JPH09215286A - かご形誘導電動機およびその製造方法 - Google Patents

かご形誘導電動機およびその製造方法

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JPH09215286A
JPH09215286A JP1761796A JP1761796A JPH09215286A JP H09215286 A JPH09215286 A JP H09215286A JP 1761796 A JP1761796 A JP 1761796A JP 1761796 A JP1761796 A JP 1761796A JP H09215286 A JPH09215286 A JP H09215286A
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JP
Japan
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rotor
squirrel
induction motor
short
conductor
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JP1761796A
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English (en)
Inventor
Shinji Nishimura
慎二 西村
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Publication of JPH09215286A publication Critical patent/JPH09215286A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高調波を含む電源で駆動されても効率の良い
かご形誘導電動機を得る。 【解決手段】 複数の棒状導体の両端を短絡環で短絡し
て構成されたかご形巻線を回転子鉄心のスロット内に納
めて形成されたかご形回転子、及び巻線をされた固定子
鉄心を有するかご形誘導電動機において、回転子鉄心の
軸方向長さが固定子鉄心の軸方向長さよりも長いことを
特徴とするかご形誘導電動機である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、かご形誘導電動
機及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図19は、従来のかご形誘導電動機の断
面図を示したものである。1は固定子、2は固定子1の
固定子鉄心、3は固定子巻線、4は回転子、5は回転子
鉄心、6はかご形導体の導体バー、7はかご形導体の短
絡環、8はシャフトである。
【0003】従来のかご形誘導電動機の回転子4は、積
層された回転子鉄心5に銅またはアルミの棒を軸方向に
対して平行に差し込みかご形導体の導体バー6を形成
し、両端を短絡環7で短絡して、かご形導体としたもの
をシャフト8に固定して構成される。また、固定子1は
固定子鉄心2に三相巻線されたものが用いられ、これに
三相交流電圧が加えられると回転子4の導体バー6、短
絡環7に電流が流れ、このかご形導体の導体バー6、短
絡環7の電流による磁束と固定子1の三相巻線3に流れ
る電流との相互作用により回転子4が回転する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のかご
形誘導電動機では、実開平4ー124873号公報にも
示されているように比較的正弦波に近い商用電源で駆動
されるのに比べ、高い周波数を含むインバータ電源で駆
動すると効率が低下してしまう。これは、インバータ電
源ではその電源波形に高調波を多く含むためで、高調波
電流による銅損の増加、高調波磁束による鉄損の増加に
よるものである。特に、回転子側つまり2次側において
は高調波周波数に対して回転子の角周波数が小さいた
め、高調波による2次周波数が高く、2次銅損の増加、
2次鉄損の増加が大きく、効率を低下させる原因となっ
ている。
【0005】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、インバータ電源のような高調波を
含む電源が接続されても、その2次損失を低く抑え、効
率の良いかご形誘導電動機を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るかご形誘
導電動機は、複数の棒状導体の両端を短絡環で短絡して
構成されたかご形巻線を回転子鉄心のスロット内に納め
て形成されたかご形回転子、及び巻線をされた固定子鉄
心を有するかご形誘導電動機において、回転子鉄心の軸
方向長さが固定子鉄心の軸方向長さよりも長いことを特
徴とするものである。
【0007】また、この発明に係るかご形誘導電動機
は、複数の棒状導体の両端を短絡環で短絡して構成され
たかご形巻線を回転子鉄心のスロット内に納めて形成さ
れたかご形回転子、及び巻線をされた固定子鉄心を有す
るかご形誘導電動機において、短絡環を取り巻くように
磁性体を配置したことを特徴とするものである。
【0008】さらに、この発明に係るかご形誘導電動機
は、短絡環を取り巻くように配置された磁性体に回転子
の動バランスを補正する穴、又は切り欠きを有すること
を特徴とするものである。
【0009】また、この発明に係るかご形誘導電動機
は、短絡環を取り巻くように配置された磁性体が回転子
円周方向につながっていることを特徴とするものであ
る。
【0010】さらにまた、この発明に係るかご形誘導電
動機は、複数の棒状導体の両端を短絡環で短絡して構成
されたかご形巻線を回転子鉄心のスロット内に納めて形
成されたかご形回転子、及び巻線をされた固定子鉄心を
有するかご形誘導電動機において、各個の棒状導体は複
数の導体がその軸方向に螺旋状にねじれて構成されてい
ることを特徴とするものである。
【0011】また、この発明に係るかご形誘導電動機
は、螺旋状にねじれている棒状導体が、回転子鉄心のス
ロット内に板をひねった形状の絶縁材を配置し、ここに
溶融導体を流し込み、鋳造により形成されていることを
特徴とするものである。
【0012】さらに、この発明に係るかご形誘導電動機
は、板をひねった形状の絶縁材の軸方向端部に1つまた
は複数の突起を設けたことを特徴とするものである。
【0013】また、この発明に係るかご形誘導電動機の
製造方法は、螺旋状にねじれている棒状導体が、複数の
細線を束ねてこれをひねり、さらに回転子スロットとほ
ぼ同一形状に成型されて構成されていることを特徴とす
るものである。
【0014】さらに、この発明に係るかご形誘導電動機
の製造方法は、螺旋状にねじれている棒状導体が、複数
の平板線を重ねてこれをひねり、さらに回転子スロット
とほぼ同一形状に成型されて構成されていることを特徴
とするものである。
【0015】また、この発明に係るかご形誘導電動機の
製造方法は、螺旋状にねじれている棒状導体が、組み合
わせたときに回転子スロットとほぼ同一形状になるよう
にあらかじめ成型された複数の導体を組み合わせて形成
されていることを特徴とするものである。
【0016】さらに、この発明に係るかご形誘導電動機
は、複数の棒状導体の両端を短絡環で短絡して構成され
たかご形巻線を回転子鉄心のスロット内に納めて形成さ
れたかご形回転子、及び巻線をされた固定子鉄心を有す
るかご形誘導電動機において、回転子の固定子に面する
面に導体を配置したことを特徴とするものである。
【0017】さらにまた、この発明に係るかご形誘導電
動機の製造方法は、回転子の固定子に面する面に配置し
た導体は、回転子の導体バー、及び短絡環をダイカスト
成型する際、回転子鉄心の外径より大きい所定の隙間を
有するダイカスト金型に回転子鉄心を挿入し、導体バ
ー、短絡環と共に同時にダイカスト成型して作られたこ
とを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、この発明による実施の形態1を
示し、回転子鉄心の軸方向の長さと固定子鉄心の軸方向
の長さとの関係を示す誘導電動機の断面図を示すもので
ある。図において、1は固定子、2は固定子鉄心、3は
固定子巻線、4は回転子、9は回転子鉄心、6はかご形
導体の導体バー、7はかご形導体の短絡環、8はシャフ
トである。図に示すように、回転子鉄心9の軸方向の長
さRが固定子鉄心2の軸方向Sの長さよりも長くなるよ
うに形成する。
【0019】かご形誘導電動機の2次漏れリアクタンス
のうち、所謂スロット漏れリアクタンスは、スロット形
状と、回転子鉄心9の軸方向長さRによって決まるた
め、このように回転子鉄心9の軸方向の長さRを固定子
鉄心2の軸方向の長さSよりも長くすることにより、2
次漏れリアクタンスを大きくすることができる。
【0020】このように構成されたかご形誘導電動機
に、インバータのような高調波を含む電源を接続して駆
動すると、かご形2次導体の導体バー6、短絡環7に
は、基本波周波数の電流と高調波周波数の電流が流れる
が、基本波周波数の電流に対しては、回転子4が回転す
ることにより、実際にかご形2次導体の導体バー6、短
絡環7に流れる電流の周波数は所謂すべり周波数の電流
が流れる。通常、このすべり周波数は数Hzであり、2
次漏れリアクタンスの増加に対して影響は少ない。
【0021】これに対して、高調波周波数の電流に対し
ては、非常に大きなすべり周波数となり、2次漏れリア
クタンスの影響を大きく受ける。すなわち、大きな2次
漏れリアクタンスにより、高調波2次電流は小さく抑え
られ、高調波2次電流による2次の銅損が小さくなり、
誘導電動機の効率を向上せしめ、発熱を小さく抑えるこ
とができる。要するに、この実施の形態1における固定
子鉄心の軸方向長さより長い回転子鉄心は、2次漏れリ
アクタンスを大きくし、高調波2次電流を流れにくく
し、高調波2次銅損を抑制することができる。
【0022】実施の形態2.この発明における実施の形
態2によるかご形誘導電動機の断面図を図2に示す。図
2においては、2次漏れリアクタンスを大きくすること
ができる構成であり、10は短絡環7の周囲に短絡環の
電流がつくる磁界の方向に短絡環7を取り巻くように配
置した磁性体であり、例えば、低炭素鋼でできている。
また、図3はこの実施の形態2における回転子4の斜視
図で、理解を助けるために磁性体10の一部を切り欠い
て表示している。
【0023】かご形誘導電動機の2次漏れリアクタンス
のうち、所謂短絡環漏れリアクタンスは短絡環7の形状
によって決まるが、これは、短絡環7の周囲が空気であ
るため、空気の透磁率を基に求められたパーミアンス
(磁気導通率)によって求められているものである。
【0024】ところが、この発明のように短絡環7の周
りに磁性体10を配置することにより、パーミアンスが
大きくなり、短絡環漏れリアクタンスが大きくなる。こ
のように短絡環7の周囲に短絡環の電流がつくる磁界の
方向に短絡環7を取り巻くように磁性体10を配置する
ことで、2次漏れリアクタンスを大きくすることができ
る。
【0025】さらに、この磁性体10に切り欠きや、穴
11を設けることにより回転子4の動バランスつまり動
釣り合いを調整でき、回転振動や、発生音の小さいかご
形誘導電動機を得ることができる。
【0026】また、この磁性体10を、回転子4の円周
方向につながったリング状に形成しておけば、回転によ
る遠心力に対し短絡環の破損を防止できるが、回転子4
の円周方向につながっていなくても2次漏れリアクタン
スを増加させる効果はある。
【0027】また、図2、図3では短絡環7を取り囲む
ように磁性体10を配置しているが、例えば外周には磁
性体を設けない形状でも良い。要するに、この実施の形
態2における短絡環の近傍に配置した磁性体は、2次漏
れリアクタンスを大きくし、高調波2次電流を流れにく
くし、高調波2次銅損を抑制することができる。
【0028】実施の形態3.つぎに高調波2次鉄損を抑
えて効率のよいかご形誘導電動機を得る実施の形態3を
図4に示す。図4は2次側の導体バー16の構成を示す
ものであり、2本の導体バー12、13がセパレータ1
4をはさんで互いに螺旋状にねじれていることを示して
いる。
【0029】このような2次導体16の製造方法として
は、セパレータ14を高耐熱の絶縁体、例えば、セラミ
ックを焼結成型により作り、これを回転子鉄心5に挿入
し、この状態で第1と第2の導体バー12、13、短絡
環7をダイカスト成型すれば、特別な設備を新たに用い
なくても製造できる効果がある。
【0030】このように2次側の導体バー16を構成す
ると、第1の2次導体バー12は一部分が回転子4の外
周付近にあり、他の部分が回転子4の内周付近に配置さ
れることになる。また、第2の2次導体バー13も同様
の関係となる。
【0031】このように構成されたかご形誘導電動機
に、インバータのような電圧に高調波を含む電源を接続
して駆動すると、かご形2次導体の2次導体バー16、
短絡環7には、基本波周波数の電流と高調波周波数の電
流が流れる。基本周波数の電流に対しては、回転子4が
回転することにより、実際にかご形2次導体に流れる電
流の周波数は所謂すべり周波数の電流が流れる。通常、
このすべり周波数は数Hzであり、基本波周波数の電流
は2次側の導体バー16の全面に流れる。
【0032】これに対して、高調波周波数の電流に対し
ては、非常に大きなすべり周波数となり、所謂表皮効果
により2次側の導体バー16の回転子外周付近にしか電
流が流れないが、この実施の形態3のように2次導体が
螺旋状に互いにねじれていると、第1の2次導体バー1
2の回転子外周付近に流れた電流は次第に回転子内周側
に流れていき、また、第2の導体バー13の回転子外周
付近に流れた電流も同様に回転子内周側に流れるため、
結局高調波2次電流が流れる断面積が増えることにな
る。従って、高調波2次電流に対する2次抵抗が小さく
なり、高調波2次銅損が小さくなり、誘導電動機の効率
を向上せしめ、発熱を小さく抑えることができる。ま
た、高調波2次電流が増加するので高調波磁束を遮断す
る効果もあり、高調波2次鉄損も抑制することができ
る。
【0033】実施の形態4.実施の形態4は螺旋状にね
じれた棒状導体の製造方法をしめすものであり、図5に
おいて、17は下側の金型、18は回転子スロット、1
9は上側の金型である。この構成において、まず下側の
金形17に回転子鉄心5をセットし、この回転子鉄心5
の回転子スロット18にセパレータ14を一つ一つ挿入
する。つぎに上側の金型19をかぶせて溶融アルミ(図
示せず)を回転子スロット18に流し込み固定する。
【0034】なお、図5に示すようにセパレータ14の
軸方向端部に突起15を設けておけば、ダイカストの金
型に回転子鉄心5、セパレータ14をセットしたときに
セパレータ14の位置がずれることなく都合がよい。
【0035】実施の形態5.次に、螺旋状にねじれた棒
状導体の製造方法を示す。図6は複数の細線20を束ね
た状態を示す。図7はこの複数の細線20をひねった状
態を示す。図8は下型21と上型22を用いて回転子ス
ロットに挿入できるように回転子スロットとほぼ同一形
状に成型する様子を示す。最終的に図9のような形状に
して、これを回転子スロットに挿入し、両端を短絡環7
と接合して構成する。このようにすればダイガストのよ
うな設備が不要で少量生産に適している。
【0036】実施の形態6.また、他の螺旋状にねじれ
た棒状導体の製造方法を示す。図10は複数の平板線2
3を重ねた状態を示す。図11はこの複数の平板線23
を1回ひねった状態を示す。図12は回転子スロットに
挿入できるように回転子スロットとほぼ同一形状になる
ように金型24により成型する様子を示す。最終的に図
13に示すような形状にする。この平板線23を回転子
スロットに挿入し、両端を短絡環7と接合することによ
り回転子を製造することができる。
【0037】実施の形態7.さらにまた、他の螺旋状に
ねじれた棒状導体の製造方法を示す。図14は二つに分
かれている導体バーを示し、25は第1の導体バー、2
6は第2の導体バーである。このような第1と第2の導
体バー25、26の形状になるようにあらかじめ切削ま
たは、型鍛造などにより成型しておく。そしてこれらを
組み合わせて図15の形状に一体形成したものを回転子
スロットに挿入し、両端を短絡環と接合して構成する。
このようにすればひねるために特別な設備を必要としな
い利点がある。ここで、第1の導体バー25と第2の導
体バー26は図14に示す形状では両方同じ形状で構成
できており、製造コストを下げることができるが、これ
は一実施の形態を示したにすぎず、形状はこれに特定さ
れるものではない。
【0038】要するに、これらの実施の形態における、
複数の導体でその導体の軸方向にねじった形状の回転子
の個々の2次側の棒状導体は、周波数が高い高調波2次
電流に対して、その表皮効果による2次抵抗の増加と2
次漏れリアクタンスの低下とを抑制し、2次抵抗の増加
の抑制は高調波2次銅損を抑え、2次漏れリアクタンス
の低下の抑制は高調波2次電流を増加させて高調波2次
鉄損を抑制することができる。
【0039】実施の形態8.さらに2次抵抗を小さくす
ることができる回転子の実施の形態8を図16、図17
に示す。図16はかご形誘導電動機の断面図、図17は
その側面図であり、27は回転子5の表面に配置された
導体であり、磁気シールドの役目を果たすものである。
【0040】このように構成されたかご形誘導電動機
に、インバータのような高調波を含む電源を接続して駆
動すると、かご形2次導体の導体バー6、短絡環7に
は、基本波周波数の電流と高調波周波数の電流が流れる
が、基本波周波数の電流に対しては、回転子4が回転す
ることにより、実際にかご形2次導体の導体バー6、短
絡環7に流れる電流の周波数は所謂すべり周波数の電流
が流れる。通常、このすべり周波数は数Hzであり、基
本波周波数の電流は2次導体バー全面と回転子表面に配
置された導体27に流れ、2次抵抗を小さくするので効
率が上がる。
【0041】これに対して、高調波周波数の電流に対し
ては、非常に大きなすべり周波数となり、所謂表皮効果
により、高調波周波数の電流は2次導体バー6の外周表
面付近と、回転子表面に配された導体26に流れる。し
たがって、回転子表面に導体を配置しない従来のかご形
誘導電動機より高調波に対しても2次抵抗が小さくな
り、高調波2次損失が小さくなって電動機の効率が向上
し、発熱を小さく抑えることができる。また、高調波2
次電流が増加するので高調波磁束を遮断する効果もあ
り、高調波2次鉄損も抑制することができる。
【0042】つぎに回転子5の表面に配置された導体2
7を有する回転子5の製造方法を図18を用いて説明す
る。図18に示すように、あらかじめプレス打ち抜きし
積層した回転子鉄心5を、その鉄心の外径Tより所定の
寸法だけ大きい内径Dを有する金型28に納めれば、回
転子表面の導体27を形成しうる隙間29ができ、2次
導体をダイカスト成型により製造すれば、従来の誘導電
動機の回転子の製造方法に対して金型を変えるだけで製
造でき、特別な設備を必要としない。また、ダイカスト
成型された回転子4は所望の外径寸法を得るために外径
を切削加工してもよい。
【0043】要するに、この実施の形態における回転子
表面に配置した導体は、周波数の高い高調波2次磁束に
対し、磁気シールドの役目を果たし、回転子鉄心におけ
る2次鉄損の発生を抑え、高調波2次銅損の発生を抑制
する。
【0044】以上の説明では、電源としてインバータ装
置を誘導電動機に組み合わせた例を示したが、高調波電
圧を含む他の電源、例えば簡単のために集中巻きを施し
たような発電機で、出力電圧に高調波を多く含むような
電源を組み合わせた場合にも同様の効果を奏する。
【0045】
【発明の効果】以上のように、この発明によるかご形誘
導電動機は、回転子鉄心長さを固定子鉄心長さより長く
構成したので2次漏れリアクタンスが増加し、高調波を
含む電源で駆動しても効率のよい誘導電動機が得られ
る。
【0046】また、この発明によるかご形誘導電動機
は、短絡環の周囲に磁性体を配置したので2次漏れリア
クタンスが増加し、高調波を含む電源で駆動しても効率
のよい誘導電動機が得られる。
【0047】さらに、この発明によるかご形誘導電動機
は、棒状導体が複数の導体がその軸方向に螺旋状にねじ
れているようにしたため、表皮効果による電流の集中を
緩和し、高調波に対する2次抵抗を小さくできるので高
調波を含む電源で駆動しても効率のよい誘導電動機が得
られる。
【0048】また、この発明によるかご形誘導電動機
は、回転子の外周に導体を配置したので、高調波に対す
る2次抵抗を小さくできるので高調波を含む電源で駆動
しても効率のよい誘導電動機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1によるかご形誘導電動機を示す
断面側面図である。
【図2】 実施の形態2によるかご形誘導電動機を示す
断面側面図である。
【図3】 実施の形態2によるかご形誘導電動機の回転
子を示す部分断面を施した斜視図である。
【図4】 実施の形態3によるかご形誘導電動機の導体
バーを示す斜視図である。
【図5】 実施の形態4によるかご形誘導電動機の回転
子の製造方法を示す断面図である。
【図6】 実施の形態5によるかご形誘導電動機の回転
子バーの製造方法を示す斜視図である。
【図7】 実施の形態5によるかご形誘導電動機の回転
子バーの製造方法を示す斜視図である。
【図8】 この実施の形態5によるかご形誘導電動機の
回転子バーの製造方法を示す断面図である。
【図9】 この実施の形態5によるかご形誘導電動機の
回転子バーの形状を示す斜視図である。
【図10】 実施の形態6によるかご形誘導電動機の回
転子バーの製造方法を示す斜視図である。
【図11】 実施の形態6によるかご形誘導電動機の回
転子バーの製造方法を示す斜視図である。
【図12】 実施の形態6によるかご形誘導電動機の回
転子バーの製造方法を示す断面図である。
【図13】 実施の形態6によるかご形誘導電動機の回
転子バーの形状を示す斜視図である。
【図14】 実施の形態7によるかご形誘導電動機の回
転子バーの形状を示す斜視図である。
【図15】 実施の形態7によるかご形誘導電動機の回
転子バーの形状を示す斜視図である。
【図16】 実施の形態8によるかご形誘導電動機を示
す断面側面図である。
【図17】 実施の形態8によるかご形誘導電動機の回
転子を示す断面図である。
【図18】 実施の形態8によるかご形誘導電動機の回
転子の製造方法を示す断面図である。
【図19】 従来のかご形誘導電動機を示す断面側面図
である。
【符号の説明】
1 固定子、2 固定子鉄心、3 固定子巻線、4 回
転子、5 回転子鉄心、6 導体バー、7 短絡環、9
回転子鉄心、10 磁性体、11 穴、12 第1の
導体バー、13 第2の導体バー、14 セパレータ、
15 突起、16 導体バー、20 複数の細線、23
複数の平角線 25 第1の導体バー、26 第2の導体バー、27
導体。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の棒状導体の両端を短絡環で短絡し
    て構成されたかご形巻線を回転子鉄心のスロット内に納
    めて形成されたかご形回転子、及び巻線をされた固定子
    鉄心を有するかご形誘導電動機において、上記回転子鉄
    心の軸方向長さが上記固定子鉄心の軸方向長さよりも長
    いことを特徴とするかご形誘導電動機。
  2. 【請求項2】 複数の棒状導体の両端を短絡環で短絡し
    て構成されたかご形巻線を回転子鉄心のスロット内に納
    めて形成されたかご形回転子、及び巻線をされた固定子
    鉄心を有するかご形誘導電動機において、上記短絡環を
    取り巻くように磁性体を配置したことを特徴とするかご
    形誘導電動機。
  3. 【請求項3】 短絡環を取り巻くように配置された磁性
    体に回転子の動バランスを補正する穴、又は切り欠きを
    有することを特徴とする請求項2記載のかご形誘導電動
    機。
  4. 【請求項4】 短絡環を取り巻くように配置された磁性
    体が回転子円周方向につながっていることを特徴とする
    請求項2又は請求項3記載のかご形誘導電動機。
  5. 【請求項5】 複数の棒状導体の両端を短絡環で短絡し
    て構成されたかご形巻線を回転子鉄心のスロット内に納
    めて形成されたかご形回転子、及び巻線をされた固定子
    鉄心を有するかご形誘導電動機において、各個の上記棒
    状導体は複数の導体がその軸方向に螺旋状にねじれて構
    成されていることを特徴とするかご形誘導電動機。
  6. 【請求項6】 螺旋状にねじれている棒状導体が、回転
    子鉄心のスロット内に板をひねった形状の絶縁材を配置
    し、ここに溶融導体を流し込み、鋳造により形成されて
    いることを特徴とする請求項5記載のかご形誘導電動機
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 板をひねった形状の絶縁材の軸方向端部
    に1つまたは複数の突起を設けたことを特徴とする請求
    項5記載のかご形誘導電動機。
  8. 【請求項8】 螺旋状にねじれている棒状導体が、複数
    の細線を束ねてこれをひねり、さらに回転子スロットと
    ほぼ同一形状に成型されて構成されていることを特徴と
    する請求項5記載のかご形誘導電動機の製造方法。
  9. 【請求項9】 螺旋状にねじれている棒状導体が、複数
    の平板線を重ねてこれをひねり、さらに回転子スロット
    とほぼ同一形状に成型されて構成されていることを特徴
    とする請求項5記載のかご形誘導電動機の製造方法。
  10. 【請求項10】 螺旋状にねじれている棒状導体が、組
    み合わせたときに回転子スロットとほぼ同一形状になる
    ようにあらかじめ成型された複数の導体を組み合わせて
    形成されていることを特徴とする請求項5記載のかご形
    誘導電動機の製造方法。
  11. 【請求項11】 複数の棒状導体の両端を短絡環で短絡
    して構成されたかご形巻線を回転子鉄心のスロット内に
    納めて形成されたかご形回転子、及び巻線をされた固定
    子鉄心を有するかご形誘導電動機において、上記回転子
    の上記固定子に面する面に導体を配置したことを特徴と
    するかご形誘導電動機。
  12. 【請求項12】 回転子の固定子に面する面に配置した
    導体は、上記回転子の導体バー、及び短絡環をダイカス
    ト成型する際、回転子鉄心の外径より大きい所定の隙間
    を有するダイカスト金型に上記回転子鉄心を挿入し、上
    記導体バー、上記短絡環と共に同時にダイカスト成型し
    て作られたことを特徴とする請求項11記載のかご形誘
    導電動機の製造方法。
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