JPH09212791A - 路面監視方法と装置 - Google Patents

路面監視方法と装置

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JPH09212791A
JPH09212791A JP2152996A JP2152996A JPH09212791A JP H09212791 A JPH09212791 A JP H09212791A JP 2152996 A JP2152996 A JP 2152996A JP 2152996 A JP2152996 A JP 2152996A JP H09212791 A JPH09212791 A JP H09212791A
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JP
Japan
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road surface
lane
vehicle
image
area
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JP2152996A
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Katsumi Konaka
克己 小中
Hiroyasu Enomoto
博康 榎本
Tomohiro Arasawa
友浩 荒澤
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 自動的に最適な交通流計測のための路面画像の監視領域
設定を提供する技術を提供すこと。 【解決手段】 建物の屋上などに設置されたカメラから
の画像により、路面映像データ中の路面上の各種の線ま
たは中央分離帯の輪郭部を抽出し、該抽出した輪郭部の
特徴を抽出し、前記各種の線または中央分離帯の特徴を
格納したテーブル中の特徴データと前記輪郭部から抽出
した特徴とを比較し、路面上の前記各種の線の種類また
は中央分離帯を識別して、前記各種の線または中央分離
帯の間を少なくとも1以上の車線部とし、該車線部を車
両検出領域とする。このとき、車線部を走行する車両の
高さ、幅及び撮像装置の配置位置情報に基づき幾何計算
により当該車線部に隣接する車線部を走行する車両の画
像上の重なり領域を計算し、その重なり領域を除外した
領域を各々の車線部について求めて、それぞれを車両監
視対象領域として抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理による交
通流計測装置において、路面上の各種線をもとに道路
部、車両監視対象領域、車両検出領域を自動的に初期設
定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の交通流計測用の画像処理において
は、計測現場毎に画像が異なるので路面の監視領域の設
定などの初期設定は交通流計測装置を適用する現場毎に
専門知識を有する技術者により行われていた。この初期
設定の内容が得られる交通流の計測精度に大きく影響す
るため、評価期間を設定し、初期設定値の調整すること
が一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の交通流計測
用の画像処理技術には以下のような問題点があった。 (1)入力路面画像の監視領域設定については、監視地
点毎に映像が異なるため、専門の技術者を各監視地点毎
に配置する必要があった。 (2)路面画像の監視領域設定は、その設定内容が交通
流の計測精度に影響するため長期の調整期間が必要であ
った。 (3)上記2つの問題により、交通流計測用の画像処理
システムはコストが高くなり、システム完成のための工
程が長期化するため、当該システムの普及が阻害されて
いた。
【0004】本発明の課題は、上記の問題点を解決し、
自動的に最適な交通流計測のための路面画像の監視領域
設定を提供する技術を提供することである。ができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の
構成によって達成される。すなわち、路面状態の撮像映
像を画像処理して路面の状態を監視する方法において、
路面映像データ中の路面上の各種の線または中央分離帯
の輪郭部を抽出し、該抽出した輪郭部の特徴を抽出し、
前記各種の線または中央分離帯の特徴を格納したテーブ
ル中の特徴データと前記輪郭部から抽出した特徴とを比
較し、路面上の前記各種の線の種類または中央分離帯を
識別して、前記各種の線または中央分離帯の間を少なく
とも1以上の車線部とし、該車線部を車両検出領域とす
る路面監視方法である。
【0006】本発明の上記路面監視方法において、路面
映像データ中の路面上の各種の線または中央分離帯を識
別し、前記各種の線または中央分離帯から車線部の境界
線を識別し、車線部の境界線に挟まれた領域を車両監視
対象領域である車線部と判定することができる。
【0007】また、より具体的には、車線部を走行する
車両の高さ、幅及び撮像装置の配置位置情報に基づき幾
何計算により当該車線部に隣接する車線部を走行する車
両の画像上の重なり領域を計算し、その重なり領域を除
外した領域を各々の車線部について求めて、それぞれを
車両監視対象領域として抽出することができる。
【0008】また、本発明の上記路面監視方法において
は、撮像装置の地上よりの高さ、撮像装置配置位置から
路面方向に対する画角および俯角と撮像装置の配置位置
から車線部の路側までの水平間距離、車線部の車線幅員
とから撮像範囲を設定することができる。
【0009】また、予め設定されている路面画像の道路
長と走行する車両の高さ、さらに画像処理同期時間と計
測する最高車両速度を入力し、処理同期時間と最高速度
から車両の有無を検出するための車両検出領域幅を自動
設定することもできる。さらに、監視対象車線の車両進
行方向である画像の左右方向に従って車両検出領域幅を
画像の左右のいずれかの端に設定するかまたは中央分離
帯の検出により左右いずれにも設定することもできる。
また、本発明の路面監視方法においては撮像画像の奥行
きに対して監視対象車線の走行車両の走行領域全てを取
り込むような車両検出領域を自動設定することが望まし
い。
【0010】また、本発明には、路面状態を撮像する手
段と、該撮像手段の撮像画像に基づき、撮像画像をデジ
タルデータ化する画像処理手段とを有する路面監視装置
において、路面映像データ中の路面上の各種線または中
央分離帯の輪郭を抽出する手段と、該抽出した輪郭の特
徴を抽出する手段と、中央線、車線境界線または中央分
離帯の特徴を格納するテーブルと、そのテーブルの特徴
データと輪郭部から抽出した特徴とを比較して、前記各
種の線または中央分離帯の間を車両監視対象領域である
とする車線部設定手段を有する路面監視装置も含まれ
る。本発明により、路面画像の監視領域設定法におい
て、自動的に路面画像の監視領域の設定ができるため経
験の浅い技術者でも容易に最適な設定が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を用いて具体的に説明する。図1は本発明の一実施例
における全体の構成を示す。図1において、建造物1の
屋上などに据え付けられたITVカメラ2と路面状態監
視装置3により道路上の走行車両4を監視する。ここ
で、ITVカメラ2は走行車両4を側面上方から捉える
ことができ、かつ隣接する道路上の車線を走行する車両
4が重ならないように撮影できる位置に設置する。
【0012】図2には本実施例の路面状態監視装置3の
ブロック図を示す。ITVカメラ2からの撮影画像が路
面状態監視装置3に送られ、該路面上記状態監視装置3
には撮影画像をデジタルデータ化する画像入力部101
と、領域設定を行う場合に、路面データ中の各種路面状
の線または中央分離帯の輪郭を抽出し、該抽出した輪郭
から輪郭の特徴点を抽出し、交通流計測を行う場合に
は、入力画像を2値化する画像処理部102と、前記中
央線、車線境界線または中央分離帯などの各種の線の特
徴を予め格納した各参照テーブル107と、該各参照テ
ーブル107の特徴データと画像処理部の前記輪郭の特
徴点の抽出データを比較判定する形状判定部105と、
該比較結果より車両監視対象領域である車線部(道路
部)および車両検出領域などを設定する各領域設定部1
06と該車線部に車両が入ることを検出する車両検出部
103と、該車両検出部103の車両検出後、通過台
数、平均速度、車種判別などの計測を行う各種交通流計
測処理部104とからなる。
【0013】なお、路面状態監視装置3は建造物1の屋
上などとは別の交通管制室などに配置し、これとITV
カメラ2とは光ケーブルで接続することもできる。ま
た、図3にはITVカメラ2で撮像した車線を分離する
ためなどの目的で描かれる路面上の中央線5、白線6な
どの画像を示す。本発明はITVカメラ2で撮像した図
3のような路面画像から交通流計測画像処理における路
面画像の監視対象領域の自動設定を行い、該監視対象領
域内の車両を検出しようというものである。
【0014】図4には路面監視対象領域の自動設定アル
ゴリズムのフローを示す。図4について説明すると、ま
ず、ITVカメラ2で画像入力7を行い、次に画像の道
路長L、ITVカメラ2の路面からの設置高さH、該カ
メラ2の路面に対する俯角θと画角φ、画像処理の単位
時間t、路側幅d0(図1に示す建造物1と道路の間の
路側の幅)、車線幅員d1、車両4の最高車両高さh、
撮像車線数N、対象車線番号nおよび想定最高速度V等
の入力8を行い、その後、路面画像から中央線、白線等
の抽出9と道路抽出10、さらに車両監視対象領域抽出
11、車両検出領域抽出12を行う。以上の処理を計測
対象車線数分行う。ここで車線幅員とは二つの白線間の
距離である。但し、ここではカメラ入力範囲の考察に用
いられているので、車線幅員は下記の式で定義される。 [車線幅員]=[路側から中央分離帯までの距離]/
[片側方向車線数] 本実施例では監視対象領域設定は複数車線分行っている
が、当然1車線に対しても以下で説明する方法は適用で
きる。
【0015】次に具体的な監視領域設定方法を図5など
で説明する。図5には路面画像から道路部分を抽出する
ための処理を示している。図5(a)に示す実際の白線
6のある道路面について図5(b)には白線6の輪郭抽
出画像、図5(c)は該輪郭抽出画像における白線6の
上側輪郭の直線近似16と下側輪郡の直線近似17と直
線近似16と下側輪郡の直線近似17の中線18を示
す。まず、図5(b)に示すように路面画像に輪郭抽出
処理を施し、次に図5(c)に示すように白線6の長手
方向の輪郭の上下両側についてそれぞれ最小二乗法等で
直線近似処理を行い、上下2直線16、17の中線18
を求め、これを路面画像の車線境界線と判断し、路面画
像中の中央線5、白線6等(図3)から抽出したそれぞ
れの車線境界線に挟まれた領域を道路部と判定する。
【0016】輪郭抽出処理部について、図6と図7を用
いて説明する。まず、画像入力部7でITVカメラ2か
ら画像を取り込み、画像空間微分処理部201により画
像の各画素の明度値について、空間微分処理を行う。こ
こで空間微分処理とは、隣り合う画素毎で明度値の差分
をとることにより画像の明度値における変化点を見いだ
す処理である。また、路面状態監視における入力画像
は、図7に示すように道路であり、車線領域を抽出する
場合、背景は一様な路面、対象物は白線(中央分離帯
等)となる。そのため、空間微分を施すと明度差の大き
い部分が、白線のエッジ部となるため、微分画像強調処
理202において、上記微分画像(図7(c)参照)の
大きい部分(白線のエッジ部)を強調(例えば、あるし
きい値により2値化処理)することにより白線等の輪郭
抽出を行う。なお、図7(a)は、道路の縦と横方向を
軸とする平面的入力画像、図7(b)は階調値と道路縦
方向、横方向を三次元軸とする立体的入力画像である。
【0017】次に、車両検出の具体例を図8などを用い
て説明する。図8は、撮像画面に各領域を設定した状態
を表している。上側2車線が、進行方向が左から右の車
線であり、下側2車線が進行方向が右から左の車線であ
る。
【0018】ここで、最も下側の進行方向が右から左の
車線について考える。車両検出領域25を車線部19内
に設定された車両監視対象領域24の右側に設定する
(具体的な設定方法は後述する)。これは、交通流計測
項目である車両速度を計測する場合、速度は移動距離を
経過時間で割ることにより求まるため画像内に車両が進
行したときに車両を検出することが確実な計測につなが
るためである。画像中央側に車両検出領域25を設定す
ると、かつ検出車両速度が速い場合、計測中に画像外に
出てしまうおそれがある。
【0019】以下、画面下から2番目の車線を車両検出
例に説明する。まず、第一の手法として、路面との明度
差をとり検出する。ここで、曇天ならば道路が一様の明
度であり、路面明度と車両明度の差で車両を検出でき
る。しかし、晴天では路面に建物の影が伸び、雨天では
水たまりに風景が映るので、これらの場合には路面明度
差が一様でないため、車両検出が困難となる。そこで図
9で説明するように、時間的に異なる画像の明度差によ
り、一様でない路面明度分布をキャンセルする。すなわ
ち、例えば車両監視対象領域24(図8)において、図
9では、路面明度を車両監視領域24の道路長手方向の
分布としてとらえ、時間1における建物の影と水たまり
に影響される路面の明度分布(図9(a))と、車両が
水たまりの上に来る時間2における路面明度分布(図9
(b))との明度差(図9(c))をとることで車両検
出ができる。これは路面明度の時間変化をキャンセルす
るのに有効である。特に雨天で路面が濡れている場合、
周囲の風景からの影と反射部の明度差が大きく出て、単
純に明度の微分をとると車両はなくとも多くの輪郭線が
現れるため、車両の検出が困難であるのとは対照的であ
る。この結果から、路面明度の変化点、すなわち前記明
度差を取った結果をほぼゼロではないかたまりのエッジ
が車両の候補となる。
【0020】以上の手法で車頭が現れたと判定される場
合は、それを車両候補とする。そして、次の車両検出に
はいる。車両として軽自動車以上を対象とし、オートバ
イは含まない。そこで、車両検出においては、画像中に
車両の頭部(以下、車頭と呼ぶ)が入ったときに車両が
検出できるが、その車頭部の面積(上記車両検出法の結
果明度差ゼロでない画素数)がオートバイの占める面積
よりの小さい場合は、車両検出はされない。つまり、画
像中に車両が入ってきたとき、車両検出領域25中に存
在し、かつ、オートバイの想定面積(画素数)より大き
い時に車両が検出できる。また、車両検出された場合に
おいても、車両長が3m以下では車両と判定しない。
【0021】図10では路面画像と抽出された車線部
(道路部)19を示す。図11では、交通流計測画像処
理における処理対象範囲である車両監視対象領域の計測
対象車線幅の算出法について説明する。計測対象車線幅
の算出の必要性は次のような理由により行われる。すな
わち図5、図10で説明した手法で抽出した車線部19
を画像処理対象範囲とした場合、計測対象車線に隣接す
る車線を走行する車両の影響を受け、車両の誤検出を多
発するおそれがあるため、影響を受ける範囲、すなわち
手前側隣接車線走行車両の重なり部分を抽出車線部から
除く必要がある。
【0022】図11(a)は路側手前の車線の計測対象
領域、図11(b)は路側手前から2番目以降の車線の
計測対象領域、図11(c)は路側から最も奥手前側の
車線の撮像対象領域を示している。そして、図11
(a)〜(c)には最低車高車両4’、最高車高車両
4”、車線境界線18’、車高計測対象道路幅20、カ
メラ撮像範囲21、21’、路側奥手側の隣接車線部2
2、路側手前側の隣接車線走行車両の重なり部23を示
している。
【0023】図12には図4の車両監視対象領域抽出に
ついての具体的な処理部の手順を示している。図12に
おいて、交通流計測対象道路幅設定のための画像の道路
長L、カメラの路面からの設置高さH、カメラの路面に
対する俯角θと画角φ、画像処理の単位時間t、路側幅
(図1に示す建造物1と道路の間の幅)、車線幅員
1、最高車両高さh、撮像車線数N、対象車線番号
n、想定最高速度V等の初期データ入力処理8’、カメ
ラ撮像範囲算出処理30、カメラ撮像算出範囲の判定処
理31、警告処理32、対象車線スイッチ33、対象車
線毎の算出範囲判定処理34、最奥手車線の奥手側の障
害物有無判定処理35、各車線毎の車両監視対象領域の
計測対象車線幅の設定処理36などが行われる。
【0024】計測対象車線幅の自動設定は図12に示す
フローで行われ、図11に示すようなイメージで設定さ
れる。図12に従い計測対象車線幅の自動設定法を説明
する。まず、初期データ入力処理8’により、ITVカ
メラ2の路面からの設置位置の高さH、その路面に対す
る俯角φと画角φ、路側幅d0、車両の最高車高h、車
線幅員d1、撮像車線数N、対象車線番号n(路側手前
側からの車線順番)を入力し、この値よりカメラ撮像範
囲を算出する。カメラ撮像範囲は図13に示す建造物1
からの手前側のカメラ撮像範囲A1と建造物1からの奥
手側のカメラ撮像範囲A2から求めることができる。
【0025】ここで、図13において、ITVカメラ2
の路面に対する画角φと俯角θ、カメラ2の設置高さ
H、前記高さHと長さA1から成る角度φA、前記高さH
と長さA2から成る角度φBの間に成立する関係から、道
路上のカメラ撮像範囲は前記長さA1、A2で囲まれる範
囲であり、長さA1、A2は以下の式で求まる。
【0026】A1=H・tanφA2=H・tanφB 但し、φA=θ−φ/2 φB=θ+φ/2 ここで、算出されるカメラ撮像範囲の正常さは図12に
示す判定処理31で、次の判定条件により判定される。
【0027】A1<d0, A2>d0+d1×N となり、この条件を満たさなければカメラ2の設置の異
常またはカメラ2の撮像範囲設定不能の警告が警告処理
32から出る。
【0028】次に、対象車線毎の車線部の自動設定法に
ついて説明する。図12の対象車線スイッチ33により
計測対象の車線が路側の手前側の車線(図11(a))
か、路側から2番目の車線(図11(b))か、あるい
は最も奥手側の車線か(図11(c))が判断される。
【0029】図11(a)の路側の手前側の車線につい
ては、図12の判定処理34において A1<d0、 A2>d0+d1 という条件により判定され、この条件を満たしていなけ
れば判定処理31で行ったように、警告処理32’を行
う。その後、設定処理36において路側には何も通らな
いという前提の下で画像処理範囲はカメラ撮像範囲2
1’(図11(a))の範囲となるが、この範囲では奥
手側隣接車線部22に隣接車線を走行する車両が入って
しまうため、奥手側のカメラ撮像範囲の上限は車線境界
線18’までとなる。そのため計測対象道路幅20は、
[計測対象道路部]=[車線幅員]となる。
【0030】図11(b)において、路側の手前から2
番目以降の車線については、図12の判定処理34’に
おいて A1<d0+(n−1)×d1、 A2>d0+n×d1 という条件により判定され、この条件を満たしていなけ
れば判定処理34’での判定により警告処理32”を行
う。
【0031】その後、設定処理36’において図11
(b)より手前側隣接車線を走行する車両(図11
(b)に示す例では最高車高車両4”)の重なりを考慮
するため、カメラ撮像範囲21’から手前側隣接車線走
行車両4”の重なり部23を除き、計測対象道路幅20
を決める。たとえば、計測対象の車線がn車線とすると
き、一つ手前側のn−1車線目に最高車高hの車両4”
が走行したときは、その重なり部分A1’を除く必要が
ある。重なり部分A1’は次のようにして求める。
【0032】A1’=h×tanφ’ 但し、φ'=tan-1{d0+(n−1)×d1}/(H
−h) 上式で求める重なり部分A1’が図11(b)に示す手
前側隣接車線走行車両4”の重なり部23に相当する。
【0033】さらに図11(a)と同様に奥手側隣接車
線部22を考慮するが、奥手側の計測対象道路幅は車線
境界線18’で決まり、前述のように求めた重なり部分
1’をその対象n車線の路幅から除いたものが計測対
象道路幅20となる。
【0034】図11(c)の最も奥手側の車線について
は、この車線が最も除去すべき重なり部23の大きさが
最大になるところである。そこで、重なり部23の上限
値を設定する必要があり、これを定義すると次のように
なる。
【0035】[最大重なり部]=α・d1 ここで、αは1未満の係数であり、d1は車線幅員であ
る。このときの前記カメラ2の画角φ”は次式から求め
られる。 φ”=tan-1{d0+(n−1)・d1+α・d1}/
H このカメラ画角φ”の値により図12に示す判定処理3
4”において、 φA<φ”<φB という条件で判定され、このカメラ画角φ”の条件を満
たしていなければ、カメラ設置の異常または設定不能で
あるので警告処理32'''を行う。
【0036】また、計測対象道路幅20については、n
車線より奥手側に画像処理に影響を及ぼすものの有無を
判定する必要がある。すなわち、今n車線目が最も奥手
側の車線としているが、これはあくまでカメラ撮像範囲
21'内という制約のもとでのことであり、実際にはさ
らに奥手側に車線が存在する可能性があることと、n車
線目が本当に最も奥手側の車線だとしてもガードレール
等の画像処理に対する障害物が存在する可能性もあるの
で、障害物有無判定処理35で障害物の存在の有無を判
定し、障害物無しとの判定があれば、設定処理36'''
により h・tanφ''' 分だけ計測対象道路幅20を奥手側に増加できる。
【0037】だだし、ここでカメラ画角φ'''は障害物
が存在しない場合の最も奥手側の車線のカメラ撮像範囲
に対応するカメラ画角である。もし、最も奥手側の車線
に障害物が有れば、設定処理36”により図11(b)
に示す場合と同様の設定処理を行う。
【0038】図14には路面画像内での抽出された道路
部19と車両監視対象領域24を示す。また、図8には
前述の車両検出の手法で述べた車両検出領域25の設定
例を示す。車両検出領域25の設定の目的は、路面画像
中における車両進入検知の手段であるため、見逃しの無
いよう全車両監視対象領域で車両の有無を監視する必要
があるからである。
【0039】各種交通流計測に対する性能、処理時間等
の条件により車両検出領域25の大きさは制約を受け
る。図8に示す例では、車両検出は車両の車頭を検出す
るために、路面画像の道路進行方向に対する入り口部
分、つまり右から左へ進行する車線では右側・左から右
へ進行する車線では左側にそれぞれ車両検出領域25を
設定する。車両検出領域の設定法については、図4の初
期デ−タ入力処理8で予め入力されている路面画像の道
路長L(m)、画像処理の単位処理時間t(s)と想定
最高車両速度V(km/h)としたとき、車両検出領域
25の横幅と縦幅は、次のようにして求められる。
【0040】 [横幅]=(V・t/3.6・L)×100 (%) ただし、[横幅]は画面サイズに対しての割合を示す。
また、上限値は画面サイズの1/3とする。 [縦幅]≒[計測対象道路幅] で算出できる。
【0041】車両検出領域25の設定位置については、
路面画像の車両進行方向の内の片側の方向の計測であれ
ば上記仕様から与えられ、両車両進行方向の計測の場合
は、路面画像中に道路の中央と認識できる中央分離帯、
中央線5等より計測対象車線の進行方向が認識できる。
例えば路面画像において中央分離帯より画面上方の車線
ならば車両進行方向は左から右となるので、車両検出領
域25の設定位置は左側となる。以上の作業により、路
面画像からの道路の抽出、車両監視対象領域24及び車
両検出領域25の自動設定が可能となる。
【0042】また、本発明による他の実施例を簡単に説
明する。図15は、本発明の他の実施例である車両検出
領域25と車両監視対象領域24の設定例である。この
例では、路面画像から道路の抽出、車両監視対象領域2
4の設定までの手順は上記図8、図12などで説明した
実施例と同様であるが、車両検出領域25の設定法と車
両検出領域25と車両監視対象領域24の関係が異なる
場合を説明する。
【0043】車両検出領域25の設定法については、上
記の実施例と同様であり、この例では車両検出領域25
の縦幅の設定値が、 [縦幅]≒[抽出された道路幅] となる。
【0044】車両検出領域25と車両監視対象領域24
との関係については、図8に示す実施例では、車両監視
対象領域24内に車両検出領域25が設定されていたの
で、車両検出領域25の目的である車両検出の精度に制
限を与えていることになっていたが、図15に示す例で
は、抽出された車線部(道路部)19の幅と同等の幅で
車両検出領域25を設定したので、車両検出の制限を緩
和する。また、車両監視対象領域24に制限を加えるこ
となく車両検出領域25が共存できる形に設定した。
【0045】以上説明したように本発明によれば、画像
式路面状態監視装置において最小限の数値入力により道
路監視領域の自動設定が可能であり、さらに設定工程の
短期化、設定性能の向上が実現できる。そのため、画像
処理の知識のない技術者であっても設定が可能となり調
整にかかる人員の低減も実現できる。また、自動設定を
行うことにより、設定値の矛盾がその計算過程におい
て、検出されるので、誤り部分の断定の指摘といった警
告処理が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の交通流計測システムの全
体の構成図である。
【図2】 本発明の一実施例である路面状態監視装置の
ブロック図である。
【図3】 本発明の一実施例である監視領域設定のため
の入力路面画像例を示す図である。
【図4】 本発明の一実施例である監視領域自動設定の
アルゴリズムフローチャートである。
【図5】 本発明の一実施例である道路抽出のための白
線の輪郭抽出からの車線境界線抽出例を説明する図であ
る。
【図6】 本発明の一実施例である監視領域設定装置の
白線の輪郭抽出の具体例の説明画面例である。
【図7】 本発明の一実施例の入力画像である。
【図8】 本発明の一実施例である路面画像内の車両検
出領域設定例を示す図である。
【図9】 本発明の一実施例である監視領域設定装置の
車両検出器の車両検出手法を説明する図である。
【図10】 本発明の一実施例である路面画像内の道路
抽出例を示す図である。
【図11】 本発明の一実施例である計測対象道路幅の
算出法を説明する図である。
【図12】 本発明の一実施例である車両監視対象領域
抽出のための計測対象道路幅算出のアルゴリズムフロー
チヤートである。
【図13】 本発明の一実施例であるカメラの撮像範囲
の算出概念図である。
【図14】 本発明の一実施例である路面画像内の車両
監視対象領域設定例を示す図である。
【図15】 本発明の一実施例である路面画像内の車両
検出領域設定例を示す図である。
【符号の説明】
1 建造物 2 ITVカメ
ラ 3 路面状態監視装置 4 走行車両 5 中央線 6 白線 24 車両監視対象領域 25 車両検出
領域 19 車線部(道路部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒澤 友浩 神奈川県横浜市磯子区磯子一丁目2番10号 バブコック日立株式会社横浜エンジニア リングセンタ内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面状態の撮像映像を画像処理して路面
    の状態を監視する方法において、 路面映像データ中の路面上の各種の線または中央分離帯
    の輪郭部を抽出し、該抽出した輪郭部の特徴を抽出し、
    前記各種の線または中央分離帯の特徴を格納したテーブ
    ル中の特徴データと前記輪郭部から抽出した特徴とを比
    較し、路面上の前記各種の線の種類または中央分離帯を
    識別して、前記各種の線または中央分離帯の間を少なく
    とも1以上の車線部とし、該車線部を車両検出領域とす
    ることを特徴とする路面監視方法。
  2. 【請求項2】 路面映像データ中の路面上の各種の線ま
    たは中央分離帯を識別し、前記各種の線または中央分離
    帯から車線部の境界線を識別し、車線部の境界線に挟ま
    れた領域を車両監視対象領域である車線部と判定するこ
    とを特徴とする請求項1記載の路面監視方法。
  3. 【請求項3】 車線部を走行する車両の高さ、幅及び撮
    像装置の配置位置情報に基づき幾何計算により当該車線
    部に隣接する車線部を走行する車両の画像上の重なり領
    域を計算し、その重なり領域を除外した領域を各々の車
    線部について求めて、それぞれを車両監視対象領域とし
    て抽出することを特徴とする請求項1または2記載の路
    面監視方法。
  4. 【請求項4】 撮像装置の地上よりの高さ、撮像装置配
    置位置から路面方向に対する画角および俯角と撮像装置
    の配置位置から車線部の路側までの水平間距離、車線部
    の車線幅員とから撮像範囲を設定することを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれかに記載の路面監視方法。
  5. 【請求項5】 予め設定されている路面画像の道路長と
    走行する車両の高さ、さらに画像処理同期時間と計測す
    る最高車両速度を入力し、処理同期時間と最高速度から
    車両の有無を検出するための車両検出領域幅を自動設定
    することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載の路面監視方法。
  6. 【請求項6】 監視対象車線の車両進行方向である画像
    の左右方向に従って車両検出領域幅を画像の左右のいず
    れかの端に設定するかまたは中央分離帯の検出により左
    右いずれにも設定することを特徴とする請求項5記載の
    路面監視方法。
  7. 【請求項7】 撮像画像の奥行きに対して監視対象車線
    の走行車両の走行領域全てを取り込むような車両検出領
    域を自動設定することを特徴とする請求項5または6記
    載の路面監視方法。
  8. 【請求項8】 路面状態を撮像する手段と、該撮像手段
    の撮像画像に基づき、撮像画像をデジタルデータ化する
    画像処理手段とを有する路面監視装置において、 路面映像データ中の路面上の各種線または中央分離帯の
    輪郭を抽出する手段と、該抽出した輪郭の特徴を抽出す
    る手段と、中央線、車線境界線または中央分離帯の特徴
    を格納するテーブルと、そのテーブルの特徴データと輪
    郭部から抽出した特徴とを比較して、前記各種の線また
    は中央分離帯の間を車両監視対象領域であるとする車線
    部設定手段を備えたことを特徴とする路面監視装置。
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