JPH0921586A - 加熱乾燥方法 - Google Patents
加熱乾燥方法Info
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- JPH0921586A JPH0921586A JP16901895A JP16901895A JPH0921586A JP H0921586 A JPH0921586 A JP H0921586A JP 16901895 A JP16901895 A JP 16901895A JP 16901895 A JP16901895 A JP 16901895A JP H0921586 A JPH0921586 A JP H0921586A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被洗浄物に溶剤蒸気を短時間に効率良く供給
して乾燥時間を短縮し、洗浄品質を向上させる。 【構成】 密閉乾燥槽内に設置した被乾燥物を溶剤蒸気
で洗浄および乾燥する加熱乾燥方法において、密閉乾燥
槽を減圧しながら内部に溶剤蒸気を供給する工程と、こ
の密閉乾燥槽内への溶剤蒸気の供給を停止した後に、溶
剤蒸気を液化凝縮して回収する工程と、密閉乾燥槽内を
再度、減圧する工程とを行う。密閉乾燥槽内を徐々に減
圧しながら溶剤蒸気を密閉乾燥槽内の被乾燥物に供給す
るので、溶剤が突沸することなく潜熱を効果的に供給で
き、乾燥を短時間で行うことができる。
して乾燥時間を短縮し、洗浄品質を向上させる。 【構成】 密閉乾燥槽内に設置した被乾燥物を溶剤蒸気
で洗浄および乾燥する加熱乾燥方法において、密閉乾燥
槽を減圧しながら内部に溶剤蒸気を供給する工程と、こ
の密閉乾燥槽内への溶剤蒸気の供給を停止した後に、溶
剤蒸気を液化凝縮して回収する工程と、密閉乾燥槽内を
再度、減圧する工程とを行う。密閉乾燥槽内を徐々に減
圧しながら溶剤蒸気を密閉乾燥槽内の被乾燥物に供給す
るので、溶剤が突沸することなく潜熱を効果的に供給で
き、乾燥を短時間で行うことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学部品、金属部品等
の被乾燥物を導入して溶剤蒸気により減圧下で加熱乾燥
する加熱乾燥方法に関する。
の被乾燥物を導入して溶剤蒸気により減圧下で加熱乾燥
する加熱乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機溶剤を用いた洗浄方法には、有機溶
剤に被洗浄物を浸漬して行うディッピング法と、有機溶
剤の蒸気を被洗浄物に凝結させて行う蒸気洗浄法とがあ
る。ディッピング法の場合、液から被洗浄物を引き上げ
る際、例え液をオーバーフローさせたとしても、液面に
浮遊している油分が被洗浄物に付着して洗浄性能を低下
させるばりか、被洗浄物に付着している溶剤を回収する
ことが困難で溶剤消費量が増えたりする。蒸気洗浄法は
このようなことがないところから、多用されている。
剤に被洗浄物を浸漬して行うディッピング法と、有機溶
剤の蒸気を被洗浄物に凝結させて行う蒸気洗浄法とがあ
る。ディッピング法の場合、液から被洗浄物を引き上げ
る際、例え液をオーバーフローさせたとしても、液面に
浮遊している油分が被洗浄物に付着して洗浄性能を低下
させるばりか、被洗浄物に付着している溶剤を回収する
ことが困難で溶剤消費量が増えたりする。蒸気洗浄法は
このようなことがないところから、多用されている。
【0003】従来より用いられている蒸気洗浄法として
は、実公平5−29113号公報に記載されたものがあ
る。図3はこの方法にもちいられる装置を示し、内部の
空気を真空ポンプ220により排除可能な気密洗浄槽2
10と、気密洗浄槽210の下方に連接された溶剤蒸気
槽230と、溶剤蒸気槽230の内部を減圧して気密洗
浄槽210内で液化した溶剤を溶剤蒸発槽230に排出
するためのエゼクタ270からなる真空装置と、エゼク
タ270に接続され溶剤を真空蒸留して冷却回収するた
めの作動ポンプ260と、溶剤蒸発槽230内の溶剤を
循環するための循環ポンプ240を含む溶剤循環装置2
00とから構成されている。
は、実公平5−29113号公報に記載されたものがあ
る。図3はこの方法にもちいられる装置を示し、内部の
空気を真空ポンプ220により排除可能な気密洗浄槽2
10と、気密洗浄槽210の下方に連接された溶剤蒸気
槽230と、溶剤蒸気槽230の内部を減圧して気密洗
浄槽210内で液化した溶剤を溶剤蒸発槽230に排出
するためのエゼクタ270からなる真空装置と、エゼク
タ270に接続され溶剤を真空蒸留して冷却回収するた
めの作動ポンプ260と、溶剤蒸発槽230内の溶剤を
循環するための循環ポンプ240を含む溶剤循環装置2
00とから構成されている。
【0004】この装置では、気密洗浄槽210に被洗浄
物を入れ、密閉した後、気密洗浄槽210内の空気を真
空ポンプ220で排除して100Torr以下の減圧状
態とする。ついで、溶剤蒸発槽230で発生した溶剤蒸
気を気密洗浄槽210に送入して洗浄する。洗浄終了時
には気密洗浄槽210内の気圧は概略1気圧になる。こ
のとき、被洗浄物に付着した溶剤蒸気は液化し、一部は
落下して気密洗浄槽210内に落下するが、残りは被洗
浄物に付着したまま残る。
物を入れ、密閉した後、気密洗浄槽210内の空気を真
空ポンプ220で排除して100Torr以下の減圧状
態とする。ついで、溶剤蒸発槽230で発生した溶剤蒸
気を気密洗浄槽210に送入して洗浄する。洗浄終了時
には気密洗浄槽210内の気圧は概略1気圧になる。こ
のとき、被洗浄物に付着した溶剤蒸気は液化し、一部は
落下して気密洗浄槽210内に落下するが、残りは被洗
浄物に付着したまま残る。
【0005】ついで溶剤蒸気の送入を止めて、気密洗浄
槽210の底部に溜まった溶剤を溶剤蒸発槽230に移
送するために、作動ポンプ260を作動させて溶剤回収
受槽250の溶剤を循環させてエゼクタ270によって
減圧し、溶剤蒸発槽230の槽内圧力を低下させ、中間
弁212を開き、気密洗浄槽210の底部から溶剤蒸発
槽230への溶剤の流下を容易にする。
槽210の底部に溜まった溶剤を溶剤蒸発槽230に移
送するために、作動ポンプ260を作動させて溶剤回収
受槽250の溶剤を循環させてエゼクタ270によって
減圧し、溶剤蒸発槽230の槽内圧力を低下させ、中間
弁212を開き、気密洗浄槽210の底部から溶剤蒸発
槽230への溶剤の流下を容易にする。
【0006】この装置により被洗浄物の乾燥をも行う場
合、気密洗浄槽210の底部に溜まった溶剤の溶剤蒸発
槽230への流下を行った後、再度、気密洗浄槽210
内の空気及び液化せずに残存している溶剤蒸気を、作動
ポンプ260を作動させてエゼクタ270に吸引し、気
密洗浄槽210内を真空にし、被洗浄物に付着して液化
した溶剤蒸気を蒸発して乾燥させる。
合、気密洗浄槽210の底部に溜まった溶剤の溶剤蒸発
槽230への流下を行った後、再度、気密洗浄槽210
内の空気及び液化せずに残存している溶剤蒸気を、作動
ポンプ260を作動させてエゼクタ270に吸引し、気
密洗浄槽210内を真空にし、被洗浄物に付着して液化
した溶剤蒸気を蒸発して乾燥させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した装置を用いて
被洗浄物の乾燥まで行う場合、被洗浄物に充分な溶剤蒸
気を供給して被洗浄物に対して潜熱を供給し、乾燥では
被洗浄物に付着して液化した溶剤蒸気の蒸発を促進する
ため気密洗浄槽210を高度の減圧状態とする必要があ
る。このことは、特に被乾燥物がリードフレーム等の積
層部品のような乾燥の困難な場合には潜熱の供給を充分
に行う必要がある。
被洗浄物の乾燥まで行う場合、被洗浄物に充分な溶剤蒸
気を供給して被洗浄物に対して潜熱を供給し、乾燥では
被洗浄物に付着して液化した溶剤蒸気の蒸発を促進する
ため気密洗浄槽210を高度の減圧状態とする必要があ
る。このことは、特に被乾燥物がリードフレーム等の積
層部品のような乾燥の困難な場合には潜熱の供給を充分
に行う必要がある。
【0008】ところが実公平5−29113号公報では
溶剤蒸気供給前に気密洗浄槽210を真空にした後に溶
剤蒸発槽230と気密洗浄槽210とを配管で接続する
ため、気密洗浄槽210内が飽和状態に達する。このた
め気密洗浄槽210への溶剤蒸気の供給量が激減する。
溶剤蒸気供給前に気密洗浄槽210を真空にした後に溶
剤蒸発槽230と気密洗浄槽210とを配管で接続する
ため、気密洗浄槽210内が飽和状態に達する。このた
め気密洗浄槽210への溶剤蒸気の供給量が激減する。
【0009】このため溶剤蒸気量を増す目的で気密洗浄
槽の真空度を上げると、気密洗浄槽210と溶剤蒸発槽
230とを接続した時に、溶剤蒸発槽230の圧力が急
激に変化し、溶剤蒸発槽230の溶剤が突沸してしま
い、溶剤と共に溶剤蒸発槽230内に浮遊している不純
物が被洗浄物に付着する。このため従来の装置では、乾
燥を行うことができない不便さを有していた。
槽の真空度を上げると、気密洗浄槽210と溶剤蒸発槽
230とを接続した時に、溶剤蒸発槽230の圧力が急
激に変化し、溶剤蒸発槽230の溶剤が突沸してしま
い、溶剤と共に溶剤蒸発槽230内に浮遊している不純
物が被洗浄物に付着する。このため従来の装置では、乾
燥を行うことができない不便さを有していた。
【0010】また、エゼクタ270の減圧効率と到達真
空度は作動流体の温度の飽和蒸気圧に依存するから、乾
燥工程において気密洗浄槽210内の高温の溶剤蒸気を
吸引して、気密洗浄槽210を真空にすることはできな
い。
空度は作動流体の温度の飽和蒸気圧に依存するから、乾
燥工程において気密洗浄槽210内の高温の溶剤蒸気を
吸引して、気密洗浄槽210を真空にすることはできな
い。
【0011】本発明は以上のような従来技術の問題点を
考慮してなされたものであり、被洗浄物に溶剤蒸気を短
時間で効率良く供給することで潜熱の供給を行い、ま
た、乾燥では高温の溶剤蒸気の吸引による作動流体の温
度上昇を防止して減圧効果の低下を抑止し、洗浄品質を
損なうことなく乾燥工程のサイクルタイムとタクトタイ
ムを短縮し、これにより乾燥効率を増大させることが可
能な加熱乾燥方法を提供することを目的とする。
考慮してなされたものであり、被洗浄物に溶剤蒸気を短
時間で効率良く供給することで潜熱の供給を行い、ま
た、乾燥では高温の溶剤蒸気の吸引による作動流体の温
度上昇を防止して減圧効果の低下を抑止し、洗浄品質を
損なうことなく乾燥工程のサイクルタイムとタクトタイ
ムを短縮し、これにより乾燥効率を増大させることが可
能な加熱乾燥方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の加熱乾
燥方法は、密閉乾燥槽内に設置した被乾燥物を溶剤蒸気
で洗浄および乾燥する加熱乾燥方法において、前記密閉
乾燥槽を減圧しながら内部に溶剤蒸気を供給する工程
と、この密閉乾燥槽内への溶剤蒸気の供給を停止した後
に、溶剤蒸気を液化凝縮して回収する工程と、前記密閉
乾燥槽内を再度、減圧する工程と、を有するものであ
る。
燥方法は、密閉乾燥槽内に設置した被乾燥物を溶剤蒸気
で洗浄および乾燥する加熱乾燥方法において、前記密閉
乾燥槽を減圧しながら内部に溶剤蒸気を供給する工程
と、この密閉乾燥槽内への溶剤蒸気の供給を停止した後
に、溶剤蒸気を液化凝縮して回収する工程と、前記密閉
乾燥槽内を再度、減圧する工程と、を有するものであ
る。
【0013】図1は本発明が適用される装置の基本構成
を示し、密閉乾燥槽2内に被乾燥物1が導入されてい
る。被乾燥物1としては、例えば、レンズ、平板、プリ
ズム等の光学部品や枠、リュウズ、ネジ、ボディ等の機
械部品の他、金属部品、プラスチック部品、メッキ部
品、塗装部品、リードフレーム等の電子部品、半導体部
品を選択することができる。この被乾燥物1は洗浄が終
了した後、乾燥するために密閉乾燥槽2に導入する。密
閉乾燥槽2としては簡易性の点から、チャンバー、オー
トクレーブ等が好ましい。密閉乾燥槽2の材質は、耐熱
性、耐久性、アウトガスが少ないという点から、好まし
くは金属、耐薬性、腐食性の点から更に好ましくはステ
ンレス合金、アルミニウム合金等を採択使用する。な
お、以下記載を省略するが、他の構成部材や配管等も同
様の理由から同様の材質が好ましい。
を示し、密閉乾燥槽2内に被乾燥物1が導入されてい
る。被乾燥物1としては、例えば、レンズ、平板、プリ
ズム等の光学部品や枠、リュウズ、ネジ、ボディ等の機
械部品の他、金属部品、プラスチック部品、メッキ部
品、塗装部品、リードフレーム等の電子部品、半導体部
品を選択することができる。この被乾燥物1は洗浄が終
了した後、乾燥するために密閉乾燥槽2に導入する。密
閉乾燥槽2としては簡易性の点から、チャンバー、オー
トクレーブ等が好ましい。密閉乾燥槽2の材質は、耐熱
性、耐久性、アウトガスが少ないという点から、好まし
くは金属、耐薬性、腐食性の点から更に好ましくはステ
ンレス合金、アルミニウム合金等を採択使用する。な
お、以下記載を省略するが、他の構成部材や配管等も同
様の理由から同様の材質が好ましい。
【0014】密閉乾燥槽2の下方にバルブ3A、好まし
くはバタフライバルブを介して溶剤蒸発槽4を接続す
る。溶剤蒸発槽4は図示しないボイラからの過熱蒸気、
スチームの供給を受ける加熱コイルを内部に有したリボ
イラー等であり、その内部に貯蓄された有機溶剤を加熱
して溶剤蒸気を発生させ、バルブ3Aを開けることによ
り、密閉乾燥槽2に溶剤蒸気を供給する。密閉乾燥槽2
内を減圧する液封ポンプ5の吸引口5aは、密閉乾燥槽
2の上方に設けられた蒸気排出口2aに、例えばコンデ
ンサー等の冷却器15とバルブ3Eを介して接続され、
バルブ3Eを開けることにより、密閉乾燥槽2内の溶剤
蒸気および空気は液封ポンプ5に吸引される。
くはバタフライバルブを介して溶剤蒸発槽4を接続す
る。溶剤蒸発槽4は図示しないボイラからの過熱蒸気、
スチームの供給を受ける加熱コイルを内部に有したリボ
イラー等であり、その内部に貯蓄された有機溶剤を加熱
して溶剤蒸気を発生させ、バルブ3Aを開けることによ
り、密閉乾燥槽2に溶剤蒸気を供給する。密閉乾燥槽2
内を減圧する液封ポンプ5の吸引口5aは、密閉乾燥槽
2の上方に設けられた蒸気排出口2aに、例えばコンデ
ンサー等の冷却器15とバルブ3Eを介して接続され、
バルブ3Eを開けることにより、密閉乾燥槽2内の溶剤
蒸気および空気は液封ポンプ5に吸引される。
【0015】密閉乾燥槽2内の被乾燥物1の設置場所は
密閉乾燥槽2の上方に設けられた蒸気排出口2aと、下
方に設けられたバルブ3Aに接続される蒸気導入口2b
とを結んだ部分、すなわち溶剤蒸気の通り道である。密
閉乾燥槽2の内部には加熱/冷却切換部材6、例えばス
テンレス性のフレキシブル配管をコイル状とし、過熱蒸
気やスチームと冷却水とを切換自在に配管したものを挿
入してある。凝縮により密閉乾燥槽2内で液化した凝縮
液を回収する凝縮液回収タンク7は密閉乾燥槽2の下方
で、溶剤蒸発槽4より上方の間に位置し、その上方を密
閉乾燥槽2の底面とバルブ3Cを介して接続し、その下
方をバルブ3Bを介して溶剤蒸発槽4の上面と接続す
る。凝縮液回収タンク7の上方はバルブ3Gを介して溶
剤蒸発槽4の上方と連通されており、バルブ3Gを開く
ことにより、溶剤蒸発槽4と凝縮液回収タンク7との内
圧を等圧にすることができる。液封ポンプ5の排出口5
bは凝縮タンク8、例えば充填物、デミスター、グット
ロール等と冷却回路8Aを内在させたデミスタータンク
を介して液封タンク9と接続する。液封ポンプ5は配管
10により液封タンク9と連結されており、これによ
り、これらが同一液で満たされると共に同一液が循環し
ている。
密閉乾燥槽2の上方に設けられた蒸気排出口2aと、下
方に設けられたバルブ3Aに接続される蒸気導入口2b
とを結んだ部分、すなわち溶剤蒸気の通り道である。密
閉乾燥槽2の内部には加熱/冷却切換部材6、例えばス
テンレス性のフレキシブル配管をコイル状とし、過熱蒸
気やスチームと冷却水とを切換自在に配管したものを挿
入してある。凝縮により密閉乾燥槽2内で液化した凝縮
液を回収する凝縮液回収タンク7は密閉乾燥槽2の下方
で、溶剤蒸発槽4より上方の間に位置し、その上方を密
閉乾燥槽2の底面とバルブ3Cを介して接続し、その下
方をバルブ3Bを介して溶剤蒸発槽4の上面と接続す
る。凝縮液回収タンク7の上方はバルブ3Gを介して溶
剤蒸発槽4の上方と連通されており、バルブ3Gを開く
ことにより、溶剤蒸発槽4と凝縮液回収タンク7との内
圧を等圧にすることができる。液封ポンプ5の排出口5
bは凝縮タンク8、例えば充填物、デミスター、グット
ロール等と冷却回路8Aを内在させたデミスタータンク
を介して液封タンク9と接続する。液封ポンプ5は配管
10により液封タンク9と連結されており、これによ
り、これらが同一液で満たされると共に同一液が循環し
ている。
【0016】上記構成において、溶剤蒸発槽4及び液封
タンク9に120℃〜200℃程度の沸点の有機溶剤を
満たす。バルブ3E及び3Aは開とし、他の各バルブは
閉とする。液封ポンプ5を運転し、密閉乾燥槽2と溶剤
蒸発槽4とを300Torr〜400Torr程度に減
圧する。そして、バルブ3A及び3Eを閉め、密閉乾燥
槽2に接続されたリーク弁3Nを開けて密閉乾燥槽2を
大気圧にする。溶剤蒸発槽4の加熱コイルにボイラから
スチームを供給して、減圧下での溶剤の沸点温度である
120℃〜200℃に有機溶剤を加熱し、有機溶剤の蒸
気を発生させる。その時の溶剤蒸発槽4の圧力は時間経
過と共に大気圧に近づく。
タンク9に120℃〜200℃程度の沸点の有機溶剤を
満たす。バルブ3E及び3Aは開とし、他の各バルブは
閉とする。液封ポンプ5を運転し、密閉乾燥槽2と溶剤
蒸発槽4とを300Torr〜400Torr程度に減
圧する。そして、バルブ3A及び3Eを閉め、密閉乾燥
槽2に接続されたリーク弁3Nを開けて密閉乾燥槽2を
大気圧にする。溶剤蒸発槽4の加熱コイルにボイラから
スチームを供給して、減圧下での溶剤の沸点温度である
120℃〜200℃に有機溶剤を加熱し、有機溶剤の蒸
気を発生させる。その時の溶剤蒸発槽4の圧力は時間経
過と共に大気圧に近づく。
【0017】密閉乾燥槽2の内部の加熱/冷却切換え部
材6にもボイラからスチームを供給して溶剤蒸発槽4と
同等の温度、減圧下での溶剤の沸点温度の110℃〜1
90℃程度に密閉乾燥槽2の内部を予備加熱する。以上
で運転準備操作を終了する。このように一連の準備操作
を減圧下で行うことは、有機溶剤を蒸気化する温度を、
大気圧下での溶剤の沸点温度から減圧下での沸点温度ま
で下げるメリットがある。
材6にもボイラからスチームを供給して溶剤蒸発槽4と
同等の温度、減圧下での溶剤の沸点温度の110℃〜1
90℃程度に密閉乾燥槽2の内部を予備加熱する。以上
で運転準備操作を終了する。このように一連の準備操作
を減圧下で行うことは、有機溶剤を蒸気化する温度を、
大気圧下での溶剤の沸点温度から減圧下での沸点温度ま
で下げるメリットがある。
【0018】次に乾燥を行う場合を述べると、密閉乾燥
槽2に蓋(図示省略)を設け、この蓋を開けて内部に被
乾燥物1を導入した後、蓋を閉め、密閉乾燥槽2を密閉
状態にする。そして、バルブ3E、3A及び3Cを開
け、液封ポンプ5を駆動して、溶剤蒸発槽4から密閉乾
燥槽2に溶剤蒸気を導入しながら、密閉乾燥槽2の内
部、溶剤蒸発槽4の内部及び凝縮液回収タンク7の内部
を徐々に、500Torr〜660Torr程度に減圧
する。この時の真空度が高すぎると、溶剤蒸気量が多す
ぎ、液封ポンプの減圧効果の低下を招く恐れがあり、低
すぎると溶剤蒸気量が少なすぎ、被乾燥物への潜熱供給
が不十分で乾燥が不完全になる恐れがある。溶剤蒸発槽
4を減圧しながら密閉乾燥槽2に溶剤蒸気を導入するこ
とにより溶剤の蒸発が活発になり、より多くの溶剤蒸気
が導入できる。
槽2に蓋(図示省略)を設け、この蓋を開けて内部に被
乾燥物1を導入した後、蓋を閉め、密閉乾燥槽2を密閉
状態にする。そして、バルブ3E、3A及び3Cを開
け、液封ポンプ5を駆動して、溶剤蒸発槽4から密閉乾
燥槽2に溶剤蒸気を導入しながら、密閉乾燥槽2の内
部、溶剤蒸発槽4の内部及び凝縮液回収タンク7の内部
を徐々に、500Torr〜660Torr程度に減圧
する。この時の真空度が高すぎると、溶剤蒸気量が多す
ぎ、液封ポンプの減圧効果の低下を招く恐れがあり、低
すぎると溶剤蒸気量が少なすぎ、被乾燥物への潜熱供給
が不十分で乾燥が不完全になる恐れがある。溶剤蒸発槽
4を減圧しながら密閉乾燥槽2に溶剤蒸気を導入するこ
とにより溶剤の蒸発が活発になり、より多くの溶剤蒸気
が導入できる。
【0019】被乾燥物1は密閉乾燥槽2内の溶剤蒸気の
通り道に設置されており、効率的に溶剤蒸気による潜熱
が供給される。蒸発潜熱を奪われた溶剤蒸気は凝縮して
液化し、一部はそのまま被乾燥物1に付着し、残りは落
下して密閉乾燥槽2の底部から凝縮液回収タンク7へ回
収される。また一部の溶剤蒸気は被乾燥物1に接触せ
ず、凝縮液化しないで密閉乾燥槽2から液封ポンプ5に
より吸引され、冷却器15により冷却、液化され凝縮タ
ンク8に回収される。冷却器15は溶剤蒸気を冷却して
液化し、作動流体の温度上昇を防止し、減圧効果の低下
を抑止するように作用する。液封ポンプ5の排出口5b
から排出される冷却器15で液化しなかった有機溶剤蒸
気は凝縮タンク8により凝縮して液化し、液封タンク9
へ回収される。凝縮タンク8の内部は冷却回路8Aによ
り10°Cから20°C程度に冷却されている。冷却温
度がこれよりも高いと液封ポンプ5の減圧能力が低下し
易い。反対に冷却温度がこれよりも低いと冷却回路8A
の表面が結露して溶剤中に水分が混入し易い。
通り道に設置されており、効率的に溶剤蒸気による潜熱
が供給される。蒸発潜熱を奪われた溶剤蒸気は凝縮して
液化し、一部はそのまま被乾燥物1に付着し、残りは落
下して密閉乾燥槽2の底部から凝縮液回収タンク7へ回
収される。また一部の溶剤蒸気は被乾燥物1に接触せ
ず、凝縮液化しないで密閉乾燥槽2から液封ポンプ5に
より吸引され、冷却器15により冷却、液化され凝縮タ
ンク8に回収される。冷却器15は溶剤蒸気を冷却して
液化し、作動流体の温度上昇を防止し、減圧効果の低下
を抑止するように作用する。液封ポンプ5の排出口5b
から排出される冷却器15で液化しなかった有機溶剤蒸
気は凝縮タンク8により凝縮して液化し、液封タンク9
へ回収される。凝縮タンク8の内部は冷却回路8Aによ
り10°Cから20°C程度に冷却されている。冷却温
度がこれよりも高いと液封ポンプ5の減圧能力が低下し
易い。反対に冷却温度がこれよりも低いと冷却回路8A
の表面が結露して溶剤中に水分が混入し易い。
【0020】次に、バルブ3Eを閉じ、バルブ3Aを開
けたまま、引き続き密閉乾燥槽2に溶剤蒸気を導入す
る。被乾燥物1は溶剤蒸気により更に加熱され、蒸発潜
熱を奪われた蒸気は凝縮して液化する。この時、溶剤蒸
発槽4、及び密閉乾燥槽2の内部の圧力は新たに蒸発す
る溶剤蒸気により徐々に大気圧に近づく。蒸気の供給を
一定時間行った後、バルブ3Aを閉め、蒸気の供給を停
止する。密閉乾燥槽2の内部の加熱/冷却切り換え部材
6に冷却水を供給し、密閉乾燥槽2の内部に残留する蒸
気の凝縮による液化を促進する。この時、液化した凝縮
液も凝縮液回収タンク7へ回収される。
けたまま、引き続き密閉乾燥槽2に溶剤蒸気を導入す
る。被乾燥物1は溶剤蒸気により更に加熱され、蒸発潜
熱を奪われた蒸気は凝縮して液化する。この時、溶剤蒸
発槽4、及び密閉乾燥槽2の内部の圧力は新たに蒸発す
る溶剤蒸気により徐々に大気圧に近づく。蒸気の供給を
一定時間行った後、バルブ3Aを閉め、蒸気の供給を停
止する。密閉乾燥槽2の内部の加熱/冷却切り換え部材
6に冷却水を供給し、密閉乾燥槽2の内部に残留する蒸
気の凝縮による液化を促進する。この時、液化した凝縮
液も凝縮液回収タンク7へ回収される。
【0021】そしてバルブ3Cを閉じ、バルブ3B、及
び3Gを開き、凝縮液回収タンク7の凝縮液を溶剤蒸発
槽4に流下させる。バルブ3Gは凝縮回収タンク7の内
部と溶剤蒸発槽4の内部の圧力を均圧にし、凝縮液の流
下を速やかに行う効果がある。更に、バルブ3Eを開
け、液封ポンプ5を駆動し、密閉乾燥槽2の内部を10
Torr〜50Torr程度迄減圧し、被乾燥物1を一
定時間乾燥する。次に、バルブ3Eを閉じてリーク弁3
Nを開け、密閉乾燥槽2内を大気圧に戻し、被乾燥物1
を取り出す。
び3Gを開き、凝縮液回収タンク7の凝縮液を溶剤蒸発
槽4に流下させる。バルブ3Gは凝縮回収タンク7の内
部と溶剤蒸発槽4の内部の圧力を均圧にし、凝縮液の流
下を速やかに行う効果がある。更に、バルブ3Eを開
け、液封ポンプ5を駆動し、密閉乾燥槽2の内部を10
Torr〜50Torr程度迄減圧し、被乾燥物1を一
定時間乾燥する。次に、バルブ3Eを閉じてリーク弁3
Nを開け、密閉乾燥槽2内を大気圧に戻し、被乾燥物1
を取り出す。
【0022】
(実施例1)図2は本発明の実施例1が適用される加熱
乾燥装置の構成を示す。この加熱乾燥装置は耐薬性、耐
腐食性の高いSUS304により全体が形成されてい
る。内容積約40リットルのチャンバー102の内部
に、沸点140°Cの洗浄兼乾燥液である商品名「EE
−3410(オリンパス光学工業(株)製)」で洗浄し
た50枚が密着状態のリードフレーム101を導入す
る。このリードフレームはニッケルにより成形されてお
り、1枚が厚さ1mmで約30×200mmの大きさと
なっている。チャンバー102にはリークバルブ103
Nが設置してある。チャンバー102の下方にバタフラ
イバルブ103Aを介し、リボイラー104を連結す
る。リボイラー104はボイラからのスチームの供給を
受ける加熱コイルを内部に有しており、内容積は約30
リットルでEE−3410を約20リットル程供給して
ある。
乾燥装置の構成を示す。この加熱乾燥装置は耐薬性、耐
腐食性の高いSUS304により全体が形成されてい
る。内容積約40リットルのチャンバー102の内部
に、沸点140°Cの洗浄兼乾燥液である商品名「EE
−3410(オリンパス光学工業(株)製)」で洗浄し
た50枚が密着状態のリードフレーム101を導入す
る。このリードフレームはニッケルにより成形されてお
り、1枚が厚さ1mmで約30×200mmの大きさと
なっている。チャンバー102にはリークバルブ103
Nが設置してある。チャンバー102の下方にバタフラ
イバルブ103Aを介し、リボイラー104を連結す
る。リボイラー104はボイラからのスチームの供給を
受ける加熱コイルを内部に有しており、内容積は約30
リットルでEE−3410を約20リットル程供給して
ある。
【0023】チャンバー102内を減圧する液封ポンプ
105の吸引口105aを、バルブ103Eとコンデン
サー115と気液分離器116とバルブ103Kを介し
てチャンバー102の上方に接続する。チャンバー10
2の内部には加熱/冷却切換えコイル106が設けられ
ている。このコイル106に対してはスチームと冷却水
を切換自在に配管しておく。チャンバー102内のリー
ドフレーム101の設置場所はチャンバー102の上方
に設けられたバルブ103Eと接続される102Aと、
下方に設けられたバタフライバルブ103Aと接続され
る蒸気導入口102Bとを結んだ所、すなわち溶剤蒸気
の通り道に設けられている。凝縮液回収タンク107は
内容積5リットル程度で、その上方をチャンバー102
の下方とバルブ103Cを介して接続し、下方をバルブ
103Bを介してリボイラー104の上方と接続する。
又、凝縮液回収タンク107の上方は、バルブ103G
を介してリボイラー104の上方と連通されている。
105の吸引口105aを、バルブ103Eとコンデン
サー115と気液分離器116とバルブ103Kを介し
てチャンバー102の上方に接続する。チャンバー10
2の内部には加熱/冷却切換えコイル106が設けられ
ている。このコイル106に対してはスチームと冷却水
を切換自在に配管しておく。チャンバー102内のリー
ドフレーム101の設置場所はチャンバー102の上方
に設けられたバルブ103Eと接続される102Aと、
下方に設けられたバタフライバルブ103Aと接続され
る蒸気導入口102Bとを結んだ所、すなわち溶剤蒸気
の通り道に設けられている。凝縮液回収タンク107は
内容積5リットル程度で、その上方をチャンバー102
の下方とバルブ103Cを介して接続し、下方をバルブ
103Bを介してリボイラー104の上方と接続する。
又、凝縮液回収タンク107の上方は、バルブ103G
を介してリボイラー104の上方と連通されている。
【0024】液封ポンプ105の排出口105bは充填
物、デミスター、グットロール等と冷却回路108Aを
内在させたデミスタータンク108を介し、液封タンク
109と接続する。液封タンク109は内容積20リッ
トル程度でEE−3410を10リットル程供給してあ
る。液封ポンプ105は配管110により液封タンク1
9と連結されており、EE−3410で満たされ循環し
ている。デミスタータンク108、液封タンク109は
冷却水を供給できる構造であり、コンデンサー115に
は常時冷却水を循環しておく。
物、デミスター、グットロール等と冷却回路108Aを
内在させたデミスタータンク108を介し、液封タンク
109と接続する。液封タンク109は内容積20リッ
トル程度でEE−3410を10リットル程供給してあ
る。液封ポンプ105は配管110により液封タンク1
9と連結されており、EE−3410で満たされ循環し
ている。デミスタータンク108、液封タンク109は
冷却水を供給できる構造であり、コンデンサー115に
は常時冷却水を循環しておく。
【0025】このような構成に対し、本実施例ではリボ
イラー104、液封タンク109、液封ポンプ105及
びそれらを連通する配管にEE−3410を満たす。バ
ルブ103E及びバタフライバルブ103Aは開、他の
各バルブは閉とする。液封ポンプ105を運転し、チャ
ンバー102とリボイラー104を360Torr程度
に減圧する。液封ポンプ105の排気流量は毎分500
リットル程度である。
イラー104、液封タンク109、液封ポンプ105及
びそれらを連通する配管にEE−3410を満たす。バ
ルブ103E及びバタフライバルブ103Aは開、他の
各バルブは閉とする。液封ポンプ105を運転し、チャ
ンバー102とリボイラー104を360Torr程度
に減圧する。液封ポンプ105の排気流量は毎分500
リットル程度である。
【0026】バルブ103E及びバタフライバルブ10
3Aを閉め、リーク弁103Nを開けチャンバー102
内を大気圧にする。リボイラー104の加熱コイルにボ
イラからスチームを供給し、130℃程度にEE−34
10を加熱して蒸気を発生させる。その時のリボイラー
104の圧力は蒸発した溶剤蒸気により、時間経過とと
もに大気圧に近づく。チャンバー102の内部の加熱/
冷却切換えコイル106にもボイラからスチームを供給
し、リボイラー104と同等の温度、130℃程度にチ
ャンバー102及びその内部を予備加熱する。以上で運
転準備操作を終了する。この一連の準備操作を減圧下で
行うことは、EE−3410を蒸気化する温度を、大気
圧下での溶剤の沸点温度(140℃)から減圧下での沸
点温度(130℃)まで下げるように作用する。
3Aを閉め、リーク弁103Nを開けチャンバー102
内を大気圧にする。リボイラー104の加熱コイルにボ
イラからスチームを供給し、130℃程度にEE−34
10を加熱して蒸気を発生させる。その時のリボイラー
104の圧力は蒸発した溶剤蒸気により、時間経過とと
もに大気圧に近づく。チャンバー102の内部の加熱/
冷却切換えコイル106にもボイラからスチームを供給
し、リボイラー104と同等の温度、130℃程度にチ
ャンバー102及びその内部を予備加熱する。以上で運
転準備操作を終了する。この一連の準備操作を減圧下で
行うことは、EE−3410を蒸気化する温度を、大気
圧下での溶剤の沸点温度(140℃)から減圧下での沸
点温度(130℃)まで下げるように作用する。
【0027】この後、チャンバー102にEE−341
0で洗浄したリードフレーム500枚101を導入す
る。バルブ103A、103C及び103Eを開け、液
封ポンプ105を駆動し、チャンバー102に溶剤蒸気
を導入しながら、チャンバー102の内部、リボイラー
104の内部、及び凝縮液回収タンク107の内部を6
00Torr程度に減圧する。
0で洗浄したリードフレーム500枚101を導入す
る。バルブ103A、103C及び103Eを開け、液
封ポンプ105を駆動し、チャンバー102に溶剤蒸気
を導入しながら、チャンバー102の内部、リボイラー
104の内部、及び凝縮液回収タンク107の内部を6
00Torr程度に減圧する。
【0028】リードフレーム101はチャンバー102
内の溶剤蒸気の通り道に設置されており、効率的にEE
−3410の蒸気により潜熱が供給される。潜発潜熱を
奪われたEE−3410の蒸気は凝縮して液化し、一部
はそのままリードフレームに付着し、残りは落下し、チ
ャンバー102の底部より凝縮液回収タンク107へ回
収される。また一部の蒸気はリードフレーム101に接
触せず、液化しないでチャンバー102より液封ポンプ
105により吸引され、コンデンサー115により冷
却、液化され、デミスタータンク108に回収される。
内の溶剤蒸気の通り道に設置されており、効率的にEE
−3410の蒸気により潜熱が供給される。潜発潜熱を
奪われたEE−3410の蒸気は凝縮して液化し、一部
はそのままリードフレームに付着し、残りは落下し、チ
ャンバー102の底部より凝縮液回収タンク107へ回
収される。また一部の蒸気はリードフレーム101に接
触せず、液化しないでチャンバー102より液封ポンプ
105により吸引され、コンデンサー115により冷
却、液化され、デミスタータンク108に回収される。
【0029】次に、バルブ103Eを閉じ、バタフライ
バルブ103Aを開けたまま、引き続きチャンバー10
2にEE−3410の蒸気を導入する。リードフレーム
101はEE−3410の蒸気により更に加熱され、蒸
発潜熱を奪われた蒸気は凝縮液化する。この時、リボイ
ラー104、チャンバー102、及び凝縮液回収タンク
内部の圧力は、新たに発生するEE−3410の蒸気に
より徐々に大気圧に近づく。
バルブ103Aを開けたまま、引き続きチャンバー10
2にEE−3410の蒸気を導入する。リードフレーム
101はEE−3410の蒸気により更に加熱され、蒸
発潜熱を奪われた蒸気は凝縮液化する。この時、リボイ
ラー104、チャンバー102、及び凝縮液回収タンク
内部の圧力は、新たに発生するEE−3410の蒸気に
より徐々に大気圧に近づく。
【0030】この蒸気の供給を30秒程度行い、バルブ
バタフライ103Aを閉め、蒸気の供給を停止する。チ
ャンバー102の内部の加熱冷却切換えコイル106に
冷却水を供給してチャンバー102の内部に残留する蒸
気の凝縮液化を促進する。この時、凝縮によって液化し
た凝縮液も凝縮液回収タンク107に回収される。バル
ブ103Cを閉じ、バルブ103B、103Gを開け、
凝縮液回収タンク107に溜まった凝縮液をリボイラー
104へ流下させる。更に、バルブ103Eを開け液封
ポンプ105を駆動し、チャンバー102の内部を50
Torr程度迄減圧し、リードフレーム101を乾燥す
る。
バタフライ103Aを閉め、蒸気の供給を停止する。チ
ャンバー102の内部の加熱冷却切換えコイル106に
冷却水を供給してチャンバー102の内部に残留する蒸
気の凝縮液化を促進する。この時、凝縮によって液化し
た凝縮液も凝縮液回収タンク107に回収される。バル
ブ103Cを閉じ、バルブ103B、103Gを開け、
凝縮液回収タンク107に溜まった凝縮液をリボイラー
104へ流下させる。更に、バルブ103Eを開け液封
ポンプ105を駆動し、チャンバー102の内部を50
Torr程度迄減圧し、リードフレーム101を乾燥す
る。
【0031】コンデンサー115はEE−3410ガス
を冷却して液化し、作動流体としてのEE−3410の
温度上昇を防止し、減圧効果の低下を抑止するように作
用する。液封ポンプ105の排出口105bから排出さ
れるEE−3410の蒸気はデミスタータンク108に
より凝縮して液化され、液封タンク109へ回収され
る。液封ポンプ105は配管110により液封タンク1
09と同一のEE−3410で満たされている。バルブ
103Eを閉じ、リーク弁103Nを開け、チャンバー
102内を大気圧に戻す。そしてリードフレーム101
をチャンバー102から取り出す。
を冷却して液化し、作動流体としてのEE−3410の
温度上昇を防止し、減圧効果の低下を抑止するように作
用する。液封ポンプ105の排出口105bから排出さ
れるEE−3410の蒸気はデミスタータンク108に
より凝縮して液化され、液封タンク109へ回収され
る。液封ポンプ105は配管110により液封タンク1
09と同一のEE−3410で満たされている。バルブ
103Eを閉じ、リーク弁103Nを開け、チャンバー
102内を大気圧に戻す。そしてリードフレーム101
をチャンバー102から取り出す。
【0032】以上のような本実施例では、EE−341
0の供給停止後、チャンバー内を減圧し、約90秒間
で、全体で4分程度でリードフレームを完全に乾燥でき
た。また、EE−3410を大気圧下の沸点140℃よ
り10℃低い温度で蒸気化できるため、熱効率が向上し
た。
0の供給停止後、チャンバー内を減圧し、約90秒間
で、全体で4分程度でリードフレームを完全に乾燥でき
た。また、EE−3410を大気圧下の沸点140℃よ
り10℃低い温度で蒸気化できるため、熱効率が向上し
た。
【0033】(実施例2)実施例1のEE−3410に
代えて、沸点が150°Cの洗浄兼乾燥液である商品名
「EE−3110(オリンパス光学工業(株)製)」で
洗浄した厚さ1mm、約100×100mmのガラス基
板を50枚密着させた状態でチャンバー102内に導入
して乾燥に供した。本実施例では装置の全体にもEE−
3110を用いた。他の構成は実施例1と同様である。
代えて、沸点が150°Cの洗浄兼乾燥液である商品名
「EE−3110(オリンパス光学工業(株)製)」で
洗浄した厚さ1mm、約100×100mmのガラス基
板を50枚密着させた状態でチャンバー102内に導入
して乾燥に供した。本実施例では装置の全体にもEE−
3110を用いた。他の構成は実施例1と同様である。
【0034】この実施例では、リボイラー内のEE−3
110とチャンバーの予備加熱を140℃程度で行っ
た。EE−3110の蒸気供給時の減圧度は550To
rr程度とし、他の条件は実施例1と同様に行った。こ
の実施例ではガラス基板を全体で6分程度で完全に乾燥
できた。
110とチャンバーの予備加熱を140℃程度で行っ
た。EE−3110の蒸気供給時の減圧度は550To
rr程度とし、他の条件は実施例1と同様に行った。こ
の実施例ではガラス基板を全体で6分程度で完全に乾燥
できた。
【0035】(実施例3)実施例1のEE−3410に
代えて、沸点170°Cの洗浄兼乾燥液である商品名
「NSクリーン100(日光石油化学(株)製)」で洗
浄した真鍮からなる約3×1.5ミリ程度の中空ネジ
(時計の部品に使用されるネジ)1万個を積層状態でチ
ャンバー102内に導入して乾燥に供した。本実施例に
おいても装置全体にNSクリーン100を用いた。他の
構成は実施例1と同様である。
代えて、沸点170°Cの洗浄兼乾燥液である商品名
「NSクリーン100(日光石油化学(株)製)」で洗
浄した真鍮からなる約3×1.5ミリ程度の中空ネジ
(時計の部品に使用されるネジ)1万個を積層状態でチ
ャンバー102内に導入して乾燥に供した。本実施例に
おいても装置全体にNSクリーン100を用いた。他の
構成は実施例1と同様である。
【0036】この実施例では、リボイラー内のNSクリ
ーン100とチャンバーの予備加熱を160℃程度で行
い、他の条件は実施例1と同様に行った。この実施例で
は上述した時計部品を全体で3分程度で完全に乾燥でき
た。
ーン100とチャンバーの予備加熱を160℃程度で行
い、他の条件は実施例1と同様に行った。この実施例で
は上述した時計部品を全体で3分程度で完全に乾燥でき
た。
【0037】以上の実施例から本発明では、以下の態様
を含むものである。 (1)加熱/冷却切り換え手段を揺する密閉乾燥槽内に
設置した被乾燥物を溶剤蒸気で洗浄及び乾燥する方法に
おいて、前記加熱/冷却切り換え手段により密閉乾燥槽
内を加熱すると共に、密閉乾燥槽内を減圧しながら内部
に溶剤蒸気を供給する工程と、この溶剤後記の供給を停
止した後、前記加熱/冷却切り換え手段で密閉乾燥槽内
を冷却して溶剤蒸気を凝縮して液化し、回収する工程
と、前記密閉乾燥槽内を再度、減圧する工程と、を備え
ていることを特徴とする加熱乾燥方法。 (2)密閉乾燥槽内に設置した被乾燥物を密閉乾燥槽に
接続した溶剤蒸発槽で生成した溶剤蒸気により洗浄及び
乾燥する方法において、前記密閉乾燥槽及び溶剤蒸発槽
を減圧しながら密閉乾燥槽内に溶剤蒸気を供給する工程
と、この溶剤蒸気の供給を停止したあと、溶剤蒸気を凝
縮して液化し、回収する工程と、前記密閉乾燥槽内を再
度、減圧する工程と、を有することを特徴とする加熱乾
燥方法。 (3)上記(1)または(2)項において、密閉乾燥槽
内の減圧を溶剤上記と同質の溶剤を作動流体とした液封
ポンプで行うことを特徴とする加熱乾燥方法。 (4)上記(1)または(2)項において、液封ポンプ
の作動流体を冷却することを特徴とする加熱乾燥方法。
を含むものである。 (1)加熱/冷却切り換え手段を揺する密閉乾燥槽内に
設置した被乾燥物を溶剤蒸気で洗浄及び乾燥する方法に
おいて、前記加熱/冷却切り換え手段により密閉乾燥槽
内を加熱すると共に、密閉乾燥槽内を減圧しながら内部
に溶剤蒸気を供給する工程と、この溶剤後記の供給を停
止した後、前記加熱/冷却切り換え手段で密閉乾燥槽内
を冷却して溶剤蒸気を凝縮して液化し、回収する工程
と、前記密閉乾燥槽内を再度、減圧する工程と、を備え
ていることを特徴とする加熱乾燥方法。 (2)密閉乾燥槽内に設置した被乾燥物を密閉乾燥槽に
接続した溶剤蒸発槽で生成した溶剤蒸気により洗浄及び
乾燥する方法において、前記密閉乾燥槽及び溶剤蒸発槽
を減圧しながら密閉乾燥槽内に溶剤蒸気を供給する工程
と、この溶剤蒸気の供給を停止したあと、溶剤蒸気を凝
縮して液化し、回収する工程と、前記密閉乾燥槽内を再
度、減圧する工程と、を有することを特徴とする加熱乾
燥方法。 (3)上記(1)または(2)項において、密閉乾燥槽
内の減圧を溶剤上記と同質の溶剤を作動流体とした液封
ポンプで行うことを特徴とする加熱乾燥方法。 (4)上記(1)または(2)項において、液封ポンプ
の作動流体を冷却することを特徴とする加熱乾燥方法。
【0038】
【発明の効果】本発明は、密閉乾燥槽内を徐々に減圧し
ながら溶剤蒸気を密閉乾燥槽内の被乾燥物に供給するの
で、溶剤が突沸することなく潜熱を効果的に供給でき
る。また液封ポンプの作動により溶剤蒸気を密閉乾燥槽
へ強制的に吸引するため、多量の溶剤蒸気が密閉乾燥槽
内に供給されて、潜熱の供給を行うことができる。この
ためリードフレーム等の積層部品のような乾燥の困難な
被乾燥物に対しても乾燥時間の短縮が可能となる効果が
ある。
ながら溶剤蒸気を密閉乾燥槽内の被乾燥物に供給するの
で、溶剤が突沸することなく潜熱を効果的に供給でき
る。また液封ポンプの作動により溶剤蒸気を密閉乾燥槽
へ強制的に吸引するため、多量の溶剤蒸気が密閉乾燥槽
内に供給されて、潜熱の供給を行うことができる。この
ためリードフレーム等の積層部品のような乾燥の困難な
被乾燥物に対しても乾燥時間の短縮が可能となる効果が
ある。
【図1】本発明に適用される加熱乾燥装置の基本構成を
示す回路図である。
示す回路図である。
【図2】本発明の実施例に適用される加熱乾燥装置の回
路図である。
路図である。
【図3】従来より使用されている乾燥装置の回路図であ
る。
る。
1 被乾燥物 2 密閉乾燥槽 4 溶剤蒸発槽 5 液封ポンプ 6 加熱/乾燥切り換え部材 7 凝縮液回収タンク 8 凝縮タンク 9 液封タンク
Claims (3)
- 【請求項1】 密閉乾燥槽内に設置した被乾燥物を溶剤
蒸気で洗浄および乾燥する加熱乾燥方法において、 前記密閉乾燥槽を減圧しながら内部に溶剤蒸気を供給す
る工程と、この密閉乾燥槽内への溶剤蒸気の供給を停止
した後に、溶剤蒸気を液化凝縮して回収する工程と、前
記密閉乾燥槽内を再度、減圧する工程と、を有すること
を特徴とする加熱乾燥方法。 - 【請求項2】 前記密閉乾燥槽内の減圧を溶剤蒸気と同
質の溶剤を作動流体とした液封ポンプで行うことを特徴
とする請求項1記載の加熱乾燥方法。 - 【請求項3】 前記液封ポンプの動作流体を冷却するこ
とを特徴とする請求項2に記載の加熱乾燥方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16901895A JPH0921586A (ja) | 1995-07-04 | 1995-07-04 | 加熱乾燥方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16901895A JPH0921586A (ja) | 1995-07-04 | 1995-07-04 | 加熱乾燥方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0921586A true JPH0921586A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15878812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16901895A Withdrawn JPH0921586A (ja) | 1995-07-04 | 1995-07-04 | 加熱乾燥方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0921586A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002350049A (ja) * | 2001-05-21 | 2002-12-04 | Rohm Co Ltd | 減圧乾燥装置および減圧乾燥方法 |
JPWO2008136135A1 (ja) * | 2007-05-01 | 2010-07-29 | ジャパン・フィールド株式会社 | 被加熱目的液の加熱方法及びその装置 |
JP5924850B1 (ja) * | 2015-11-26 | 2016-05-25 | ジャパン・フィールド株式会社 | 水分付着部品からの水分除去方法及びその装置 |
-
1995
- 1995-07-04 JP JP16901895A patent/JPH0921586A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002350049A (ja) * | 2001-05-21 | 2002-12-04 | Rohm Co Ltd | 減圧乾燥装置および減圧乾燥方法 |
JPWO2008136135A1 (ja) * | 2007-05-01 | 2010-07-29 | ジャパン・フィールド株式会社 | 被加熱目的液の加熱方法及びその装置 |
JP5924850B1 (ja) * | 2015-11-26 | 2016-05-25 | ジャパン・フィールド株式会社 | 水分付着部品からの水分除去方法及びその装置 |
WO2017090215A1 (ja) * | 2015-11-26 | 2017-06-01 | ジャパン・フィールド株式会社 | 水分付着部品からの水分除去方法及びその装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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