JP5175765B2 - 画像処理装置及び交通監視装置 - Google Patents

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本発明は、交差点などの交通量の多い場所やカーブなどの前方の見通しが悪い場所における交通事象や落下物の有無を検出し監視する画像処理装置及び交通監視装置に関する。
従来、交差点などの交通量の多い場所やカーブなどの前方の見通しが悪い場所などの道路脇に監視カメラを設置し、この監視カメラで当該場所の路面上を撮影することにより、停止車両、渋滞、落下物の有無などに関する交通事象の映像をモニター表示装置に表示し、街灯場所の路面上の状況を確認する交通監視システムが導入されている。
また、監視カメラによって撮影された映像の中から画像処理により交通事象を自動的に検出する画像処理装置も開発されている。自動的に交通事象を検出する画像処理装置は、一定時間前の撮影画像と監視時の撮影画像とを比較し、両画像の輝度差から車両の有無を検出する背景差分法が広く利用されている(特許文献1)。
この特許文献1の技術は、撮影カメラで撮影された画像を画像分割手段で所定サイズの画像に分割した後、各分割領域の画像から画像の特徴を抽出する。そして、画像特徴から撮影対象の外部環境を判定する。しかる後、既に撮影済みの背景画像と監視時の撮影画像とから背景差分画像を生成し、この生成された背景差分画像から動体である車両を検出する画像処理である。
特開2002−83301号公報
しかしながら、特許文献1に記載される画像処理技術は、昼夜の外部環境を判定するに当り、夜間時の車両のヘッドライトや街灯等の映り込みによる昼間との誤判定をなくすための画像処理であって、例えば現地の環境や天候によって路面自体が一様に変化している場合には背景差分法を用いただけでは車両の判定が難しくなる。
例えば、一定時間前の撮影画像と監視時の撮影画像とを比較するに際し、一定時間前時刻と監視時の時刻との間に雪が降った場合、一定時間前の路面には積雪が無いが、監視時の路面には一様に積雪が発生する。その結果、同じ路面でありながら一定時間前の撮影画像と監視時の撮影画像との間に大きな輝度差が発生し、積雪のあった路面を車両領域と誤判定する可能性が出てくる。
また、画像処理を用いた一般的な車両検出手段としては、背景差分法に代表されるように、車両と路面が異なる輝度分布を有しているという特徴から車両の領域を検出している。つまり、車両の特徴を利用し、監視カメラの撮影画像から車両の領域を検出している。車両は、乗用車,大型車、小型車などの違いがあるものの、外乱により左右されない特徴を有することから、その車両の特徴を定義し、撮影カメラの画像から車両の領域を検出する。
しかし、その反面,路面の状態については、降雪だけでなく、現地の環境や天候によって一様に変化することから、一定の特徴を定義し難い問題がある。このことは、現地の環境や天候により一様に変化するため、一定時間前の画像と監視時の画像との間で輝度が異なり、例えば複数の車両が重なり合った車両領域と誤判定してしまう問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、現地の環境や天候によって一様に変化する路面の状況を把握して、撮影映像から路面の領域及びノイズ成分領域を除外して車両領域を検出し、交通事象を正確に検出し監視する画像処理装置及び交通監視装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、道路の所要位置に設置された監視カメラの映像から背景差分法を用いて車両候補領域を抽出する車両候補領域抽出手段と、前記監視カメラの映像から所定の局所領域と当該所定の局所領域から所定方向への複数の局所領域との間の映像比較から類似性を評価し、現地の環境や天候によって変化する路面の状態を考慮して路面の領域を抽出する路面領域抽出手段と、前記車両候補領域抽出手段で抽出される車両候補領域と前記路面領域抽出手段で抽出される路面領域とを演算し、前記車両候補領域の中に含まれる現地の環境や天候の変化によって現れるノイズ領域及び前記路面領域を除外し、真の車両領域を検出する車両領域検出手段とを備えた構成である。
また、本発明に係る交通監視装置は、道路の所要位置に設置された監視カメラと、この監視カメラの映像から背景差分法を用いて車両候補領域を抽出する車両候補領域抽出手段と、前記監視カメラの映像から所定の局所領域と当該所定の局所領域から所定方向への複数の局所領域との間の映像比較から類似性を評価し、現地の環境や天候によって変化する路面の状態を考慮して路面の領域を抽出する路面領域抽出手段と、前記車両候補領域抽出手段で抽出される車両候補領域と前記路面領域抽出手段で抽出される路面領域とを演算し、前記車両候補領域の中に含まれる現地の環境や天候の変化によって現れるノイズ領域及び前記路面領域を除外し、真の車両領域を検出する車両領域検出手段と、この車両領域検出手段から出力される車両領域の位置及び前記路面に対する前記車両領域の割合から停止車両,渋滞などの交通事象を検知する交通事象検知手段と、この交通事象検知手段で検知された交通事象を前記監視カメラの映像上に表示するモニター表示装置とを備えた構成である。
なお、以上の画像処理装置の構成に新たに、前記交通事象検知手段で検知された一定時間ごとの交通事象が予め定める回数に亘って同一結果の交通事象であるとき、当該交通事象の発生と判定し、前記モニター表示装置に表示される映像上に表示する交通事象判定手段を設けた構成であってもよい。
さらに、本発明に係る画像処理装置としては、道路に沿って複数台の監視カメラを設置するカメラ設置手段と、これら監視カメラと前記画像処理装置との間に設けられ、前記交通事象判定手段から所定時間ごとに切替え指示信号を受けて、前記複数台の監視カメラを順次切替え選択する切替え手段とを備え、前記交通事象判定手段は、前記各監視カメラの映像から順次交通事象の発生を判定し、前記モニター表示装置に個別選択的に表示しまたは予め定めた分割領域に同時並行的に表示する構成であってもよい。
本発明によれば、現地の環境や天候によって一様に変化する路面の状況を把握して、撮影映像から路面の領域及びノイズ成分領域を除外して車両領域を検出し、交通事象を正確に検出し監視することができる画像処理装置及び交通監視装置を提供できる。
本発明に係る画像処理装置を含む交通監視装置の第1の実施形態を示す構成図。 図1に示す車両候補領域抽出部の処理の流れを説明する処理フロー図。 路面が現地の環境や天候によって一様に変化した時の状態を説明する図。 図1に示す路面領域抽出部の処理の流れを説明する処理フロー図。 図4の局所領域比較処理を説明する図。 図1の車両候補領域抽出部及び路面領域抽出部でそれぞれ抽出される車両候補領域及び路面領域の一例を模式的に示す図。 本発明に係る画像処理装置を含む交通監視装置の第2の実施形態を示す構成図。 本発明に係る画像処理装置を含む交通監視装置の第3の実施形態を示す構成図。 本発明に係る画像処理装置を含む交通監視装置の第3の実施形態の他の変形例を示す構成図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係る画像処理装置を用いた交通監視装置の第1の実施の形態を示す構成図である。
交通監視装置は、道路を撮影する監視カメラ1と、監視カメラ1で撮影された映像(画像)を画像処理する画像処理装置2と、この画像処理装置2の出力側に接続された交通事象検知部3と、監視カメラ1で撮影された映像及び交通事象検知部3で検知された交通事象を表示するモニター表示装置4とで構成される。
監視カメラ1は、交差点などの交通量の多い場所やカーブなどの前方の見通しが悪い場所などの道路脇などに設置され、当該場所の路面及び路面上の車両などを撮影する。
画像処理装置2は、監視カメラ1で撮影された映像から映像内における車両の候補領域を抽出する車両候補領域抽出部11と、監視カメラ1で撮影された映像から映像内における路面の領域を抽出する路面領域抽出部12と、車両候補領域抽出部11で抽出された車両候補領域と路面領域抽出部12で抽出された路面領域とを比較し、車両の領域を検出する車両領域検出部13とからなる。
交通事象検知部3は、車両領域検出部13から送られてくる車両領域の位置、車両速度及び路面面積に対する車両領域の割合などから停止車両,渋滞,落下物有りなどの交通状況を判断し、予め交通事象管理テーブルなどに規定された交通状況内容に対応付けられた交通事象データを出力する機能を有している。
次に、以上のように構成された交通監視装置の動作について説明する。
監視カメラ1は、監視の必要な道路の適宜な場所に設置され、常時は監視対象場所の路面及び路面上の車両などを撮影し、その撮影された映像を、画像処理装置2を構成する車両候補領域抽出部11及び路面領域抽出部12と、モニター表示装置4とにそれぞれ送出する。
車両候補領域抽出部11は、図2に示すような処理手順に従って、監視カメラ1の映像から映像内における車両の候補領域を抽出する。
車両候補領域抽出部11は、具体的には、監視カメラ1の一定時間前の映像(背景画像)と監視時の監視カメラ1で撮影された映像とを比較し、背景差分法に基づく画像間比較処理21を実行し、両映像の輝度差を求める。すなわち、車両が撮影されていない背景画像と監視時の監視カメラ1で撮影された画像とを比較し、画像間の輝度差を算出した差分画像を求める。なお、背景画像は、一定時間前の多数の映像を用いて、同一座標における画素の輝度を求めていき、これら求めた輝度の中間の輝度で置き換えて出力するメディアン処理を実行する。これは、画素ごとにメディアン処理を実行することにより、背景画像を作成する。
引き続き、画像間比較処理21によって求めた輝度差と予め定めたしきい値とを比較し、当該しきい値を超えた輝度値を「1」に設定していく2値化処理22を実行する。つまり、所定のしきい値を設定し、差分画像が所定のしきい値を超えた領域を順次「1」に設定していくことにより、車両の占める領域を抽出する。
そして、抽出された領域について、膨張処理や縮小処理を行い、細かなノイズを消去しつつ確定すべき車両の領域の形を整える領域整形処理23を実行し、最終的に監視カメラ1の映像内における車両の候補領域を抽出する。
一方、路面領域抽出部12は、監視カメラ1の映像から映像内における路面の領域を抽出するが、路面の状況は現地の環境や天候の影響を受けて図3のように一様に変化している。
図3の(a)は通常の路面状態を表す図であって、路面(イ)の色が例えば灰色で表されている。図示矢印(ロ)は走行車両の進行方向に示す。
ところで、路面(イ)上に雪が降った場合には積雪(ハ)を表す例えば白色の路面状態となる(図3(b),(c)参照)。すなわち、路面(イ)に雪が降ることにより、積雪(ハ)が発生し、路面(イ)が図3(b)のように灰色から白色に変化した状態となる。
また、車両が積雪(ハ)の状態にある路面上を走行したとき、図3(c)のように路面上に走行車両の轍(ニ)が発生した状態となる。
すなわち、天候などの影響が路面(イ)上に一様に発生すると仮定すると、走行車両が路面(イ)の状態に最も影響すると考えられる。このとき、走行車両の影響は走行車両の進行方向(ロ)に対して一様に現れてくることが想定できる。これは降雪だけでなく、晴天、曇り、降雨でも同様であると考えられる
また、現地の環境によっても変化することが考えられる。すなわち、路面(イ)の状態は、車両が路面(イ)を走行することにより、その路面上に摩耗が一様に発生すると考えられる。このことは、摩耗による路面(イ)の変色や摩耗による轍(ニ)への降雨後の水溜りなども走行車両の進行方向(ロ)に対して一様に発生すると想定できる。
そこで、本発明に係る画像処理装置及び交通監視装置は、路面領域抽出部12を設け、現地の環境や天候により変化する路面の状況を正確に抽出することにある。図4は路面領域抽出部12による一連の処理手順を示すフロー図である。
すなわち、路面領域抽出部12は、監視カメラ1で撮影された映像に対して局所領域比較処理31を実行した後、2値化処理32及び領域整形処理33を実行し、監視カメラ1の映像内における路面の領域を抽出し、車両領域検出部13に送出する。
局所領域比較処理31は、図5に示すように1画素を囲む局所領域34aまたは所定画
素(例えば3画素)×所定画素(例えば3画素)=9画素を囲む局所領域34aを設定し
、走行車両の進行方向(ロ)に沿って重なることなく局所領域34b,34c,…を移動
させつつ、先の局所領域34aと移動させた局所領域34b,34c,…の間の映像比較35-1,35-2を行い、当該局所領域34a−34b、34a−34c,…間の類似性を評価する。このとき、天候によって積雪が有って路面(イ)上に走行車両の轍(ニ)が発生している場合でも、走行車両の進行方向(ロ)に沿って局所領域34a−34b、34a−34c,…間の比較を行えば、類似性の評価は高くなる。なお、局所領域34a−34b、34a−34c,…間の映像比較35-1,35-2としては、輝度差を評価する方法や輝度の相関を評価する方法などがある。
何れにせよ、前後の局所領域間の類似性を評価したとき、走行車両の進行方向(ロ)に対して路面(イ)の状態は現地の環境や天候の変化に対して一様となることから類似性が高くなるが、局所領域に車両が存在する場合には、その車両と路面(イ)を局所的に映像比較すれば、走行車両の類似性の評価は低くなる。
以上のようにして監視カメラ1の映像内において、走行車両の進行方向(ロ)に沿って映像比較35-1,35-2,…を実行し、各比較結果からそれぞれ類似性を評価した後、これら複数の類似性の評価値を平均化したものを局所領域34aの中央画素の評価値として反映し、全画素の類似性の評価値を順次求める。全画素の類似性の評価値を求める例は、例えば局所領域34a及び局所領域34b,34c,…を前後左右方向に1画素ずつずらして同様に映像比較結果からそれぞれ類似性の評価値の平均値を求めた後、1画素ずらした局所領域34aの中央画素の類似性の評価値として反映し、これを順次繰り返すことにより全画素の類似性の評価値を求めていく。
引き続き、2値化処理32を実行する。この2値化処理32は、予め所定のしきい値を設定し、局所領域比較処理31にて走行車両の進行方向(ロ)に沿って評価した全画素の類似性に従って、当該類似性が所定のしきい値を超えた領域を「1」として抽出する。
そして、抽出された領域について、膨張処理や縮小処理を行い、細かなノイズ成分を消去しつつ確定すべき路面の領域の形を整える領域整形処理33を実行し、監視カメラ1の映像内における路面領域を抽出し、車両領域検出部13に送出する。
その結果、図6(a)に示すよう車両(ホ)が路面(イ)上を走行している場合、車両候補領域抽出部11では、監視カメラ1の映像内から同図(b)に示すような車両領域(ホ´)を抽出することができ、一方、路面領域抽出部12では、監視カメラ1の映像内から同図(c)に示すような路面領域(イ´)を抽出することができる。なお、(へ),(ト)は現地の環境や天候の影響を受けて映し出される轍、積雪、水溜り等のノイズ領域であるが、各局所領域の映像比較から類似性が高くなるので、当該路面領域抽出部12では一種の路面領域として抽出される(図6(c)参照)
そこで、車両領域検出部13は、車両候補領域抽出部11で抽出された車両候補領域(ホ´),(ヘ),(ト)と路面領域抽出部12で抽出された路面領域(イ´)とを用いて、車両候補領域(ヘ),(ト)及び路面領域(イ´)を除外し、真の車両領域を取り出す。
すなわち、車両領域検出部13の一例具体例としては、車両候補領域抽出部11で抽出された車両候補領域(ホ´),(ヘ),(ト)と路面領域抽出部12で抽出された路面領域(イ´)を反転して得られる領域とをAND論理演算を実行し、前述した車両候補領域(ヘ),(ト)及び路面領域(イ´)を除外し、真の車両領域だけを検出し、交通事象検知部3に送出する。
交通事象検知部3は、予め交通事象管理テーブルに交通事象内容に応じた交通事象データ(例えば渋滞、車両停止、落下物その他の事象)が記憶され、車両領域検出部13から送られてくる車両領域の位置、車両速度及び路面面積に対する車両領域の割合などから渋滞を判断し、当該交通事象管理テーブルから渋滞なる交通事象データを取り出し、モニター表示部4に送出する。
なお、車両領域の位置計測は、予め監視カメラ1が固定設置されているので、監視カメラ1の映像に現れる各画像座標と監視カメラ1からの絶対距離との関係が変換テーブルに規定され、車両領域検出部13で検出された車両領域の画像座標に基づき、変換テーブルから絶対距離データを取り出し、車両領域の位置を求めていく。このとき、車両領域の位置は、車両領域のうち、車両が路面に接している接地面の画像座標から絶対距離を取り出し、車両領域の位置を求めることが位置精度の点から望ましい。そのため、車両領域の下部の座標から位置を求める。
さらに、交通事象検知部3は、時系列的な車両位置とその時間間隔とから車両速度を計測するとともに、予めカメラ視野内の路面面積データが記憶されており、路面面積データに対する車両領域検出部13で検出された車両領域の面積の割合から停止車両、渋滞、または落下物などの交通事象を検知し、その交通事象内容に応じた交通事象データを出力する。
モニター表示装置4は、監視カメラ1で撮影された映像内に、交通事象検知部3で検知された交通事象データである渋滞、車両停止、落下物有り等のデータを表示する。監視員は、モニター表示装置4に表示される映像と交通事象データとから現在の交通事象を正確に確認することができる。
従って、以上のような実施の形態によれば、路面における走行車両の進行方向に対して路面の状態が一様であるとする路面の特徴を定義し、監視カメラ1の映像の中から、背景差分法を用いて車両候補領域を抽出し、また、局所領域比較によって路面領域を抽出し、この抽出された路面領域を用いて、車両候補領域の中に含む車両以外の現地の環境や天候で変化する路面上の映像ノイズや路面領域を除外することにより、背景差分法などに起因した車両領域の誤検出を低減することができ、より正確に交通事象を確認することができる。
(第2の実施の形態)
図7は本発明に係る画像処理装置を用いた交通監視装置の第2の実施の形態を示す構成図である。なお、同図において、図1と同一または等価な部分には同一符号を付し、その詳しい説明を省略する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比較して特に異なるところは交通事象検知部3の出力側に交通事象判定部5を新たに設けたことにある。
交通事象判定部5は、交通事象検知部3から出力される一定時間ごとの交通事象が予め定める複数回にわたって同一の検知結果であるとき、渋滞、車両停止、落下物などの交通事象が発生したと判断し、モニター表示装置4に表示する。
次に、以上のように構成された装置のうち、特に交通事象判定部5の動作について説明する。
先ず、交通事象検知部3は、前述したように監視カメラ1の映像から一定時間ごとに交通事象を検知するが、この検知された停止車両、渋滞などの交通事象は、瞬間的に発生・解消するものではなく、ある程度の時間にわたって継続したとき、確定的な交通事象の発生と判断できる。すなわち、交通事象検知部3から一定時間ごとに検知された交通事象の結果が複数回に亘って同一の交通事象であれば、その検知された交通事象が正しいと言える。
そこで、交通事象判定部5は、確定的に正しいと判定できる所定回数を設定し、交通事象検知部3から一定時間ごとに出力される交通事象の検知結果と前回の検知結果とを比較し、最初の交通事象の検知結果と同一の検知結果が所定回数に亘って継続的に受けたとき、初めて停止車両や渋滞などの交通事象が発生したと判断し、モニター表示装置4に表示する。
従って、以上のような第2の実施の形態によれば、交通事象検知部3から出力される一定時間ごとの検知結果が継続的に複数回に亘って同一の検知結果が得られたとき、その交通事象の検知結果が正しいと判定し、モニター表示装置4に送出するので、第1の実施の形態の検知結果よりもより精度の交通事象を得ることができ、結果として交通事象の誤検知をより低減化できる。
(第3の実施の形態)
図8は本発明に係る画像処理装置を用いた交通監視装置の第3の実施の形態を示す構成図である。なお、同図において、図1と同一または等価な部分には同一符号を付し、その詳しい説明を省略する。
第3の実施の形態は、長い交差点などの交通量の多い場所や長いカーブなどで前方の見通しが悪い場所などのとき、その道路に沿って複数の監視カメラ1a,1b,1cを設置し、停止車両,渋滞あるいは落下物の発生を判定することが考えられる。従って、この実施の形態は、以上のような交通事象でも対応できるようにした例である。従って、その他の構成については第1,第2の実施の形態と同様であるので、同一または等価な部分には同一符号を付し、その詳しい説明を省略する。
この第3の実施の形態において、特に異なるところは、監視カメラ1a,1b,1cの出力端を切替える切替え手段6と、あるカメラ例えば1aの映像から交通事象検知結果を出力するごと、あるいは所定の周期ごとに切替え指示信号を切替え手段6に送出する切替え信号発生機能を有する交通事象判定部5aとを設けた構成である。
次に、第3の実施の形態における交通監視装置の動作について説明する。
先ず、交通事象判定部5aからの切替え指示信号に基づき、切替え手段6が監視カメラ1aを選択し、当該監視カメラ1aで撮影された映像を取り込み、前述したように車両候補領域抽出部11及び路面領域抽出部12と、モニター表示装置4とにそれぞれ送出する。
車両候補領域抽出部11及び路面領域抽出部12は、それぞれ第1の実施の形態と同様の画像処理手段により、監視カメラ1aの映像から映像内の車両候補領域及び路面領域を抽出し、さらに交通事象検知部13にて交通事象を検知し、交通事象判定部5にてその検知された交通事象が複数回同一結果であれば、停止車両,渋滞、落下物などの交通事象が発生したと判定し、モニター表示装置4に表示する。
引き続き、交通事象判定部5aは、切替え指示信号を切替え手段6に送出し、監視カメラ1b,監視カメラ1cの映像を順次選択し、前述と同様の要領で交通事象の発生を判定し、モニター表示装置4に表示する。
このとき、モニター表示装置4には、監視カメラ1a,1b,1cごとに切替えてカメラ映像及び交通事象を表示するが、例えばモニター表示装置4の表示領域を予め複数分割(例えば4分割)に一定時間に亘って監視カメラ1a,1b,1cの映像及び交通事象を同時並行的に表示させる構成であってもよい。
これにより、監視員は例えば交差点の全体の交通事象等を正確、大局的に把握することができる。
さらに、他の例としては、交通事象判定部5は、所定の処理時間ごとに監視カメラ1a,1b,1cを順次切替えるのではなく、例えば重要な個所を監視する特定の監視カメラ例えば1aの映像から交通事象が発生したと判定したときだけ、順次他の監視カメラ1b,1c,…の順序で切替え、道路の状況をモニター表示装置4に表示する構成であってもよい。
なお、複数台の監視カメラ1a,1b,1c、…を設置した場合、各監視カメラ1a,1b,1c、…ごとに、車両候補領域抽出部11−路面領域抽出部12−交通事象検知部13を接続し、交通事象判定部5bが個別処理のアプリケーションソフトのもとに同時並行的に交通事象の発生有無を判定し、モニター表示装置4の対応する分割表示領域に表示させる構成であってもよい。
図10は道路に沿って所要の距離を隔てて複数台の監視カメラ1a,1b,1c,…を設置した場合の他の構成例を示す図である。
一般に、一台の監視カメラ例えば1aで監視できる範囲は、数十mから200m程度であり、複数台の車両が縦列渋滞する交通事象の場合には多数の監視カメラ1a,1b,1c,…を設置する必要があるが、各監視カメラ1a,1b,1c,…の監視範囲(監視区間)を分けて交通事象を判定する必要がある。
そこで、この実施の形態では、一部の監視カメラを重複させつつ、監視カメラ(1a−1b−1c)からなる第1カメラグループ、監視カメラ(1b−1c−1d)からなる第2カメラグループにグループ分けしておく。
そして、各交通事象判定部5aは、あるグループの複数台の監視カメラ1a,1b,1cの各映像から、前述する画像処理装置2を経て全ての映像から渋滞と判定したとき、監視カメラ1a,1b,1cの監視区間で渋滞などの交通事象が発生したと判定し、モニター表示装置4に表示する。
つまり、カメラグループ毎の複数の監視カメラの映像が同一の交通事象であるときを条件とし、該当監視区間で特定の交通事象が発生したと判定し、モニター表示装置4に表示する。
表示形式としては、グループごとに表示領域4a,4b,…に分け、第1のカメラグループ内の重要とする監視カメラ1b、第2のカメラグループ内の重要とする監視カメラ1cの映像をそれぞれ表示領域4a,4b,…に表示するとともに、領域4a,4b,…内に渋滞文字データまたは非渋滞文字データを表示するとか、あるいはモニター表示装置4に長い交差点や長いカーブの道路の全体映像を表示し、その全体映像内の所定領域内に第1グループ監視区間=渋滞、第2グループ監視区間=渋滞と表示するとか、あるいは直接映像内の該当場所を含む監視区間を異なる色データ(例えば赤色)で表示するとか、映像内の該当場所を含む監視区間を点滅などによって表示する。
従って、この第3の実施の形態によれば、道路に沿って設置されたグループ監視カメラ1a,1b,1cの全映像から交通事象を判定し、また隣接する次グループ監視カメラ1b,1c,1dの全映像から交通事象を判定し、表示するので、長い交差点などの交通量の多い場所や長いカーブなどで前方の見通しが悪い場所などの車両領域から交通事象を正確に判定し、より誤検出なく広い区間に亘って交通事象を確認することができる。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
1a,1b,1c,… …監視カメラ、2…画像処理装置、3…交通事象検知部、4…モニター表示装置、5,5a…交通事象判定部、6…切替え手段、11…車両候補領域抽出部,12…路面領域抽出部、13…車両領域検出部、21…画像間比較処理、31…局所領域比較処理、22,32…2値化処理、23,33…領域整形処理、34a〜34c…局所領域、(イ)…路面、(イ´)…路面領域、(ロ)走行車両の進行方向、(ハ)…積雪、(ニ)…轍、(ホ)…車両、(ホ´)…車両候補領域。

Claims (6)

  1. 道路の所要位置に設置された監視カメラの映像から背景差分法を用いて車両候補領域を抽出する車両候補領域抽出手段と、
    前記監視カメラの映像から所定の局所領域と当該所定の局所領域から所定方向への複数の局所領域との間の映像比較から類似性を評価し、現地の環境や天候によって変化する路面の状態を考慮して路面の領域を抽出する路面領域抽出手段と、
    前記車両候補領域抽出手段で抽出される車両候補領域と前記路面領域抽出手段で抽出される路面領域とを演算し、前記車両候補領域の中に含まれる現地の環境や天候の変化によって現れるノイズ領域及び前記路面領域を除外し、真の車両領域を検出する車両領域検出手段と
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記路面領域抽出手段は、前記監視カメラの映像に対して、走行車両の進行方向に沿って、所望の画素数からなる局所領域を順次設定し、先の局所領域と車両進行方向に移動させた複数の局所領域の間の映像比較から類似性を評価する局所領域比較処理手段と、予めしきい値が設定され、前記局所領域比較処理手段で求めた類似性の評価値がしきい値を超えた領域を路面領域として抽出する領域抽出手段とを設けたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 道路の所要位置に設置された監視カメラと、
    この監視カメラの映像から前記真の車両領域を検出する請求項1または請求項2に記載される構成の画像処理装置と、
    この画像処理装置から出力される車両領域の位置及び前記路面に対する前記車両領域の割合から停止車両,渋滞などの交通事象を検知する交通事象検知手段と、
    この交通事象検知手段で検知された交通事象を前記監視カメラの映像上に表示するモニター表示装置と
    を備えたことを特徴とする交通監視装置。
  4. 請求項3に記載の交通監視装置において、
    前記交通事象検知手段で検知された一定時間ごとの交通事象が予め定める回数に亘って同一結果の交通事象であるとき、当該交通事象の発生と判定し、前記モニター表示装置に表示される映像上に表示する交通事象判定手段を、さらに設けたことを特徴とする交通監視装置。
  5. 請求項4に記載の交通監視装置において、
    道路に沿って複数台の監視カメラを設置するカメラ設置手段と、これら監視カメラと前記画像処理装置との間に設けられ、前記交通事象判定手段から所定時間ごとに切替え指示信号を受けて、前記複数台の監視カメラを順次切替え選択する切替え手段とを備え、
    前記交通事象判定手段は、前記各監視カメラの映像から順次交通事象の発生を判定し、前記モニター表示装置に個別選択的に表示しまたは予め定めた分割領域に同時並行的に表示することを特徴とする交通監視装置。
  6. 道路に沿って所要の距離ごとに設置されたn(nは整数)台の監視カメラと、
    このn台の監視カメラを隣接関係にあるnより少ない複数台の監視カメラごとにグループ分けするカメラグループ分け手段と、
    各カメラグループごとに設けられ、当該グループに属する各監視カメラの映像からそれぞれ真の車両領域を検出する請求項1または請求項2に記載される構成のグループ対応画像処理装置と、
    このグループ対応画像処理装置ごとに設けられ、各グループ対応画像処理装置からそれぞれ出力される当該グループに属する各監視カメラの映像からそれぞれ車両領域の位置及び前記路面に対する前記車両領域の割合から停止車両,渋滞などの交通事象を検知するグループ対応交通事象検知手段と、
    各グループ対応交通事象検知手段で検知された前記グループに属する全部の監視カメラの映像から得られた一定時間ごとの交通事象が予め定める回数に亘って同一結果の交通事象であるとき、当該グループ区間に亘って交通事象の発生と判定し、前記モニター表示装置に表示する交通事象判定手段と
    を備えたことを特徴とする交通監視装置。
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