JPH09220411A - 水浄化装置 - Google Patents

水浄化装置

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JPH09220411A
JPH09220411A JP8030294A JP3029496A JPH09220411A JP H09220411 A JPH09220411 A JP H09220411A JP 8030294 A JP8030294 A JP 8030294A JP 3029496 A JP3029496 A JP 3029496A JP H09220411 A JPH09220411 A JP H09220411A
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JP
Japan
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water
electrode
sterilizing
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suspended
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JP8030294A
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English (en)
Inventor
Tomohide Matsumoto
朋秀 松本
Yu Kawai
祐 河合
Takemi Oketa
岳見 桶田
Satoshi Furuta
聡 古田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP8030294A priority Critical patent/JPH09220411A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中の微生物、有機物、無機物などの懸濁物
質を除去するに際し、簡易構成により長期にわたって安
定した浄化殺菌性能が得られるようにする。 【解決手段】 循環路14に設けた循環手段10と、濾
過手段15と、電気分解により重金属イオンを溶出混入
する電気分解手段28を有する。したがって粒子径の大
きい懸濁物質は濾過され、一方細菌は重金属イオンの微
量作用によって殺菌されることとなり、良好な浄化性能
が得られる。また殺菌成分である重金属を電気分解によ
って生成するため、ファラデーの法則に基づいて通電量
に比例して溶出金属イオン濃度が制御でき、抗菌剤など
に比較して長期にわたって安定した殺菌浄化性能が得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風呂水、プール用
水、養殖用水などの微生物、有機物および無機物などの
懸濁物質を除去浄化する家庭用もしくは業務用の水浄化
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の水浄化装置としては、濾
過装置の下流に抗菌材料で形成される除菌フィルターを
設け、濾過装置によって懸濁物質を固液分離するととも
に、除菌フィルターによって微生物の除菌を行うことに
より浄化を行うものがある(例えば特開平6−1143
81号公報)。図3はこの水浄化装置を示し、1は浴槽
2内の被浄化水を循環する循環ポンプであり、浴槽2内
に設けられた吸込口3および吐出口4が循環路5によっ
て循環ポンプ1を介して連通接続されている。6は循環
路5の途中に設けられたバイパス路であり、バイパス路
6には懸濁物質を固液分離する濾過装置7およびその下
流に設けられた抗菌材料8から構成される除菌フィルタ
ー9が設けられている。
【0003】この構成において、循環ポンプ1が動作す
ると被浄化水は実線矢印で示したように循環路5内を循
環し、浴槽2内の水が循環される。一方、被浄化水の一
部はバイパス路6内を通過して濾過装置7に流入して垢
成分などの比較的粒子径の大きい懸濁物質が濾過され
る。その後下流に設けられた除菌フィルター8を通過
し、フィルター材料に含まれる抗菌材料により除菌され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
ような従来の水浄化装置では、以下に述べる課題があっ
た。
【0005】(1)抗菌材料からなる除菌フィルターを
設けているが、通常の除菌材料の形成は、イオン交換反
応を利用するものが多く、浄化によって抗菌材料が徐々
に水中に溶出して減少し、抗菌性能が徐々に低下する。
このため長期にわたって浄化能力を維持することができ
ない。
【0006】(2)除菌フィルターの上流に濾過装置が
設けられているが、微細粒子は通過して除菌フィルター
の表面に至るため、除菌フィルターの表面が懸濁物質に
よって被覆され、抗菌作用が低下する。
【0007】(3)濾過装置および除菌フィルターの目
詰まり対策手段が設けられていないので、濾過装置の目
詰まりおよび除菌フィルターに設けられた抗菌材料の懸
濁物質による被覆により、通過圧力損失が増大するとと
もに抗菌性能が低下する。この結果長期にわたる安定浄
化ができない。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の水浄化装置は、懸濁水を循環させる循環手段
と、循環路と、懸濁水に含まれる懸濁物質を濾過する濾
過手段と、電気分解により前記懸濁水に重金属イオンを
溶出混入する電気分解手段を設けて構成してある。
【0009】本発明による水浄化装置は、濾過手段と、
電気分解により殺菌成分を懸濁水に混入する電気分解手
段を設けたので、粒子径の比較的大きい懸濁物質は濾過
手段によって濾過されるとともに、重金属イオンの微量
作用(オリゴディナミー作用)によって細菌が殺菌され
ることとなり、良好な浄化性能が得られる。特に、殺菌
成分である重金属を電気分解によって生成するため、フ
ァラデーの法則に基づいて通電量に比例して溶出金属イ
オン濃度が制御でき、抗菌剤に比較して長期にわたって
安定した殺菌浄化性能が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る水浄化装
置は、懸濁水を循環させる循環手段と、循環路と、懸濁
水に含まれる懸濁物質を濾過する濾過手段と、電気分解
により前記懸濁水に重金属イオンを溶出混入する電気分
解手段を設けて構成してあり、粒子径の比較的大きい懸
濁物質は濾過手段によって濾過されるとともに、重金属
イオンの微量作用(オリゴディナミー作用)によって細
菌が殺菌されることとなり、良好な浄化性能が得られ
る。特に、殺菌成分である重金属を電気分解によって生
成するため、ファラデーの法則に基づいて通電量に比例
して溶出金属イオン濃度が制御でき、抗菌剤に比較して
長期にわたって安定した殺菌浄化性能が得られる。
【0011】また請求項2、3に係る水浄化装置は、電
気分解手段として、陽極と陰極からなる電極を設け、こ
の電極は、Ag、Cu、Zn、Feの群から選ばれる少
なくとも1種の重金属から構成したものであり、殺菌作
用を最大限に高められる。つまりこれらの群の重金属は
殺菌・抗菌作用を有しており、殺菌抗菌作用のメカニズ
ムとしては、溶出した金属イオンが細菌の細胞膜などの
蛋白質に吸着されて代謝阻害を引き起こすことによるも
のと考えられる。したがって殺菌効果が最大限に発揮で
き、安定した殺菌性能が得られる。
【0012】また請求項4に係る水浄化装置は、重金属
を電気分解する電極を濾過手段の内部に一体的に設けた
ものであるので、別に設ける構成に比較して水浄化装置
全体の構成の簡素化および小型化が実現できる。
【0013】また請求項5に係る水浄化装置は、電気分
解によって陽極の表面に生成される酸化膜を除去する酸
化膜剥離手段を設けたので、常に通電量に比例した金属
イオンが溶出されることとなり、酸化膜の生成による金
属イオン濃度の低下を防止できる。つまり、電気分解を
行うと、陽極側から金属イオンが溶出されるとともに、
長期使用により、陽極側に水中の酸素成分との反応によ
る酸化膜が生成される。この酸化膜は電気抵抗が高く、
電流が減少して金属イオンの溶出量が減少することとな
るのである。酸化膜剥離手段を設けることにより、陽極
表面は常時初期状態を維持でき、好適な金属イオン濃度
が保持されて安定した殺菌性能が得られる。
【0014】さらに請求項6に係る水浄化装置は、酸化
膜剥離手段として陽極と陰極に交互に通電する極性変換
手段を設けて構成したものであるので、陽極と陰極を交
互に極性切り換えするのみで酸化膜が除去できる。すな
わち陽極に酸化膜が生成した場合には、その陽極を陰極
として機能させることにより、付着した酸化膜が電気分
解により除去され、この動作を交互に繰り返すことによ
り、酸化膜の除去を連続的に行うことができる。このた
め、酸化膜剥離手段を機械式あるいは薬剤を用いる方式
とした場合に比較して簡易な構造で実現できる。
【0015】また請求項7に係る水浄化装置は、重金属
イオン濃度を検出する濃度検出センサと、この濃度検出
センサの信号にもとづいて電気分解手段を制御し、懸濁
水の金属イオン濃度を所定濃度に制御するイオン濃度制
御手段を設けたので、電気分解によって溶出した重金属
イオンが濃度検出センサによって常時検出されるととも
に、その信号がフィードバックされて電気分解手段の出
力が制御され、殺菌に好適な金属イオン濃度が得られる
こととなる。このため、殺菌効果を継続して最大限に発
揮でき、殺菌効果が向上する。
【0016】また請求項8に係る水浄化装置は、懸濁水
を循環させる循環手段と、循環路と、懸濁水に含まれる
懸濁物質を電気分解物質により凝集する凝集手段と、凝
集後の懸濁物質を濾過する濾過手段と、電気分解により
懸濁水に重金属イオンを溶出混入する殺菌手段を設けて
構成したものである。この水浄化装置は、電気分解によ
り懸濁物質を凝集する凝集手段と、懸濁水中に含まれる
細菌を電気分解により重金属イオンを溶出混入すること
により殺菌する殺菌手段を複合化したものであるので、
凝集手段により細菌類などの微細な懸濁物質が凝集され
てフロックを形成し、被濾過粒子径が濾過手段に設けら
れた濾材で形成される間隙径よりも大きくなるので、微
細な懸濁物質の浄化が可能となり、急速浄化が可能とな
る。また殺菌手段によって重金属イオンが懸濁水に混入
されるので重金属の微量作用によって効果的に殺菌さ
れ、それらの相乗効果によって、急速浄化を実現すると
ともに、長期にわたって安定した殺菌浄化性能が得られ
る。
【0017】また請求項9に係る水浄化装置は、通電に
より、凝集作用を有する金属イオンを溶出する凝集電極
と、殺菌作用を有する重金属イオンを溶出する殺菌電極
とを所定の間隙を設けて対向配置し、この凝集電極およ
び殺菌電極に交互に通電する極性可変電源を設けたもの
であるので、凝集作用、殺菌作用が効果的に行えるとと
もに、凝集手段と殺菌手段を一対の電極で構成できるの
で装置の小型化を実現できる。
【0018】また請求項10に係る水浄化装置は、凝集
手段と殺菌手段を複合化した構成において、凝集電極を
アルミニウムから構成するとともに、殺菌電極を銅から
構成したものであるので、凝集および殺菌に好適な金属
イオンを溶出させることができ、凝集および殺菌効果を
最大限に発揮することができる。すなわちアルミニウム
はイオン化傾向が高く、アルミニウムイオン(陽イオ
ン)を容易に溶出し、水と反応して水酸化アルミニウム
が生成され、この水酸化アルミニウムの凝集作用によっ
て負帯電した懸濁物質、細菌などを効率的に凝集させて
フロック(塊)化し、濾過を容易にする。一方、銅イオ
ンは殺菌効果が高く、銅の微量作用によって効果的に殺
菌できる。またアルミニウム、銅ともに比較的安価であ
り、耐水性も良好である。
【0019】さらに請求項11に係る水浄化装置は、凝
集手段と殺菌手段を複合化し、前記凝集電極と殺菌電極
への通電量を各々異ならせて供給する通電量制御手段を
設けて構成したものであるので、凝集電極と殺菌電極の
各々に好適な通電量が制御されて凝集および殺菌に好適
な金属イオン濃度が実現でき、安定した浄化性能と殺菌
性能が得られる。
【0020】また請求項12に係る水浄化装置は、凝集
と殺菌を複合化したものにおいて、凝集、殺菌の一対の
電極を濾過手段の内部に設けるものであるので、別部材
で構成する場合に比較して装置の簡素化および小型化が
実現できる。
【0021】また請求項13に係る水浄化装置は、濾過
手段の懸濁物質の堆積による目詰まりを洗浄する逆洗手
段と、この逆洗手段を制御する逆洗制御手段を設けたも
のであるので、長期使用によって懸濁物質が濾過手段内
に設けられた濾材表面に堆積して目詰まりが発生し、通
過圧損が上昇する以前に、逆洗手段が動作して濾材を逆
流洗浄し、懸濁物質は汚水として濾過手段の外部に廃棄
される。したがって濾材表面に堆積した懸濁成分が除去
され、長期にわたって安定した浄化性能が得られること
となる。
【0022】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて
説明する。 (実施例1)図1に本発明の実施例1における水浄化装
置の構成図を示す。同図において10は水槽11内の懸
濁水を往き管12および戻り管13からなる循環路14
に循環するための循環手段であり、水ポンプから構成さ
れている。15は例えばシリカーアルミナを主成分とす
るセラミックボールからなる濾材16が濾床17を介し
て充填され、懸濁物質を固液分離して浄化する濾過手段
であり、筐体18を有している。
【0023】19は戻り管13に設けられた保温手段で
あり、水槽11内の水を所定の温度に保持する。20は
濾過手段15に逆流水を供給し、懸濁物質の堆積による
濾材16の目詰まりを防止するための洗浄を行う逆洗手
段であり、往き管12に設けられた流路切換え手段21
と、流路切換え手段21と濾過手段15の下流側を連通
する逆洗路23と、濾過手段15の下流側に設けた流路
開閉手段24と、逆洗汚水を排出する排出路25および
排出路25に設けられた排出路開閉手段26とから構成
されている。また27は逆洗手段20を制御する逆洗制
御手段である。
【0024】28は、陽極29および陰極30からなる
電極31と、この電極31に電力を供給する電源32か
らなる電気分解手段であり、通電により重金属イオンを
溶出し、懸濁水に混入される。ここで、電極31はA
g、Cu、Zn、Feの群から選ばれる少なくとも一種
類の重金属から構成されており、陽極29、陰極30と
もに同一材料としている。また電源32には陽極29と
陰極30の極性を切り換える極性変換手段33を有する
酸化膜剥離手段34が設けられており、タイマー35に
よって所定時間毎に交互に極性が切り換えられる。
【0025】36は循環路14に設けられた濃度検出セ
ンサであり、懸濁水に含まれる重金属イオン濃度を検出
してイオン濃度制御手段37に検出信号を送信する。イ
オン濃度制御手段37では、濃度検出センサ36の信号
に基づいて電気分解手段28を制御し、殺菌に好適な重
金属イオン濃度となるように制御される。
【0026】以上の構成において、次に本実施例の作
用、動作について説明する。循環手段10が動作する
と、循環路14内を懸濁水が通過し、実線矢印で示した
ように懸濁水は濾過手段15内に流入し、内部に設けら
れた濾材16で形成される間隙を通過する。懸濁水が入
浴水の場合、懸濁成分の主要成分は人体から剥離した角
質層および皮脂であり、これらの比較的粒子径の大きい
懸濁物質が濾過されて濾材16の表面で固液分離され、
戻り管13を経て水槽11に戻る。なお循環水は保温手
段19によって入浴に適した温度に維持される。
【0027】一方、懸濁水中には一般細菌が含まれてお
り、濁り・ヌメリ・臭気の原因となるが、電気分解手段
28が動作して陽極29および陰極30間に電力が供給
され、陽極29からAg、Cuなどの重金属イオンが溶
出し、微量作用(オリゴディナミー作用)によって殺菌
され、増殖が抑制される。すなわち微量作用のメカニズ
ムとしては、Ag・Cuなどの重金属イオンが懸濁水中
に存在する細菌の細胞膜などの蛋白質に吸着されて代謝
阻害を引き起こし、抗菌および殺菌作用によって増殖防
止されることとなると考えられる。これにより細菌によ
る濁度の上昇、ヌメリの発生および臭気の発生が防止さ
れ、長期にわたって良好な浄化性能が得られる。
【0028】また懸濁水に溶出した重金属イオン濃度
は、濃度検出センサ36によって検出されており、イオ
ン濃度制御手段37によって電気分解手段28がフィー
ドバック制御され、殺菌に好適な濃度に維持される。こ
のため、殺菌効果を継続して最大限に発揮でき、殺菌性
能が向上する。ここで電極材質としてCuを用いた場合
の殺菌に好適な濃度とは、実験によれば、1mg/l以
下好ましくは0.3〜0.5mg/lの範囲に設定する
ことが望まれる。なおこの時の実験条件は水槽11の貯
水量は170l、循環流量は15l/min、水温は4
0℃、また濾過槽内径はφ180であり、セラミック製
の濾材16を60mmの高さに充填した。さらに電極3
1としては、Cu製の陽極29と陰極30を7mmの間
隙を設けて対向配置し、100mAで30分間電気分解
を行った。
【0029】また連続して電気分解を行うと、陽極29
から金属イオンが溶出されるとともに、長期使用によ
り、陽極29側に水中の酸素成分との反応による酸化膜
が生成される。この酸化膜は電気抵抗が高く、電流が減
少して金属イオンの溶出量が減少することとなる。また
逆に陰極30側には陽極29から溶出した金属イオンが
析出し、金属の有効利用の点から好ましくないが、酸化
膜剥離手段34を設けることにより、タイマー35で予
め設定された時間が経過すると、自動的に極性変換手段
33が動作して通電極性が切り換えられる。この結果、
酸化膜が電気分解によって効果的に除去されるととも
に、陰極30側に析出した金属の再イオン化により、電
極31を有効に利用できることとなり、電極31の表面
は常時初期状態を維持できるので安定した殺菌性能が得
られる。
【0030】次に長期にわたり浄化を行うと、濾材16
の表面に懸濁物質が堆積し、濾材16で形成される間隙
が目詰まりして、通過圧力損失が上昇する。この場合、
逆洗制御手段27が動作して逆洗手段20が駆動され、
濾材16の洗浄が行われる。すなわち流路切換え手段2
1が逆洗路23側に連通されると同時に流路開閉手段2
4が閉成され、かつ排出路開閉手段26が開成されて、
循環手段10により送水された水は破線矢印で示すよう
に、逆洗路23を経て濾過手段15内を逆流し、濾材1
6に堆積した懸濁物質が洗浄される。洗浄後の汚水は排
出路25から外部に廃棄される。したがって濾材16の
表面を被覆していた懸濁物質が洗浄により除去されて、
再度濾材16は初期状態に復帰する。この結果、長期に
わたって安定した浄化性能が得られることとなる。
【0031】(実施例2)図2は、本発明の実施例2を
示す水浄化装置の構成図である。同図において38は、
濾過手段15の内部上流側に配置され、微細な懸濁物質
同士を吸着させて大型化させる凝集手段としての凝集電
極であり、アルミニウムから構成されている。また39
は、凝集電極38と所定の間隙を設けて対向配置した殺
菌手段としての殺菌電極であり、銅から構成されてい
る。また40は、凝集電極38および殺菌電極39の通
電極性を切換える極性切換え手段41を有する極性可変
電源であり、電源42、極性切換え手段41の動作に連
動して通電量を制御する通電量制御手段43およびそれ
らを制御する制御手段44から構成されている。
【0032】その他の構成は図1に示した実施例と同様
であり、同一番号を付して詳細な説明を省略する。
【0033】以上の構成において、次に本実施例の作
用、動作について説明する。循環手段10が動作する
と、循環路14内を懸濁水が通過し、実線矢印で示した
ように懸濁水は濾過手段15内に流入し、内部に設けら
れた濾材16で形成される間隙を通過する。懸濁水が入
浴水の場合、懸濁成分の主要成分は人体から剥離した角
質層および皮脂であり、これらの比較的粒子径の大きい
懸濁物質が濾過されて濾材16の表面で固液分離され、
戻り管13を経て水槽11に戻る。
【0034】循環浄化が開始されると所定の時期に制御
手段44が動作し、図2に示したように凝集電極38を
+極、殺菌電極39を−極として通電され、電気分解に
より凝集電極38からアルミニウムイオンが溶出して水
と反応し、水酸化アルミニウムのコロイドが生成され
る。ここで水に含まれる垢成分および細菌などの懸濁物
質は負電荷であるため、正電荷の水酸化アルミニウムの
コロイドが結着媒体となり、微細な懸濁物質同士を吸着
させて粒子径が大型化して凝集フロックが形成される。
実験によれば細菌、有機物などの懸濁物質の粒子径は
0.7〜1μm前後であり、電極間に300mAを通電
して凝集した場合、凝集フロックの粒子径は、30μm
前後に大型化した。したがって濾材16による濾過効率
を高められ、急速浄化が可能となる。
【0035】一方、懸濁水中には一般細菌が存在してお
り、増殖すると濁度、ヌメリ、臭気に影響を及ぼすよう
になるが、所定時間凝集後に制御手段44により極性切
換え手段41が動作して逆極性、すなわち殺菌電極39
が+極、凝集電極38が−極として機能し、また通電量
制御手段43は極性切換え手段41の動作に連動して通
電量を殺菌電極39に適した値に制御する。この結果、
銅から構成される殺菌電極39から銅イオンが溶出し、
微量作用(オリゴディナミー作用)によって殺菌され、
増殖が抑制される。実験によれば、電極間に100mA
通電して1時間殺菌した場合、細菌数は殺菌しない場合
に比較して1/10に減少した。これにより細菌による
濁度の上昇、ヌメリの発生および臭気の発生が防止さ
れ、長期にわたって良好な浄化性能が得られる。また凝
集により細菌などのフロックを濾材16の表面に堆積さ
せて細菌の生息密度を高めた状態で銅イオンを作用させ
るため、殺菌効率を高めることができる。また凝集手段
(凝集電極)38および殺菌手段(殺菌電極)39を電
気分解方式としたので、凝集および殺菌のメンテナンス
フリー化が実現できるとともに金属イオン濃度の制御が
容易となる。さらに極性可変電源44により交互に極性
が切換えられるので、電気分解によって凝集電極38お
よび殺菌電極39に生成された酸化膜を除去できる。
【0036】一方、長期にわたり浄化を行うと、濾材1
6の表面に凝集フロックが堆積し、濾材16で形成され
る間隙が目詰まりし、圧力損失が上昇し、浄化性能が低
下する。この場合、第1実施例での説明と同様に逆洗手
段20が動作して濾材16が洗浄され、長期にわたって
安定した浄化性能が得られることとなる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の水浄化装置
は、濾過手段と、電気分解により殺菌成分を懸濁水に混
入する電気分解手段を設けたので、重金属イオンの微量
作用(オリゴディナミー作用)によって細菌が殺菌され
ることとなり、良好な浄化性能が得られる。特に、殺菌
成分である重金属を電気分解によって生成するため、フ
ァラデーの法則に基づいて通電量に比例して溶出金属イ
オン濃度が制御でき、抗菌剤などに比較して長期にわた
って安定した殺菌浄化性能が得られる。
【0038】また本発明の水浄化装置は、電気分解電極
の材料として、殺菌・抗菌作用を有するAg、Cu、Z
n、Feの群から選ばれる少なくとも1種の重金属材料
から構成するものであるので、殺菌効果を最大限に高め
られ、高い殺菌性能が得られる。
【0039】また本発明の水浄化装置は、重金属を電気
分解する電極を濾過手段の内部に一体的に設けたので、
別に設ける構成に比較して水浄化装置全体の構成の簡素
化および小型化が実現できる。
【0040】また本発明の水浄化装置は、電気分解によ
って陽極の表面に生成される酸化膜を除去する酸化膜剥
離手段を設けたので、常に通電量に比例した金属イオン
が溶出されることとなり、酸化膜の生成による金属イオ
ン濃度の低下を防止できるので、陽極表面は常時初期状
態を維持でき、好適な金属イオン濃度が保持されて安定
した殺菌性能が得られる。また陰極側に析出した金属イ
オンを再イオン化することができるので、電極を有効に
利用できる。
【0041】さらに本発明の水浄化装置は、酸化膜剥離
手段として陽極と陰極に交互に通電する極性変換手段を
設けたので、極性切換えするのみで酸化膜が除去でき
る。このため、酸化膜剥離手段を機械式あるいは薬剤を
用いる方式とした場合に比較して簡易な構造で実現でき
る。
【0042】また本発明による水浄化装置は、重金属イ
オン濃度を検出する濃度検出センサの信号にもとづいて
電気分解手段を制御し、懸濁水の金属イオン濃度を所定
濃度に制御するイオン濃度制御手段を設けたので、殺菌
に好適な金属イオン濃度が常時得られることとなる。こ
のため、殺菌効果を継続して最大限に発揮でき、殺菌効
果が向上する。
【0043】また本発明の水浄化装置は、凝集手段と、
殺菌手段を複合化したものであるので、凝集手段により
細菌類などの微細な懸濁物質が凝集されてフロックを形
成し、急速浄化が可能となる。また殺菌手段によって重
金属イオンが混入されるので微量作用によって効果的に
殺菌され、それらの相乗効果によって、急速浄化を実現
するとともに、長期にわたって安定した殺菌浄化性能が
得られる。また凝集により細菌などのフロックを濾材の
表面に堆積させて細菌の生息密度を高めた状態で銅イオ
ンを作用させるため、殺菌効率を高めることができる。
さらに凝集手段および殺菌手段を電気分解方式としたの
で、凝集および殺菌のメンテナンスフリー化が実現でき
る。
【0044】また本発明の水浄化装置は、凝集電極と、
殺菌電極とを所定の間隙を設けて対向配置し、この凝集
電極および殺菌電極に交互に通電する極性可変電源を設
けたので、凝集手段と殺菌手段を一対の電極で構成で
き、装置の小型化を実現できる。
【0045】さらに本発明による水浄化装置は、凝集電
極をアルミニウムから構成するとともに、殺菌電極を銅
から構成したので、凝集および殺菌に好適な金属イオン
を溶出させることができ、凝集および殺菌効果を最大限
に発揮することができる。またアルミニウム、銅ともに
比較的安価であり、耐水性も良好である。
【0046】また本発明による水浄化装置は、凝集電極
と殺菌電極への通電量を各々異ならせて供給する通電量
制御手段を設けたので、凝集および殺菌に好適な金属イ
オン濃度が実現でき、安定した浄化性能と殺菌性能が得
られる。
【0047】また本発明による水浄化装置は、凝集電極
および殺菌電極を濾過手段の内部に設けるものであるの
で、別部材で構成する場合に比較して装置の簡素化およ
び小型化が実現できる。
【0048】さらに本発明による水浄化装置は、濾過手
段の懸濁物質の堆積による目詰まりを洗浄する逆洗手段
と、この逆洗手段を制御する逆洗制御手段を設けたの
で、長期使用による濾材の目詰まりを防止でき、長期に
わたって安定した浄化性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す水浄化装置の構成図
【図2】本発明の実施例2を示す水浄化装置の構成図
【図3】本発明の従来例を示す水浄化装置の構成図
【符号の説明】
10 循環手段 14 循環路 15 濾過手段 20 逆洗手段 27 逆洗制御手段 28 電気分解手段 29 陽極 30 陰極 31 電極 33 極性変換手段 34 酸化膜剥離手段 36 濃度検出センサ 37 イオン濃度制御手段 38 凝集電極(凝集手段) 39 殺菌電極(殺菌手段) 40 極性可変電源 43 通電量制御手段
フロントページの続き (72)発明者 古田 聡 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】懸濁水を循環させる循環手段と、循環路
    と、前記懸濁水に含まれる懸濁物質を濾過する濾過手段
    と、電気分解により前記懸濁水に重金属イオンを溶出混
    入する電気分解手段を設けた水浄化装置。
  2. 【請求項2】電気分解手段は、陽極と陰極から構成され
    る電極と、前記電極に電力を供給する電源とから構成し
    た請求項1記載の水浄化装置。
  3. 【請求項3】電極は、Ag、Cu、Zn、Feの群から
    選ばれる少なくとも1種の重金属から構成した請求項2
    記載の水浄化装置。
  4. 【請求項4】濾過手段の内部に電極を設けて構成した請
    求項2または3記載の水浄化装置。
  5. 【請求項5】通電によって陽極の表面に生成される酸化
    膜を除去する酸化膜剥離手段を設けた請求項2から4の
    いずれか1項記載の水浄化装置。
  6. 【請求項6】酸化膜剥離手段は、陽極と陰極に交互に通
    電する極性変換手段から構成した請求項5記載の水浄化
    装置。
  7. 【請求項7】循環路内に設けられ、重金属イオン濃度を
    検出する濃度検出センサと、前記濃度検出センサの信号
    にもとづいて電気分解手段を制御し、懸濁水の金属イオ
    ン濃度を所定濃度に制御するイオン濃度制御手段を設け
    た請求項1から4のいずれか1項記載の水浄化装置。
  8. 【請求項8】懸濁水を循環させる循環手段と、循環路
    と、前記懸濁水に含まれる懸濁物質を電気分解物質によ
    り凝集する凝集手段と、凝集後の懸濁物質を濾過する濾
    過手段と、電気分解により前記懸濁水に重金属イオンを
    溶出混入する殺菌手段を設けた水浄化装置。
  9. 【請求項9】通電により、凝集作用を有する金属イオン
    を溶出する凝集電極と、殺菌作用を有する重金属イオン
    を溶出する殺菌電極とを所定の間隙を設けて対向配置
    し、前記凝集電極および殺菌電極に交互に通電する極性
    可変電源を設けた請求項8記載の水浄化装置。
  10. 【請求項10】凝集電極をアルミニウムから構成し、殺
    菌電極を銅から構成した請求項9記載の水浄化装置。
  11. 【請求項11】凝集電極と殺菌電極への通電量を夫々異
    ならせて供給する通電量制御手段を設けた請求項9記載
    の水浄化装置。
  12. 【請求項12】凝集電極および殺菌電極を濾過手段の内
    部に設けた請求項9または10記載の水浄化装置。
  13. 【請求項13】濾過手段の懸濁物質の堆積による目詰ま
    りを逆流洗浄によって洗浄する逆洗手段と、前記逆洗手
    段を制御する逆洗制御手段を設けた請求項1または8記
    載の水浄化装置。
JP8030294A 1996-02-19 1996-02-19 水浄化装置 Pending JPH09220411A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101880612B1 (ko) * 2016-03-23 2018-07-23 서울대학교산학협력단 모듈 타입의 오폐수 여과 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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