JPH09221120A - 感熱接着ラベルの加熱方法 - Google Patents
感熱接着ラベルの加熱方法Info
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- JPH09221120A JPH09221120A JP5395496A JP5395496A JPH09221120A JP H09221120 A JPH09221120 A JP H09221120A JP 5395496 A JP5395496 A JP 5395496A JP 5395496 A JP5395496 A JP 5395496A JP H09221120 A JPH09221120 A JP H09221120A
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- adhesive label
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 熱容量の小さい近赤外線加熱に着目して高速
自動ラベル貼りを可能にし、かつ熱源の退避装置を必要
としない感熱接着ラベルの加熱方法を提供する。 【解決手段】 ラベルの裏面に予めある温度以上で活性
化しその後温度が下がっても粘着性を持続する接着剤を
塗布した感熱接着ラベルを使用し、かつ加熱手段として
0.8μm〜2μmのピーク波長域をもつ熱放射源を使
用して、熱放射源をラベル裏面から一定間隔離し、更に
熱放射源の背後に反射板を配して、熱放射源から出る光
線を直接及び反射板を介してラベル裏面の接着剤塗布面
に照射することにしたこと。
自動ラベル貼りを可能にし、かつ熱源の退避装置を必要
としない感熱接着ラベルの加熱方法を提供する。 【解決手段】 ラベルの裏面に予めある温度以上で活性
化しその後温度が下がっても粘着性を持続する接着剤を
塗布した感熱接着ラベルを使用し、かつ加熱手段として
0.8μm〜2μmのピーク波長域をもつ熱放射源を使
用して、熱放射源をラベル裏面から一定間隔離し、更に
熱放射源の背後に反射板を配して、熱放射源から出る光
線を直接及び反射板を介してラベル裏面の接着剤塗布面
に照射することにしたこと。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラベル裏面の感熱
接着剤層を加熱して活性化させる感熱接着ラベルの加熱
方法、特に加熱手段として熱放射源を用いた方法に関す
る。
接着剤層を加熱して活性化させる感熱接着ラベルの加熱
方法、特に加熱手段として熱放射源を用いた方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のラベル貼り付けにおいては、ラベ
ル裏面に感圧粘着剤を塗布し、更にセパレーターに接着
させ、場合により必要な形に打ち抜き、不要部分を取り
除き、それを扱い易いようにロール状に巻いたものが長
年使用されてきた。セパレーターは粘着剤が付着し辛い
ように処理した台紙で、ラベルの打ち抜き、保存、取り
扱いや貼り付け作業において非常に具合がよく、このた
めラベル産業が飛躍的に発展してきた。しかし、シリコ
ンを塗布したセパレーターは新聞紙のように再生がきか
ないので、使用後産業廃棄物として捨てられることが多
かった。ところが、最近になって地球的な規模で環境を
保全し、かつ限りある地球資源を守るために、ゴミの減
量化やゴミ資源の再利用が叫ばれ、その一環として包装
容器等の回収が製造者に義務づけられるようになってき
た。ラベル業界でも、この運動に貢献するために、セパ
レーターを不用とする感熱接着ラベルに関心が注がれる
ようになった。感熱接着ラベルには、ホットメルトタイ
プのもの、すなわち活性化した後温度が下がると粘着性
がなくなるものと、ディレードタイプのもの、すなわち
一旦活性化すると温度が下がっても粘着性が持続するも
のとがある。ホットメルトタイプのものはラベルを被着
物に貼り付けるまで活性化温度を維持しておく必要があ
るので熱量を多く必要とする。一方、ディレードタイプ
のものは活性化した後粘着性が持続するのでホットメル
トタイプのものに比べるとあまり熱を必要としない。ま
た、感熱接着ラベルの加熱方法としては、例えば特開昭
51−131300号、特開昭52−63699号、特
開平1−99938号及び特開平4−102538号に
開示されているように、吸着ドラムや吸着ベルトでラベ
ル表面を吸着し、感熱接着剤層を有するラベル裏面に熱
風を吹き付けるもの、特開昭55−12024号及び特
開昭57−8643号に開示されているように、電気抵
抗発熱体やヒーター内蔵の加熱板を用いてラベル表面か
ら裏面の感熱接着剤層を加熱するもの、特開昭57−3
7534号、特開昭60−45132号及び特開平5−
213328号に開示されているように、耐熱コンベヤ
ベルトや加熱ドラムを用いてラベル裏面の感熱接着剤層
を直接加熱するもの、特開平6−263128号に開示
されているように、送りロールの内部に加熱ヒータを内
蔵してラベル裏面の感熱接着剤層を直接加熱するように
したもの、また特開昭51−131300号、特開昭5
2−63699号及び特開昭53−127300号に開
示されているように、赤外線を用いてラベル裏面の感熱
接着剤層を熱放射で加熱するもの等がある。
ル裏面に感圧粘着剤を塗布し、更にセパレーターに接着
させ、場合により必要な形に打ち抜き、不要部分を取り
除き、それを扱い易いようにロール状に巻いたものが長
年使用されてきた。セパレーターは粘着剤が付着し辛い
ように処理した台紙で、ラベルの打ち抜き、保存、取り
扱いや貼り付け作業において非常に具合がよく、このた
めラベル産業が飛躍的に発展してきた。しかし、シリコ
ンを塗布したセパレーターは新聞紙のように再生がきか
ないので、使用後産業廃棄物として捨てられることが多
かった。ところが、最近になって地球的な規模で環境を
保全し、かつ限りある地球資源を守るために、ゴミの減
量化やゴミ資源の再利用が叫ばれ、その一環として包装
容器等の回収が製造者に義務づけられるようになってき
た。ラベル業界でも、この運動に貢献するために、セパ
レーターを不用とする感熱接着ラベルに関心が注がれる
ようになった。感熱接着ラベルには、ホットメルトタイ
プのもの、すなわち活性化した後温度が下がると粘着性
がなくなるものと、ディレードタイプのもの、すなわち
一旦活性化すると温度が下がっても粘着性が持続するも
のとがある。ホットメルトタイプのものはラベルを被着
物に貼り付けるまで活性化温度を維持しておく必要があ
るので熱量を多く必要とする。一方、ディレードタイプ
のものは活性化した後粘着性が持続するのでホットメル
トタイプのものに比べるとあまり熱を必要としない。ま
た、感熱接着ラベルの加熱方法としては、例えば特開昭
51−131300号、特開昭52−63699号、特
開平1−99938号及び特開平4−102538号に
開示されているように、吸着ドラムや吸着ベルトでラベ
ル表面を吸着し、感熱接着剤層を有するラベル裏面に熱
風を吹き付けるもの、特開昭55−12024号及び特
開昭57−8643号に開示されているように、電気抵
抗発熱体やヒーター内蔵の加熱板を用いてラベル表面か
ら裏面の感熱接着剤層を加熱するもの、特開昭57−3
7534号、特開昭60−45132号及び特開平5−
213328号に開示されているように、耐熱コンベヤ
ベルトや加熱ドラムを用いてラベル裏面の感熱接着剤層
を直接加熱するもの、特開平6−263128号に開示
されているように、送りロールの内部に加熱ヒータを内
蔵してラベル裏面の感熱接着剤層を直接加熱するように
したもの、また特開昭51−131300号、特開昭5
2−63699号及び特開昭53−127300号に開
示されているように、赤外線を用いてラベル裏面の感熱
接着剤層を熱放射で加熱するもの等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近では、価格破壊が
進行し、自動ラベル貼りラインにおいても更に低コスト
化を図るために一層の高速化が望まれている。この要求
に応えるために、自動ラベル貼りラインにおいてはラベ
ルの燃焼温度よりはるかに高い温度でラベル裏面の感熱
接着剤層を短時間に加熱することが行われている。した
がって、被着物の供給が遅くなったり、あるいは停止し
たりすることがあると、加熱装置内にあるラベルが燃え
上がり火災のおそれがあるのでその対応が望まれ、また
再始動するときには即座に高速運転が開始できるような
方法が望まれている。この要求を満たすためには加熱装
置の熱容量ができるだけ小さいことが望ましく、この観
点から従来の加熱方法を検討すると、ヒーター内蔵の加
熱板を用いる方法、耐熱コンベヤベルトや加熱ドラムを
用いる方法及び内部に加熱ヒータを内蔵した送りロール
を用いる方法は一般に熱容量が大きいので高速化には不
向きで、むしろ、熱風を吹き付ける方法や赤外線を照射
する方法の方が高速化に適している。それでも、上記熱
風を吹き付ける方法はラベル加熱に熱風の一部を利用す
るだけなので、供給量が減少して運転速度が低下してく
るとラベルに過剰な熱量が与えられ、その結果ラベルが
焦げて煙を出すような危険性がある。それを回避するた
め、特開平1−99938号や特開平4−102538
号では加熱装置の後退機能を設けて上記事態に対処する
ようにしている。その結果、加熱装置が一層大がかりな
ものと成っている。赤外線を照射する方法では、特開昭
51−131300号や特開昭52−63699号にお
いては単なる例示として挙げてあるだけで具体的な説明
がなされていない。もう1つの特開昭53−12730
0号では棒状の炭化珪素抵抗加熱器要素に通電して15
00°Cに加熱し、その結果発生した赤外線をラベル裏
面の接着剤層に照射して加熱することが開示されてい
る。特開昭57−37534号によると、この種の赤外
線加熱は、熱効率が悪く、大きな熱量を必要とする欠点
があるとされ、更に特公平5−24021号によると、
急激な温度変更をする場合に時間がかかり、不良ラベル
(加熱による焼失、加熱不足による接着不良)の発生が
避けられないとある。そこで、本発明の目的は、高速運
転に有利と思われる熱容量の小さい赤外線加熱に着目
し、上記問題点を克服あるいは改善した感熱接着ラベル
の加熱方法を提供することにある。
進行し、自動ラベル貼りラインにおいても更に低コスト
化を図るために一層の高速化が望まれている。この要求
に応えるために、自動ラベル貼りラインにおいてはラベ
ルの燃焼温度よりはるかに高い温度でラベル裏面の感熱
接着剤層を短時間に加熱することが行われている。した
がって、被着物の供給が遅くなったり、あるいは停止し
たりすることがあると、加熱装置内にあるラベルが燃え
上がり火災のおそれがあるのでその対応が望まれ、また
再始動するときには即座に高速運転が開始できるような
方法が望まれている。この要求を満たすためには加熱装
置の熱容量ができるだけ小さいことが望ましく、この観
点から従来の加熱方法を検討すると、ヒーター内蔵の加
熱板を用いる方法、耐熱コンベヤベルトや加熱ドラムを
用いる方法及び内部に加熱ヒータを内蔵した送りロール
を用いる方法は一般に熱容量が大きいので高速化には不
向きで、むしろ、熱風を吹き付ける方法や赤外線を照射
する方法の方が高速化に適している。それでも、上記熱
風を吹き付ける方法はラベル加熱に熱風の一部を利用す
るだけなので、供給量が減少して運転速度が低下してく
るとラベルに過剰な熱量が与えられ、その結果ラベルが
焦げて煙を出すような危険性がある。それを回避するた
め、特開平1−99938号や特開平4−102538
号では加熱装置の後退機能を設けて上記事態に対処する
ようにしている。その結果、加熱装置が一層大がかりな
ものと成っている。赤外線を照射する方法では、特開昭
51−131300号や特開昭52−63699号にお
いては単なる例示として挙げてあるだけで具体的な説明
がなされていない。もう1つの特開昭53−12730
0号では棒状の炭化珪素抵抗加熱器要素に通電して15
00°Cに加熱し、その結果発生した赤外線をラベル裏
面の接着剤層に照射して加熱することが開示されてい
る。特開昭57−37534号によると、この種の赤外
線加熱は、熱効率が悪く、大きな熱量を必要とする欠点
があるとされ、更に特公平5−24021号によると、
急激な温度変更をする場合に時間がかかり、不良ラベル
(加熱による焼失、加熱不足による接着不良)の発生が
避けられないとある。そこで、本発明の目的は、高速運
転に有利と思われる熱容量の小さい赤外線加熱に着目
し、上記問題点を克服あるいは改善した感熱接着ラベル
の加熱方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための技術的手段】上記課題は、ラベ
ル裏面の感熱接着剤層を加熱して活性化させる感熱接着
ラベルの加熱方法において、前記ラベルの裏面に予めあ
る温度以上で活性化しその後温度が下がっても粘着性を
持続する接着剤を塗布した感熱接着ラベルを使用し、か
つ加熱手段として0.8μm〜2μmのピーク波長域を
もつ熱放射源を使用して、前記熱放射源をラベル裏面か
ら一定間隔離し、更に熱放射源の背後に反射板を配し
て、該熱放射源から出る光線を直接及び反射板を介して
ラベル裏面の接着剤塗布面に照射することを特徴とする
感熱接着ラベルの加熱方法により解決される。前記した
特開昭53−127300号で用いられている棒状の炭
化珪素抵抗加熱器要素は通電加熱することにより放射波
長が1μm〜60μmの赤外線を放射する。この炭化珪
素抵抗加熱器要素の分光放射率は温度や波長に依存せ
ず、ほぼ一定で、波長域には目立ったピークは見られな
い。このため、特開昭53−127300号では広範な
波長域を持った赤外線を使用して感熱接着剤層を加熱し
ている。その点に疑問を持った本発明者等は赤外線の波
長の違いが感熱接着剤層の加熱にどのような影響を与え
るかを近赤外線を放射する管形赤外線電球と遠赤外線を
放射する遠赤外線ランプを使用して調べた。管形赤外線
電球の仕様は次の通りである。定格電圧200V、消費
電力500W、管径10mm、発光長300mm、ピー
クとなる放射波長域0.8〜2μmである。この管形赤
外線電球は通電すると、白熱電球と同じ色調を帯びる。
遠赤外線ランプの仕様は次の通りである。定格電圧20
0V、消費電力500W、管径10mm、発光長300
mm、放射波長域4〜400μmである。この遠赤外線
ランプは通電すると、赤色の色調を帯びる。装置として
は熱放射源の背後に熱放射源を覆う平屋根型をした反射
板を配し、その反対側の管外面から一定距離離した所に
熱電対式温度計を置いて温度を測定した。管外面から照
射面までの距離を30mmにして行ったところ、管形赤
外線電球では初期値温度28.5°Cから毎秒3.4°
Cで温度が上昇し、14.5秒後に78.5℃に達した
後、温度上昇が緩やかになった。遠赤外線ランプでは初
期値温度26.9℃から毎秒0.8°Cで温度が上昇
し、44秒後に62°Cに達した後、同じく温度上昇が
緩やかになった。この結果から温度上昇率、すなわち立
ち上がりを比べると近赤外線は急峻であるのに対して、
遠赤外線は非常に緩やかである。また、到達温度を比べ
ると遠赤外線より近赤外線の方が高い。これは近赤外線
が物体表面の極薄い層を集中的に加熱するのに対して、
遠赤外線は物体内部まで加熱するという波長による違い
が現れたものと思われる。通電とは逆に安定した温度域
から電源を切にした場合にも上記と同じように近赤外線
では温度下降率、即ち立ち下がりが急峻で、遠赤外線で
はかなり緩慢であった。熱放射源の立ち上がりが急峻で
到達温度が高ければ自動ラベル貼りの高速化に適してい
る。そこで、本発明者等はラベル裏面の感熱接着剤層の
加熱には赤外線の中でも近赤外線、すなわち0.8μm
〜2μmのピーク波長域をもつ熱放射源を用いることが
望ましいと判断した。そして、近赤外線で短時間照射す
る場合、ラベル基材の温度上昇は期待できないので、ラ
ベル裏面に塗布する感熱接着剤にはディレートタイプの
感熱接着剤を用いることが望ましいと判断した。活性化
は感熱接着ラベルと熱放射源を相対移動させて熱放射源
から感熱接着ラベルに光線を照射して行ってもよく、感
熱接着ラベルを熱放射源の前面で一定時間停止させ、そ
の間に光線を照射して行ってもよい。近赤外線を用いた
場合、熱放射源の立ち上がりや立ち下がりが速いので感
熱接着ラベルが熱放射源の光線照射位置にないときには
熱放射源からの光線照射量を所定値以下、例えば30V
以下にして感熱接着ラベルの搬送手段をむやみに加熱す
ることを防ぐことができる。しかし、搬送手段が空加熱
されても温度が上がらない程度の感熱接着ラベルの搬出
速度でラベルが送り出されているときは、熱放射源を常
時正規の光線放射状態にしておいてもよい。熱放射源に
は、取り扱いの便からすると放射物質をタングステンと
した管形赤外線電球を用いることが望ましい。更に管形
赤外線電球を空冷すれば過加熱を防止し、電球の寿命を
延ばすことができる。
ル裏面の感熱接着剤層を加熱して活性化させる感熱接着
ラベルの加熱方法において、前記ラベルの裏面に予めあ
る温度以上で活性化しその後温度が下がっても粘着性を
持続する接着剤を塗布した感熱接着ラベルを使用し、か
つ加熱手段として0.8μm〜2μmのピーク波長域を
もつ熱放射源を使用して、前記熱放射源をラベル裏面か
ら一定間隔離し、更に熱放射源の背後に反射板を配し
て、該熱放射源から出る光線を直接及び反射板を介して
ラベル裏面の接着剤塗布面に照射することを特徴とする
感熱接着ラベルの加熱方法により解決される。前記した
特開昭53−127300号で用いられている棒状の炭
化珪素抵抗加熱器要素は通電加熱することにより放射波
長が1μm〜60μmの赤外線を放射する。この炭化珪
素抵抗加熱器要素の分光放射率は温度や波長に依存せ
ず、ほぼ一定で、波長域には目立ったピークは見られな
い。このため、特開昭53−127300号では広範な
波長域を持った赤外線を使用して感熱接着剤層を加熱し
ている。その点に疑問を持った本発明者等は赤外線の波
長の違いが感熱接着剤層の加熱にどのような影響を与え
るかを近赤外線を放射する管形赤外線電球と遠赤外線を
放射する遠赤外線ランプを使用して調べた。管形赤外線
電球の仕様は次の通りである。定格電圧200V、消費
電力500W、管径10mm、発光長300mm、ピー
クとなる放射波長域0.8〜2μmである。この管形赤
外線電球は通電すると、白熱電球と同じ色調を帯びる。
遠赤外線ランプの仕様は次の通りである。定格電圧20
0V、消費電力500W、管径10mm、発光長300
mm、放射波長域4〜400μmである。この遠赤外線
ランプは通電すると、赤色の色調を帯びる。装置として
は熱放射源の背後に熱放射源を覆う平屋根型をした反射
板を配し、その反対側の管外面から一定距離離した所に
熱電対式温度計を置いて温度を測定した。管外面から照
射面までの距離を30mmにして行ったところ、管形赤
外線電球では初期値温度28.5°Cから毎秒3.4°
Cで温度が上昇し、14.5秒後に78.5℃に達した
後、温度上昇が緩やかになった。遠赤外線ランプでは初
期値温度26.9℃から毎秒0.8°Cで温度が上昇
し、44秒後に62°Cに達した後、同じく温度上昇が
緩やかになった。この結果から温度上昇率、すなわち立
ち上がりを比べると近赤外線は急峻であるのに対して、
遠赤外線は非常に緩やかである。また、到達温度を比べ
ると遠赤外線より近赤外線の方が高い。これは近赤外線
が物体表面の極薄い層を集中的に加熱するのに対して、
遠赤外線は物体内部まで加熱するという波長による違い
が現れたものと思われる。通電とは逆に安定した温度域
から電源を切にした場合にも上記と同じように近赤外線
では温度下降率、即ち立ち下がりが急峻で、遠赤外線で
はかなり緩慢であった。熱放射源の立ち上がりが急峻で
到達温度が高ければ自動ラベル貼りの高速化に適してい
る。そこで、本発明者等はラベル裏面の感熱接着剤層の
加熱には赤外線の中でも近赤外線、すなわち0.8μm
〜2μmのピーク波長域をもつ熱放射源を用いることが
望ましいと判断した。そして、近赤外線で短時間照射す
る場合、ラベル基材の温度上昇は期待できないので、ラ
ベル裏面に塗布する感熱接着剤にはディレートタイプの
感熱接着剤を用いることが望ましいと判断した。活性化
は感熱接着ラベルと熱放射源を相対移動させて熱放射源
から感熱接着ラベルに光線を照射して行ってもよく、感
熱接着ラベルを熱放射源の前面で一定時間停止させ、そ
の間に光線を照射して行ってもよい。近赤外線を用いた
場合、熱放射源の立ち上がりや立ち下がりが速いので感
熱接着ラベルが熱放射源の光線照射位置にないときには
熱放射源からの光線照射量を所定値以下、例えば30V
以下にして感熱接着ラベルの搬送手段をむやみに加熱す
ることを防ぐことができる。しかし、搬送手段が空加熱
されても温度が上がらない程度の感熱接着ラベルの搬出
速度でラベルが送り出されているときは、熱放射源を常
時正規の光線放射状態にしておいてもよい。熱放射源に
は、取り扱いの便からすると放射物質をタングステンと
した管形赤外線電球を用いることが望ましい。更に管形
赤外線電球を空冷すれば過加熱を防止し、電球の寿命を
延ばすことができる。
【0005】
【作用】従来の熱風吹き付け方法や炭化珪素抵抗加熱要
素で加熱する方法では、ラベルの搬送装置やその他の関
連装置が熱風や熱照射により加熱されているので自動ラ
ベル貼りラインが停止するような場合、急激に温度が上
昇してラベルが焼失したり焦げたりするようなことがあ
るのでこれを避けるために加熱装置の退避装置や要素の
前を遮断するシャッター等を設けていたが、本発明方法
では自動ラベル貼りラインが停止するような場合でも熱
放射源に供給する電源を切るだけでよい。本発明による
0.8μm〜2μmのピーク波長域をもつ熱放射源の場
合、照射面の極薄い表面のみの加熱に止まるので感熱接
着剤層を活性化する熱量も少なく、かつ温度の立ち下が
りも速いので、自動ラベル貼りラインが停止してもラベ
ル裏面の温度がわずかに上昇するだけで感熱接着ラベル
が焼失したり焦げたりすることはない。また温度の立ち
上がりも速いので余熱期間を置かずに自動ラベル貼りラ
インの始動を行うことができる。したがって、本発明方
法では従来のような加熱装置の退避装置やシャッターを
必要とせず制御も簡素化する。また、自動ラベル貼りラ
インで被着物の供給速度がかなり遅くなった場合には本
発明の場合温度の立ち上がりも速いので活性化は高速の
ときと同じ速度で行い、活性化したラベルを待機させ
て、熱放射源に供給する電源を切断、もしくは電圧を所
定値以下に下げて次の貼り付け時期が来るまで待つよう
にすることもできる。
素で加熱する方法では、ラベルの搬送装置やその他の関
連装置が熱風や熱照射により加熱されているので自動ラ
ベル貼りラインが停止するような場合、急激に温度が上
昇してラベルが焼失したり焦げたりするようなことがあ
るのでこれを避けるために加熱装置の退避装置や要素の
前を遮断するシャッター等を設けていたが、本発明方法
では自動ラベル貼りラインが停止するような場合でも熱
放射源に供給する電源を切るだけでよい。本発明による
0.8μm〜2μmのピーク波長域をもつ熱放射源の場
合、照射面の極薄い表面のみの加熱に止まるので感熱接
着剤層を活性化する熱量も少なく、かつ温度の立ち下が
りも速いので、自動ラベル貼りラインが停止してもラベ
ル裏面の温度がわずかに上昇するだけで感熱接着ラベル
が焼失したり焦げたりすることはない。また温度の立ち
上がりも速いので余熱期間を置かずに自動ラベル貼りラ
インの始動を行うことができる。したがって、本発明方
法では従来のような加熱装置の退避装置やシャッターを
必要とせず制御も簡素化する。また、自動ラベル貼りラ
インで被着物の供給速度がかなり遅くなった場合には本
発明の場合温度の立ち上がりも速いので活性化は高速の
ときと同じ速度で行い、活性化したラベルを待機させ
て、熱放射源に供給する電源を切断、もしくは電圧を所
定値以下に下げて次の貼り付け時期が来るまで待つよう
にすることもできる。
【0006】
【実施例】以下、図1の加熱装置を参照して具体的に説
明する。1は、感熱接着剤を塗布した感熱接着ラベルの
裏面を外側にして感熱接着ラベル2を吸着移動させる吸
着ベルトである。吸着ベルト1は公知のもので、上下に
配置されたベルト車3,4に巻き掛けられている。巻き
掛けられた吸着ベルト1の右側が感熱接着ラベル2の走
行路で、その裏側には吸着ベルト1を介して感熱接着ラ
ベル2を吸引する真空チャンバー5が一定の長さに渡っ
て配されている。一方、感熱接着ラベルの裏面を活性化
する加熱装置6は吸着ベルト1を介して真空チャンバー
5と向かい合わせに配置されている。図示の加熱装置6
はハウジング7内に管形赤外線電球8と反射板9を配し
た構造で、ハウジング7の裏側には管形赤外線電球8を
空冷するファン10が取り付けられている。管形赤外線
電球8は0.8μm〜2μmのピーク波長域をもつタン
グステンを放射物質とした管形の電球で、吸着ベルト1
と一定間隔離して、管の長手方向が感熱接着ラベル2の
走行路と直角に交わるように配されている。反射板9は
平屋根形で管形赤外線電球8を囲むように配置されてい
る。反射板9は反射率の高いアルミニウムで形成すると
よい。ファン10から送られる風はハウジング7と反射
板9との間の隙間を流れるようにされている。そして、
図示されてはいないが管形赤外線電球8の両端の接続部
にも風が行き渡るようにされている。上記した吸着チャ
ンバー5の上端近くには一定の長さに切断された感熱接
着ラベル2の裏面を表にして吸着ベルト1に誘導する誘
導ローラ11が配され、下端には活性化された感熱接着
ラベル2の貼り付け手段として貼着ベルト12が被貼着
物13の走行路に向けて配されている。貼着ベルト12
は上下のベルト車14,15に巻き掛けられている。そ
して、貼着ベルト12の表面は、感熱接着ラベル2の裏
面と重なり合うため、セパレーターと同じように剥離可
能な材料で形成されている。下側のベルト車15は貼着
ベルト12に接着した感熱接着ラベル2の分離を容易に
するために径がかなり小さくされている。そして、上記
装置では感熱接着ラベル2が吸着ベルト1に導かれると
き吸着ベルト1に対してラベル2裏面が外側に向くよう
にロール状に巻いたラベル基材が装置に組み込まれる。
そしてこのラベル基材は図示しないカッターで所定の長
さに切断され、切断された感熱接着ラベル2は誘導ロー
ラ11により吸着ベルト1に導かれ、真空チャンバー5
の作用で吸着ベルト1に吸着されて下方に搬送される。
この進入が図示しないセンサーにより検知されると、管
形赤外線電球8に電源が投入され、管形赤外線電球8の
近くを下って行く間にラベル裏面が活性化される。感熱
接着ラベル2が真空チャンバー5の下端に到達すると、
その近くに配置された貼着ベルト12に感熱接着ラベル
2の裏面が接触、付着して下降し、更に貼着ベルト12
の折り返し点である下側ベルト車15で剥離してその時
搬送されてきた被貼着物13の上面に貼り付けられる。
明する。1は、感熱接着剤を塗布した感熱接着ラベルの
裏面を外側にして感熱接着ラベル2を吸着移動させる吸
着ベルトである。吸着ベルト1は公知のもので、上下に
配置されたベルト車3,4に巻き掛けられている。巻き
掛けられた吸着ベルト1の右側が感熱接着ラベル2の走
行路で、その裏側には吸着ベルト1を介して感熱接着ラ
ベル2を吸引する真空チャンバー5が一定の長さに渡っ
て配されている。一方、感熱接着ラベルの裏面を活性化
する加熱装置6は吸着ベルト1を介して真空チャンバー
5と向かい合わせに配置されている。図示の加熱装置6
はハウジング7内に管形赤外線電球8と反射板9を配し
た構造で、ハウジング7の裏側には管形赤外線電球8を
空冷するファン10が取り付けられている。管形赤外線
電球8は0.8μm〜2μmのピーク波長域をもつタン
グステンを放射物質とした管形の電球で、吸着ベルト1
と一定間隔離して、管の長手方向が感熱接着ラベル2の
走行路と直角に交わるように配されている。反射板9は
平屋根形で管形赤外線電球8を囲むように配置されてい
る。反射板9は反射率の高いアルミニウムで形成すると
よい。ファン10から送られる風はハウジング7と反射
板9との間の隙間を流れるようにされている。そして、
図示されてはいないが管形赤外線電球8の両端の接続部
にも風が行き渡るようにされている。上記した吸着チャ
ンバー5の上端近くには一定の長さに切断された感熱接
着ラベル2の裏面を表にして吸着ベルト1に誘導する誘
導ローラ11が配され、下端には活性化された感熱接着
ラベル2の貼り付け手段として貼着ベルト12が被貼着
物13の走行路に向けて配されている。貼着ベルト12
は上下のベルト車14,15に巻き掛けられている。そ
して、貼着ベルト12の表面は、感熱接着ラベル2の裏
面と重なり合うため、セパレーターと同じように剥離可
能な材料で形成されている。下側のベルト車15は貼着
ベルト12に接着した感熱接着ラベル2の分離を容易に
するために径がかなり小さくされている。そして、上記
装置では感熱接着ラベル2が吸着ベルト1に導かれると
き吸着ベルト1に対してラベル2裏面が外側に向くよう
にロール状に巻いたラベル基材が装置に組み込まれる。
そしてこのラベル基材は図示しないカッターで所定の長
さに切断され、切断された感熱接着ラベル2は誘導ロー
ラ11により吸着ベルト1に導かれ、真空チャンバー5
の作用で吸着ベルト1に吸着されて下方に搬送される。
この進入が図示しないセンサーにより検知されると、管
形赤外線電球8に電源が投入され、管形赤外線電球8の
近くを下って行く間にラベル裏面が活性化される。感熱
接着ラベル2が真空チャンバー5の下端に到達すると、
その近くに配置された貼着ベルト12に感熱接着ラベル
2の裏面が接触、付着して下降し、更に貼着ベルト12
の折り返し点である下側ベルト車15で剥離してその時
搬送されてきた被貼着物13の上面に貼り付けられる。
【0007】本実施例では管形赤外線電球8として、電
源電圧が100V、消費電力が1200W、管径が10
mm、発光長が80mmの仕様のものを用いた。そして
照射光量を強くするために、電球外形から吸着ベルト1
までの距離が15mmにされている。また、管形赤外線
電球の照射幅を制限するために反射板9の幅が50mm
にされている。この管形赤外線電球の電圧変化による温
度特性は、表1に示す通りである。
源電圧が100V、消費電力が1200W、管径が10
mm、発光長が80mmの仕様のものを用いた。そして
照射光量を強くするために、電球外形から吸着ベルト1
までの距離が15mmにされている。また、管形赤外線
電球の照射幅を制限するために反射板9の幅が50mm
にされている。この管形赤外線電球の電圧変化による温
度特性は、表1に示す通りである。
【表1】 この温度特性の測定では照射位置の中央に熱電対温度計
を置き、管形赤外線電球に初期電圧20Vを印加し更に
常時空冷して、安定した温度域から素早く測定電圧に切
り替えて温度を測定した。初期電圧20Vを印加した状
態での初期温度は約28°Cであった。温度は電圧切り
替えで直線的に上昇し、その後極緩やかに温度が上昇し
ていった。いずれの印加電圧でも電圧に関係なく管形赤
外線電球は白色を呈していた。
を置き、管形赤外線電球に初期電圧20Vを印加し更に
常時空冷して、安定した温度域から素早く測定電圧に切
り替えて温度を測定した。初期電圧20Vを印加した状
態での初期温度は約28°Cであった。温度は電圧切り
替えで直線的に上昇し、その後極緩やかに温度が上昇し
ていった。いずれの印加電圧でも電圧に関係なく管形赤
外線電球は白色を呈していた。
【0008】感熱接着ラベル2の裏面に塗布する感熱接
着剤はディレートタイプのもので、非ブロッキング性を
持った熱環境に強いもの、すなわち60°Cで活性化す
るものを用いた。このような接着剤として、例えば脂肪
族共役ジオレフィン系単量体4〜25重量%、エチレン
系不飽和カルボン酸1〜15重量%、その他のビニル系
単量体60〜95重量%からなる重合体と結晶性可塑剤
及び粘着付与剤を組成分としたものがある。本実施例に
おいてはこの接着剤をラベル裏面に塗布して仕上げた感
熱接着ラベルを用いた。
着剤はディレートタイプのもので、非ブロッキング性を
持った熱環境に強いもの、すなわち60°Cで活性化す
るものを用いた。このような接着剤として、例えば脂肪
族共役ジオレフィン系単量体4〜25重量%、エチレン
系不飽和カルボン酸1〜15重量%、その他のビニル系
単量体60〜95重量%からなる重合体と結晶性可塑剤
及び粘着付与剤を組成分としたものがある。本実施例に
おいてはこの接着剤をラベル裏面に塗布して仕上げた感
熱接着ラベルを用いた。
【0009】更に、実施例1ではラベル表面に及ぼす熱
の影響を調べるためにラベル基材に感熱記録が可能なラ
ベルシートを用いた。ラベルシートは幅が50mmで、
発色温度が活性化温度よりも40、50°高い、110
°Cのものを用いた。
の影響を調べるためにラベル基材に感熱記録が可能なラ
ベルシートを用いた。ラベルシートは幅が50mmで、
発色温度が活性化温度よりも40、50°高い、110
°Cのものを用いた。
【0010】試験は感熱接着ラベル2を図示しないカッ
ターで40mmに切断し、吸着ベルト1の速度と管形赤
外線電球8に印加する電圧を変えて行った。その際、管
形赤外線電球8には初期電圧として20Vの電圧を印加
し、更に初期温度を一定に保つためにファン10は回転
させたままにして置いた。試験結果は表2の通りであ
る。
ターで40mmに切断し、吸着ベルト1の速度と管形赤
外線電球8に印加する電圧を変えて行った。その際、管
形赤外線電球8には初期電圧として20Vの電圧を印加
し、更に初期温度を一定に保つためにファン10は回転
させたままにして置いた。試験結果は表2の通りであ
る。
【表2】 ここで、のり面の評価は、○が完全に活性化、△が一部
未活性部あり、×が全然活性化していないである。サー
マル面の評価は、○がすべて未発色で元のまま、△が僅
かであるが一部に発色あり、×が完全に発色し黒く変色
した状態である。表2に示した吸着ベルト1の速度3m
/minは照射時間に換算すると1秒、6m/minは
0.5秒、そして9m/minは0.33秒である。試
験結果からみると、吸着ベルト1の速度が3m/min
で印加電圧が50Vと60Vのときに予期しない結果が
でている。すなわち、印加電圧が50Vのときは表1か
らすると上昇温度が22.4°C、更に初期温度として
28°Cを加えると50.4°Cにしかならないが、印
加電圧50Vでもラベル裏面が活性化していること、ま
た印加電圧60Vのときは表1からすると上昇温度が3
3.3°C、更に初期温度を28°Cを加えると61.
3°Cになるが、この温度でサーマル面に僅かながら発
色が生じていることである。前者においては活性化温度
にムラがあると言うよりは断熱性が高く熱容量の小さい
ラベル基材と伝熱性が高く熱容量の大きい熱電対温度計
の物理的な違いにより温度差が現れた結果ではないかと
思われる。後者においてはラベル裏面からの透過光と吸
着ベルト1の裏側に回りラベル表面に当たった反射光と
の相乗作用によりサーマル面が発色したのではないかと
思われる。したがって後者の場合は別途解決策を施すこ
とが可能である。表2の結果からすると自動ラベル貼り
の場合には吸着ベルト1の速度が3m/minのときは
管形赤外線電球8の印加電圧を50Vに、吸着ベルト1
の速度が6m/minのときは印加電圧70〜90V
に、吸着ベルト1の速度が9m/minのときは印加電
圧を100Vにして運転することが望ましいことが判
る。これの所定の電圧はセンサーにより感熱接着ラベル
を検出したときに管形赤外線電球に印加してもよいが、
感熱接着ラベルと感熱接着ラベルと間隔が接近している
ときは所定の電圧を印加したまま、すなわち連続照射し
てラベル裏面の活性化を行ってもよい。また別の方法と
してはセンサーにより感熱接着ラベルを検出したときの
吸着ベルト1の速度を被貼着物13のコンベアー速度に
関係なく9m/minにし、更に管形赤外線電球8に1
00Vの電圧を印加してラベル裏面を活性化し、粘着性
を有する感熱接着ラベルが貼着ベルト12に付着した時
点で一時待機し、その後タイミングを採って被貼着物1
3のコンベアー速度と同期をとって貼着ベルト12を移
動させてラベルの自動貼りを行うようにしてもよい。勿
論、この場合にも感熱接着ラベルの間隔が短いときは近
赤外線を連続照射してラベル裏面の活性化を行ってもよ
い。また、吸着ベルト1の停止を検出するセンサーを設
け、更にこのセンサーにより吸着ベルト1の停止を検出
したとき管形赤外線電球8の電源を遮断する装置を取り
付けて管形赤外線電球8に100Vの電圧を印加し、照
射位置で感熱接着ラベルを故意的に停止させるようにし
たところ、停止時にラベルが焦げるような事態は起こら
なかった。これは近赤外線を用いた場合、活性化に高い
温度を必要とせず、しかも電源を遮断したときの温度下
降率が高いことによるもので、本発明による場合には従
来必要とされていた熱源の退避装置を必要としない。
未活性部あり、×が全然活性化していないである。サー
マル面の評価は、○がすべて未発色で元のまま、△が僅
かであるが一部に発色あり、×が完全に発色し黒く変色
した状態である。表2に示した吸着ベルト1の速度3m
/minは照射時間に換算すると1秒、6m/minは
0.5秒、そして9m/minは0.33秒である。試
験結果からみると、吸着ベルト1の速度が3m/min
で印加電圧が50Vと60Vのときに予期しない結果が
でている。すなわち、印加電圧が50Vのときは表1か
らすると上昇温度が22.4°C、更に初期温度として
28°Cを加えると50.4°Cにしかならないが、印
加電圧50Vでもラベル裏面が活性化していること、ま
た印加電圧60Vのときは表1からすると上昇温度が3
3.3°C、更に初期温度を28°Cを加えると61.
3°Cになるが、この温度でサーマル面に僅かながら発
色が生じていることである。前者においては活性化温度
にムラがあると言うよりは断熱性が高く熱容量の小さい
ラベル基材と伝熱性が高く熱容量の大きい熱電対温度計
の物理的な違いにより温度差が現れた結果ではないかと
思われる。後者においてはラベル裏面からの透過光と吸
着ベルト1の裏側に回りラベル表面に当たった反射光と
の相乗作用によりサーマル面が発色したのではないかと
思われる。したがって後者の場合は別途解決策を施すこ
とが可能である。表2の結果からすると自動ラベル貼り
の場合には吸着ベルト1の速度が3m/minのときは
管形赤外線電球8の印加電圧を50Vに、吸着ベルト1
の速度が6m/minのときは印加電圧70〜90V
に、吸着ベルト1の速度が9m/minのときは印加電
圧を100Vにして運転することが望ましいことが判
る。これの所定の電圧はセンサーにより感熱接着ラベル
を検出したときに管形赤外線電球に印加してもよいが、
感熱接着ラベルと感熱接着ラベルと間隔が接近している
ときは所定の電圧を印加したまま、すなわち連続照射し
てラベル裏面の活性化を行ってもよい。また別の方法と
してはセンサーにより感熱接着ラベルを検出したときの
吸着ベルト1の速度を被貼着物13のコンベアー速度に
関係なく9m/minにし、更に管形赤外線電球8に1
00Vの電圧を印加してラベル裏面を活性化し、粘着性
を有する感熱接着ラベルが貼着ベルト12に付着した時
点で一時待機し、その後タイミングを採って被貼着物1
3のコンベアー速度と同期をとって貼着ベルト12を移
動させてラベルの自動貼りを行うようにしてもよい。勿
論、この場合にも感熱接着ラベルの間隔が短いときは近
赤外線を連続照射してラベル裏面の活性化を行ってもよ
い。また、吸着ベルト1の停止を検出するセンサーを設
け、更にこのセンサーにより吸着ベルト1の停止を検出
したとき管形赤外線電球8の電源を遮断する装置を取り
付けて管形赤外線電球8に100Vの電圧を印加し、照
射位置で感熱接着ラベルを故意的に停止させるようにし
たところ、停止時にラベルが焦げるような事態は起こら
なかった。これは近赤外線を用いた場合、活性化に高い
温度を必要とせず、しかも電源を遮断したときの温度下
降率が高いことによるもので、本発明による場合には従
来必要とされていた熱源の退避装置を必要としない。
【0011】更に、実施例2ではラベルの変形状態を調
べるためにラベル基材にアート紙を用いて実験を行っ
た。アート紙には幅が75mmものを用い、その裏面に
前述の感熱接着剤を塗布・乾燥させ、それを長さ40m
mに切断して感熱接着ラベルを形成した。その他の諸条
件は実施例1と同じである。その結果を表3に示す。
べるためにラベル基材にアート紙を用いて実験を行っ
た。アート紙には幅が75mmものを用い、その裏面に
前述の感熱接着剤を塗布・乾燥させ、それを長さ40m
mに切断して感熱接着ラベルを形成した。その他の諸条
件は実施例1と同じである。その結果を表3に示す。
【表3】 ここで、のり面の評価は、表2と同じであり、カールの
評価は表に示した通りである。この表の結果からカール
は貼着ベルトの速度が3m/minで管形赤外線電球の
印加電圧が80〜100Vのときに起こることが判る。
実施例1と同じ傾向を有するので制御法としては実施例
1で示したのと同じ方法を採ればよい。以上は感熱接着
ラベルと熱放射源を相対移動させてラベル裏面を活性化
する方法であるが、これとは逆に熱放射源の前で感熱接
着ラベルを一定時間停止させて活性させることもでき
る。照射時間は実施例1の説明のように吸着ベルトの速
度を時間に置き換えたものを用い、最適となるように印
加電圧を選べばよい。すなわち、実施例1のラベル仕様
の場合、照射時間1秒のときは印加電圧50V、0.5
秒のときは印加電圧80V、0.33秒のときは印加電
圧100Vにすればよい。
評価は表に示した通りである。この表の結果からカール
は貼着ベルトの速度が3m/minで管形赤外線電球の
印加電圧が80〜100Vのときに起こることが判る。
実施例1と同じ傾向を有するので制御法としては実施例
1で示したのと同じ方法を採ればよい。以上は感熱接着
ラベルと熱放射源を相対移動させてラベル裏面を活性化
する方法であるが、これとは逆に熱放射源の前で感熱接
着ラベルを一定時間停止させて活性させることもでき
る。照射時間は実施例1の説明のように吸着ベルトの速
度を時間に置き換えたものを用い、最適となるように印
加電圧を選べばよい。すなわち、実施例1のラベル仕様
の場合、照射時間1秒のときは印加電圧50V、0.5
秒のときは印加電圧80V、0.33秒のときは印加電
圧100Vにすればよい。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少ない熱エネルギーでもって自動ラベル貼りラインの高
速化に対応でき、しかも高速化に伴って従来必要とされ
てきた加熱装置の退避装置や感熱接着ラベルを熱源から
遮断するシャッター装置等が不要、それに伴って装置が
簡素化し制御も簡単になった。
少ない熱エネルギーでもって自動ラベル貼りラインの高
速化に対応でき、しかも高速化に伴って従来必要とされ
てきた加熱装置の退避装置や感熱接着ラベルを熱源から
遮断するシャッター装置等が不要、それに伴って装置が
簡素化し制御も簡単になった。
【図1】本発明で使用される加熱装置の概略を示した概
略図。
略図。
1 吸着ベルト 2 感熱接着ラベル 3 ベルト車 4 ベルト車 5 真空チャンバー 6 加熱装置 7 ハウジング 8 管形赤外線電球 9 反射板 10 ファン 11 誘導ローラ 12 貼着ベルト 13 被貼着物 14 ベルト車 15 ベルト車
Claims (7)
- 【請求項1】 ラベル裏面の感熱接着剤層を加熱して活
性化させる感熱接着ラベルの加熱方法において、前記ラ
ベルの裏面に予めある温度以上で活性化しその後温度が
下がっても粘着性を持続する接着剤を塗布した感熱接着
ラベルを使用し、かつ加熱手段として0.8μm〜2μ
mのピーク波長域をもつ熱放射源を使用して、前記熱放
射源をラベル裏面から一定間隔離し、更に熱放射源の背
後に反射板を配して、該熱放射源から出る光線を直接及
び反射板を介してラベル裏面の接着剤塗布面に照射する
ことを特徴とする感熱接着ラベルの加熱方法。 - 【請求項2】 前記感熱接着ラベルと熱放射源を相対移
動させて該熱放射源から該感熱接着ラベルに光線を照射
することを特徴する請求項1記載の感熱接着ラベルの加
熱方法。 - 【請求項3】 前記感熱接着ラベルを前記熱放射源の前
面で一定時間停止させ、その間に光線を照射することを
特徴とする請求項1記載の感熱接着ラベルの加熱方法。 - 【請求項4】 前記感熱接着ラベルが熱放射源の光線照
射位置にないときは熱放射源からの光線照射量を所定値
以下にすることを特徴とする請求項2又は3記載の感熱
接着ラベルの加熱方法。 - 【請求項5】 前記感熱接着ラベルの搬出頻度が高いと
きは、前記熱放射源からの光線照射量を制限しないこと
を特徴とする請求項4記載の感熱接着ラベルの加熱方
法。 - 【請求項6】 前記熱放射源は放射物質をタングステン
とした管形赤外線電球でることを特徴とする請求項5記
載の感熱接着ラベルの加熱方法。 - 【請求項7】 前記管形赤外線電球を空冷することを特
徴とする請求項6記載の感熱接着ラベルの加熱方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5395496A JPH09221120A (ja) | 1996-02-17 | 1996-02-17 | 感熱接着ラベルの加熱方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5395496A JPH09221120A (ja) | 1996-02-17 | 1996-02-17 | 感熱接着ラベルの加熱方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09221120A true JPH09221120A (ja) | 1997-08-26 |
Family
ID=12957116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5395496A Pending JPH09221120A (ja) | 1996-02-17 | 1996-02-17 | 感熱接着ラベルの加熱方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09221120A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4518323B2 (ja) * | 2005-01-05 | 2010-08-04 | セイコーインスツル株式会社 | 熱活性化装置、プリンタ、熱活性化方法、および粘着ラベル製造方法 |
WO2013031051A1 (ja) * | 2011-09-01 | 2013-03-07 | パナソニック株式会社 | プラズマディスプレイ装置の解体方法 |
WO2013031052A1 (ja) * | 2011-09-01 | 2013-03-07 | パナソニック株式会社 | プラズマディスプレイ装置の解体方法 |
CN113120369A (zh) * | 2021-03-31 | 2021-07-16 | 杭州丙甲科技有限公司 | 辊压式平面贴标机构及其控制方法 |
WO2023176306A1 (ja) * | 2022-03-15 | 2023-09-21 | 株式会社フジシールインターナショナル | ラベル貼り付け装置 |
-
1996
- 1996-02-17 JP JP5395496A patent/JPH09221120A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4518323B2 (ja) * | 2005-01-05 | 2010-08-04 | セイコーインスツル株式会社 | 熱活性化装置、プリンタ、熱活性化方法、および粘着ラベル製造方法 |
WO2013031051A1 (ja) * | 2011-09-01 | 2013-03-07 | パナソニック株式会社 | プラズマディスプレイ装置の解体方法 |
WO2013031052A1 (ja) * | 2011-09-01 | 2013-03-07 | パナソニック株式会社 | プラズマディスプレイ装置の解体方法 |
CN113120369A (zh) * | 2021-03-31 | 2021-07-16 | 杭州丙甲科技有限公司 | 辊压式平面贴标机构及其控制方法 |
WO2023176306A1 (ja) * | 2022-03-15 | 2023-09-21 | 株式会社フジシールインターナショナル | ラベル貼り付け装置 |
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