JPH09206903A - 連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造方法

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JPH09206903A JP1282696A JP1282696A JPH09206903A JP H09206903 A JPH09206903 A JP H09206903A JP 1282696 A JP1282696 A JP 1282696A JP 1282696 A JP1282696 A JP 1282696A JP H09206903 A JPH09206903 A JP H09206903A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中心偏析を防止するための連続鋳造方法を提供
する。 【解決手段】次の〜の手段を用いる鋼の連続鋳造方
法。 鋳型直下から引抜方向に配列されたガイドロールの鋳
片厚み方向の間隔を段階的に増加させる。 上記により、未凝固厚みが30mm以上の位置までの間
でバルジングを生ぜしめる。 上記により、最大厚みを鋳型の短辺長さの10〜50%
分厚くする。 上記の後、凝固完了点直前までに少なくとも1対の
圧下ロールを用いて、鋳片長さあたり80mm/m以上の圧下
勾配で圧下することにより、前記バルジング量相当分を
圧下する。 【効果】未凝固部に大圧下を効果的に作用させること
で、負偏析帯を生ぜしめることなく、中心偏析を減少さ
せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造による鋼
鋳片の中心偏析を防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造法で鋼鋳片を製造する場合に
は、しばしば中心偏析と呼ばれる内部欠陥が問題とな
る。この中心偏析は、鋳片の厚み方向中心部(最終凝固
部)でC、S、PおよびMnなどの溶鋼成分が正偏析す
る現象である。この現象は、厚板素材において特に深刻
な問題であり、偏析部分における靱性の低下や水素誘起
割れの原因となることが知られている。
【0003】このような中心偏析の発生原因は、凝固末
期におけるデンドライト(樹枝状晶)間の残溶鋼が、溶
鋼の凝固収縮あるいは凝固シェルのバルジング等の原因
により、最終凝固部の凝固完了点に向かってマクロ的に
移動すること、および濃化溶鋼が局部的に集積すること
にある。
【0004】従って、中心偏析防止対策としては、凝固
完了点付近をロールまたは金型などを用いる何らかの方
法で圧下することにより、残溶鋼の移動や濃化溶鋼の集
積を阻止する方法があり、種々の思想に基づく方法が提
案されてきた。
【0005】例えば、特開昭63−252655号公報
には、中心偏析を防止する次のような方法が提案されて
いる。これは、鋳片表面に噴射される二次冷却水量を増
量させて鋳片最終凝固部の表面温度を700〜800℃
の範囲とし、凝固シェル厚みを厚くすることでロール間
で発生するバルジングを抑制し、さらに軽圧下ロール群
で毎分0.2〜0.4%の歪み速度の圧下力を鋳片に加
えることにより、濃化溶鋼の流動を阻止するものであ
る。
【0006】上記の圧下ロール群による軽圧下では、鋳
片の長手方向に対して点状にしか圧下できないので、凝
固収縮やバルジングを十分に防止することができない。
また、各圧下が集中荷重として働くので凝固界面に内部
割れが発生しやすく、圧下量を大きくとれないという欠
点がある。
【0007】鋳片の凝固完了点近傍を平面状の金型で連
続的に鍛圧加工する方法では、設備コストが非常に高く
なるという欠点がある。これを解消するために、特開昭
61−42460号公報の連続鋳造方法が提案されてい
る。
【0008】上記特開昭61−42460号公報の方法
は、凝固完了点の上流側に設置した電磁攪拌装置あるい
は超音波印加装置を用いて溶鋼流動によりデンドライト
を切断し、凝固完了点付近に等軸晶域が形成されるよう
にした上で、凝固完了点直前に配置した圧下ロール対に
より3mm以上の大圧下を与えて強制的に凝固完了点を
形成し、内部割れを発生させることなく中心偏析を解消
するようにしたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
特開昭61−42460号公報による方法においても、
大圧下するには相当の圧下力を必要とし、条件によって
は適用不可能な場合、あるいは十分な圧下が確保できな
い場合がある。すなわち、この方法では変形抵抗の大き
い鋳片両端部の凝固部を圧下により塑性変形させるた
め、変形抵抗の大きな鋼種や凝固部温度が低温になる。
したがって、変形抵抗が大きくなった場合等では、圧下
ロールの曲がりおよび折損あるいはフレームの撓み等に
より、所期の効果が得られない。
【0010】この問題に対して特開昭61−13224
7号公報では、鋳片幅方向中央の未凝固部を、キャメル
・クラウン・ロールと呼ばれる、大径ロール部を中央に
突起状に設けた段付きロールで局部的に圧下する方法が
提案されている。しかしこの方法においても、段付きロ
ールで局部的に圧下するため鋳片表面に凹部が形成さ
れ、その後の圧延工程において製品の表面疵の原因とな
る。さらに、鋳片内未凝固部の流動や二次冷却のバラつ
きにより、鋳片の凝固完了点の手前近傍で未凝固部が必
ずしも幅方向中央部になく、未凝固部の位置と大径ロー
ル部の位置とが一致せず、圧下位置を適正に保てない欠
点がある。
【0011】本発明の目的は、連続鋳造で得られた鋳片
を、鋳片の凝固完了点直前でロールにより大圧下する場
合に生じていた従来の問題を解消し、より少ない圧下力
のロール圧下法で効果的に中心偏析を軽減する方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の
〜の手段を用いることを特徴とする鋼の連続鋳造方法
にある。
【0013】鋳型直下から引き抜き方向に配列された
ガイドロールの鋳片厚み方向の間隔を段階的に増加させ
る。
【0014】上記により、鋳片の未凝固厚みが30
mm以上の位置までの間で鋳片にバルジングを生ぜしめ
る。
【0015】上記により、鋳片の最大厚みを前記鋳
型の短辺長さの10〜50%分厚くする。
【0016】上記の後、凝固完了点直前までに少な
くとも1対の圧下ロールを用いて、鋳片長さあたり80
mm/m以上の圧下勾配で圧下を与えることにより、前
記バルジング量相当分を圧下する。
【0017】上記でいう「段階的」とは、通常、複数の
ガイドロールからなる複数のセグメント対の構成になっ
ているガイドロール群において、(a) 連続状(後述する
図2(a) 参照)、(b) 1対のセグメント内では連続状、
かつセグメント対単位ではステップ状(同じく図2(b)
参照)、(c) セグメント対単位にステップ状(同じく図
2(c) 参照)、および(d) これらの組合せを意味する。
【0018】同じく「凝固完了点直前」とは、鋳片の未
凝固厚みが0mm以上30mm未満の位置である。
【0019】上記において、圧下勾配の望ましい上限
は300mm/m程度である。さらに、上記の圧下
は、凝固完了点近傍の未凝固部を等軸晶化した後に行う
のが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】図1〜図4に基づいて本発明方法
を説明する。
【0021】図1は、本発明方法を実現するための連続
鋳造機の装置構成例を示す縦断面の概略図である。図1
において符号1は鋳型、2は鋳片、2aは凝固シェル、
2bは未凝固部、3はガイドロール群、4は電磁攪拌装
置、5は圧下ロール群、6はその圧下装置群、7はピン
チロール群、8は溶鋼、9は凝固完了点、10は浸漬ノ
ズルおよび11は鋳込み方向を示す。圧下ロール5はい
わゆるフラットロールである。
【0022】浸漬ノズル10を経て鋳型1に注入された
溶鋼8は、水冷されている鋳型1およびその下方に配置
された図示しないスプレーノズル群から噴射されるスプ
レー水により冷却されて、凝固シェル2aが形成されて
鋳片2となり、その内部に未凝固部2bを保持したまま
ガイドロール3群(バルジングゾーン)および圧下ロー
ル5群(圧下ゾーン)を経てピンチロール7群により引
き抜かれる。図1の場合は垂直型連続鋳造機であるが、
湾曲型連続鋳造機などでもよい。電磁攪拌装置4は、後
述するように未凝固部2bに攪拌を与えて等軸晶化させ
るための装置であり、必須のものではない。
【0023】本発明方法では上記のような装置構成の連
続鋳造機において、ガイドロール3群は、その鋳片厚み
方向の間隔を鋳込み方向に段階的に増加させるように配
置する。すなわち、鋳型1の短辺長さ、すなわち鋳型1
直下のガイドロール3の鋳片2の厚み方向の間隔をαと
すると、図1中に示すバルジングゾーンでガイドロール
3群の間隔を順次拡げて行き、バルジングゾーンの終端
におけるガイドロール3の鋳片2の厚み方向の間隔βの
範囲を1.10α〜1.50αとする。この1.10α
〜1.50αが、後述するように圧下前の鋳片の目標最
大厚みである。
【0024】ガイドロール3群は通常、複数対のガイド
ロールを1単位とする複数対のセグメント構成とされ
る。この場合の段階的増加方法の例を図2により説明す
る。
【0025】図2は、セグメント構成の場合に、ガイド
ロール3群の鋳片厚み方向の間隔を鋳込み方向に段階的
に増加させる方法例について説明する概略図である。図
2において符号12がセグメントである。
【0026】図2(a) は連続状で、図2(b) は1対のセ
グメント内では連続状、かつセグメント対単位ではステ
ップ状で、図2(c) はセグメント対単位にステップ状
で、それぞれ段階的に行う場合である。これらの方法を
組み合わせて用いることも可能である。鋳造鋼種や鋳造
装置などの条件によって上記の方法から選択することが
できるが、通常は図1および図2(a) に示すように、各
段のガイドロール3群の間隔の拡がりが略々均等になる
ような完全連続状で段階的とするのがよい。さらに、上
記間隔の増加は、図1および図2に示すように両側方向
に均等とする方法または鋳片厚み方向に片側のみとする
方法のいずれでもよく、鋳造装置などの条件によって選
択するのが望ましい。
【0027】上記のようなガイドロール3群の配列によ
り、鋳片2の未凝固厚みが30mm以上の位置までの間
で鋳片2にバルジングを生ぜしめる。そして、鋳片2の
最大厚みを鋳型1の短辺長さよりも10〜50%厚くす
る。
【0028】図3はバルジングゾーン内の鋳片2の、図
1に示す線A−A′における横断面図である。図3に示
す鋳片のバルジングは、溶鋼8の静圧が働く鋳片2内に
未凝固部2bが存在しているところでのみ起こる現象で
ある。未凝固部が鋳片幅方向中央部にない場合でも、未
凝固部が存在するところでバルジングするため、後の圧
下ゾーンでキャメル・クラウン・ロールと呼ばれるよう
なロールを用いず、フラットロールを用いても未凝固部
が存在する領域のみを効果的に圧下することができる。
【0029】前記βが1.10α(10%)未満では、
特にαが小さい場合、後述する圧下ロール群で必要な最
低圧下勾配80mm/mを確保することができない。一
方、1.50α(50%)を超えると、特にαが大きい
場合、バルジングゾーンでの内部割れ発生防止のための
ガイドロール間隔設定が困難となる。
【0030】ここで、バルジング位置を鋳片の未凝固厚
みが30mm以上までの間としたのは、凝固末期のバル
ジングによる中心偏析悪化を防止するためである。本発
明者は実験により次の新知見を得た。すなわち、鋳片の
未凝固厚みが30mmより小さい位置では固液共存域が
鋳片厚み中心部まで広がっているため、凝固末期の濃化
溶鋼をバルジングによって吸引する。後の圧下ゾーンで
大圧下してもその濃化溶鋼は排出されず、局所的に偏析
またはポロシティの悪化する場所が生ずる。
【0031】この未凝固厚みは、鋳片厚み方向の一次元
非定常伝熱解析により求まる固相率が0.8以上を凝固
部として、計算により求めることができる。
【0032】上記のように鋳片の最大厚みを鋳型の短辺
長さの10〜50%分厚くし、次いで凝固完了点直前、
すなわち鋳片の未凝固厚みが0mm以上30mm未満の
位置までにおいて、少なくとも1対の圧下ロールによ
り、80mm/m(ただし、mは鋳片の単位長さ)以上
の圧下勾配で圧下を与え、前記のバルジング量相当分を
図4に示すような状態に圧下する。
【0033】図4は、圧下ゾーン内の鋳片2の、図1に
示す線B−B′における横断面図である。図示するよう
なバルジング量相当分の圧下により、凝固界面が圧縮応
力場となるため凝固界面に割れが生じることなく、また
中心部に悪性の負偏析帯を生成することもなく、セミマ
クロ偏析も含めて中心偏析が比較的簡単な設備で有効に
改善される。圧下勾配の望ましい上限は300mm/m
程度である。このような圧下は、いわゆる大圧下と呼ば
れるものである。圧下ロールの望ましい対数(段数)は
1〜10程度である。
【0034】従来のロール圧下法においては、凝固界面
に割れが発生することを恐れて圧下勾配は或る値以上を
とることができないと考えられ、凝固完了点における凝
固収縮量を圧下によって補償する軽圧下に限られてい
た。しかし、その圧下勾配をさらに大きくして行くと凝
固界面は伸び状態となるが、応力的には鋳込方向に拘束
されているためむしろ圧縮となり、割れがほとんど発生
しなくなる。このとき、所要圧下勾配は80mm/m以
上であり、必ずしも凝固完了点を強制的に形成させる必
要はないことが実験的に明らかになった。
【0035】凝固完了点を強制的に形成させるところま
で圧下するには、相当の圧下力を必要とする。特にサイ
ズの大きな鋳片においては、そのための圧下装置も工業
的に実用化不可能なほど大きなものが必要となるため、
圧下ロールの小径化や圧下装置の小型化を目的として、
むしろ凝固完了点を強制的に形成させない程度に圧下す
るのが望ましい。
【0036】本発明方法によれば、バルジングゾーンに
おけるバルジング量相当分を圧下ゾーンで圧下するた
め、変形抵抗の大きい鋳片両端部の凝固部を圧下により
塑性変形させる必要がない。このため、中心偏析防止の
観点から圧下すべき未凝固部の位置をバルジングにより
現出させ、その部分を効果的に圧下することができる。
【0037】鋳片中心部の凝固組織は通常、柱状晶組織
となるが、本発明方法では図1に示すように、鋳片の凝
固完了点9よりも手前に備えた電磁攪拌装置4により未
凝固部2bに攪拌を加えて、凝固完了点9近傍の鋳片中
心部の未凝固部2bに等軸晶を発生させ、その後、上記
の圧下を施してもよい。
【0038】柱状晶組織の場合、鋳片の幅方向のブリッ
ジングにより局所的に偏析改善効果が小さくなる場合が
あるのに対して、等軸晶組織の場合、圧下により溶鋼流
動が起こりやすく局所的な濃化溶鋼の集積が防止され
る。
【0039】電磁攪拌装置4の望ましい位置は、鋳片の
未凝固厚みが30mm以上存在する場所であり、圧下ゾ
ーンと重ならないようにするのがよい。電磁攪拌の際の
周波数の望ましい範囲は1.0〜3.0Hz 、電流値の
望ましい範囲は600〜900Aである。
【0040】等軸晶を発生させる方法としては、必ずし
も電磁攪拌によらなくてもよい。例えば、ガイドロール
3群または圧下ロール5群を介して鋳片2に超音波を印
加する方式でもよいし、そのほか、操業面からの簡便性
や効果を配慮した低温鋳造や鋳型内への鋼線添加などの
方法であってもよい。
【0041】
【実施例】図1に示す装置構成(ただし、圧下ロールは
1対)のスラブ連続鋳造装置を用いて、表1に示すA、
BおよびCの3種類の条件で鋳造した。圧下ロールの位
置は凝固完了点から100mm上方とした。さらに、電
磁攪拌装置をバルジングゾーン内に設置し、これを稼働
させることにより凝固完了点近傍に等軸晶を形成させ
た。
【0042】
【表1】
【0043】条件Aはバルジングさせず電磁攪拌により
鋳片中心部を等軸晶とした後、大圧下を行う比較例、条
件Bは10%バルジングさせ電磁攪拌により鋳片中心部
を等軸晶とした後に大圧下を行う本発明例、条件Cは5
0%バルジングさせた後に電磁攪拌を用いず大圧下を行
う本発明例である。
【0044】評価は〔P〕の最大偏析度およびセミマク
ロの偏析粒数で行った。〔P〕の最大偏析度は、得られ
たスラブを鋳込方向に直角な断面で切断し、厚み方向中
心部から試験片を採取し、このサンプルの表面を200
μmメッシュの粗さに分け、おのおののメッシュの中で
の〔P〕の平均濃度を調査し、この〔P〕と母溶鋼のP
濃度〔P0 〕との比P/P0 とした。偏析粒数は、50
mm×500mmの範囲の粒状偏析の個数を50倍で顕
鏡し、P/P0 が3以上のものについて調査した。結果
を図5および図6に示す。
【0045】図5は条件A、BおよびCにおける〔P〕
の最大偏析度を示す図、図6は偏析粒数とセミマクロ偏
析粒径との関係を示す図である。
【0046】図5および図6から明らかなように、本発
明例BおよびCでは、適正な位置で適正なバルジングを
施して未凝固部が存在する領域を現出させ、ロールによ
り圧下を加えることにより、鋳片の未凝固部が存在する
領域における大圧下を効果的に行うことができ、比較例
Aと比べて中心偏析が改善された。
【0047】
【発明の効果】本発明方法によれば、比較的小さい圧下
荷重で未凝固部に大圧下を効果的に作用させることによ
り、負偏析帯を生ぜしめることなく、セミマクロ偏析を
も含んで中心偏析を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実現するための連続鋳造装置の構
成例を示す概略の側面方向の縦断面図である。
【図2】ガイドロール群の鋳片厚さ方向の間隔を鋳込み
方向に段階的に増加させる方法例について説明する概略
図である。(a) は連続状、(b) は1対のセグメント内で
は連続状、かつセグメント対単位ではステップ状、(c)
はセグメント対単位にステップ状の場合である。
【図3】鋳片の、図1に示す線A−A′における横断面
図である。
【図4】鋳片の、図1に示す線B−B′における横断面
図である。
【図5】〔P〕の最大偏析度を示す図である。
【図6】偏析粒数とセミマクロ偏析粒径との関係を示す
図である。
【符号の説明】
1:鋳型、 2:鋳片、2a:凝固シェル、 2b:
未凝固部、3:ガイドロール、4:電磁攪拌装置、5:
圧下ロール、 6:圧下装置、7:ピンチロール、8:
溶鋼、9:凝固完了点、 10:浸漬ノズル、11:鋳込み
方向、 12:セグメント、α:鋳型の短辺長さ(鋳型直
下における鋳片厚み方向のガイドロール間隔)、β:バ
ルジングゾーンの終端における鋳片厚み方向のガイドロ
ール間隔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳型直下から引き抜き方向に配列されたガ
    イドロールの鋳片厚み方向の間隔を段階的に増加させ
    て、鋳片の未凝固厚みが30mm以上の位置までの間で
    鋳片にバルジングを生ぜしめることにより、鋳片の最大
    厚みを前記鋳型の短辺長さの10〜50%分厚くし、次
    いで凝固完了点直前までに少なくとも1対の圧下ロール
    を用いて、鋳片長さあたり80mm/m以上の圧下勾配
    で圧下を与えることにより、前記バルジング量相当分を
    圧下することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
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