JPH09208412A - 縮合リン酸化合物の抗菌剤または防かび剤としての使用 - Google Patents
縮合リン酸化合物の抗菌剤または防かび剤としての使用Info
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- JPH09208412A JPH09208412A JP4543396A JP4543396A JPH09208412A JP H09208412 A JPH09208412 A JP H09208412A JP 4543396 A JP4543396 A JP 4543396A JP 4543396 A JP4543396 A JP 4543396A JP H09208412 A JPH09208412 A JP H09208412A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、塗料、接着剤、粘着剤、シー
ラント、パテ、紙、織物、繊維、各種樹脂、セラミック
など幅広い用途に好適に使用できる、ポリリン酸アンモ
ニウムまたはその変性体の抗菌剤および防かび剤として
の使用方法を提供することである。 【解決手段】下記化１で表される縮合リン酸化合物の抗
菌剤または防かび剤としての使用。 【化１】 （式中，ｎ＋ｍ≧３，ｎ≧１であり、Ｒ1はＮＨ4、Ｒ2
はＮＨ4、ＣＯＮＨ2または下記化２で表されるトリアジ
ン化合物の１種もしくは２種以上の混合物である） 【化２】 （式中，Ｒ3はＮＨ3、Ｒ4、Ｒ5は同一または相異なるＮ
Ｈ2、ＮＨＣＯＮＨ2、ＮＨＣＨ2ＯＨ、アルキル基また
はフェニル基である）。
ラント、パテ、紙、織物、繊維、各種樹脂、セラミック
など幅広い用途に好適に使用できる、ポリリン酸アンモ
ニウムまたはその変性体の抗菌剤および防かび剤として
の使用方法を提供することである。 【解決手段】下記化１で表される縮合リン酸化合物の抗
菌剤または防かび剤としての使用。 【化１】 （式中，ｎ＋ｍ≧３，ｎ≧１であり、Ｒ1はＮＨ4、Ｒ2
はＮＨ4、ＣＯＮＨ2または下記化２で表されるトリアジ
ン化合物の１種もしくは２種以上の混合物である） 【化２】 （式中，Ｒ3はＮＨ3、Ｒ4、Ｒ5は同一または相異なるＮ
Ｈ2、ＮＨＣＯＮＨ2、ＮＨＣＨ2ＯＨ、アルキル基また
はフェニル基である）。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は，縮合リン酸化合物
の抗菌剤または防かび剤としての使用に関する。更に詳
しくはポリリン酸アンモニウムまたはその変性体の抗菌
剤または防かび剤としての使用に関する。
の抗菌剤または防かび剤としての使用に関する。更に詳
しくはポリリン酸アンモニウムまたはその変性体の抗菌
剤または防かび剤としての使用に関する。
【０００２】
【従来の技術】われわれの生活空間には、多種多様の細
菌やかびが存在している。特に日本のような高温多湿の
環境下では、細菌やかびが増殖し易い。その結果、皮膚
障害を起こしたり、製品の変質、変色、劣化や悪臭を放
って不快感を与えたりする。このような状況の中で、近
年、抗菌および防かびの指向が高まり、塗料、接着剤、
粘着剤、シーラント、パテ、紙、織物、繊維、各種樹
脂、セラミックなどの多くの用途で、快適かつ衛生的で
安全性の高い抗菌剤および防かび剤の開発が望まれてい
る。
菌やかびが存在している。特に日本のような高温多湿の
環境下では、細菌やかびが増殖し易い。その結果、皮膚
障害を起こしたり、製品の変質、変色、劣化や悪臭を放
って不快感を与えたりする。このような状況の中で、近
年、抗菌および防かびの指向が高まり、塗料、接着剤、
粘着剤、シーラント、パテ、紙、織物、繊維、各種樹
脂、セラミックなどの多くの用途で、快適かつ衛生的で
安全性の高い抗菌剤および防かび剤の開発が望まれてい
る。
【０００３】これまでに高い抗菌性および防かび性を有
する物質として、有機錫、有機水銀化合物が使用された
時期があったが、現在では大部分が使用禁止になってい
る。
する物質として、有機錫、有機水銀化合物が使用された
時期があったが、現在では大部分が使用禁止になってい
る。
【０００４】また、銀、銅、亜鉛などの金属が抗菌性お
よび防かび性を有することは古くから知られており、こ
れまで銀、銅、亜鉛を高分子中に添加し、抗菌性および
防かび性を付与する試みが、例えば特開昭５４−１４７
２２０号公報など数多く提案されている。また、銀イオ
ン、銅イオンでイオン交換したゼオライト系固体粒子を
高分子重合体に添加する試みが、例えば特開昭５９−１
３３２３５号公報などに提案されている。
よび防かび性を有することは古くから知られており、こ
れまで銀、銅、亜鉛を高分子中に添加し、抗菌性および
防かび性を付与する試みが、例えば特開昭５４−１４７
２２０号公報など数多く提案されている。また、銀イオ
ン、銅イオンでイオン交換したゼオライト系固体粒子を
高分子重合体に添加する試みが、例えば特開昭５９−１
３３２３５号公報などに提案されている。
【０００５】これら無機系抗菌剤および防かび剤は、有
機系のものと比較して、耐熱性、徐放性、持続性などに
優れ、樹脂などへの練り込みが可能で、医療用をはじめ
身の回りの生活用品に至るまで応用性が広いという特徴
がある。しかしながら、金属や金属イオンが配合されて
いるため、樹脂が変色したり、使用する用途が限定され
るといった問題があった。
機系のものと比較して、耐熱性、徐放性、持続性などに
優れ、樹脂などへの練り込みが可能で、医療用をはじめ
身の回りの生活用品に至るまで応用性が広いという特徴
がある。しかしながら、金属や金属イオンが配合されて
いるため、樹脂が変色したり、使用する用途が限定され
るといった問題があった。
【０００６】
【本発明が解決しようとしている課題】本発明者らは、
前述の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結
果、ポリリン酸アンモニウムまたはその変性体が、人体
に対する毒性が極めて低く、優れた抗菌性および防かび
性を有することを見い出し、本発明を完成した。以上の
記述から明らかなように、本発明の目的は、塗料、接着
剤、粘着剤、シーラント、パテ、紙、織物、繊維、各種
樹脂、セラミックなど幅広い用途に好適に使用できる、
ポリリン酸アンモニウムまたはその変性体の抗菌剤およ
び防かび剤としての使用方法を提供することである。
前述の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結
果、ポリリン酸アンモニウムまたはその変性体が、人体
に対する毒性が極めて低く、優れた抗菌性および防かび
性を有することを見い出し、本発明を完成した。以上の
記述から明らかなように、本発明の目的は、塗料、接着
剤、粘着剤、シーラント、パテ、紙、織物、繊維、各種
樹脂、セラミックなど幅広い用途に好適に使用できる、
ポリリン酸アンモニウムまたはその変性体の抗菌剤およ
び防かび剤としての使用方法を提供することである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成を有
する。 （１）下記化３で表される縮合リン酸化合物の抗菌剤ま
たは防かび剤としての使用。
する。 （１）下記化３で表される縮合リン酸化合物の抗菌剤ま
たは防かび剤としての使用。
【化３】 （式中，ｎ＋ｍ≧３，ｎ≧１であり、Ｒ1はＮＨ4、Ｒ2
はＮＨ4、ＣＯＮＨ2または下記化４で表されるトリアジ
ン化合物の１種もしくは２種以上の混合物である）。
はＮＨ4、ＣＯＮＨ2または下記化４で表されるトリアジ
ン化合物の１種もしくは２種以上の混合物である）。
【化４】 （式中，Ｒ3はＮＨ3、Ｒ4、Ｒ5は同一または相異なるＮ
Ｈ2、ＮＨＣＯＮＨ2、ＮＨＣＨ2ＯＨ、アルキル基また
はフェニル基である）。
Ｈ2、ＮＨＣＯＮＨ2、ＮＨＣＨ2ＯＨ、アルキル基また
はフェニル基である）。
【０００８】以下、本発明の詳細を説明する。本発明で
用いられるポリリン酸アンモニウムは、例えば特開平０
６−０２４７１７号公報に記載のあるように、リン酸ア
ンモニウムと無水リン酸とをほぼ同モルで高温下で反応
させることによって得ることができる。ポリリン酸アン
モニウムはその結晶型の違いからＩ型からＶ型までの結
晶型が存在することが知られているが、本発明では特に
結晶型には限定されない。該ポリリン酸アンモニウムと
しては、例えば市販品としてスミセーフＰ（商品名：住
友化学株式会社製），エクソリット（Ｅｘｏｌｉｔ）−
４２２（商品名：ヘキスト社製）、フォスチェック（Ｐ
ｈｏｓ−ｃｈｅｋ）Ｐ／４０（商品名：モンサント社
製）、テラ−ジュ（ＴＥＲＲＡＪＵ）Ｓ（商標：チッソ
株式会社製）などを使用することができ、また公知の方
法で得られたポリリン酸アンモニウムを用いることもで
きる。
用いられるポリリン酸アンモニウムは、例えば特開平０
６−０２４７１７号公報に記載のあるように、リン酸ア
ンモニウムと無水リン酸とをほぼ同モルで高温下で反応
させることによって得ることができる。ポリリン酸アン
モニウムはその結晶型の違いからＩ型からＶ型までの結
晶型が存在することが知られているが、本発明では特に
結晶型には限定されない。該ポリリン酸アンモニウムと
しては、例えば市販品としてスミセーフＰ（商品名：住
友化学株式会社製），エクソリット（Ｅｘｏｌｉｔ）−
４２２（商品名：ヘキスト社製）、フォスチェック（Ｐ
ｈｏｓ−ｃｈｅｋ）Ｐ／４０（商品名：モンサント社
製）、テラ−ジュ（ＴＥＲＲＡＪＵ）Ｓ（商標：チッソ
株式会社製）などを使用することができ、また公知の方
法で得られたポリリン酸アンモニウムを用いることもで
きる。
【０００９】本発明で用いられるポリリン酸アンモニウ
ムの変性体は、ポリリン酸アンモニウムに尿素またはト
リアジン化合物の１種もしくは２種以上の混合物を反応
させることによって得ることができる。該トリアジン化
合物としては、例えばアセトグアナミン、ベンゾグアナ
ミン、メラミン、メチロールメラミン、尿素付加メラミ
ンなどが挙げられる。該ポリリン酸アンモニウムの変性
体の市販品としてはスミセーフＰＭ（商品名：住友化学
株式会社製）などを挙げることができる。
ムの変性体は、ポリリン酸アンモニウムに尿素またはト
リアジン化合物の１種もしくは２種以上の混合物を反応
させることによって得ることができる。該トリアジン化
合物としては、例えばアセトグアナミン、ベンゾグアナ
ミン、メラミン、メチロールメラミン、尿素付加メラミ
ンなどが挙げられる。該ポリリン酸アンモニウムの変性
体の市販品としてはスミセーフＰＭ（商品名：住友化学
株式会社製）などを挙げることができる。
【００１０】本発明に用いるポリリン酸アンモニウムま
たはその変性体の粒径は特に限定されないが５０μｍ以
下が好ましい。粒径が５０μｍより大きくなると、各種
材料に練り込んだ際に分散性が悪くなり、製品の品質、
特に機械強度などを低下させる原因となる。
たはその変性体の粒径は特に限定されないが５０μｍ以
下が好ましい。粒径が５０μｍより大きくなると、各種
材料に練り込んだ際に分散性が悪くなり、製品の品質、
特に機械強度などを低下させる原因となる。
【００１１】本発明に用いるポリリン酸アンモニウムま
たはその変性体は、塗料、接着剤、粘着剤、シーラン
ト、パテ、紙、織物、繊維、各種樹脂、セラミックなど
幅広い用途に好適に使用できるが、なかでも、耐水性を
必要とする用途、例えば塗料、シーラント、パテ、各種
樹脂などに添加して使用する場合には、ポリリン酸アン
モニウムまたはその変性体の平均分子量を１０００以上
とすることが好ましい。平均分子量が１０００未満では
耐水性が極端に低下する場合がある。
たはその変性体は、塗料、接着剤、粘着剤、シーラン
ト、パテ、紙、織物、繊維、各種樹脂、セラミックなど
幅広い用途に好適に使用できるが、なかでも、耐水性を
必要とする用途、例えば塗料、シーラント、パテ、各種
樹脂などに添加して使用する場合には、ポリリン酸アン
モニウムまたはその変性体の平均分子量を１０００以上
とすることが好ましい。平均分子量が１０００未満では
耐水性が極端に低下する場合がある。
【００１２】本発明のポリリン酸アンモニウムまたはそ
の変性体の抗菌作用または防かび作用についての詳細に
ついては不明であるが、ポリリン酸アンモニウムまたは
その変性体が有するＰ、ＮＨ4、トリアジン化合物など
に何らかの菌増殖抑制作用およびかび増殖抑制作用があ
るためと思われる。
の変性体の抗菌作用または防かび作用についての詳細に
ついては不明であるが、ポリリン酸アンモニウムまたは
その変性体が有するＰ、ＮＨ4、トリアジン化合物など
に何らかの菌増殖抑制作用およびかび増殖抑制作用があ
るためと思われる。
【００１３】
【実施例】本発明を具体的に説明するために、以下に実
施例および比較例を示すが本発明はこれによって限定さ
れるものではない。
施例および比較例を示すが本発明はこれによって限定さ
れるものではない。
【００１４】実施例１ ［抗菌性試験］ 寒天平板法：普通ブイヨン寒天培地（寒天１．５重量
％）１５ｍｌに大腸菌（Ｅ．ｃｏｌｉ）培養液（３７℃
で２４時間振盪したもの）の１００倍希釈液（菌数約２
×１０7個／ｍｌ）を深型シャーレーの中で混ぜ合わせ
固まらせた。できた培地に滅菌ミクロスパーテルで２〜
３ｍｍの穴を開け、ポリリン酸アンモニウムとしてテラ
−ジュＳ（商品名：チッソ株式会社製）を０．１ｇ入
れ、シャーレーの蓋をし、３７℃で一晩静置し、阻止円
のチェックを実施した。その結果、明瞭な阻止円が観察
され菌の増殖抑制を確認した。
％）１５ｍｌに大腸菌（Ｅ．ｃｏｌｉ）培養液（３７℃
で２４時間振盪したもの）の１００倍希釈液（菌数約２
×１０7個／ｍｌ）を深型シャーレーの中で混ぜ合わせ
固まらせた。できた培地に滅菌ミクロスパーテルで２〜
３ｍｍの穴を開け、ポリリン酸アンモニウムとしてテラ
−ジュＳ（商品名：チッソ株式会社製）を０．１ｇ入
れ、シャーレーの蓋をし、３７℃で一晩静置し、阻止円
のチェックを実施した。その結果、明瞭な阻止円が観察
され菌の増殖抑制を確認した。
【００１５】実施例２〜７ 実施例１に準拠して、ポリリン酸アンモニウムの各種変
性体を用いて試験した。その結果を表１に示した。
性体を用いて試験した。その結果を表１に示した。
【００１６】比較例１ ポリリン酸アンモニウムを添加しない以外は実施例１に
準拠して、ブランク試験を行った。その結果を表１に示
した。
準拠して、ブランク試験を行った。その結果を表１に示
した。
【００１７】
【発明の効果】本発明のポリリン酸アンモニウムまたは
その変性体は、優れた抗菌性および防かび性を有し、し
かも、低毒性で、耐熱性、耐水性にすぐれており、塗
料、接着剤、粘着剤、シーラント、パテ、紙、織物、繊
維、各種樹脂、セラミックなど幅広い用途に抗菌剤また
は防かび剤として使用できる。
その変性体は、優れた抗菌性および防かび性を有し、し
かも、低毒性で、耐熱性、耐水性にすぐれており、塗
料、接着剤、粘着剤、シーラント、パテ、紙、織物、繊
維、各種樹脂、セラミックなど幅広い用途に抗菌剤また
は防かび剤として使用できる。
【００１８】
【表１】
Claims (1)
- 【請求項１】下記化１で表される縮合リン酸化合物の抗
菌剤または防かび剤としての使用。 【化１】 （式中，ｎ＋ｍ≧３，ｎ≧１であり、Ｒ1はＮＨ4、Ｒ2
はＮＨ4、ＣＯＮＨ2または下記化２で表されるトリアジ
ン化合物の１種もしくは２種以上の混合物である）。 【化２】 （式中，Ｒ3はＮＨ3、Ｒ4およびＲ5は同一または相異な
るＮＨ2、ＮＨＣＯＮＨ2、ＮＨＣＨ2ＯＨ、アルキル基
またはフェニル基である）。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4543396A JPH09208412A (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 縮合リン酸化合物の抗菌剤または防かび剤としての使用 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4543396A JPH09208412A (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 縮合リン酸化合物の抗菌剤または防かび剤としての使用 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09208412A true JPH09208412A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=12719183
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4543396A Pending JPH09208412A (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 縮合リン酸化合物の抗菌剤または防かび剤としての使用 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09208412A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115485430A (zh) * | 2020-04-02 | 2022-12-16 | 溴化合物有限公司 | 镁化合物的水分散液在纺织品功能整理中的应用 |
-
1996
- 1996-02-06 JP JP4543396A patent/JPH09208412A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115485430A (zh) * | 2020-04-02 | 2022-12-16 | 溴化合物有限公司 | 镁化合物的水分散液在纺织品功能整理中的应用 |
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