JPH09203836A - 光ファイバユニットの空気圧送引き込み作業におけるパイプ照合方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】光ファイバユニットの空気圧送引き込み作業の
ためのパイプ照合方法において、大径管路に内装され、
途中で枝別れして配管されている小径の多数のパイプの
一つを選択してその一端から光ファイバユニットを空気
圧送によって引き込むについて、管路（配管）の途中で
パイプ継手を分解することなく、特定の光ファイバユニ
ットを内装すべきパイプを管路途中において簡単、容易
に同定できるパイプ照合方法を工夫することをその課題
とする 【解決手段】パイプ２０ａ、２０ｂ、・・・に歪みゲー
ジをつけた膨張検知バンドＳをパイプの円周方向に装着
し、その後パイプに高圧空気を流して上記歪みゲージに
よってパイプの膨張を計測し、これによって高圧空気が
流れているパイプを確認する光ファイバユニットの空気
圧送引き込み作業におけるパイプ照合方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、光ファイバユニット
の空気圧送引き込み作業のためのパイプ照合方法に関す
るものであり、大径管路に内装され、途中で枝別れして
配管されている小径の多数のパイプの一つを選択してそ
の一端から光ファイバユニットを空気圧送によって引き
込むについて、特定の光ファイバユニットを内装すべき
パイプを管路途中において簡単、容易に同定することが
でき、上記引き込み作業の作業能率を向上させることが
できるものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より光通信の分野に於いては増大す
る需要増やルート変更に対応出来る様に予め空チューブ
を含むチューブケーブルなどを地中やビル内に布設して
おき、光配線が必要となった際に、このパイプに例えば
外径２ｍｍの光ファイバユニットを通して、光ファイバ
ユニットを配線する方法が用いられている。この光ファ
イバユニットをパイプ（例えば内径４．５ｍｍ、内径６
ｍｍ）に引き込む方法としては、まず、パイプに引込線
材を通し、この引込線材を光ファイバユニットの先端に
接続し、引込線材を引っ張って光ファイバユニットをパ
イプに引き込むのが最も簡便な方法であるが、この方法
によるときは光ファイバユニットに局部的に無理な力が
かかることが少なくなく、このために光ファイバの伝送
効率を低下させることがままあり、また作業能率もよく
ない。この問題を解消した方法として光ファイバユニッ
トをパイプ内に挿入し、パイプの一端から高圧空気（例
えば数ｋｇ／ｃｍ²〜１０ｋｇ／ｃｍ²）を吹き込み、空
気流に乗せてパイプに引き込む方法（特公平２−２２９
２１号公報）が経済性に優れた方法として、実用化への
検討が進められている。上記配管は大径管路１０（図１
参照）に内装された多数のパイプ２０ａ、２０ｂ・・・
２０ｎの各々に光ファイバユニット３０ａ、３０ｂ・・
・３０ｎを通して配線する。この大径管路１０は途中で
大径管路１１、１２に枝別れして端末機まで光ファイバ
を分配している。例えば、大径管路１０の一端Ｅから光
ファイバユニット３０ｃを引き込んで、大径管路１２に
枝別れしているパイプ２０ｃに光ファイバユニット３０
ｃを配線するには、大径管路１０の一端Ｅにおいてパイ
プ２０ｃを同定しなければならない。布設された管路シ
ステムは幾つかの分岐点を経て幾つかに分岐され、また
大径管路は途中で曲げられ、捩じられている。そして、
各々のパイプに識別記号が付記されているわけではな
い。したがって、パイプ２０ｃを大径管路１０の端部Ｅ
において目視によって同定することはできない。パイプ
２０ｃを同定するには、大径管路１０の一端において任
意のパイプにフィードヘッドＦ（高圧空気と光ファイバ
ユニットとをパイプに送り込む装置）を接続し、高圧空
気がパイプ２０ｃの他端から吹き出すことを確認して大
径管路１０の一端Ｅにおいてパイプ２０ｃを同定する
か、あるいは、任意のパイプに発音器を接続し、パイプ
２０ｃの他端に聴音器を接続して音を聞き分けて同定す
ることが一つの方法である。しかしこれらの方法による
場合は、端末機が配置される管路末端で確認するか、管
路途中で確認するにはパイプ継手を外して、その管端で
確認しなければならない。管路の一端Ｅと端末機との距
離が長い（例えば５００ｍ）場合は前者の管路末端で確
認することは不便であり、また後者の管路途中で確認す
ることはパイプ継手を外して再び接続しなければならな
いので非常に作業性が悪い。また、パイプの一端に発音
器を取り付け、配管途中のパイプ外面に聴音器を当てて
音を聞き分けて同定することも考えられないではない
が、パイプの音は隣接するパイプにも伝ぱんするし、ま
た雑音等のノイズが入るために判別を誤ることが少なく
ない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、配管の途中
でパイプ継手を分解することなく、簡単、容易かつ確実
にパイプを同定できるパイプ照合方法を工夫することを
その課題とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題解決のために講
じた手段は、パイプに歪みゲージをつけた膨張検知バン
ドをパイプの円周方向に装着し、その後パイプに高圧空
気を流して上記歪みゲージによってパイプの膨張を計測
し、これによって高圧空気が流れているパイプを確認す
ることである。

【０００５】

【作 用】例えば、図１における分岐点においてパイプ
２０ｃに膨張検知バンドＳ（図１参照）を装着してその
状態での歪みゲージの初期値を測定し、その後大径管路
１０の先端においてパイプにフィードヘッドＦを順次接
続して高圧空気流を流し、膨張検知バンドＳの歪みゲー
ジの測定値を読み取る。この膨張検知バンドＳの計測値
に有為な変化が見られたとき、そのパイプをパイプ２０
ｃと判定することができる。パイプの膨張は他のパイプ
の外径に何等の影響も与えず、また騒音等の環境のノイ
ズの影響を受けることはないので、膨張検知バンドによ
る計測値の変化は確実にパイプの高圧空気流による膨張
を表すから、これによってフィードヘッドを接続したパ
イプが管路途中におけるパイプ２０ｃと同じパイプであ
ることが判別される。

【０００６】

【効 果】以上のように本発明によって、分岐点等の管
路途中において、パイプに膨張検知バンドＳを装着する
ことによってフィードヘッドを装着したパイプと分岐し
た先の特定のパイプ２０ｃとの一致を簡単、正確に確認
することができるので、光ファイバユニットを既設のパ
イプに引き込んで行う配線作業の作業能率を向上させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】配管、配線図である。

【図２】従来のフィードヘッドの概念図である。

【符号の説明】

１０、１１、１２・・・大径管路 ２０ａ、２０ｂ・・２０ｎ・・・パイプ ３０ａ、３０ｂ・・３０ｎ・・・光ファイバユニット Ｅ・・・大径管路１０の一端 Ｆ・・・フィードヘッド Ｓ・・・膨脹検知バンド

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒 木 真 治 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パイプ継手によってパイプを順次接続した
   光ファイバ引き込み用パイプに高圧空気によって光ファ
   イバユニットを引き込んで配線する配線作業のためのパ
   イプ照合方法において、 パイプに歪みゲージをつけた膨張検知バンドをパイプの
   円周方向に装着し、その後パイプに高圧空気を流して上
   記歪みゲージによってパイプの膨張を計測し、これによ
   って高圧空気が流れているパイプを確認する光ファイバ
   ユニットの空気圧送引き込み作業におけるパイプ照合方
   法。