JPH09218854A - 連携表示システム - Google Patents

連携表示システム

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JPH09218854A
JPH09218854A JP8022465A JP2246596A JPH09218854A JP H09218854 A JPH09218854 A JP H09218854A JP 8022465 A JP8022465 A JP 8022465A JP 2246596 A JP2246596 A JP 2246596A JP H09218854 A JPH09218854 A JP H09218854A
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高伸 大▲崎▼
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伴  秀行
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力データ発生間隔に対しデータ伝送間隔が
大きい場合に、端末間の表示の同期と入力に対する表示
の高い応答性の両立を達成すること。 【解決手段】 編集手段7で、入力データとバッファ8
内データを基に伝送データ編集方法を選び編集を行う。
例えば、手書き描画の場合はバッファ8内の複数データ
を伝送1回分としてまとめ、ポインタ表示の場合はバッ
ファ8内の複数データの内古いデータを削除し最新のデ
ータのみを残す。このような編集を行った後のデータを
送出手段9で他の端末へ送出し、伝送確認手段11で伝
送先端末からの伝送完了信号を確認した後、各端末の表
示手段6に表示する。本構成は、伝送回数削減によるデ
ータ伝送時間の減少とデータ伝送確認後の表示により、
操作者の入力に対する表示の応答性を向上し、端末間の
表示の同期を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信手段を介して
接続された複数の端末間で同じ情報を表示するととも
に、必要に応じて表示内容を変更しながら共同作業を行
う連携表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】複数のコンピュータをネットワークで接
続して、各コンピュータで互いに同一の画像を表示する
とともに、表示画像に手書き描画の追加や、位置を指し
示すポインタ表示のポインタ位置の変更など、表示内容
を変更する処理を行いながら共同作業を行う連携表示シ
ステムが従来から知られている。その場合に、ある端末
で入力された、手書き描画やポインタの表示、画像の拡
大縮小などの表示内容変更処理を自端末と連携する他の
端末の表示画面上に表示する方法には、以下のような方
法がある。
【0003】(1)ある端末で操作者より入力された処
理を自端末で実行して表示し、その後、「処理のデー
タ」を連携する他の端末に伝送して、連携する他の端末
で表示する方法。この場合、伝送する「処理のデータ」
としては入力された処理要求そのままのデータと入力さ
れた処理要求に基づいて処理した結果得られた画面情報
データの2種類がある。 (2)ある端末で操作者よって入力されたデータをその
まま連携する他の端末に伝送し、連携する端末間で上記
伝送の完了を確認してから、それぞれの端末で処理を実
行し、その処理結果をそれぞれの端末に表示する方法。
さらに、例えば手書き描画のように処理が連続して入力
される場合には、以下のような方法もある。 (3)操作者からの入力に従って逐次自端末に処理結果
を表示し、全ての入力と表示が終了してから、実行した
処理のデータを連携する他の端末に一括して伝送し、該
他の端末に表示する方法。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
上記(1)のように、操作者によって入力された表示内
容を変更する処理要求を実行して自端末に表示した後、
「処理のデータ」を他の端末に伝送して表示する構成を
用いた場合、連携する他の端末では伝送の遅れによって
表示が遅れ、端末間の表示の同期が困難となる。従っ
て、各端末の操作者の間において誤認が発生するという
問題があった。また、上記(2)のように、操作者によ
って入力されたデータをそのまま連携する他の端末に伝
送し、その伝送が完了した後、各端末で処理を実行して
表示を行う構成を用いた場合、伝送に要する時間が大き
いことから、入力に対して表示に遅れが生じ、操作の応
答が低下するという問題があった。また、上記(3)の
ように、操作者による連続入力に対してその結果を逐次
表示し、入力と表示の終了後に相手端末に全データをま
とめて伝送して表示する構成を用いた場合、端末間で表
示に大きな時間差が生じ、端末間の表示の同期が困難と
なる。従って、この場合も各端末の操作者の間において
誤認が発生する問題があった。
【0005】本発明の目的は、上述した従来の問題点を
解決し、操作者の入力に対して応答性が高く、かつ、端
末間で同期して表示可能な連携表示システムを提供する
ことにある。本発明の他の目的は、操作者の入力による
データの発生間隔に対してそのデータの伝送時間が長い
場合に、連続して入力した場合であっても端末間の表示
を同期させることができるとともに、表示の応答性を高
くすることができる連携表示システムを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の連携表示システムは、通信手段を介して接
続された複数の端末間で同じ情報を表示するとともに、
一つの端末から入力された表示内容変更データを該一つ
の端末とは異なる1以上の他の端末に伝送し、前記一つ
の端末および前記1以上の他の端末の表示内容を前記表
示内容変更データによって変更しながら共同作業を行う
連携表示システムであって、前記端末(1,3−1〜3
−n)の各々は、操作者からの入力に従い表示内容変更
データを作成する入力手段(4)と、前記表示内容変更
データを蓄積するバッファ(8)と、入力手段(4)か
ら新たに入力された表示内容変更データとバッファ
(8)内に蓄積されている表示内容変更データの種類と
量から選択される方法に従い、表示内容変更データを編
集する編集手段(7)と、編集された表示内容変更デー
タを他の端末に送出する送出手段(9)と、他の端末か
らの表示内容変更データを受信する受信手段(10)
と、送出手段(9)と受信手段(10)による前記一つ
の端末と他の端末間での表示内容変更データの伝送が完
了したことを確認する伝送確認手段(11)と、伝送確
認手段(11)により伝送完了が確認された表示内容変
更データに従って表示内容の変更を行う表示手段(6)
を具備することを特徴としている。
【0007】また、編集手段(7)は、入力手段(4)
とバッファ(8)内に入力および蓄積された表示内容変
更データが複数ある場合に、伝送する表示内容変更デー
タを少なくとも一つ選択する編集を行うことを特徴とし
ている。さらに、編集手段(7)は、入力手段(4)と
バッファ(8)内に入力および蓄積された表示内容変更
データが複数ある場合に、伝送する表示内容変更データ
を少なくとも二つ選択し、伝送1回分として選択した表
示内容変更データをまとめる編集を行うことを特徴とし
ている。また、表示内容変更データは、拡大/縮小指示
データ,手書き描画データ,ポインタの表示データ,回
転/反転指示データ,階調指示データ,画素値を表示す
る場合の画素位置データ,2点間の距離を表示する場合
の位置データ,消しゴム機能用データのいずれか1つを
含むことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、上記手段を具備し、編
集手段(7)で、入力手段(4)から入力された入力デ
ータとバッファ(8)内に格納されているデータの種類
と量に基づいて適切な伝送データ編集方法を選んで編集
する。例えば、入力データが手書き描画の場合はバッフ
ァ(8)内の複数データを伝送1回分としてまとめ、入
力データがポインタ表示の場合はバッファ(8)内の複
数データのうち古いデータを削除し最新のデータのみを
残す。このような編集を行った後のデータを送出手段
(9)で他の端末へ送出する。伝送確認手段(11)で
伝送先端末からの伝送完了信号を確認した後、各端末の
表示手段(6)に表示する。本構成によると、伝送回数
削減によるデータ伝送時間の減少とデータ伝送確認後の
表示によって、操作者の入力に対する表示の応答性の向
上と端末間における表示の同期が可能になる。
【0009】次に、本発明の連携表示システムの構成お
よび動作の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。図
1は、本発明の実施例の連携表示システムの基本構成を
示す図である。同図中、1は入力と表示が可能な端末
で、例えば、マウスやキーボードなどの入力装置からな
る入力手段4とディスプレイなどの表示装置からなる表
示手段6を持つコンピュータから構成されている。この
端末1は通信手段2を用いて他の端末3−1〜3−nと
接続されている。通信手段2としてはコンピュータのネ
ットワークや電話回線、ISDN回線などが使用され
る。本連携表示システムは、ある任意の端末のデータ
(処理前のデータでも処理後のデータでもよい)は通信
手段2を介して他の任意の1以上の端末に伝送され、必
要に応じてそれらの端末の表示手段に同時に表示するこ
とが可能なシステムである。
【0010】さらに詳細に述べると、入力手段4では、
操作者によるマウスやキーボードなどの入力装置からの
入力を元にして表示内容の変更を指示する処理データを
作成し、そのデータを連携制御手段5に送る。連携制御
手段5は他の端末との間でデータを送受信するととも
に、ここで送受信完了が確認されたデータを表示手段6
ではディスプレイなどの表示装置に表示させる。連携制
御手段5は、入力手段4から入力されて他端末への送出
を待つデータを蓄積するバッファ8と、新たに入力手段
4から入力されたデータとバッファ8内に蓄積されてい
るデータの種類とそのデータの量に基づいて送信のため
にデータを編集する編集手段7と、編集されたデータを
他の端末へ送出する送出手段9と、他の端末から送信さ
れてきたデータを受信する受信手段10と、送出手段9
と受信手段10によるデータの送受信が完了したことを
確認する伝送確認手段11から構成されている。
【0011】伝送確認手段11はデータの送受信が完了
したことを確認するものであり、例えば、データを受信
した端末の伝送確認手段はデータの受信完了を通知する
ための小データ(受信確認信号)を送出元の端末へ送信
し、逆に、データを送出した端末の伝送確認手段はデー
タ送出先の端末から返送される前記小データ(受信確認
信号)の通知を受けることによってデータの受信が完了
したことを確認する。伝送確認手段11で伝送時間の短
い小データ(受信確認信号)を送受信することで端末間
のデータの伝送完了を確認し、その後表示手段6で表示
するため、端末間の表示を同期させることができる。ま
た、編集手段7で伝送するデータを編集することによっ
て、伝送するデータの量や伝送回数を制御できる。
【0012】図2は、本実施例の連携表示システムを構
成する端末の処理のフローチャート例である。ここで
は、共同作業の為の表示内容変更処理の内容としては、
手書き描画、ポインタの表示、画像の拡大/縮小の3種
類だけを考え、また、簡単のために、端末1と端末3−
1の2つの端末間で連携する場合を例にして説明する
(2つ以上のの端末間で連携する場合に適用できること
はいうまでもない)。
【0013】まず、端末1では、入力手段4からの入力
データの有無を調べる(ステップ21)。入力データが
ある場合には、編集手段7およびバッファ8中で、デー
タの編集を行う(ステップ22:詳細は図3で説明す
る)。そして、通信手段2や他の端末3−1に対して、
データ送出の可否を確認する(ステップ23)。送出が
可能な場合は、送出手段9において、通信手段2を介し
て端末3−1にデータを送出する(ステップ24)。端
末3−1からの小データ(受信確認信号)を受信するこ
とにより端末3−1へのデータの伝送が完了したことを
伝送確認手段11で確認し(ステップ25)、表示手段
6において、伝送データにより手書き描画処理、ポイン
タの表示処理、画像の拡大処理のいずれかを実行し、表
示する(ステップ26)。そして、次のデータの入力を
待つため、再び、ステップ21に戻る。
【0014】また、ステップ21において、入力手段4
からの入力データが存在しなかった場合には、他の端末
3−1からの受信すべきデータが存在するかを確認する
(ステップ27)。受信すべきデータが存在しない場合
には、再び、データの入力を待つため、ステップ21に
戻る。また、ステップ23において、データの送出が不
可能と判断された場合にも、次の入力を待つため、ステ
ップ21へ戻る。
【0015】一方、端末1からのデータを受信する端末
3−1では、ステップ21では入力データ無し、ステッ
プ27では受信データがあると判断される。そこで、受
信手段10によってデータを受信し(ステップ28)、
伝送確認手段11によって端末1と端末3−1の間での
伝送の完了を小データにより確認する(ステップ2
5)。データの伝送完了が確認後、端末3−1でも表示
手段6により、受信データによって、手書き描画処理、
ポインタの表示処理、画像の拡大処理のいずれかを実行
し、表示した後(ステップ26)、ステップ21に戻
り、再び、次の入力データを待つ。
【0016】図3は、図2のデータ編集ステップ22で
行われる編集方法の詳細なフローチャート例である。こ
こでは、バッファ8と編集手段7においてデータの編集
を行う。バッファ8では編集手段7によって登録された
順番により、データを送出手段に送る。まず、ステップ
31において、バッファ8内のデータと入力されたデー
タを比較する。バッファ8内にデータが存在しない場合
は、入力データを送出データとしてバッファ8に登録す
る(ステップ32)。バッファ8内にデータが存在し、
バッファ8内のデータと入力されたデータを比較した結
果、バッファ8内のデータと入力データの処理内容が異
なる場合は(ステップ31:NO)、該入力データをバッ
ファ8内に格納されているデータの次に送出するデータ
としてバッファ8に登録する(ステップ32)。
【0017】ステップ31において、バッファ8内にデ
ータが存在し、バッファ8内のデータと入力されたデー
タを比較した結果、バッファ8内のデータと入力データ
が同一の処理内容であることが確認された場合には(ス
テップ31:YES)、その入力されたデータの処理内容
を調べ、その処理内容が手書き描画、ポインタ、拡大/
縮小のいずれであるかを判定する(ステップ33)。入
力されたデータが手書き描画の座標であった場合にはバ
ッファ8内のデータと入力データを1回で伝送するよう
に合成し(ステップ34)、編集ステップ22を終了す
る。また、ステップ33において、入力されたデータが
ポインタの座標であった場合には、バッファ8内に格納
されている以前の座標データを削除し、新たに、今回入
力されたデータをバッファ8に登録し(ステップ3
5)、データ編集ステップ22を終了する。入力データ
が拡大/縮小を指示するデータであった場合には、その
データをバッファ8に登録し(ステップ32)、編集ス
テップ22を終了する。
【0018】次に、データ編集ステップ22でのデータ
の流れを具体的に説明する。ここでは、通信手段2の伝
送速度の影響により、データの発生間隔より、他の端末
への送出の間隔を大きくしなければならない場合を考え
る。通信手段2の伝送速度が大きく、データの発生間隔
より他の端末への送出の間隔が小さくてよい場合は編集
することなくデータが発生する毎にそのデータを他の端
末へ送出することができる。
【0019】(A)入力データが手書き描画の場合 図4は、操作者が手書き描画を選択し、マウスのドラッ
グにより連続して描画入力を行った場合のデータの流れ
の一例を示す図である。ここで説明する例は、図3中に
おいて、ステップ31−ステップ33−ステップ34と
進む流れ(入力されたデータが自由曲線の場合)であ
る。入力手段4では、操作者の入力により、データが入
力時間間隔41で発生し、一方、送出手段9では、送出
時間間隔42でデータを他の端末に向けて送出するもの
とし、入力時間間隔41が送出時間間隔42より短い場
合を考える。
【0020】(a)入力手段4で発生した最初のデータ
data-1は、編集手段7において、最初のデータであるの
で(バッファ8にデータが存在しない)、バッファ8に
登録される(図2のステップ22,すなわち図3のステ
ップ31,32)。そして、このとき送出可(図2のス
テップ23;YES)であるので、送出手段9から他の端
末3−1に向けて送出される(図2のステップ24)。
伝送確認手段11で伝送完了を確認した後、表示される
(ステップ25,26)。バッファ8内では送出したデ
ータは削除される。
【0021】(b)次に、時間間隔41後にdata-2が発
生すると(図2のステップ21;YES)、編集手段7で
はバッファ8の中を調べる。この時点では、バッファ8
にはデータが存在しないので(data-1は伝送後に削除さ
れている)、data-1のときと同様にバッファ8に登録さ
れる(図3のステップ31,32)。次に、図2のステ
ップ23で送出可か否かが判定される。今の場合、送出
手段9では、送出時間間隔42が経っていないので送出
不可と判定され(ステップ23;NO)、バッファ8にda
ta-2を登録したままステップ21に戻る。
【0022】(c)次に、時間間隔41後にdata-3が発
生すると(図2のステップ21;YES)、編集手段7で
はバッファ8の中を調べる。そして、バッファ8内に以
前のデータであるdata-2が存在し、バッファ8内のデー
タdata-2と入力データdata-3が同一処理であることが分
かると(ステップ31;YES)、その種類を判定し(ス
テップ33)、共に手書き描画(自由曲線)であるため
バッファ内のデータdata-2と入力データdata-3を送出1
回分のデータとして合成編集した後、バッファ8に登録
する(ステップ34)。ここでもまだ送出時間間隔42
が経っておらず送出不可であるため(図2のステップ2
3;NO)、data-2とdata-3の合成データをバッファ8内
に残したまま再びステップ21に戻る。
【0023】(d)さらに、時間間隔41後にdata-4が
発生すると(図2のステップ21;YES)、編集手段7
ではバッファ8の中を調べる。そして、バッファ8内に
以前のデータであるdata-2とdata-3が存在し、バッファ
8内のデータdata-2,data-3と入力データdata-4が同一
処理であることが分かると(ステップ31;YES)、そ
の種類を判定し(ステップ33)、共に手書き描画(自
由曲線)であるためバッファ内のデータdata-2,data-3
と入力データdata-4を送出1回分のデータとして合成編
集した後、バッファ8に登録する(ステップ34)。こ
の時点では送出時間間隔42が経過しており送出可であ
るため(図2のステップ23;YES)、バッファ8に格
納されたdata-2,data-3とdata-4の合成データを送出手
段9によって他の端末3−1へ送出する(ステップ2
4)。伝送確認手段11で伝送完了を確認した後、表示
手段6に表示される(ステップ25,26)。バッファ
8内では送出したデータは全て削除される。
【0024】(B)入力データがポインタの表示指示の
場合 図5は、操作者がポインタの表示を選択し、マウスのド
ラッグにより連続してポインタの入力を行った場合のデ
ータの流れの一例を示す図である。ここで説明する例
は、図3中において、ステップ31−ステップ33−ス
テップ35と進む流れ(入力されたデータがポインタの
場合)である。入力手段4では、操作者の入力により、
データが入力時間間隔51で発生し、一方、送出手段9
では、送出時間間隔52でデータを他の端末に向けて送
出するものとし、入力時間間隔51が送出時間間隔52
より短い場合を考える。
【0025】(a)入力手段4で発生した最初のデータ
data-1は、編集手段7において、最初のデータであるの
で(バッファ8にデータが存在しない)、バッファ8に
登録される(図2のステップ22,すなわち図3のステ
ップ31,32)。そして、このとき送出可(図2のス
テップ23;YES)であるので、送出手段9から他の端
末3−1に向けて送出される(図2のステップ24)。
伝送完了を確認した後、表示手段6に表示される(ステ
ップ25,26)。バッファ8内では送出したデータは
削除される。
【0026】(b)次に、時間間隔51後にdata-2が発
生すると(図2のステップ21;YES)、編集手段7で
はバッファ8の中を調べる。この時点では、バッファ8
にはデータが存在しないので(data-1は伝送後に削除さ
れている)、data-1のときと同様にバッファ8に登録さ
れる(図3のステップ31,32)。次に、図2のステ
ップ23で送出可か否かが判定される。今の場合、送出
手段9では、送出時間間隔52が経っていないので送出
不可と判定され(ステップ23;NO)、バッファ8にda
ta-2を登録したままステップ21に戻る。
【0027】(c)次に、時間間隔51後にdata-3が発
生すると(図2のステップ21;YES)、編集手段7で
はバッファ8の中を調べる。この時点では、バッファ8
にはデータがdata-2が存在するので、バッファ8内のデ
ータdata-2と入力データdata−3を調べそれらが同
一処理であることが分かると(ステップ31;YE
S)、その種類を判定し(ステップ33)、共にポイン
タ表示であるためバッファ内のデータdata-2を削除し新
たに入力データdata-3をバッファ8に登録する(ステッ
プ35)。ここでもまだ送出時間間隔52が経っておら
ず送出不可であるため(図2のステップ23;NO)、da
ta-3をバッファ8内に残したまま再びステップ21に戻
る。
【0028】(d)さらに、時間間隔51後にdata-4が
発生すると(図2のステップ21;YES)、編集手段7
ではバッファ8の中を調べる。この時点では、バッファ
8にはデータがdata-3が存在するので、バッファ8内の
データdata-3と入力データdata-4を調べそれらが同一処
理であることが分かると(ステップ31;YES)、その
種類を判定し(ステップ33)、共にポインタ表示であ
るためバッファ内のデータdata-3を削除し新たに入力デ
ータdata-4をバッファ8に登録する(ステップ35)。
次に、図2のステップ23で送出可か否かが判定され
る。今の場合、送出時間間隔52が経過しているので送
出可と判定され(ステップ23;YES)、送出手段9
は、バッファ8に登録されているdata-4を他の端末3−
1に送出する(ステップ24)。伝送完了を確認した
後、表示手段6に表示する(ステップ25,26)。バ
ッファ8内では送出したデータdata-4を削除する。
【0029】(C)入力データが拡大・縮小指示データ
の場合 表示手段に表示している図形を拡大・縮小する場合に
は、操作者が入力手段4から図形の拡大または縮小を選
択入力(拡大率/縮小率を含む)する。ここで説明する
例は、図3中において、ステップ31−ステップ33−
ステップ32に進む流れである。
【0030】(a)入力手段4で発生した最初のデータ
(data-1)は、編集手段7において、最初のデータであ
るので(バッファ8にデータが存在しない)、バッファ
8に登録される(図2のステップ22,すなわち図3の
ステップ31,32)。そして、このとき送出可(図2
のステップ23;YES)であるので、送出手段9から他
の端末3−1に向けて送出される(図2のステップ2
4)。伝送完了を確認した後、表示手段6に表示される
(ステップ25,26)。バッファ8内では送出したデ
ータ(data-1)は削除される。
【0031】(b)次の入力時間間隔にdata-2が発生す
ると(図2のステップ21;YES)、編集手段7ではバ
ッファ8の中を調べる。この時点では、バッファ8には
データが存在しないので(data-1は伝送後に削除されて
いる)、data-1のときと同様にバッファ8に登録される
(図3のステップ31,32)。次に、図2のステップ
23で送出可か否かが判定される。今の場合、送出手段
9では、送出時間間隔が経っていないので送出不可と判
定され(ステップ23;NO)、バッファ8にdata-2を登
録したままステップ21に戻る。
【0032】(c)次の入力時間間隔にdata-3が発生す
ると(図2のステップ21;YES)、編集手段7ではバ
ッファ8の中を調べる。そして、バッファ8内に以前の
データであるdata-2が存在し、バッファ8内のデータda
ta-2と入力データdata-3が同一処理であることが分かる
と(ステップ31;YES)、その種類を判定し(ステッ
プ33)、共に拡大・縮小指示データであるためdata-3
もバッファ8に登録する(ステップ34)。ここでもま
だ送出時間間隔が経っておらず送出不可であるため(図
2のステップ23;NO)、data-2とdata-3をバッファ8
内に残したまま再びステップ21に戻る。
【0033】(d)さらに、入力時間間隔後にdata-4が
発生すると(図2のステップ21;YES)、編集手段7
ではバッファ8の中を調べる。そして、バッファ8内に
以前のデータであるdata-2とdata-3が存在し、バッファ
8内のデータdata-2,data-3と入力データdata-4が同一
処理であることが分かると(ステップ31;YES)、そ
の種類を判定し(ステップ33)、共に拡大・縮小指示
データであるためdata-4もバッファ8に登録する(ステ
ップ34)。この時点では送出時間間隔42が経過して
おり送出可であるため(図2のステップ23;YES)、
バッファ8に格納されたdata-2,data-3,data-4を順次
送出手段9によって他の端末3−1へ送出する(ステッ
プ24)。伝送確認手段11で伝送完了を確認した後、
表示手段6に表示される(ステップ25,26)。バッ
ファ8内では送出したデータは全て削除される。
【0034】以上は、(A)の手書き描画、(B)のポ
インタ表示の場合と同様に、入力時間間隔が送出時間間
隔より短い極端ば場合を例にとって説明したが、通常、
拡大・縮小指示の入力時間間隔はかなり長いので、バッ
ファ8に複数のデータ(data-2,data-3・・・)が格納
されることはなく、入力されたデータは入力順に滞留す
ることなく送出される。もし、入力時間間隔が送出時間
間隔より短い場合には、複数のデータ(data-2、data-3
など)がバッファ8に滞留することがあるが、このとき
は、その事情(どのような画像を表示しているか、また
拡大・縮小が何のために行われるかなど)にあわせて最
新の入力データ(拡大・縮小指示)を送出したり、適当
に間引いて送出したりすることができる。
【0035】次に、上記実施例における表示手段6の表
示例を示す。図6は、手書き描画処理を実行した場合の
入力と画面の遷移について示した図である。本例は、端
末Aの表示画面60で、ペン型のカーソル(以下ペンと
いう)61を、マウスのクリック、ドラッグ操作により
移動させた軌跡によって線を表示させるものであり、図
4のデータの流れに対応させたものである。まず、マウ
スをクリックし、座標点62の情報data-1を発生させ
る。このdata-1を端末Bに伝送し、伝送完了の確認の
後、軌跡の始点(65)をそれぞれの端末に表示する
(表示画面63,64参照)。その後、送出時間間隔が
経過すると、次のデータの送出が可能となるが、このと
きには、端末Aでは、マウスのドラッグ操作によりペン
が移動して新しい座標の情報data-2、data-3,data-4が
発生している(表示画面63参照)。このdata-2からda
ta-4を編集により伝送1回分として合成してから送出手
段9により端末Bに送出し、伝送確認手段11により伝
送完了の確認の後、座標間を結ぶ線をそれぞれの端末に
表示する(表示画面66,67参照)。
【0036】さらに、送出時間間隔を経過すると、端末
Aでは、さらにペンが移動して座標の情報data-5,data
-6,data-7が発生している(表示画面66参照)。この
data-5からdata-7を再び伝送1回分としてまとめ、送出
手段9により端末Bに伝送する。そして、伝送確認手段
11により伝送完了の確認の後、座標間を結ぶ線をそれ
ぞれの端末に表示する(表示画面68,69参照)。本
実施例では以上の手順を繰り返して画面上に自由曲線を
描く。
【0037】図7は、ポインタ表示処理を実行した場合
の入力と画面の遷移について示すものであり、図5のデ
ータの流れに対応させたものである。本ポインタは、マ
ウスのクリック、ドラッグ操作により表示画面中の位置
を指し示すのに用いるものである。端末Aの表示画面7
0においてマウスをクリックすることによって、マウス
カーソル71が示す位置の座標点72の情報data-1が発
生する。そして、data-1を伝送して伝送完了の確認の
後、それぞれの端末にポインタ75を表示する(表示画
面73,74参照)。このとき、端末Aではマウスのド
ラッグ操作によりマウスカーソルが移動して、新たな座
標の情報data-2,data-3,data-4が入力されている(表
示画面73参照)。
【0038】図5で説明した実施例では、送出手段9は
最新の座標点のdata-4だけを伝送し、伝送確認手段11
により伝送完了の確認の後、それぞれの端末はdata-4の
位置にポインタを表示する(表示画面76,77参
照)。送出時間間隔後、端末Aでは、マウスのドラッグ
操作によりマウスカーソルが移動し、新たな座標点data
-5,data-6,data-7が入力されている(表示画面76参
照)。このうち、伝送する情報を最新のdata-7だけにし
て伝送し、伝送確認手段11により伝送完了の確認を行
った後、端末AおよびBに表示する(表示画面78,7
9参照)。本実施例では以上の手順を繰り返してポイン
タの移動表示を行う。
【0039】本発明の連携表示システムでは、伝送時間
の短い小データ(受信確認信号)により伝送の完了を確
認してから表示を行うため、端末間の表示を同期させる
ことができることに加え、伝送するデータを編集するこ
とによって、伝送回数、伝送するデータ量を削減し、入
力に対する表示の応答性を高めることができる。特に、
低速な伝送手段を用いた場合において、応答性を著しく
高めることができる。
【0040】さらに、伝送するデータの編集方法を処理
内容に基づいて選択することで、伝送回数、データ量を
削減しながらも端末操作者間の意志疎通に必要な情報は
伝えることができる。例えば、手書き描画を行う場合
は、操作者が移動させた座標の情報を全て表示すること
によって、なめらかな曲線を描くことができる。また、
ポインタを表示する場合には、座標の移動の途中過程を
除き、伝送時点での最新の座標だけを伝送することによ
って、操作に対する追従性を高めることができる。
【0041】上記実施例では、手書き描画処理が入力さ
れた場合、伝送の間に入力されたデータを全て合成して
いるが、入力されたデータ量により、いくつかのデータ
を選択して合成するようにしてもよい。すなわち、入力
されたデータ量が非常に多い場合、いくつかのデータを
選択して合成(例えば、一つ置き,二つ置きにデータを
間引きして合成)するようにする。このようにすること
によって、データ量が多いことに起因して生じる伝送時
間の増大化を防止することができ、データの選択の仕方
によって入力から表示までの応答時間を適切な値に調整
することができる。また、ポインタ表示処理が入力され
た場合、最新のデータを選択し伝送しているが、複数の
データの中から最も特徴的なデータを選択する編集を行
い、伝送するようにしてもよい。
【0042】なお、上記実施例では、手書き描画処理が
入力された場合、図4に示す通り、バッファ8への登録
時にデータを編集して前回データとの合成を行っている
が、図8のように、入力データをそのまま直接バッファ
に蓄積し、伝送時に編集を行って合成するようにしても
よい。また、上記実施例では、ポインタを表示する処理
を実行する場合にも、図5のように、バッファ8登録前
に前回データを削除するようにしているが、図9のよう
に、入力データをそのまま直接バッファに蓄積し、デー
タの伝送時に伝送するデータ(最新のデータ)を選択
し、他のデータ(古いデータ)を削除するようにしても
よい。また、上記実施例では、2台の端末間で連携した
場合を説明したが、3台以上の端末を相互に接続し、多
地点間の連携を行ってもよい。
【0043】次に、本発明を医療分野に応用し、離れた
場所にいる複数の医師が同一の画像を参照しながら協力
して診療をする遠隔診療支援システムとして利用した例
を、図を用いて詳細に説明する。図10は遠隔診療支援
システムの構成の一例を示す図であり、専門病院80と
診療所81にそれぞれ端末Aおよび端末Bを設置し、専
門病院80の専門医と診療所81の主治医の間でこれら
の端末で連携して診療を行う場合を示す図である。
【0044】専門病院80における端末Aは、処理装置
としてのパーソナルコンピュータ(82−1)、表示装
置としてのディスプレイ(83−1)、入力装置として
のキーボード(84−1)およびマウス(85−1)を
具備している。また、診療所81の端末Bは、処理装置
としてのパーソナルコンピュータ(82−2)、表示装
置としてのディスプレイ(83−2)、入力装置として
のキーボード(84−2)およびマウス(85−2)を
具備している。そして、パーソナルコンピュータ(82
−1)とパーソナルコンピュータ(82−2)の間を通
信手段2で接続する。通信手段2としては、例えば、I
SDN回線が用いられる。端末Aと端末Bの間では、デ
ィスプレイ(83−1)と端末Bのディスプレイ(83
−2)に同一の画像を表示して、それぞれの電話(86
−1)と電話(86−2)によって相互に対話を行って
入力装置で必要な入力を行いながら画面を操作して診療
を行う。
【0045】次に、図10の遠隔診療支援システムの動
作手順を説明する。ここでは、専門病院80で検査を受
けた患者に対し、診療所81でその後の治療を行うた
め、検査結果を専門病80から診療所81に伝える場合
を考える。まず、専門病院80の検査装置87で撮影し
た画像を、通信手段2を介したオンライン伝送、もしく
は、光磁気ディスク88などのオフライン媒体の搬送に
より、診療所81へ送る。
【0046】次に、専門病院80の端末Aから、表示す
る画像を指示し当該画像を特定するための情報(画像フ
ァイルナンバ等)は、図2,図3に示した手順に従って
診療所81の端末Bに伝送される。通常、画像ファイル
ナンバ等の画像を特定するための情報は、短かい時間間
隔で連続して行われることはないため、端末Aの処理
中、図2のデータ編集ステップ22では、図3のステッ
プ31−ステップ32の流れで処理が行われる。ステッ
プ32では、バッファ内のデータには編集を行わない
で、画像を特定するための情報(画像ファイルナンバ
等)をそのまま端末Bに送出する。
【0047】診療所81の端末Bでは、画像を特定する
ための情報(画像ファイルナンバ等)の受信を完了した
ら、その旨を示す小データ(受信確認信号)を専門病院
80の端末Aへ返送する。専門病院80の端末Aの伝送
完了確認ステップ(図2のステップ25)では、診療所
の端末Bからの受信完了の確認のための小データ(受信
完了信号)を受信する。この伝送完了確認ステップ(図
2のステップ25)により、互いに実行する処理の内容
を確認し、専門病院80の端末Aのディスプレイ(83
−1)と診療所81の端末Bのディスプレイ(83−
2)に、それぞれ画像(89−1)と画像(89−2)
を同期して表示する(図2のステップ26)。
【0048】次に、専門病院80の専門医は、表示され
た画像中の病変部を指し示すため、双方の端末のディス
プレイ上の同一画像位置にポインタを表示させるポイン
タ機能を選択する。専門病院80の専門医は画像(89
−1)上でポインタ75を、マウス(85−1)のクリ
ック、ドラッグにより操作する。このとき、マウス(8
5−1)が座標情報を発生する間隔をT1、通信手段2
がデータを送信する間隔をT2として、T2>T1であ
ったとすると、座標データの発生にデータ伝送が追従で
きない状態となる。そこで、本願発明では、伝送するデ
ータの編集を行うことで応答の低下を解消する。ポイン
タ75を表示する場合、図5に示したように、バッファ
8に常に最新の情報のみを登録して伝送する方法を用い
る。これにより、両方の端末で応答よくポインタ75を
表示することができる。従って、専門病院80の専門医
は、マウス(85−1)のクリック、ドラッグ操作によ
り、ポインタ75をなめらかに操作しながら病変部を指
し示して説明を行うことができ、診療所82の主治医
は、違和感なくその説明を受けることができる。
【0049】次に、診療所の主治医から、専門医が指し
示した病変の大きさについて質問があったとする。その
場合、専門病院80の専門医はその病変部の周囲を線で
囲んで示すため、マウスの軌跡に線を描画する手書き描
画(自由曲線)の機能を選択する。手書き描画90も、
ポインタ75と同様にマウス(85−1)のクリック、
ドラッグにより操作されるので、データの編集を行い応
答を向上させる。手書き描画90の場合には、図4に示
した方法と同様に、送出のタイミングにない入力データ
(座標データ)をバッファ内のデータと合成編集してバ
ッファ内に登録しておき、次の送出のタイミングでは、
複数の座標データをまとめて伝送する方法を用いる。複
数の座標情報をまとめて伝送することによって、応答よ
く全ての座標点を表示してなめらかな線を描くことが可
能になる。従って、専門病院80の専門医は、マウス
(85−1)のクリック、ドラッグ操作により、病変の
周囲を囲む手書き描画90の線をなめらかに描き、その
病変について説明を行うことができ、診療所82の主治
医は、違和感なくその説明を受けることができる。
【0050】また逆に、必要に応じて、診療所81の主
治医から専門病院80の専門医に対して同様な画面操作
を行うことができる。以上のようにして、専門病院80
の専門医と診療所81の主治医との間で相互に画面操作
を繰り返し連携してきめ細やかな診療を行うことが可能
である。
【0051】上述したように、本発明では、医師が指示
した画像を表示する際、伝送完了確認ステップによるハ
ンドシェイクを行うようにしている。従って、表示され
た画像が不一致となることを防止できる。また、伝送完
了確認ステップを用いることで、表示の開始のタイミン
グの同期をとるようにしている。従って、専門病院80
と診療所81の端末の間で、表示に時間のずれが生じる
のを防止できるようになり、端末間の表示内容が一致す
るので、診療過誤を防止することができる。また、デー
タの種類やバッファ内のデータ量から、データ編集の方
法を選択するようにしたことで、機能にあった最適な伝
送を行うことができるようになる。特に、マウス(85
−1,2)を用いて連続操作する場合など、高い応答性
が求められるものには、編集により最新のデータのみを
送出するなどして応答性を高めることができる。
【0052】さらに、上記実施例で示したように、本発
明を用いることで、各機能が端末間で同期して表示され
ることを保証しながら応答性を高めることができ、ま
た、診療過誤を防止する高い信頼性を持った遠隔診療支
援システムを実現することができる。上記実施例では、
画像の拡大/縮小表示、ポインタ表示、手書き描画の場
合の操作例について説明したが、そのほか、連携して診
療を行う場合には、画像の階調を変更したり、ある位置
の画素値(濃度)や2点間の距離(始点と現在のポイン
タ点間の距離)の表示する機能に関しても、入力データ
に対しポインタ75と同様な編集方法を用い、図5に示
したような、バッファ内に蓄積された複数のデータの中
から最新のデータのみを選択して伝送して表示する方法
を用いることによって、応答性のよい処理を実現するこ
とも可能である。この場合、画像の階調の表示,画素値
の表示,2点間の距離を算出して表示する処理は各端末
で実行される。
【0053】また、手書き描画で描いた線を消す、描画
線を消去する消しゴムなどの機能に関しても、上述した
手書き描画と同様な編集方法を用い、図4に示したよう
に、バッファ内に蓄積されているデータを1回の送出分
データとしてまとめて送り、送られたデータ位置の描画
像を消去することにより、応答性のよい消しゴム処理を
実現することもできる。なお、回転/反転を行う場合に
関しても、前述した拡大/縮小の場合や画像の表示を行
う場合と同様に、編集を行わず、操作1回毎にデータを
送る方法を用いることもできる。
【0054】また、上記実施例では、伝送確認手段は明
示的に小データ(受信確認信号)を伝送することで、伝
送の完了を確認しているが、他の方法により確認を行う
こともできる。例えば、通信プロトコルレベルの確認
(Acknowledge信号)を用いる方法もある。また、通信
の品質が保証されている通信ハードウエアに対し、デー
タを送信するようにデータを渡した時点、また、前記通
信ハードウエアからデータを受け取った時点を確認して
表示処理に進んでもよい。また、データの伝送が確認で
きる方法であれば、あらゆる方法を用いることができ
る。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、伝送確認手段において
伝送完了を確認することによって、複数の端末での表示
の開始を一致させることができ、また、編集手段におい
て伝送するデータを編集することによって、伝送回数、
伝送するデータ量を削減できるようになる。その結果、
端末間の表示を同期させることができることに加え、入
力に対する表示の応答性を高める著しい効果がある。特
に、低速な伝送手段を用いた場合において、応答性を著
しく高める優れた効果がある。さらに、伝送するデータ
の編集方法を処理内容により選択することによって、伝
送回数、データ量を削減しながらも端末操作者間の意志
疎通に必要な情報は伝えることができる著しい効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の基本構成を示すブロック図
である。
【図2】連携表示システムの処理の流れの一例を示すフ
ローチャートである。
【図3】データ編集ステップで行われる編集方法の一例
を示すフローチャートである。
【図4】手書き描画を連続して入力をした場合のデータ
の流れの一例を示す図である。
【図5】ポインタの表示を連続して入力した場合のデー
タの流れの一例を示す図である。
【図6】手書き描画処理を実行した場合の入力と画面の
遷移について示す図である。
【図7】ポインタ表示処理を実行した場合の入力と画面
の遷移について示す図である。
【図8】全ての入力データをバッファに蓄積し、伝送時
に編集を行い合成する方法のデータの流れの一例を示す
図である。
【図9】入力データをバッファに蓄積し、データの伝送
時にデータを選択し、他のデータを削除する方法のデー
タの流れの一例を示す図である。
【図10】本発明を医療分野に応用した、遠隔診療支援
システムの構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1,3−1〜3−n…端末、2…通信手段、4…入力手
段、5…連携制御手段、6…表示手段、7…編集手段、
8…バッファ、9…送出手段、10…受信手段、11…
伝送確認手段、41,51…入力データ発生間隔、4
2,52…データ送出間隔、60,63,64,66,
67,68,69,70,73,74,76,77,7
8,79…表示画面例、61…手書き描画ペン型カーソ
ル、62…手書き描画で入力された座標点、65…手書
き描画で表示された座標点、71…マウスカーソル、7
2…ポインタ表示で入力された座標点、75…ポイン
タ、80…専門病院、81…診療所、82−1〜2…パ
ーソナルコンピュータ、83−1〜2…ディスプレイ、
84−1〜2…キーボード、85−1〜2…マウス、8
6−1〜2…電話、87…検査装置、88…光磁気ディ
スク、89−1〜2…検査画像、90…手書き描画

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信手段を介して接続された複数の端末
    間で同じ情報を表示するとともに、一つの端末から入力
    された表示内容変更データを該一つの端末とは異なる1
    以上の他の端末に伝送し、前記一つの端末および前記1
    以上の他の端末の表示内容を前記表示内容変更データに
    よって変更しながら共同作業を行う連携表示システムで
    あって、 前記端末の各々は、 操作者からの入力に従い表示内容変更データを作成する
    入力手段と、 前記表示内容変更データを蓄積するバッファと、 前記入力手段から新たに入力された前記表示内容変更デ
    ータと前記バッファ内に蓄積された前記表示内容変更デ
    ータの種類と量とから編集方法を選択し、該選択された
    編集方法により前記表示内容変更データを編集する編集
    手段と、 編集された前記表示内容変更データを他の端末に送出す
    る送出手段と、 前記他の端末からの前記表示内容変更データを受信する
    受信手段と、 前記送出手段と前記受信手段による前記第1の端末と前
    記他の端末間での前記表示内容変更データの伝送が完了
    したことを確認する伝送確認手段と、 前記伝送確認手段により伝送完了が確認された前記表示
    内容変更データに従って表示内容の変更を行う表示手段
    を具備することを特徴とする連携表示システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の連携表示システムであっ
    て、 前記編集手段は、 前記入力および蓄積された表示内容変更データが複数あ
    る場合に、伝送する前記表示内容変更データを少なくと
    も一つ選択する編集を行うことを特徴とする連携表示シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の連携表示システムであっ
    て、 前記編集手段は、 前記入力および蓄積された表示内容変更データが複数あ
    る場合に、伝送する前記表示内容変更データを少なくと
    も二つ選択し、伝送1回分として前記選択した表示内容
    変更データをまとめる編集を行うことを特徴とする連携
    表示システム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の連携表示システムであって、 前記表示内容変更データは、少なくとも、拡大/縮小指
    示データ,手書き描画データ,ポインタの表示データ,
    回転/反転指示データ,階調指示データ,画素値を表示
    する場合の画素位置データ,2点間の距離を表示する場
    合の位置データ,消しゴム機能用データのいずれか1つ
    を含むことを特徴とする連携表示システム。
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