JPH09206802A - 連続熱間圧延方法 - Google Patents

連続熱間圧延方法

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JPH09206802A
JPH09206802A JP8012963A JP1296396A JPH09206802A JP H09206802 A JPH09206802 A JP H09206802A JP 8012963 A JP8012963 A JP 8012963A JP 1296396 A JP1296396 A JP 1296396A JP H09206802 A JPH09206802 A JP H09206802A
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JP
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joining
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JP8012963A
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English (en)
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Susumu Kaizu
享 海津
Makoto Kabasawa
真事 樺沢
Masaki Omura
雅紀 大村
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延中の破断やロール損傷が起きない連続熱
延方法を提供する。 【解決手段】 先行する鋼片1 と後行する鋼片2 の接合
面3 を、鋼片幅方向に平行で、かつ圧延面となす角5 が
α°となる面とし、その一部を予備接合して行う連続熱
延方法において、以下の条件を満足する連続熱延方法。 (イ)前記αが50以下である。(ロ)前記予備接合を、
前記接合面3 を重ね合わせた鋼片エッジから100mm 以内
にある両側縁部にレーザー光6 を圧延方向4 にスキャン
させながら照射して鋼片厚み方向に貫通溶接するレーザ
ー溶接法で行い、かつ各々の前記側縁部において、その
複数の溶接ビード7 のうち少なくとも1 ケ以上の溶接ビ
ード7 が前記鋼片エッジから50mm以内にあり、しかも溶
接ビード7の幅の総和が前記鋼片幅の1%以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄鋼板の連続熱間
圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な熱延薄鋼帯の製造においては、
肉厚スラブを複数の粗圧延機により圧延した鋼片(粗バ
ーと呼ばれている)や直接この粗バーに近い形状に鋳造
した薄スラブの鋼片を複数の圧延機からなる仕上圧延機
により熱間圧延して、鋼帯1本々を非連続的に製造して
いる。
【0003】しかし、鋼帯1本々を非連続的に熱間圧延
すると、鋼帯の先端や後端での圧延不良や圧延後の鋼帯
先端部の走行不良などが起き易く、鋼帯の先端や後端部
の形状不良や寸法不良が生じ、製品歩留まりの低下を招
く。
【0004】最近、こうした従来の圧延技術の問題を解
決でき、大幅な生産性向上の期待できる連続熱間圧延技
術が注目され、近々その実機化が計画されている。ま
た、この技術を用いれば、被圧延材に高い張力を付与す
ることも可能になるため、従来と同一の圧延荷重で高い
圧下率をとることができ、圧延の高速度化も可能とな
る。
【0005】連続熱間圧延を問題なく行う上で、熱間圧
延前に行われる鋼片の熱間接合技術が重要である。接合
部が圧延中に破断すると、連続熱間圧延が不可能になる
ばかりか、事後処理に多大な労力と時間を費やすことに
なるため、著しく生産性が低下する。したがって、接合
技術には高い信頼性が要求されるが、特に高い張力を付
与して圧延する場合には、それがより一層重要となる。
【0006】鋼片の熱間接合の基本的な技術課題として
は、以下のことが挙げられる。 1)圧延を中断せずに接合する。 2)鋼片の温度低下を極力防ぐために、速やかに接合す
る。 3)高温接合における酸化層の悪影響を排除する。 4)低コストで接合できる接合法を用いる。
【0007】1)〜3)はいずれも短時間接合技術に関
するが、このうち2)については、既存の熱間圧延設備
を用いることを前提とすると、接合を約30秒以内に行
う必要がある。このとき、現状の粗バーの温度900〜
1100℃を考慮すると、50μm前後の酸化皮膜が形
成されることになる。
【0008】以上のような基本的技術課題の解決方法
は、従来より数多く報告されているが、大別して接合方
法、接合様式、接合手段により技術分類される。表1に
その出願特許の一例を示すが、実際には、それぞれの技
術が互いに組み合わさった方法が提案されている。
【0009】
【表1】
【0010】接合方法からみると、特開平4−8910
9号公報などにみられる接合すべき鋼片面を全面にわた
り接合する方法(以下、全面接合法と呼ぶ)と特開平4
−89110号公報などにみられる接合すべき鋼片面を
部分的に接合する方法(以下、部分接合法と呼ぶ)の2
種類の方法がある。
【0011】部分接合は予備的接合であり、未接合部の
接合は圧延時の圧接効果により達成される。
【0012】ここで、圧接効果による接合原理を以下に
概説する。圧接とは固相表面あるいは僅かな液相部を伴
った固相表面同士を、互いに押し当てて接合する方法で
ある。一般に金属表面は酸化物で被覆されているが、押
し当てた際の圧力により表面が拡大し酸化物は破壊され
新生面が露出し、新生面同士が原子レベルで結合する。
したがって、圧接前に酸化物が多いほど大きな表面拡大
が必要となる。
【0013】上記の部分接合法において、未接合部が圧
延により圧接接合されるのは、圧延により未接合部の表
面が拡大するとともに、圧力により被接合面が強く押し
当てられるためと考えられている。
【0014】このような接合方法を実機化する場合、全
面接合法では、短時間接合に極めて大きな瞬時エネルギ
ー源が必要となり、そのための設備が大規模かつ高価な
ものにならざるを得ないので、圧延による圧接効果が期
待でき、かつ短時間接合を容易に実現できる部分接合法
の方が好ましい。
【0015】接合様式からみると、従来より以下に示す
図2〜図6の5種類の様式が検討されている。
【0016】図2に、鋼片の圧延方向に垂直な面同士を
互いに突合わせた(以下、「単純突合わせ」と呼ぶ)接
合様式の模式図を示す。図2で、1は先行する鋼片、2
は後行する鋼片、3は接合面、4は圧延方向を表す。以
下の図で、図2と同じ番号は図2と同じものを表す。
【0017】この様式は特開平5−285506号公報
などに記載されているが、これには幅方向の一部分のみ
を接触させるために、板幅中央の圧延方向線を対称軸と
して、端面を僅かに傾斜あるいは曲線化した場合も含
む。
【0018】部分接合法をこの様式に適用した場合、本
発明者らの実験によると、圧延温度900〜1100
℃、圧下率40〜60%の一般的な条件で仕上圧延機の
第1スタンドを通過後の接合面の面積は、圧延前の面積
に対して高々80%程度であり、界面面積の拡大が図れ
ず、接合強度が十分でないことがわかった。したがっ
て、この様式は、圧延中に接合部の破断を招くおそれが
あるため高張力圧延を指向する連続熱間圧延には適用で
きない。
【0019】接合界面の拡大が得られなかった現象は、
十分に潤滑された圧延加工の変形様式がほぼ純圧縮であ
るという塑性加工理論から理解できる。この場合、接合
界面は基本的には板厚方向に縮み、ロールと鋼片表面の
摩擦力に応じて、表面付近の界面のみが圧延方向に傾斜
する。そのため接合界面は曲面になるが、界面の酸化物
を破壊して新生面が生じるほどには拡大しない。
【0020】図3に、鋼片の幅方向に平行で、圧延面と
ある角をなす面同士を重ね合わせた(以下、「テーパー
ラップ」と呼ぶ)接合様式の模式図を示す。図3で、5
は接合面と圧延面のなす角を表す。
【0021】この様式は、特開昭59−141302号
公報などに記載された様式であるが、部分接合法を適用
することにより圧延面に平行な面成分が圧延による伸長
率に比例して拡大するため、圧延による圧接効果が最も
期待できる様式である。
【0022】図4に、鋼片の圧延面法線に平行で、圧延
方向にある角をなす面同士を突合わせた(以下、「テー
パー突合わせ」と呼ぶ)接合様式の模式図を示す。
【0023】特開平7−24507号公報などに記載さ
れたこの様式は、圧延後に接合部が圧延方向に長く伸長
され、品質上問題となるため製品歩留まりを大きく低下
させる。
【0024】図5に、鋼片の圧延方向に垂直な面同士を
互いに入れ子形状にして嵌合した(以下、「入れ子」と
呼ぶ)接合様式の模式図を示す。
【0025】特開平4−182007号公報などに記載
されたこの様式には、相互に圧延方向に抜けることのな
いよう楔形状にして嵌合する場合も含む。この様式は、
接合前に入れ子形状を鋼片に加工する必要があるため極
めて特殊な工具が必要となり、実用的でない。
【0026】なお、図2〜図5においては、先行の鋼片
の接合面と後行の鋼片の接合面は、重ね合わせたとき
に、接合部から離れた部分の鋼片形状と完全に同一にな
るよう加工されている。接合部に隙間や段差があると、
接合部の破断やロール損傷などが圧延時に発生し易くな
るので、それを避けるためである。
【0027】図6に、鋼片の圧延面同士を重ね合わせた
(以下、「単純ラップ」と呼ぶ)接合様式の模式図を示
す。
【0028】この様式は、特開昭53−37166号公
報などに記載されているが、鋼片に段差ができ、仕上圧
延機のうち少なくとも第1スタンドの圧延機のロールを
傷つけることになるため、実機には適用できない。
【0029】接合手段に関しては、圧接、融接、機械結
合の3種類が検討されている。圧接の加熱源には、ガス
燃焼炎(特開平5−50111号公報)、高周波誘導抵
抗加熱(特開平4−89109号公報)、電気放電(特
開昭58−151971号公報)、機械摩擦(特開平5
−38507号公報)などがある。
【0030】融接としては、アーク溶接(特開平4−1
82007号公報)や抵抗スポット溶接(特開平4−8
9179号公報)などが検討されている。
【0031】機械的結合としては、カスガイ(特開昭5
9−141302)、釘打(特開昭59−14130
2)などによる接合が検討されている。
【0032】以上述べたことから、接合方法からみたと
きは部分接合法が、接合様式からみたときは図3に示す
「テーパーラップ」様式が、連続熱間圧延を行う上で最
も望ましいことがわかる。この場合、従来技術にみられ
る接合手段としては、表1に示すようなカスガイ、釘
打、スポット溶接が挙げられる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの実験によれば、接合様式として上記「テーパーラ
ップ」様式を用いても、接合面と圧延面のなす角が大き
すぎると、仕上圧延機の第1スタンド通過時にその接合
強度が低下し、接合部が破断する場合があった。
【0034】また、上記のような部分接合法に用いる接
合手段には、以下のような問題がある。
【0035】特開昭59−141302号公報に開示さ
れているカスガイによる接合手段では、圧延面にカスガ
イが打ち込まれているため、仕上圧延機の第1スタンド
の圧延機のロールを傷つける場合がある。
【0036】特開昭59−141302号公報に記載さ
れた釘打や特開平4−89179号公報に記載されたス
ポット溶接による接合手段では、本発明者らの実験によ
れば、接合部が鋼片のエッジから離れていると、たとえ
十分な接合を施しても、圧延時にエッジの未接合部が圧
延方向に開口し、仕上圧延機の最終スタンドに近い側で
接合部が破断する場合があった。
【0037】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、「テーパーラップ」の接合様式と部分
接合法を組み合わせ、接合部の破断や圧延機のロール損
傷が起きない連続熱間圧延方法を提供することを目的と
する。
【0038】
【課題を解決するための手段】上記課題は、先行する鋼
片と後行する鋼片の接合面を、鋼片の幅方向に平行で、
かつ圧延面と角α°をなす面とし、その一部を予備接合
して行う連続熱間圧延方法において、下記の条件を満足
することを特徴とする連続熱間圧延方法により解決され
る。
【0039】(イ)前記αが50以下である。 (ロ)前記予備接合を、前記接合面を重ね合わせた鋼片
のエッジから100mm以内にある両側縁部にレーザー
光を圧延方向にスキャンさせながら照射して鋼片の厚み
方向に貫通溶接するレーザー溶接法で行い、かつ各々の
前記側縁部において、その複数の溶接ビードのうち少な
くも1ケ以上の溶接ビードが前記鋼片のエッジから50
mm以内にあり、しかも溶接ビードの幅の総和が前記鋼
片の幅の1%以上である。
【0040】以下に、その限定理由を説明する。「テー
パーラップ」の接合様式と部分接合法を用いた場合につ
いて、接合面の切断から接合後仕上圧延機に挿入される
までの時間を30秒、この間に生じる酸化膜の厚さを現
実に生じる最大厚さとし、圧延時の張力を鋼片の変形抵
抗の80%とした時、仕上圧延機の第1スタンド通過時
に接合部が破断することなく圧接されるのに必要な鋼片
接合面の界面拡大率を求めたところ、第1スタンドでの
通常の圧下率40〜60%では、30%以上の界面拡大
率が必要なことが判明した。
【0041】この界面拡大率は圧下率が与えられると幾
何学的に決まる値であり、その値を30%以上にするに
は、接合面と圧延面のなす角のうち90°未満の方の角
α°が50°以下である必要がある。
【0042】予備接合を接合面を重ね合わせた鋼片の両
側縁部で行うのは、側縁部に未接合部があると、圧延時
にそこを起点に開口し易いためである。
【0043】予備接合をレーザー溶接法で行うと、高速
溶接が可能なばかりか、幅の狭いビードを形成できるの
で短時間凝固も可能となり、接合時間の短縮化が可能に
なる。
【0044】レーザー光を圧延方向にスキャンさせなが
ら照射し、鋼片の厚み方向に貫通溶接すると、接合強度
をより高くすることができる。
【0045】しかし、溶接ビードの数や位置によって
は、十分な接合強度を確保できず接合部の破断が起こる
場合があるので、実機にて調査した。その結果、各々の
側縁部において、すべての溶接ビードを鋼片のエッジよ
り100mm以内に設け、かつそのうち少なくも1ケ以
上の溶接ビードを鋼片のエッジから50mm以内に設
け、しかも溶接ビードの幅の総和が鋼片の幅の1%以上
であるようにすれば、破断なく圧延できることが明らか
となった。
【0046】
【発明の実施の形態】図1に、本発明における鋼片接合
様式の1実施の形態の模式図を示す。図1で、5は接合
面と圧延面のなす角、6はレーザー光、7は溶接ビード
である。
【0047】先行する鋼片1の後端と後行する鋼片2の
先端に、鋼片幅方向に平行で、圧延面と50°以下の角
5をなす接合面3を、両鋼片が完全に重なり合うように
予め加工する。これらの接合面3を重ね合わせ、鋼片エ
ッジから100mm以内の両側縁部において、圧延面に
レーザー光6を圧延方向4にスキャンさせながら照射し
て鋼片の厚み方向に貫通溶接し、連続熱間圧延を行う。
このとき、鋼片の各々の側縁部において、複数の溶接ビ
ード7のうち少なくも1ケ以上の溶接ビード7を鋼片の
エッジから50mm以内に設け、しかも溶接ビード7の
幅の総和が鋼片の幅の1%以上であるようにする。
【0048】接合面と圧延面のなす角5を極端に小さく
すると、圧延後切り捨てられる接合部の長さも長くなり
歩留りの低下を招くので、その角5を10°以上にする
ことが望ましい。
【0049】本発明法では、接合を主として圧接で行っ
ているため高い接合強度が得られ、破断なく連続圧延が
可能となる。
【0050】なお、本発明法では、鋼片を移動させなが
ら接合しても、ルーパーなどを設置して鋼片を停止させ
て接合しても、同様な効果が得られる。
【0051】
【実施例】自動車構造用熱間圧延鋼板SAPH440用
の成分系の鋼片(板厚40mm、幅1500mm、長さ
1000mm)を用い、以下のような熱間接合をシミュ
レートした試験を実験室的に行った。
【0052】2つの鋼片を、その端面を冷間で機械加工
し、加熱炉で1100℃まで加熱後、接合直前に高圧水
により接合面の酸化膜を除去し、10秒後に接合面を互
いに重ねて、鋼片の側縁部において圧延面にレーザー光
を圧延方向にスキャンさせながら照射して鋼片の厚み方
向に貫通溶接し、直ちに圧延した。
【0053】酸化膜除去から接合までの時間10秒は、
実操業時の酸化時間を考慮して決定した。
【0054】接合は「テーパーラップ」と「単純突合わ
せ」の2種類の接合様式で行った。圧延は、ロール径9
60mmの圧延機を用い、1パスで圧下率50%の条件
で行った。
【0055】このとき、表2〜表4に示すように、接合
面と圧延面のなす角、レーザー溶接の箇所、溶接ビード
の位置、片方の側縁部にある溶接ビード幅の総和を変え
て試験を行った。表2〜表4で、接合面と圧延面のなす
角が90°未満が「テーパーラップ」、90°が「単純
突合わせ」の接合様式に対応する。
【0056】圧延後の試験片について、まず接合部の外
観観察を行い、圧延の健全性を調査した。次に、外観観
察で健全な圧延が行われた試料について、継手強度の測
定を行い、連続圧延への適否を検討した。継手強度の測
定は圧延方向に平行な引張試験片で行った。そして、継
手強度が素材強度440MPaの80%以上であれば、
変形抵抗の80%近くの張力のかかる実機においては破
断などの問題が生じないことが予め確認されているの
で、素材強度と継手強度の比で連続圧延への適否を検討
した。
【0057】結果を表2〜表4に示す。鋼片の片方の側
縁部のみをレーザー溶接した場合は、接合面と圧延面の
なす角、その溶接ビードの位置、溶接ビード幅の総和が
本発明範囲内にあっても、圧延時に他方の未接合の側縁
部から開口が起こる。
【0058】鋼片のエッジから50mm以内に溶接ビー
ドが少なくとも1ケなかったり、すべての溶接ビードが
鋼片のエッジから100mm以内にないと、他の条件が
本発明範囲内にあっても、圧延時に開口する。
【0059】片方の側縁部にある溶接ビード幅の総和が
鋼片幅の1%未満の場合は、他の条件が本発明範囲内に
あっても、レーザー溶接による接合部の強度が十分では
なく、圧延で側端部が開口する。
【0060】側端部の開口の起きなかった試料でも、本
発明範囲外である接合面と圧延面のなす角が90°の
「単純突合わせ」の場合は、試験片を切り出す際に圧延
接合される箇所から破断が生じた。したがって、この接
合様式は連続圧延には不適である。これは、界面拡大が
ないために、レーザー溶接直前に生じた酸化膜が障害と
なり、圧延接合が不十分であったためと考えられる。
【0061】同様に、本発明範囲外である接合面と圧延
面のなす角が60゜の場合は、本実験の圧延では問題な
いが、接合強度が273〜310MPaで素材強度44
0MPaの62〜70%であり、実際の連続圧延には適
用できない。これは、接合界面の拡大が少なく、十分な
圧接効果が期待できないためである。
【0062】側端部の開口が起きず、しかも本発明範囲
内である接合面と圧延面のなす角が50゜以下の場合
は、継手強度が355〜405MPaでいずれも素材強
度の80%以上となっているので、実際の連続圧延に適
用可能である。
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、「テーパーラップ」の接合様式と部分接合法
を組み合わせ、圧延中の破断や圧延機のロール損傷が起
きない連続熱間圧延方法を提供することができる。
【0067】また、「テーパーラップ」の接合様式を採
用しているので、予備的接合のミニマム化が図れ、設備
の低コスト、小型化が可能となる。
【0068】さらに、「テーパーラップ」の接合様式で
は圧延時の接合界面の拡大が大きなため、表面酸化物の
破壊能力が大きく、特別な酸化防止シールドが不要であ
り、低コスト化に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における鋼片接合様式の1実施の形態の
模式図である。
【図2】従来の「単純突合わせ」鋼片接合様式の模式図
である。
【図3】従来の「テーパーラップ」鋼片接合様式の模式
図である。
【図4】従来の「テーパー突合わせ」鋼片接合様式の模
式図である。
【図5】従来の「入れ子」鋼片接合様式の模式図であ
る。
【図6】従来の「単純ラップ」鋼片接合様式の模式図で
ある。
【符号の説明】
1 先行する鋼片 2 後行する鋼片 3 接合面 4 圧延方向 5 接合面と圧延面のなす角 6 レーザー光 7 溶接ビード

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行する鋼片と後行する鋼片の接合面
    を、鋼片の幅方向に平行で、かつ圧延面と角α°をなす
    面とし、その一部を予備接合して行う連続熱間圧延方法
    において、下記の条件を満足することを特徴とする連続
    熱間圧延方法。 (イ)前記αが50以下である。 (ロ)前記予備接合を、前記接合面を重ね合わせた鋼片
    のエッジから100mm以内にある両側縁部にレーザー
    光を圧延方向にスキャンさせながら照射して鋼片の厚み
    方向に貫通溶接するレーザー溶接法で行い、かつ各々の
    前記側縁部において、その複数の溶接ビードのうち少な
    くも1ケ以上の溶接ビードが前記鋼片のエッジから50
    mm以内にあり、しかも溶接ビードの幅の総和が前記鋼
    片の幅の1%以上である。
JP8012963A 1996-01-29 1996-01-29 連続熱間圧延方法 Pending JPH09206802A (ja)

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