JPH09225322A - 光触媒体 - Google Patents

光触媒体

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Publication number
JPH09225322A
JPH09225322A JP8085078A JP8507896A JPH09225322A JP H09225322 A JPH09225322 A JP H09225322A JP 8085078 A JP8085078 A JP 8085078A JP 8507896 A JP8507896 A JP 8507896A JP H09225322 A JPH09225322 A JP H09225322A
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JP
Japan
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photocatalyst
substance
photo
porous
added
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Withdrawn
Application number
JP8085078A
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English (en)
Inventor
Takashi Osugi
高志 大杉
Atsushi Doi
淳 土居
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材構成成分に混合した際に、該基材構成成
分を劣化させることなく、優れた触媒性能を発現する光
半導性物質を提供する。 【解決手段】 光半導性物質が多孔性物質に被覆されて
なり、当該多孔性被覆層によってヒドロキシラジカルの
放出を抑制し、かつ、被覆層外に過酸化水素を放出する
機能を有する光触媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、光半導性物質の光による触媒作用
は、水の光分解等の化学反応の触媒としてのみならず、
水中や空気中の環境汚染物質の分解除去、脱臭、殺菌作
用等多くの分野で注目を集めている。特に殺菌作用につ
いては、主に酸化チタンの光触媒作用を利用した新しい
抗菌手法が提案されている(特開平5−154473号
公報)。従来の抗菌剤による抗菌方法が、抗菌性能の耐
久性、抗菌剤の添加による基材の耐候性の低下、薬剤の
流出による安全性の問題等の多くの課題があるのに対し
て、この手法は薬剤を使用せず触媒作用によって殺菌を
行う方法であるため、安全性や耐久性の点で注目されて
いる。
【0003】一方、一般に光半導性物質は微粉末である
ため、環境汚染物質の分解除去、脱臭、殺菌等の分野へ
応用しようとする場合には、当該粉末の固定化が必要で
ある。そこで、光半導性物質を各種基材に担持させて利
用する試みがなされている。光半導性物質を有機ポリマ
ー等の基材構成成分中に分散させて用いる方法が最も簡
便であるが、長期の間に基材構成成分が劣化するという
問題がある。
【0004】上記劣化は、光触媒作用により発生するラ
ジカルが原因と考えられ、フッ素樹脂を用いた場合は劣
化を避けられるとの開示がある(特開平4−28485
1号公報)が、材料選択の幅を広げるべく、他の有機材
料等を用いる場合の改善が望まれている。
【0005】また、酸化チタン等の光触媒作用を有する
粉体を顔料として使用する場合、上記のような材料の劣
化現象を防止するために粉体表面をシリカやアルミナ等
の無機化合物で被覆する手法が用いられている。この方
法で光半導性物質の表面を完全に被覆すれば劣化を防止
することができるが、光半導性物質が光から遮断される
ため、光による触媒作用を得ることも出来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑み、基材構成成分に混合した際に、該基材構成成分を
劣化させることなく、優れた触媒性能を利用可能な光触
媒体を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記基材構成成分の劣化
の原因は、光半導性物質の触媒作用により発生するヒド
ロキシラジカルであると考えられている。一方、光半導
性物質の光触媒作用により発生する活性酸素には、ヒド
ロキシラジカル以外に過酸化水素等が知られている。
【0008】そこで、本発明者らが検討を重ねた結果、
ヒドロキシラジカルが極めて短寿命の成分であり、多孔
性物質によって光半導性物質が被覆された構成によれ
ば、触媒作用によって発生するヒドロキシラジカルの殆
どが多孔性物質からなる被覆層中で消失することが判明
した。
【0009】すなわち、本発明の光触媒体は、光半導性
物質が多孔性物質に被覆されてなり、当該多孔性被覆層
によってヒドロキシラジカルの放出を抑制し、かつ、当
該多孔性被覆層外に過酸化水素を放出する機能を有する
ものである。
【0010】光触媒反応に必要な光および水は、上記多
孔性物質の孔を通って被覆層を通過して光半導性物質に
到達し、触媒反応が起こる。この触媒反応により、ヒド
ロキシラジカル、過酸化水素、その他の活性酸素が発生
するが、ヒドロキシラジカルは極めて短寿命であるため
に拡散距離が短く、孔を通過して多孔性被覆層外に到達
する以前に消失してしまう。一方、過酸化水素は安定に
存在するために拡散距離が長く、孔を通過して多孔性被
覆層外に放出され、触媒効果が発現される。
【0011】ここで「放出」とは、光半導性物質の触媒
作用によって発生したヒドロキシラジカル、過酸化水素
等の活性酸素が拡散することにより、多孔性被覆層外に
到達することと定義する。
【0012】本発明において、「過酸化水素を放出」と
は、化学発光法によって多孔性物質の被覆面における過
酸化水素の測定を行った際に、少なくとも10-8M以上
で検出されることによって確認される。
【0013】なお、本発明の光触媒体が成形体等に積層
されている場合は、多孔性物質の被覆面上に0.1〜1
0mlの試験液を滴下して、粉体の形態である場合は試
験液中に当該粉体を0.1〜10重量%添加して測定を
行う。
【0014】本発明において「ヒドロキシラジカルの放
出を抑制」とは、以下の方法によって測定される、光触
媒反応におけるヒドロキシラジカルの関与率が、25%
を超えないことによって確認される。上記関与率が25
%を超えないことは、本発明の光触媒体の酸化活性の7
5%以上が、ヒドロキシラジカル以外の活性酸素による
ことを意味するものである。
【0015】上記ヒドロキシラジカル関与率の測定法
は、光の存在下で、チオール基を有する化合物を本発明
の光触媒体の多孔性物質被覆面に接触させて、チオール
基の酸化量の測定を、ヒドロキシラジカルの除去剤を添
加した系と、添加していない系の二つの場合について行
い、当該二つの場合の酸化量を比較することによって光
触媒反応の酸化活性中に占める、ヒドロキシラジカルの
関与率を算出するものである。
【0016】関与率(%)=(除去剤無添加の系の酸化
量−除去剤添加系の酸化量)/除去剤無添加の系の酸化
量×100(%)
【0017】なお、ヒドロキシラジカルを直接測定可能
な方法として、電子スピン共鳴(ESR)分光法が挙げ
られるが、ヒドロキシラジカルは極めて短寿命であるた
め、多孔性物質と光半導性物質の存在下でESRによる
測定を行うことは困難である。ここでは、ヒドロキシラ
ジカルの放出を抑制していることを確認するために、代
替法として、ヒドロキシラジカルの触媒反応に対する関
与率を測定するものである。
【0018】より具体的には、実施例に記載する試薬、
操作によればよい。
【0019】<光半導性物質>本発明の光半導性物質と
しては、酸化亜鉛、二酸化チタン(以下、単に「酸化チ
タン」という。)、酸化タングステン、チタン酸スチロ
ンチウム、酸化第二鉄等の金属酸化物;硫化亜鉛、硫化
カドミウム、硫化鉛、セレン化亜鉛、セレン化カドミウ
ム等の金属カルコゲナイド;シリコン、ゲルマニウム等
の第IV属元素;ガリウム−リン、ガリウム−ヒ素、イ
ンジウム−リン等のIII−V属化合物;ポリアセチレ
ン、ホリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポ
リビニルカルバゾール等の有機半導体等が挙げられる。
【0020】上記光半導性物質のうち、実用的な面から
は酸化チタン、三酸化タングステン、チタン酸ストロン
チウム等の金属酸化物が好ましい。酸化チタンは入手が
容易なことから利用しやすく、その種類としてアモルフ
ァス、ルチル型、アナターゼ型のいずれも使用可能であ
る。抗菌機能の付与や窒素酸化物の除去を目的として使
用する場合、アナターゼ型の酸化チタンの活性が最も優
れている。また、一般に白色顔料として使用される酸化
チタンは、多くの場合表面がアルミナやシリカで完全に
コーティングされているため、光触媒作用が低下するの
で好ましくない。上記光半導性物質は単独でも二種類以
上が併用されてもよい。
【0021】<導電性物質>上記光半導性物質は、導電
性物質と共に使用されることによってその触媒効果が向
上する。使用される導電性物質としては、一般に導電性
を付与するために用いられるカーボン粉末(繊維)、金
属粉末(繊維)でよい。例として、カーボンブラックや
銀、銅、金、鉄、アルミニウム、ニッケル、白金、パラ
ジウム、酸化錫、酸化インジウム等が挙げられる。ま
た、非導電体を核材として表面に導電体をコーティング
したものでもよい。例として、銀メッキ微粒子、アルミ
ニウムコーティング微粒子、酸化錫で表面がコートされ
た硫酸バリウム微粒子等が挙げられる。
【0022】上記導電性物質のうち、実用的な面から
は、入手が容易で比較的安価な酸化錫微粒子や酸化錫で
表面がコートされた硫酸バリウム微粒子等が好ましい。
酸化アンチモンを0.1〜20重量%添加した酸化錫
は、高い導電性を示すため好適に用いられる。
【0023】上記導電性物質は、光半導性物質と接触す
る状態となるように用いる。このためには、光半導性物
質の構造の一部に酸化鉄を含有させたり、光半導性物質
の表面に物理的又は化学的な作用で担持させたりする方
法が可能であるが、単に光半導性物質と導電性物質の混
合粉末を用いるだけで充分な効果が得られる。
【0024】上記導電性物質の添加量は、光半導性物質
100重量部に対して0.01〜100重量部であるこ
とが好ましい。これより少ないと導電性物質添加の効果
が認めにくい。これより多くしても更に効果を大きくす
るものではないが、光半導性物質の担体の役割を兼ねる
場合等は添加量が大きくなっても構わない。特に導電性
物質と光半導性物質を接触させるための方法によらず、
単に混合して用いる場合は、光半導性物質100重量部
に対して1〜100重量部であることが好ましい。
【0025】<多孔性物質>上記多孔性物質としては、
光半導性物質と直接接触しても容易に劣化しない材料を
選択する。この条件を満たす材料として、シリカ、アル
ミナ等の無機物、テフロン樹脂、シリコン樹脂等が挙げ
られる。上記材料を多孔質にする方法としては、有機物
を混入した無機材料を用いて光半導性物質の被覆を行っ
た後に、有機物のみを焼成又は溶剤で溶解する方法、水
溶性又は油溶性の塩等を混入しておき、後にこれを溶解
させる方法等が挙げられる。
【0026】<被覆の形態>上記多孔性物質で光半導性
物質を被覆する形態としては、例えば、光半導性物質を
内包する多孔質マイクロカプセル(図1)、多孔性物質
からなる層の間に光半導性物質を挟み込んだ所謂サンド
イッチ構造物(図2)等が挙げられる。
【0027】本発明においては、多孔性物質が光半導性
物質の全面を被覆している必要はない。図3、図4は光
を受ける面(図の上方)のみを多孔性物質で被覆し、反
対面は多孔性にしていない例である。ただし、上記多孔
性にしていない面も、シリカ、アルミナ、テフロン樹
脂、シリコン樹脂等の劣化が問題とならない材料を用い
ている。
【0028】<マイクロカプセル状光触媒体>利用の便
宜を考慮すると、光半導性物質を内包した多孔質マイク
ロカプセルの形態が最も有利であると思われる。
【0029】上記多孔質マイクロカプセルは、公知のマ
イクロカプセル形成方法によって製造することが出来
る。特公昭54−6251号公報に示されるような方法
により、粉体の粒径や多孔性等を制御することも可能で
ある。本発明の光半導性物質を内包する多孔質マイクロ
カプセルの多孔性は特に限定されないが、光半導性物質
を完全に被覆してしまうと、触媒作用が低下する。
【0030】内包化マイクロカプセルの製造方法の一例
として、水中油滴型(O/W型)又は油中水滴型(W/
O型)エマルションを調製する方法が挙げられる。さら
に、光半導性物質を完全に内包するための方法として、
いわゆる(O/W)/O型又は(W/O)/W型等の多
相エマルションを調製する方法を挙げることが出来る。
この場合、公知のマイクロカプセル形成方法と、多相エ
マルションの調製法を組み合わせて行えばよい。特に、
有機樹脂等の劣化を防ぐ目的に鑑みれば、光半導性物質
は可能な限り被覆層の表面に存在しないように、完全に
内包化されていることが好ましい。
【0031】上記光半導性物質を内包するマイクロカプ
セルの壁を構成する材料としては、効果又は乾燥後に上
記多孔性物質として例示した材料となり、かつ、乳濁液
の調製に用いる溶媒中に溶解又は分散可能なものを選択
する。より具体的には、水ガラス、塩化アルミニウムを
用いて乳濁液の調製を行い、硬化後、シリカ、アルミナ
の壁を有するマイクロカプセルを得ることが出来る。
【0032】該マイクロカプセルに内包する光半導性物
質の量は、多すぎれば内包しきれずマイクロカプセル外
に浮遊し、少なすぎれば触媒作用による効果が発現され
ない。適量は壁材構成成分100重量部に対して5〜1
00重量部である。
【0033】なお、マイクロカプセルの形態とする場合
以外の、多孔性物質と光半導性物質の割合に関しても、
同様に、被覆可能な量および触媒効果に必要な量を考慮
して決定する。
【0034】<光触媒体の利用方法>本発明の光触媒体
を利用する方法としては、マイクロカプセル状光触媒体
を触媒性能を付与したい目的物を構成する材料に直接添
加して成形する方法、塗料組成物に添加して目的物に塗
布する方法、フィルム又はシート状光触媒体を目的物表
面に積層する方法等が挙げられる。適当な使用量は、利
用の形態によって異なるが、例えば合成樹脂をバインダ
ーとする目的物に添加する場合、樹脂組成物の加工性、
成形性、成形体又は塗膜の強度、透明性等を考慮して決
定する。
【0035】汎用の合成樹脂に上記多孔質マイクロカプ
セル状光触媒体を添加して成形体や塗料として利用する
場合、光半導性物質の割合が少なすぎると光触媒作用が
充分でないため、マイクロカプセル状光触媒体の光半導
性物質の含有量を考慮し、成形体や塗料の主成分である
合成樹脂100重量部に対して光半導性物質の量が5重
量部以上となるように添加することが好ましい。一方、
多孔質マイクロカプセルの添加量が多すぎると、当該マ
イクロカプセルの粒径によっても異なるが、成形体や塗
装面の表面状態が悪くなったり強度が低下するため、合
成樹脂100重量部に対してマイクロカプセルが100
0重量部以下となるように添加することが好ましい。
【0036】さらに、合成樹脂中に練り混み又はドライ
ブレンドを行って成形体を得る場合は、成形体の強度や
作業性の点から、合成樹脂100重量部に対するマイク
ロカプセルの添加量が、100重量部を超えないことが
好ましい。
【0037】本発明の光触媒体を用いれば、光半導性物
質と基材構成成分の接触に起因する劣化を避け、当該劣
化による制限を受けずに基材構成成分を選択できるた
め、各種利用形態において有利である。汎用されている
樹脂に光半導性物質を添加して成形体、塗料等として利
用する場合、従来技術では上記劣化は避けられず、実用
化の大きな障害となっていたものである。光触媒性能が
高いものほど上記劣化が問題となるため、本発明の基材
構成成分に制約を受けないという利点は、工業上極めて
大きな意義を有する。
【0038】上記のように、本発明の光触媒体は有機物
樹脂と組み合わせて使用する際に大きな優位性を有す
る。汎用されている合成樹脂のほとんどが、本発明の光
触媒体によらなければ劣化が問題となり、光半導性物質
を担持させることの出来ない材質である。このような材
質の具体例としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ポリウレタン樹脂;ア
ルキド樹脂、不飽和ポリエステル等のポリエステル樹
脂;ポリ(メタ)アクリル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリ
スチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルアルコール樹脂等のビニル化合物(共)
重合体;フェノール樹脂、アミノ樹脂等のホルムアルデ
ヒド樹脂(ホルムアルデヒドで架橋するタイプの樹脂を
言う。);アリル樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0039】<光触媒体の利用分野>本発明の光触媒体
を利用し、建物の内外装における抗菌防カビ処理、院内
感染防止等の殺菌処理、窒素酸化物、硫黄酸化物、トリ
ハロメタン等の環境汚染物質の分解除去処理、アンモニ
ア、アルデヒド、各種有機酸等の悪臭原因物質の分解除
去処理、外装材に自己清浄作用を付与する防汚処理、触
媒作用を利用した廃液処理等を行うことが出来る。
【0040】本発明の光触媒体は、上記処理のなかで
も、特に抗菌防カビ処理、および、環境汚染物質、悪臭
原因物質等の気体成分の分解除去処理に適している。抗
菌防カビ処理においては、薬剤等の溶出を伴う従来技術
と異なり、持続性および安全性に優れる。気体成分の分
解除去処理においては、光半導性物質の触媒作用に加え
て、多孔性物質が被処理気体に対する吸着効果を高め
る。本発明の光半導性物質による気体処理は、光触媒作
用を利用しているため、単に多孔性物質の吸着のみを利
用している従来技術と比較し、気体吸着効果が大きいの
みならず、その持続性が極めて良好である。さらに、光
半導性物質が剥き出しで存在する状態と比較し、触媒表
面の非毒による活性低下を抑制することが出来る。
【0041】上記環境汚染物質のうち、特に、近年問題
となっている窒素酸化物の除去方法として有効であるこ
とが、本発明者らによって証明されている。
【0042】抗菌抗カビ機能を与える目的物としては、
室内、台所、浴室、トイレ等の生活空間における壁材、
床材、天井材、建築材、および、これら生活空間で使用
される物品が挙げられる。また、近年院内感染が注目さ
れているが、病院等における壁材、床材等に本発明を適
用することも有効である。
【0043】光触媒作用が発現するためには、光および
水分が必要であるが一般の生活環境においては、蛍光灯
や太陽光による光照射が自然に行われており、かつ、空
気中の水蒸気や生活水等の形で水分が供給されるため、
本発明の光触媒効果が発現される。
【0044】湿度が40%以下の乾燥した状態において
は、抗菌性を発現するに充分な過酸化水素を発生させる
ことは出来ないが、通常そのような環境では微生物は繁
殖できないために問題とならない。微生物が繁殖するに
適した高湿度条件、水分を含んだ汚れが付着した状態に
おいては、本発明の光触媒体は、極めて優れた活性を示
す。
【0045】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明する。
【0046】実施例1 酸化チタン(石原産業社製、アナターゼ型、1次粒径7
nm)50gを珪酸ナトリウム水溶液(二酸化珪素にし
て4mol/l)500mlに添加し、10分間攪拌し
均一な懸濁液を調製した。上記懸濁液をソルビタンモノ
ステアレートのトルエン溶液(1重量%)1l中に添加
し、振とう機で5分間振とうし、W/O型の乳濁液を調
製した。次に上記乳濁液を硫酸アンモニウム水溶液(1
mol/l)4l中に攪拌しながら添加し、30分間反
応させた。反応終了後、濾過、水洗、乾燥(110℃、
24時間)の各操作を行い、酸化チタンを内包し、シリ
カからなる壁を有する平均粒径7μmの多孔質マイクロ
カプセル状光触媒体を得た。なお、マイクロカプセル全
体の重量に対する酸化チタン含有量(酸化チタンの内包
率)は30重量%であった。
【0047】実施例2 実施例1で使用した酸化チタンに代えて、酸化チタン
(石原産業社製、アナターゼ型、1次粒径7nm)9重
量部と酸化アンチモン含有酸化錫(三菱マテリアル社製
「T−1」、粒径0.02μm)1重量部を混合した粉
末(以下、「酸化チタン/酸化錫混合粉末」という。)
を使用したこと以外は、実施例1と同様の操作を行っ
て、平均粒径7μmの多孔質マイクロカプセル状光触媒
体を得た。
【0048】実施例3 酸化チタン/酸化錫混合粉末をメタノール中に懸濁して
スラリー状とし、粉体処理用シリコーンオイル(信越化
学工業社製 AFP−1)を粉体に対して1重量%添加
して親油性処理を行った。これを乾燥、解砕して得た粉
体8gをポリオキシエチレンソルビタンモノオレートの
ベンゼン溶液(2重量%)10mlに懸濁し、懸濁液を
得た。上記懸濁液を水ガラス水溶液(二酸化珪素換算で
4mol/l)70ml中に添加した後、ホモジナイザ
ーで1分間分散し、O/W型の乳濁液を調製した。その
後、得られた乳濁液をソルビタンモノステアレートのベ
ンゼン溶液(3重量%)150ml中に添加した後、振
とう機で5分間振とうし、(O/W)/O型の乳濁液を
調製した。次に上記乳濁液を硫酸アンモニウム水溶液
(1.5mol/l)500ml中に攪拌しながら添加
し、30分間反応させた。反応終了後、濾過、水洗、乾
燥(110℃、24時間)して、酸化チタンを内包し、
シリカからなる壁を有する平均粒径6μmの多孔質マイ
クロカプセル状光触媒体を得た。なお、酸化チタンの内
包率は、30重量%であった。
【0049】実施例4 実施例1で使用した酸化チタンに代えて、酸化タングス
テン(和光純薬社製)を使用したこと以外は、実施例1
と同様の操作を行って、平均粒径12μmの多孔質マイ
クロカプセル状光触媒体を得た。なお、酸化タングステ
ンの内包率は、30重量%であった。
【0050】実施例5 実施例1で使用した酸化チタンに代えて、チタン酸スト
ロンチウム(和光純薬社製)を使用したこと以外は、実
施例1と同様の操作を行って、平均粒径9μmの多孔質
マイクロカプセル状光触媒体を得た。なお、チタン酸ス
トロンチウムの内包率は、30重量%であった。
【0051】実施例6 テトラメトキシシラン15.2g(0.1mol)とジ
メチルホルムアミド7.3g(0.1mol)を混合し
たものに、アンモニア水溶液(2×10-3mol/l)
18gとメタノール7g(0.22mol)の混合溶液
を室温で滴下し、さらに酸化チタン/酸化錫混合粉末6
gを加えて混合した。これをディップコート法によりア
クリル板上に塗布して110℃で2時間乾燥させ、酸化
チタンを含有する多孔質シリカ層が積層されたアクリル
板を得た。
【0052】比較例1 酸化チタン(石原産業社製、アナターゼ型、1次粒径7
nm)粉体をそのまま使用した。
【0053】比較例2 酸化チタン(石原産業社製、アナターゼ型、1次粒径7
nm)4gを水36g中で懸濁させ、スラリーとした
後、0.1gの塩化アルミニウムを溶解した水溶液を加
えた。この混合液を静かに攪拌しながら、水酸化ナトリ
ウム水溶液をゆっくりと滴下して中和を行い、スラリー
中の混合粉末表面に水酸化アルミニウムを沈積させた。
その後、沈殿物を濾過し、乾燥、粉砕を行って表面をア
ルミナでコートした粉体を得た。
【0054】<成形体の作成>上記実施例のマイクロカ
プセル状光触媒体又は比較例の粉体を、不飽和ポリエス
テル(三井東圧化学社製、「V−262G」)に表1に
示す量で配合し、分散機を用いて2時間分散を行った。
さらにこれに、熱重合開始剤としてメチルエチルケトン
パーオキサイド55重量%ジメチルフタレート溶液4重
量部及び硬化促進剤としてナフテン酸コバルト(金属分
6重量%)2重量部を加えて混合した。この組成物を予
め離型剤で処理した平板サンプル試作用のFRP製モー
ルドに約200μmになるよう塗布し、一旦80℃で1
5分硬化した。冷却後、得られた被膜上に上記と同様の
不飽和ポリエステル樹脂にMEKP55重量%ジメチル
フタレート溶液を加えて混合した樹脂液を型内に流し込
み、硬化した後にFRP型より脱型し、実施例のマイク
ロカプセル状光触媒体又は比較例の粉体を含有するポリ
エステル樹脂層を有する成形体を得た。
【0055】以下に示す方法により、実施例のマイクロ
カプセル、比較例の粉体、及び、上記成形体について、
過酸化水素の放出量、ヒドロキシラジカルの放出抑制量
の定量を行った。さらに、成形体について抗細菌性、抗
真菌性、耐侯性の評価、実施例1及び比較例1、3の粉
体について気体分解性の評価を行った。また、実施例6
の酸化チタン含有シリカ層が積層されたアクリル板につ
いても、成形体に準じて定量、評価を行った。
【0056】<ヒドロキシラジカルの定量>チオール基
を有する化合物として、システアミン塩酸塩(和光純薬
社製)を用い、光触媒体と接触させ、光照射下で反応さ
せた後、光触媒体を除去し、チオール基定量試薬である
ジチオビスニトロ安息香酸(和光純薬社製、DTNB)
を添加して、反応液中に残存しているチオール基を定量
し、未反応液のチオール基量を差し引き、酸化されたチ
オール基量を求めた。
【0057】粉体 実施例のマイクロカプセル状光触媒体200mg(酸化
チタン又は酸化チタン/酸化錫混合粉末の重量:60m
g)又は比較例の粉体60mgを、それぞれシャーレ
(直径:34.6mm)に入れ、これにシステアミン塩
酸塩0.0025M溶液(pH7.4、0.1Mのリン
酸緩衝液10mlにシステアミン塩酸塩5.6mgを溶
解させたもの)を4ml添加して、ブラックライトブル
ー蛍光灯照射下で10分間攪拌を行い、光触媒反応を行
わせた。この後、遠心分離操作(5000rpm、5分
間)を行い、上澄み液を回収した。
【0058】上記上澄み液50μlに、0.01MのD
TNB溶液(pH7.4、0.1Mのリン酸緩衝液10
mlにDTNB40mgを溶解させたもの)を200μ
l添加して、室温にて15分間インキュベートした後、
412nmの吸光度を測定した。コントロールとして光
触媒体を添加していない系について、上記と同様に測定
を行い、コントロールの吸光度の値との差を、光触媒反
応による酸化活性度(ΔOD(M+))とした。
【0059】上記システアミン塩酸塩溶液に、ヒドロキ
シラジカル除去剤としてマンニトール(ナカライテスク
社製)を1Mとなるように添加して同様の測定を行い、
ヒドロキシラジカル除去系における、光触媒反応による
酸化活性度(ΔOD(M−))を求めた。
【0060】次式によって、ヒドロキシラジカル除去剤
添加系における酸化活性の阻害率(光触媒反応における
ヒドロキシラジカル関与率)を算出した。 阻害率(関与率)% =(ΔOD(M−)−ΔOD(M
+))/ΔOD(M−)×100%
【0061】成形体 実施例のマイクロカプセル状光触媒体又は比較例の粉体
を含有する成形体上に、システアミン塩酸塩0.002
5M溶液(pH7.4、0.1Mのリン酸緩衝液10m
lにシステアミン塩酸塩5.6mgを溶解させたもの)
を1ml滴下して、ブラックライトブルー蛍光灯照射下
で20分間放置して、光触媒反応を行わせた。この溶液
50μlを回収して、0.01MのDTNB溶液(pH
7.4、0.1Mのリン酸緩衝液10mlにDTNB4
0mgを溶解させたもの)を200μl添加して、室温
にて15分間インキュベートした後、412nmの吸光
度を測定した。
【0062】コントロールとして光触媒体を添加してい
ない成形体について、ヒドロキシラジカル除去剤として
マンニトールを添加した系についても同様に測定を行
い、ヒドロキシラジカル除去剤添加系における酸化活性
の阻害率(光触媒反応におけるヒドロキシラジカル関与
率)を算出した。
【0063】<過酸化水素の定量>以下に示すように、
化学発光法によって測定を行った。
【0064】粉体 実施例のマイクロカプセル状光触媒体200mg(酸化
チタン又は酸化チタン/酸化錫混合粉末の重量:60m
g)又は比較例の粉体60mgを、それぞれシャーレ
(直径:34.6mm)に入れ、これに精製水を4ml
添加して、ブラックライトブルー蛍光灯照射下で2時間
攪拌を行い、光触媒反応を行わせた。この後、遠心分離
操作(5000rpm、5分間)を行い、上澄み液を回
収した。
【0065】上記上澄み液50μlを、発光測定用キュ
ベットに入れて発光測定用装置(バイオオービット社
製、L−1251)に設置し、自動分注機にて10-9
パーオキシターゼ(ベーリンガマンハイム社製)溶液1
00μl、1mMルミノール(ナカライテスク社製)5
0μlを同時に添加し、添加後1分間の発光量の積算値
を測定した。
【0066】30%過酸化水素溶液(和光純薬社製)を
精製水で希釈することによって10 -4〜10-9Mの標準
溶液を調製し、これを用いて標準曲線を作成し、実施例
および比較例における過酸化水素の定量を行った。
【0067】成形体 実施例のマイクロカプセル状光触媒体又は比較例の粉体
を含有する成形体上に、精製水を1ml滴下して、ブラ
ックライトブルー蛍光灯照射下で2時間放置して、光触
媒反応を行わせたものについて同様に測定を行い、過酸
化水素の定量を行った。
【0068】<抗細菌性評価>滅菌シャーレ中に、実施
例及び比較例で製造した成形体を入れ、この上に試験菌
液(Heart Infusion Broth培地
(以下BHI培地、DIFCO社製、25g/l)を生
理食塩水で100倍希釈したものの中に、試験菌が1×
107 CFU/mlになるように調製したもの)を分注
して蓋をした。シャーレを密封して、蛍光灯点灯下、3
0℃で1日間培養した後、培養後の試験菌の生菌数を通
常のコロニーカウント法により測定した。
【0069】<抗真菌性評価>予めポテトデキストロー
ス寒天培地(以下PDA培地、日水製薬社製)上で培養
したカビ、酵母について白金耳を用いて菌体をかきと
り、0.05%Tween80添加生理食塩水中に入
れ、分散および攪拌後、ガラスフィルターを用いて濾過
を行った。得られた濾液を10000rpm、15分間
遠心操作して、上澄み液を除去して沈殿物(胞子)を得
た。これにポテトデキストロース液体培地(以下PDB
培地、DIFCO社製)を適量加えて胞子懸濁液を調製
した。
【0070】PDA培地をオートクレーブ滅菌後、寒天
が固まらないように45℃にてインキュベートし、これ
に上記の胞子懸濁液をPDA培地の1/10量加えて攪
拌した。滅菌シャーレに実施例および比較例で製造した
成形体を入れ、これに上記の胞子懸濁液入PDA培地を
50μlずつ滴下し、半球状に固化させた。シャーレを
密封して、蛍光灯点灯下、30℃にて3〜5日培養した
後、目視にて菌の生育を判定した。 ○ 試験菌の生育が認められない × 試験菌の生育が認められる
【0071】<耐侯性評価>JIS−A1415に規定
されるサンシャインカーボンアーク灯を用いる試験装置
を用いて耐候性の促進試験を行い、200時間照射後の
プレートの色差を色彩色差計(東京電色社製、カラーア
ナライザーTC−1800MK)を使用して測定し、試
験前から変化した色差の絶対値を示した。また、試験後
のプレート表面を指で軽く擦り、チョーキングの有無を
観察した。 ○ チョーキングが認められない × チョーキングが認められる
【0072】
【表1】
【0073】結果を表1に示す。実施例の光触媒体のヒ
ドロキシラジカル関与率は6〜18%と低い値を示し、
かつ、10-6〜10-4Mのオーダーで過酸化水素が発生
している。この光触媒体を含有する成形体は、抗細菌性
評価、抗真菌性評価いずれにおいても優れた結果を示
し、光半導性物質を被覆せずにそのまま用いた比較例1
に劣らぬ抗菌性能を有する。このことから、過酸化水素
が放出されていれば充分な抗菌性能が得られることが確
認できた。
【0074】また、実施例の光触媒体を含有する成形体
は、比較例1の成形体の結果に見られるような樹脂成分
の劣化が、起こっていない。このことから、ヒドロキシ
ラジカルの放出を抑制することが、樹脂成分の劣化を防
止するために有効であることが確認された。
【0075】さらに、表1から、導電性物質を添加した
光触媒体はより優れた抗菌性能を有すること、(O/
W)/O型等の多相エマルションを調製する方法により
得られたマイクロカプセル状光触媒体は、ヒドロキシラ
ジカル放出の抑制効果に優れることが確認された。
【0076】<気体分解性評価>実施例2のマイクロカ
プセル状光触媒体、又は、比較例1の粉体を水に懸濁し
てスラリー状にしたものを、内面を粗面化した円筒状ガ
ラスカラム(内径:3cm、長さ30cm)中に塗布、
乾燥して、内面に光半導性粉体を担持したガラスカラム
を得た。このカラム管の周囲5cmのところにプラック
ライトブルー蛍光灯(10W)4本を設置し、濃度10
ppmの二酸化窒素ガスを速度50ml/minでカラ
ム内を通過させ、カラム通過後の二酸化窒素ガスの濃度
を測定した。
【0077】二酸化窒素ガスの減少率を、以下の式によ
って求めたところ、実施例2は80%、比較例1は40
%であった。 ガス減少率(%)=[1−(通過後のガス濃度/通過前
のガス濃度)]×100(%) この結果から、多孔性物質で被覆された光触媒体は、単
に酸化チタンをそのまま用いる場合に比較し、二酸化窒
素ガスの除去性能に優れていることが確認された。
【0078】
【発明の効果】本発明の光触媒体は、光半導性物質が多
孔性物質に被覆されてなり、当該多孔性被覆層によって
ヒドロキシラジカルの放出を抑制し、かつ、当該多孔性
被覆層外に過酸化水素を放出する機能を有するため、ヒ
ドロキシラジカルに起因する樹脂成分の劣化を伴わず
に、光触媒作用による抗菌性能、窒素酸化物分解性能等
の各種機能を付与することが出来る。
【0079】本発明によれば、劣化が生じることによる
制限を受けずに、光触媒作用を付与する対象となる基材
を構成する成分を選択できるため、抗菌防カビ処理、殺
菌処理、環境汚染物質、悪臭原因物質等の分解除去処
理、水の光分解、触媒等のいずれの分野に利用する場合
も有利である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】また、酸化チタン等の光触媒作用を有する
粉体を顔料として使用する場合、上記のような材料の劣
化現象を防止するために粉体表面をシリカやアルミナ等
の無機化合物で被覆する手法が用いられている。この方
法で光半導性物質の表面を完全に被覆すれば劣化を防止
することができるが、光による触媒作用を得ることも出
来ない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】上記導電性物質は、光半導性物質と接触す
る状態となるように用いる。このためには、光半導性物
質の構造の一部に含有させたり、光半導性物質の表面に
物理的又は化学的な作用で担持させたりする方法が可能
であるが、単に光半導性物質と導電性物質の混合粉末を
用いるだけで充分な効果が得られる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多孔質マイクロカプセルの模式図
【図2】 本発明の多孔質積層体の第一の例を示す模式
【図3】 本発明の多孔質積層体の第二の例を示す模式
【図4】 本発明の多孔質積層体の第三の例を示す模式

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光半導性物質が多孔性物質に被覆されて
    なり、当該多孔性被覆層によってヒドロキシラジカルの
    放出を抑制し、かつ、当該多孔性被覆層外に過酸化水素
    を放出する機能を有する光触媒体。
  2. 【請求項2】 導電性物質を、光半導性物質と接触した
    状態で存在させることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の光触媒体。
  3. 【請求項3】 光半導性物質が二酸化チタンである請求
    項1又は2に記載の光触媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の光触
    媒体が、該光触媒体の少なくとも一部が表面に露出した
    状態で固定されてなる抗菌機能を有する物品。
  5. 【請求項5】 請求項1から3のいずれかに記載の光触
    媒体に、窒素酸化物を含有する気体を接触させることに
    よって、窒素酸化物の分解を行わせることを特徴とする
    窒素酸化物除去方法。
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JP7-330647 1995-12-19
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