JPH09221436A - ジアルキルカーボネートとジオールの製造方法 - Google Patents

ジアルキルカーボネートとジオールの製造方法

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JPH09221436A
JPH09221436A JP8049620A JP4962096A JPH09221436A JP H09221436 A JPH09221436 A JP H09221436A JP 8049620 A JP8049620 A JP 8049620A JP 4962096 A JP4962096 A JP 4962096A JP H09221436 A JPH09221436 A JP H09221436A
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diol
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慎也 河添
Masahiro Tojo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一系触媒の存在下で環状カーボネートと脂
肪族モノアルコールとからジアルキルカーボネートとジ
オールを高反応率・高選択率で製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 均一系触媒の存在下で環状カーボネート
と脂肪族モノアルコールを反応させてジアルキルカーボ
ネートとジオールを製造するに際して、下記に定義され
るuが4以下で行なうことからなるジアルキルカーボネ
ートとジオールの製造方法。 u=(X/Y)≦4 X=原料混合物中の水の重量濃度 Y=原料混合物に対する均一系触媒の重量濃度

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術的分野】本発明は、環状カーボネー
トと脂肪族モノアルコールとを反応させてジアルキルカ
ーボネートとジオールを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】環状カーボネートと脂肪族モノアルコー
ル類との反応から、ジアルキルカーボネートとジオール
類を製造する方法については、いくつかの提案がなされ
ているが、そのほとんどが触媒に関するものである。こ
のような触媒として例えば、アルカリ金属またはアルカ
リ金属を含む塩基性化合物[米国特許第3,642,8
58号明細書、特開昭54−48715号公報(米国特
許第4,181,676号明細書)]、3級脂肪族アミ
ン[特開昭51−122025号公報(米国特許第4,
062,884号明細書)]、
【0003】タリウム化合物[特開昭54−48716
号公報(米国特許第4,307,032号明細書)]、
錫アルコキシド類(特開昭54−63023号公報)、
亜鉛、アルミニウム、チタンの各アルコキンド(特開昭
54−148726号公報)、ルイス酸と含窒素有機塩
基から成る複合触媒(特開昭55−64550号公
報)、ホスフィン化合物(特開昭55−64551号公
報)、4級ホスホニウム塩(特開昭56−10144号
公報)、環状アミジン(特開昭59−106436号公
報)、ジルコニウム、チタンおよび錫の化合物[特開昭
63−41432号公報(米国特許第4,661,60
9号明細書)]、
【0004】4級アンモニウム基を有する固体強塩基性
アニオン交換体(特開昭63−238043号公報)、
3級アミンまたは4級アンモニウム基を有するイオン交
換樹脂、強酸性または弱酸性イオン交換樹脂、シリカ中
に含浸せしめられたアルカリ金属またはアルカリ土類金
属のケイ酸塩、アンモニウム交換ゼオライトから選ばれ
た固体触媒[特開昭64−31737号公報(米国特許
第4,691,041号明細書)]、3級ホスフィン、
3級アルシン、3級スチビン、2価の硫黄またはセレン
化合物から選ばれた均一系触媒(米国特許第4,73
4,518号明細書)などが提案されている。
【0005】また、環状カーボネートと脂肪族モノアル
コールとからジアルキルカーボネートとジオール類を製
造するための反応方式としては、下記の4方式が提案さ
れている。 (1)完全なバッチ反応方式 (2)蒸留塔を上部に設けた反応釜を用いるバッチ反応
方式 (3)管式リアクターを用いる液状流通反応方式 (4)反応蒸留方式
【0006】また、原料に含まれる水が反応に影響を及
ぼすことも知られており、特開平3−109358号公
報には固体塩基性アニオン交換樹脂を触媒として用いる
場合に、水分濃度が160ppm以下の原料を用いるこ
とで、比較的低い温度において高収率でかつ長時間安定
してジアルキルカーボネートが製造できることが提案さ
れている。しかしながら、均一系触媒の存在下で環状カ
ーボネートと脂肪族モノアルコールを反応させて、高反
応率・高選択率でジアルキルカーボネートとジオールを
製造しようとする場合の、水分濃度の影響についてはこ
れまで全く知られていなかった。
【0007】また、環状カーボネートと脂肪族モノアル
コールを反応する際に、反応系から完全に水を除くこと
は、脂肪族モノアルコールと水が高い親和性を有するこ
とから、非常に多くの段数を要する蒸留塔が必要となる
ために極めて困難であって、例えば工業的に実施する場
合、0.0001重量%程度が限度である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、均一系触媒
の存在下で環状カーボネートと脂肪族モノアルコールと
からジアルキルカーボネートとジオールを高反応率・高
選択率で製造する方法を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、環状カーボ
ネートと脂肪族モノアルコールを反応させてジアルキル
カーボネートとジオールを製造するに際して、非常に高
活性な均一系触媒を用いた場合、使用する触媒は極めて
少量でよく、そのため、従来不均一系触媒を用いた系で
知られている原料混合物中の重量濃度の上限160pp
m以下であっても均一系触媒に対してはそれを失活させ
てしまう場合があるという事実を見出した。そこで、更
に検討を重ねた結果、使用量が極めて少量でよい非常に
高活性な均一系触媒を用いる場合、従来のように単に原
料混合物中の重量濃度を制約するだけでは不十分で、原
料混合物中の水の重量濃度と原料混合物に対する均一系
触媒の重量濃度の比を特定の値以下に保って行なうこと
によって、高反応率・高選択率で反応が進行することを
見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
【0010】すなわち、本発明は、(1)均一系触媒の
存在下で、環状カーボネートと脂肪族モノアルコールを
反応させてジアルキルカーボネートとジオールを製造す
るに際して、下記に定義されるuが4以下で行なうこと
を特徴とする、ジアルキルカーボネートの製造方法、 u=(X/Y)≦4 X=原料混合物中の水の重量濃度 Y=原料混合物に対する均一系触媒の重量濃度
【0011】(2)原料混合物中の水の重量濃度が5重
量%以下である上記(1)のジアルキルカーボネートと
ジオールの製造方法、(3)uが2以下(u≦2)であ
る上記(1)または(2)のジアルキルカーボネートと
ジオールの製造方法、(4)uが1以下(u≦1)であ
る上記(3)のジアルキルカーボネートとジオールの製
造方法、(5)Xが1重量%以下であり、かつuが2以
下(u≦2)である上記(2)のジアルキルカーボネー
トとジオールの製造方法、
【0012】(6)Xが0.1重量%以下であり、かつ
uが1以下(u≦1)である上記(5)のジアルキルカ
ーボネートとジオールの製造方法、(7)脂肪族モノア
ルコールが、炭素数1−4の脂肪族モノアルコールであ
る上記(1)または(2)のジアルキルカーボネートと
ジオールの製造方法、(8)原料混合物中の環状カーボ
ネートが、エチレンカーボネートまたはプロピレンカー
ボネートである上記(1)または(2)のジアルキルカ
ーボネートとジオールの製造方法、
【0013】(9)環状カーボネートがエチレンカーボ
ネートまたはプロピレンカーボネートであり、脂肪族モ
ノアルコールがメタノールである上記(1)または
(2)のジメチルカーボネートとジオールの製造方法、
(10)均一系触媒が、塩基性化合物である上記
(1)、(2)、(7)、(8)、(9)のいずれかの
ジアルキルカーボネートとジオールの製造方法、(1
1)均一系触媒が、アルカリ金属化合物またはアミン類
である上記(10)のジアルキルカーボネートとジオー
ルの製造方法を提供するものである。
【0014】以下に本発明の詳細を説明する。本発明者
らは、均一系触媒の存在下で、環状カーボネートと脂肪
族モノアルコールを反応させてジアルキルカーボネート
とジオールを製造する場合に、原料混合物中の水の重量
濃度と原料混合物に対する均一系触媒の重量濃度の比に
よって反応率や選択率が大きく変化するという事実を見
出した。
【0015】さらに、本発明者らは、原料混合物中の水
の重量濃度(X)と原料混合物に対する均一系触媒の重
量濃度(Y)との比で定義されるuが4以下の場合、高
反応率・高選択率でジアルキルカーボネートとジオール
が得られることを見出した。本発明では、下記に定義さ
れるuが通常4以下(u≦4)、好ましくは2以下(u
≦2)、さらに好ましくは1以下(u≦1)で行う。 u=X/Y X=原料混合物中の水の重量濃度 Y=原料混合物に対する均一系触媒の重量濃度
【0016】原料混合物中の水の重量濃度(X)は、通
常5重量%以下、好ましくは1重量%以下、さらに好ま
しくは0.1重量%以下で行う。但し、前述のとおり原
料混合物から水を除去する場合、工業的にはその下限は
0.0001重量%程度になる。本発明の原料混合物と
は、環状カーボネートと脂肪族モノアルコールの混合物
である。また、上記uとXの範囲の組み合わせとして、
Xが1重量%以下であり、かつuが2以下で行うのが好
ましく、Xが0.1重量%以下であり、かつuが1以下
で行うのがさらに好ましい。なお、uの下限は理論的に
は0でもよいが、実際には上記したXの下限に制約され
0にはなり得ず、0に近い有限の値となる。
【0017】本発明で用いられる環状カーボネートと
は、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート等のアルキレンカーボネート類や、1,3−ジオ
キサシクロヘキサ−2−オン、1,3−ジオキサシクロ
ヘプタ−2−オンなどが好ましく用いられ、エチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネートが入手の容易さな
どの点から特に好ましく使用される。
【0018】もう一方の原料である脂肪族モノアルコー
ル類とは、例えば、メタノール、エタノール、プロパノ
ール(各異性体)、アリルアルコール、ブタノール(各
異性体)、3−ブテン−1−オール、アミルアルコール
(各異性体)、ヘキシルアルコール(各異性体)、ヘプ
チルアルコール(各異性体)、オクチルアルコール(各
異性体)、ノニルアルコール(各異性体)、デシルアル
コール(各異性体)、ウンデシルアルコール(各異性
体)、ドデシルアルコール(各異性体)、
【0019】シクロペンタノール、シクロヘキサノー
ル、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、メチル
シクロペンタノール(各異性体)、エチルシクロペンタ
ノール(各性体)、メチルシクロヘキサノール(各異性
体)、エチルシクロヘキサノール(異性体)、ジメチル
シクロヘキサノール(各異性体)、ジエチルシクロヘキ
サノール(各異性体)、フェニルシクロヘキサノール
(各異性体)、ベンジルアルコール、フェネチルアルコ
ール(各異性体)、フェニルプロパノール(各異性体)
どが挙げられ、さらにこれらの脂肪族モノアルコール類
において、ハロゲン、低級アルコキシ基、シアノ基、ア
ルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、ア
シロキシ基、ニトロ基等の置換基によって置換されてい
てもよい。
【0020】このような脂肪族モノアルコール類の中
で、好ましく用いられるのは炭素数1−6のアルコール
類であり、特に好ましいのはメタノール、エタノール、
プロパノール(各異性体)、ブタノール(各異性体)の
炭素数1−4のアルコール類である。また、環状カーボ
ネートがエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボ
ネートであり、脂肪族モノアルコールがメタノールであ
る環状カーボネートと脂肪族モノアルコールの組み合わ
せが入手の容易さなどの点から好ましく用いられる。
【0021】本発明において用いられる触媒としては、
反応条件で原料混合物に可溶なものであれば、これまで
に知られている種々のものを使用することができる。ま
た、原料混合物に予め溶解させたものを用いてもよい。
このような均一系触媒を形成する触媒種としては、例え
ば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、
バリウム等のアルカリ金属およびアルカリ土類金属類;
アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水素化物、水酸
化物、アルコキシド化物類、アリーロキシド化物類、ア
ミド化物類等の塩基性化合物類;アルカリ金属およびア
ルカリ土類金属の炭酸塩類、重炭酸塩類、有機酸塩類等
の塩基性化合物類;
【0022】トリエチルアミン、トリブチルアミン、ト
リヘキシルアミン、ベンジルジエチルアミン等の3級ア
ミン類;N−アルキルピロール、N−アルキルインドー
ル、オキサゾール、N−アルキルイミダゾール、N−ア
ルキルピラゾール、オキサジアゾール、ピリジン、アル
キルピリジン、キノリン、アルキルキノリン、イソキノ
リン、アルキルイソキノリン、アクリジン、アルキルア
クリジン、フェナントロリン、アルキルフェナントロリ
ン、ピリミジン、アルキルピリミジン、ピラジン、アル
キルピラジン、トリアジン、アルキルトリアジン等の含
窒素複素芳香族化合物類;ジアザビシクロウンデセン
(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)等の環状
アミジン類;
【0023】酸化タリウム、ハロゲン化タリウム、水酸
化タリウム、炭酸タリウム、硝酸タリウム、硫酸タリウ
ム、タリウムの有機酸塩類等のタリウム化合物類;トリ
ブチルメトキシ錫、トリブチルエトキシ錫、ジブチルジ
メトキシ錫、ジエチルジエトキシ錫、ジブチルジエトキ
シ錫、ジブチルフェノキシ錫、ジフェニルメトキシ錫、
酢酸ジブチル錫、塩化トリブチル錫、2−エチルヘキサ
ン酸錫等の錫化合物類;ジメトキシ亜鉛、ジエトキシ亜
鉛、エチレンジオキシ亜鉛、ジブトキシ亜鉛等の亜鉛化
合物類;アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムト
リイソプロポキシド、アルミニウムトリブトキシド等の
アルミニウム化合物類;
【0024】テトラメトキシチタン、テトラエトキシチ
タン、テトラブトキシチタン、ジクロロジメトキシチタ
ン、テトライソプロポキシチタン、酢酸チタン、チタン
アセチルアセトナート等のチタン化合物類;トリメチル
ホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、トリブチルメチルホス
ホニウムハライド、トリオクチルブチルホスホニウムハ
ライド、トリフェニルメチルホスホニウムハライド等の
リン化合物類;ハロゲン化ジルコニウム、ジルコニウム
アセチルアセトナート、ジルコニウムアルコキシド、酢
酸ジルコニウム等のジルコニウム化合物類;
【0025】鉛および鉛を含む化合物類、例えば、Pb
(OH)2 、Pb3 2 (OH)2、Pb2 [PbO2
(OH)2 ]、Pb2 O(OH)2 などの水酸化鉛類;
Na2 PbO2 、K2 PbO2 、NaHPbO2 、KH
PbO2 などの亜鉛酸塩類;Na2 PbO3 、Na2
2 PbO4 、K2 PbO3 、K2 [Pb(OH)6 ]、
4 PbO4 、Ca2 PbO4 、CaPbO3 などの鉛
酸塩類;PbCO3 、2PbCO3 ・Pb(OH)2
どの鉛の炭酸塩およびその塩基性塩類;Pb(OC
3 2 、(CH3 O)Pb(OPh)、Pb(OP
h)2 などのアルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類;
【0026】Pb(OCOCH3 2 、Pb(OCOC
3 4 、Pb(OCOCH3 2・PbO・3H2
などの有機酸の鉛塩およびその炭酸塩や塩基性塩類;B
4Pb、Ph4 Pb、Bu3 PbCl、Ph3 PbB
r、Ph3 Pb(またはPh6 Pb2 )、Bu3 PbO
H、Ph2 PbOなどの有機鉛化合物類(Buはブチル
基、Phはフェニル基を示す);Pb−Na、Pb−C
a、Pb−Ba、Pb−Sn、Pb−Sbなどの鉛の合
金類;ホウエン鉱、センアエン鉱などの鉛鉱物類、およ
びこれらの鉛化合物の水和物類などが挙げられる。ま
た、これらの触媒は原料混合物と反応させたものも触媒
として用いることができる。
【0027】以上の触媒のうち、好ましい触媒は塩基性
化合物であり、さらに好ましくはアルカリ金属化合物ま
たはアミン類が用いられ、その中でも水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が入手の
容易さの点から特に好ましく用いられる。
【0028】本発明で用いられる触媒の量は、使用する
触媒の種類によっても異なるが、用いられる環状カーボ
ネートとアルコールから成る原料混合物の合計重量に対
する重量濃度(Y)で表わして、通常0.00001−
15重量%、好ましくは0.0001−5重量%、さら
に好ましくは0.001−0.5重量%で使用される
が、原料混合物中の水の重量濃度(X)に対して、(X
/Y)の値(u)が4以下となるように使用される。
【0029】本発明で用いる好ましい触媒は、高活性な
均一系触媒であるため、従来の不均一系触媒を用いた場
合に比べ、その使用量は極めて少なく、そのため従来の
不均一系触媒では許容される160ppmの水分量でも
失活してしまう恐れがある。したがって、本発明で用い
る高活性の均一系触媒においては、原料混合物中の単な
る水分量のコントロールだけでは不十分で、触媒量と関
連した水分量のコントロール、即ちuの管理が必須であ
って、該uの範囲が本発明の最も重要な要件なのであ
る。
【0030】本発明の方法を適用できる反応様式として
は、撹拌式のバッチ反応方式、蒸留塔を上部に設けた反
応釜を用いるバッチ反応方式、管状リアクターを用いる
液状流通反応方式、反応蒸留方式等、一般に用いられる
方法が挙げられる。
【0031】反応温度は、用いる原料の種類や反応圧力
によって異なるが、通常0−350℃、好ましくは20
−200℃の範囲である。反応圧力は減圧、常圧、加圧
いずれであってもよく、用いる原料の種類によっても異
なるが、絶対圧力で表わして通常0.00001−10
0Kg/cm2 、好ましくは0.0001−50Kg/
cm2 、より好ましくは0.001−20Kg/cm2
である。反応時間は原料である環状カーボネートおよび
脂肪族モノアルコールの種類および組成比や、反応温
度、反応方法によっても変わり得るが、例えば、0.0
1−40時間、好ましくは0.1−20時間が使用され
る。
【0032】原料である環状カーボネートと脂肪族モノ
アルコールの量比は、広い範囲で用いることができる。
しかしながら、環状カーボネートに対する脂肪族モノア
ルコールとの比が大きすぎる場合には、回収する脂肪族
モノアルコール量が過大となり現実的でない。また、モ
ル比が小さすぎる場合には、環状カーボネートの転化率
が低くなるため回収量が増大して、やはり現実的ではな
い。したがって、原料である環状カーボネートに対する
脂肪族モノアルコールのモル比は、通常0.05−10
0が用いられ、好ましくは0.2−20が使用される。
【0033】本発明においては、必ずしも溶媒を使用す
る必要はないが、(1)反応操作を容易にするためや、
(2)共沸蒸留や抽出蒸留を行い、ジアルキルカーボネ
ートやジオールを効率的に取得するため等の目的で、適
当な不活性溶媒、例えば、エーテル類、脂肪族炭化水素
類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、
ハロゲン化芳香族炭化水素類等を反応溶媒、共沸形成
剤、抽出剤などとして用いることができる。また、反応
に不活性な物質として窒素、ヘリウム、アルゴン等の不
活性ガスを反応系に共存させてもよい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
実施例により具体的に説明するが、本発明は、これらの
実施例に限定されるものではない。実施例、比較例にお
ける原料混合物中の水の重量濃度は、カールフィッシャ
ー水分計を用いて測定した。測定した水の重量濃度は原
料混合物の重量に対する水の重量の比であり、単位は重
量%で表す。
【0035】
【実施例】
実施例1 よく乾燥させた500mlの3つ口フラスコに冷却管を
取り付け、真空脱気ライン及び窒素ラインに接続して脱
気・窒素置換を繰り返し、系内を十分に窒素置換する。
該3つ口フラスコに原料として脱水メタノール79.1
g、エチレンカーボネート(EC)36.2g、内部標
準としてトルエンを窒素気流下で加え、マグネチックス
ターラーで十分に撹拌した(原料混合物中の水の重量濃
度0.005重量%)。ここで用いたエチレンカーボネ
ートはモレキュラーシーブスを用いて十分に脱水し、後
に蒸留したものである。
【0036】該3つ口フラスコを60℃のオイルバスに
浸け、系内の温度が所定の温度になったところで、触媒
として水酸化ナトリウム(NaOH)0.0115g
(原料混合物に対して重量比で0.01重量%)をメタ
ノール溶液とし、原料混合物に添加して反応を開始し
た。30分後に反応液の分析を、昇温ガスクロマトグラ
フにて行った結果、ECの反応率は67%、ジメチルカ
ーボネート(DMC)およびエチレングリコール(E
G)の選択率は99%以上であり、DMCはほぼ平衡収
率を示した。また、ECの加水分解反応が副反応として
進行する場合に生成すると考えられるCO2 の生成は認
められなかった。
【0037】実施例2 原料として用いたメタノール(MeOH)が実施例1の
エチレンカーボネートと同様の方法で精製したものであ
る他は、実施例1と同様の方法で行った。反応混合物中
の水の重量濃度は0.002重量%であった。反応条件
および結果を表1に示した。
【0038】実施例3 原料として用いたメタノールの含水量が異なる他は、実
施例1と同様の方法で行った。反応混合物中の水の重量
濃度は0.015重量%であった。反応条件および結果
を表1に示した。
【0039】比較例1 原料として用いたメタノールの含水量が異なる他は、実
施例1と同様の方法で行った。この時の反応混合物中の
水の重量濃度は0.1重量%であった。反応条件および
結果を表1に示した。
【0040】実施例4〜9および比較例2〜4 触媒量および反応時間を表1に示したように変えた他
は、実施例1、3および比較例1と同様の方法で行っ
た。それらの反応条件および結果を表1に示した。
【0041】実施例10 原料としてメタノールの代わりにエタノール(EtO
H)を用いた他は、実施例2と同様の方法で行った。反
応混合物中の水分量は0.002重量%であった。その
反応条件および結果を表1に示した。
【0042】実施例11〜15 触媒種および反応時間を表2に示したように変えた他
は、実施例1と同様の方法で行った。それらの反応条件
および結果を表2に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明の方法により、環状カーボネート
と脂肪族モノアルコールを原料として、ジアルキルカー
ボネートを高反応率・高選択率で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/96 C07C 69/96 Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 均一系触媒の存在下で環状カーボネート
    と脂肪族モノアルコールを反応させてジアルキルカーボ
    ネートとジオールを製造するに際して、下記に定義され
    るuが4以下で行なうことを特徴とするジアルキルカー
    ボネートとジオールの製造方法。 u=(X/Y)≦4 X=原料混合物中の水の重量濃度 Y=原料混合物に対する均一系触媒の重量濃度
  2. 【請求項2】 原料混合物中の水の重量濃度が5重量%
    以下である特許請求項1記載のジアルキルカーボネート
    とジオールの製造方法。
  3. 【請求項3】 uが2以下(u≦2)である特許請求項
    1または2記載のジアルキルカーボネートとジオールの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 uが1以下(u≦1)である特許請求項
    3記載のジアルキルカーボネートとジオールの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 Xが1重量%以下であり、かつuが2以
    下(u≦2)である特許請求項2記載のジアルキルカー
    ボネートとジオールの製造方法。
  6. 【請求項6】 Xが0.1重量%以下であり、かつuが
    1以下(u≦1)である特許請求項5記載のジアルキル
    カーボネートとジオールの製造方法。
  7. 【請求項7】 脂肪族モノアルコールが、炭素数1−4
    の脂肪族モノアルコールである特許請求項1または2記
    載のジアルキルカーボネートとジオールの製造方法。
  8. 【請求項8】 環状カーボネートが、エチレンカーボネ
    ートまたはプロピレンカーボネートである特許請求項1
    または2記載のジアルキルカーボネートとジオールの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 環状カーボネートがエチレンカーボネー
    トまたはプロピレンカーボネートであり、脂肪族モノア
    ルコールがメタノールである特許請求項1または2記載
    のジメチルカーボネートとジオールの製造方法。
  10. 【請求項10】 均一系触媒が、塩基性化合物である特
    許請求項1、2、7、8、9のいずれかに記載のジアル
    キルカーボネートとジオールの製造方法。
  11. 【請求項11】 均一系触媒が、アルカリ金属化合物ま
    たはアミン類である特許請求項10記載のジアルキルカ
    ーボネートとジオールの製造方法。
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