JPH09213203A - 光電面及びそれを用いた光電変換管 - Google Patents
光電面及びそれを用いた光電変換管Info
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- JPH09213203A JPH09213203A JP2011196A JP2011196A JPH09213203A JP H09213203 A JPH09213203 A JP H09213203A JP 2011196 A JP2011196 A JP 2011196A JP 2011196 A JP2011196 A JP 2011196A JP H09213203 A JPH09213203 A JP H09213203A
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Abstract
れを用いた光電変換管を提供することを目的とする。 【解決手段】 ガラス面板(10)上にはInx'(AlyGa
1-y)1-x'Asからなる窓層(31)が反射防止膜(20)
を介して密着するように設けられている。窓層(31)
上には、窓層(31)と格子整合したInxGa1-xAsからな
る活性層(32)が、0<x'=x<0.18,0<y<1の範囲で
もって形成されている。また、活性層(32)上面中央
部にはCs2Oからなる表面層(33)と、活性層(3
2)上面端部にはCrからなる電極(50)とが形成さ
れている。この構成によれば、窓層(31)と活性層
(32)とが格子整合しながら短波長限界が変化でき
る。
Description
半導体からなる光電面及びそれを用いた光電変換管に関
するものである。
光電面として、GaAsのようなIII−V族化合物半導体
を用いた以下のものが知られている。まず、特開昭51
−73379号公報で開示された光電面は、AlGaAsによ
って形成されて検出対象となる被検出光より短波長以下
の光を遮断する窓層と、GaAsによって形成されて光励起
により光電子を発生させる活性層とを備え、AlGaAs窓層
に反射防止膜を介してガラス面板を熱圧着して支持され
ている。USPAT3769536号公報に開示された
光電面では、ガラス面板に支持された光電面が、(Al,G
a,In)及び(P,As,Sb)の各物質群から少なくとも1つの物
質を選択することによって活性層によって構成されてい
る。さらに、C.Piaget et al.,ACTA ELECTRONICA,20,4,
1977,333に開示された光電面は、活性層がInxGa1-xAs(x
=0.2)により構成されており、GaAsからなる活性層の場
合と比べて、活性層内で被検出光よりも長波長の光が遮
断されるときの閾値波長(以下「長波長限界」という)
が大きくなっている。また、特開昭49−114689
号公報に開示された光電面では、Ga1-yAlyAsからなる化
合物半導体基板上にInxGa1-xAsにからなる活性層が形成
されている。
ような活性層と窓層との組合わせの光電面では、両者の
界面に格子不整が全て存在するので界面に結晶欠陥が生
じ、それが活性層中へ伝搬することによって活性層の品
質が大幅に低下する。活性層内で被検出光を吸収して発
生した光電子は結晶欠陥部で再結合してその拡散長が短
くなるので、その結果、光電面の感度は低下する。実
際、上記のような光電面が組込まれた光電子増倍管の感
度は、結晶欠陥が存在しない場合と比べて大幅に低下す
る。特に、活性層に結晶欠陥が存在する光電面を備えた
画像増強管では、クロスハッチパターンような画像が信
号出力に現れ、その画像特性の低下は著しい。
に開示された光電面は、Al1-yInyAsからなる窓層とInxG
a1-xAs(x≦0.2)からなる活性層とから構成されており、
Al1- yInyAs窓層の原子組成比yを所定の値に正確に固定
させることによって、Al1-yInyAs窓層とInxGa1-xAs活性
層とが格子整合している。しかしながら、InxGa1-xAs活
性層の原子組成比xとAl1-yInyAs窓層の原子組成比yとは
互いに独立して変化できないので、一方の原子組成比が
決まると他方の原子組成比が一義的に決まってしまう。
よって、窓層内で被検出光よりも短波長の光が遮断され
るときの閾値波長(以下「短波長限界」という)も一義
的に決まってしまう。
格子不整がほとんど存在しない材料構成について種々の
組合わせを検討した結果、特開平4−324227号公
報に単に開示されただけのAlGaInAsからなる窓層とInxG
a1-xAsからなる活性層を用いることによって、上記問題
点を本質的に解決できることを見出した。本発明は、係
る知見に基づき完成されたもので、AlGaInAsからなる窓
層がInxGa1-xAsからなる活性層と格子整合したまま、窓
層の原子組成比に応じて短波超限界が変わる高感度な光
電面、及びそれを用いた光電変換管を提供するものであ
る。
ガラス面板上に、検出対象である被検出光の反射防止膜
を介して密着するように設けられた光電面において、反
射防止膜上にInx'(AlyGa1-y)1-x'Asによって形成され、
検出対象となる被検出光よりも短波長の光を遮断する窓
層と、窓層よりもバンドギャップエネルギが小さいInxG
a1-xAsによって窓層上に形成され、被検出光を吸収して
光電子を発生させる活性層とを少なくとも備えた光電面
であって、活性層の原子組成比xが0<x<0.18の範囲で
窓層の原子組成比x'とほぼ等しく、窓層の原子組成比y
の範囲が0<y<1であることを特徴とする。これによっ
て、短波超限界を決める窓層の原子組成比が変化して
も、それとほぼ格子整合した活性層内の結晶欠陥は抑制
されている。
を内部に収容するように、ガラス面板を側壁端部に支持
して内部が真空状態に保たれた真空管と、真空管内部に
設置され、光電面に対して正の電圧を保持する陽極とを
備える。これによって、光の信号を光電子の信号に変換
できる。
放出された光電子を2次電子増倍する増倍手段が備えら
れていることを特徴とする。これによって、放出された
光電子の信号を増倍させることができる。
応した2次元電子像を受容することによって発光する蛍
光膜であることを特徴とする。これによって、被検出光
の2次元光学像を直接観測することができる。
2次元光学像に対応した2次元電子像を受容することに
よって2次元光学像に対応した電気信号を出力する固体
撮像デバイスであることを特徴とする。これによって、
2次元光学像を電気信号に変換することができる。
て説明する。
面にて示したものである。ガラス面板10上にSiO2とSi
3N4とが順次積層した反射防止膜20が、検出対象であ
る被検出光の波長に応じた膜厚でもって密着して形成さ
れている。反射防止膜上にはp型Inx'(AlyGa1-y)1-x'As
からなる厚さ0.03μm以上の窓層31が、エピタキシャ
ル層として形成されている。図1の矢印で示すように、
被検出光(hν)がガラス面板10から入射すると、ガ
ラス面板10と反射防止膜20とを減衰することなく透
過し、窓層31内で被検出光より短波長の光を遮断して
いる。なお、窓層31のp型のキャリア濃度については
厳密ではない。
ンドギャップエネルギが小さいp型InxGa1-xAsからなる
厚さ1〜3μmの活性層32が、InxGa1-xAs活性層32の
原子組成比xがInx'(AlyGa1-y)1-x'As窓層31の原子組
成比x'と等しいエピタキシャル層として形成されてお
り、窓層31からの被検出光を吸収して光電子を発生さ
せている。なお、活性層32内のp型のキャリア濃度は
1×1018cm-3〜10×1018cm-3である。
値を変えて活性層の分光感度を測定した。図2はxを0か
ら0.16と変化させたとき、GaAs基板上にあるInxGa1-xAs
活性層の分光感度を求めた実験結果である。図2に示す
結果から、xの値を0.08,0.12,0.16の場合における分光
感度の長波長限界が約0.94μm、約0.97μm、約1μm
と変化するだけでなく、長波長側の放射感度が著しく低
下することが明らかとなった。これは、xが大きくなる
につれてInxGa1-xAs活性層の伝導帯の底にある光電子の
ポテンシャルエネルギが真空準位程度まで低下し、もし
x≧0.18にすると真空準位より低くなって、電子親和力
が正となり、その場合の放射感度測定が測定系の雑音に
よって阻害されるからである。
層31及びInxGa1-xAs活性層32の原子組成比x,x',yに
関し、x,x'をx=x'=0.18に固定してyをy=0.25,0.5,0.75
に変化させたとき、光電面の分光感度特性を測定した。
図3は各場合におけるその分光感度特性の測定結果を示
したものである。その結果から、上述したようにInxGa
1-xAs活性層32の原子組成比xによって決まる長波長限
界は約0.94μmと一定であるのに対し、短波長限界はIn
x'(AlyGa1-y)1-x'As窓層31のyの値に応じて変化し、
それぞれ0.9μm,0.78μm,0.65μmとなったことを見
出した。
れないのは、Inx'(AlyGa1-y)1-x'As窓層31のx'をInxG
a1-xAs活性層32のxと等しくした結果、両者が格子整
合するからである。格子整合した窓層31と活性層32
との界面では、それに起因した結晶欠陥も抑制される。
よって、光電子の拡散長が大きな値になって活性層32
内の光電子の再結合等による消滅が少なくなり、上記の
ように感度の低下はみられなくなる。ただし、両者の原
子組成比x',xが完全に一致しなくとも両者の間の格子不
整の度合いが小さければ、活性層21を構成する格子の
内部に存在する歪応力が格子の変形によって緩和される
ので、結晶欠陥が導入されない。
<x<0.18の範囲でInx'(AlyGa1-y)1 -x'As窓層31のx'
とほぼ一致して、Inx'(AlyGa1-y)1-x'As窓層31のyが
それと独立に変化できることを見出したことにより、短
波超限界が任意に変化できる高感度な光電面の材料組成
制御が先行技術の場合と比較すると非常に容易となっ
た。
なる表面層33が均一に極薄く形成され、活性層32上
面の仕事関数を十分低下させるので、多くの光電子が消
滅することなく表面層33近傍に到達したときに容易に
外部に放出される。ただし、表面層33はCs2Oのよ
うなアルカリ金属の酸化物に限るものではなく、アルカ
リ金属又はそのフッ化物でもよい。また、活性層32上
面周縁部にCrからなる電極50が蒸着して形成され、
活性層32と電気的な接続ができるようにしている。
説明する。図4(a)〜(e)は図1のA−A線断面図
を工程順に示している。
する。つぎに、この上にエピタキシャル成長装置(図示
せず)を用いてInxGa1-xAsからなる厚さ約4μmのバッ
ファ層61、Inx(Al0.5Ga0.5)1-xAsからなる厚さ約1μ
mのエッチストップ層62、そしてp型の不純物が所望
量だけ導入された、InxGa1-xAsからなる厚さ約2μmの
活性層32及びInx'(AlyGa1-y)1-x'Asからなる約4μm
の窓層12をの順次エピタキシャル成長させ、図4
(a)に示すように、ヘテロ構造を有した半導体多層膜
を作製する。
のは、その上のエッチストップ層62の結晶欠陥を減少
させるためだけでなく、GaAs半導体基板60中の不純物
をバッファ層61より上の層へ拡散させないためであ
る。なお、バッファ層61は上述した(i)一定の組成
からなる層にする以外に、例えば、(ii)厚さ2μmの
InxGa1-xAs層及びGaAs層を交互に積層した多層構造にし
たり、又は(iii)GaAs半導体基板60からなだらかに
組成をInxGa1-xAsまで傾斜させたいわゆるグレーデッド
層等にしたりしても同様な作用・効果が生ずる。エッチ
ストップ層62は、後述するエッチング処理において、
エッチストップ層62より上の層を保護するために設け
られる。また本発明では、InxGa1-xAs活性層32及びIn
x'(AlyGa1-y)1-x'As窓層31をエピタキシャル成長させ
る際、上述したように両者のインジウム組成比x,x'をほ
ぼ等しくすることにより、両者の格子定数をほぼ一致さ
せ、活性層32内の結晶欠陥を抑えるようにしている。
lyGa1-y)1-x'As窓層31の上にCVD法を用いて、Si3N
4及びSiO2が被検出光の波長に応じた膜厚でもって順次
積層した反射防止膜20を形成させる。
近いコーニング社の7056ガラス(熱膨張係数:5×1
0-7/℃)からなるガラス面板10を、真空中又は不活
性ガス中で約550℃に加熱して反射防止膜20と熱圧
着させ、反射防止膜20を介して多層膜をガラス面板1
0に配置させる。なお、ガラス面板10は活性層32の
熱膨張係数に近いものであれば特にコーニング7056
ガラスに限られるものではない。その後、ガラス面板1
0を室温まで冷却すると、図4(c)に示すように、反
射防止膜20はガラス面板10と密着する。
び過酸化水素溶液を用いてGaAs半導体基板60をエッチ
ング除去すると、エッチング除去はInx(Al0.5Ga0.5)1-x
Asエッチストップ層61が露出して自動的に停止する。
引続き、フッ酸又は塩酸溶液を用いてInx(Al0.5Ga0.5)
1-xAsエッチストップ層61をエッチング除去すると、
図4(d)に示すように、エッチング除去はInxGa1-xAs
活性層32が露出して自動的に停止する。
てInxGa1-xAs活性層32露出面周縁部等にCrからなる
電極50を蒸着装置(図示せず)内で蒸着させ、光電面
30を電気的に接続できるようにする。最後に、InxGa
1-xAs活性層32露出面を約580℃に加熱して清浄化
した後、Cs及びO2を導入してInxGa1-xAs活性層32
露出面に表面層33を蒸着させることによって、InxGa
1-xAs活性層32露出面の仕事関数を低下させ、図4
(e)に示す光電面が得られる。
形態毎に説明する。
面図を示したものである。図5において、内面に光電面
30が反射防止膜を介して密着するようにして設けられ
たガラス面板10が真空管11の本体を構成する筒体の
一方の端部に支持されており、被検出光(hν)が矢印
に示すように入射される。真空管11を構成する筒体の
他方の端部もガラスを用いて気密に封止され、真空管1
1内部を真空状態に保持している。
設置されており、光電面30と陽極40との間のうち、
光電面30寄りに光電子を収束する一対の収束電極70
が設置され、かつ、陽極40寄りにこの光電面30から
放出された光電子を順次増倍するための複数段のダイノ
ード71a〜71hからなるダイノード部71(増倍手
段)が曲面状の電極を多段繰り返して設置されている。
図示しないが、光電面30、収束電極70、ダイノード
部71、そして陽極40には、ブリーダ回路及び電気リ
ードを介して、光電面30に対して正のブリーダ電圧が
陽極40に近づくにつれて段毎に増加するように分配し
て印加されている。
と、上記光電面30から光電子(e-)が従来と同程度
の数を保持したまま、従来より短時間で放出される。放
出された光電子は収束電極70によって加速して収束さ
れ、第1ダイノード71aに入射される。入射した光電
子数に対して数倍の数の2次電子が放出され、引続き第
2ダイノード71bに加速して入射する。第2ダイノー
ド71bにおいても第1ダイノード71aと同様に入射
した電子数に対して数倍の2次電子が放出される。これ
を8回繰り返すことによって、光電面30から放出され
た光電子は約100万倍程度に最終的に2次電子増倍さ
れ、第8ダイノードhから増倍して放出された2次電子
が陽極40で集められ出力信号電流として取り出され
る。
31の原子組成比yが変化しても感度の高い光電面30
を用いていることから、陽極40から最終的に出力され
る信号電流も大きくなって、従来のラインフォーカス型
光電子増倍管と比較してより微弱な被検出光を検出する
ことができる。
ものである。反射防止膜20と光電面30とが光電面の
実施形態と同様にされたガラス面板10が、Inシール部
13及びIn溜め14からなる封止部材を用いて真空管1
1の本体を構成する筒体の上端部に封止して支持されて
おり、被検出光(hν)が矢印に示すように入射され
る。
下端部には、底板部12が支持され、真空管11を気密
に封止して真空管11内部を真空状態に保持させてい
る。底板部12上面では光電面30と対向して、光電子
が打ち込まれたとき増倍作用を有しているフォトダイオ
ード41が設置されている。このフォトダイオード41
に接続されたステムピン52の一端が底板部12を貫通
して延びており、それを介してこのフォトダイオード4
1には逆バイアス電圧が印加されており、また同様にス
テムピン52と電極50に接続された電気リード(図示
せず)とを介して、光電面30とフォトダイオード41
との間に数kVの電圧が印加されている。
と、光電変換管の第1実施形態に述べたように光電子
(e-)が真空管11の内部空間へ多く放出された後、
フォトダイオード41に加速して打ち込まれることによ
り、光電子1つに対し数1000倍に増倍された2次電
子が生成される。そして、フォトダイオード41内で生
成された2次電子がステムピン52を介して出力信号と
して取り出される。
変化させても、光電面から光電子が従来より多く放出さ
れるので、従来の電子打ち込み型光電子増倍管に比べて
微弱光を検出できる。また、ダイノード部を必要とせ
ず、しかも、後述する静電収束型光電子増倍管と比較し
て収束電極を要しないことから、小型化が可能である。
したものである。この光電子増倍管で第2実施形態と異
なる点は、光電面30とフォトダイオード41との間
に、一対の収束電極70が設置されていることである。
そして、一対の収束電極70と接続された各電気リード
51a,bの一端が真空管30側壁を貫通して延びてお
り、電気リード51a,bを介して一対の収束電極70
に所定の電圧を印加できるようにしている。
て光電子が収束されているので、光電面の有効面積に対
して小さいフォトダイオード41を用いることができる
ので、高速応答が可能となる。
る。本実施形態は第2乃至第3実施形態と異なり、真空
管11の本体を構成する筒体の中央には、2次元電子を
2次電子増倍できるように直径10μm程度のガラス孔
を多数束ねて構成されるマイクロチャンネルプレート
(以下「MCP」という)(増倍手段)72が設置され
ていることである。そして、光電面30及びMCP72
に接続される各電気リード(図示せず)を介して、光電
面30とMCP72との間には+数100Vの電圧が印
加されている。また、MCP72と接続された各電気リ
ード53a,bの一端が真空管11の側壁を貫通して延
び、それらを介して、MCP72の上面側(以下「入力
側」という)とMCP72の下面側(以下「出力側」と
いう)との間には増倍用の電圧が印加されている。
構成する筒体の下端部にはファイバープレート42が支
持され、その内面上に蛍光体43(蛍光膜)が配置され
ている点において前述の実施形態とは異なる。そして、
蛍光体43に接続された電気リード53cとMCP72
に接続された上記と別の電気リード(図示せず)を介し
て、MCP72に対して+数kV程度の電圧が蛍光体4
3に印加されるようにしている。なお、第1電極50及
び第2電極51と接続された電気リードは図示を省略し
ている。
のように入射すると、2次元光学像に対応する2次元光
電子像(e-)が光電面30から真空管11の内部空間
へ放出され、MCP72入力側に加速して入射される。
MCP72によって2次元光電子像は約100万倍に2
次電子増倍され、MCP72の出力側から入射位置に対
応した2次元電子像が放出され、蛍光体43に加速して
入射される。蛍光体43上では2次元電子像に対応した
2次元画像が増強して発光表示される。2次元画像は蛍
光体43を支持しているファイバープレート42を通し
て外部に取り出され、観測される。
欠陥が抑制された上記光電面30を用いていることか
ら、従来よりも多くの2次元光電子像が放出されるの
で、蛍光体43は増倍された2次元電子によって従来よ
り強く発光される。よって、従来の画像増強管に比較し
より微弱な2次元光学像が感度よく、かつ、結晶欠陥に
起因するクロスハッチパターンが現れることなく直接観
察され得る。
ある。この撮像管では、第2実施形態におけるフォトダ
イオード41に代えて、撮像デバイスである電荷蓄積素
子(以下「CCD」という)44が用いられている。図
示しないが、光電面30とCCD44との間には放出さ
れた光電子を増倍するための電圧が印加され、これによ
り加速された光電子がCCD44に入射することにより
光電子像が増倍される。CCD44の各画素に蓄積され
る電荷は、ステムピン54を介して時系列に外部に出力
される。
できる高感度な光電面30から2次元光電子が従来より
も多く放出されることから、CCD44の各画素に蓄積
された増倍電子が時系列に外部に従来よりも多く出力さ
れ得る。よって、従来より2次元の微弱光現象を電気的
に検出して観測することが可能となる。また、本実施形
態は、第4実施形態に述べたように、結晶欠陥に起因す
るクロスハッチパターンを出力せずに高品質な画像特性
を得ることができる。
第3実施形態において、増倍手段としてダイノード又は
フォトダイオードを用いたものを説明したが、増倍手段
は上記のものに必ずしも限らず、マイクロチャンネルプ
レート等その他の増倍手段を用いてもよい。また、光電
変換管の第5実施形態において近接型撮像管を説明した
が、静電収束型撮像管などでも構わない。さらに、撮像
管の実施形態において撮像デバイスとしてCCDを用い
た場合を説明したが、これに限定されるべきものではな
く位置検出機能を有する固体検出器、例えば位置検出型
のフォトダイオード等でも構わないことはもちろんであ
る。最後に、本発明の光電変換管として光電子増倍管、
画像増強管及び撮像管を説明したが、これらを備えるス
トリーク管等のその他光検出装置にも適用可能であるこ
とは言うまでもない。
とが格子整合しながら窓層の組成を変えることができる
ので、短波長限界が変化できる高感度な光電面が得られ
る。
変換管によれば、短波超限界を決める窓層の原子組成比
を変えても、従来よりも微弱な光を検出できる。特に、
画像増強管や撮像管では光電面の結晶欠陥に起因したク
ロスハッチパターンを発生することなく高品質な画像が
得られる。
断面にて示した図である。
組成xを変化させたときの分光感度特性を示した図であ
る。
変化させたとき、本発明に係る光電面の分光感度特性を
示した図である。
た図である。
態の側断面図である。
態の側断面図である。
態の側断面図である。
態の側断面図である。
態の側断面図である。
底板部、13・・・Inシール部、14・・・In溜め、2
0・・・反射防止膜、30・・・光電面、31・・・窓
層、32・・・活性層、33・・・表面層、40・・・
陽極、41・・・フォトダイオード、42・・・ファイ
バープレート、43・・・蛍光体、44・・・電荷蓄積
素子、50・・・電極、51a,b,c・・・電気リー
ド、52、・・・ステムピン、60・・・半導体基板、
61・・・バッファ層、62・・・エッチストップ層、
70・・・収束電極、71・・・ダイノード部、71a
・・・第1ダイノード、71b・・・第2ダイノード、
71c・・・第3ダイノード、71d・・・第4ダイノ
ード、71e・・・第5ダイノード、71f・・・第6
ダイノード、71g・・・第7ダイノード、71h・・
・第8ダイノード、72・・・マイクロチャンネルプレ
ート。
Claims (5)
- 【請求項1】 ガラス面板上に、検出対象である被検出
光の反射防止膜を介して密着するように設けられた光電
面において、 反射防止膜上にInx'(AlyGa1-y)1-x'Asによって形成さ
れ、検出対象となる被検出光よりも短波長の光を遮断す
る窓層と、 前記窓層よりもバンドギャップエネルギが小さいInxGa
1-xAsによって前記窓層上に形成され、前記被検出光を
吸収して前記光電子を発生させる活性層と、 を少なくとも備えた光電面であって、前記活性層の原子
組成比xが0<x<0.18の範囲で前記窓層の原子組成比x'
とほぼ等しく、前記窓層の原子組成比yの範囲が0<y<1
であることを特徴とする光電面。 - 【請求項2】 請求項1記載の光電面と、 前記光電面を内部に収容するように、前記ガラス面板を
側壁端部に支持して内部が真空状態に保たれた真空管
と、 前記真空管内部に設置され、前記光電面に対して正の電
圧を保持する陽極と、を備えた光電変換管。 - 【請求項3】 前記光電面と前記陽極との間には前記光
電面から放出された光電子を2次電子増倍する増倍手段
が備えられていることを特徴とする請求項2に記載の光
電変換管。 - 【請求項4】 前記陽極は前記被検出光の2次元光学像
に対応した2次元電子像を受容することによって発光す
る蛍光膜であることを特徴とする請求項2又は3に記載
の光電変換管。 - 【請求項5】 前記陽極は前記光電面に入射した被検出
光の2次元光学像に対応した2次元電子像を受容するこ
とによって前記2次元光学像に対応した電気信号を出力
する固体撮像デバイスであることを特徴とする請求項2
又は3に記載の光電変換管。
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1996
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