JPH0921762A - 缶巻締部の検査装置 - Google Patents

缶巻締部の検査装置

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JPH0921762A
JPH0921762A JP17078395A JP17078395A JPH0921762A JP H0921762 A JPH0921762 A JP H0921762A JP 17078395 A JP17078395 A JP 17078395A JP 17078395 A JP17078395 A JP 17078395A JP H0921762 A JPH0921762 A JP H0921762A
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建治 相原
Akihiro Shimizu
昭博 清水
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の破壊検査では巻締部を手鋸などで手動
であったものを、本発明では機械的に切断し、切断面を
折り曲げることで、後工程での内寸の測定を正確なもの
にした缶巻締部の検査装置を提案する。 【構成】 本発明の缶巻締部の検査装置は、カッティン
グステージに被測定缶を載せ、その巻締部を上下または
前後移動する切断手段で複数箇所切断し、切断箇所を伸
縮自在の折り曲げ機の突起部で内あるいは外方へ折り曲
げることで、切断面を視覚的に容易にとらえることがで
きるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶巻締部の検査装置、
詳細には破壊検査に用いる缶巻締部を切断して、その切
断面を見易くする缶巻締部の検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】缶詰として使用されている金属缶の缶巻
締部Aは、缶蓋のカール部を缶胴のフランジの下に曲げ
込まれ、これを周知の巻締めロールによって外部から内
部へと次第に強く巻締めされることにより形成される。
【0003】そして、この缶蓋100と缶胴101の巻
締部の寸法管理は、缶内の商品の品質を管理するために
重要であり、その寸法管理として、図10に示す、カバ
ーフック(CH)、ボディフック(BH)、オーバーラ
ップ(OL)などの内寸の他に巻締め厚T、巻締め幅
W、カウンターシンクCS、および缶全体の高さCan
Hなどの外寸を測定する必要がある。
【0004】そこで、従来これらの寸法を測る方法とし
て缶巻締部を破壊することなく、X線を利用して缶巻締
部のX線透視を行ない、これをコンピュータで画像処理
して缶巻締部の内寸と外寸法を測定する非破壊検査法が
あるが、これに対しては古くからある糸鋸や丸鋸などで
缶巻締部を巻締方向とはクロスして缶軸方向に切断し、
その切断部を目視あるいは治具を用いて測定する破壊検
査法があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例の
うち非破壊検査法は缶巻締部を切断するなどによらない
ために手間と時間を省き、缶材を無駄にしないという長
所を有するものの、缶蓋と缶胴が同一の金属材の場合に
はX線により比較的わかり易いが異なる資材間、たとえ
ばアルミニウムと鉄板ではX線の透過率が異なり、いず
れかが不鮮明な映像となり、測定精度に欠けるという問
題点があった。この問題は、缶の中身の品質を保持する
ために、缶の中身を販売する商品メーカーの要望、すな
わち非常に高い精度での缶巻締部の寸法管理が求められ
ることに十分対応できない。
【0006】この点、破壊方法は糸鋸などで切断した部
分を直視して、直接測定する方法であるために一見測定
値の安定計測が期待できそうであるが、実際には治具を
用いた測定のために個人差があり、なによりも計測前の
準備段階に多大の時間と手間が掛かるといった問題点が
あった。
【0007】本発明の目的は、計測前の準備段階におけ
る缶巻締部の切断と切断部の折り曲げにより切断面の測
定を見易くすることで、実際の巻締と一致する正確な検
査を可能にした破壊検査の切断折曲装置を提供すること
にある。
【0008】本発明の他の目的は、缶の大きさによって
も缶巻締部の適切な切断面が得られる自動調整機構付き
のカッティングステージと、刃移動機のベンディングス
テージとを提供することにある。
【0009】本発明の更に他の目的は、一定の間隔を置
いた丸鋸などで缶巻締部の切断面を2箇一度に設けるこ
とにより、その切断間を押し込みあるいは押し開くこと
で、後工程での切断部の測定を容易にするとともに、丸
鋸を上下と前後に移動することにより一定で正確な切断
面を得ることにある。
【0010】本発明の別の目的は、切断面間を機械的に
押し込むことで、測定する切断面を変形することなく、
寸法の測定を容易にすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明である缶巻締部の
検査装置は、カッティングステージと切断機と、ベンデ
ィングステージおよび押し込み機を主なる構成とした切
断折曲装置である。
【0012】カッティングステージは、缶巻締部を切断
する被測定缶を載置するものであり、これには缶種の大
きさに応じて高さと缶胴の把持を自動調整する機構を備
えることもできる。
【0013】切断機には該測定缶の缶巻締部を切断する
鋸、高電圧、レーザ、高圧水などの切断手段と、切断刃
を上下または前後に移動する刃移動機構を備えていて、
缶巻締部を一定の同じ状態で切断することにより、条件
変化のない切断面を得ることによって正確な巻締寸法を
測定可能にする。
【0014】そして、この切断機の切断手段を一定の間
隔、たとえば5〜20m/m の間隔、好ましくは10m/m
程度の間隔をおいた複数の丸鋸とし、この丸鋸を刃移動
機により20m/m 程度の上下と5m/m 程度の前進後退す
るようにしているが、上下移動は刃移動機を機本体に立
設したネジ軸に螺着した切断台をサーボモータの左右回
転により上下することで行ない、また前進後退移動は送
入シリンダの伸縮で上記機本体を床上のレール上に沿っ
て進退することにより行なう。
【0015】また、押し込み機に前記ベンディングステ
ージにより固定された缶巻締部の切断面を押し込むこと
で押し込まれていない方の切断面を測定し易くするが、
この押し込みのために伸縮は押し込み機本体に取り付け
たシリンダの伸縮によって行なう。
【0016】なお、ベンディングステージの機構は、上
記したカッティングステージと同様な機構とすることも
できる。
【0017】
【作用】本発明装置は、サンプリングされた被測定缶の
缶巻締部を破壊検査により測定するための測定前に処置
する切断折曲装置である。
【0018】サンプリングされた被測定缶をトランスフ
ァ装置か手によってカッティングステージに載置して固
定する。
【0019】カッティングステージの被測定缶を切断手
段を上下または前後移動することで所定間隔をおいて缶
巻締部の少くとも2箇所を切断する。
【0020】切断した缶をトランスファ装置のマニピュ
レイタでカッティングステージからベンディングステー
ジへ移送してから固定し、伸縮する押し込み機の突起部
を伸長することで缶巻締部の上記と同じ所定の間隔を内
方に押し込むか外方へ押し開くことでカメラによる測定
を容易にする。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を含む缶巻締部の検査
装置全体を添付図面により説明する。図1は、本発明の
缶巻締部の破壊による内寸検査装置(外寸検査装置を除
く)の全体の平面図であり、図2は図1のうち計測手段
を除いた上側からの側面図、図3は図1の右側からの一
部を省略した側面図である。
【0022】<準備装置>準備装置は、第1と第2のト
ランスファa,bからなり、事前に第1のトランスファ
aは巻締機(図示せず)によって、缶蓋を缶胴に巻き締
めされた清涼飲料や果実飲料、その他の食品等を入れた
多数の缶列からサンプリング装置(図示せず)により送
缶コンベアからサンプリングし中身を空にした被測定缶
を、人手または自動かつ定期的に、円卓の周囲に被測定
缶を載置する凹部1を設けた12個の載置台2を有する
缶セットステージ3に並べたものを、次の切断手段に移
送するものである。
【0023】この缶セットステージは、ある載置台2に
おいてある被測定缶4を、マニピュレイタ付きのトラン
スファ装置(搬送装置)Aをシーケンス回路で自動制御
することで切断手段Bおよび巻締部変位手段Cを順次経
由して、次ぎの計測手段の直前に控えておくもので、そ
の工程時間は約10〜30秒である。
【0024】具体的には、図1と図4に示すマニピュレ
イタ付きの第1のトランスファ装置Aを用いる。このト
ランスファ装置Aは第1のトランスファaと第2のトラ
ンスファbとから成り、このうち第1のトランスファa
には第1のエアシリンダ6による第1の上下移動装置、
第2のエアシリンダ7による前後移動装置、及び第3の
エアシリンダ8によって第1のマニピュレイタ9で被測
定缶4を把持・開放する第1の左右開閉装置、それにマ
グネット付エアシリンダ10によって棒状軌道11に沿
って把持した被測定缶4を左右に移送するようにした第
1の移送装置を備える。
【0025】また、上記第1のトランスファaに隣接し
て第2のトランスファbがあり、この第2のトランスフ
ァbは第1のトランスファaよりも高くかつ低い位置ま
で被測定缶4をネジ棒21に沿って上下させるサーボモ
ータ12による第2の上下移動装置、マグネット付エア
シリンダ13によって棒状軌道16を左右に移送する第
2の移送装置、第2のマニピュレイタ17をサーボモー
タ14のネジ18を一定回転させてネジ18先端のカサ
歯車19を回転することでマニピュレイタ17を120
度つづ回転させるようにしたマニピュレイタの回転装
置、および第4のエアシリンダ20によって第2のマニ
ピュレイタ17により被測定缶4を把持・開放する第2
の左右開閉装置からなる。
【0026】しかして、このトランスファaとbとから
切断工程に至るまでの準備工程としての装置の動作を以
下に説明する。
【0027】上記準備工程のトランスファ装置Aの前
に、缶の内寸を測るために缶巻締部を破壊(切断)前
に、缶全体の高さを示すCanH、缶巻締部の巻締厚を
示すT、巻締幅を示すW、およびカウンターシンクを示
すCSの四箇所の部位の外寸測定工程があり、この外寸
測定の手順を以下に説明する。
【0028】(1) 測定する缶巻締部の必要項目を、パソ
コンのメインメニューに従って入力する。 (2) 缶セットステージの載置台2のヘッドNo.に合わ
せ、缶をセットする。 (3) パソコンの測定メニューに従って、準備装置(図示
せず)を起動させる。 (4) ロボット(図示せず)が缶をチャックし、設定され
た缶種の測定ステージ(図示せず)に移動する。 (5) 設定された測定部位のCanH、CSを変位センサ
ーにて測定する。 (6) 設定された測定部位TをT測定ヘッドにて測定す
る。(ロボットチャックにて缶を旋回させる。) (7) ロボットチャックにて缶をW(巻締幅)およびCS
(カウンターシンク)の測定ステージ(図示せず)に移
動する。 (8) 設定された測定部位のWおよびCSを変位センサー
にて測定する。 (9) ロボットチャックにて缶をセットステージへもど
す。 (10)各ヘッドNo.の缶を(4)〜(9)の手順にて順次実行
する。 (11)セットされた缶全部の測定が終了したところで、装
置は終了停止となる。
【0029】続く準備工程として、上記した本発明のト
ランスファ装置Aの作動状態を説明する。操作盤のメイ
ンスイッチを入れると、前方の光電管等から発光し、被
測定缶からの反射光を受光センサーに受けることによっ
て作動し、反射光を受けない場合に作動しない。反射光
によって前方の予め決められた位置に被測定缶が存在す
ることを確かめると、その位置の被測定缶を第1のマニ
ピュレイタ9で把持すべく、操作盤の制御回路によって
マニピュレイタを第2のエアシリンダ7で前後に動かし
(必要によって第1のエアシリンダ6で上下に動か
す)、さらに第3のエアシリンダ8でインデックステー
ブル3の一定箇所に載置している被測定缶4を把持す
る。
【0030】ついで、第1のエアシリンダ6を伸長する
ことによって被測定缶4を凹部1から持ち上げ、マグネ
ット付エアシリンダ10で棒状軌道に沿って横移送する
ことで隣接するインデックステーブル3上の次の被測定
缶上を通過して、つぎの図5で示す第2のトランスファ
bの第2のマニピュレイタの真下の位置まで移動して停
止する。
【0031】この状態で、第2のトランスファbのサー
ボモータ12を稼動してネジ棒21に沿って第2のマニ
ピュレイタ17を下降し、第4のエアシリンダ20によ
って被測定缶4の上部を把持する。第2のマニピュレイ
タ17の把持後、第1のマニピュレイタ9を開放して外
し、第1のトランスファaはそのまま待機する。
【0032】被測定缶4を把持した第2のトランスファ
bは、サーボモータ12によってネジ棒21に沿って被
測定缶4を少し引き上げ、さらにマグネット付エアシリ
ンダ13によりパイプ状軌道16に沿って、つぎの工程
である切断工程におけるカッティングステージ15の真
上まで移送し、さらに上記サーボモータ12によりネジ
棒21に沿って被測定缶4を下降してカッティングステ
ージに載置する。載置後は、第2のマニピュレイタ17
を開放してからサーボモータ12を逆回転して上昇して
待機する。
【0033】<切断手段>切断手段は、図6に示すもの
で、上記準備装置により移送されてきた空の被測定缶の
缶巻締部を缶高と胴径の缶の大きさに応じて缶巻締部に
クロスする方向に複数個切断するものであり、各種缶の
大きさに応じて第5のエアシリンダ24で高さと把持器
22の第6のエアシリンダ23で開閉幅とを自動段替え
で調整するカッティングステージ15と、被測定缶4を
切断する切断機Bからなる。
【0034】切断機Bには、本体フレーム28に上下を
軸支してサーボモータ31により左右に回転可能にした
ネジ軸29を立設し、このネジ軸に螺着することでネジ
の回転によって両側のガイド軸30に沿って昇降する切
断台32がある。この切断台32には、この台の上測部
に取り付けたブラケット33の先端下部に設けた第7の
エアシリンダ34と、その下端にある缶の高さに応じて
缶上端に圧着する缶押板25と、圧着後に第7のエアシ
リンダ34を収縮しながら上記サーボモータ31でネジ
軸29を回転させて切断台32を下降する、モータ26
のスピンドル35により回転可能に取り付けた10m/m
の間隔を置いた2枚の丸鋸27とから形成される。ま
た、上記缶押板25には丸鋸27で缶巻締部を切断する
ために丸鋸27の挿通用のU字形の切欠38が設けられ
ている。
【0035】なお、送入シリンダ36は、これを伸縮す
ることにより切断機B自体をガイドレール37に沿って
前進後退するものである。
【0036】また、丸鋸27は薄刃ダイヤモンドカッテ
ィングホイール等を用いて、微送り機構により缶巻締部
の切断面の粗さを研磨不要のレベルに仕上げる。
【0037】それでは、上記構成からなる切断手段の動
作順序を以下に説明する。 (1) 操作盤において、缶種に合わせて種別設定スイッチ
および選択された各種の缶に応じてカッティングステー
ジ15のシリンダ24の高さと把持器22の把み幅を選
択する選択スイッチをセットする。 (2) 切断手段の起動操作スイッチをONにする。 (3) 送入シリンダ36を伸長して切断機Bを前進し、シ
リンダ34を伸ばして缶押板25で被測定缶4を押え、
シリンダ34を収縮しながら2枚の丸鋸27で缶巻締部
を10m/m 間隔で2箇所切断する。この場合、丸鋸27
は缶押板25の上方から切欠38の中に下りてきて缶は
切断されることになる。 (4) 切断後は缶押板25を上げてから送入シリンダ36
を後退し、前記上方に待機している第2のトランスファ
の第2のマニピュレイタ17をサーボモータ12によ
り、下ろして切断した被測定缶4を把持してから上昇す
る。つづいて、図5で示すサーボモータ14を回転する
ことでネジ18により歯車19で第2のマニピュレイタ
を120度回転してから、下降してカッティングステー
ジにセットしてから再度切断機Bを前進して缶巻締部を
切断する。 この動作を全部で3回繰り返えし、次の巻締部変位手段
で3箇所押し込みあるいは押し開く。
【0038】<巻締部変位手段>切断手段により2枚の
鋸刃で2箇所の切断面を120度づつ3方から切断した
後、被測定缶4は巻締部変位手段に移される。すなわ
ち、切断機Bを後退させてから、第2のトランスファに
おける第2のマニピュレイタ17で被測定缶4を把み上
げ、切断手段の隣りにあるカッティングステージ15の
隣りのベンディングステージ40に移す。
【0039】このベンディングステージ40は、上記し
た切断手段のカッティングステージ15における第5の
シリンダや把持器22と同様に、缶の高さや径に応じて
高さや把持幅を調整するようにしている。
【0040】具体的には、床に穴44を設けておき、穴
44内に上下に伸縮する第8のシリンダ45を配置し、
このシリンダ上で左右に開閉する第9のシリンダ42に
よりその上部にある把持部43を開閉可能にしている。
【0041】また、穴44の周囲の床上には120度づ
つ間隔をおいて3方から床に固定した固定板49にシリ
ンダ47を配設し、それぞれの第10シリンダ47を設
け、その先部にある突起部48を伸縮自在に配置してい
る。
【0042】以下にこの巻締部変位手段の動作について
説明する。床に開けた穴44の台45上に設けた第8の
シリンダ41を伸縮することにより、後述する3個の押
し込み機Cにより缶巻締部を高さに応じて3方から押し
込めるよう位置決めし、また第9のシリンダ42を伸縮
して伸縮に伴って開閉する把持部43により缶径に応じ
て被測定缶4を把持する。
【0043】上記により位置決め把持された被測定缶4
は、押し込み機Cのシリンダ47を伸長することで、そ
の先端の突起部48を缶巻締部の斜上方から、上記切断
機Bにより10m/m 間隔で切断された3箇所を折り曲げ
る。
【0044】このようにして、10m/m 幅の切断部位を
折り曲げることで残された直立状の切断面を缶の接線方
向から容易に測定できることになる。
【0045】巻締変位手段で、缶巻締部の切断部を折り
曲げた後に、被測定缶4を第2のトランスファによる第
2のマニピュレイタ17から第1のトランスファの第1
のマニピュレイタ9に受け渡すといった、前述とは逆の
操作により、全一工程が終り、インデックステーブル3
の元の位置に戻る。
【0046】上述した準備装置、切断手段、巻締部変位
手段における、それぞれの準備工程と、切断工程と、巻
締部変位工程とは、図9のブロック図に示す操作盤に設
けたシーケンス制御部69で上記装置と各手段の機構部
68を作動する。
【0047】詳細には、図11に示すように、予め缶の
巻締めをし(S1)、その中から被測定缶4のサンプリ
ングをして(S2)、インデックステーブル3に移す
(S3)。こうしてインデックステーブル3の12箇所
に並べられた被測定缶4は、まず装置全体を動かす操作
盤(図示せず)のメインスイッチをONにする(S
4)。これと同時に、缶の大きさは前もって設定した値
でシリンダを上下および収縮可能にしていることは前述
した通りである(S5)。つづいて、準備工程における
第1のトランスファによりインデックステーブル3上に
ある最寄りの載置台2での被測定缶の有無を光電管から
の投光と缶の反射による受光センサで確認する(S
6)。確認できれば次のステップに移るが、できなけれ
ばスイッチOFFとなる(S7)。被測定缶が確認され
ると、第1トランスファにより被測定缶を把持して移送
し(S8)、ついで、第2のトランスファに持ち代えて
カッティングステージへ移送する(S9)。切断工程で
は、被測定缶の固定と、缶巻締部の2箇所を切断する
(S10)。つぎに、第2のトランスファによって被測
定缶4を把持し、巻締部ベンディングステージへ載置し
(S11)、載置して固定した後は上記2箇所の切断部
位間を押し込み機Cにより折り曲げる(S12)。
【0048】<計測手段>このように、インデックステ
ーブル3の載置台2にはつぎつぎと缶巻締部を切断し、
折り曲げられた被測定缶が置かれていき、これらの缶は
別のコンベアなど搬送装置あるいは手によって、巻締断
面の検査装置としての計測手段Dのテーブル上の函68
内に順序よく並べられる。
【0049】計測手段D(機構部67)は図8に示す、
CCDカメラ50と切断面を採えるために120度づつ
回転する、被写体としての被測定缶4の撮像テーブル5
1とからなる。
【0050】CCDカメラ50は、テーブル上の固定台
に立設した上下方向に移動と、左右方向に移動、および
前後方向に回転移動するネジ53,54および55を有
する架台56の上部に載っている。
【0051】一方、撮像テーブル51は下方にテーブル
をモータ(図示せず)で120度づつ回転、および缶高
に応じて上下するもので、その上部には各種缶径に合わ
せて突設した4個の弾性を有するプラスチック製の缶保
持体57と、CCDカメラが検査確認する折り曲げられ
ていない切断面に焦点位置を合わせる、撮像テーブル5
1に立設したT字状の位置確認表示体58とを設けてい
る。
【0052】上記構成からなる計測手段は、以下の測定
手順により切断面の内寸を検査する。 (1) 切断された被測定缶を缶保持体57に押し入れ、缶
高と缶径に合うように撮像テーブル51を上下してセッ
トする。 (2) カメラの取付台をネジ53,54,55により微調
整し、コントロール部63で制御してモニタ60の映像
を最適にする。 (3) 測定する被測定缶4の内寸などの必須項目をパソコ
ン61のメインメニューにしたがって入力する。 (4) ビデオ計測装置62の計測メニューにしたがってモ
ニタに映っているカーソルをマウス64にて移動させ、
モニタ上のドット数をパソコンで演算し測定し(S1
3)、これをプリンタバッファ65で記憶し、プリンタ
66で出力するか(S14)、直接読み取り終了する
(S15)。
【0053】
【発明の効果】本発明の缶巻締部の検査装置は、カッテ
ィングステージ上の被測定缶の缶巻締部の複数箇所を切
断する切断手段と、その切断手段を上下または前後移動
して缶巻締部の所要箇所を一定の状態で切断するように
した刃移動機と、上記カッティングステージから次のベ
ンディングステージへ被測定缶を移送するトランスファ
装置と、ベンディングステージに固定した被測定缶の缶
巻締部を内あるいは外方へ折り曲げる伸縮自在の突起部
を有する押し込み機とから成るもので、缶巻締部の内寸
を自動計測するために作業効率を向上する。
【0054】また、缶巻締部の切断面を見易くし、実際
の巻締に近い正確な検査を可能にした。
【0055】さらに、本発明によれば、カッティングス
テージとベンディングステージの高さと把持幅を自動調
整して各種の缶の大きさに応じて缶巻締部を適切に切断
することもできる。
【0056】さらにまた、2個の丸鋸で缶巻締部を一定
間隔を置いて切断し、その間を押し込みあるいは押し開
くことで後工程としての切断面の測定検査を容易にし
た。
【0057】その他、本発明では、切断面を機械的に押
し込むことで測定する切断面を実際の缶巻締部と変らな
いものとし、正確な寸法測定を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の全体平面図である。
【図2】図1から計測手段を除いた上側からの側面図で
ある。
【図3】図1の一部省略の右側面図である。
【図4】図1のうちトランスファaの拡大斜視図であ
る。
【図5】図1のトランスファbの拡大斜視図である。
【図6】図1の切断手段の斜視図である。
【図7】図1の巻締部変位手段の斜視図である。
【図8】図1における計測手段の斜視図である。
【図9】図1の準備装置A、切断機Bと巻締部変位装置
Cを機構部52とし、これらの機構部52をシーケンス
制御したものと、計測装置Dの機構部を67とし、この
機構部の作動をブロック図で現わしたものである。
【図10】被測定缶の一部断面とその拡大図である。
【図11】本発明方法の手順を示すフローチャート図で
ある。
【符号の説明】
A 準備装置 a 第1のトランスファ b 第2のトランスファ B 切断機 C 巻締部変位装置 D 計測装置 4 被測定缶 23 第6のシリンダ 24 第5のシリンダ 25 缶押板 34 第7のシリンダ 36 移送シリンダ 27 丸鋸 29 ネジ軸 31 サーボモータ 41 第8のシリンダ 42 第9のシリンダ 43 把持部 47 第10のシリンダ 50 CCDカメラ 51 撮像テーブル 53,54,55 ネジ 57 缶保持体 58 位置確認表示体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶巻締部の切断面を測定する破壊検査の
    切断折曲装置であって、該装置が、 被測定缶を載置するカッティングステージと、 被測定缶の缶巻締部の複数箇所を切断する切断手段、お
    よび該切断手段を上下または前後移動して缶巻締部の所
    要箇所を一定の状態で切断するようにした刃移動機を備
    えた切断機と、 前記切断された被測定缶をカッティングステージからベ
    ンディングステージへ移送するトランスファ装置と、 ベンディングステージに固定した被測定缶の缶巻締部を
    内あるいは外方へ折り曲げる伸縮自在の突起部を有する
    押し込み機とからなる缶巻締部の検査装置。
  2. 【請求項2】 前記カッティングステージとベンディン
    グステージには、被測定缶の高さに応じて上下移動可能
    とし、胴径に応じて把持固定することにより、一定した
    大きさの切断面を得るようにした自動調整機構を備えた
    請求項1に記載の缶巻締部の検査装置。
  3. 【請求項3】 前記切断刃を一定の間隔をおいて回転す
    る駆動装置を備えた複数枚の丸鋸とし、前記刃移動機が
    サーボモータの左右回転により該機本体に立設したネジ
    軸に螺着した切断刃を設けた切断台を上下し、送入シリ
    ンダの伸縮により前記機本体を床上のレールに沿って前
    進後退するように形成した請求項1乃至2のいずれかに
    記載の缶巻締部の検査装置。
  4. 【請求項4】 前記押し込み機が、床に固定した押し込
    み機本体に設けたシリンダにより前記ベンディングステ
    ージで固定された缶巻締部に向けて伸縮する突起部を設
    けたものである請求項1乃至3のいずれかに記載の缶巻
    締部の検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2795511A1 (fr) * 1999-06-28 2000-12-29 Manfred Kuhnke Dispositif pour controler le sertissage de boites
KR101465054B1 (ko) * 2013-06-22 2014-12-02 (주)나노텍 승강식 절단 장치

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