JPH09222301A - 位置検出方法及び磁気飽和型位置検出装置 - Google Patents

位置検出方法及び磁気飽和型位置検出装置

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JPH09222301A
JPH09222301A JP5365496A JP5365496A JPH09222301A JP H09222301 A JPH09222301 A JP H09222301A JP 5365496 A JP5365496 A JP 5365496A JP 5365496 A JP5365496 A JP 5365496A JP H09222301 A JPH09222301 A JP H09222301A
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magnetic
coil
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magnet
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Hajime Takahashi
始 高橋
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Zexel Corp
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で温度特性の小さな磁気飽和型位
置検出装置を提供する。 【解決手段】 強永久磁石7の両側に第1及び第2の接
合磁性体8,9が接合されてなるマグネット体6は、被
測定物と共に移動可能にコア体5の上に設けられてお
り、マグネット体6が移動することにより、コア体5に
おける磁気飽和領域が変化すると共に、コア体5に巻き
回されたコイル3の磁路が形成される非磁気飽和領域が
変化するので、磁路が変化することとなり、コイル3の
自己インダクタンスは被測定物の移動に応じて変化する
こととなる。そして、その変化が発振器10の出力周波
数の変化となり、その周波数変化が周波数・電圧変換回
路11により電圧信号として出力されるようになってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の移動体の相
対位置を検出するための位置検出方法及びその装置に係
り、特に、磁気回路における磁気変化を利用した位置検
出方法及び磁気飽和型位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移動体の相対位置変化を検出する方法の
一つとしては、被測定物の移動に伴う磁気変化を捉え、
被測定物の移動量を検知する方法が従来から公知・周知
となっており、具体的には、例えば、特開昭57−29
910号公報に示されたようなもの等が種々提案されて
いる。例えば、特開昭57−29910号公報には、磁
石により形成された磁界中において、磁気抵抗効果素子
を当該磁界により生じた磁力線の湾曲部分に位置させ、
被測定物の直線運動に伴いこの磁気抵抗効果素子が、磁
力線の湾曲部分を過ぎるようにして、個々の湾曲部分に
おける磁界方向の変化による磁気抵抗効果素子の出力信
号の変化を得ることで、被測定物の直線運動に伴う移動
距離を知ることができるようにしたセンサが示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例においては、磁石により生じた磁力線の湾曲部分
を調べ、磁気抵抗効果素子を配置しなければならないの
で、組み立て作業に手間がかかり、その結果、高価のも
のとなるという問題がある。
【0004】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、簡易な手順で、被測定物の移動量を知ることのでき
る位置検出方法を提供するものである。本発明の他の目
的は、簡易な構成で、手間を要することなく組み立て作
業ができ、しかも、温度特性の小さな位置検出装置を提
供するものである。また、本発明の他の目的は、周波数
特性が安定した位置検出装置を提供することにある。さ
らに、本発明の他の目的は、固体差の小さな位置検出装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る位置検出方法は、コイルが巻き回された磁性体に対し
て、被測定物の直線移動に伴い移動する磁界を外部から
与えることにより、前記コイルの励磁により生ずる磁束
が通る前記磁性体における磁路を変化させ、この磁路変
化に伴う前記コイルの自己インダクタンスの変化から前
記被測定物の移動量を検出するものである。
【0006】かかる方法においては、例えば、強永久磁
石を被測定物と共に、直線移動可能にするのが好適であ
り、この永久磁石をコイルが巻き回された磁性体上を移
動させることで、強永久磁石により磁性体の一部が磁気
飽和状態とされ、その磁気飽和領域の移動に伴い、コイ
ルの励磁により生ずる磁束の通路である磁路が変化し、
その結果、コイルの自己インダクタンスが変化する。こ
の自己インダクタンスの変化は、永久磁石による磁気飽
和領域の移動、すなわち、被測定物の移動に応じて変化
するため、自己インダクタンスの変化から被測定物の移
動量を知ることができるものである。
【0007】請求項2記載の発明に係る磁気飽和型位置
検出装置は、コイルが巻き回された磁性体と、前記磁性
体上を被測定物の直線移動に伴い移動可能に設けられ、
前記コイルの励磁により生ずる磁束の前記磁性体におけ
る磁路を変化させる磁路変更手段と、前記コイルが接続
され、当該コイルの自己インダクタンスの大きさに応じ
た発振周波数の信号を出力する発振手段と、を具備して
なり、前記磁路変更手段による前記磁性体における磁路
の変化に伴う前記自己インダクタンスの変化に応じて得
られる前記発振手段の出力周波数により、被測定物の移
動量の検出を可能としたものである。
【0008】特に、磁路変更手段は、永久磁石を有し、
当該永久磁石の磁界により、磁性体における永久磁石の
位置に応じて前記磁性体の一部を磁気飽和状態とするこ
とで、前記コイルの励磁により生ずる磁束の前記磁性体
における磁路を変化させるものが好適である。
【0009】かかる構成において、磁性体に巻かれたコ
イルが励磁されることで磁束を生じ、この磁束は磁性体
における磁路を通りいわゆるループを形成する。一方、
永久磁石を用いた磁路変更手段は、被測定物と共に、直
線運動可能に例えば、磁性体の上に設けるようにすると
よい。そして、この磁路変更手段が位置する磁性体の部
位は、永久磁石により磁気飽和領域とされるため、磁束
の通過が阻止され、磁路は磁気飽和状態にない磁性体の
部位に形成されることとなる。この磁路が形成される領
域の変化は、被測定物の移動に応じたものであり、さら
に、コイルの自己インダクタンスの変化を招き、それに
応じて発振手段の発振周波数が変化する。結局、発振周
波数の変化は、磁路変更手段の移動、すなわち、被測定
物の移動量に応じたものとなるため、発振周波数の変化
から被測定物の移動量を検出することが可能となるもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1乃至図5を参照しつつ説明する。なお、以下に
説明する部材、配置等は本発明を限定するものではな
く、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができる
ものである。
【0011】本発明の実施の形態における磁気飽和型位
置検出装置は、検出部1と、信号処理部2との大別され
てなるものである(図1参照)。検出部1は、コイル3
が巻き回されたコア体5と、被測定物の直線的移動と共
にコア体5上を移動可能に設けられたマグネット体6と
を有して構成されている。
【0012】この発明の実施の形態におけるコア体5
は、柱状に形成された3つの脚部5a〜5cが等間隔を
隔ててその一端側において、連結部5dにより連結され
てなるもので、その平面形状は概略E字状に近似したも
のとなっている(図4参照)。このコア体5は、例え
ば、高透磁率を有する軟磁性体材料を用いてなるものが
好適である。このコア体5の中央の脚部5bの連結部5
d側の部位には、ボビン4を介してコイル3が巻き回さ
れており、このコイル3の両端は、後述する信号処理部
2の発振器10に接続されている。
【0013】マグネット体6は、柱状に形成された強永
久磁石7を有し、この強永久磁石7の長手軸方向の2つ
の側面に、第1の接合磁性体8及び第2の接合磁性体9
がそれぞれ接合されてなるものである。すなわち、強永
久磁石7は、長手軸方向(図2において紙面表裏方向)
の長さが、コア体5の連結部5dの長手軸方向(図2に
おいて紙面表裏方向)の長さより、やや長い柱状体に形
成されたもので、磁極は短手軸方向(図2において紙面
左右方向)に着磁されたものとなっている。そして、こ
の強永久磁石7の長手軸方向に沿った一方の側面(この
発明の実施の形態においては、N極側の側面)には、こ
の強永久磁石7の長手軸方向と同一の長さを有し、か
つ、強永久磁石7の厚み方向(図2において紙面上下方
向)における長さが強永久磁石7のそれよりも長い柱状
体に形成された第1の接合磁性体8が接合されている。
この第1の接合磁性体8は、例えば、高透磁率を有する
軟磁性材料からなるものが好適である。
【0014】第2の接合磁性体9は、第1の接合磁性体
8と同一の材料を用いて全体形状が直方体状をなすよう
に形成されたもので、強永久磁石7の第1の接合磁性体
8が接合されたと反対側の側面(この発明の実施の形態
においては、S極側の側面)に接合されている。そし
て、この第2の接合磁性体9の長手軸方向の長さは、強
永久磁石7のそれと同一に、強永久磁石7の厚み方向
(図2において紙面上下方向)の長さは、第1の接合磁
性体8と同一の長さに設定されたものとなっている。
【0015】そして、かかる構成を有するマグネット体
6は、強永久磁石7の長手軸が、コア体5の連結部5d
と平行状態で、第1及び第2の接合磁性体8,9がコア
体5の3つの脚部5a〜5cに接合するように、コア体
5の上面に載置されており(図1参照)、しかも、3つ
の脚部5a〜5cの長手軸方向(図2において紙面左右
方向)において移動自在となっている。すなわち、マグ
ネット体6は、図示しない連結手段(例えば、被磁性材
料からなる連結用の棒等)を介して、直線的に移動する
被測定物(図示せず)に対して、その被測定物の移動方
向とマグネット体6の移動可能方向(図1において点線
及び実線矢印方向)とが一致するように連結されてい
る。
【0016】なお、マグネット体6がコア体5の横方向
(連結部5dの長手軸方向)で、コア体5からはみ出す
部位は、コア体5の両側部で略同一程度となるように、
マグネット体6がコア体5上に配置されるのが好適であ
る。また、マグネット体6の第1及び第2の接合磁性体
8,9は、必ずしも3つの脚部5a〜5cに接合させる
必要はなく、後述するように脚部5a〜5cに充分磁気
飽和領域を生じさせることができるのであれば、脚部5
a〜5cと例えば間隙を介して対向するようにしてもよ
い。
【0017】かかる構成において、マグネット体6が、
コア体5に対して、例えば図2に示されたような位置に
配置されていたとすると、強永久磁石7からの磁力線
(図2において二点鎖線部分)は、第1の接合磁性体8
を通り、マグネット体6が載置されている各脚部5a〜
5cの部位を通り、最後に第2の接合磁性体9を通って
強永久磁石7へ戻るようなループを形成する。そして、
マグネット体6が位置するコア体5の部位(図2におい
て言えば、符号イで示された位置から紙面右側の各脚部
5a〜5cの部位)は、いわゆる磁気飽和状態となるよ
うに、予め強永久磁石7の強さ、コア体5の透磁率、が
選定され、さらに、次述するように第2の接合磁性体9
の長さが設定されているため、図2において符号イで示
された位置から右側のコア体5の部位は、磁気飽和状態
となる。
【0018】なお、一般に永久磁石は、温度特性を有す
るため、強永久磁石7の磁力も温度により変化するが、
温度変化により磁力が変化してもコア体5を十分に磁気
飽和状態とできる程度の磁力を有するものを予め選定し
ておくことにより、実質的な温度特性の影響はなく、安
定した装置の提供が可能となる。
【0019】コア体5の脚部5a〜5cの長手軸方向
(図2において紙面左右方向)に沿う第2の接合磁性体
9の長さは、上述したように、マグネット体6が位置す
るコア体5の部分を磁気飽和状態とするために、コア体
5上におけるマグネット体6の移動範囲が、例えば、仮
に、図2において移動範囲と示された部分であるとする
と、この範囲において、マグネット体6の先端位置(図
2において符号イで示された位置における第1の接合磁
性体8のコイル3側の側面の位置に相当)から図2にお
いて紙面右側に位置するコア体5の脚部5a〜5cの部
位(但し、強永久磁石7と対向する部位は除く)が全て
マグネット体6の下面側(コア体5に接合される側の
面)に位置するような長さに設定される必要がある。
【0020】なお、ここで、コア体5の磁気飽和状態と
は、マグネット体6が位置するコア体5の部位におい
て、磁界の強さが変化しても磁束密度が一定の状態とな
ることを意味し、例えば、コア体5のB−H特性曲線が
図3に示されたようなものであるとすると、磁界の強さ
H1以上の領域における特性曲線で表される状態である
ことを言うものである。
【0021】一方、マグネット体6が位置しないコア体
5の部位、例えば、図2において言えば、符号イから紙
面左側の部位は、強永久磁石7による磁界に晒されてい
ないので、非磁気飽和状態である。すなわち、図3のB
−H特性曲線で言えば、磁界の強さH1以下の特性曲線
で表される状態にあることとなる。
【0022】次に、信号処理部2は、発振器(図1にお
いては「OSC」と表記)10と、周波数・電圧変換回
路(図1においては「F/V CONV」と表記)11とから構
成されてなるものである。発振器10は、コイル3と図
示されないコンデンサとにより、その発振周波数が定ま
る公知・周知の構成のいわゆるLC発振回路を用いてな
るものである。このようないわゆるLC発振回路として
は、例えば、ハートレー発振回路、コルピッツ発振回路
等の公知・周知の回路が種々選択可能である。したがっ
て、コイル3には、発振器10からの励磁電流が流れ込
むようになっており、その結果、コイル3の周囲におい
ては、図4において二点鎖線で示されたようなコア体5
の一部を通る磁力線の分布が生ずることとなる。
【0023】ここで、コイル3の励磁による磁力線が分
布する領域は、コア体5の磁気飽和状態にある部分(以
下「磁気飽和領域」と言う)を除いた部分、すなわち、
非磁気飽和状態の部分(図4において、点線により示さ
れたマグネット体6が位置する部分を除いた部分)とな
る。
【0024】ところで、コイル3の自己インダクタンス
は、非磁気飽和状態にあるコア体5の内部における磁束
の量により定まるものであるが、この発明の実施の形態
においては、コイル3の励磁により生じた磁束が通る領
域(非磁気飽和状態にある領域)がマグネット体6の移
動に伴い変化するために、磁束量が変化する結果、自己
インダクタンスもマグネット体6の移動に伴い変化する
こととなる。とりわけ、この実施の形態においては、マ
グネット体6の移動量に対するコア体5における非磁気
飽和状態の部分(以下「非磁気飽和領域」と言う)の変
化は、比例的であるために、自己インダクタンスLの変
化は、図5に示されたようにマグネット体6の移動量S
に対して略直線的なものとなる。
【0025】なお、コア体5における磁束量は、磁束が
通る磁路の長さに反比例するものであるので、図5に示
された特性線図において、マグネット体6の移動量は、
マグネット体6がよりコイル3側へ近づく方向(図1に
おいて点線矢印方向)へ移動する場合(コア体5におけ
る非磁気飽和領域が減少する場合)を、正の方向として
表されたものである。
【0026】したがって、発振器10の発振周波数は、
コイル3の自己インダクタンスの変化を介してマグネッ
ト体6の移動に伴い変化することとなり、この変化の仕
方を予め確認しておくことにより、発振器10の発振周
波数の変化からマグネット体6の移動量、すなわち、被
測定物の移動量を知ることができることとなる。
【0027】周波数・電圧変換回路11は、発振器10
の発振周波数の変化に応じた所定の電圧信号を出力する
ようになっているもので、出力された電圧値によりマグ
ネット体6の移動量、すなわち、被測定物の移動量を知
ることができるようにするものである。なお、この周波
数・電圧変換回路11の出力電圧を、例えば、図示され
ない公知・周知の文字表示回路等に入力し、電圧値に応
じて被測定物の移動量を直接表示するようにしてもよ
い。
【0028】次に、上記構成におけるこの発明の実施の
形態における磁気飽和型位置検出装置の動作について説
明する。まず、検出部1のマグネット体6が、コア体5
に対して例えば、図1に示されたような位置にあるとす
る。換言すれば、図示されない被測定物が、コア体5に
対してマグネット体6が図1に示されたような位置にあ
る状態とする。かかる前提の下、例えば、マグネット体
6、すなわち被測定物が、コア体5の磁気飽和領域が減
少する方向(図1において実線矢印方向)へ移動したと
する。
【0029】このマグネット体6の移動(被測定物の移
動)により、コア体5の非磁気飽和領域が、マグネット
体6の移動量に比例して増加する。ここで、マグネット
体6の移動量は、先に述べたようにマグネット体6がコ
イル3に近づく方向へ移動する場合を正としており、そ
の際のコイル3の自己インダクタンスLの変化は、図5
に示された通りである。
【0030】したがって、この場合には、コイル3の自
己インタダクタンスは減少し、この自己インダクタンス
の減少に応じて発振器10の発振周波数が変化し、この
周波数変化に対応した予め定めた電圧が周波数・電圧変
換回路11から出力されることとなるので、この電圧値
から被測定物の移動量を知ることができるものである。
なお、発振器10の発振周波数fが仮に、コイル3の自
己インダクタンスをL、図示されないコンデンサ容量を
Cとした場合に、f=1/2π・(LC)1/2と表され
るものとすると、上述の場合に発振器10の発振周波数
は低下することとなる。
【0031】一方、マグネット体6、すなわち被測定物
が、コア体5の磁気飽和領域が増加する方向(図1にお
いて点線矢印方向)へ移動した場合には、上述とは逆
に、コイル3によりコア体5の非磁気飽和領域における
磁束量が増加するため、自己インダクタンスが増加する
こととなる。そして、発振器10の発振周波数は、この
自己インダクタンスの増加に応じた周波数に変化し、周
波数・電圧変換回路11からは、当該周波数変化に対応
する電圧が得られ、この電圧値から被測定物の移動量を
知ることができることとなる。
【0032】このように、この発明の実施の形態におけ
る磁気飽和型位置検出装置は、マグネット体6の移動に
よりコア体5における磁気飽和領域を変化させ、同時に
コア体5に設けられたコイル3の磁路変化を生じさせる
ことで、マグネット体6の移動量に応じたコイル3の自
己インダクタンスの変化を生じさせるようにしたもので
ある。
【0033】なお、上述した発明の実施の形態において
は、発振器10の出力周波数を、周波数・電圧変換回路
11により電圧信号に変換し、この電圧信号から被測定
物の移動量を知るような構成としたが、周波数・電圧変
換回路11は必ずしも必要ではない。すなわち、発振器
10の出力周波数と、被測定物の移動量との関係を予め
調べておき、例えば、出力周波数から移動量への変換チ
ャートを用意しておくことにより、被測定物の移動によ
り得られた発振器10の出力周波数を予め用意された変
換チャートを用いて変換し、被測定物の移動量を知るこ
とが可能である。
【0034】なお、上述した発明の実施の形態におい
て、磁性体はコア体5により、磁路変更手段はマグネッ
ト体6により、発振手段は発振器10により、それぞれ
実現されている。
【0035】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、被測定物の移動に応じて、磁性体における磁気飽和
領域を変えることにより、この磁性体に巻き回されたコ
イルの自己インダクタンス変化を生じさせ、この自己イ
ンダクタンスの変化量から被測定物の移動量が検出でき
るように構成することにより、測定に際して何らかの技
量を必要とするような調整等が基本的に必要ないので、
簡易にして、かつ、確実に被測定物の移動量を知ること
ができる。
【0036】また、磁気変更手段として一般に温度特性
を有する永久磁石を用いる場合であっても、この永久磁
石の磁力の強さが温度変化してもなおかつ磁性体を磁気
飽和状態とできる程度のものを選定しておけば、永久磁
石の温度特性の影響が測定に及ぶことを実質的に回避で
きるので、温度特性の安定した自己インダクタンスの変
化を得ることができる。したがって、磁性体及び磁気変
更手段の温度特性による影響が発振手段における出力周
波数に影響することが少なく安定した計測結果を得るこ
とができる。
【0037】さらに、上述のように温度特性を有する永
久磁石が構成要素に含まれる場合であっても、上述のよ
うに実質的にその影響を受けないようにできるため、い
わゆる固体差による影響も殆どなく安定した装置が提供
されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における磁気飽和型位置検
出装置の一構成例を示す構成図である。
【図2】図1に示された磁気飽和型位置検出装置の検出
部の白抜き矢印方向から見た側面図である。
【図3】コア体における磁界の強さに対する磁束密度の
変化を示すB−H特性曲線である。
【図4】コア体の平面図である。
【図5】マグネット体の移動量に対するコイルの自己イ
ンダクタンスの変化を示す特性線図である。
【符号の説明】
1…検出部 2…信号処理部 3…コイル 5…コア体 5a〜5c…脚部 5d…連結部 6…マグネット体 7…強永久磁石 8…第1の接合磁性体 9…第2の接合磁性体 10…発振器 11…周波数・電圧変換回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルが巻き回された磁性体に対して、
    被測定物の直線移動に伴い移動する磁界を外部から与え
    ることにより、前記コイルの励磁により生ずる磁束が通
    る前記磁性体における磁路を変化させ、この磁路変化に
    伴う前記コイルの自己インダクタンスの変化から前記被
    測定物の移動量を検出することを特徴とする位置検出方
    法。
  2. 【請求項2】 コイルが巻き回された磁性体と、 前記磁性体上を被測定物の直線移動に伴い移動可能に設
    けられ、前記コイルの励磁により生ずる磁束の前記磁性
    体における磁路を変化させる磁路変更手段と、 前記コイルが接続され、当該コイルの自己インダクタン
    スの大きさに応じた発振周波数の信号を出力する発振手
    段と、 を具備してなり、 前記磁路変更手段による前記磁性体における磁路の変化
    に伴う前記自己インダクタンスの変化に応じて得られる
    前記発振手段の出力周波数により、被測定物の移動量の
    検出を可能としたことを特徴とする磁気飽和型位置検出
    装置。
  3. 【請求項3】 磁路変更手段は、永久磁石を有し、当該
    永久磁石の磁界により、磁性体における永久磁石の位置
    に応じて前記磁性体の一部を磁気飽和状態とすること
    で、前記コイルの励磁により生ずる磁束の前記磁性体に
    おける磁路を変化させることを特徴とする請求項2記載
    の磁気飽和型位置検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011075497A (ja) * 2009-10-01 2011-04-14 Mitsubishi Electric Corp 電磁アクチュエータの可動子の位置検出方法およびその検出装置
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