化度と比例関係を示
す。しかし、吸収ピークの面積はほぼ吸収ピークの高さ
に比例するので、本発明では、簡便な方法として吸収ピ
ークの高さで比較することにした。
【0015】図2は加熱しない未処理のEVOHの赤外
吸収スペクトルを示したものであり、加熱処理フィルム
と同様に、目的以外の吸収ピークを除去してベースライ
ンを補正し、1140cm-1の吸収ピーク及び3340
cm-1の吸収ピークを単独な吸収ピークとしたものが、
図5及び図6である。
【0016】次に、加熱処理条件を色々変えてEVOH
フィルムを処理し、そのフィルムの酸素透過度、及び1
140cm-1と3340cm-1の吸収ピークの高さの比
(A/B)をプロットすると、図7に示すようになる。
図7の縦軸は酸素透過度〔ml/m2 ・24h・at
m〕であり、横軸は吸収ピークの高さの比(A/B)を
示したものである。
【0017】図7に示すように、その比(A/B)が
0.06になると酸素透過度が急激に小さくなり、A/
Bが0.06以上から0.10になっても酸素透過度は
徐々に小さくなるだけで、A/Bが0.2になっても大
きな変化は見られない。A/Bが0.20以上になると
EVOHの他の物性が低下して包材としては好ましくな
い。
【0018】即ち、加熱温度を上げたり、加熱時間を長
くして、A/Bを大きくしても酸素透過度はそれほど小
さくならないことを示している。従って、EVOHフィ
ルムを加熱処理してガスバリヤー性フィルムを作製する
場合、1140cm-1と3340cm-1の吸収ピーク高
さの比(A/B)が0.06〜0.10になるように、
加熱条件を設定することが非常に重要なことになる。
【0019】EVOHフィルムの熱処理には、ロール熱
処理機や熱風熱処理機等が使用できる。EVOHフィル
ムの熱処理は、EVOHフィルム単独で行ってもよい
が、ポリプロピレン又はポリエチレン等とラミネートし
た積層フィルムで行っても、どちらでもよい。
【0020】熱処理温度は80〜160℃の範囲で使用
できるが、ポリエチレン等のラミネートフィルムはポリ
エチレンの融点以上の温度で長い時間処理すると、ポリ
エチレンが溶融してラミネートフィルムに悪影響を与え
るので好ましくない。加熱処理時間は特に制限はない
が、処理時間が長すぎると作業能率が悪くなり好ましく
ない。また、処理時間が極端に短いと、EVOHの熱処
理が安定しなくなり、安定したガスバリヤー製品を得る
ことができなくなる。従って、工業的にガスバリヤー性
包材を作製する場合は、加熱処理時間は1〜60秒程度
が好ましい。
【0021】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳細
に説明する。 (実施例1)共押出し法により下記仕様の積層フィルム
を作製した。 ☆PP 20 /ADMER 4/EVOH 4/ADMER 4
/PE 20 尚、数字は各フィルム及び接着性樹脂の厚さを示し、単
位はμmである。また、使用樹脂は下記のとおりであ
る。 ・PP:東セロ(株)製「U1」 ・ADMER:三井石油化学工業(株)製接着性樹脂
「AT−951」 ・EVOH:クラレ(株)製エバール「EP−F104
BW」 ・PE:三井石油化学工業(株)製「M−11P」
【0022】前記積層フィルムを加熱ロールを用いて、
100℃にて1、2、6、12、15、30、60秒間
加熱処理した。次に、この熱処理フィルム及び未処理の
フィルムについて、赤外吸収スペクトルをとり、前述の
ように、1140cm-1と3340cm-1の吸収ピーク
の比(A/B)を計算した結果、表1のとおりである。
表1のIR吸光度は、赤外吸収スペクトルを吸光度で示
したものである。また、前記熱処理フィルム及び未処理
のフィルムについて、下記のように酸素透過度を測定し
た結果、表1に示したとおりである。
【0023】酸素透過度は測定試料(積層フィルム)の
酸素透過量を1m2 当たりに換算した数値であり、単位
は〔ml/m2 ・24h・atm〕である。積層フィル
ムのPP、PE、ADMERの酸素透過度はEVOHに
比較して極端に大きいので、積層フィルムの酸素透過度
はEVOHの酸素透過度と殆ど同じである。従って、表
中の酸素透過度は厚さ4μmのEVOHの酸素透過度と
見なすことができる。
【0024】(酸素透過度の測定方法)前記熱処理フィ
ルム及び未処理のフィルムを23℃、90%RHに設定
した恒温恒湿槽の中で7日間入れて調湿し、EVOHフ
ィルムを湿潤状態にした。次に、MOCON社製酸素透
過度測定装置「OXTRAN2/20」を用いて、前記
調湿した各試料を23℃、90%RHの条件で酸素透過
度を測定した。
【0025】
【表1】
【0026】(実施例2)実施例1と同様に、共押出し
法により下記仕様の積層フィルムを作製した。 ・ADMER 4/EVOH 20 /ADMER 4/PE 2
0 次に、この積層フィルムにOPPフィルムを貼り合わせ
て下記のような積層フィルムを作製した。 ☆OPP 30 /ADMER 4/EVOH 20 /ADME
R 4/PE 20 尚、数字は各フィルム及び接着性樹脂のの厚さを示し、
単位はμmである。次に前記積層フィルムを加熱ロール
を用いて、140℃にて1、2、4、6、8、10秒間
加熱処理した。この熱処理フィルム及び未処理のフィル
ムについて、実施例1と同様に、赤外吸収スペクトルを
とり、1140cm-1近辺と3340cm-1近辺の吸収
ピークの比(A/B)を計算した結果、及び酸素透過度
を測定した結果は、表2に示したとおりである。
【0027】
【表2】
【0028】(実施例3)実施例1と同様に、共押出し
法により下記仕様の積層フィルムを作製した。 ・/EVOH 20 /ADMER 4/PE 20 次に、この積層フィルムにOPPフィルムを貼り合わせ
て下記のような積層フィルムを作製した。 ☆OPP 30 /AC/EVOH 20 /ADMER 4/P
E 20 尚、数字は各フィルム及び接着性樹脂のの厚さを示し、
単位はμmである。次に前記積層フィルムを加熱ロール
を用いて、125℃にて1、2、4、6、8、10秒間
加熱処理した。この熱処理フィルム及び未処理のフィル
ムについて、実施例1と同様に、赤外吸収スペクトルを
とり、1140cm-1近辺と3340cm-1近辺の吸収
ピークの比(A/B)を計算した結果、及び酸素透過度
を測定した結果は、表3に示したとおりである。
【0029】
【表3 】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、EVOHフィルムを中
間層にした積層フィルムを、積層フィルムの状態で加熱
処理し、その積層フィルムの1140cm-1と3340
cm-1の赤外吸収スペクトルの吸収ピーク高さの比(A
/B)を0.6以上になるようにすることにより、中間
層のEVOHフィルムの耐湿性を向上させることがで
き、高湿度下における酸素透過度を、従来品の約1/3
にすることができる。加熱処理も積層フィルムの状態で
加熱ロール等で簡単にできるので、特別の装置を必要と
せず、ガスバリヤー性包材を効率よく生産することがで
きる。また、赤外吸収スペクトルの1140cm-1と3
340cm-1の吸収ピーク高さの比(A/B)を測定す
ることにより、加熱処理した積層フィルムの酸素透過度
を知ることができるので、製品管理が非常に簡単で短時
間で終了することができる。
【0031】即ち、EVOH等のガスバリヤー性のよい
フィルムをラミネートした積層フィルムは、酸素透過量
が少ないため、酸素透過度を測定するには長時間を必要
とした。そのため、沢山の試料を測定するには、多数の
測定ヘッドが必要であり、出荷検査等に酸素透過度を測
定することは不可能であった。しかし、本発明のように
赤外吸収スペクトルの測定により酸素透過度を判定すれ
ば、前処理等の操作も必要でなく、赤外分光光度計で約
10分位で測定が終了する。従って、本発明をEVOH
を用いた製品の酸素透過度の出荷管理に使用すれば、操
作が簡単で、短時間でできるので、作業能率の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱処理により酸素バリアー性を改善したEV
OHフィルムの赤外吸収スペクトルを示した図である。
【図2】未処理のEVOHフィルムの赤外吸収スペクト
ルを示した図である。
【図3】図1に用いたEVOHフィルムについて、目的
とするピーク以外を除去し、ベースラインを補正して1
140cm-1の吸光度を測定した図である。
【図4】図1と同じ試料を、目的とするピーク以外を除
去し、ベースラインを補正して3340cm-1の吸光度
を測定した図である。
【図5】図2で用いた未処理の試料を、図3と同様にし
て、ベースラインを補正して1140cm-1の吸光度を
測定した図である。
【図6】図2で用いた未処理の試料を、図3と同様にし
て、ベースラインを補正して3340cm-1の吸光度を
測定した図である。
【図7】加熱処理条件の異なるEVOHフィルムについ
て、1140cm-1の吸収ピークの高さ(A)と334
0cm-1の吸収ピークの高さ(B)との比(A/B)と
酸素透過度の関係を示した図である。
【符号の説明】
A 波数1140cm-1の吸収ピークの高さ B 波数3340cm-1の吸収ピークの高さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 81/24 B65D 81/24 D // B29L 9:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有率が26〜45モル%で、
    ケン化度が96%以上のエチレンー酢酸ビニル共重合体
    ケン化物からなるフィルム、又は少なくとも1層に前記
    エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルムを含む
    積層体を、加熱処理により、該エチレンー酢酸ビニル共
    重合体ケン化物フィルムの赤外吸収スペクトルの波数1
    140cm-1と波数3340cm-1の吸光度測定におい
    て、1140cm-1のピーク高さ(A)と3340cm
    -1のピーク高さ(B)の比(A/B)が0.06〜0.
    20になるようにしたことを特徴とする酸素バリヤー性
    に優れた包装材。
  2. 【請求項2】 前記エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン
    化物フィルムを含む積層体が、該エチレンー酢酸ビニル
    共重合体ケン化物を中間層とし、エチレンー酢酸ビニル
    共重合体ケン化物の両側にポリエチレン又はポリプロピ
    レン等の防湿性のフィルムを使用したことを特徴とする
    請求項1に記載の酸素バリヤー性に優れた包装材。
  3. 【請求項3】 前記エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン
    化物フィルムが、共押出し法により作製したフィルムで
    あることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の酸
    素バリヤー性に優れた包装材。
JP8055349A 1996-02-20 1996-02-20 酸素バリヤー性に優れた包装材 Withdrawn JPH09226059A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010032374A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Dainippon Printing Co Ltd 多層成形体検査装置
JP2012507411A (ja) * 2008-11-04 2012-03-29 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 酸化感受性ポリマーのための包装材としてのコンポジットフィルムの使用、酸化感受性ポリマーの包装方法、及び該コンポジットフィルムを含有する包装体

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